JP2710644B2 - 農作業機における自動操舵制御装置 - Google Patents

農作業機における自動操舵制御装置

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JP2710644B2 JP63265661A JP26566188A JP2710644B2 JP 2710644 B2 JP2710644 B2 JP 2710644B2 JP 63265661 A JP63265661 A JP 63265661A JP 26566188 A JP26566188 A JP 26566188A JP 2710644 B2 JP2710644 B2 JP 2710644B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、圃場に既に植付けられて列状に並ぶ、いわ
ゆる作物列に沿って略並行状に田植機等の農作業機を走
行できるようにする自動操舵制御装置の構造に関するも
のである。
〔従来の技術〕
従来、例えば田植機により圃場に苗を植付ける場合、
圃場に既に植付けられた植付苗列(以下作物列という)
と略並行状に田植機を走行できるようにする自動操舵装
置の先行技術として、特開昭62-61509号公報や特開昭63
-225808号公報では、前進させる田植機に搭載したビデ
オカメラにて、前記隣接した部分の作物列のうちの適宜
範囲を撮像し、この画像情報を2値化処理して各植付け
作物箇所に対応する領域を抽出して後、ハフ(Hough)
変換等の処理により前記複数の領域からなる列から直線
を近似計算し、この計算上の仮想直線と撮像画面の縦横
中心線等の任意の基準線及び基準点に対する横ずれ及び
傾斜のずれの隔たりを一定の許容範囲内に納まるように
機体の操舵制御を実行することを提案している。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、撮像手段は一般に走行機体に対して向
きを固定して搭載しているので、舵取りした場合にその
走行機体の向きと車輪の向きとは異なることになり、ひ
いては撮像手段の向きの基準線(撮像画面の基準線でも
ある)と、実際の車輪の向き(走行方向である向き)と
にずれが生じる。
従って、撮像手段の向きを基準にして得られた画像情
報に基づいて操舵指示量を決定し、この操舵指示量を田
植機の走行装置(車輪)の舵取り装置に与えても、作物
列に対する追従性能は良好にならないという欠点があっ
た。
即ち、車輪が操舵指示量に対応する舵取り角度を取っ
たとしても、田植機の向きが操舵すべき方向とは異なる
場合が起こり、作物列の側方に適宜隔てた状態で沿って
走行できるとは限らないという問題があった。
この欠点を解消するため、特開昭63-153605号公報で
は、基準線を定めるためのビーム光投射手段を、走行作
業機の前方の地面に立設させ、走行作業機に搭載した一
対の光センサに向かってビーム光を照射し、この一対の
光センサで受光したデータにより、前記基準線に対する
走行作業機の左右傾き、及び左右方向へのずれを検出
し、前記基準線に対する走行作業機の向きの偏差及び横
ずれの偏差と、走行作業機に設けたステアリング角度検
出手段にて検出されたデータとの比較より、操向輪の目
標操向量を決定するように構成したものが提案されてい
る。
しかしながら、変化量の種類が多くなると、それに基
づく決定量(この場合は、操向輪の目標操向量)を演算
するのに、複雑な線型演算式を送出する必要があり、ま
た、圃場面を走行する田植機のように、走行条件の悪い
作業機においては、適切な目標走行量を得ることができ
ないという問題があった。
また、従来、左右一対の車輪のうち一方の車輪の舵取
り角度のみを検出して、その検出結果を自動操舵制御の
フイードバック制御に利用しているものもあるが、舵取
り装置の機械的リンク機構によっては、左右両車輪の舵
取り角度が同一でない場合には、その一方の車輪のみの
舵取り角度を検出しているだけでは不十分であり、自動
操舵制御が不正確または不十分となるのであった。
そして、苗植え作業後の適宜時期に施肥または薬剤散
布する管理機や他の種類の収穫機でも、前記既に植付け
られた作物列に沿って進行させつつ作業を実行するの
で、このような農作業機に自動操舵装置を搭載する場合
にも前記と同様の問題が生じるのであった。
本発明は、この問題を解決することを目的とするもの
である。
〔課題を解決するための手段〕
この目的を達成するため本発明の農作業機における自
動操舵制御装置は、圃場内に既に植付けられた作物列に
沿ってその側方で略並行状に走行するように田植機等の
農作業機を自動操舵制御する装置において、農作業機に
は、前記作物列を撮像する撮像手段を搭載し、該撮像手
段により得られた画像情報を2値化等の特徴抽出手段に
より画像処理する画像処理装置と、農作業機における左
右両側の走行車輪の舵取り角度を各々検出する舵取り角
度検出センサーと、該一対の舵取り角度結果にて操舵指
示量を決定する際の走行基準線を補正する補正演算手段
と、適宜時間毎乃至は走行距離毎に前記補正により得ら
れた走行基準線に対する作物列における各作物位置の偏
差と隣接する作物位置の偏差の差とのデータの組と、前
記走行基準線に対する適宜時間毎乃至は走行距離毎に検
出された作物列の方向偏差及びその変化量のデータの組
とからファジィ推論により操舵指示量を決定する指示量
決定手段と、を設けたことを特徴とする。
〔発明の作用・効果〕
本発明においては、前記撮像手段は、農作業機近傍位
置の作物列を撮影するものであり、その画像情報を画像
処理装置にて画像処理すると、撮像手段(画面)の基準
線(機体の左右中心における前後の基準線)に対する作
物列の方向が得られる。他方、左右一対の舵取り角度検
出センサーでは、現実に舵取りされた状態での左右両側
の走行車輪の各々の舵取り角度を検出することができる
から、左右一対の舵取り角度検出センサーによる舵取り
角度のデータと、前記撮像手段(画面)の基準線に対す
る作物列の方向とから、前記補正演算手段にて走行基準
線を補正する。この補正を適宜時間毎乃至は走行距離毎
にすると共に、画像処理装置にて画像処理して得られた
作物列における各作物位置の偏差と隣接する作物位置の
偏差の差とのデータの組と、前記走行基準線に対する適
宜時間毎乃至は走行距離毎に検出された作物列の方向偏
差及びその変化量のデータの組とから、ファジィ推論を
実行する指示量決定手段により、操舵指示量を決定する
のであるから、前記2組のデータ(計4つの変化量)か
ら1つの決定値である操舵指示量を求めることができ
る。
またファジィ推論では、曖昧な入力データを複数組を
利用してかなり正確な出力値(操舵指示量)を得ること
ができるという効果を奏する。
従って、本発明によれば、左右一対の舵取り角度検出
センサーによる左右両側の車輪の各々の舵取り角度の検
出結果で補いながら、撮像手段にて得られた画像情報を
処理することによって操舵操作指示量を決定すると、通
常農作業機に近い位置にある作物列に対して倣うように
走行できて作物列を見失うことがないものでありなが
ら、田植機等の農作業機を、作物列の側方にて適宜距離
隔てた状態にて直進等の並行走行する自動操舵を確実に
実行できるのである。
〔実施例〕
以下田植機に適用した実施例について説明すると、図
において1は前部左右両側の前走行車輪3,3と後部左右
両側の後走行車輪4,4にて支持された走行機体で、この
走行機体1の後部には、苗載台5と複数の植付機構6と
から成る多条植え式の苗植装置7が、リンク機構8を介
して上下昇降可能に装着されている。
走行機体1の上面に搭載したエンジン9の動力は、ク
ラッチ10及びミッションケース11を介して前後両走行車
輪3,4に伝達する一方、このミッションケース11から突
出するPTO軸12を介して前記苗植装置7に動力伝達す
る。なお、符号13はクラッチ10のON・OFF用アクチェー
タ、14は走行変速用アクチェータ、15はPTO軸変速用ア
クチェータである。
前記走行機体1における操縦座席16の前方に設けた操
向ハンドル17を介してステアリング機構18を回動操作
し、前走行車輪3,3の向きを左右に変えるように構成し
てあり、自動操舵装置は前記ステアリング機構18におけ
る回動支点軸19に水平回動自在に装着された平面視L字
型のステアリングアーム20、該ステアリングアーム20に
連結する左右一対のタイロッド21,21、油圧シリンダ2
2、手動操舵用の制御弁23ならびに該操舵制御弁23を操
作するステアリングギアボックス24の前後揺動自在なピ
ットマンアーム25から成る。
前記ステアリングアーム20には、前記制御弁23を球関
節を介して後向きに連結する一方、該制御弁23の後端の
スプールと前記ピットマンアーム25とを連結する。
また、走行機体1に前端を回動自在に連結する油圧シ
リンダ22の後端を前記ステアリングアーム20に回動自在
に連結してあり、前記操縦ハンドル17の回動角度に対応
して揺動するピットマンアーム25により、制御弁23のス
プールを進退動させて、エンジン9により駆動される油
圧ポンプ26からの油圧を送り、油圧シリンダ22における
ピストンロッドを出没動させ、ステアリングアーム20の
回動に応じて、左右両前車輪3,3の向きを変える。
この油圧シリンダ22は、電磁ソレノイド式の自動操舵
制御弁27によっても駆動され、その際左右一対の前走行
車輪3,3の舵取り角度α1,α2は、各々の回動支点軸19
に取付くポテンショメータ等の舵取り角度検出センサー
28,28にて検出することにより知ることができる。
符号42は前記左右一対の舵取り角度検出センサー28,2
8にて検出された舵取り角度α1,α2の平均値α0を計
算する平均値計算装置で、その結果は後述の中央制御装
置30内の補正演算部30aに入力される。
そして、前記自動操舵制御弁27は、自動操舵・走行用
の中央制御装置30にて駆動される操舵コントローラ31の
出力信号により作動し、また、前記クラッチ10のON・OF
F用アクチェータ13、走行変速用アクチェータ14、PTO軸
変速用アクチェータ15も中央制御装置30にて駆動される
走行コントローラ32に作動する。
本発明における画像の検出処理を実行する検出装置33
は、作物列を撮像する撮像手段34と、この撮像手段34に
て撮像された画像情報のアナログ信号をデジタル信号に
変換するA/D変換器35、この画像データを1画面(1フ
レーム)ごとに記憶させる画像メモリ36、前記記憶され
た画像データを2値化等してその特徴を抽出し、その特
徴を処理して必要な情報(データ)を中央制御装置30と
やりとりするための画像処理装置37とからなり、符号38
は読み込み専用メモリ(ROM)、符号39は読み書きメモ
リ(RAM)で前記画像処理装置37に対するものであり、
他方の読み込み専用メモリ(ROM)40と読み書きメモリ
(RAM)41は中央制御装置30に対するものである。
なお、符号43,43は遠赤外線にピーク感度を持つ遠赤
外線センサーで、この遠赤外線センサー43,43を利用し
て圃場内の水と畦際との境界を判別できるから、田植機
が畦際に沿って圃場の周囲を一周するテーチング走行用
の操舵制御に利用することができる一方、夜間の田植え
作業に通常の撮像手段が使用できなくとも苗植付け箇所
の判別を実行して苗植え作業ができる。
前記撮像手段34は走行機体1の左側方(左右両側にあ
っても良い)に突出するアームや立設する支柱にステッ
ピングモータ等の姿勢維持手段(図示せず)を介して回
動自在に取付け、撮像手段34はその撮像画面44の基準線
Kを走行機体1左右中心線と並行状になるように、且つ
前向き斜め下向きにセットする。
撮像手段34は、対象を検出するに際して、いわゆるビ
デオカメラのごとく撮像画面がx−y平面のように縦横
の拡がりを持つ二次元的な平面を有するいわゆるエリア
センサーであり、例えば、二次元MOS撮像素子や二次元C
CD撮像素子を内蔵したものでは、レンズを通して結ばれ
た像は、その結像面に二次元的に配列された各撮像素子
(光電素子)にて感知されて撮像画面44の情報を電気信
号として出力できるものである。
また撮像手段34はカラー用、白黒用のいずれであって
も良いが、作物列を撮像する撮像手段34をカラー用とす
ることにより、圃場面と作物列とを区別してその特徴を
明確に認識することができる。
次に、検出装置33及び中央制御装置30で実行される処
理の概略フローチャート(第6図)について説明する。
まず、スタートに続くステップS1にて、初期値を設定
したのち、ステップS2にて農作業機のオペレータが走行
機体1を回行して圃場面に既に植付けられた作物列の側
方に沿う走行に入る。
次に、ステップS3にて前記撮像手段34を作動開始させ
て撮像作業に入り、ステップS4で撮像手段34の画像デー
タを取り込む。第4図は植付け作物個所(NAE)を撮像
画面44に撮像した状態を示す。
次にステップS5では、植付け作物個所(NAE)を他の
圃場面から抽出区別する2値化処理を行う。
本実施例において、撮像手段34をカラー用とするとき
には、RGB表色系〔赤色(R),緑色(G),青色
(B)の色光を原色光とし、加光により白が得られる〕
による赤色成分、緑色成分、青色成分との各色成分の信
号にて圃場面の特徴を抽出し、この三色成分の信号出力
の総和(R+G+B=1)に対する緑色(G)成分の信
号出力比率が所定の値以上のときを苗(作物)と判別し
てその領域(N)を撮像画面44の他の箇所から分割(Se
gmentation)して特定する2値化処理を実行する。
なお、色線分のうち緑色成分から青色成分を引いた色
差画像データ(G−B)が一定以上の出力である箇所を
苗と判別する色差処理にする2値化を実行しても良い。
前記撮像手段34の画像情報を2値化して得られた複数
の植付け作物個所の領域(N1),(N2),(N3)・・・
・が撮像画面44上に同時に写るから、ステップS6では、
2値化された各植付け作物個所の位置の座標を決定する
計算を実行する(第5図参照)。
前記ステップS3での撮像手段作動開始と略平行して、
ステップS7で左右一対の舵取り角度検出センサー28,28
から左右両車輪3,3の舵取り角度α1,α2を読み込み、
続くステップS8にてその平均値αoを計算する。この場
合、αoの符号は、進行方向の右側に車輪が振っている
場合を正(+)とし、左に振っているときには負(−)
とする。
ステップS9では、撮像画面44の基準線Kを前記平均値
αoにて補正し、車輪の向きによる走行基準線Koを求め
る。例えば、第5図の撮像画面44において、その基準線
K(Y軸)より左側に平均値αoの舵取り角度を有する
ときには、前記Y軸から左に角度(αo)だけ傾いた線
を走行基準線Koとする。
次いで、ステップS10にて前記走行基準線Koに対する
前記各領域(N1),(N2),(N3)・・・・の横ずれ偏
差ρとその変化量Δρ及び方向偏差θ、変化量Δθを計
算するのである。
即ち、走行機体1の進行方向に沿うピッチ(P)ごと
に植付けられた作物個所の各領域(N1),(N2),(N
3)・・・・から走行基準線Koに垂直に下ろして交わる
点までの距離を横ずれ偏差ρとし、前記走行機体1の進
行方向の前後に隣接する領域における横ずれ偏差の差を
変化量Δρと定義する。例えば、領域(N1)における横
ずれ偏差ρ1、領域(N2)における横ずれ偏差ρ2とす
るときの変化量Δρ=ρ2-ρ1となる。
なお、第5図で領域(N1),(N2),(N3)・・・・
が撮像画面44において走行基準線Koより右にあるときに
はρ>0であり、左のときにはρ<0となる。また、撮
像画面44における上方に行くに従って領域が走行基準線
Koより離れるような場合をΔρ>0、反対に近付くよう
な場合をρ<0とする。
また、隣接する領域(N1)と(N2)や(N2)と(N3)
を各々連結する線分の前記走行基準線Koに対する傾斜角
度を方向偏差θとし、その方向偏差θが前記隣接する領
域ごとに変動する割合、つまり方向偏差θの変化量Δθ
とするのである。
次いでステップS11では、以下に述べるファジー制御
規則に従って操舵指示量を演算決定するのであり、ステ
ップS12では最終的に得られた操舵指示量に基づいて操
舵コントローラ31を作動させ、走行機体1の自動操舵制
御を行うのである。
この場合、撮像手段34で得られた検出結果のデータ処
理を高速で実行するため、植付け作物箇所の検出精度を
落とすが、ファジー制御では、その精度の荒い検出値、
つまりあいまいな入力で実用可能な制御出力を得ること
ができるものであり、また、制御における検出対象の条
件と制御量との関係、換言すれば、入力と出力の関係を
厳密にモデル化して記述することが困難な場合の制御に
適するものである。
次にファジー推論を応用したファジー制御について説
明する。
一般にファジー推論による制御においては、制御アル
ゴリズムを、制御のための複数の情報の入力変数、例え
ば2つの入力変数(x,y)と制御機器への出力(操作
量)zのあいまいな関係として記述するものである。
例えば、 もしxが小さく、yが大きいならば、zは中にする。
もしxが大きく、yが中ならば、zは大きくする。
のように、制御アルゴリズムは(もし・・・・であれ
ば、・・・・にせよ)(if-then)形式のファジー制御
規則と呼ばれるもので表現される。規則のif・・・・の
部分を前件部、then・・・の部分を後件部と呼ぶ。
今、このファジー前記規則を、自動操舵の制御に応用
するにあたり、本実施例では、適宜時間または適宜距離
ごとに検出した走行基準線Koに対する植付け作物箇所の
横ずれ偏差ρとその偏差の変化量Δρとのデータの組、
及び適宜時間または適宜距離ごとに検出した方位偏差θ
とその偏差の変化量Δθとのデータの組を前件部とし、
自動操舵の操作指示量sを後件部とする、ファジー制御
規則をからまでの合計18個の規則を第23図に示す。
ここで、例えば、の規則は、もしρのラベルが「大
きく右」で、且つΔρのラベルが「0」ならば、sのラ
ベルは「小さく左に切る」ということを示す。
第24図から第28図までは、各偏差ρ、Δρ、θ、Δθ
の各入力変数と操作指示量sの出力変数が各々取るファ
ジー変数を、整数の領域に離散化した離散型ファジー変
数で示したものである。
そして、これらのあいまいな領域であるファジー変数
の領域は、入力変数の全体集合の要素(メンバー)が領
域(変域)に含まれる程度(グレード)を与えることに
より定義するものであり、このグレードを与える関数を
メンバーシップ関数という。例えば、ρのファジー変数
の領域は、対作物距離偏差ρの全体集合の要素(メンバ
ー)が領域(変域)に含まれる程度(グレード)を与え
ることにより定義される。
各図における最上段の(値)とあるのは、各変数の変
域を示し、例えば第24図における−5から5は入力変数
ρが取る値である。
実施例では、各図におけるファジー変数のラベルは、
「大きく右」、「小さく右」、「0」、「小さく左」、
「大きく左」の5種類とし、前記変数の値がこれらのラ
ベルの集合に含まれる度合(適合度=メンバーシップ
値)を、0から10までの整数で段階的に表す。
以下に、ρn-1=3(単位1/10 V電圧)、ρn=4
(単位1/10 V電圧)、Δρ=1(単位1/10 V電圧)、θ
n-1=−1(単位1/30rad.)、θn=−2(単位1/30ra
d.)、Δθ=−1(単位1/30rad.)のとき、本実施例で
のファジー推論の制御方法を説明する。
ρ=4とΔρ=1の組から成立するファジー制御規則
は第23図の、の2つである。
つまり、ρ=4のときには、第24図の値=4から、ラ
ベル「大きく右」と「小さく右」であり、Δρ=1のと
きには、第26図の値=1から、ラベル「小さく右」と
「0」だからこれらの組合せのうち第23図のからま
でに存在する組合せを点検して見ると、、の2つで
ある。
同様にして、θ=−2とΔθ=−1の組から成立する
ファジー制御規則は第23図の、、の3つとなる。
ファジー制御規則のにおいて、前件部としてのρの
ラベルは「大きく右」を取る。このときの変数ρ=4が
取り得る、前記ラベル「大きく右」におけるメンバーシ
ップ関数の適合度は、第24図から「8」となる。同様に
前件部としてのΔρのラベルは、「0」を取る。このと
きの変数Δρ=1が取り得る、前記ラベル「0」におけ
るメンバーシップ関数の適合度は、第26図から「7」と
なる。
この2つのメンバーシップ関数の適合度「8」及び
「7」のうち小さい方の値「7」を、ファジー制御規則
のの「もしρが大きく右でΔρが0ならば」という前
件部全体の条件に対する適合度とする。
さらに、前記ファジー制御規則のの後件部(推論結
果)「sは小さく左に切る」によって与えられる、当該
操作指示量sのラベルは「小さく左」であるから、第28
図における離散型メンバーシップ関数の適合度の上限
を、前記前件部全体における適合度の「7」とする。
この関係を第7図、第8図、第9図に示す。
以下前記と同様にファジー制御規則の関係は第10
図、第11図、第12図に示し、ファジー制御規則の関係
は第13図〜第15図、ファジー制御規則の関係は第16図
〜第18図、ファジー制御規則の関係は第19図〜第21図
に各々すように、合計5の処理を実行したのち、各々の
規則から得られた操作指示量sを合成する。合成は各々
の操作指示量sを重ね合せて、その最も大きい値を採用
して得る。
最終的な出力値であるsoは、こうして得られたsのメ
ンバーシップ関数の集合の重心位置の値とする(第22図
参照)。
このように中央制御装置30にて演算された最終的な操
舵指示量soの数値に応じて、操舵コントローラ31に出力
信号を出し、自動操舵制御弁27の電磁ソレノイドを作動
させ、ステアリング機構におけるステアリングアーム20
の回動角度を変える油圧シリンダ22を駆動させて修正操
舵し、所定の作物列の側方において、当該作物列に沿っ
て並行状に走行機体1が前進する自動操舵制御を実行す
るのである。
この場合、左右両側の走行車輪3,3が現実に取る舵取
り角度α1,α2の平均値α2を補正値として、撮像手段
34による撮像画面の基準線を補正し、左右一対の走行車
輪による走行方向である走行基準線Koを求め、この走行
基準線Koを基準にして操舵指示量を決定すれば、走行機
体1の向き、ひいては撮像手段34の向きが車輪の向きつ
まり走行方向とが食い違っていても、正確な自動操舵を
実行できるのである。
本実施例のように自動操舵制御において、ファジー制
御を採用すれば、複数の異なる検出対象(本実施例では
入力としての偏差)で、且つ入力条件の種々の組合せを
条件部とする制御が可能となり、しかも、入力の適合度
を制御ソフトにより至極簡単に変更できるのである。
【図面の簡単な説明】
図面の本発明の実施例を示し、第1図はコンバインの平
面図、第2図は側面図、第3図は自動操舵制御装置のブ
ロック図、第4図は撮像画面における基準線と植付け作
物箇所を示す図、第5図は走行基準線Koの説明図、第6
図はフローチャート、第7図と第8図と第9図はファジ
ー制御規則の場合のメンバーシップ関数の図、第10図
と第11図と第12図はファジー制御規則の場合のメンバ
ーシップ関数の図、第13図と第14図と第15図はファジー
制御規則の場合のメンバーシップ関数の図、第16図と
第17図と第18図はファジー制御規則の場合のメンバー
シップ関数の図、第19図と第20図と第21図はファジー制
御規則の場合のメンバーシップ関数の図、第22図は操
舵指示量の決定方法を示す説明図、第23図はファジー制
御規則を示す図、第24図は入力変数ρのファジー変数を
示す図、第25図は入力変数θのファジー変数を示す図、
第26図は入力変数Δρのファジー変数を示す図、第27図
は入力変数Δθのファジー変数を示す図、第28図は操作
指示量sのファジー変数を示す図である。 1……走行機体、3,3……前輪、4……後輪、7……苗
植装置、17……ハンドル、22……ステアリングアーム、
19……回動支点、27……自動操舵制御弁、28,28……舵
取り角度検出センサー、30……中央制御装置、31……操
舵コントローラ、34……撮像手段、35……A/D変換器、3
6……画像メモリ、37……画像処理装置、42……平均値
計算装置、43……遠赤外線センサー、44……撮像画面。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】圃場内に既に植付けられた作物列に沿って
    その側方で略並行状に走行するように田植機等の農作業
    機を自動操舵制御する装置において、 農作業機には、前記作物列を撮像する撮像手段を搭載
    し、該撮像手段により得られた画像情報を2値化等の特
    徴抽出手段により画像処理する画像処理装置と、 農作業機における左右両側の走行車輪の舵取り角度を各
    々検出する舵取り角度検出センサーと、該一対の舵取り
    角度結果にて操舵指示量を決定する際の走行基準線を補
    正する補正演算手段と、 適宜時間毎乃至は走行距離毎に前記補正により得られた
    走行基準線に対する作物列における各作物位置の偏差と
    隣接する作物位置の偏差の差とのデータの組と、前記走
    行基準線に対する適宜時間毎乃至は走行距離毎に検出さ
    れた作物列の方向偏差及びその変化量のデータの組とか
    らファジィ推論により操舵指示量を決定する指示量決定
    手段と、 を設けたことを特徴とする農作業機における自動操舵制
    御装置。
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