JPH08274758A - 無線通信システムおよびその再送制御方式 - Google Patents

無線通信システムおよびその再送制御方式

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JPH08274758A
JPH08274758A JP7097897A JP9789795A JPH08274758A JP H08274758 A JPH08274758 A JP H08274758A JP 7097897 A JP7097897 A JP 7097897A JP 9789795 A JP9789795 A JP 9789795A JP H08274758 A JPH08274758 A JP H08274758A
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睦 芹澤
Yoshinari Kumaki
良成 熊木
Katsuya Noujin
克也 農人
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映二 鎌形
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    • H04L2001/0092Error control systems characterised by the topology of the transmission link
    • H04L2001/0096Channel splitting in point-to-point links

Abstract

(57)【要約】 【目的】主にデータを送信する局と主にデータを受信す
る局とがあって無線で通信しているシステムにおいて、
リアルタイム性の必要としないアプリケーションに対し
て消費電力を低減したり、無線資源を有効に活用する。 【構成】主にデータを送信する局1と主にデータを受信
する局2とが無線で通信を行なう際の再送制御方式であ
って、送信局1からのデータ伝送を行なう通信と受信局
2からの再送要求や再送要求にしたがって行なう送信局
からの再送データ伝送を行なう通信を別の通信機会に行
なうようにする。これによって、リアルタイム性の必要
としないアプリケーションに対しても無駄に電力や無線
資源を用いない再送制御方式となり、システム資源を有
効利用したり、消費電力の低減によって端末の電池を小
さくすることができることで端末の可搬性がよくなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は無線通信システムおよび
その再送制御方式にかかわり、合理的な無線通信システ
ムおよび無線伝送路において、上り回線に比べ下り回線
の伝送速度が高速であるような無線情報伝送システムに
おける再送制御方式に関する。
【0002】
【従来の技術】携帯電話に代表されるようなパーソナル
通信機器には、機器の移動性が求められる。従って、そ
のためにはシステムとして移動できること、つまり、移
動しながらの通信が可能であることが必要であると共
に、容易に持ち運びできること、つまり、機器自体を小
さくすることが重要となる。
【0003】後者では特に、端末の重量および容積のう
ち、かなりの比重を占める電池を小さくすることが重要
で、そのために機器の消費電力を低減させることが重要
になる。
【0004】一方、従来の無線情報伝送システムにおい
ては、受信時、受信側はデータに誤りがあるか否かを検
査し、データに誤りがあった場合には送信側に再送を要
求し、送信側はこの要求にしたがって再送を行なうとい
うことがよく行なわれている。
【0005】ここで、従来の無線情報伝送システムにお
ける再送制御方式について図19を参照して説明する。
【0006】図19は従来の無線情報伝送システムを示
す。図19において、101は第1の局、102は第2
の局であり、第1の局101は第2の局102にデータ
を無線で伝送する。サービスエリア103は第1の局1
01がデータを伝送することができる範囲を示してい
る。
【0007】従来、このような無線情報伝送システムで
はデータはいくつかの単位に分割され(この単位をパケ
ットと呼ぶ)、誤り検出用のパリティビットが付加され
て第1の局101から無線でサービスエリア103内に
伝送され、第2の局102ではこれを受信する。そし
て、第2の局102ではパケット(データパケット)を
受信する都度、その受信したパケットに誤りが含まれる
かどうかの検査を行ない、誤りが含まれている場合には
ただちに第1の局101へその誤りを含むパケットの再
送の要求を第1の局101に対して行ない、第1の局1
01はこの再送の要求にしたがって第2の局102へ、
当該誤りのあったパケットを再送する、ということを行
なっている。
【0008】再送制御方式のシーケンスをStop‐a
nd‐Wait方式を例にとり、図20を用いて説明す
る。
【0009】データパケットはそれぞれシーケンス番号
と誤り検査用の冗長ビットが付加されている。まず、第
1の局から、N番目のデータを第2の局に伝送する。第
2の局では、誤り検査用の冗長ビットを利用して誤りの
検査を行なう。誤りがないと判断された場合には図20
のように第1の局に対してN番目のデータパケットを正
しく受信したことを示すACK(肯定応答)を伝送す
る。
【0010】第1の局はACKを受信すると、次の(N
+1)番目のデータパケットを第2の局に伝送する。第
2の局では先ほどと同様に誤りの検査を行ない、その結
果、誤りがあると判断された場合には図20のように第
1の局に対して(N+1)番目のデータパケットに誤り
が含まれていたことを示すNAK(否定応答)を伝送す
る。
【0011】第1の局はNAKを受信すると、(N+
1)番目のデータパケットを第2の局に再送する。第2
の局では先ほどと同様に誤りの検査を行ない、誤りがな
いと判断された場合には図20のように第1の局に対し
て(N+1)番目のデータパケットを正しく受信したこ
とを示すACKを伝送する。第1の局はACKを受信し
たら、次のデータを第2の局に伝送する。
【0012】このような動作を繰り返してデータの伝送
を行なう。
【0013】再送制御の方法としては、Stop‐an
d‐Wait方式の他に、Go‐Back‐N方式やS
elective‐Repeat方式があげられるが、
基本的にNAKを受け取ったデータに対して再送を行な
うという制御方式は同じである。
【0014】ところで、データ伝送に際して、このよう
なデータの再送を行なうと云うことは、第2の局にとっ
て、データの再送が終了するまで、第1の局101のサ
ービスエリア103から離れることができないことを意
味する。これは第2の局が移動端末である場合、移動の
制限を受けることになるので、甚だ都合が悪い。
【0015】このようなことを防ぐために、データの送
信局を切替える方式がある。その代表的なものとして、
携帯電話のシステムがあげられるが、これを図21を参
照して簡単に説明する。
【0016】図21において、移動端末(この場合、携
帯電話)である第2の局102は、ある地域の基地局で
ある第1の局101のサービスエリア103にて最初通
信を行なっているものとする。
【0017】この第2の局102が通信の最中に別の地
域の基地局である第3の局104のサービスエリア10
5に移ったとする。このとき、電話システムのネットワ
ーク106は、第2の局102が第2の局102から第
3の局104へ移動したことを検知し、第2の局102
への通信を今度は第3の局104のサービスエリア10
5にて行なうようにする仕組みを持ち、通信している局
を第1の局101から第3の局104へ切替えるように
する。このようにすることで、パーソナル通信機器にお
けるシステムの移動性に応えることが可能となる。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】パケット通信などによ
りデータ伝送する無線通信システムでは、データを送出
する側と受信する側でデータ(パケット)の伝送と、そ
のデータの誤りチェック、そして、誤りがあった場合で
の再送の要求および、その再送要求のあったデータの再
送を一度の通信機会に行なっている。これはリアルタイ
ム性の要求される通信の場合に極めて有用であるが、デ
ータ通信はすべてがリアルタイム性を要求されるわけで
はない。
【0019】例えば、緊急性の無いメッセージや、ある
いは購読ユーザに対する新聞記事、雑誌の記事等の配信
等には、誤りがあった場合にただちに再送し直さなくて
はならないほどの緊急性は無い。
【0020】このように、特にリアルタイム性の要求さ
れないアプリケーションは種々あり、このようなアプリ
ケーションを考えると、データの再送は、必ずしも、即
時的に行なわれる必要がないにもかかわらず、従来のシ
ステムでは自動的に即時的に行なわれる。
【0021】そして、即時的に再送制御を行なうために
は、ユーザ側の所持する端末であるパーソナル通信機器
での復調回路を、高速に動作させる必要がある。前述し
たように、パーソナル通信では消費電力の低減が重要で
ある。しかしながら、リアルタイム性の必要がないとき
にも、誤り検査用の回路を動作させたり、再送要求を出
すための回路を動作させることになり、従来のシステム
では消費電力の点で不利になる。
【0022】加えて、多くのユーザ間で共有しなければ
ならない無線周波数帯の有効活用(無線資源の有効利
用)という点も、特にパーソナル通信では必要となって
いるにもかかわらず、リアルタイムにデータが誤りなく
伝送される必要のない場合であっても、再送制御が即時
的に行なわれることによって、必要がないのに回線が占
有されるという事態を招き、他者の使用が妨げられるこ
とになる。
【0023】特に、近年ではマルチメディアが脚光を浴
び、動画や音声、データなどを授受できる無線通信シス
テムが重要度を増して来ており、膨大なデータ量のデー
タを短時間に送らねばならない必要性があって、そのた
めに必要な伝送速度も100Mbpsという高速なもの
となっている。
【0024】このような高速伝送を行うには、周波数帯
域が100MHzは必要であり、無線通信用の伝送路と
してこのような広い周波数帯域を使用するには、当然の
ことながら、緊急度の低いデータについての上述のよう
な再送制御は、無線資源の無駄使いといえる。
【0025】従って、その改善が嘱望されている。ま
た、無線伝送する際に、データの合理的な伝送を行って
回線の有効活用を図ることも、世の中の自然な要求であ
る。
【0026】そこで、本発明の第1の目的は、通信シス
テムにおいて、リアルタイム性の要求されないアプリケ
ーションに対して、消費電力の低減を図ることができる
ようにすると共に、無線資源を有効に活用することがで
きるようにした無線通信システムの再送制御方式を提供
することにある。
【0027】また、第2には、無線伝送する際に、デー
タの合理的な伝送を行って回線の有効活用を図ることが
できるようにした無線通信システムを提供することにあ
る。
【0028】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は次のようにする。すなわち、第1の目的を
達成するため、本発明による第1の再送制御方式は、主
にデータの送信を行なう第1の局と主にデータの送信を
行なう第2の局とが無線で通信を行なうシステムにおい
て、第1の局から第2の局への回線を下り回線、第2の
局から第1の局への回線を上り回線とし、少なくとも1
つの下り回線と少なくとも1つの上り回線とを有し、少
なくとも1つの下り回線の伝送速度は少なくとも1つの
上り回線の伝送速度に比較して速く、第1の局から第2
の局へデータをいくつかの単位に分割して伝送する際
に、該分割単位をパケットと呼ぶことにし、最初に第1
の局から第2の局へのデータの全部あるいは一部のパケ
ットを一度にまとめて下り回線にて伝送し、第2の局は
伝送されたデータの誤りをパケット毎に検査し、その結
果が誤りが検出されたパケットに含まれていた情報の再
送の要求を行ない、前述の最初のデータ伝送とは時間的
に後の別の通信機会に該再送要求のあったパケットの少
なくとも一部に関して下り回線にて再送を行なうことを
特徴とする。
【0029】また、第1の目的を達成するため、本発明
による第2の再送制御方式は、主にデータの送信を行な
う第1の局と主にデータの受信を行なう第2の局とが無
線で通信を行なうシステムにおいて、第1の局から第2
の局への回線を下り回線、第2の局から第1の局への回
線を上り回線とし、少なくとも2つの下り回線と少なく
とも1つの上り回線とを有し、前記下り回線のうち、少
なくともひとつの下り回線の伝送速度は上り回線の伝送
速度とほぼ等しく、さらに少なくともひとつの下り回線
の伝送速度は上り回線の伝送速度に比較して速く、第1
の局から第2の局へデータをいくつかの単位に分割して
伝送する際に、該分割単位をパケットと呼ぶことにし、
最初に第1の局から第2の局へのデータの全部あるいは
一部のパケットを一度にまとめて伝送速度の速い方の下
り回線にて伝送し、第2の局は伝送されたデータの誤り
をパケット毎に検査し、その結果誤りが検出されたパケ
ットに含まれていた情報の再送の要求を行ない、前述の
最初のデータ伝送とは時間的に後の別の通信機会に該再
送要求のあったパケットの少なくとも一部に関して再送
を伝送速度の遅い方の下り回線と伝送速度の速い方の下
り回線のどちらか一方、あるいは両方を用いて行なうこ
とを特徴とする。
【0030】第1の目的を達成するため、本発明による
第3の再送制御方式は、前記第1および第2の再送制御
方式において、前記再送の要求は前述の最初のデータの
伝送とは時間的に後の別の通信機会に上り回線にて行な
うことを特徴とする。
【0031】本発明による第4の再送制御方式は、前記
第2の再送制御方式において、伝送速度の速い下り回線
の通信範囲と伝送速度の遅い下り回線の通信範囲は異な
ることを特徴とする。
【0032】第1の目的を達成するため、本発明による
第5の再送制御方式は、前記第4の再送制御方式におい
て、伝送速度の速い下り回線の通信範囲は狭く、伝送速
度の遅い下り回線の通信範囲は広いことを特徴とする。
【0033】本発明による第6の再送制御方式は、前記
第5の再送制御方式において、伝送速度の速い下り回線
の通信範囲は伝送速度の遅い下り回線の通信範囲に覆わ
れていることを特徴とする。
【0034】第1の目的を達成するため、本発明による
第7の再送制御方式は、前記第1および第2の再送制御
方式において、第2の局で誤りの検出された単位に関し
てのデータの再送の要求を外部装置によってユーザが手
動で行なうことができることを特徴とする。
【0035】第1の目的を達成するため、本発明による
第8の再送制御方式は、前記第1および第2の再送制御
方式において、データは誤り訂正符号化されていて、第
2の局で伝送されたデータの誤りを分割単位毎に検査す
ると同時に誤り訂正復号を行なうことを特徴とする。
【0036】第1の目的を達成するため、本発明による
第9の再送制御方式は、前記第2の再送制御方式におい
て、伝送速度の速い下り回線と遅い下り回線の両方を用
いることができる場合、誤りのあったパケットの数があ
らかじめ設定した数より多い場合、伝送速度の速い下り
回線で再送し、少ない場合伝送速度の遅い下り回線で再
送することを特徴とする。
【0037】また、第2の目的を達成するため、第1に
は、[イ]第1の伝送速度で基地局から端末への伝送を
行う第1の下り回線と、前記第1の伝送速度よりも低速
な第2の伝送速度で基地局から端末への伝送を行う第2
の下り回線と、前記第2の伝送速度で端末から基地局へ
の伝送を行う上り回線を少なくとも備える無線通信シス
テムにおいて、基地局から端末へ伝送する情報が初期情
報と追加情報に分類される場合に、前記初期情報は前記
第1の下り回線で伝送を行い、前記追加情報は前記第2
の下り回線で伝送を行うことを特徴とする。
【0038】また、第2の目的を達成するため、第2に
は、[イ]においてさらに前記初期情報は端末から基地
局への上り情報に依存しない情報であり、前記追加情報
は少なくとも端末から基地局への上り情報に依存する情
報を含むことを特徴とする。
【0039】また、第2の目的を達成するため、第3に
は、伝送される情報が情報源符号化され、初期値情報と
差分情報とに符号化される場合、前記初期情報は前記初
期値情報であり、前記追加情報は前記差分情報であるこ
とを特徴とする。
【0040】また、第2の目的を達成するため、第4に
は、[イ]において、伝送される情報が情報源符号化さ
れ、その重要度によって複数の階層に符号化されている
場合、前記初期情報と前記追加情報は異なった階層の情
報であることを特徴とする。
【0041】また、第2の目的を達成するため、第5に
は、[イ]において、送信側と受信側でそれぞれ符号化
・復号化のための辞書を保有し、送信側では伝送するべ
き情報を符号化辞書を引くことにより符号化し、符号化
データを送信し、受信側では受信された符号化データを
復号化辞書を引くことにより復号を行う場合、前記初期
情報は前記符号化もしくは復号化の辞書あるいは辞書を
補正するためのパラメータであり、前記追加情報は前記
符号化データであることを特徴とする。
【0042】また、第2の目的を達成するため、第6に
は[イ]において、送信側と受信側で共有のデータを持
ち、送信側から受信側へコマンドが伝送され、受信側で
は前記データにコマンドを施して情報を取り出す情報伝
送方式である場合、前記初期情報は前記共有データであ
り、前記追加情報は前記コマンドであることを特徴とす
る。
【0043】また、第2の目的を達成するため、第7に
は[イ]において、サービスエリアをゾーン分割し各ゾ
ーンに基地局を配置するシステムであって、前記第1の
下り回線は小ゾーンでの伝送を行い、前記第2の下り回
線はおよび上り回線は大ゾーンでの伝送を行い、前記大
ゾーンのカバーエリアは前記小ゾーンのカバーエリアよ
りも少なくとも広いことを特徴とする無線通信システ
ム。
【0044】
【作用】第1の目的を達成するため、上述のごとく構成
した第1の再送制御方式によれば、第1の局から第2の
局へデータを送り、第2の局でデータの誤り検査を行な
い、検査結果に基づき第2の局から第1の局へ再送の要
求を行なうところまでを一度の通信機会に行ない、ある
程度時間が経過した後に別の回線を用いて再送データの
伝送を行なうことによって、リアルタイム性の要求され
ないデータの伝送のときに、最初の通信機会に使用した
下り回線をいち早く開放することができるために、無線
資源を有効に使用できる。
【0045】また、本願第2の再送制御方式によれば、
最初にデータの伝送を行なう下り回線の速度が速いこと
によって、最初のデータ伝送を早く終らせることができ
るので、より早く回線を開放することができるようにな
り、このことは無線資源の有効利用になる。
【0046】本願第3の再送制御方式によれば再送の要
求を別の通信機会に行なうことによって、データの誤り
の検査を最初の通信機会の最中に行なう必要がなくなる
ので誤り検出用の回路をゆっくりと動かすことができる
ために消費電力を下げることが可能となる。
【0047】また、本願第4の再送制御方式によれば、
最初のデータ伝送に伝送速度の速い下り回線、再送に伝
送速度の遅い下り回線を用いるときに、最初のデータ伝
送と後の再送データの伝送を行なう通信範囲が異なるこ
とによって、端末が移動性しても再送データを受け取る
ことが可能となる。
【0048】また、本願第5の再送制御方式によれば、
最初のデータ伝送に伝送速度の速い下り回線、再送に伝
送速度の遅い下り回線を用いるときに、再送データの伝
送をより広い範囲で行なうことができる。
【0049】さらに、本願第6の再送制御方式によれ
ば、最初のデータ伝送に伝送速度の速い下り回線、再送
に伝送速度の遅い下り回線を用いるときに、端末は最初
のデータの伝送を行なったところからその周辺へ移動す
ることが自然であると考えられるので、より再送データ
の伝送が行ない易くなる。
【0050】また、本願第7の再送制御方式によれば、
再送の要求をユーザ自身が行なうことによって、例えば
電力が不足してしまった場合に自動的に誤り検査や再送
制御を行なって電池が消耗してしまうことを防ぐことが
可能となる。
【0051】また、本願第8の再送制御方式によれば、
誤り訂正復号を行なうことによって再送回数をより少な
くすることができる。
【0052】また、本願第9の再送制御方式によれば、
伝送速度の遅い方だけが間に合わないような数の再送が
生じている場合、伝送速度の速い回線を用いることによ
って再送に関する時間を短縮することができる。
【0053】また、第2の目的を達成するため、上述の
ようにした本発明は、高速の下り回線と低速の下り回線
を備える。上り回線は低速下り回線と同等の伝送速度で
ある。この様なインフラの基での伝送で、伝送する情報
が初期情報と追加情報とに分かれる場合を考える。初期
情報は上り回線から伝送される上り情報に左右されない
ものであり、または辞書などの固定的な変化の無い情報
である。追加情報は端末から基地局へ送信される上り情
報により変化する値であり、初期情報を追加情報により
加工する事でユーザが所望の情報を入手する形態の符号
化がなされているものである。
【0054】端末は高速の下り回線がサービスされてい
るエリアに入った時に初期情報を高速下り回線を用いて
端末側にロードする。端末側はこの初期情報をメモリに
蓄える。その後端末では低速な下り回線により伝送され
る追加情報とメモリに蓄えられた初期情報を用いて情報
の復元を行う。
【0055】情報源符号化で初期情報と追加情報とに符
号化される方式では、一般的に一定時間内に伝送する情
報量(情報密度)は初期情報の方が追加情報に比べて多
い。また、この様な符号化では初期情報のみでは情報と
しての意味を持たず、情報の伝達という面からは追加情
報がその多くを担っている。初期情報は端末と情報発信
元との間で共有する情報であり、追加情報がその時々で
伝達するべき情報となる。そのため、初期情報は時々に
伝達する情報が発生する時点では既に端末・基地局間で
共有されている必要があり、高速な回線での伝送が望ま
れる。
【0056】高速な無線回線を実現するためには一般的
に高い周波数帯を利用しなければならない。今、高速な
下り回線を155Mbpsの回線とすると、これを現在
携帯電話などで使用されている800MHz〜2GHz
程度の周波数帯で実現することは困難である。800M
Hz帯で1ユーザーが155MHzもの帯域を占有する
ことは、他サービスが全く行えなくなる状況となるため
不可能である。このような高速の無線回線は、現在の未
利用周波数帯であるミリ波帯(60GHz帯)以上で行
う事となる。ミリ波帯での無線伝送では、その電波伝搬
特性から1基地局がカバーするサービスエリアは数m〜
数10m程度となる。このような高速の下り回線を現行
の携帯電話と同様に全地域くまなくカバーすることは困
難であり、特定地域に限定されたスポット的なサービス
にならざるを得ない。
【0057】一方、低速回線は前述の800MHz〜2
GHz帯でも十分な伝送を行うことが可能である。低速
な下り回線の伝送速度を32kbps程度とすれば、現
行の携帯電話の回線を用いても実現可能である。この場
合、1基地局がカバーするサービスエリアは数100m
〜数kmとなり、また、既存のインフラを用いること
で、非常に広域のサービス・全地域をカバーする伝送を
行うことが可能となる。
【0058】このように高速の下り回線はスポット的
に、低速の下り回線は広域でサービスする形態が考えう
る。この様なシステム形態で情報伝送を行う場合、従来
は高速の回線では動画像情報などの高速回線を必要とす
るサービスを、低速回線では音声などの低速の情報を提
供するサービスを行っていたため、高速回線を必要とす
るサービスはサービスエリアが著しく限定されてしまっ
ていた。本発明では階層化された情報源符号化により出
力された初期情報を高速回線で、追加情報を低速回線で
伝送することで高速な伝送を必要とするサービスを広域
に提供することが可能になり、また、合理的な伝送がで
きて回線の有効活用ができる。
【0059】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。
【0060】本発明は、無線資源の有効活用のために、
通信一般に適用して効果がある。しかし、マルチメディ
アの睨んで、その無線資源の有効活用という見地から本
件出願の発明者らが提案した無線通信システムにおい
て、特に有効であるので、このシステムについて初めに
触れておく。
【0061】本発明者等は、高速な通信を行うことがで
きるようにすると共に、周波数の有効利用を図ることが
でき、かつ、利用者側の携帯性や実用上の利便のために
小型・高機能な携帯型の無線通信端末を利用できるよう
にするという観点から、基地局より端末への下り回線の
伝送速度が、端末から基地局への上り回線の伝送速度に
比べて一桁以上高い、非対称な伝送速度を持つ無線通信
システム(SDLシステム)を提案した(例えば、特願
平6‐137621号参照)。
【0062】このSDLシステムというのは、図1に示
す如きものであって、公衆網 Networkに繋がる無線基地
局BSがあり、各無線基地局BSでは広い周波数帯域を持
つ下り回線R1と、狭い周波数帯域を持つ上り回線R2
とを持つ。各無線基地局BSではこの下り回線R1によ
る通信可能なサービスエリアA内の無線通信端末termin
alと、下り回線R1および上り回線R2を用いて通信す
ることができ、移動可能な無線通信端末(移動端末)を
含めて各サービスエリアA内の無線通信端末と、公衆網
Networkに繋がる端末やデータベース等との間では情報
の授受を行うことができるものである。
【0063】ここで、個人々々が携帯する無線通信端末
は、普通一般的には一人の人間が入出力を行う個人専用
機である。従って、一人の個人が送受信する情報の量に
整合のとれた伝送容量と方式が要求される。また、個人
々々が携帯するわけであるからこのような個人向け無線
通信端末は、当然、小形軽量化が要求され、重量のある
電池を余分に携行せずとも済むように省電力化も要求さ
れる。
【0064】そして、個人々々が携帯する無線通信端末
の用途を考えると、当該端末では例えば、マルチメディ
アを想定した場合、映画の鑑賞、音楽の鑑賞、ショッピ
ング、データベースの利用、通話、書面の転送、売り上
げデータや予約データ伝送、チケット予約、雑誌や新聞
等のマスメディアの情報取得(読書等)などがあり、こ
れらのうち、端末側から基地局に送る必要があるのは音
声や、文書データ、予約データ、コマンドなどであり、
これらはデータ圧縮の技術を併用することで、1秒間に
数キロビット程度に抑えるようにすることができ、それ
ほど高速伝送が要求されないものである。
【0065】一方、最も高速伝送の必要があるのは映画
(動画)の場合の画像データであり、このような大容量
のデータを高速で伝送する必要があるのは基地局側から
のみであるとの制限を与えれば、周波数帯域の有効利用
という観点から考えると、基地局側からのダウンリン
ク、すなわち、下り回線のみ広帯域とし、端末側から基
地局への上り回線(基地局側へのアップリンク)では狭
い帯域(つまり、低速伝送)の伝送路が確保できれば良
い。
【0066】そのため、SDLシステムでは上述のよう
に、広帯域の下り回線と、狭帯域の上り回線という基本
構成を採用した。
【0067】このSDLシステムにおける無線通信基地
局BSと無線通信可能な移動端末との関係をもう少し詳
しく説明する。無線通信基地局BSとそのサービスエリ
アA内にある無線通信可能な移動端末である携帯端末と
は、これらの間の無線回線として基地局BSから携帯端
末への広帯域の下り回線R1と、携帯端末から基地局B
Sへの狭帯域の上り回線R2が用意されていてこれら回
線で互いに通信することが可能である。
【0068】SDLシステムでは下り回線R1において
は広帯域(例えば、100Mbps以上)で情報の伝送
がなされる。そのため、SDLシステムを電波による無
線伝送で実現するには100MHz以上(但し、これは
多値変調を行わない場合)の周波数帯域幅を確保しなけ
ればならない。電波は周波数が低い方が、障害物の存在
に対しても通信の阻害要因となりにくいから、低い周波
数帯を使用したいところであるが、低い周波数帯はすで
に他の様々な用途に割り当てられており、使用できな
い。
【0069】そこで、次善の策としてはマイクロ波帯を
使用するのが良いが、しかし、マイクロ波帯ではこのよ
うに100MHz以上という極めて広い帯域幅を1ユー
ザが占有するということは問題であり、現実的でない。
【0070】従って、100MHz以上という帯域幅を
確保するためには指向性が高い準ミリ波帯やミリ波帯を
用いるか、もしくは周波数幅等の制限の無い赤外線を使
わなければならないことになる。
【0071】準ミリ波帯やミリ波帯、あるいは赤外線を
用いる場合、これらは見通しで通信する必要があり、ま
た、伝搬距離に対応して減衰も大きくなるから、省エネ
化の観点からもその実現には様々な難問が残る。
【0072】また、広帯域の下り回線R1は見通しの範
囲内で使用することから、サービスエリアは狭いものと
なり、広い範囲に亙って密にサービスエリアを展開する
ことは難しい。そこで、広い範囲をサービスすることを
念頭に、狭い周波数帯域の下り回線を増設する。この増
設した下り回線は狭い周波数帯域であるから、伝送速度
は数十Mbps程度にとどまるが、帯域が狭いので、マ
イクロ波帯を使用することが可能であり、サービスエリ
アは広い。
【0073】そこで、本発明では限られた狭い領域での
広い帯域によるサービスエリア(広帯域の下り回線R1
によるサービスエリア)では、無線資源を一人で占有せ
ずに、有効活用するために、誤り制御を行わず、誤りの
生じた受信データの再送には狭い周波数帯域の下り回線
により実施するようにする。
【0074】本発明では基本的には見通しで通信するこ
とを前提に、省電力化を図ることができ、端末の自由度
(移動度)を確保しつつ、しかも、無線資源を一人で占
有せずに、有効活用する高い通信品位が得られることを
目的として以下のように実施するようにした。
【0075】(第1の実施例)図2は本発明にかかわる
通信システムの再送制御方式の実施例の構成を示すブロ
ック図である。図において、1は第1の局、2は第2の
局、3はおよび4は下り回線、5は上り回線、6は第1
のサービスエリア、7は第2のサービスエリアである。
【0076】第1の局1は主にデータの送信側となる局
であり、第2の局2は主にデータの受信側となる局であ
る。第1の局1から第2の局2へは、下り回線3および
4の2つの下り回線が存在し、第2の局2から第1の局
1へは1つの上り回線5が存在する。第1のサービスエ
リア6は第1の下り回線3のサービスエリアを示し、第
2のサービスエリア7は第2の下り回線4のサービスエ
リアを示す。
【0077】下り回線3は高速伝送を目指して広い周波
数帯域を確保した回線であり、短い波長の電波を使用す
るので、サービスエリアは狭い。従って、第1のサービ
スエリア6は狭いものとなっている。下り回線4は狭い
周波数帯域を確保した回線であり、比較的長い波長の電
波を使用するのでサービスエリアは広い。従って、第2
のサービスエリア7は広いものとなっている。
【0078】上り回線5も狭い周波数帯域を確保した回
線であり、比較的長い波長の電波を使用するのでサービ
スエリアは広い。
【0079】つぎに、図2のような構成のシステムにお
ける本発明にかかわる第1の再送制御方式のデータの流
れについて、図3を用いて説明する。
【0080】第1の局1から第1の下り回線3を用い
て、データパケットを第2の局2に伝送する。第2の局
2ではパケット毎に誤りの検査を行ない、検査結果に従
って上り回線5を用いてACK(肯定応答)、あるいは
NAK(否定応答)を伝送する。第1の局1はこのとき
には再送は行なわず、どのパケットを再送すべきかを記
憶しておく。そして第1の局1は別の通信機会に、第2
の下り回線4を用いて先ほど再送の要求があったパケッ
トを再送する。
【0081】この際のパケットの伝送においては、従来
の再送制御方式を用いても良いし、本実施例の再送制御
方式を繰り返して用いてもよい。
【0082】第2の局2からのACK/NAKに対し
て、第1の局1が直ちに再送する必要があるか否かは、
そのデータ伝送に関する呼のサービス品質によって決ま
る。
【0083】(第2の実施例)つぎに、図2の如き構成
のシステムにおける本発明にかかわる第2の再送制御方
式のデータの流れについて図4を用いて説明する。
【0084】第1の局1から第2の局2に、まずデータ
パケットを第1の下り回線3によって伝送してしまう。
第2の局2はデータパケットを受けている間や、あるい
はデータパケットを受け取ったあとに誤りの検査を行な
い、どのデータを再送してもらうかを決定しておく。
【0085】そして、第2の局2は別の通信機会に再送
要求を上り回線5によって伝送し、これを受けた第1の
局1は要求のあったパケットを、第2の下り回線4を用
いて再送する。この際のパケットの伝送においては、従
来の再送制御方式を用いても良いし、本実施例の再送制
御方式を繰り返して用いてもよい。
【0086】第1の実施例で説明した上記第1の再送制
御方式および第2の実施例で説明した第2の再送制御方
式においては、第1の下り回線3は第2の下り回線に4
に比較して伝送速度が速いものとした。もちろん、これ
に限るものではないことを付け加えておく。
【0087】(第3の実施例)第1の実施例で説明した
上記第1の再送制御方式および第2の実施例で説明した
第2の再送制御方式においては、第1の下り回線3は第
2の下り回線に4に比較して伝送速度が速いものとし
た。
【0088】すなわち、通常のサービスにおいては再送
がそれほど頻繁ではなく、ほとんどの通信時間が下り回
線3によるデータの送信に費されるとすれば、第1の下
り回線3の伝送速度が速いことは送信時間に点で効果が
ある。この場合、第1の再送制御方式においては、図5
に示すようなデータの流れにすると一層、効果的であ
る。
【0089】すなわち、図5において、第1の局1から
は第1の下り回線3を用いてデータパケットを伝送する
が、その際の再送要求は複数のデータパケットに対して
ひとつの再送要求で行なうようにする。
【0090】このようにすると、第1の下り回線3が速
すぎて、上り回線5の伝送速度が追い付かないような場
合でも、再送制御することが可能になる。また、第1の
下り回線3と第2の下り回線4の通信範囲は図2に示す
ように階層構造をなす場合に本発明は効果的である。
【0091】すなわち、このような構造をとることによ
って、第2の局の移動性を確保するとともに、一般的に
伝送速度の高い通信はその通信範囲が伝送速度の低いも
のに比較して狭いことから、そのような性質を利用した
構造となっている。
【0092】図2に示すような高速の下り回線がスポッ
ト的に配置され、低速の上下回線が広域で配置されてい
る構成を考える。高速回線が100Mbpsであったと
すると、本実施例ではスポットビームの中にユーザがい
るときにはひたすら100Mbpsでの下り伝送のみを
行なう。このことで実質的な伝送レートであるスループ
ットはほとんど100Mbps近く得ることが可能であ
る。
【0093】パケット誤り率が10-3程度とすると再送
する情報量に対応する再送に必要な時間を考えた場合、
一度の再送で全てのパケットの再送が完了するとすれ
ば、100Mbps×伝送時間×10-3となり、かなり
少なくなっている。そのため、再送情報のみであれば伝
送レートの低い回線で伝送を行なっても、多くの遅延は
生じない。
【0094】従来のように、誤り制御の処理であるAR
Q処理を行ないながらのデータ伝送では、その制御のた
めのオーバーヘッドが大きく、100Mbpsの伝送能
力を生かすことができず、せいぜい1/3程度のスルー
プットしか得られなかったが、このような本実施例によ
れば、伝送路で伝送できる速度に限りなく近いスループ
ットを得ることが可能である。
【0095】さらに、図2に示す本実施例の構成におい
ては下り回線3は伝送速度が速いので、帯域を確保する
ためにはキャリア周波数は十分に高くないといけない。
しかしながら、高い周波数を用いる伝送は一般的に伝送
誤りを生じやすい。さらにサービスエリアは高い周波数
の直進性のため一般的に狭い。
【0096】一方、下り回線4は伝送速度が低いために
キャリア周波数は高い必要はなく、伝送品質がよい。こ
のような性質を持つと、一番始めの大容量の伝送には高
いキャリア周波数の伝送速度の速い下り回線3を用い、
それほど伝送容量のないのが普通である再送の際には、
品質のよい低キャリア周波数を用いることが、全体とし
て伝送品質を向上させることになり、本実施例は大容量
データの伝送サービスに適していることがわかる。
【0097】(第4の実施例)図6は、再送の要求のユ
ーザが外部装置によって手動で行なうことをできるよう
にしたものを説明している。図6においてはデータの再
送の仕組みに注目して説明するので、その他の機能部分
については省略して、再送要求をユーザが行なえること
についてのみ説明する。
【0098】図6において、例えば、多数の静止画を第
2の局に伝送する場合を考えると、第1の局は高速の下
り回線3を介して誤り検出符号の付加された静止画像情
報を伝送する。
【0099】第2の局はそれを受信したら、一旦、メモ
リに蓄積する。しかし、そこで蓄積されたデータは誤り
を含んでいる可能性がある。この時点で回線は断となっ
てよく、その後、ユーザが前記静止画情報を見たいとき
にはその情報を(必要であれば)復号してディスプレイ
に表示する。復号時に誤りが検出された場合、ユーザ自
身が再送の要求を手動で行なう。
【0100】本実施例では、復号時に誤りが検出された
場合に、ユーザ自身が再送の要求を手動で行なうことが
できるようにしているので、ユーザにとって必要のない
情報(例えば商業宣伝情報)に関しては、誤りがあって
も支障がないので、誤りあってはならないものについて
のみ、選択的に再送要求することで、無用な再送要求を
抑制することができるようになる。
【0101】このようにすることによって、不必要な再
送制御によって生じる第2の局における電力消費や、ま
た無線資源の無駄使いを無くすことができる。また、ユ
ーザによって再送要求を出すことができるようになる
と、第2の局の電池が消耗してきているような場合、自
動的に再送要求を行なってしまい、それに伴って電池の
消耗が進むことをユーザ自身が制御できるようになり、
再送要求を優先させるかどうかをユーザが判断して操作
できるようになる。また、第2の局が電池の消耗の程度
を感知して、電池が消耗していない状態の場合には自動
的に再送を行ない、電池が消耗してきた場合には再送を
自動的に行なうかどうかをユーザによって決めてもらう
ようにするのも、電池の消耗が不必要に進むことを押え
ることができるようになる。
【0102】また、ユーザにとってデータのある一部分
だけが確実に誤りなく伝送されていればよいような場
合、ユーザから再送要求を出すことができれば電力消費
や無線資源の無駄使いを無くすことができる。
【0103】例えば、図7のように、地図情報を伝送す
るような場合、地点Aから地点Bへ行くためには、地点
Cを含む付近の領域2bのデータが誤っていたとしても
何ら支障はなく、自動再送しないことによって前述のよ
うな効果が期待できる。
【0104】また本発明によれば、図2に示すように本
発明の構成では再送はさらに後からでも行なうことが可
能であるので、先ほど必要のなかった誤っていた地点C
付近のデータが必要となったときに、後から再送要求を
出すことによって、地点C付近のデータを得ることがで
きる。また、パケットは誤り訂正復号も可能なようにし
ておくことができる。これによって再送の回数を削減す
ることができる。
【0105】(第5の実施例)図2を用いて他の実施例
を説明する。
【0106】図2では高速な下り回線3がスポット的に
配置され、低速な下り回線4と低速な上り回線5が広域
なエリアでカバーされている構成である。このような構
成の無線通信システムを構築した場合、上り回線は低速
な回線のみである。移動携帯端末である第2の局2が、
図2のようにスポットエリア(狭い範囲のサービスエリ
ア6)に入った場合、以下のような問題が起こる。
【0107】すなわち、第2の局2が移動可能な携帯端
末であるとして、この第2の局2はスポットエリアに入
ったことを以て、高速回線(高速な下り回線3)を用い
た大容量のデータ取得を行おうとする。
【0108】種々の異なったメディアの情報を享受でき
るマルチメディア通信環境下では、端末である第2の局
2は、1度に異なった情報の要求を第1局に向け送信す
ることができる。
【0109】この場合、基地局である第1の局1ではそ
れぞれのメディア毎に端末(第2の局2)との間の論理
的な回線を張り、情報の要求確認などのメディア毎のプ
ロトコル処理を行う。また、それぞれのメディア毎に、
誤り制御であるARQ処理を行う。
【0110】ここで、高速な下り回線3は低速な上り回
線5に比較して2桁ほど高速であるとすると、低速の上
り回線5を用いてこれらのプロトコル処理用の伝送を行
っている時間は高速回線での情報伝送がストップしてし
まい、下り回線3が高速であるメリットが生かせない。
【0111】低速の回線4,5の伝送速度を32kbp
s、高速な下り回線3の伝送速度を155Mbpsとし
て考える。この場合、スポットエリア(サービスエリア
6)に入ってから低速回線を用いたプロトコル処理に6
00ビット分の送信が行われたとすると、この間、高速
の下り回線3ではこの間、約3Mビットの情報が伝送で
きるにもかかわらず、待機しなければならず、高速回線
の有効な利用がはかられない。
【0112】本実施例では端末(第2の局2)はスポッ
トエリア(サービスエリア6)での伝送を希望する場
合、当該スポットエリアに入る前に、予め、希望する情
報取得を全て低速回線4、5を用いて予約する。予約す
る場合に、各メディアでの認証や要求確認などの無線通
信のプロトコル以外に必要なプロトコル処理は低速回線
を用いて行っておく。
【0113】基地局(第1の局1)およびネットワーク
側では要求されたメディアの情報を予め多重しておく。
【0114】端末(第2の局2)がスポットエリア(サ
ービスエリア6)に入った場合には、端末(第2の局
2)から制御局(第1の局1)への上り回線5での伝送
は、端末(第2の局2)のID(識別符号)など端末と
制御局が無線伝送を確立するために必要な情報伝送のみ
にとどめる。当然、ARQ処理も行わないようにする。
【0115】各メディアの予め多重された信号系列が端
末へ伝送される際は、この下り情報(第1の局1からの
送信情報)は上り情報(第2の局2からの情報)に依存
せず、予め予約された情報の伝送のみが行われる。
【0116】予約された情報全ての伝送が終了した後
に、上り回線5を用いてARQ処理や制御情報の伝達な
どの相互の情報交換が行われる。但し、ARQによる誤
り制御が終了することなしに端末(第2の局2)がスポ
ットエリア外に出てしまった場合には、第1の実施例と
同様、低速回線を用いてARQ処理を行うようにする。
【0117】本実施例では、まず第1に端末が欲する情
報の要求は低速回線を用いてスポットエリア外で予め予
約する。ネットワーク側では要求された情報を予め多重
し、1つのデータの集合としておく。端末がスポットエ
リアに入ってことをもって、無線回線を接続した後高速
下り回線では前記の予約されたデータの集合を送信す
る。ARQ処理などは予約された情報が全て送り終わっ
た後に行う。
【0118】スポットエリア内では上下の回線の伝送速
度が極端に非対称となり、低速の上り回線がボトルネッ
クとなり、高速の下り回線3が効率的に機能しなかった
が、本実施例によれば、スポットエリア内で高速な下り
回線を用いて、第1に予約された情報の伝送を誤り制御
であるARQ処理をいちいち実施することなしに送信す
ることで、高速下り回線の伝送容量を最大限に利用する
ことが可能となる。
【0119】以上の種々の実施例を示したが、要するに
本発明はつぎのようなものである。
【0120】[1] 第1に、通信システムにおける本
発明の再送制御方式は、主にデータの送信を行なう第1
の局と主にデータの送信を行なう第2の局とが無線で通
信を行なうシステムにおいて、第1の局から第2の局へ
の回線を下り回線、第2の局から第1の局への回線を上
り回線とし、少なくとも1つの下り回線と少なくとも1
つの上り回線とを有し、少なくとも1つの下り回線の伝
送速度は少なくとも1つの上り回線の伝送速度に比較し
て速く、第1の局から第2の局へデータをいくつかの単
位に分割して伝送する際に、該分割単位をパケットと呼
ぶことにし、最初に第1の局から第2の局へのデータの
全部あるいは一部のパケットを一度にまとめて下り回線
にて伝送し、第2の局は伝送されたデータの誤りをパケ
ット毎に検査し、その結果が誤りが検出されたパケット
に含まれていた情報の再送の要求を行ない、前述の最初
のデータ伝送とは時間的に後の別の通信機会に該再送要
求のあったパケットの少なくとも一部に関して下り回線
にて再送を行なうようにしたものである。
【0121】このような再送制御方式によれば、第1の
局から第2の局へデータを送り、第2の局でデータの誤
り検査を行ない、検査結果に基づき第2の局から第1の
局へ再送の要求を行なうところまでを一度の通信機会に
行ない、ある程度時間が経過した後に別の回線を用いて
再送データの伝送を行なうことによって、リアルタイム
性の要求されないデータの伝送のときに、最初の通信機
会に使用した下り回線をいち早く開放することができる
ために、無線資源を有効に使用できる。
【0122】[2] また、第2には、通信システムに
おける本発明の再送制御方式は、主にデータの送信を行
なう第1の局と主にデータの受信を行なう第2の局とが
無線で通信を行なうシステムにおいて、第1の局から第
2の局への回線を下り回線、第2の局から第1の局への
回線を上り回線とし、少なくとも2つの下り回線と少な
くとも1つの上り回線とを有し、前記下り回線のうち、
少なくともひとつの下り回線の伝送速度は上り回線の伝
送速度とほぼ等しく、さらに少なくともひとつの下り回
線の伝送速度は上り回線の伝送速度に比較して速く、第
1の局から第2の局へデータをいくつかの単位に分割し
て伝送する際に、該分割単位をパケットと呼ぶことに
し、最初に第1の局から第2の局へのデータの全部ある
いは一部のパケットを一度にまとめて伝送速度の速い方
の下り回線にて伝送し、第2の局は伝送されたデータの
誤りをパケット毎に検査し、その結果誤りが検出された
パケットに含まれていた情報の再送の要求を行ない、前
述の最初のデータ伝送とは時間的に後の別の通信機会に
該再送要求のあったパケットの少なくとも一部に関して
再送を伝送速度の遅い方の下り回線と伝送速度の速い方
の下り回線のどちらか一方、あるいは両方を用いて行な
うことを特徴としている。
【0123】このような再送制御方式によれば、最初に
データの伝送を行なう下り回線の速度が速いことによっ
て、最初のデータ伝送を早く終らせることができるの
で、より早く回線を開放することができるようになり、
このことは無線資源の有効利用になる。
【0124】[3] また、第3には、通信システムに
おける本発明の再送制御方式は、前記第1および第2の
再送制御方式において、前記再送の要求は前述の最初の
データの伝送とは時間的に後の別の通信機会に上り回線
にて行なうことを特徴とする。
【0125】このような再送制御方式によれば、再送の
要求を別の通信機会に行なうことによって、データの誤
りの検査を最初の通信機会の最中に行なう必要がなくな
るので誤り検出用の回路をゆっくりと動かすことができ
るために消費電力を下げることが可能となる。
【0126】[4] 第4には、通信システムにおける
本発明の再送制御方式は、前記第2の再送制御方式にお
いて、伝送速度の速い下り回線の通信範囲と伝送速度の
遅い下り回線の通信範囲は異なることを特徴とする。
【0127】このような再送制御方式によれば、最初の
データ伝送に伝送速度の速い下り回線、再送に伝送速度
の遅い下り回線を用いるときに、最初のデータ伝送と後
の再送データの伝送を行なう通信範囲が異なることによ
って、端末が移動性しても再送データを受け取ることが
可能となる。
【0128】[5] 第5には、通信システムにおける
本発明の再送制御方式は、前記第4の再送制御方式にお
いて、伝送速度の速い下り回線の通信範囲は狭く、伝送
速度の遅い下り回線の通信範囲は広いことを特徴とす
る。
【0129】このような再送制御方式によれば、最初の
データ伝送に伝送速度の速い下り回線、再送に伝送速度
の遅い下り回線を用いるときに、再送データの伝送をよ
り広い範囲で行なうことができる。
【0130】[6] 第6には、通信システムにおける
本発明の再送制御方式は、前記第5の再送制御方式にお
いて、伝送速度の速い下り回線の通信範囲は伝送速度の
遅い下り回線の通信範囲に覆われていることを特徴とす
る。
【0131】このような再送制御方式によれば、最初の
データ伝送に伝送速度の速い下り回線、再送に伝送速度
の遅い下り回線を用いるときに、端末は最初のデータの
伝送を行なったところからその周辺へ移動することが自
然であると考えられるので、より再送データの伝送が行
ない易くなる。
【0132】[7] 第7には、通信システムにおける
本発明の再送制御方式は、前記第1および第2の再送制
御方式において、第2の局で誤りの検出された単位に関
してのデータの再送の要求を外部装置によってユーザが
手動で行なうことができることを特徴とする。
【0133】このような再送制御方式によれば、再送の
要求をユーザ自身が行なうことによって、例えば電力が
不足してしまった場合に自動的に誤り検査や再送制御を
行なって電池が消耗してしまうことを防ぐことが可能と
なる。
【0134】[8] 第8には、通信システムにおける
本発明の再送制御方式は、前記第1および第2の再送制
御方式において、データは誤り訂正符号化されていて、
第2の局で伝送されたデータの誤りを分割単位毎に検査
すると同時に誤り訂正復号を行なうことを特徴とする。
【0135】このような再送制御方式によれば、誤り訂
正復号を行なうことによって再送回数をより少なくする
ことができる。
【0136】[9] 第9には、通信システムにおける
本発明の再送制御方式は、前記第2の再送制御方式にお
いて、伝送速度の速い下り回線と遅い下り回線の両方を
用いることができる場合、誤りのあったパケットの数が
あらかじめ設定した数より多い場合、伝送速度の速い下
り回線で再送し、少ない場合伝送速度の遅い下り回線で
再送することを特徴とする。
【0137】このような再送制御方式によれば、伝送速
度の遅い方だけが間に合わないような数の再送が生じて
いる場合、伝送速度の速い回線を用いることによって再
送に関する時間を短縮することができる。
【0138】通信システムにおける従来の再送制御方式
では、その場ですぐにデータの再送を要求しており、リ
アルタイム性の要求されないアプリケーションに対して
もデータの再送をすぐに行なうことから、必要のない無
線資源を使ったり、必要のない電力消費を伴っていた
が、これに対して本発明によれば、データの再送をあと
回しにすることによって、リアルタイム性の要求されな
いアプリケーションに対して必要のない無線資源を使っ
たり、必要のない電力消費を回避することができるよう
になり、移動性、および可搬性の必要とされるパーソナ
ル通信に適した再送制御方式を提供することが可能とな
る。
【0139】以上の各実施例は、伝送誤り発生の際の再
送制御を合理的に行うことにより、無線資源の無駄使い
を解消し、有効活用できるようにするという観点から、
発明をとらえたものであった。
【0140】無線資源の無駄使いを解消し、有効活用で
きるようにするには、伝送するデータの性質をとらえて
合理的に伝送することも重要である。この点から問題を
とらえて、改善する実施例をつぎに説明する。
【0141】ここでは、高速下り回線がスポット的に、
そして、低速の回線が広域に配置されている無線通信シ
ステムにおいて、動画像通信などの本来高速伝送路が確
保されていないとサービス出来ないアプリケーションを
広域にわたって提供する。
【0142】送信する情報を初期情報と追加情報に分割
するような符号化を行い、初期情報を高速の下り回線
で、追加情報を低速の回線で伝送する。
【0143】このように、階層化され、初期情報と追加
情報とに分けられる情報をスポットエリアでサービスさ
れる高速回線と広域エリアでサービスされる低速回線で
伝送することにより、広域で高品質な情報提供サービス
を実現することが可能となり、また、同一のエリアで高
速下り回線と低速の回線が混在し、情報が初期情報と追
加情報に分かれ、初期情報を伝送する場合にのみ高速の
下り回線を用い、追加情報を伝送する場合には低速の下
り回線を用いる構成とすることで周波数の利用効率が向
上し、なおかつ高機能なサービスを広範囲にわたって享
受することが可能となる。
【0144】以下、詳細を説明する。
【0145】従来の無線通信では同一の伝送速度をもつ
上り回線と下り回線を1つずつ用いたシステムが主流で
あり、この1組の回線を用いて情報の伝送を行ってい
た。
【0146】一方、伝送する情報は画像のような大容量
のデータの場合、できるだけ容量を圧縮するために、符
号化する。そして、情報源の符号化では、合理的な手法
としておおもとの情報を最初に送り、その後は変化分抱
け送るようにするために、初期情報と追加情報という形
態に符号化する方式がある。
【0147】例えば、動画像の画像符号化では1秒間に
60コマ程度のフレームを必要とするが、この手法を用
いると、最初のフレームはそのまま送信し、次のフレー
ムからは前フレームとの差分を送信すれば済む。この方
法はMPEG2等で利用されている。
【0148】また、画面上の特定の範囲を1つのオブジ
ェクトとしてとらえ、そのオブジェクトが次のフレーム
でどちらの方向に移動するのかを伝送するという方法も
知られている。
【0149】また、音声符号化では送信側と受信側に共
通の辞書を持ち、その辞書を引くことで伝送する情報量
を減少させる方式(CELP)が提案されている。音声
を符号化する際にそのスペクトルを分析し、その分析結
果から最適のパターンをコードブックから参照して送信
を行う(特開平5−181499号参照)。ここでは共
通の辞書は通信中に変化することの無い固定の初期情報
であり、コードブックを参照した結果のみが通信中に変
化する追加情報であり、通常通信中はこの追加情報のみ
が伝送される。
【0150】さらに近年、通信用言語が発達してきてい
る。代表的なものにTelescriptがあげられ
る。これは伝送する情報のメッセージとメッセージの内
容に対する処理やメッセージそのものの処理方法を記述
したプログラムを同時に送信するものである。メッセー
ジは初期のデータであり、この初期データであるメッセ
ージをプログラムにより処理することで情報を取り出す
ことが出来る。メッセージは初期情報であり、プログラ
ムは追加情報である。
【0151】このように、情報の伝達ではその符号化や
記述方法により初期情報と追加情報の形態をとるものが
多数存在する。この形態の情報を無線通信により伝達す
る方法としては従来、図22に示す如き方法がとられて
いた。
【0152】図に示すように、情報源81から生成され
た情報は情報源符号化装置82により、初期情報と追加
情報に分けられ、符号化される。符号化された初期情報
と追加情報は多重回路83により、予め定められた規則
に従って時間的に多重される。
【0153】このとき、伝送される信号が初期情報であ
るか追加情報であるかは付加される情報ビットにより明
示される。多重された信号は送信機84により無線信号
に変調された後、アンテナ85から送信される。
【0154】受信側ではアンテナ86で受信された無線
信号を、受信機87により復調し、これを復号化装置8
8により復号し、出力端子89より出力する。復号化装
置88では復調信号系列が初期情報であるか、追加情報
であるか、を付加情報ビットにより検出し、復号を行
う。
【0155】このように、従来は情報の種類によらずに
1つの回線において情報の伝送を行っていた。
【0156】もう1つの従来例を図23を用いて説明す
る。
【0157】移動無線通信において、1つの基地局のカ
バーするエリア(セル)を階層的に配置する方法が知ら
れている(特願平5−190269号)。図23では基
地局201は広域のエリア202をカバーしている。基
地局203はエリア204をカバーしており、基地局2
05はエリア206をカバーしている。
【0158】基地局203や205はスポットビームに
より限定されたエリアをカバーしているが、伝送距離が
短く高速に大容量のデータが伝送可能である。基地局2
01は広域ビームでカバーしているため、カバーエリア
内のユーザー数も多く、1ユーザーが伝送できる帯域は
制限され、低速のデータ伝送が行えるのみである。
【0159】従来、このような階層的なセル構成とした
場合、スポットビームでは容量の大きな画像通信が行
え、広域ビームではデータ量の少ない音声通信・画素数
の少ない粗い画像・静止画像等の伝送を行うのみであっ
た。また、無線通信に必要な無線制御信号の受け渡しの
みを広域ビームで行い、データ通信はスポットビームの
みで行うというような階層セルの使い方がなされてい
た。
【0160】上記のように図22で説明した例では情報
の内容によらず、一定の伝送速度の回線を用いて伝送を
行っていた。一般に初期情報は一度に伝送するべき情報
量が追加情報に比べて多い。画像を考えた場合、初期情
報は1フレーム分の情報をそのまま伝送したければなら
ないのに対して追加情報は差分のみを伝送すれば良いた
め初期情報に比べ少ない情報量で済む。
【0161】動画を時間遅れ無く伝送するためには、初
期情報を遅れなく伝送できるだけの高速な回線が必要と
なるが、このような高速の回線は追加情報を伝送する場
合には必要は無く、周波数の有効利用がはかれない。
【0162】周波数有効利用の観点から、追加情報が伝
送できる程度の伝送速度の回線のみを確保するようにし
た場合、初期情報を伝送するためには非常に長い時間を
要し、従って、リアルタイムでデータ伝送することは出
来ず、時間遅れを伴ってしまうという欠点を有してい
た。
【0163】1組の回線上で伝送速度を可変にする方法
も提案されているが、いずれにしても物理的に同一の回
線を用いているため、サービスを行おうとするエリア
で、最大の伝送速度を実現するための設備が必要とな
る。
【0164】可変伝送速度を実現するためには、同一の
周波数帯で同一の機器を用いて異なる伝送速度を実現し
なければならない。初期情報と追加情報の時間当たりに
伝送すべき情報量の比が小さい場合にはさほど問題とは
ならないが、2桁以上情報量に差がある場合などには大
きな問題となる。
【0165】初期情報の伝送速度を10Mbps,追加
情報を10kbpsとして考えると、追加情報を伝送す
るための周波数帯は1GHz程度で十分である。しか
し、これに対して初期情報は伝送速度が高いことから、
1GHz帯で伝送することは困難である。
【0166】例えば、現在の電波利用状況から考えた場
合、このようなデータ通信サービスに割り当てられる周
波数帯域幅は1GHz付近ではせいぜい数MHz〜数十
MHzである。初期情報をこの周波数帯で伝送しようと
すると、1ユーザがこの帯域幅の内の10MHzを占有
することになり、これは実現不可能に近い。
【0167】初期情報の伝送を考えた場合、現在の未利
用周波数帯である60GHz程度のミリ波帯が考えられ
る。ミリ波帯では電波伝搬特性より1つの基地局でカバ
ーできるエリアは数10〜数100m程度となる。この
周波数帯で可変伝送速度の伝送を行うということは、多
数の基地局を設置しなければならず、インフラのコスト
が増大することに繋がる。
【0168】一方、図23の従来例では画像か音声かと
いうような情報の種類によってスポットビームで伝送を
行うか広域ビームで伝送を行うかを決定する。もしくは
無線通信プロトコル上の制御情報であるか、ユーザが伝
送を行うデータ情報であるかで、スポットビームと広域
ビームを使い分ける。この場合、広域ビームの地点では
享受できるサービスが著しく限定されるという問題があ
る。
【0169】そこでこれらを改善する実施例をつぎに説
明する。
【0170】(第6の実施例)図8は情報提供側の送信
部を示すブロック図である。図において、21は情報を
発生する情報源であり、22は情報源符号化装置であっ
て、初期情報25と追加情報26とに符号化する装置で
ある。また、23は高速の無線伝送を行うための無線基
地局であり、初期情報25を送信するためのものであ
る。24は低速の無線伝送を行うための無線基地局であ
り、追加情報26を送信するためのものである。
【0171】このような構成において、上記の情報源2
1より発生する情報は情報源符号化装置22により初期
情報25と追加情報26とに符号化する。初期情報25
は高速の無線伝送を行うための無線基地局23を介して
端末に伝送される。追加情報26は低速の無線伝送を行
うための無線基地局24を介して伝送される。
【0172】またこの構成に代えて、図9に示すよう
に、情報提供側とネットワーク28を介して情報分配装
置29が接続され、この情報分配装置29により、初期
情報25と追加情報26とに分けて前者は無線基地局2
3に与え、後者は無線基地局24に与えることで、初期
情報25は高速の無線伝送を行うための無線基地局23
を介して端末に伝送されるようにし、追加情報26は低
速の無線伝送を行うための無線基地局24を介して伝送
されるようにしても良い。
【0173】図9では、情報源21から生成された情報
は情報源符号化装置22により初期情報と追加情報に分
けられ符号化され、その後、当該符号化された初期情報
と追加情報は多重回路27により予め定められた規則に
従って時間的に多重される。
【0174】このとき、伝送される信号が初期情報であ
るか追加情報であるかは付加される情報ビットにより明
示される。多重された信号はネットワーク28を伝送さ
れて情報分配装置に入力される。情報分配装置29では
初期情報であるか追加情報であるかを付加情報ビットに
より検出して、初期情報は高速の無線伝送を行うための
無線基地局23を介して伝送される。追加情報は低速の
無線伝送を行うための無線基地局24を介して伝送され
る。
【0175】図10は端末側の受信部の構成を示すブロ
ック図である。図において、31は高速用の受信機、3
2は低速用の受信機、33はこれらの受信機31,32
で受信した信号を復号化する復号化装置である。
【0176】このような構成において、端末ではまず高
速用の受信機31により初期情報を受信し、復号化装置
33へ蓄える。受信機32は低速用の受信機であり、追
加情報の受信を行う。復号化装置33では受信された初
期情報と追加情報により復号を行い、情報を取り出す。
【0177】なお、図8および図10の構成において
は、端末から情報提供側(基地局側)への上り回線の送
信機・受信機は示していないが、端末には低速の上り回
線用の送信機が、基地局には受信機が備えられている。
【0178】図11、図12は本実施例での情報の取得
方法を示した説明図である。
【0179】情報提供者が端末に向かって情報を提供す
る場合を考える。ここでは無線を用いてショッピング情
報を提供することを例とする。
【0180】基地局41は高速の下り回線を備える基地
局であり、そのサービスエリア43はスポット的に存在
している。基地局42は低速の下り回線47と、低速の
上り回線45を備えた基地局であり、サービスエリア4
4は広域である。基地局41によってサービスされる高
速下り回線はミリ波帯によって伝送され、基地局42に
よってサービスされる低速上り回線、低速下回線はマイ
クロ波によって伝送される。
【0181】端末は低速上り回線を用いてショッピング
情報が得たいことをネットワークNWへ通知する。ネッ
トワークNWではショッピング情報サービスを行う情報
提供者40からの情報を端末へ伝送する。情報提供者4
0からの情報は、“商品カタログ+定価+通常納期”な
どの初期情報と、“値引き価格+客別納期”などの追加
情報に分けられる。
【0182】カタログ情報などの初期情報では、その商
品の詳細を示すために、動画像が用いられ、また、商品
の品目が多いことから1度に大容量の情報を伝送する必
要がある。
【0183】それに対して、値引き価格・納期などは端
末を所有する各顧客との交渉により決定するものであ
り、顧客が指定した商品のみについての情報を提供する
だけであるので、非常に少ない情報となる。また、初期
情報は端末から基地局への上り回線を用いて伝送される
顧客から情報提供者への情報に左右されない一方的な通
知情報であり、追加情報は上り情報に依存する情報であ
る。
【0184】ネットワークNWは端末が基地局41との
通信の行えるスポットエリア43に入ったことを検出
し、基地局41を用いて端末へ初期情報を伝送する(図
11)。図中の矢印の太さは伝送速度を表す。初期情報
の伝送は155Mbpsの下り回線を用いて行われる。
端末では基地局41から伝送された初期情報をメモリに
蓄える。端末側では顧客が得られた初期情報から希望の
商品を検索し、希望する商品を選択する。
【0185】端末は移動可能な携帯型の端末であり、時
間によりスポットエリア3の外に出てしまう。ここでは
商品を選択している間にスポットエリアの外に出たとす
る(図12)。端末48はスポットエリア43の外では
あるが、基地局42との低速での通信は可能な広域エリ
ア44の中にいる。顧客は希望商品が決まったらその商
品を選択し、端末48は選択された商品番号等を上り回
線45を通じて情報提供者50に送信する。顧客はこの
段階で情報提供者50と値段・納期などについての交渉
を低速の上下回線45,47を用いて行う。
【0186】階層化され、初期情報と追加情報とに分け
られる情報のうち、初期情報をスポットエリア43の高
速回線で伝送し、追加情報を広域エリア44の低速回線
で伝送することにより、広域で高品質な情報提供サービ
スを実現することが可能となる。
【0187】本実施例ではショッピング情報サービスを
例としたが、他のこの様な形態でのアプリケーションの
例を列挙する。
【0188】第1に、対戦型のゲームがあげられる。
【0189】対戦型ゲームでは、ゲームのプログラムは
予め決まっているものである。これに各々の対戦者がど
のような動作をするかを入力することでゲームが成立す
る。例えばシューティングゲームを考えた場合、背景や
各キャラクターの容姿・キャラクターに、コマンドを与
えたときの動き方などのデータやプログラムは固定のも
のであり、各々の対戦者はキャラクターの動きの方向と
武器の使用時などをコマンドとして与える。
【0190】固定された情報,予め設定されたデータ,
プログラムなどは初期情報として高速下り回線で伝送
し、相手の出方によって変化するコマンド等は追加情報
として低速回線で伝送を行う。
【0191】従来のゲームでは、プログラム等の固定的
な情報は予めCDやカセットなどのパッケージメディア
で配布され、コマンド等が通信メディアによって交換さ
れていた。本実施例によれば、全てを通信メディアによ
って実現することが可能である。
【0192】また、ネットワーク上に存在する自分のデ
ータベースを携帯端末によって利用する場合にも本実施
例は有効である。
【0193】本実施例によれば、ネットワーク上にある
自分のデータベース(例えば自分の電話帳)を利用する
場合、一番最初はデータベース中の全てのエントリが必
要であるので、最初のデータベースアクセスには高速の
下り回線を利用すると、短い時間でデータベースの伝送
が完了する。端末にデータベースの内容が残っているよ
うな場合には、2回目以降のアクセスのときデータベー
スの内容に変更が生じている(例えば電話番号が変更)
ならば、その変更部分だけを低速の下り回線で伝送して
やればよい。
【0194】本実施例は、最初とデータの照合等のため
にデータベースの全データを伝送する必要のある場合だ
けスポットエリアでの伝送が必要であるが、特に変更が
あまり頻繁に生じないデータベースの場合には、普段は
広域でのサービスが可能となる。
【0195】第2に、地図情報サービス・ナビゲーショ
ンシステムがあげられる。
【0196】地図情報サービスやナビゲーションサービ
スでは、地図情報自体はほぼ固定的な情報であり、初期
情報として高速回線で与えられるものである。これも前
述同様にCDなどのパッケージメディアによって提供さ
れているものであるが、比較的長い時間をとってみれば
随時更新されているものであり、その都度購入し直さな
ければならない。高速回線を用いた通信メディアを用い
て情報転送を行えば、最新のデータが常に供給される。
【0197】これらのサービスでは付加的な情報が有効
な場合が多い。たとえば道路交通情報などがあげられ、
リアルタイムでどの道路が渋滞しているのか、目的値ま
でどのくらいの時間がかかるのかは重要である。また、
地図上の会社建物を指定すると、その会社の構成人員な
どが示され、その人が現在どこにいるのか(外出中であ
るか、出社しているのか、退社しているのか)が示され
たり、人物を指定するとその人に電話を自動的にかけた
りするアプリケーションが考えられる。このような付加
的なサービスを実施する際には、時事刻々変化する最新
の情報やリアルタイムの情報伝送がかかせない。
【0198】このように地図や位置データなどの半固定
的な情報を初期情報として高速回線を用いて伝送し、時
事刻々変化する可能性のある情報を追加情報として低速
回線を用いて伝送を行う。
【0199】第3に、コードブックを用いた音声符号化
を行った場合の電話サービスがあげられる。自動車電話
・携帯電話等では伝送する情報量を削減するためにコー
ドブックを送信側・受信側に持って送信側では伝送され
る音声をスペクトル分析し、分析結果からコードブック
を参照し、伝送する信号を生成する。受信側では受信信
号をコードブックに照らし合わせ音声信号を再生する。
男女の別・英語/日本語などの言語によって最適なコー
ドブックパラメータがそれぞれ異なることは知られてい
るが、現行の自動車電話・携帯電話では通信を行う人に
よらず、共通のコードブックを使っているため、忠実に
音声を再生することは困難であり、また、伝送する情報
にも冗長がある。これを解決するため、通信を行う人毎
のコードブックを作り、それをメモリに蓄え、通信を行
う都度に切り替えて用いるという提案がなされている
(特開平5−181499)。この提案では大容量のメ
モリを双方に備え、複数のコードブックを記憶しておき
通信相手のIDにより切り替えて使うというものであ
る。しかしながら、通信相手が不特定多数の場合や端末
を複数の人が使う場合には記憶するコードブックが多数
となり、必要以上のメモリがいることになる。そこで、
コードブックの情報を高速の下り回線で伝送し、符号化
されたデータのみを低速の下り回線で伝送するようにす
る。このようにする事で、1台の端末で複数のコードブ
ックを持った状況と同様に伝送路に送出する情報量を削
減でき、また、過大なメモリを常備する必要が無くな
る。さらに、コードブックのパラメータを最適化するこ
とで原音に忠実な音声の再生を行うことが可能となる。
【0200】音声符号化の場合だけでなく、送信側・受
信側に共通の辞書を持ち、その辞書を参照することで情
報の伝送を行う場合には、辞書のデータを高速な下り回
線で伝送し、符号化された情報のみを低速下り回線で送
信することで広域での高品質の情報伝送を行うことが可
能となる。
【0201】第4に、動画像伝送があげられる。動画像
伝送では前述のように初期フレームと差分情報、オブジ
ェクトとその動きというように初期情報と追加情報に分
割される。初期情報を高速回線で伝送し、追加情報を低
速回線で伝送する。
【0202】第5に知的符号化を用いた画像伝送があげ
られる。画像情報などの伝送に際して、画像そのものを
符号化し伝送する方式では情報の圧縮に限界がある。そ
こで、画像の中の物体が行っている事象を伝送しようと
いう試みがある。これらは知的符号化を用いた伝送とい
われる。
【0203】例としては、人間の顔をいくつかの線の組
み合わせでモデル化し(ワイヤーフレームモデル)、顔
が笑った、怒った、泣いたなどの事象に対して各ワイヤ
ーやそのつなぎ目がどのうように動くかというデータを
双方で持ち合わせ、情報の伝送はその事象(笑った・怒
った・泣いた・etc)のみを伝送するというものであ
る。
【0204】また、画像の中の物体を1つのオブジェク
トとしてその形・色・構造などのデータと様々な動作に
対する動き方等を双方で共有化し、伝送するのはその動
作と動作方向のみとする方法などが考えられる。
【0205】例えば飛行機が飛ぶ画像を伝送しようとす
ると、飛行機の構造・色・形・飛び方や背景、飛行場の
構造、地形などを双方で共有化し、送信側では「飛ぶ」
「上がる」「下がる」「右旋回」「左旋回」などの事象
を送信し、受信側ではその事象を受けて画像表示する。
【0206】このような通信形態では、顔のモデルやオ
ブジェクトのデータ、動作プログラムなどの変更の無い
情報を初期情報として高速回線で伝送し、オブジェクト
の動作事象などの時変な情報を低速回線を用いて広域で
伝送を行う。
【0207】以上のように、階層的に情報源符号化が行
え、かつ上り回線の情報に依存しない初期情報と、上り
回線の情報により時事刻々変化するリアルタイム性の強
い追加情報に符号化され、さらに初期情報が大容量であ
り、追加情報が時間当たりに発生する情報量の少ない場
合に本実施例は最大の効果が現れる。
【0208】従来よりCSCW(Computer S
upported Cooperative Wor
k)などでは、複数のメンバーが共同で編集作業する文
書や画像などのファイルはファイルサーバと呼ばれるコ
ンピュータにその原情報が保存される。そして、ファイ
ルを編集作業する時にはファイルサーバに蓄積されてい
る原情報を端末にダウンロードし、文書や画像の追加や
削除を行うとその情報をファイルサーバの原情報へ反映
させる方法が知られている。
【0209】図13は携帯端末からネットワークを介し
た場所に保存される文書や画像などのファイルを編集す
る実施例を示す。基地局41は高速の下り回線46を備
える基地局である。また基地局42は低速の下り回線4
7と、低速の上り回線45を備えた基地局である。図中
の矢印の太さは無線伝送速度を表す。
【0210】携帯端末でファイル52の編集作業を行う
時には、携帯端末はファイル52の原情報が得たいこと
を低速の上り回線45を用い、ネットワークNWを介し
てファイルサーバ51へ通知する。ファイルサーバ51
はファイル52の原情報を高速の下り回線46を用いて
端末へ初期情報として伝送する。ファイル52の原情報
は既に作成されている文書や画像などのファイルである
ので、その情報量は大きい。
【0211】この原情報を基地局41を介して高速な下
り回線46で伝送することで、短時間でのダウンロード
ができる。原情報は一度ダウンロードすると携帯端末の
メモリに蓄積されるのでその後は高速な下り回線の接続
を継続する必要が無い。この原情報に対して携帯端末に
て文書や画像の追加や削除を行うと、その編集履歴は低
速な上り回線45を用いて逐次ファイルサーバ51に伝
送される。ファイルサーバ51はこの編集履歴を原情報
に反映させる。
【0212】一方、携帯端末を用いて編集作業を行って
いるファイル52と同一のファイルを他の端末が同時に
編集作業を行っている場合には、原情報と携帯端末が持
つ情報との一貫性を保つ必要がある。図13のシステム
ではファイルサーバ51による原情報が他の端末の編集
作業により変更が生じた場合には、その差分情報を基地
局42により低速な下り回線47を用いて追加情報とし
て携帯端末に伝送する。
【0213】前述した編集履歴の情報や、ファイルの差
分情報は原情報に比較すると情報量が小さいので、低速
な回線を用いての伝送でも遅延が大きくなる等の問題は
無い。低速な回線の利用方法として、ファイルの編集作
業を継続している間無線通信回線を保持する方法があ
り、この方法では最初に回線設定を行えばその後は情報
が発生する毎に回線設定を再度繰り返す必要が無い。
【0214】また、編集履歴情報やファイルの差分情報
が発生した時に無線通信回線を設定する方法では、伝送
すべき情報が無い場合に無駄に回線を保持することが無
いため、無線資源を有効に利用することができる。
【0215】(第7の実施例)図14、図15、図16
に第7の実施例を示す。
【0216】第6の実施例では高速の下り回線を持つ基
地局のカバーエリアはスポットであり、低速の下り回線
をもつ基地局のカバーエリアは広域であり、2つのエリ
アは階層的に配置されていた。本実施例では高速の回線
と低速の回線で同一のカバーエリアを持つ場合を示し
た。
【0217】図14において、情報源61から出力され
る情報は情報源符号化装置62により初期情報63と追
加情報64に分けられ、初期情報63は高速の下り回線
の伝送を行う無線機65で、追加情報64は低速の下り
回線の伝送を行う無線機66で伝送される。一般に初期
情報は伝送を行う初期の時間帯で伝送される。
【0218】図15では端末T3が通信を開始するとこ
ろである。端末T1、T2は通信を行っていない。厳密
には制御情報などの受け渡しは行っているが、情報提供
者などからのデータの取得に関する通信を行っていない
という意味で図示していない。
【0219】端末T3は通信を開始するに当たり無線機
65から出力される高速の下り回線を用いて初期情報の
ロード(LOAD)を行う。高速の下り回線を用いるた
め、初期情報の伝送は短時間で終了する。次なる時間に
端末T1が通信を開始しようとしたとする(図16)。
【0220】この時点で端末T3は既に初期情報の伝送
は終わっており、端末T1が初期情報の伝送を行うこと
が出来る。仮に端末T3の初期情報伝送が終了していな
かった場合でも、高速の回線を用いての伝送を行ってい
るため短い待ち時間で回線を確保することが可能であ
る。端末T3は低速の回線を用いて追加情報の取得を行
っている。
【0221】一般に高速の回線は広い周波数帯域を占有
する。複数のユーザーが通信を行う場合、この高速の回
線を1周波数チャネルづつ割り当てることは非常に広い
周波数帯域を必要とするため困難である。例えば100
人のユーザーがこのエリアにいるとして155MHzの
帯域を1ユーザーが使うとすると15GHz以上の帯域
が必要となる。低速の回線は複数のユーザーに割り当て
たとしても、一人当たりの周波数帯域が狭いことから問
題は無くなる。
【0222】前述の100人のユーザに50kHzづつ
割り当てても高々5MHzである。このように高速の回
線を複数用いて1つ1つをユーザーに割り当てる事は周
波数利用効率上好ましくない。
【0223】情報が初期情報と追加情報に分かれる場
合、初期情報を伝送する場合にのみ高速の下り回線を用
い、追加情報を伝送する場合には低速の下り回線を用い
る。この様な構成とすることで周波数の利用効率が向上
し、なおかつ高機能なサービスを広範囲にわたって享受
することが可能となる。
【0224】前述の動画像伝送を本実施例に適用してみ
る。動画像伝送において、予め用意された情報源から端
末への伝送を行う場合には、画面が変わる箇所のフレー
ムを複数の初期フレームとして一度に初期情報として伝
送し、あとの差分情報のみを追加情報として伝送するこ
とで、スポットエリアと広域エリアで階層化されたエリ
ア構成で伝送することが可能であった。
【0225】しかしながら、リアルタイムでの伝送を行
おうとすると端末がどちらのエリアに位置するかに関係
なく画面が変わったところで初期フレームが現れ、広域
エリアに端末が位置した場合には低速の回線で伝送する
のに非常に時間がかかってしまう問題点があった。本実
施例のように高速の回線と低速の回線のサービスエリア
を同一とすることで初期フレームが出現する都度に高速
回線で初期情報の伝送が行うことが出来、リアルタイム
の動画像伝送を行うことが可能になる。
【0226】本実施例を携帯情報端末のディスプレイ表
示に適用する場合のシステム構成例を図17に示す。こ
の情報端末は無線通信を行うための無線部71の他に表
示機能を持ち、ネットワーク・基地局から送信される表
示情報をもとにディスプレーコントローラ72により、
表示装置73に表示を行う。基地局から送信される表示
情報は、表示を行う画面データと、その画面をスクロー
ルアップ・ダウンやページジャンプなどの操作を行うコ
マンドに分類される。画像データはメモリ74a〜74
cに高速に転送される情報であり、コマンドはデータに
比較して情報量が少なく、低速で、しかしリアルタイム
で伝送されなければならない情報である。
【0227】データの転送を高速下り回線を用いて行
い、コマンドを低速回線で伝送することにより効率的で
高品質なサービスを提供することが可能である。
【0228】高速の下り回線と低速の回線で同一のエリ
アをカバーする他の方式を図18に示す。高速の回線は
ミリ波で構成され、その電波伝搬特性からエリアが狭く
なる。そのため複数の基地局で低速回線のエリアと同一
のエリアをカバーしている。
【0229】図18で基地局Aは低速の回線により通信
を行う基地局であり、エリア5をカバーしている。基地
局B1〜B4は高速の下り回線を備える基地局でありそ
れぞれエリア1〜エリア4をカバーしている。このよう
なゾーン構成をとることで、高速の下り回線と低速の回
線を同一のエリアで使用することが可能となり、初期情
報・追加情報をそれぞれ高速回線・低速回線で伝送する
ことにより周波数利用効率の良い・高品質なサービスを
広域で提供することが可能となる。
【0230】以上、種々の実施例を説明したが、第6お
よび第7の実施例に含まれる発明を纏めてみると、つぎ
のようになる。
【0231】[i] 第1には、第1の伝送速度で基地
局から端末への伝送を行う第1の下り回線と、前記第1
の伝送速度よりも低速な第2の伝送速度で基地局から端
末への伝送を行う第2の下り回線と、前記第2の伝送速
度で端末から基地局への伝送を行う上り回線を少なくと
も備える無線通信システムにおいて、基地局から端末へ
伝送する情報が初期情報と追加情報に分類される場合
に、前記初期情報は前記第1の下り回線で伝送を行い、
前記追加情報は前記第2の下り回線で伝送を行うことを
特徴とする無線通信システムである。 [ii] 第2には[i]において、前記初期情報は端
末から基地局への上り情報に依存しない情報であり、前
記追加情報は少なくとも端末から基地局への上り情報に
依存する情報を含むことを特徴とする無線通信システム
である。
【0232】[iii ] 第3には[i]において、伝送
される情報が情報源符号化され、初期値情報と差分情報
とに符号化される場合、前記初期情報は前記初期値情報
であり、前記追加情報は前記差分情報であることを特徴
とする。
【0233】[iv]第4には[i]において、伝送され
る情報が情報源符号化され、その重要度によって複数の
階層に符号化されている場合、前記初期情報と前記追加
情報は異なった階層の情報であることを特徴とする無線
通信システムである。
【0234】[v] 第5には[i]において、送信側
と受信側でそれぞれ符号化・復号化のための辞書を保有
し、送信側では伝送するべき情報を符号化辞書を引くこ
とにより符号化し、符号化データを送信し、受信側では
受信された符号化データを復号化辞書を引くことにより
復号を行う場合、前記初期情報は前記符号化もしくは復
号化の辞書あるいは辞書を補正するためのパラメータで
あり、前記追加情報は前記符号化データであることを特
徴とする無線通信システムである。
【0235】[vi] 第6には、[i]において、送信
側と受信側で共有のデータを持ち、送信側から受信側へ
コマンドが伝送され、受信側では前記データにコマンド
を施して情報を取り出す情報伝送方式である場合、前記
初期情報は前記共有データであり、前記追加情報は前記
コマンドであることを特徴とする無線通信システムであ
る。
【0236】[vii ] 第7には、[i]において、サ
ービスエリアをゾーン分割し各ゾーンに基地局を配置す
るシステムであって、前記第1の下り回線は小ゾーンで
の伝送を行い、前記第2の下り回線はおよび上り回線は
大ゾーンでの伝送を行い、前記大ゾーンのカバーエリア
は前記小ゾーンのカバーエリアよりも少なくとも広いこ
とを特徴とする無線通信システムである。
【0237】本無線通信システムは高速の下り回線と低
速の下り回線を備える。上り回線は低速下り回線と同等
の伝送速度である。この様なインフラの基での伝送で、
伝送する情報が初期情報と追加情報とに分かれる場合を
考える。初期情報は上り回線から伝送される上り情報に
左右されないものであり、または辞書などの固定的な変
化の無い情報である。追加情報は端末から基地局へ送信
される上り情報により変化する値であり、初期情報を追
加情報により加工する事でユーザーが所望の情報を入手
する形態の符号化がなされているものである。
【0238】端末は高速の下り回線がサービスされてい
るエリアに入った時に初期情報を高速下り回線を用いて
端末側にロードする。端末側はこの初期情報をメモリに
蓄える。その後端末では低速な下り回線により伝送され
る追加情報とメモリに蓄えられた初期情報を用いて情報
の復元を行う。
【0239】情報源符号化で初期情報と追加情報とに符
号化される方式では、一般的に一定時間内に伝送する情
報量(情報密度)は初期情報の方が追加情報に比べて多
い。また、この様な符号化では初期情報のみでは情報と
しての意味を持たず、情報の伝達という面からは追加情
報がその多くを担っている。初期情報は端末と情報発信
元との間で共有する情報であり、追加情報がその時々で
伝達するべき情報となる。そのため、初期情報は時々に
伝達する情報が発生する時点では既に端末・基地局間で
共有されている必要があり、高速な回線での伝送が望ま
れる。
【0240】高速な無線回線を実現するためには一般的
に高い周波数帯を利用しなければならない。今、高速な
下り回線を155Mbpsの回線とすると、これを現在
携帯電話などで使用されている800MHz〜2GHz
程度の周波数帯で実現することは困難である。800M
Hz帯で1ユーザーが155MHzもの帯域を占有する
ことは、他サービスが全く行えなくなる状況となるため
不可能である。このような高速の無線回線は、現在の未
利用周波数帯であるミリ波帯(60GHz帯)以上で行
う事となる。ミリ波帯での無線伝送では、その電波伝搬
特性から1基地局がカバーするサービスエリアは数m〜
数10m程度となる。このような高速の下り回線を現行
の携帯電話と同様に全地域くまなくカバーすることは困
難であり、特定地域に限定されたスポット的なサービス
にならざるを得ない。
【0241】一方、低速回線は前述の800MHz〜2
GHz帯でも十分な伝送を行うことが可能である。低速
な下り回線の伝送速度を32kbps程度とすれば、現
行の携帯電話の回線を用いても実現可能である。この場
合、1基地局がカバーするサービスエリアは数100m
〜数kmとなり、また、既存のインフラを用いること
で、非常に広域のサービス・全地域をカバーする伝送を
行うことが可能となる。
【0242】このように高速の下り回線はスポット的
に、低速の下り回線は広域でサービスする形態が考え得
る。このようなシステム形態で情報伝送を行う場合、従
来は高速の回線では動画像情報などの高速回線を必要と
するサービスを、低速回線では音声などの低速の情報を
提供するサービスを行っていたため、高速回線を必要と
するサービスはサービスエリアが著しく限定されてしま
っていた。本特許では階層化された情報源符号化により
出力された初期情報を高速回線で、追加情報を低速回線
で伝送することで高速な伝送を必要とするサービスを広
域に提供することが可能になり、合理的に、しかも、回
線の有効な活用がが可能になる。
【0243】
【発明の効果】以上本発明によれば、誤り発生の際の再
送制御方式においては、従来の再送制御方式では、その
場ですぐにデータの再送を要求しており、リアルタイム
性の要求されないアプリケーションに対してもデータの
再送をすぐに行なうことから、必要のない無線資源を使
ったり、必要のない電力消費を伴っていたが、本発明に
よれば、データの再送をあと回しにすることによって、
リアルタイム性の要求されないアプリケーションに対し
て必要のない無線資源を使ったり、必要のない電力消費
を回避することができるようになり、移動性、および可
搬性の必要とされるパーソナル通信に適した再送制御方
式を提供することが可能となる。
【0244】また、伝送する情報を初期情報と追加情報
とに分けて伝送する本発明の通信方式においては、階層
化され、初期情報と追加情報とに分けられる情報をスポ
ットエリアでサービスされる高速回線と広域エリアでサ
ービスされる低速回線で伝送することにより、広域で高
品質な情報提供サービスを実現することが可能となり、
また、同一のエリアで高速下り回線と低速の回線が混在
し、情報が初期情報と追加情報に分かれ、初期情報を伝
送する場合にのみ高速の下り回線を用い、追加情報を伝
送する場合には低速の下り回線を用いる構成としたこと
で周波数利用効率が向上し、かつ高機能なサービスを広
範囲にわたって享受することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の前提となる無線通信システムの構成を説明する
図。
【図2】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の実施例のシステム構成図。
【図3】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の1実施例としての再送制御方式を説明する図。
【図4】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の別の実施例としての再送制御方式を説明する
図。
【図5】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の別の実施例としての再送制御方式を説明する
図。
【図6】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の別の実施例としてのユーザによる再送制御を説
明する図。
【図7】本発明の実施例を説明するための図であって、
ユーザによる再送要求をするか否かを説明するための画
像例を示す図。
【図8】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第6実施例の情報提供側の送信部を示すブロッ
ク図。
【図9】本発明の実施例を説明するための図であって、
本発明の第6実施例の別の構成例を示すブロック図。
【図10】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第6の実施例の端末側の受信部を示すブロ
ック図。
【図11】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第6の実施例の無線通信システムのゾーン
構成を示す概念図。
【図12】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第6の実施例の無線通信システムのゾーン
構成を示す概念図。
【図13】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、携帯端末からネットワークを介した場所に保存され
る文書や画像などのファイルを編集する実施例を示す概
念図。
【図14】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第7の実施例の情報提供側の送信部を示す
ブロック図。
【図15】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第7の実施例の無線通信システムのゾーン
構成を示す概念図。
【図16】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明の第7の実施例の無線通信システムのゾーン
構成を示す概念図。
【図17】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、本発明を携帯情報端末のディスプレイ表示に適用す
る場合のシステム構成例を示す図。
【図18】本発明の実施例を説明するための図であっ
て、高速の下り回線と低速の回線で同一のエリアをカバ
ーする他の方式を示す図。
【図19】従来のシステム構成図。
【図20】従来の再送制御方式を説明する図。
【図21】従来の移動を考慮したシステム構成図。
【図22】従来例を説明するための図。
【図23】従来例を説明するための図。
【符号の説明】
1…第1の局 2…第2の局 3…第1の下り回線 4…第2の下り回線 5…上り回線 21…情報源 22…情報源符号化装置 23…高速下り回線を備える基地局 24…低速回線を備える基地局 25…初期情報 26…追加情報。 41…高速下り回線を備える基地局 42…低速回線を備える基地局 43…高速下り回線の通信可能な領域 44…低速回線の通信可能な領域 45…低速上り回線 46…高速下り回線 47…低速下り回線。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 熊木 良成 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 農人 克也 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 鎌形 映二 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 和久津 隆司 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内 (72)発明者 菅原 勉 神奈川県川崎市幸区小向東芝町1番地 株 式会社東芝研究開発センター内

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 データを授受する第1の局および第2の
    局とが無線で通信を行なうシステムにおいて、 第1の局から第2の局への回線である下り回線、第2の
    局から第1の局への回線である上り回線をそれぞれ少な
    くとも1つずつ設けると共に、少なくとも1つの下り回
    線の伝送速度は少なくとも1つの上り回線の伝送速度に
    比較して速い回線とし、第1の局から第2の局へデータ
    をいくつかの単位に分割してパケットとして伝送する際
    に、最初に第1の局から第2の局へのデータの全部ある
    いは一部のパケットをまとめて下り回線にて一度に伝送
    し、第2の局は伝送されたデータの誤りをパケット毎に
    検査し、その結果誤りが検出されたパケットに含まれて
    いた情報の再送の要求を行ない、該再送要求のあったパ
    ケットの少なくとも一部について後刻、下り回線にて再
    送を行なうことを特徴とする再送制御方式。
  2. 【請求項2】 第1の局とう第2の局とが無線で通信を
    行なうシステムにおいて、 第1の局から第2の局への回線として少なくとも一つの
    高速な下り回線と、これより伝送速度が遅い低速な下り
    回線を設け、また、第2の局から第1の局への回線とし
    て上り回線を設けると共に、前記上り回線は低速の下り
    回線と伝送速度がほぼ等しく、 第1の局から第2の局へデータをパケット伝送する際
    に、最初に第1の局から第2の局へのデータの全部ある
    いは一部のパケットを一度にまとめて高速な下り回線に
    て伝送し、第2の局は伝送されたデータの誤りをパケッ
    ト毎検査し、その結果、誤りが検出されたパケットに含
    まれていた情報の再送の要求を行ない、 後刻、該再送要求のあったパケットの少なくとも一部に
    関して下り回線のいずれか一方、または両方を用いて再
    送することを特徴とする再送制御方式。
  3. 【請求項3】 再送の要求は、パケット伝送終了の後、
    別の通信機会に上り回線にて行なうことを特徴とする請
    求項1または2いずれか1項記載の再送制御方式。
  4. 【請求項4】 伝送速度の高速な下り回線の通信範囲と
    低速な下り回線の通信範囲は異なることを特徴とする請
    求項2記載の再送制御方式。
  5. 【請求項5】 第2の局で誤りの検出された単位に関し
    てのデータの再送の要求を外部装置によってユーザが手
    動で行なうことができることを特徴とする請求項1また
    は2いずれか1項記載の再送制御方式。
  6. 【請求項6】 伝送速度の速い下り回線と遅い下り回線
    の両方を用いることができる場合、誤りのあったパケッ
    トの数があらかじめ設定した数より多い場合、伝送速度
    の速い下り回線で再送し、少ない場合伝送速度の遅い下
    り回線で再送することを特徴とする請求項2記載の再送
    制御方式。
  7. 【請求項7】 第1の伝送速度で基地局から端末への伝
    送を行う第1の下り回線と、前記第1の伝送速度よりも
    低速な第2の伝送速度で基地局から端末への伝送を行う
    第2の下り回線と、前記第1の伝送速度よりも低速な第
    3の伝送速度で端末から基地局への伝送を行う上り回線
    を少なくとも備える無線通信システムにおいて、 基地局から端末へ伝送する情報が初期情報と追加情報に
    分類され、 前記初期情報は前記第1の下り回線で伝送を行い、 前記追加情報は前記第2の下り回線で伝送を行うことを
    特徴とする無線通信システム。
  8. 【請求項8】 前記初期情報は端末から基地局への上り
    情報に依存しない情報であり、 前記追加情報は少なくとも端末から基地局への上り情報
    に依存する情報を含むことを特徴とする請求項7記載の
    無線通信システム。
  9. 【請求項9】 サービスエリアをゾーン分割し各ゾーン
    に基地局を配置するシステムであって、 前記第1の下り回線は小ゾーンでの伝送を行い、 前記第2の下り回線はおよび上り回線は大ゾーンでの伝
    送を行い、 前記大ゾーンのカバーエリアは前記小ゾーンのカバーエ
    リアよりも少なくとも広いことを特徴とする請求項7記
    載の無線通信システム。
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