JP2505403Y2 - 移植機の自動操向装置 - Google Patents

移植機の自動操向装置

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JP2505403Y2
JP2505403Y2 JP1988034842U JP3484288U JP2505403Y2 JP 2505403 Y2 JP2505403 Y2 JP 2505403Y2 JP 1988034842 U JP1988034842 U JP 1988034842U JP 3484288 U JP3484288 U JP 3484288U JP 2505403 Y2 JP2505403 Y2 JP 2505403Y2
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traveling
seedling
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Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は植付け済の苗株の列条を倣いガイドとして、
移植機を自動的に操向せしめる移植機の自動操向装置に
関する。
〔従来技術〕
田植機は、走行機体と該機体の後部に連結された植付
部とからなり、走行機体を走行させつつ、植付部に搭載
した苗株を、該植付部に装備された植付爪の動作によ
り、所定の間隔にて田面上に植付けるものである。
ところで、苗株相互間の植付け間隔が過度に狭いと、
苗株の育成不良を招来する虞があり、逆に植付け間隔が
過度に広いと、単位面積当たりの収穫量が少なくなるた
め、苗株の植付けは、適正な植付け間隔にて行われるこ
とが望ましい。田植機においては、前記植付爪が走行機
体の走行速度と同期して動作するようになっており、走
行機体の進行方向の植付け間隔は、走行速度の如何に拘
わらず、自動的に前記適正値に保たれるが、走行機体の
進行方向と直交する方向の植付け間隔(以下条間隔とい
う)を前記適正値に保つためには、既に植付けられた苗
株の列条に沿って走行機体を操向させつつ植付けを行わ
せる必要がある。そこで条間隔を前記適正値に保った状
態で植付け作業が行えるように、走行機体を前記苗株の
列条に沿って自動的に操向せしめる自動操向装置を装備
した田植機がある。
この自動操向装置の一例として、特開昭53−127113号
に開示されている発明がある。これは、現状の植付け条
に隣接する既植苗の列条に赤外線を照射し、走行機体の
側部に左右方向に並設した複数個の受光素子からなるセ
ンサにより前記既植苗からの反射光を受光する場合に、
これらのセンサの内、前記列条の直上に位置するセンサ
により前記反射光の受光がなされることを利用し、所定
のセンサにより常に受光がなされるように操向制御を行
なうことにより、既植苗の列条に対する走行機体の相対
位置を適正位置に保つものであり、前記所定のセンサよ
りも左側(又は右側)に位置するセンサにより受光がな
された場合には、走行機体の相対位置が右(又は左)に
ずれていると判断して、このずれを解消すべく、左方向
(又は右方向)に所要量の操舵を行う構成となってい
る。
しかしながら前記発明においては、赤外線の苗株の列
条からの反射波の時系列的検出値を操向制御に用いてい
るため、前記苗株の列条が僅かでも不規則となっている
と、前輪操舵装置に不必要動作を指令し、その動きがハ
ンチング的挙動を示し、植えられた苗が不規則となり、
またセンサから発せられた赤外線が前記苗株の列昭から
逸脱する虞があった。これを解決するために2次元的に
前記苗株の列昭を撮像するビデオカメラ等を用いて自動
操向する装置が開示されている(特開昭62−61509号公
報)。前記公報に開示された発明は、ビデオカメラを用
いて苗株の列条を撮像し、その画像情報の緑色成分と青
色成分との色差を演算し、この色差の画像情報を設定閾
値に基づいて2値化し、2値化された画素の座標毎にそ
の座標を通過する線分を極座標系で表わされるハフ値と
その角度として定義し、同一ハフ値をとる頻度を係数
し、その最大値のハフ値及びその角度から線分を特定
し、その線分を苗列とみなすものである。
〔考案が解決しようとする課題〕
しかしながら前記発明においては、2値化された画素
をハフ変換により、直線近似し、求められた線分を苗列
とみなし自動操向しているので、その直線近似を行うハ
フ変換が演算部での演算に多くのメモリと時間とを必要
としていた。またこの演算を行う演算部の実行速度を実
用に耐えうるものにすると演算部が大型化し、田植機に
車載するのは困難であった。
本考案は斯かる事情に鑑みなされたものであり、苗列
を2値化した画像を演算に多くの時間を要する直線近似
せずに自動操向の情報として用い、画素の高速処理を可
能とし、メモリ容量の小さい小型化した演算部を用いた
移植機の自動操向装置を提供することを目的とする。
〔課題を解決するための手段〕
本考案に係る移植機の自動操向装置は、植付け済の苗
株の列条に倣い自動操向する移植機の自動操向装置にお
いて、前記苗株の列条の一部を撮像する苗列撮像装置
と、撮像された苗株の画像を2値化し、移植機の進行方
向に対して傾きが小さい画素を抽出し、抽出した画素の
うち進行方向前方の上部領域の画素及び進行方向後方の
下部領域にある画素夫々と移植機の進行方向と平行な基
準線との前部距離及び後部距離を、設定タイミング毎に
算出する手段と、該手段により算出された設定タイミン
グ毎の前部距離及び後部距離を操向情報として用い自動
操向する手段とを具備することを特徴とする。
〔作用〕
本考案においては、画像を2値化し、移植機の進行方
向に対して傾きが小さい画素を抽出し、抽出した画素の
うち進行方向前方の上部領域、及び進行方向後方の下部
領域夫々の各画素と移植機の進行方向と平行な基準線と
の距離を演算し、これを含む操向情報に基づき自動操向
する。
〔実施例〕
以下本考案をその実施例を示す図面に基づいて詳述す
る。第1図は本考案に係る田植機の自動操向装置(以下
本考案装置という)を装備した乗用田植機の側面図、第
2図はその平面図である。
図においてAは、左右各一対の前輪1,1及び後輪2,2に
支持された走行機体であり、該走行機体Aは、その前部
に搭載した動力部3にて発生された動力を、図示しない
主クラッチ,変速機等の伝動機構を介して後輪2,2に伝
達し、該後輪2,2の回転により、田面上を自走する。
またBは、走行機体Aの後部に装着された3点リング
機構4の後端部に、該機構4の昇降動作に伴って、走行
機体Aに対して昇降自在となるように取付けられた植付
部であり、該植付部Bは、6条植えの田植機の場合、第
2図に示す如く、その後端部の左右両側に一対の植付爪
7,7を備え、左右方向に互いに適長離隔させて並設され
た3組の苗植装置6,6,6、該苗植装置6,6,6の上側に左右
方向への摺動自在に取付けられた苗載台8、及び苗植装
置6,6,6の下側に、左右方向に互いに適長離隔させて、
前後方向に揺動自在に取付けられた3個のフロート9,9,
9等から構成されている。而して、3点リンク機構4の
動作により田面上に降下された植付部Bは、走行機体A
に牽引されて、フロート9,9,9の作用により田面上を滑
走しつつ、苗植装置6,6,6の夫々の植付爪7,7…の動作に
より、苗載台8上に載置されこれに沿って滑動落下する
苗マットを、苗載台8の最下部において、数株づつの苗
株に切り分け、田面上に列条をなして植付ける。
走行機体Aの、前輪1,1の中心よりもやや前方の左右
両側には、一対のマーカ取付杆10a,10aの基端部が、水
平面内での回動自在に取付けてあり、該取付杆10a,10a
の下方に向けて屈曲された先端部には、容易に視認可能
なように、黄色のプラスチックにて円柱状に成形された
マーカ10,10が、田面の上方に適長離隔させて夫々固着
されている。マーカ取付杆10a,10aは夫々の先端部を、
第1図及び第2図に示す如く、左前方又は右前方に突出
させた位置と、走行機体Aの下部に収納された位置との
いずれか一方の位置にて選択的に拘束できるようにして
あり、左側(又は右側)の取付杆10aが突出位置にある
場合に、この先端の前記マーカ10を、走行機体Aの左側
(又は右側)の既植苗の列条に一致させることにより、
植付部Bにより植付けられる苗株と、前記既植苗の列条
との間の条間隔を所定値に保つことができる。
また、走行機体Aの動力部3を覆うボンネットの中央
部のややハンドル15よりには、その先端部を上方に突出
させて、センサ取付杆21が固着してあり、該取付杆21の
先端部には、苗列撮像装置20が取付けてある。第3図は
苗列撮像装置20の取付状態を示す拡大側面図、第4図は
その平面図である。
苗列撮像装置20は、カラービデオカメラ20aを用い、
走行機体の進行方向に対して前下方にそのレンズ部の中
心を向け、その取付位置から所定距離前下方の田面上に
前行程で植えられた苗列のうちの最外側の四株程度の苗
株をその撮像範囲の左右の所定位置近傍にて撮像できる
ようにその前後方向の取付角度を設定され、その視野内
にて撮像された画像を後述する画像処理部22に伝達す
る。
走行機体Aの後部には運転席DSが設けてあり、該運転
席DSの左側には、前記変速機の変速段の変更及び前記主
クラッチの係脱を行うための主変速レバ11が、また運転
席DSの右側には、作業選択レバ12が夫々配設されてい
る。
第5図は、作業選択レバ12の取付位置近傍の上方から
の拡大平面図である。作業選択レバ12は、その下部を走
行機体Aの適宜位置に枢支してある一方、走行機体Aの
上部に固設された案内板13に前後方向を長手方向として
形成された案内孔14にその中途部を挿通させてあり、該
孔14に沿って、これを前後方向又は左右方向に回動操作
し、所定の係止位置にて係止せしめることにより、種々
の作業状態を選択できるようにしたものである。
即ち、該レバ12を前記案内孔14の後半部(第5図にお
いては右半部)において、前後方向に回動操作すること
により、前記3点リンク機構4の図示しない昇降用油圧
シリンダへの圧油の送給方向を切換え、該シリンダの動
作により植付部Bが走行機体Aに対して上昇又は下降
し、前記後半部の中途部に右向きに分岐形成された係止
部14aに係止せしめることにより、植付部Bが適宜の高
さ位置にて停止するようになっている。また、前記作業
選択レバ12を案内孔14の前半分に回動操作することによ
り、図示しない植付けクラッチが係合され、動力部3か
らの動力が伝達されて、植付部Bがその動作を開始する
ようになっており、該レバ12を案内孔14の最前部に係止
させた場合には、植付部Bの動作速度が高速となり、案
内孔14の前半部の中途部に係止させた場合には、植付部
Bの動作速度が低速となる。更に、前記2個所の係止位
置の夫々において、案内孔14に左右に分岐形成された横
孔14b,14cに沿って、作業選択レバ12を右又は左に回動
操作することにより、右側又は左側の前記マーカ10が突
出されると同時に、逆側のマーカ10が収納されるように
なっている。
第6図は前輪1,1の操舵機構の模式的平面図である。
図において30は、その長手方向を左右方向として走行
機体Aの下部に水平に固着されフロントアクスルであ
り、該フロントアクスル30の左,右両端部には、左,右
の前輪1,1を夫々軸支するナックルアーム32、32が、キ
ングピン31,31を介して水平面内での回動自在に枢支さ
れている。また、前記フロントアクスル30の上面の適宜
位置には、枢軸33が上向きに立設されており、該枢軸33
には、第6図に示す如き変形T字形の平面形状を有する
回動部材34が、T字形の交叉部を水平面内での回動自在
に枢支して取付けられている。該回動部材34のT字形の
縦線に相当する部分は、前方に突出させてあり、その端
部は、各別のリンク部材35,36を介して前記ナックルア
ーム32,32の前端部と夫々連結させてある。また、回動
部材34のT字形の横線に相当する部分の右側の端部は、
その基端部を走行機体Aの前部に水平面内での回動自在
に枢支してなる操向シリンダ40のピストンロッド40aの
先端部に、また左側の端部は、前記操向シリンダ40への
圧油の送給方向を切換える方向切換弁41のスプール41a
の一端部に夫々係止してある。該方向切換弁41は、4ポ
ート3位置切換式であり、運転席DSの前部に配設された
前輪操舵用のハンドル15が左又は右方向に回動操作され
た場合に、これに応動して鉛直面内にて回動し、その下
部が後又は前方向に移動する回動アーム16の下端部に、
前記スプール41aの他端部を係止させて配設されてい
る。
本考案装置の油圧回路は、前記操向シリンダ40、前記
方向切換弁41、動力部3から駆動力を伝達されて回転す
る油圧ポンプP、及び4ポート3位置切換式の電磁方向
切換弁V等から構成されており、油圧ポンプPからの圧
油は、配分弁42により2方向に分岐され、一方が方向切
換弁41を経て、また他方が電磁方向切換弁Vを経て、夫
々操向シリンダ40に送給されるようになしてある。
前述の如く、方向切換弁41のスプール41aは、回動ア
ーム16の下端部に係止してあり、ハンドル15が右方向に
回動操作され、回動アーム16が第6図における時計廻り
に回動した場合、前記スプール41aは該アーム16の下端
部によって押圧され、方向切換弁41を通過した圧油が操
向シリンダ40の進出側油室に送給され、ピストンロッド
40aが進出する結果、前記回動部材34が第6図における
時計廻りに回動し、該部材34の前端に係止したリンク部
材35,36を介して、ナックルアーム32,32と共に、前輪1,
1は右に操舵される。また前記ハンドル15が左方向に回
動操作された場合、方向切換弁41を通過した圧油が操向
シリンダ40の退入側油室に送給され、ピストンロッド40
aが退入する結果、操舵機構が前述の場合と逆方向に動
作して前輪1,1は左に操舵される。
また、前記電磁方向切換弁VのソレノイドSl(又はソ
レノイドSr)が励磁された場合には、油圧ポンプPから
の圧油が、該弁Vを通過して操向シリンダ40の退入側
(又は進出側)油室に送給され、この圧油によりピスト
ンロッド40aが退入(又は進出)する結果、前記ハンド
ル15が左方向(又は右方向)に回動操作された場合と同
様に、前記回動部材34が第6図における時計廻り(又は
反時計廻り)に回動し、該部材34の前端に係止したリン
ク部材35,36を夫々介して、ナックルアーム32,32と共に
左右の前輪1,1は左(又は右)に操舵される。
このようにして操舵される前輪1,1の操舵角を検出す
べく、前記キングピン31,31の一方に、該ピン31の回動
位置に応じた電位を出力するポテンショメータを用いて
なる操舵角センサ38が装着されている。該操舵角センサ
38は、直進に対して右に操向されているときは負の電位
を出力し、また左に操向されているときは正の電位を夫
々出力する。
またハンドル15に操作力が加えられていない場合に
は、電磁方向切換弁Vを通過した圧油による油圧シリン
ダ40の動作により回動部材34の回動位置が変化したとき
においても、方向切換弁41は、スプール41aに設けたば
ねの作用によりその中立位置をとるようにしてあり、こ
れと共にハンドル15は直進走行状態に復帰するようにな
っている。そしてハンドル15に連結されたステアリング
コラム15aの基端部には、該ハンドル15が直進状態から
右又は左方向に回動操作された場合にオンする手動操舵
検出スイッチ54(第7図参照)が配設してある。
さて、第7図は本考案装置の要旨である制御系のブロ
ック図であり、第8図は画像処理部の構成を示すブロッ
ク図である。図において50はマイクロプロセッサを用い
てなる操向制御部であり、該制御部50の入力ポートa1
は画像処理部22の出力が与えられている。画像処理部22
はマイクロプロセッサを用いてなり、その分解能は縦横
夫々256画素を有している。また画像処理部22はNTSC方
式のビデオカメラ入力信号をこの画像処理部22の画素毎
に赤色、緑色、青色の各色信号R,G,Bに分離するNTSCデ
コーダからなるカメラ入力信号変換部222、分離された
赤、緑、青の各色信号R,G,Bに基づき、後述する演算に
より画像情報を2値化する2値化演算部、2値化された
画素のうち所定の画素間距離を有する画素を抽出する画
素抽出部226抽出された画素により撮像画面の上部及び
下部の所定範囲の画素と撮像画面の進行方向左右に夫々
設けられた基準線Sl,Srとの距離を、下部の画素と左又
は右の基準線Sl,Srの後部距離l1及び上部の画素と基準
線Sl,Srとの前部距離l2として求める画素演算部227の順
で接続されてなり、前記2値化演算部225、画素抽出部2
26、画素演算部227は前記マイクロプロセッサによりそ
の演算を行っている。また画素演算部227及びカメラ入
力信号変換部222は画像情報演算結果等の各種情報をビ
デオ信号出力に変換するモニタ出力信号変換部223に接
続され、変換されたビデオ信号により前記各種情報を表
示するカラーモニタ224がモニタ出力信号変換部223に接
続されている。そして画素演算部227からの出力である
距離l1,l2が操向制御部50の入力ポートa1に与えられ
る。
また操向制御部50の入力ポートa2には、前記操舵角セ
ンサ38の出力電位が与えられており、該入力ポートa2
入力される信号は、操向制御部50の入力インタフェース
にて所定の処理を施され、前輪1,1の現状の操舵角に対
応するディジタルデータDとして、操向制御部50のCPU
に取込まれるようになっている。
また操向制御部50の入力ポートa3には、運転席DSに着
座した作業者による手動操作可能な位置に配設され、自
動操向を行わせる場合に、オンされる自動スイッチ51が
接続されており、該スイッチ51がオンされた場合に、入
力ポートa3はハイレベルに転じる。
入力ポートa4には、作業選択レバ12が案内孔14前半部
の回動位置にある場合にオンする植付けスイッチ52が接
続されており、操向制御部50は、該スイッチ52のオンに
伴って入力ポートa4がハイレベルになることにより、植
付部Bが動作していることを認識する。
入力ポートa5には、主変速レバ11の操作により主クラ
ッチが係合された場合にオンする主クラッチスイッチ53
が接続されており、操向制御部50は、該スイッチ53のオ
ンに伴って入力ポートa5がハイレベルになることによ
り、走行機体Aの走行していることを認識する。
更に操向制御部50の入力ポートa6には、前述の如く配
設された手動操作検出スイッチ54が接続されており、該
スイッチ54がオンされた場合に入力ポートa6がハイレベ
ルに転じるようになしてある。
一方、操向制御部50の出力ポートb1は、電磁方向切換
弁VのソレノイドSlとボディーアースの間に介装したス
イッチングトランジスタ60に接続されており、同様に、
出力ポートb2は、ソレノイドSrとボディーアースの間に
介装したスイッチングトランジスタ61に接続されてい
る。そして出力ポートb1(又は出力ポートb2)がハイレ
ベルとなった場合には、スイッチングトランジスタ60
(又は同61)が動作して、ソレノイドSl(又は同Sr)に
励磁電流が流れるようになっている。
操向制御部50の出力ポートb3は、操向制御が行われて
いることを作業者に報知せしめるための自動ランプ62
に、また出力ポートb4は、前記苗列撮像装置20L,20Rの
いずれかにより既植苗が検出されており、操向制御が適
正に行われていることを作業者に報知せしめるための苗
検出ランプ63に夫々接続されており、出力ポートb3,b4
のハイレベル出力に応じて各ランプが点灯するようにな
っている。
また、出力ポートb5,b6は、各種警報出力のための警
報ランプ64,警報ブザ65に夫々接続されており、出力ポ
ートb5のハイレベル出力に応じて警報ランプ64が点灯
し、出力ポートb6のハイレベル出力に応じて警報ブザ65
が鳴動するようになっている。
操向制御部50、苗列撮像装置20L,20R及びソレノイドS
l,Srは、前記操舵角センサ38及び各スイッチと共に、い
ずれもエンジン始動用のキースイッチ70を介して電源に
接続されており、各スイッチ70がオンされている場合に
のみ夫々の動作を行うことができる。
さて以上の如く構成された操向制御部50の動作内容に
ついて、本考案装置を装備した乗用田植機による植付け
作業手順と共に説明する。
運転席DSに着座した作業者により自動スイッチ51がオ
ン操作され、入力ポートa3がハイレベルに転じると、操
向制御部50は、出力ポートb3を断続的にハイレベルと
し、自動ランプ62を点滅せしめて、制御動作の準備段階
にあることを作業者に報知する。
次いで作業者は、作業選択レバ12を前方に回動操作し
て植付部Bを田面上に降下せしめ、更に走行機体Aの走
行速度に応じて植付部Bの動作速度を選択し、作業選択
レバ12を前記案内孔14前半部の所定の係止位置まで回動
操作する。このレバ操作により、前記植付けスイッチ52
がオンされて入力ポートa4がハイレベルに転じると、操
向制御部50は、出力ポートb3を連続的にハイレベルと
し、自動ランプ62を点灯させ、以後その制御動作を開始
する。
さて作業者は、作業選択レバ12を所定の係止位置にて
係止せしめた後、例えば、倣いガイドとなる既植苗の列
条が走行機体Aの左側にある場合には、該レバ12を左方
向に回動操作して、左側のマーカ10を機体Aの左側に突
出させる。
作業者は、左側に突出された前記マーカ10を視認しつ
つ、これが、前行程において植付けた苗株の列条の内、
最も右側に位置する列条の直上に位置するようにハンド
ル15を操作して、走行機体Aの大略の位置決めを行った
後、更に、苗検出ランプ63を視認しつつ、これが点灯さ
れるまでハンドル15を操作して、走行機体Aの初期位置
設定を行えば、その後は、前記列条中に所定の間隔にて
植付けられている苗が、苗列撮像装置20によって連続的
に撮像され、この撮像結果に基づく画像処理部22及び操
向制御部50の後述の動作により、所定の基準線Sl,Sr
(本実施例においてはカラービデオカメラ20aの撮像範
囲の左又は右の進行方向所定位置)に前記苗が常に位置
するように走行機体Aは自動操向される。
第9図は画像処理部の制御内容を示すフローチャート
であり苗列撮像装置20によって既植苗が撮像されると、
画像処理部22は、カラービデオカメラ20aの画像情報で
あるビデオカメラ入力信号を設定タイミング毎に取り込
みカメラ入力信号変換部22にて赤色信号、緑色信号、青
色信号の各色信号R,G,Bに分離する。これを全ての画素
について行うのであるが、縦横256画素×256画素=65,5
36画素について行うと計算時間に多大な時間を要するの
で、縦横32画素×32画素=1024画素について行う。即ち
8画素毎にサンプリングして前記各信号R,G,Bを分離す
る(ステップ1)。
次に分離された各画素の各色信号R,G,Bにより下記条
件式を用い、画像情報を2値化演算部225で2値化し、
苗による画素を抽出する(ステップ2)。
G>RかつG>BかつG>0.38(R+G+B)…(1) 上記条件式(1)は各色信号R,G,Bの値を閾値を用い
ず2値化するために考案されたものであり、これにより
時刻毎に変化する外乱光の明暗等の外部条件に応じた閾
値の変更が不要となった。
次に得られた2値化画像の抽出及び画素演算の手段に
ついて説明する。第10図は2値化された画像を撮像範囲
内に表示した模式図であり、撮像範囲の中心Oを原点と
し進行方向をy軸正方向とし、また左右方向をx軸方向
となしている。またSl,Srは前記基準線を示し、本実施
例ではy軸と平行に、左右に適宜離隔している。また、
上下の2本の破線は進行方向前部及び後部の境界を示
し、この上の破線と撮像範囲の上辺とで囲まれた領域及
び下の破線と撮像範囲の下辺とで囲まれた領域を夫々上
部領域及び下部領域とする。さらにa〜eは2値化され
た画像を示しており、各画像a,b…の添字は各画素を示
している。
画像a,b…が2値化されると、第10図左上より32×32
画素を走査し、上から順に画素αを抽出する(第10図で
は画素a1)。次に抽出された画素αと下記の条件の範囲
にある画素βを全て抽出する(ステップ3)。
いま画素αのx,y座標を夫々Xα,Yα、画素βのx,y座
標を夫々Xβ,Yβとすると、条件式を下記の如く設定す
る。
|xα−xβ|≦4 …(2) yα−yβ≧8 …(3) 一般に既植苗に倣う田植作業を行う場合、田植機の進
行方向に対して既植苗の苗列の傾きは小さく、また苗株
毎の画像に表われた直線成分は苗株の長さはほぼ一定長
以下なので、ある一定画素以下となる。これらのことよ
り前記条件式(2)にて傾きの小さな画素を抽出し、条
件式(3)にて同一苗株を抽出するのを防止している。
次の画素α(第10図では画素a2)について同じように条
件式(2)(3)を用いて画素βを抽出し、この動作を
画素βが抽出不可となるまで繰返す(ステップ4)。
次に画素演算部227にて、抽出された画素のうち上部
領域及び下部領域にある画素とそれに近い方の基準線Sl
又はSrとの前部距離l2及び後部距離l1を設定タイミング
毎に求める。(ステップ5) 画像処理部22が設定タイミング毎に前部距離l2及び後
部距離l1を算出するとその値が操向制御部50に出力され
る(ステップ6)。
このように本実施例においては、32画素にて画像をサ
ンプリングし色信号を分離しているので演算速度を高速
化でき、2値化を閾値を使用せずに行っているので、外
乱光等の明暗による閾値の変更等の設定動作を不要とな
し、また2値化した画素のうち所定の範囲の画素間距離
を有する画素を抽出しているので、ノイズ等の苗以外の
画素を抽出しない。
前部距離l2及び後部距離l1が求まると、操向制御部50
は入力された前部距離l2と後部距離l1との差S(=l2
l1)を算出し、この差Sを走行機体Aの方向ずれ量と
し、後部距離l1を走行機体Aの位置ずれ量とし自動操向
する。
一方第7図において操向制御部50の入力ポートa2には
操向角センサ38の出力信号が入力され、その出力信号か
ら現状の操舵角度に対応するディジタルデータDを前記
設定タイミング毎に走行機体制御部50は取り込んでい
る。このディジタルデータDは前述の如く、直進状態の
とき零であり、前輪1,1が右方向に操舵されているとき
は正となり、左方向に操舵されているときは負となる。
そして前記後部距離l1により目標操向角D1を次式により
設定しそのD1と前記データDとを対応させる。
D1=kl1+k/2 S …(4) 但しkは予め設定された正の定数であり、操向制御部
50に記憶させてある。前記(1)式にて算出される目標
操舵角D1は、前記後部距離l2が0であり、距離の差Sが
0のとき、又は前記後部距離l1と距離の差Sの1/2の値
とが同一で符号が相反するときに0となり、走行機体A
は直進される。
また走行機体Aを右(又は左)に操向させる必要が生
じた場合は正(又は負)の値となる。
操向制御部50は、(4)式により目標操舵角D1を算出
した後、これと前記ディジタルデータDと比較し、D>
D1である場合には、その出力ポートb1から所定のパルス
幅のハイレベル信号を一回発し、ソレノイドSlを励磁せ
しめ、操向シリンダ40のピストンロッド40aを退入させ
て前輪1,1を左方向に操舵し、逆にD<D1である場合に
は、出力ポートb2から前記ハイレベル信号を一回発し、
ソレノイドSrを励磁せしめ、ピストンロッド40bを進出
させて前輪1,1を右方向に操舵する。このような操向制
御部50の動作は、ディジタルデータDをサンプリング毎
に行われ、現状の操舵角Dが目標操舵角D1と大きく異な
る場合には、これらが略一致するまで連続的にソレノイ
ドSl又はソレノイドSrが励磁され、逆にDがD1に近い値
の場合には、前記励磁は出力ポートb1又はb2からの1回
若しくは数回のパルス信号によって行われる。このよう
に操向制御部50は、前述の如く算出される目標操舵角D1
とサンプリング毎に更新される現状の操舵角Dとを比較
しつつ、これらが略一致するまで連続的に前輪1,1の操
舵を行うから、倣いガイドとすべき既植苗の列条に対す
る走行機体Aの相対的な位置ずれ量及び方向ずれ量の大
小に拘わらず、該走行機体Aを速やかに適正な走行位置
に復帰させることができる。
このように、本実施例においては、2値化演算部226
にて2値化された画素と所定距離を有する画素を抽出
し、その画素のうちの所定領域の画素と基準線との距離
を求め自動操向しているので、処理データが少なくな
り、計算が高速化される。
一方、前記2値化演算部225により、2値化が不能の
場合、又は画素抽出部226にて画素が抽出不能の場合、
操向制御部50は、その制御動作を直ちに停止すると共
に、出力ポートb5,b6をハイレベルとして警報ランプ64
を点灯させ、警報ブザ65を鳴動させて作業者に自動操向
が不可能であることを報知する。
また操向制御部50は、前述の如き制御動作を行ってい
る間にその入力ポートa6のレベルを常時監視しており、
該入力ポートa6がハイレベルに転じた場合には、作業者
によりハンドル15の手動操作がなされたと判断し、この
操作による操舵を優先すべく、操向制御動作を直ちに停
止する。そしてこの停止は、ハンドル15の操作が終了
し、前記入力ポートa6がローレベルに復帰してから所定
時間経過後に解除され、これ以後、操向制御部50は前述
の制御動作を継続して行う。
尚本実施例では苗列撮像装置としてカラービデオカメ
ラを用いたが、本考案はこれに限るものではなく、苗株
を検出でき、それを2値化できる撮像装置であれば何で
もよい。
また本実施例では、苗列撮像装置を1台設け左右の苗
列を1台のビデオカメラにて撮像したが、本考案はこれ
に限るものではなく、ビデオカメラを走行機体の左右に
設け、左右の苗列を個別に撮像するように苗列撮像装置
を構成してもよい。
〔効果〕
以上詳述した如く、本考案装置においては、苗株の画
像を2値化し、移植機の進行方向に対して傾きが小さい
画素を抽出し、抽出した画素のうちの上部領域、下部領
域の画素夫々と移植機の進行方向と平行な基準線との距
離を算出し、操向情報とするから雑音が除去されて操向
精度の向上を図れる。
【図面の簡単な説明】
図面は本考案の一実施例を示すものであり、第1図は本
考案装置を装備した乗用田植機の側面図、第2図はその
平面図、第3図は苗列撮像装置の拡大側面図、第4図は
その平面図、第5図は作業選択レバの操作位置説明のた
めの平面図、第6図は前輪の操舵機構の模式的平面図、
第7図は本考案装置の構成を示すブロック図、第8図は
画像処理部の構成を示すブロック図、第9図は画像処理
部の制御内容を示すフローチャート、第10図は撮像範囲
内の2値化された画像を示す模式図である。 A…走行機体、B…植付部、1…前輪、2…後輪、10…
マーカ、12…作業選択レバ、20L,20R…苗列撮像装置、2
2…画像処理部、38…操舵角センサ、50…操向制御部

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】植付け済の苗株の列条に倣い自動操向する
    移植機の自動操向装置において、 前記苗株の列条の一部を撮像する苗列撮像装置と、 撮像された苗株の画像を2値化し、移植機の進行方向に
    対して傾きが小さい画素を抽出し、抽出した画素のうち
    進行方向前方の上部領域の画素及び進行方向後方の下部
    領域にある画素夫々と移植機の進行方向と平行な基準線
    との前部距離及び後部距離を、設定タイミング毎に算出
    する手段と、 該手段により算出された設定タイミング毎の前部距離及
    び後部距離を操向情報として用い自動操向する手段と を具備することを特徴とする移植機の自動操向装置。
JP1988034842U 1988-03-15 1988-03-15 移植機の自動操向装置 Expired - Lifetime JP2505403Y2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6261509A (ja) * 1985-09-12 1987-03-18 株式会社クボタ 田植機用の隣接苗検出装置
JPS6356203A (ja) * 1986-08-25 1988-03-10 社団法人 北海道農業機械工業会 作物列に対する移動農機の位置および進行方向検出装置

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