JPH08275619A - 移植機の自動操向装置 - Google Patents

移植機の自動操向装置

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JPH08275619A
JPH08275619A JP8064979A JP6497996A JPH08275619A JP H08275619 A JPH08275619 A JP H08275619A JP 8064979 A JP8064979 A JP 8064979A JP 6497996 A JP6497996 A JP 6497996A JP H08275619 A JPH08275619 A JP H08275619A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 苗列から極端にはずれた苗株及びノイズ等の
苗以外の画素の影響を受け、近似直線の苗列に対する精
度が低下する点、並びに直線成分の影響を受け、実際の
苗列よりその直線成分方向に傾いて直線近似されるのを
防止する。 【解決手段】 苗列撮像装置20L,20R により撮像された
画像を画像処理部に取り込み、2値化演算部225 で画像
情報を2値化し、画素抽出部226 にて2値化された画素
のうち所定の画素間距離を有する画素を抽出し、ハフ変
換部227 にて抽出された画素により直線近似を行い、ハ
フ変換部227 の出力を操向制御部50へ与える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は植付け済の苗株の列
条を倣いガイドとして、移植機を自動的に操向せしめる
移植機の自動操向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】田植機は、走行機体と該機体の後部に連
結された植付部とからなり、走行機体を走行させつつ、
植付部に搭載した苗株を、該植付部に装備された植付爪
の動作により、所定の間隔にて田面上に植付けるもので
ある。
【0003】ところで、苗株相互間の植付け間隔が過度
に狭いと、苗株の生育不良を招来する虞があり、逆に植
付け間隔が過度に広いと、単位面積当たりの収穫量が少
なくなるため、苗株の植付けは、適正な植付け間隔にて
行われることが望ましい。田植機においては、前記植付
爪が走行機体の走行速度と同期して動作するようになっ
ており、走行機体の進行方向の植付け間隔は、走行速度
の如何に拘わらず、自動的に前記適正値に保たれるが、
走行機体の進行方向と直交する方向の植付け間隔(以下
条間隔という)を前記適正値に保つためには、既に植付
けられた苗株の列条に沿って走行機体を操向させつつ植
付けを行わせる必要がある。そこで条間隔を前記適正値
に保った状態で植付け作業が行えるように、走行機体を
前記苗株の列条に沿って自動的に操向せしめる自動操向
装置を装備した田植機がある。
【0004】この自動操向装置の一例として、特開昭53
−127113号に開示されている発明がある。これは、現状
の植付け条に隣接する既植苗の列条に赤外線を照射し、
走行機体の側部に左右方向に並設した複数個の受光素子
からなるセンサにより前記既植苗からの反射光を受光す
る場合に、これらのセンサの内、前記の列条の直上に位
置するセンサにより前記反射光の受光がなされることを
利用し、所定のセンサにより常に受光がなされるように
操向制御を行うことにより、既植苗の列条に対する走行
機体の相対位置を適正位置に保つものであり、前記所定
のセンサよりも左側(又は右側)に位置するセンサによ
り受光がなされた場合には、走行機体の相対位置が右
(又は左)にずれていると判断して、このずれを解消す
べく、左方向(又は右方向)に所要量の操舵を行う構成
となっている。
【0005】しかしながら前記発明においては、赤外線
の苗株の列条からの反射波の時系列的検出値を操向制御
に用いているため、前記苗株の列条が僅かでも不規則と
なっていると、前輪操舵装置に不必要動作を指令し、そ
の動きがハンチング的挙動を示し、植えられた苗が不規
則となり、またセンサから発せられた赤外線が前記苗株
の列条から逸脱する虞があった。これを解決するために
2次元的に前記苗株の列条を撮像するビデオカメラ等を
用いて自動操向する装置が開示されている(特開昭62−
61509 号公報) 。前記公報に開示された発明は、ビデオ
カメラを用いて苗株の列条を撮像し、その画像情報の緑
色成分と青色成分との色差を演算し、この色差の画像情
報を設定閾値に基づいて2値化し、2値化された画素の
座標毎にその座標を通過する線分を極座標系で表わされ
るハフ値とその角度として定義し、同一ハフ値をとる頻
度を計数し、その最大値のハフ値及びその角度から線分
を特定し、その線分を苗列とみなすものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記発明
においては、撮像画像情報を所定の演算により2値化す
ることにより、水面及び泥面等の背景と苗株とを識別す
ることができるが、その画像内の全ての画素についてハ
フ変換するので、苗列から極端にはずれた苗株及びノイ
ズ等の苗以外の画素の影響を受け、得られた近似直線の
苗列に対する精度が低下する虚があった。またビデオカ
メラにて機体前下の苗列を撮像しているので、圃場があ
まり冠水していない場合、苗株が直線的な画像で撮像さ
れ、2値化された画素は直線成分を有することになる。
このような画素を前記発明の如く全ての画素について頻
度を計数したハフ変換を行うと、その直線成分の影響を
受け、実際の苗列よりその直線成分方向に傾き直線近似
される虞があった。本発明は斯かる事情に鑑みてなされ
たものであり、前記2つの影響を排除し、2値化された
画素により直線近似を高精度に行い、ハンチング的挙動
の少ない自動操向装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る移植機の自
動操向装置は、植付け済の苗株の列条に倣って走行せし
めるべく自動操向する移植機の自動操向装置装置におい
て、前記苗列の列条を撮像する苗列撮像装置と、該苗列
撮像装置にて撮像された画像を2値化し、2値化された
画素のうち所定範囲の画素間距離を有する画素を抽出す
る手段と、該手段により抽出された画素により前記苗株
の列条の近似直線を計算する手段と、該手段により計算
された苗株の列条の近似直線に倣い自動操向する手段
と、を具備することを特徴とする。本発明においては、
苗列撮像装置により撮像された画像を2値化し、得られ
た画素のうち所定範囲の画素間距離を有する画素だけを
抽出することにより、苗株の直線成分,苗列から極端に
はずれた苗株及びノイズ等の苗以外の画素による影響を
排除し、苗株の列条の直線近似の精度を向上させる。
【0008】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施例を示す図
面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る田植機の自
動操向装置(以下本発明装置という)を装備した乗用田
植機の側面図、図2はその平面図である。図においてA
は、左右各一対の前輪1,1及び後輪2,2に支持され
た走行機体であり、該走行機体Aは、その前部に搭載し
た動力部3にて発生された動力を、図示しない主クラッ
チ, 変速機等の伝動機構を介して後輪2,2に伝達し、
該後輪2,2の回転により、田面上を自走する。
【0009】またBは、走行機体Aの後部に装着された
3点リンク機構4の後端部に、該機構4の昇降動作に伴
って、走行機体Aに対して昇降自在となるように取付ら
れた植付部であり、該植付部Bは、6条植えの田植機の
場合、図2に示す如く、その後端部の左右両側に一対の
植付爪7,7を備え、左右方向に互いに適長離隔させて
並設された3組の苗植装置6,6,6、該苗植装置6,
6,6の上側に左右方向への摺動自在に取付けられた苗
載台8、及び苗植装置6,6,6の下側に、左右方向に
互いに適長離隔させて、前後方向に揺動自在に取付けら
れた3個のフロート9,9,9等から構成されている。
而して、3点リンク機構4の動作により田面上に降下さ
れた植付部Bは、走行機体Aに牽引されて、フロート
9,9,9の作用により田面上を滑走しつつ、苗植装置
6,6,6の夫々の植付爪7,7…の動作により、苗載
台8上に載置されこれに沿って滑動落下する苗マット
を、苗載台8の最下部において、数株づつの苗株に切り
分け、田面上に列条をなして植付ける。
【0010】走行機体Aの、前輪1,1の中心よりもや
や前方の左右両側には、一対のマーカ取付杆10a,10a の
基端部が、水平面内での回動自在に取付けてあり、該取
付杆10a,10a の下方に向けて屈曲された先端部には、容
易に視認可能なように、黄色のプラスチックにて円柱状
に成形されたマーカ10,10 が、田面の上方に適長離隔さ
せて夫々固着されている。マーカ取付杆10a,10a は夫々
の先端部を、図1及び図2に示す如く、左前方又は右前
方に突出させた位置と、走行機体Aの下部に収納された
位置とのいずれか一方の位置にて選択的に拘束できるよ
うにしてあり、左側(又は右側)の取付杆10a が突出位
置にある場合に、この先端の前記マーカ10を、走行機体
Aの左側(又は右側)の既植苗の列条に一致させること
により、植付部Bにより植付けられる苗株と、前記既植
苗の列条との間の条間隔を所定値に保つことができる。
【0011】また、走行機体Aの、後輪2,2の上端よ
りもやや前上方の左右両側には、その先端部を左右に突
出させて、センサ取付杆21L,21R が固着してあり、該取
付杆21L,21R の先端部には、苗列撮像装置20L,20R が取
付けてある。図3は苗列撮像装置20L の取付状態を示す
拡大側面図、図4はその平面図である。
【0012】苗列撮像装置20L は、カラービデオカメラ
20Laを用い、走行機体の進行方向に対して前下方にその
レンズ部の中心を向け、その取付位置から所定距離前下
方の田面上に前行程で植えられた苗列のうちの最外側の
4株程度の苗株を撮像できるようにその前後方向の取付
角度を設定され、その視野内にて撮像された画像を後述
する画像処理部22に伝達する。
【0013】走行機体Aの右側に位置する苗列撮像装置
20R は前記左側の苗列撮像装置20Lと同様に取付けられ
ている。走行機体Aの後部には運転席DSが設けてあり、
該運転席DSの左側には、前記変速機の変速段の変更及び
前記主クラッチの係脱を行うための主変速レバ11が、ま
た運転席DSの右側には、作業選択レバ12が夫々配設され
ている。
【0014】図5は、作業選択レバ12の取付位置近傍の
上方からの拡大平面図である。作業選択レバ12は、その
下部を走行機体Aの適宜位置に枢支してある一方、走行
機体Aの上部に固設された案内板13に前後方向を長手方
向として形成された案内孔14にその中途部を挿通させて
あり、該孔14に沿って、これを前後方向又は左右方向に
回動操作し、所定の係止位置にて係止せしめることによ
り、種々の作業状態を選択できるようにしたものであ
る。
【0015】即ち、該レバ12を前記案内孔14の後半部
(図5においては右半部)において、前後方向に回動操
作することにより、前記3点リンク機構4の図示しない
昇降用油圧シリンダへの圧油の送給方向を切換え、該シ
リンダの動作により植付部Bが走行機体Aに対して上昇
又は下降し、前記後半部の中途部に右向きに分岐形成さ
れた係止部14a に係止せしめることにより、植付部Bが
適宜の高さ位置にて停止するようになっている。また、
前記作業選択レバ12を案内孔14の前半部に回動操作する
ことにより、図示しない植付けクラッチが係合され、動
力部3からの動力が伝達されて、植付部Bがその動作を
開始するようになっており、該レバ12を案内孔14の最前
部に係止させた場合には、植付部Bの動作速度が高速と
なり、案内孔14の前半部の中途部に係止させた場合に
は、植付部Bの動作速度が低速となる。更に、前記2個
所の係止位置の夫々において、案内孔14に左右に分岐形
成された横孔14b,14c に沿って、作業選択レバ12を右又
は左に回動操作することにより、右側又は左側の前記マ
ーカ10が突出されると同時に、逆側のマーカ10が収納さ
れるようになっている。
【0016】図6は前輪1,1の操舵機構の模式的平面
図である。図において30は、その長手方向を左右方向と
して走行機体Aの下部に水平に固着されたフロントアク
スルであり、該フロントアクスル30の左, 右両端部に
は、左, 右の前輪1,1を夫々軸支するナックルアーム
32,32 が、キングピン31,31を介して水平面内での回動
自在に枢支されている。また、前記フロントアクスル30
の上面の適宜位置には、枢軸33が上向きに立設されてお
り、該枢軸33には、図6に示す如き変形T字形の平面形
状を有する回動部材34が、T字形の交叉部を水平面内で
の回動自在に枢支して取付けられている。該回動部材34
のT字形の縦線に相当する部分は、前方に突出させてあ
り、その端部は、各別のリンク部材35,36 を介して前記
ナックルアーム32,32 の前端部と夫々連結させてある。
【0017】また、回動部材34のT字形の横線に相当す
る部分の右側の端部は、その基端部を走行機体Aの前部
に水平面内での回動自在に枢支してなる操向シリンダ40
のピストンロッド40a の先端部に、また左側の端部は、
前記操向シリンダ40への圧油の送給方向を切換える方向
切換弁41のスプール41a の一端部に夫々係止してある。
該方向切換弁41は、4ポート3位置切換式であり、運転
席DSの前部に配設された前輪操舵用のハンドル15が左又
は右方向に回動操作された場合に、これに応動して鉛直
面内にて回動し、その下部が後又は前方向に移動する回
動アーム16の下端部に、前記スプール41a の他端部を係
止させて配設されている。
【0018】本発明装置の油圧回路は、前記操向シリン
ダ40、前記方向切換弁41、動力部3から駆動力を伝達さ
れて回転する油圧ポンプP、及び4ポート3位置切換式
の電磁方向切換弁V等から構成されており、油圧ポンプ
Pからの圧油は、分配弁42により2方向に分岐され、一
方が方向切換弁41を経て、また他方が電磁方向切換弁V
を経て、夫々操向シリンダ40に送給されるようになして
ある。
【0019】前述の如く、方向切換弁41のスプール41a
は、回動アーム16の下端部に係止してあり、ハンドル15
が右方向に回動操作され、回動アーム16が図6における
時計廻りに回動した場合、前記スプール41a は該アーム
16の下端部によって押圧され、方向切換弁41を通過した
圧油が操向シリンダ40の進出側油室に送給され、ピスト
ンロッド40a が進出する結果、前記回動部材34が図6に
おける時計廻りに回動し、該部材34の前端に係止したリ
ンク部材35,36 を介して、ナックルアーム32,32 と共
に、前輪1,1は右に操舵される。また前記ハンドル15
が左方向に回動操作された場合、方向切換弁41を通過し
た圧油が操向シリンダ40の退入側油室に送給され、ピス
トンロッド40a が退入する結果、操舵機構が前述の場合
と逆方向に動作して前輪1,1は左に操舵される。
【0020】また、前記電磁方向切換弁Vのソレノイド
Sl(又はソレノイドSr)が励磁された場合には、油圧ポ
ンプPからの圧油が、該弁Vを通過して操向シリンダ40
の退入側(又は進出側)油室に送給され、この圧油によ
りピストンロッド40a が退入(又は進出)する結果、前
記ハンドル15が左方向(又は右方向)に回動操作された
場合と同様に、前記回動部材34が図6における時計廻り
(又は反時計廻り)に回動し、該部材34の前端に係止し
たリンク部材35,36 を夫々介して、ナックルアーム32,3
2 と共に左右の前輪1,1は左(又は右)に操舵され
る。
【0021】このようにして操舵される前輪1,1の操
舵角を検出すべく、前記キングピン31,31 の一方に、該
ピン31の回動位置に応じた電位を出力するポテンショメ
ータを用いてなる操舵角センサ38が装着されている。該
操舵角センサ38は、直進に対して右に操向されていると
きは負の電位を出力し、また左に操向されているときは
正の電位を夫々出力する。
【0022】またハンドル15に操作力が加えられていな
い場合には、電磁方向切換弁Vを通過した圧油による油
圧シリンダ40の動作により回動部材34の回動位置が変化
したときにおいても、方向切換弁41は、スプール41a に
設けたばねの作用によりその中立位置をとるようにして
あり、これと共にハンドル15は直進走行状態に復帰する
ようになっている。そしてハンドル15に連結されたステ
アリングコラム15a の基端部には、該ハンドル15が直進
状態から右又は左方向に回動操作された場合にオンする
手動操舵検出スイッチ56(図7参照)が配設してある。
【0023】さて、図7は本発明装置の要旨である制御
系のブロック図であり、図8は画像処理部の構成を示す
ブロック図である。図において50はマイクロプロセッサ
を用いてなる操向制御部であり、該制御部50の入力ポー
トa1 には画像処理部22の出力が与えられている。画像
処理部22はマイクロプロセッサを用いてなり、その分解
能は縦横夫々256 画素を有している。
【0024】また画像処理部22は作業選択レバ12が案内
孔14の前記横孔14b もしくは横孔14c に沿って左方向又
は右方向に回動操作され、左側又は右側の前記マーカ10
が突出された場合に切換わり、左右の苗列撮像装置20L,
20Rを選択する選択スイッチ221 、NTSC方式のビデオカ
メラ入力信号をこの画像処理部の画素毎に赤色、緑色、
青色の各色信号R,G,B に分離するNTSCデコーダからなる
カメラ入力信号変換部222 、分離された赤、緑、青の各
色信号R,G,B に基づき、後述する演算により画像情報を
2値化する2値化演算部、2値化された画素のうち所定
の画素間距離を有する画素を抽出する画素抽出部226 、
抽出された画素により直線近似を行うハフ変換部227 の
順で接続されてなり、前記2値化演算部225 、画素抽出
部226 、ハフ変換部227 は前記マイクロプロセッサによ
りその演算を行っている。
【0025】またハフ変換部227 及びカメラ入力信号変
換部222 は画像情報演算結果及び直線近似結果等の各種
情報をビデオ信号出力に変換するモニタ出力信号変換部
に接続され、変換されたビデオ信号により前記各種情報
を表示するカラーモニタ224がモニタ出力信号変換部224
に接続されている。そしてハフ変換部227 からの出力
が操向制御部50の入力ポートa1 に与えられる。また操
向制御部50の入力ポートa2 には、前記操舵角センサ38
の出力電位が与えられており、該入力ポートa2 に入力
される信号は、操向制御部50の入力インタフェースにて
所定の処理を施され、前輪1,1の現状の操舵角に対応
するディジタルデータDとして、操向制御部50のCPU に
取込まれるようになっている。
【0026】また操向制御部50の入力ポートa3 には、
運転席DSに着座した作業者による手動操作可能な位置に
配設され、自動操向を行わせる場合に、オンされる自動
スイッチ51が接続されており、該スイッチ51がオンされ
た場合に、入力ポートa3 はハイレベルに転じる。入力
ポートa4 には、作業選択レバ12が案内孔14前半部の回
動位置にある場合にオンする植付けスイッチ52が接続さ
れており、操向制御部50は、該スイッチ52のオンに伴っ
て入力ポートa4 がハイレベルになることにより、植付
部Bが動作していることを認識する。
【0027】入力ポートa5 には、主変速レバ11の操作
により主クラッチが係合された場合にオンする主クラッ
チスイッチ53が接続されており、操向制御部50は、該ス
イッチ53のオンに伴って入力ポートa5 がハイレベルに
なることにより、走行機体Aが走行していることを認識
する。更に操向制御部50の入力ポートa6 には、前述の
如く配設された手動操作検出スイッチ56が接続されてお
り、該スイッチ56がオンされた場合に入力ポートa6
ハイレベルに転じるようになしてある。
【0028】一方、操向制御部50の出力ポートb1 は、
電磁方向切換弁VのソレノイドSlとボディーアースの間
に介装したスイッチングトランジスタ60に接続されてお
り、同様に、出力ポートb2 は、ソレノイドSrとボディ
ーアースの間に介装したスイッチングトランジスタ61に
接続されている。そして出力ポートb1 (又は出力ポー
トb2 )がハイレベルとなった場合には、スイッチング
トランジスタ60(又は同61)が動作して、ソレノイドSl
(又は同Sr)に励磁電流が流れるようになっている。
【0029】操向制御部50の出力ポートb3 は、操向制
御が行われていることを作業者に報知せしめるための自
動ランプ62に、また出力ポートb4 は、前記苗列撮像装
置20L,20R のいずれかにより既植苗が検出されており、
操向制御が適正に行われていることを作業者に報知せし
めるための苗検出ランプ63に夫々接続されており、出力
ポートb3 , b4 のハイレベル出力に応じて各ランプが
点灯するようになっている。また、出力ポートb5 , b
6 は、各種警報出力のための警報ランプ64, 警報ブザ65
に夫々接続されており、出力ポートb5 のハイレベル出
力に応じて警報ランプ64が点灯し、出力ポートb6 のハ
イレベル出力に応じて警報ブザ65が鳴動するようになっ
ている。
【0030】操向制御部50、苗列撮像装置20L,20R 及び
ソレノイドSl, Srは、前記操舵角センサ38及び各スイッ
チと共に、いずれもエンジン始動用のキースイッチ70を
介して電源に接続されており、該スイッチ70がオンされ
ている場合にのみ夫々の動作を行うことができる。
【0031】さて以上の如く構成された操向制御部50の
動作内容について、本発明装置を装備した乗用田植機に
よる植付け作業手順と共に説明する。運転席DSに着座し
た作業者により自動スイッチ51がオン操作され、入力ポ
ートa3 がハイレベルに転じると、操向制御部50は、出
力ポートb3 を断続的にハイレベルとし、自動ランプ62
を点滅せしめて、制御動作の準備段階にあることを作業
者に報知する。
【0032】次いで作業者は、作業選択レバ12を前方に
回動操作して植付部Bを田面上に降下せしめ、更に走行
機体Aの走行速度に応じて植付部Bの動作速度を選択
し、作業選択レバ12を前記案内孔14前半部の所定の係止
位置まで回動操作する。このレバ操作により、前記植付
けスイッチ52がオンされて入力ポートa4 がハイレベル
に転じると、操向制御部50は、出力ポートb3 を連続的
にハイレベルとし、自動ランプ62を点灯させ、以後その
制御動作を開始する。
【0033】さて作業者は、作業選択レバ12を所定の係
止位置にて係止せしめた後、例えば、倣いガイドとなる
既植苗の列条が走行機体Aの左側にある場合には、該レ
バ12を左方向に回動操作して、左側のマーカ10を機体A
の左側に突出させる。作業者は、左側に突出された前記
マーカ10を視認しつつ、これが、前行程において植付け
た苗株の列条の内、最も右側に位置する列条の直上に位
置するようにハンドル15を操作して、走行機体Aの大略
の位置決めを行った後、更に、苗検出ランプ63を視認し
つつ、これが点灯されるまでハンドル15を操作して、走
行機体Aの初期位置設定を行えば、その後は、前記列条
中に所定の間隔にて植付けられている苗が、苗列撮像装
置20L によって連続的に撮像され、この撮像結果に基づ
く画像処理部22及び操向制御部50の後述の動作により、
所定の基準位置S(本実施例においてはカラービデオカ
メラ20Laの撮像範囲の中心線)に前記苗が常に位置する
ように走行機体Aは自動操向される。
【0034】図9は画像処理部の制御内容を示すフロー
チャートであり苗列撮像装置20L によって既植苗が撮像
されると、画像処理部22は、カラービデオカメラ20Laの
画像情報であるビデオカメラ入力信号を設定タイミング
毎に取り込みカメラ入力信号変換部222 にて赤色信号,
緑色信号, 青色信号の各色信号R,G,B に分離する。これ
を全ての画素について行うのであるが、縦横256 画素×
256 画素=65,536画素について行うと計算時間に多大な
時間を要するので、縦横32画素×32画素=1024画素につ
いて行う。即ち8画素毎にサンプリングして前記各信号
R,G,B を分離する(ステップ1)。
【0035】次に分離された各画素の各色信号R,G,B に
より下記条件式を用い、画像情報を2値化演算部225 で
2値化し、苗による画素を抽出する(ステップ2)。 G>RかつG>BかつG>0.38 (R+G+B) …(1) 上記条件式(1) は各色信号R,G,B の値を閾値を用いず2
値化するために発明されたものであり、これにより時刻
毎に変化する外乱光の明暗等の外部条件に応じた閾値の
変更が不要となった。
【0036】次に得られた2値化画像の抽出及び直線近
似の手段について説明する。図10は2値化された画像を
撮像範囲内に表示した模式図であり、撮像範囲の中心O
を原点とし進行方向をy軸正方向とし、また左右方向を
x軸方向となしている。またSは前記基準位置を示し、
本実施例ではy軸と一致している。さらにa〜gは2値
化された画像を示しており、各画像a,b…の添字は各
画素を示している。
【0037】画像a,b…が2値化されると、図10左上
より32×32画素を走査し、上から順に画素αを抽出する
(図10では画素a1 )。次に抽出された画素αと下記の
条件の範囲にある画素βを全て抽出する(ステップ
3)。いま画素αのx,y座標を夫々xα, yα、画素
βのx,y座標を夫々xβ,yβとすると、条件式を下
記の如く設定する。 |xα−xβ|≦4 …(2) yα−yβ≧8 …(3) 一般に既植苗に倣う田植作業を行う場合、田植機の進行
方向に対して既植苗の苗列の傾きは小さく、また苗株毎
の画像に表われた直線成分は苗株の長さはほぼ一定長以
下なので、ある一定画素以下となる。これらのことより
前記条件式(2)にて傾きの小さな画素を抽出し、条件式
(3) にて同一苗株を抽出するのを防止し、苗株の直線成
分が近似直線に影響を与えないようにしている。本実施
例では上記条件式(2),(3) にて画素b1 〜b5 ,d1
4 が抽出され、画素c1 〜c4,e1 , e2 , f1 ,
2 , g1 , g2 は抽出されない。次の画素α(図10で
は画素a2 )について同じように条件式(2),(3) を用い
て画素βを抽出し、この動作を画素βが抽出不可となる
まで繰返す(ステップ4)。次にハフ変換部227 にて画
素αと抽出された画素βとを結ぶ直線を算出し、その直
線の数に、その直線と中心Oとの距離ρ1 , ρ2 …及び
その角度θ1 , θ2…を求める(ステップ5)。
【0038】次に求められた距離ρ1 , ρ2 …及び角度
θ1 , θ2 …の夫々の平均値を求め、求められた距離を
ρ,角度をθとすると、このρが求めるハフ値となりθ
がその角度となる。そして、このハフ値ρ及び角度θの
算出を設定タイミング毎に演算する(ステップ6)。画
像処理部22が設定タイミング毎にハフ値ρ及び角度θを
算出するとその値が操向制御部50に出力される(ステッ
プ7)。
【0039】このように本実施例においては、32画素に
て画像をサンプリングし色信号を分離しているので演算
速度を高速化でき、2値化を閾値を使用せずに行ってい
るので、外乱光等の明暗による閾値の変更等の設定動作
を不要となし、また2値化した画素のうち所定の範囲画
素距離を有する画素を抽出し、直線近似しているので、
苗列の直線成分の画素及びノイズ等の苗以外の画素に直
線近似が影響を受けることがない。
【0040】通常ハフ値を用いる自動操向制御では得ら
れた画像上のハフ値ρ及び角度θを圃面上のハフ値ρ0
及び角度θ0 (図4参照)に換算し、それにより求めた
目標操舵角と操舵角センサ38で得られたディジタルデー
タDとを比較して操向制御するのであるが、前記自動操
向制御では圃面上へのハフ値の換算に多くの計算を必要
とするので、本実施例ではファジー制御の手法を用い目
標操舵角を算出するための操向操舵量を推論し自動操向
することとした。
【0041】いま最新の設定タイミングT1 のときのハ
フ値をρt1、その角度をθt1、最新より前の設定タイミ
ングT2 のときのハフ値ρt2、その角度をθt2ハフ値の
差(ρt1−ρt2)をΔρ、角度の差(θt1−θt2)をΔ
θ、操向操作指示量をSとすると以下のとおり18の制御
ルールを操向制御部50に設定している。
【0042】 ρt1が大きく右でΔρが0であればS
は小さく左に切る。 ρt1が大きく左でΔρが0であればSは小さく右に
きる。 ρt1が小さく右でΔρも小さく右であればSは大き
く左に切る。 ρt1が小さく左でΔρも小さく左であればSは大き
く右に切る。 ρt1が0でΔρが大きく右であればSは小さく左に
切る。 ρt1が0でΔρが大きく左であればSは小さく右に
切る。 ρt1が小さく右でΔρが小さく左であればSは直進
とする。 ρt1が小さく左でΔρが小さく右であればSは直進
とする。 ρt1が0でΔρも0であればSは直進とする。 ○10 θt1が大きく左でΔθが0であればSは小さく右
に切る。 ○11 θt1が大きく右でΔθが0であればSは小さく左
に切る。 ○12 θt1が小さく左でΔθも小さく左であればSは大
きく右に切る。 ○13 θt1が小さく右でΔθも小さく右であればSは大
きく左に切る。 ○14 θt1が0でΔθが大きく左であればSは小さく右
に切る。 ○15 θt1が0でΔθが大きく右であればSは小さく左
に切る。 ○16 θt1が小さく左でΔθが小さく右であればSは直
進とする。 ○17 θt1が小さく右でΔθが小さく左であればSは直
進とする。 ○18 θt1が0でΔθも0であればSは直進とする。
【0043】次にハフ値ρt1,角度θt1,夫々のΔρ,
Δθ,操向操作指示量Sの値を下記表により重みづけす
る。第1表はハフ値ρt1,第2表は角度θt1,第3表は
ハフ値の差Δρ,第4表は角度の差Δθ及び第5表は操
向操作指示量Sの夫々の値と操向量と重みづけ量との関
係を示している。
【0044】
【表1】
【0045】
【表2】
【0046】
【表3】
【0047】いま1例として ρt2=3 ρt1=4 θt2=−1×1/30(rad) θt1
=−2×1/30(rad) とすると Δρ=1 Δθ=−1×1/30(rad) となる。これを前述の制御ルールにあてはめると、制御
ルール, ○11, ○13が成立する。
【0048】図11は操向操作指示量の推論手順を示すグ
ラフであり、縦軸に重みづけの値を、また横軸に操向操
作指示量をとっている。また制御ルールの場合のグラ
フを図11(a) に、制御ルール○11の場合のグラフを図11
(b) に、制御ルール○13の場合のグラフを図11(c) に、
そして推論結果の合成を図11(d) に示している。制御ル
ールではρt1が“大きく右”なので第1表よりρt1
4のとき、重みづけ値wは8となる。また第3表よりΔ
ρ=−1×1/30(rad) のとき重みづけ値wは7とな
る。この2つの重みづけ値w,wの小さい方の重みづけ
値をw=7を最大値とし第5表の操向操作指示量Sが
“小さく左”の場合のx軸と重みづけ値wとで閉じられ
た図形を求める{図11(a) 参照}制御ルール○11では同
様に、第2表にて重みづけ値w=3、第4表にて重みづ
け値w=7が求められ、その小さい方の重みけづけ値w
=3を最大値として第5表の操向操作指示量Sが“小さ
く左”の場合の同様の図形を求める{図11(b) 参照}。
【0049】制御ルール○13も同様に第2表,第4表よ
り小さい重みづけ値w=7を求め、第5表の操向操作指
示量Sの図形を求める{図11(c) 参照}。次に得られた
3個の図形を重ね合わせ、重ね合わせてできた図形の重
心位置を求めることにより{図11(d) 参照}、操向操作
指示量Sを算出する。この例の場合、操向操作指示量S
は2.26となる。
【0050】得られた操向操作指示量S を操舵角データ
Zに変換し、操舵角データZと前記ディジタルデータD
とを比較し、その差U(U=Z−D)に応じて操向制御
部50の出力ポートb1 又はb2 にハイレベル出力を与
え、ソレノイドSl又は同Srを励磁し自動操向する。前記
操向操作指示量Sが正のとき左に、負のとき右に操向す
るように設定しており、また前記ディジタルデータDは
直進に対して右に操向されているときは負、左に操向し
ているときは正としているので、前記差Uが正のとき
(又は負のとき)は出力ポートb1 (又はb2 )がハイ
レベル出力され、ソレノイドSl (又はSr)が励磁され、
走行機体Aは左に(又は右に)操向制御されることにな
る。そしてこの自動操向制御が各設定タイミング毎に行
なわれる。
【0051】このように、本実施例においては、2値化
演算部226 にて2値化された画素と所定距離を有する画
素を抽出してハフ変換しているので、苗株の直線成分,
ノイズ等による画素等の影響を受けずに精度の高い直線
近似が可能となる。一方、前記2値化演算部225 によ
り、2値化が不能の場合、又は画素抽出部226 にて画素
が抽出不能の場合、操向制御部50は、その制御動作を直
ちに停止すると共に、出力ポートb5,6 をハイレベル
として、警報ランプ64を点灯させ、警報ブザ65を鳴動さ
せて作業者に自動操向が不可能であることを報知する。
【0052】また操向制御部50は、前述の如き制御動作
を行っている間にその入力ポートa 6 のレベルを常時監
視しており、該入力ポートa6 がハイレベルに転じた場
合には、作業者によりハンドル15の手動操作がなされた
と判断し、この操作による操舵を優先すべく、操向制御
動作を直ちに停止する。そしてこの停止は、ハンドル15
の操作が終了し、前記入力ポートa6 がローレベルに復
帰してから所定時間経過後に解除され、これ以後、操向
制御部50は前述の制御動作を継続して行う。
【0053】なお本実施例では苗列撮像装置としてカラ
ービデオカメラを用いたが、本発明はこれに限るもので
はなく、苗株を検出でき、それを2値化できる撮像装置
であれば何でもよい。また本実施例では基準位置を撮像
範囲の進行方向の中心線とし、ハフ値及びその角度を撮
像範囲の中心点から求めたが、本発明はこれに限るもの
ではなく、その基準位置は撮像範囲であればどこでもよ
く、ハフ値及び角度を求める点も撮像範囲であればどこ
でもよい。
【0054】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明装置において
は、苗列撮像装置の撮像結果を所定の演算により2値化
し、その2値化された画素のうち所定の画素間距離を有
する画素間にて直線近似を行っているので、ノイズ等の
苗以外の2値化画素、苗列とはずれた苗株及び苗株の直
線成分による影響を排除し、高精度に苗列を直線近似で
き、またそれにより苗列が不規則となっても前輪操舵装
置にハンチング等の不必要動作をさせない等優れた効果
を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を装備した乗用田植機の側面図であ
る。
【図2】本発明装置を装備した乗用田植機の平面図であ
る。
【図3】苗列撮像装置の拡大側面図である。
【図4】苗列撮像装置の平面図である。
【図5】作業選択レバの操作位置説明のための平面図で
ある。
【図6】前輪の操舵機構の模式的平面図である。
【図7】本発明装置の構成を示すブロック図である。
【図8】画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図9】画像処理部の制御内容を示すフローチャートで
ある。
【図10】撮像範囲内の2値化された画像を示す模式図
である。
【図11】操向操作指示量の推論手順を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
A 走行機体 B 植付部 1 前輪 2 後輪 10 マーカ 12 作業選択レバ 20L,20R 苗列撮像装置 22 画像処理部 38 操舵角センサ 50 操向制御部
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成8年4月18日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 移植機の自動操向装置
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は植付け済の苗株の列
条を倣いガイドとして、田植機等の移植機を自動的に操
向せしめる移植機の自動操向装置に関する。
【0002】
【従来の技術】田植機は、走行機体と該機体の後部に連
結された植付部とからなり、走行機体を走行させつつ、
植付部に搭載した苗株を、該植付部に装備された植付爪
の動作により、所定の間隔にて田面に植付けるものであ
る。
【0003】ところで、苗株相互間の植付け間隔が過度
に狭いと、苗株の生育不良を招来する虞があり、逆に植
付け間隔が過度に広いと、単位面積当たりの収穫量が少
なくなるため、苗株の植付けは、適正な植付け間隔にて
行われることが望ましい。田植機においては、前記植付
爪が走行機体の走行速度と同期して動作するようになっ
ており、走行機体の進行方向の植付け間隔は、走行速度
の如何に拘わらず、自動的に適正に保たれるが、走行機
体の進行方向と直交する方向の植付け間隔(以下条間隔
という)を適正に保つためには、既に植付けられた苗株
の列条に沿って走行機体を操向させつつ植付けを行わせ
る必要がある。そこで条間隔を適正に保った状態で植付
け作業が行えるように、走行機体を苗株の列条に沿って
自動的に操向せしめる自動操向装置を装備した田植機が
ある。
【0004】この自動操向装置の一例として、特開昭53
−127113号に開示されている技術がある。これは、現在
の植付け条に隣接する既植苗の列条に赤外線を照射し、
走行機体の側部に左右方向に並設した複数個の受光素子
からなるセンサにより前記既植苗からの反射光を受光す
る場合に、これらのセンサの内、前記の列条の直上に位
置するセンサにより反射光の受光がなされることを利用
し、所定のセンサにより常に受光がなされるように操向
制御を行うことにより、既植苗の列条に対する走行機体
の相対位置を適正位置に保つものであり、前記所定のセ
ンサよりも左側(又は右側)に位置するセンサにより受
光がなされた場合には、走行機体の相対位置が右(又は
左)にずれていると判断して、このずれを解消すべく、
左方向(又は右方向)に所要量の操舵を行う構成となっ
ている。
【0005】しかしながら前記技術においては、既植苗
の苗株の列条からの反射光の時系列的検出値を操向制御
に用いているため、前記苗株の列条が僅かでも不規則と
なっていると、前輪操舵装置に不必要な動作を指令し、
その動きがハンチング的挙動を示し、植えられた苗が不
規則となる。またセンサから発せられた赤外線が前記既
植苗の列条から逸脱する虞があった。これを解決するた
めに2次元的に前記既植苗の列条を撮像するビデオカメ
ラ等を用いて自動操向する装置が開示されている(特開
昭62−61509 号公報) 。この技術は、ビデオカメラを用
いて苗株の列条を撮像し、その画像情報の緑色成分と青
色成分との色差を演算し、この色差の画像情報を設定閾
値に基づいて2値化し、2値化された画素の座標毎にそ
の座標を通過する線分を極座標系で表わしたハフ値とそ
の線分の角度として定義し、同一ハフ値をとる頻度を計
数し、その最大のハフ値及びその角度から線分を特定
し、その線分を苗列とみなすものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながらこの従来
技術においては、撮像画像情報を所定の演算により2値
化することにより、水面及び泥面等の背景と苗株とを識
別することができるが、その画像内の全ての画素につい
てハフ変換するので、苗列から極端にはずれた苗株及び
ノイズ等の苗以外の画素の影響を受け、得られた近似直
線の苗列に対する精度が低下する虞れがあった。またビ
デオカメラにて機体前下の苗列を撮像しているので、圃
場があまり冠水していない場合、苗株が直線的な画像で
撮像され、2値化された画素は直線成分を有することに
なる。このような画素を従来技術の如く全ての画素につ
いて頻度を計数したハフ変換を行うと、その直線成分の
影響を受け、実際の苗列よりその苗自体の直線成分方向
に直線近似される虞があった。本発明は斯かる事情に鑑
みてなされたものであり、前記2つの影響を排除して、
既植苗の列条の直線近似を高精度に行い、ハンチング的
挙動の少ない自動操向装置を提供することを目的とす
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る移植機の自
動操向装置は、植付け済の苗株の列条に倣って走行せし
めるべく自動操向する移植機の自動操向装置において、
前記苗列の列条を撮像する苗列撮像装置と、該苗列撮像
装置にて撮像された画像を2値化し、2値化された画素
のうち苗株間距離に相当する画素間距離を有する画素を
抽出する手段と、該手段により抽出された画素により前
記苗株の列条の近似直線を計算する手段と、該手段によ
り計算された苗株の列条の近似直線に倣い自動操向する
手段と、を具備することを特徴とする。
【0008】本発明においては、苗列撮像装置により撮
像された既植苗の列条の画像を2値化し、得られた画素
のうち所定範囲の画素間距離を有する画素、つまり既植
苗の同じ列条に位置する苗株であって、列条方向に相隣
して位置する苗株の画素だけを抽出することにより、苗
株それ自体の直線成分,苗列から極端にはずれた苗株及
びノイズ等の苗株以外の画素による影響を排除し、苗株
の列条の直線近似の精度を向上させる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下本発明をその実施の形態を示
す図面に基づいて詳述する。図1は本発明に係る田植機
の自動操向装置(以下本発明装置という)を装備した乗
用田植機の側面図、図2はその平面図である。図におい
てAは、左右各一対の前輪1,1及び後輪2,2に支持
された走行機体であり、該走行機体Aは、その前部に搭
載した動力部3にて発生された動力を、図示しない主ク
ラッチ, 変速機等の伝動機構を介して後輪2,2に伝達
し、該後輪2,2の回転により、田面を自走する。
【0010】またBは、走行機体Aの後部に装着された
3点リンク機構4の後端部に、該機構4の昇降動作に伴
い走行機体Aに対して昇降自在となるように取付られた
植付部である。該植付部Bは6条植えの田植機の場合、
図2に示す如くその後端部の左右両側に一対の植付爪
7,7を備え、左右方向に互いに適長離隔させて並設さ
れた3組の苗植装置6,6,6、該苗植装置6,6,6
の上側に左右方向への摺動自在に取付けられた苗載台
8、及び苗植装置6,6,6の下側に、左右方向に互い
に適長離隔させて、前後方向に揺動自在に取付けられた
3個のフロート9,9,9等から構成されている。
【0011】而して、3点リンク機構4の動作により田
面に降下された植付部Bは、走行機体Aに牽引されてフ
ロート9,9,9の作用により田面を滑走しつつ、苗植
装置6,6,6の夫々の植付爪7,7…の動作により、
苗載台8上に載置され、これに沿って滑動落下する苗マ
ットを苗載台8の最下部において数株づつの苗株に切り
分け、田面に列条をなして植付ける。走行機体Aの前輪
1,1の中心よりもやや前方の左右両側には、一対のマ
ーカ取付杆10a,10a の基端部が水平面内で回動自在に取
付けてある。前記マーカ取付杆10a,10a の下方に向けて
屈曲された先端部には、容易に視認可能なように黄色の
プラスチックにて円柱状に成形されたマーカ10,10 が、
田面の上方に適長離隔させて夫々固着されている。
【0012】前記マーカ取付杆10a,10a は夫々の先端部
を、図1及び図2に示す如く、左前方又は右前方に突出
させた位置と、走行機体Aの下部に収納された位置との
いずれか一方の位置に選択的に拘束できるようにしてあ
る。左側(又は右側)のマーカ取付杆10a が突出位置に
ある場合に、この先端の前記マーカ10を走行機体Aの左
側(又は右側)の既植苗の列条に一致させることによ
り、植付部Bにより植付けられる苗株と、前記既植苗の
列条との間の条間隔を所定値に保つことが可能となる。
また走行機体Aの後輪2,2の上端よりもやや前上方の
左右両側には、その先端部を左右に突出させてセンサ取
付杆21L,21R が固着してあり、該センサ取付杆21L,21R
の先端部には苗列撮像装置20L,20R が取付けてある。
【0013】図3は苗列撮像装置20L の取付状態を示す
拡大側面図、図4はその平面図である。苗列撮像装置20
L は、カラービデオカメラ20Laを用いて走行機体の進行
方向に対して前下方にそのレンズ部の中心を向け、その
取付位置から所定距離前下方の田面に前行程で植えられ
た既植苗の列条のうちの最外側の列における4株程度の
苗株を撮像できるようにその前後方向の取付角度を設定
され、その視野内にて撮像された画像を後述する画像処
理部22に伝達する。走行機体Aの右側に位置する苗列撮
像装置20R は前記左側の苗列撮像装置20L と同様に取付
けられている。走行機体Aの後部には運転席DSが設けて
あり、該運転席DSの左側には前記変速機の変速段の変更
及び前記主クラッチの係脱を行うための主変速レバ11
が、また運転席DSの右側には、作業選択レバ12が夫々配
設されている。
【0014】図5は、作業選択レバ12の取付位置近傍の
上方からの拡大平面図である。作業選択レバ12は、その
下部を走行機体Aの適宜位置に枢支する一方、走行機体
Aの上部に固設された案内板13に前後方向を長手方向と
して形成された案内孔14にその中途部を挿通させてあ
り、前記案内孔14に沿ってこれを前後方向又は左右方向
に回動操作し、所定の係止位置にて係止せしめること
で、種々の作業状態を選択できるようにしたものであ
る。即ち、前記作業選択レバ12を前記案内孔14の後半部
(図5においては右半部)において前後方向に回動操作
することにより、前記3点リンク機構4の図示しない昇
降用油圧シリンダへの圧油の送給方向を切換え、該シリ
ンダの動作により植付部Bが走行機体Aに対して上昇又
は下降し、前記後半部の中途部に右向きに分岐形成され
た係止部14a に係止せしめることにより、植付部Bが適
宜の高さ位置にて停止するようになっている。
【0015】また前記作業選択レバ12を案内孔14の前半
部に回動操作することにより、図示しない植付けクラッ
チが係合され、動力部3からの動力が伝達されて植付部
Bがその動作を開始するようになっている。また前記作
業選択レバ12を案内孔14の最前部に係止させた場合には
植付部Bの動作速度が高速となり、案内孔14の前半部の
中途部に係止させた場合には植付部Bの動作速度が低速
となる。更に、前記2個所の係止位置の夫々において、
案内孔14に左右に分岐形成された横孔14b,14cに沿って
作業選択レバ12を右又は左に回動操作することにより、
右側又は左側の前記マーカ10が突出されると同時に、逆
側のマーカ10が収納されるようになっている。
【0016】図6は前輪1,1の操舵機構の模式的平面
図である。図において、30はその長手方向を左右方向と
して走行機体Aの下部に水平に固着されたフロントアク
スルであり、該フロントアクスル30の左, 右両端部には
左, 右の前輪1,1を夫々軸支するナックルアーム32,3
2 がキングピン31,31 を介して水平面内で回動自在に枢
支されている。また前記フロントアクスル30の上面の適
宜位置には、枢軸33が上向きに立設されており、該枢軸
33には、図6に示す如き変形T字形の平面形状を有する
回動部材34が、T字形の交叉部を水平面内での回動自在
に枢支して取付けられている。前記回動部材34のT字形
の縦線に相当する部分は前方に突出させてあり、その端
部は各別のリンク部材35,36 を介して前記ナックルアー
ム32,32 の前端部と夫々連結させてある。
【0017】また前記回動部材34のT字形の横線に相当
する部分の右側の端部はその基端部を走行機体Aの前部
に水平面内での回動自在に枢支してなる操向シリンダ40
のピストンロッド40a の先端部に、また左側の端部は前
記操向シリンダ40への圧油の送給方向を切換える方向切
換弁41のスプール41a の一端部に夫々係止してある。前
記方向切換弁41は4ポート3位置切換式であり、運転席
DSの前部に配設された前輪操舵用のハンドル15が左又は
右方向に回動操作された場合にこれに応動して鉛直面内
にて回動し、その下部が後又は前方向に移動する回動ア
ーム16の下端部に前記スプール41a の他端部を係止させ
て配設されている。
【0018】本発明装置の油圧回路は、前記操向シリン
ダ40、前記方向切換弁41、動力部3から駆動力を伝達さ
れて回転する油圧ポンプP、及び4ポート3位置切換式
の電磁方向切換弁V等から構成されている。油圧ポンプ
Pからの圧油は分配弁42により2方向に分岐され、一方
が方向切換弁41を経て、また他方が電磁方向切換弁Vを
経て夫々操向シリンダ40に送給されるようになしてあ
る。前述の如く方向切換弁41のスプール41a は回動アー
ム16の下端部に係止してあり、ハンドル15が右方向に回
動操作されて、回動アーム16が図6において時計廻りに
回動した場合、前記スプール41a は該アーム16の下端部
によって押圧され、方向切換弁41を通過した圧油が操向
シリンダ40の進出側油室に送給され、ピストンロッド40
a が進出する。
【0019】この結果、前記回動部材34が図6において
時計廻りに回動し、前記回動部材34の前端に係止したリ
ンク部材35,36 を介して、ナックルアーム32,32 と共
に、前輪1,1は右に操舵される。また前記ハンドル15
が左方向に回動操作された場合、方向切換弁41を通過し
た圧油が操向シリンダ40の退入側油室に送給され、ピス
トンロッド40a が退入する結果、操舵機構が前述の場合
と逆方向に動作して前輪1,1は左に操舵される。ま
た、前記電磁方向切換弁VのソレノイドSl(又はソレノ
イドSr)が励磁された場合には、油圧ポンプPからの圧
油が、前記電磁方向切換弁Vを通過して操向シリンダ40
の退入側(又は進出側)油室に送給され、この圧油によ
りピストンロッド40a が退入(又は進出)する。
【0020】この結果、前記ハンドル15が左方向(又は
右方向)に回動操作された場合と同様に、前記回動部材
34が図6における時計廻り(又は反時計廻り)に回動
し、前記回動部材34の前端に係止したリンク部材35,36
を夫々介して、ナックルアーム32,32 と共に左右の前輪
1,1は左(又は右)に操舵される。このようにして操
舵される前輪1,1の操舵角を検出すべく、前記キング
ピン31,31 の一方に、該ピン31の回動位置に応じた電位
を出力するポテンショメータを用いてなる操舵角センサ
38が装着されている。該操舵角センサ38は、直進に対し
て右に操向されているときは負の電位を出力し、また左
に操向されているときは正の電位を夫々出力する。
【0021】またハンドル15に操作力が加えられていな
い場合には、電磁方向切換弁Vを通過した圧油による油
圧シリンダ40の動作により回動部材34の回動位置が変化
したときにおいても、方向切換弁41はスプール41a に設
けたばねの作用によりその中立位置をとるようにしてあ
り、これと共にハンドル15は直進走行状態に復帰するよ
うになっている。そしてハンドル15に連結されたステア
リングコラムの基端部には、該ハンドル15が直進状態か
ら右又は左方向に回動操作された場合にオンする手動操
舵検出スイッチ54(図7参照)が配設してある。図7は
本発明装置の操向制御系のブロック図、図8は画像処理
部の構成を示すブロック図である。図において50はマイ
クロプロセッサを用いてなる操向制御部であり、該制御
部50の入力ポートa1 には画像処理部22の出力が与えら
れている。画像処理部22はマイクロプロセッサを用いて
なり、その分解能は縦横夫々256画素を有している。
【0022】また画像処理部22は作業選択レバ12が案内
孔14の前記横孔14b 若しくは横孔14c に沿って左方向又
は右方向に回動操作され、左側又は右側の前記マーカ10
が突出された場合に切換わり、左右の苗列撮像装置20L,
20Rを選択する選択スイッチ221 、NTSC方式のビデオカ
メラ入力信号をこの画像処理部の画素毎に赤色、緑色、
青色の各色信号R,G,B に分離するNTSCデコーダからなる
カメラ入力信号変換部222 、分離された赤、緑、青の各
色信号R,G,B に基づき、後述する演算により画像情報を
2値化する2値化演算部、2値化された画素のうち所定
の画素間距離を有する画素を抽出する画素抽出部226 、
抽出された画素により直線近似を行うハフ変換部227 の
順で接続されてなり、前記2値化演算部225 、画素抽出
部226 、ハフ変換部227 は前記マイクロプロセッサに搭
載したソフトウエアよりその演算を行っている。
【0023】またハフ変換部227 及びカメラ入力信号変
換部222 は画像情報演算結果及び直線近似結果等の各種
情報をビデオ信号出力に変換するモニタ出力信号変換部
223に接続され、変換されたビデオ信号により前記各種
情報を表示するカラーモニタ224 がモニタ出力信号変換
部223 に接続されており、前記ハフ変換部227 からの出
力が操向制御部50の入力ポートa1 へ与えられる。また
操向制御部50の入力ポートa2 には前記操舵角センサ38
の出力電位が与えられており、該入力ポートa2 に入力
される信号は操向制御部50の入力インタフェースにて所
定の処理を施され、前輪1,1の現在の操舵角に対応す
るディジタルデータDとして、操向制御部50のCPU に取
込まれるようになっている。
【0024】また操向制御部50の入力ポートa3 には、
運転席DSに着座した作業者による手動操作可能な位置に
配設され、自動操向を行わせる場合にオンされる自動ス
イッチ51が接続されており、該自動スイッチ51がオンさ
れた場合に入力ポートa3 はハイレベルに転じる。入力
ポートa4 には作業選択レバ12が案内孔14前半部の回動
位置にある場合にオンする植付けスイッチ52が接続され
ており、操向制御部50は該スイッチ52のオンに伴って入
力ポートa4 がハイレベルになることにより、植付部B
が動作していることを認識する。入力ポートa5 には主
変速レバ11の操作により主クラッチが係合された場合に
オンする主クラッチスイッチ53が接続されており、操向
制御部50は該スイッチ53のオンに伴って入力ポートa5
がハイレベルになることにより、走行機体Aが走行して
いることを認識する。更に操向制御部50の入力ポートa
6 には、前述の如く配設された手動操作検出スイッチ54
が接続されており、該手動操作検出スイッチ54がオンさ
れた場合に入力ポートa6 がハイレベルに転じるように
なしてある。
【0025】一方、操向制御部50の出力ポートb1 は、
電磁方向切換弁VのソレノイドSlとボディーアースの間
に介装したスイッチングトランジスタ60に接続されてお
り、同様に出力ポートb2 はソレノイドSrとボディーア
ースの間に介装したスイッチングトランジスタ61に接続
されている。そして出力ポートb1 (又は出力ポートb
2 )がハイレベルとなった場合にはスイッチングトラン
ジスタ60(又は同61)が動作し、ソレノイドSl(又は同
Sr)に励磁電流が流れるようになっている。
【0026】操向制御部50の出力ポートb3 は操向制御
が行われていることを作業者に報知せしめるための自動
ランプ62に、また出力ポートb4 は前記苗列撮像装置20
L,20R のいずれかにより既植苗が検出され、操向制御が
適正に行われていることを作業者に報知せしめるための
苗検出ランプ63に夫々接続されており、出力ポート
3 , b4 のハイレベル出力に応じて各ランプが点灯す
るようになっている。また出力ポートb5 , b6 は各種
警報出力のための警報ランプ64, 警報ブザ65に夫々接続
されており、出力ポートb5 のハイレベル出力に応じて
警報ランプ64が点灯し、出力ポートb6 のハイレベル出
力に応じて警報ブザ65が鳴動するようになっている。
【0027】操向制御部50、苗列撮像装置20L,20R 及び
ソレノイドSl, Srは、前記操舵角センサ38及び各スイッ
チと共に、いずれもエンジン始動用のキースイッチ70を
介して電源に接続されており、該キースイッチ70がオン
されている場合にのみ夫々の動作を行うことができる。
【0028】さて以上の如く構成された操向制御部50の
動作内容について、本発明装置を装備した乗用田植機に
よる植付け作業手順と共に説明する。運転席DSに着座し
た作業者により自動スイッチ51がオン操作され、入力ポ
ートa3 がハイレベルに転じると、操向制御部50は出力
ポートb3 を断続的にハイレベルとし、自動ランプ62を
点滅せしめて制御動作の準備段階にあることを作業者に
報知する。次いで作業者は作業選択レバ12を前方に回動
操作して植付部Bを田面に降下せしめ、更に走行機体A
の走行速度に応じて植付部Bの動作速度を選択し、作業
選択レバ12を前記案内孔14前半部の所定の係止位置まで
回動操作する。このレバ操作により、前記植付けスイッ
チ52がオンされて入力ポートa4 がハイレベルに転じる
と操向制御部50は出力ポートb3 を連続的にハイレベル
とし、自動ランプ62を点灯させ、以後その制御動作を開
始する。
【0029】さて作業者は、作業選択レバ12を所定の係
止位置にて係止せしめた後、例えば、倣いガイドとなる
既植苗の列条が走行機体Aの左側にある場合には、前記
作業選択レバ12を左方向に回動操作して左側のマーカ10
を機体Aの左側に突出させる。作業者は、左側に突出さ
れた前記マーカ10を視認しつつ、これが前行程において
植付けた苗株の列条の内、最も右側に位置する列条の直
上に位置するようにハンドル15を操作し、走行機体Aの
概略の位置決めを行った後、更に苗検出ランプ63を視認
しつつ、これが点灯されるまでハンドル15を操作して、
走行機体Aの初期位置設定を行う。その後は、前記列条
中に所定の間隔にて植付けられている苗が、苗列撮像装
置20L によって連続的に撮像され、この撮像結果に基づ
く画像処理部22及び操向制御部50の後述の動作により、
所定の基準線s(本実施の形態においては苗列撮像装置
20L の撮像範囲の中心線)に前記苗が常に位置するよう
に走行機体Aは自動操向される。
【0030】図9は画像処理部の制御内容を示すフロー
チャートであり、苗列撮像装置20Lによって既植苗が撮
像されると、画像処理部22はその画像情報であるビデオ
カメラ入力信号を設定タイミング毎に取り込み、これを
カメラ入力信号変換部222 にて赤色信号, 緑色信号, 青
色信号の各色信号R,G,B に分離する。これを全ての画素
について行うのであるが、縦横256 画素×256 画素=6
5,536画素について行うと計算時間に多大な時間を要す
るので、縦横32画素×32画素=1024画素について行う。
即ち8画素毎にサンプリングして前記各信号R,G,B を分
離する(ステップ1)。
【0031】次に分離された各画素の各色信号R,G,B に
より下記条件式を用い、画像情報を2値化演算部225 で
2値化し、苗による画素を抽出する(ステップ2)。 G>RかつG>BかつG>0.38 (R+G+B) …(1) 上記条件式(1) は各色信号R,G,B の値を閾値を用いず2
値化するために発明されたものであり、これにより時刻
毎に変化する外乱光の明暗等の外部条件に応じた閾値の
変更が不要となった。
【0032】次に得られた2値化画像の抽出及び直線近
似の手段について説明する。図10は撮像範囲内の2値化
された画像を表示した模式図であり、撮像範囲の中心O
を原点とし進行方向をy軸正方向とし、また左右方向を
x軸方向となしている。またsは前記基準線を示し、本
実施の形態ではy軸と一致している。更にa〜gは2値
化された既植苗の列条における苗株の画像を示してお
り、各画像a,b…の添字は各画素を示している。画像
a,b…が2値化されると、図10左上より32×32画素を
走査し、上から順に画素αを抽出する (図10では最初に
画素a1 が抽出されるものとする)。次に抽出された画
素αと下記の条件の範囲にある画素βを全て抽出する
(ステップ3)。
【0033】いま画素αのx,y座標を夫々xα, y
α、画素βのx,y座標を夫々xβ,yβとすると、条
件式を下記の如く設定する。 |xα−xβ|≦4 …(2) yα−yβ≧8 …(3) 一般に既植苗に倣って田植作業を行う場合、田植機の進
行方向に対して既植苗の苗列の傾きは小さく、また苗株
毎の画像に表われた直線成分は苗株の長さがほぼ一定長
以下なので、ある一定画素以下(図10では4画素以下)
となる。これらのことより前記条件式(2) にて傾きの小
さな画素を抽出し、条件式(3) にて同一苗株の画素を抽
出するのを防止、換言すれば同じ列条であって異なる苗
株の画素が抽出されるようにして、苗株その自体の直線
成分が近似直線に影響を与えないようにしている。本実
施の形態では上記条件式(2),(3) にて画素βとして画素
1 〜b5 ,d1 〜d4 が抽出され、画素c1 〜c4
1 , e2 , f1 , f2 ,g1 , g2 は抽出されない。
次の画素α(図10では画素a2 )について同じように条
件式(2),(3) を用いて画素βを抽出し、この操作を画素
βが抽出不可となるまで繰返す(ステップ4)。
【0034】次にハフ変換部227 にて画素αと抽出され
た画素βとを結ぶ直線を算出し、その直線の数に、その
直線と中心Oとの距離ρ1 ,…及びその角度θ1 ,…を
求める(ステップ5)。次に求められた距離ρ1 ,…及
び角度θ1 ,…の夫々の平均値を求め、求められた平均
値たる距離をρ,同じく平均値たる角度をθとすると、
このρが求めるハフ値となりθがその角度となる。そし
て、このハフ値ρ及び角度θの算出を設定タイミング毎
に演算する(ステップ6)。画像処理部22が設定タイミ
ング毎にハフ値ρ及び角度θを算出するとその値が操向
制御部50に出力される(ステップ7)。
【0035】このように本実施の形態においては、32画
素をサンプリングし、色信号を分離しているので演算速
度を高速化でき、また2値化を閾値を使用せずに行って
いるので、外乱光等の明暗による閾値の変更等の設定動
作を不要となし、更に2値化した画素のうち(2),(3) 式
の条件を満たす所定範囲の距離にある画素、換言すれば
同じ既植苗の列条における一の苗株に対して相隣して位
置する他の苗株の画素、例えば図10のa1 ,b1 間の距
離にある画素を抽出し、これらについて直線近似してい
るので、苗列の直線成分の画素及びノイズ等の苗以外の
画素に直線近似が影響を受けることがない。
【0036】通常ハフ値を用いる自動操向制御では得ら
れた画像上のハフ値ρ及び角度θを圃面上のハフ値ρ0
及び角度θ0 (図4参照)に換算し、それにより求めた
目標操舵角と操舵角センサ38で得られたディジタルデー
タDとを比較して操向制御するのであるが、前記自動操
向制御では圃面上へのハフ値の換算に多くの計算を必要
とするので、本実施の形態ではファジー制御の手法を用
い目標操舵角を算出するための操向操舵量を推論し、自
動操向することとした。
【0037】いま最新の設定タイミングT1 のときのハ
フ値をρt1、その角度をθt1、最新よりひとつ前の設定
タイミングT2 のときのハフ値ρt2、その角度をθt2
ハフ値の差(ρt1−ρt2)をΔρ、角度の差(θt1−θ
t2)をΔθ、操向操作指示量をSとすると以下に示す18
とおりの制御ルールを操向制御部50に設定している。従
って設定タイミングT1 ,T2 におけるハフ値ρt1,ρ
t2、角度θt1,θt2及びΔρ,Δθの値に基づき前記18
とおりの制御ルールから少なくとも1つの制御ルールを
選定し、これに従った操向制御を行う。なお図10に示す
如く右上の象限(これをI象限という)から左回りにI
I,III,IV 象限とし、中心Oから近似直線へ下した垂線
の足をPとすると、PがI又はIVの象限にある場合、走
行機体は近似直線より左側、即ちハフ値ρが左であるこ
とを意味し、またPがII又はIII の象限にある場合、走
行機体は近似直線より右側、即ちハフ値ρが右であるこ
とを意味する。
【0038】一方、PがII又はIVの象限にある場合、走
行機体は近似直線より右向き、即ち角度θが右であるこ
とを意味し、またPがI又はIII の象限にある場合、走
行機体は近似直線より左向き、即ち角度θが左であるこ
とを意味する。なおρ,θ(−π≦θ<π)の絶対値の
度合が大の場合は「大きく」、小の場合は「小さく」と
表現するものとする。更にΔρが右とは|ρt1|>|ρ
t2|であって、PがI又はIV象限に位置する場合を、更
にΔρが左とは|ρt1|<|ρt2|の場合であって、P
がII又はIII象限に位置する場合を意味する。Δρが左
とはθt1>θt2の場合を、更にΔθが右とはθt1<θt2
の場合を夫々意味する。なお、Δρは‖ρt1|−|ρt2
‖の度合が、またΔθは|θt1−θt2|の度合が大の場
合を「大きく」、小の場合は「小さく」と表現するもの
とする。
【0039】 ρt1が大きく右でΔρが0であればS
は小さく左に切る。 即ち「ハフ値ρt1が大きく右」とは前述の如く中心Oか
ら近似直線に下した垂線の足PがII又はIII 象限に位置
し、走行機体が近似直線よりも右に位置する場合であっ
て、しかもρの絶対値の度合が相対的に大きいことを意
味する。 ρt1が大きく左でΔρが0であればSは小さく右に
きる。 ρt1が小さく右でΔρも小さく右であればSは大き
く左に切る。 ρt1が小さく左でΔρも小さく左であればSは大き
く右に切る。 ρt1が0でΔρが大きく右であればSは小さく左に
切る。 ρt1が0でΔρが大きく左であればSは小さく右に
切る。 ρt1が小さく右でΔρが小さく左であればSは直進
とする。 ρt1が小さく左でΔρが小さく右であればSは直進
とする。 ρt1が0でΔρも0であればSは直進とする。 ○10 θt1が大きく左でΔθが0であればSは小さく右
に切る。
【0040】即ち「θt1が大きく左」とは前述の如く中
心Oから近似直線に下した垂線の足PがIII 又はIVに象
限に位置し、走行機体が近似直線よりも左向きになって
おり、しかもθの絶対値の度合が相対的に大きいことを
意味する。 ○11 θt1が大きく右でΔθが0であればSは小さく左
に切る。 ○12 θt1が小さく左でΔθも小さく左であればSは大
きく右に切る。 ○13 θt1が小さく右でΔθも小さく右であればSは大
きく左に切る。 ○14 θt1が0でΔθが大きく左であればSは小さく右
に切る。 ○15 θt1が0でΔθが大きく右であればSは小さく左
に切る。 ○16 θt1が小さく左でΔθが小さく右であればSは直
進とする。 ○17 θt1が小さく右でΔθが小さく左であればSは直
進とする。 ○18 θt1が0でΔθも0であればSは直進とする。
【0041】次にハフ値ρt1,角度θt1,夫々のΔρ,
Δθ,操向操作指示量Sの値を下記表により重みづけす
る。第1表は横欄にハフ値ρt1(画素数で表示)を、ま
た縦欄に操向量(ラベルで表示)及び該当する制御ルー
ル番号を夫々とり、横欄と縦欄との交わる各欄内に、当
該する重み付け量(w)を夫々記入してある。第2表は
横欄に各θt1(×1/30rad)を、また縦欄に操向量(ラベ
ルで表示)を夫々とり、横欄と縦欄との交わる各欄内に
該当する重み付け量(w)を夫々記入してある。
【0042】第3表は横欄にハフ値の差Δρを、また縦
欄に操向量(ラベルで表示)を夫々とり、横欄と縦欄と
の交わる各欄に該当する重み付け量(w)を夫々記入し
てある。第4表は横欄に角度の差Δθを、また縦欄に操
向量(ラベルで表示)を夫々とり、横欄と縦欄との交わ
る各欄に該当する重み付け量(w)を夫々記入してあ
る。第5表は横欄に操向操作指示量(S)を、また縦欄
に操向量(ラベルで表示)を夫々とり、横欄と縦欄との
交わる各欄に該当する重み付け量(w)を夫々記入して
ある。
【0043】
【表1】
【0044】
【表2】
【0045】
【表3】
【0046】いま1例として ρt2=3 ρt1=4 θt2=−1×1/30(rad) θt1
=−2×1/30(rad) とすると Δρ=1 Δθ=−1×1/30(rad) となる。この条件を前述の〜○18の制御ルールにあて
はめると、ρt1が大きく右という条件を設定する制御ル
ールが成立する。
【0047】図11は、例えば制御ルーチン,○11,○
13が成立した場合における操向操作指示量の推論手順を
示すグラフであり、縦軸に重みづけの値を、また横軸に
操向操作指示量をとっている。また制御ルールの場合
のグラフを図11(a) に示している。制御ルールではρ
t1が“大きく右”なので第1表よりρt1=4のとき、重
みづけ値wは8となる。また第4表よりΔρ=−1×1
/30(rad) のとき重みづけ値wは7となる。この2つの
重みづけ値w,wの小さい方の重みづけ値をw=7を最
大値とし第5表の操向操作指示量Sのラベルがが“小さ
く左”の場合のx軸と重みづけ値wとで閉じられた図形
を求める{図11(a) 参照}。
【0048】制御ルール○11の場合のグラフを図11(b)
に、制御ルール○13の場合のグラフを図11(c) に、そし
て推論結果の合成を図11(d) に示している。制御ルール
○11では同様に、第2表にて重みづけ値w=3、第4表
にて重みづけ値w=7が求められ、その小さい方の重み
けづけ値w=3を最大値として第5表の操向操作指示量
Sのラベルが“小さく左”の場合の同様の図形を求める
{図11(b) 参照}。制御ルール○13も同様に第2表,第
4表より小さい重みづけ値w=7を求め、第5表の操向
操作指示量Sの図形を求める{図11(c) 参照}。次に得
られた3個の図形を重ね合わせ、重ね合わせてできた図
形の重心位置を求めることにより{図11(d) 参照}、操
向操作指示量Sを算出する。この例の場合、操向操作指
示量Sは2.26となる。
【0049】得られた操向操作指示量Sを操舵角データ
Zに変換し、操舵角データZと前記ディジタルデータD
とを比較し、その差U(U=Z−D)に応じて操向制御
部50の出力ポートb1 又はb2 にハイレベル出力を与
え、ソレノイドSl又は同Srを励磁し自動操向する。前記
操向操作指示量Sが正のとき左に、負のとき右に操向す
るように設定しており、また前記ディジタルデータDは
直進に対して右に操向されているときは負、左に操向し
ているときは正としているので、前記差Uが正のとき
(又は負のとき)は出力ポートb1 (又はb2 )がハイ
レベル出力され、ソレノイドSl (又はSr)が励磁され、
走行機体Aは左に(又は右に)操向制御されることにな
る。そしてこの自動操向制御が各設定タイミング毎に行
なわれる。
【0050】このように、本実施の形態においては、2
値化演算部226 にて2値化された画素と所定距離を有す
る画素を抽出してハフ変換しているので、苗株の直線成
分,ノイズ等による画素等の影響を受けずに精度の高い
直線近似が可能となる。一方、前記2値化演算部225 に
より、2値化が不能の場合、又は画素抽出部226 にて画
素が抽出不能の場合、操向制御部50は、その制御動作を
直ちに停止すると共に、出力ポートb5,6 をハイレベ
ルとして、警報ランプ64を点灯させ、警報ブザ65を鳴動
させて作業者に自動操向が不可能であることを報知す
る。
【0051】また操向制御部50は、前述の如き制御動作
を行っている間にその入力ポートa 6 のレベルを常時監
視しており、該入力ポートa6 がハイレベルに転じた場
合には、作業者によりハンドル15の手動操作がなされた
と判断し、この操作による操舵を優先すべく、操向制御
動作を直ちに停止する。そしてこの停止は、ハンドル15
の操作が終了し、前記入力ポートa6 がローレベルに復
帰してから所定時間経過後に解除され、これ以後、操向
制御部50は前述の制御動作を継続して行う。
【0052】なお本実施の形態では苗列撮像装置として
カラービデオカメラを用いたが、本発明はこれに限るも
のではなく、苗株を検出でき、それを2値化できる撮像
装置であれば何でもよい。また本実施の形態では基準線
sを撮像範囲の進行方向の中心線とし、ハフ値及びその
角度を撮像範囲の中心点から求めたが、本発明はこれに
限るものではなく、その基準線は撮像範囲であればどこ
でもよく、ハフ値及び角度を求める点も撮像範囲であれ
ばどこでもよい。
【0053】
【発明の効果】以上詳述した如く、本発明装置において
は、苗列撮像装置の撮像結果を所定の演算により2値化
し、その2値化された画素のうち同じ列条に属する相隣
する苗株間の距離に相当する画素間距離を有する画素間
にて直線近似を行っているので、ノイズ等の苗以外の2
値化画素、苗列とはずれた苗株及び苗株の直線成分によ
る影響を排除し、高精度に苗列を直線近似でき、またそ
れにより苗列が不規則となっても前輪操舵装置にハンチ
ング等の不必要動作をさせない等優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置を装備した乗用田植機の側面図であ
る。
【図2】本発明装置を装備した乗用田植機の平面図であ
る。
【図3】苗列撮像装置の拡大側面図である。
【図4】苗列撮像装置の平面図である。
【図5】作業選択レバの操作位置説明のための拡大平面
図である。
【図6】前輪の操舵機構の模式的平面図である。
【図7】本発明装置の操向制御系の構成を示すブロック
図である。
【図8】画像処理部の構成を示すブロック図である。
【図9】画像処理部の制御内容を示すフローチャートで
ある。
【図10】撮像範囲内の2値化された画像を示す模式図
である。
【図11】操向操作指示量の推論手順を示すグラフであ
る。
【符号の説明】 A 走行機体 B 植付部 1 前輪 2 後輪 10 マーカ 12 作業選択レバ 20L,20R 苗列撮像装置 22 画像処理部 38 操舵角センサ 50 操向制御部
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図10
【補正方法】変更
【補正内容】
【図10】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 植付け済の苗株の列条に倣って走行せし
    めるべく自動操向する移植機の自動操向装置装置におい
    て、 前記苗列の列条を撮像する苗列撮像装置と、 該苗列撮像装置にて撮像された画像を2値化し、2値化
    された画素のうち所定範囲の画素間距離を有する画素を
    抽出する手段と、 該手段により抽出された画素により前記苗株の列条の近
    似直線を計算する手段と、 該手段により計算された苗株の列条の近似直線に倣い自
    動操向する手段と、 を具備することを特徴とする移植機の自動操向装置。
JP8064979A 1996-03-21 1996-03-21 移植機の自動操向装置におけるノイズ除去装置 Expired - Lifetime JP2649908B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006101816A (ja) * 2004-10-08 2006-04-20 Univ Of Tokyo 操向制御方法及び装置
JP2006254860A (ja) * 2005-03-18 2006-09-28 Kubota Corp 作業車の画像処理装置
WO2023120183A1 (ja) * 2021-12-24 2023-06-29 株式会社クボタ 農業機械

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