JPH0827470A - 気体水和物ならびに天然ガス水和物の分解・ガス回収法およびその装置 - Google Patents

気体水和物ならびに天然ガス水和物の分解・ガス回収法およびその装置

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JPH0827470A
JPH0827470A JP16029494A JP16029494A JPH0827470A JP H0827470 A JPH0827470 A JP H0827470A JP 16029494 A JP16029494 A JP 16029494A JP 16029494 A JP16029494 A JP 16029494A JP H0827470 A JPH0827470 A JP H0827470A
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water
hydrate
high pressure
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Kazunari Ogaki
一成 大垣
Masato Moritoki
正人 守時
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は天然ガス等の気体水和物を分
解して、気体成分を回収する省エネルギーで容易な方法
および装置を提供することにある。 【構成】 本発明によると、気体水和物と水と気体の少
なくとも3相が共存しうる高圧力の状態で、気体を分離
回収し、かつこれと平行して共存する水の氷結を行なわ
しめ、その潜熱を利用して気体水和物の分解を促進せし
めることで、少ないエネルギーで短時間に気体水和物を
分解し、得られたガスを回収するものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は気体と水との水和物、な
かんづく天然に存在する天然ガスと水との水和物を分解
し、分解によって得られたガスを回収する方法および装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】天然ガスのうち乾性ガスといわれるもの
は地殻の中にガス状で、または水に溶解するなどして存
在し、これが掘り出されて利用されている。しかし、一
部には水と結合して水和物(固体)となり、比較的安定
な状態で海底の地殻の中に埋蔵されているものがある。
また、一部北極に近い寒冷地では、この水和物が氷に保
護されて気化せずに地表近くに表れているものがある。
【0003】このような天然ガスの水和物を水とガスに
分解するには多大の熱量を必要とするため、工業的に妥
当な方法は、世界的にみて未だ確立されていない。一部
では、熱水をかけてガスと水とに分解し、ガスを回収す
る試みもなされているが、本格的に実用化するには至っ
ていない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】水和物は一般に分解の
ためには多大の熱量を必要とする。たとえば、天然ガス
の主成分であるメタンの水和物はメタン1分子と水6分
子の化合物であると考えられているが、水とメタン(気
体)に分解するに要する熱量は54.2kJ/mol (273Kにて)
とされ、これに加えてより低温の水和物を273Kまで昇温
させる熱量,付着している氷の昇温および融解に要する
熱量を加えると、総合的にはさらに大きな熱量を必要と
する。
【0005】さらに前記の熱水をかけて分解させる方法
においては、熱水を作り、かつ輸送する間の熱効率や熱
損などを考慮すると、膨大な熱量資源を使用する必要が
あり、単純に熱的手段で前記水和物を分解することは得
策ではない。
【0006】
【発明の目的】本発明は、上記の問題点を解決しようと
するもので、前記水和物の昇温,分解に要する熱量を、
その近傍に存在する水を氷結させることによって生ずる
熱量で補うという省エネルギーの方法を提供することを
目的とする。併せて、これに必要な装置およびシステム
の基本的構成を提供することを目的とする。
【0007】
【発明の概要】本発明は天然ガスをはじめとする気体水
和物の分解・ガス回収法および装置に関する。状態図上
において、気体水和物(固),水(液),氷(固)およ
び気体(気)の4相共存点(平衡点)における温度,圧
力条件よりも低い圧力,温度の点(作動点)に気体水和
物(固)と水(液),気体(気)の少なくとも3相を保
持し、平衡点と作動点の差圧を駆動力として気体水和物
を分解せしめ、分解に必要な熱量は、水(液)が氷
(固)となる時の潜熱を利用することを特徴とする極め
て省エネルギーで高速の気体水和物の分解・ガス回収方
法および装置を提供する。
【0008】
【発明の具体的説明】本発明の作用を天然ガスについて
述べるが、天然ガスは表1に示す通り、その大部分がメ
タンであり、残りの成分も主要なものは全て水との水和
物を作るという意味で全体として、ほぼメタンと類似の
挙動を示すことが知られているので、以下簡明化のため
メタンについて述べる。
【0009】
【表1】
【0010】図1はメタン水和物と水の状態図である。
線aはメタン水和物の分解平衡線であって、その高圧側
の領域はメタン水和物の安定域,低圧側はメタン(気
体)と水(液または固)の二相域である。もちろん気体
状メタンの中には、それぞれの温度における水蒸気圧相
当の水蒸気が含まれているが、その値はきわめて小さ
く、ここでは取り上げない。
【0011】したがって線a上の点はメタン水和物
(固),メタン(気),水または氷の三相が共存する状
態である。そして線aの延長線は0.1MPaにおける分解温
度、244Kに達する〔Gas Hydrate : Berecz & Balla-Ach
s, P.74, Table 3-2, Elsevier,1983〕。この値は測定
が難しく、誤差を避け得ない。しかし、例え誤差があっ
ても図1の傾向,本発明の基礎にはまったく影響がな
く、以下の説明は便宜上この値による。
【0012】他方、図1の線bは氷Iと水の固液平衡線
で、273.2K, 0.1MPaの点を通り、ほぼ-10MPa/Kの勾配を
有する。この線bの低温側は氷Iの安定域であり、高温
側は水(液)の領域である。線b自体は氷Iと水が共存
する状態である。又線bは線aと約273K, 2.5MPaの点C
で交わる。この点はメタン水和物(固) , メタン(気)
, 水(液) , 氷(固)の4相が共存しうる点である。
【0013】熱力学によればプロパンなど不純物成分が
ある場合、線aは高温側に、、また水に不純物があると
線bは低温側に移動する筈であるが、その値はわずかで
ある。また線aの測定には若干の誤差もあると思われ
る。しかし、これらの補正や誤差は当発明の本質を左右
するものではないので、以下の説明は便宜的に本図によ
る。
【0014】以上の説明で明らかな通り、図1における
領域Z1,Z2,Z3,Z4 はそれぞれ次の成分が安定に存在
しうる領域である。 Z1 :メタン水和物(固),余剰の水(液)またはメタ
ン(気)の一方 Z2 :メタン水和物(固),余剰の氷(固)またはメタ
ン(気)の一方 Z3 :メタン(気),水(液) Z4 :メタン(気),氷I(固) メタン水和物は、メタン1分子と水6分子との化合物で
あるとすると、一方がこの割合より多過ぎる場合をここ
では「余剰の」水、またはメタンなどと表している。以
上の状態図の基礎的考察にもとづき本発明の操作を説明
する。
【0015】たとえば、高圧力空間内のメタン水和物が
図1の点Aの温度,圧力にあると、水和物は安定であ
り、過剰な水と共存することができる。ここで、容器
(高圧力空間)の容積を大きくすることによって圧力を
下げ、線a上の点Bに達すると CH4・6H2O(S) → CH4(G) +6H2O(L) −54.2kJ で示される分解が進行しはじめメタン水和物(固),メ
タン(気),水(液)の三相共存状態となるが、この反
応は吸熱反応であって、温度が下降しはじめる。
【0016】更に圧力を下げると、分解が進行しながら
線aにそって急速に下降し、点C’に達する。点Cより
低温側は氷の安定域であり、氷結が始まって水の過飽和
現象が解消され、すなわち、 H2O(L) → H2O(S) +6.01kJ/mol の発熱反応が進行し、点Cの方向に引きもどされようと
する。したがって圧力も点Cの圧力にまで上昇しようと
する。
【0017】もし容器の容積を拡張して圧力を点Cより
低い点Dの圧力にしようとすると、点Dと点Cの温度差
に応じて、氷結は急速に進行し発熱するが、その熱は水
和物の分解に使われて、分解もまた急速に進行する。拡
げられた容器の空間部分は主として分解によって生じる
気体によって満たされ圧力は低下しない。結果的に、容
積を拡げても圧力を一定値に保持するように水和物の分
解が進行する。
【0018】したがって、この時の分解の駆動力の大き
さは点Dにおける水の過飽和温度であり、換言すれば点
Cと点Dの圧力差でもある。そしてそれらの駆動力は容
器の拡張速度すなわち点Dの圧力によって自由に制御で
きる。以上の説明で、容器の容積を拡張するかわりに高
圧力空間内の気体を、点Dの圧力になるように抜きだし
ても全く事情は同じである。
【0019】ここで、分解すべき水和物がなくなった時
点でまだ水が残っていると、容器の拡張をさらに続ける
ことによって、線b上の点Eに近づき(すなわち減圧し
ながら氷結が進行し)、さらに線bにそって大気圧にお
ける氷の融点(273.2K) に到る。このときは、高圧力空
間内にはメタンガスと氷、および余剰の水に極く
微量のメタンが溶解したものが共存している。
【0020】さらに補足するならば、メタン水和物1mo
l の分解に要する熱量は54.2kJであり、分解によって得
られた水6分子が再び氷結することによって供給しうる
熱量は、 6.01kJ/mol×6mol=36.06kJ である。すなわち、分解のためには18.2kJ/molの熱の供
給が不足する。
【0021】これを全て水の固化の潜熱で補うためには
点Cに到達した時点に換算して、水和物1mol 当り、少
なくとも約3mol の水が余分にあることが好ましい。水
の不足は図1線aにそって急速に温度,圧力が下降して
分解速度を低下せしめ、結果的に分解しない水和物の残
留をもたらす恐れがある。不足する水は全てをあらかじ
め与えておく必要はない。高圧力空間の拡張(または気
体の排出)と平行して水を連続的又は間歇的に供給して
もよい。
【0022】先の説明では図1の点Aから減圧して、水
和物の三相共存する線a上の点Bに到り、さらに氷の存
在する4相共存する状態点C(平衡)又は点C’,D
(非平衡)に到るものとした。
【0023】しかし当発明においては、点Dに到る道程
を問題にする必要はない。たとえば高圧力容器の中で点
Hにある水和物に熱水を加えて、水和物を分解せしめて
局所的に点B,点C,または点Dなどに達せしめてもよ
い。そしてこの場合高圧力空間内のすべての水和物が同
一温度である必要はない。
【0024】大きな塊状水和物の内部まですべてを均一
にすることは極めて長時間を要する。特に、天然ガス水
和物は通常相当の低温に保持されているので、加圧下で
加熱によって図1の点Aにまで全体を昇温するにはそ
の比熱相当の熱量と、共存する氷の全てを融解するに
必要な熱量とを供給しなければならない。さらに急速
に加熱しようとすると、塊状水和物の表面が分解するの
みで内部は昇温しないなどの問題が生じる。
【0025】しかし本発明においてはこのような危惧は
一切生じない。図1の線aと線bの交点Cの圧力Pc近傍
で水が塊状水和物と共存していれば、少なくとも水と接
触した表面は点Cまたはそれよりも高温側の線a上にあ
り、圧力を下げる操作により、点Cで分解しはじめ、さ
らに低い圧力の点Dで急速に分解が進行する。この時も
塊状水和物内部は点H近傍に止まっていても問題がな
い。表面のみが水の結晶化の潜熱によって点Dに達して
分解する。
【0026】このような水和物の分解は気体の発生をと
もなう昇圧反応である。速やかに圧力を減じようとする
ほど、圧力を下げないような反応、すなわち分解が爆発
的に進行して、水は沸騰状態または突沸状態となる。
【0027】したがって、塊状水和物表面の分解のため
に生じた冷熱によって、水和物のその表面に水が氷結し
ようとしても新たな分解ガスによって水は吹き飛ばされ
て、氷の層を新たに構成することはなく、氷は常に水中
に分散し、塊状水和物表面は常に新しい水と接触する機
会が与えられている。
【0028】このようにして新たな表面の分解が継続
的,突沸的に進行する。微視的な熱伝導さえもほとんど
問題にする必要がない。このような沸騰状態は塊状水和
物を破壊し、水との接触面積を拡げることになり、分解
をさらに容易にすることは明らかである。このような突
沸的分解は4相共存点が約2.5MPaであり、その圧力から
の減圧量すなわち分解の駆動力を大きくとりうることに
起因する。
【0029】例えば深さが20cmのポットの中の水が沸騰
状態にあるとき、水の表面とポットの底の圧力差はほぼ
0.002MPaを超えない。当発明においては、例えば、点D
がわずか点Cより0.2MPa低いとしても、上記の例の100
倍の沸騰圧力である。
【0030】繰り返すが、このような爆発的分解は「水
(液)がメタン水和物と接触し」ており、かつ「減圧し
ようとする操作を加える」ことによって生じ、その結果
として「水和物は常に水と接触し分解する」と言う循環
を生じることによる。これが当発明の基礎的な特徴であ
る。
【0031】ここで注目すべきことがある。塊状の天然
ガス水和物には多量の氷が含まれていると考えられてい
る。これらの氷についていえば上記の操作は、図1にお
ける領域Z2 から領域Z4 への単なる移行である。すな
わち氷は塊状水和物の中から、水中に移動するのみであ
り、熱量の変化を伴わない。
【0032】天然のガス水和物は一般にかなりの低温に
保持されている筈であり、これを点Dの温度にもたらす
ためにも水の氷結時の潜熱が利用されるので、原料中の
氷の量によっては、先の説明よりもさらに多くの水が与
えられることが必要になる。以上に述べた操作を大気圧
近傍で熱水を加えて分解する方法と比較する。まず、塊
状メタン水和物の表面から1気圧のメタンが放出されて
いるとすると、その表面温度は244Kであり、分解して得
られた水分は氷であり表面に付着して氷の層を形成す
る。
【0033】氷の層に亀裂があり、水和物が気相と接触
していれば水和物はさらに分解してメタンガスが発生す
るであろうが、その亀裂も間もなく氷に塞がれて新たな
分解は進行しなくなる。244Kより十分高い温度になる
と、分解ガス圧力が大気圧より高くなり、氷層を破壊し
て吹き出す可能性が出て来るが、この時もさらに氷層は
厚くなり、新たなガスの発生を押さえる。すなわち、水
和物は氷によって常に保護されようとする。この故にメ
タンガス水和物が地球表面近くに今日も存在しうるので
ある。
【0034】このような水和物に熱水を加えて分解する
場合の必要熱量を概算する。水和物を分解するために
は、分解に要する熱量(ΔH1)と、分解して得られた水
を273Kに昇温する熱量 (ΔH2)、さらには水和物中の氷
を温度273Kに昇温し(ΔH3)、融解する熱量(ΔH4)が
必要である。これらはそれぞれ水和物1モル当り次のよ
うに近似される。ここで分解して得られたガスの昇温に
要する熱量は無視する。ただしCpは比熱,ΔTは温度
差,ΔHice は氷の融解熱、そしてMはメタン水和物1
mol あたり共存する氷のモル数で、ここでは仮に4とし
た。
【0035】ΔH1=54.2 kJ/mol ΔH2=Cp( 水) ×6mol( 水) ×ΔT =4.22J/gK×18g/mol ×6mol(H2O) ×(273-244)K =13.2kJ/mol ΔH3=Cp( 氷) ×ΔT×M =2.11J/gK×18g/mol(H2O)×(273-244)K×4mol(H2O) =4.4kJ/mol ΔH4=ΔHice ×M =6.01kJ/mol×4mol(H2O) =24.04kJ/mol これらの合計ΔHはほぼ96kJ/molである。
【0036】採取したメタンを燃料としてこれらの熱源
として用いる場合、その燃焼によって得られる熱量が80
1kJ/mol とすると、生産したメタンの1割強は分解のた
めに使われることになる。水和物中の氷の割合Mについ
て実際の測定値は正確には明らかでないが、天然のもの
は様々であろう。Mの値が4より増減するとそれだけ熱
量も増減することは当然である。工業的にはボイラーの
効率,熱水管の熱損失等を考えるとさらに加えて損失は
大きくなる。
【0037】当発明においては273K以上の水であれば使
用できる。先の説明では、水和物1mol 当り水3mol を
最低必要とすると説明したが、余裕をみて6molの水を入
れる場合の熱量の計算例を示す。
【0038】273Kの水は Bridgman によれば 50MPaで約
2.3%体積を減ずる。当発明における図1の点Cの圧力
Pcが2.5MPaとすると、水は約0.12%の体積減少すると見
積もられる。273Kにおける水のモル体積Vo を18.003ml
とすると加圧に要する熱量W 1 ( 仕事) は W1 =6Vo(ΔVo/Vo)P/2 ≒0.162J に過ぎず無視しうる。さらに2.5MPaの水6mol を2.5MPa
の高圧力空間に注入すると仮定しても、その熱量W2 は W2 =6Vo・P =0.27kJ である。
【0039】ここでメタン水和物は固体であり、圧縮率
は水よりはるかに小さいので、これの加圧に要する熱量
は無視できる。大気圧で熱水を加える場合の96kJと比較
し単に加圧して処理する場合の0.162J, 水を圧入する場
合の0.27kJが如何に小さな値であるかは説明するまでも
ない。
【0040】以上の説明では便宜上273Kの水を利用する
ものとした。しかし、実際に使用する水の温度は全く制
限がない。一般には288K〜303Kの水が利用しやすく、さ
らに操業地の近接地に温廃水などあればそれも利用でき
る。これを利用することで熱量価格はさらに有利にな
る。
【0041】また、地下水を利用することも可能であ
る。さらに海水を使用することも可能であり、この場合
には図1の線bは低温側に数K移動し、図1の点Cの圧
力は若干低くなるが、本発明の思想に本質的な影響はな
い。
【0042】また初期の三相共存条件を得、あるいは分
解を進行せしめるため水の比熱や潜熱のみでなく、容器
を0℃より高い任意の温度に保持し、或いは、容器内部
に加熱手段を組み込んで、伝熱による入熱を補助的に利
用するのも一つの方法である。この場合にも容器の内部
は均熱である必要はない。
【0043】次いで当発明における分解生成ガスの回収
について述べる。当発明において分解ガスは、高圧力空
間内の圧力を図1の点Cの圧力 Pc(約2.5MPa) より低く
しようとする操作で得られる。しかし、その低くした圧
力はPcになお十分近い圧力であって、大気圧よりはるか
に高い。
【0044】したがってこの圧力を利用して、ガスを配
管輸送し、他の高圧力容器すなわち回収タンクに回収す
ることができる。作動圧力が2MPaであり、回収タンク内
の圧力が大気圧であるとすると、高圧力空間内のガスの
排出開始とともに回収タンク内の圧力が高まり、ついに
は2MPaに達し、以後は分解速度を減じながら2.5MPaに達
して分解が止まる。したがって、目標とする操作圧力を
超えないようにするためには、回収タンクは、十分大き
いか、複数のタンクを切り換えて使うなど所定の操業圧
力以下で操業することが効率的である。
【0045】他の方法は、回収タンクから更にポンプに
よって他のより高圧の貯蔵タンクに加圧し輸送し、また
は液化装置に輸送し、回収タンクの圧力の過剰な昇圧を
避けることである。この場合、充分にポンプの能力が大
きければ、中間の回収容器を省略することができる。
【0046】一方、高圧力空間内の気体部分の圧力は、
水和物が分解しつくした後は、分解ガスの排出によって
下降し、所定の圧力に達した時点以降はガスの排出がと
まる。気体部分の容積が十分小さければ問題ないが、そ
れが大きい場合には、残留ガスをポンプで吸引し、回収
タンクの圧力までに高めて、回収タンクに輸送し、分解
生成したガスを十分に回収することが好ましい。
【0047】残留ガス回収の他の方法は、高圧力空間の
容積を縮めることによって残留ガスの圧力を高めて、こ
れを排出する方法である。その動力源は通常油圧である
から、エネルギーおよび操作時間は気体のポンプによっ
て加圧圧縮する前記の場合よりもはるかに有利である。
【0048】さらに残留ガス回収の他の方法は、分解終
了後も高圧力空間内に水を圧入し、気体空間を減少する
ことである。水を加圧注入するに要する熱量(仕事量)
が極めて小さいことはすでに説明した。ここで再び、大
気圧近傍で熱水をかけてメタン水和物を分解する場合と
比較し、ガスを回収するに要する熱量を示す。
【0049】熱水で融解する場合、若し大気圧で273Kに
おいて分解し、大気圧でメタンガスが回収されたとす
る。このガスをたとえば2MPaに加圧すると、容積は約1/
20に減少するが、その為に要する水和物1モル当り( メ
タン1mol 当り) の熱量( W3)は W3 =22.4×10-3/mol×(19/20) ×(2/2)MPa ≒21kJ/mol である。先の96kJ/molと合わせると117kJ/mol を必要と
する。実際にはこの操作は断熱圧縮で発熱を伴う。その
冷却のために更に大きな仕事を必要とする。 当発明に
おいては、作動圧力は2.5MPaよりやや低く、したがって
メタンを上記の圧力まで高めるための熱量は全く必要が
ない。以後の貯蔵をさらに高圧力のタンクにて行うもの
とすると、そのための加圧に要する仕事は両者に共通で
ある。
【0050】貯蔵の、他の、そして広く用いられている
方法は液化である。通常天然ガスを液化する場合には一
般に 2〜4MPa、最も多くは3MPaの圧力近傍にまで天然ガ
スを加圧し、加圧によって昇温したガスを120K近傍の温
度まで冷却する。
【0051】当発明において得られるメタンの圧力は、
2.5MPaよりやや低いことは前述の通りであり、この圧力
はそのまま、またはわずかな加圧により液化のための圧
力として利用できる。したがって液化工程の加圧による
昇温量を冷却するに相当する熱量はまったく節約でき
る。このように当発明においては、分解工程のみなら
ず、生成ガスの貯蔵工程でも所要エネルギーが極めて少
なくて済むことがわかる。
【0052】高圧力容器からなる高圧力空間の気体を排
出した後容器内には水および氷が残る。ほとんど氷のみ
の場合もある。これを排出して次のサイクルに入らねば
ならない。残留する氷は通常小さな氷であり、大口径の
開口部から水とともに流出させることができる。しかし
ながら、この時にもしばしば主として氷のみが残ること
がある。通常は容器上蓋または下蓋を開放するなど、容
器を大きく開放し、氷を取り出すことができる。
【0053】さらに好ましい方法は、高圧力空間の容積
を縮め、または、空気などの気体を大気圧又は若干加圧
して高圧力空間内に導入するなどして、まず水のみを排
出し、次いで高圧力容器を開放して内部の氷を取り出す
方法である。分離された水は次のサイクルのための原料
として利用される。
【0054】水のみをあらかじめ排出したあと、高圧力
空間の容積を縮め、氷を加圧,圧搾すると、水はより多
く、分離排出される。そして容器を開放するために圧力
を減じると、氷の微細な結晶群は巨大なケーキ状のブロ
ックになろうとする。
【0055】図1線bに示した通り、氷の融解圧力は温
度に対して負の勾配を有しており、圧搾後の減圧によっ
て氷の量が増加する。したがって、加圧された微細な氷
の隙間の水は氷結し、巨大な塊になろうとするのであ
る。このように巨大なブロック化した氷は、容器からの
取り出しが容易なばかりでなく、以後の搬送など取扱い
も極めて容易になる。
【0056】水を分離した後に得られるブロック状の氷
は、高圧容器を開放することによって取り出されるが、
この方法は特別なものではなく、たとえば、マニプレー
ターやシューターあるいはコンベアの組み合わせなどC
IP, HIP,そして圧力晶析法における固体の取扱法
など、公知の技術が利用できる。当発明において利用さ
れるメタン水和物原料が地殻から掘り出されたものを利
用する場合、水和物はなるべく大きな塊として堀り出す
ことが好ましい。
【0057】すでに述べた通り大気圧に曝された表面は
直ちにメタンガスが気化し、氷層が生じる。もし微細に
破壊するとメタンガスの収率は著しく損なわれる。大き
な塊状で堀り出し、大きな高圧容器に投入することが好
ましい。
【0058】また堀り出すにあたっては、メタンガスの
発生を少なくするために、亀裂面に氷層が直ちにできる
ように、霧(又はシャワー)などで必要な最低限の水を
かけて氷層を作るのも一つの方法である。水を供給しな
がら切断する方法の一つとして、水ジェットも利用でき
る。この他堀り出しには公知の種々の工法が利用でき
る。
【0059】堀り出しに後の貯蔵輸送に当たっては冷熱
の放散をさけ、特に、比較的小さな塊となった水和物は
比較的大きな容器に充填して行なうことが好ましい。ま
た、プレス法またはラバープレス法の原理によって、大
型の塊に成形するのも一方法である。成形体の形状は分
解に用いる高圧容器に容易に入り、かつ無駄な空間が少
なくなる形状,寸法であることがもっとも好ましい。
【0060】しかし、いずれにしても先に述べた通り、
水和物塊の表面は氷によって本来保護されているので、
比較的簡単な公知の断熱手段で目的を満たすことが出来
る。ここまでの説明で固体状の気体水和物は掘削され、
運送されて、高圧力容器の中で分解されるものとした。
しかし、本発明の方法は2.5MPa近傍の圧力下で、固体状
の気体水和物と水と気相の少なくとも三相が共存しうる
状態を基本におくものであり、高圧力容器の中に限定さ
れるものではない。
【0061】例えば、水和物堆積層の中に空洞を作り、
空洞と外部との連絡を絶ち、水の供給,加圧,ガスの排
出管などを設けて、空洞内を高圧力空間として利用して
もよい。この場合には空洞壁面に水を接触させることに
よって、分解を進行せしめることができる。分解によっ
て生じた氷は随時必要に応じて空洞内から除去すること
ができる。
【0062】これまでの説明は、気体水和物を構成する
気体が純メタンであるとして便宜上説明したが、そのま
ま天然ガスに適用しうることは、先に説明した通りであ
る。また、たとえば炭酸ガス,アルゴン等々多くの気体
は水和物を作ることが知られており、それらの分解曲線
は、図1の線aを高温側または低温側に平行移動したよ
うになることが知られている。いずれにしても、必ず点
Cに相当する交点が状態図上に表れる。したがって、天
然ガス以外のガス水和物を分解するに当たっても、当発
明を適用しうることは明らかである。
【0063】
【実施態様】実施態様1 光学窓付き高圧容器(約2ml)を275Kに保持し、8分目程
の水を入れ、さらに上部に3.5MPaのメタンを入れて、3
昼夜保持し、水和物ができて熟成したことを目視観察し
た。この状態から容器上端にあるバルブを開いて(1〜2
秒) 、直ちに再びバルブを閉じた。
【0064】この間、配管を介して取付けられた圧力計
の読取値は一瞬 0.5〜0.7MPaに減少し、しばらく後に約
1.0MPaに戻った。さらに20分保持しても圧力はほとんど
変わらなかった。
【0065】内部の温度は、熱電対の熱容量のため、正
確な変化が測定ができなかったが、先端が水中の液面近
くにある熱電対で271K以下に達したことは確かめられ
た。圧力が回復し、ほぼ1.0MPaに達した時には、ほぼ27
3Kに近づいていた。さらに2時間後には、圧力は1.0MPa
のまま、温度は275K近くになっていた。
【0066】内部の状態は、初め容器の上半分は水和物
が見えたが、バルブを開いた時に爆発的に変化が生じて
他の固体ができ、バルブを閉じた時、水面と固体の境界
面は波打った状態で固定していた。圧力が1MPaに近づい
た時には固体は相当量融け、前記20分後には固体はほと
んど無くなった。
【0067】これらの事実はバルブの開放で、一挙に水
和物が分解して氷ができ、わずかに残っていた水和物の
分解で圧力が1MPaまで上がり、出来た氷は容器からの熱
の流入で融解したと理解される。
【0068】実施態様2 実施例1と同様の実験で、バルブを開放し、内部がほぼ
大気圧になったことを確かめてほぼ8秒後にバルブを閉
じた。その後も圧力の変化はほとんど検出できなかっ
た。温度は低温側から273Kに向かって回復し、ほぼ15分
程でほぼ静止した。
【0069】さらに3時間後、温度は高圧容器の温度27
5Kになっており、このとき固体は全て融解していた。こ
れらのことは、分解速度がやはりきわめて速いこと、お
よびガス分離後残っていた固体が氷であったことを裏付
けている。
【0070】実施態様3 100ml の容器に水80mlを入れ、275Kの恒温水槽につけ
た。この容器の下端部からメタンガスを圧入し、5MPaに
保ちながら3昼夜保持した。この間容器は時々上下を逆
転して内部を撹拌した。
【0071】その後、上記容器の上端と容積2リットル
の容器を連通したパイプのバルブを開き、ほぼ0.4MPaの
圧力に落着いたのを見計らってバルブを閉じた。容積2
リットルの容器には、メタンの外、水約5mlが含まれて
いた。この100ml の容器では目視用の窓はなく内部は観
察していない。
【0072】
【実施例】実施例1 図2は当発明を好適に実施するための装置の一例を系統
図で示したものである。本図において、高圧力空間は高
圧力容器2によって構成されており、容器2の上蓋はラ
ム8により上下に移動し、容器2の側筒は他のラム9に
より上下に移動し、結果として上蓋および下蓋が自由に
開放されるようにしてある。
【0073】高圧力容器の外部および内部にはそれぞれ
加熱手段18,19が設けられている。これらは電熱器
であってもよいが、温水など熱媒による加熱が一般的で
ある。少なくとも1ヶの圧力計P1 ,温度計Tで高圧力
空間内の状況が把握され、各位置の弁類やポンプの制御
などに利用される。
【0074】水槽4の水はポンプ3によって高圧力空間
に給水管12を介して供給され、さらに任意の所定の圧
力まで加圧される。一方、所定の圧力を越えて供給され
る水は排水管13を介し、リリーフ弁10を経て水槽に
戻される。リリーフ弁の作動圧力は操作の過程で、あら
かじめ指定された値に調節し、かつ変更することができ
る。
【0075】さらに高圧力空間内の気体は、ガス排出管
14を通り、ガス用リリーフ弁7を経て蓄圧容器6に流
出するようにしてある。必要に応じポンプ11により加
圧して貯蔵することができる。ガス排出管路には、ろ過
器5が1つ、または複数個設けられガスと共に流出して
きた水分を分離し、水は水槽に戻されるようにしてあ
る。
【0076】蓄圧容器6に貯えられたガス又は直接排出
されたガスは、流量調節器(または圧力調節器)20や
ポンプ15により任意の圧力に調節されて、あるいは高
圧力のタンク(図示せず)に貯えられ、あるいは液化装
置に送られる。
【0077】原料の供給については、同図においてはバ
ケット状容器1に入れられた原料を原料供給装置(図示
せず)によって、そのまま高圧容器内に挿入しうるよう
に示してあるが、バケット状容器をそのまま入れる装
置,容器から移して入れる装置でも、コンベア状のもの
で供給する装置でもよく、容器に挿入しうる限度一杯ま
で大きく切断し、または予備成形したものを塊状で挿入
する装置であってもよい。
【0078】バルブ25は高圧力空間内の異常な圧力上
昇に対して作動する安全弁、または緊急開放弁である。
また、小形の蓄圧容器24はポンプ11の吸入圧力の変
動を押さえるためのもので、操業の本質に係わるもので
はない。
【0079】本装置の運転の手順の概略を述べる。ま
ず、少なくとも273K近傍またはそれ以上の温度に保持し
た高圧力容器内に原料水和物を入れ、容器の蓋を閉じる
ことによって、高圧力空間を構成する。次いで、ポンプ
3により高圧力空間内に例えば室温近傍の水を所定量供
給する。
【0080】原料水和物を被っている氷が部分的に融け
て、原料水和物と水が直接接触すると、急に内部の圧力
が図1の四相共存点Cの圧力PC に向けて上昇しはじめ
る。ガス用リリーフ弁7の設定圧力を、圧力PC よりも
低い圧力PD に設定しておくと、これを超える圧力のガ
スは、ガス用リリーフ弁7を通って蓄圧容器6に流入す
る。流出する気体の圧力は必要に応じてポンプ11によ
って、高圧力空間内の圧力より高い圧力に加圧してもよ
い。このようにして分解は進行するが、分解の完了は種
々の情報から判る。
【0081】例えばガス用リリーフ弁7を流れるガスが
ほぼ無くなった時点で(流量計は図示せず)、さらに水
を供給し、新たなガスが発生しなくなった場合は、メタ
ン水和物の分解がほぼ完了したことを示す。また、ガス
用リリーフ弁7や水用リリーフ弁の圧力を下げようとし
た場合、圧力が極めて容易に低下する場合などもまた分
解がすでに完了していることを示す。
【0082】また水を十分供給しても、作動温度,作動
圧力が点Cの温度,圧力に戻る方向に変化しない場合も
分解が完了しているとみなしうる。また、容器に液面計
を設け、絶えず水の存在を確認しながら操作し、または
水面をある一定範囲に管理しながら操作する場合におい
ては、分解終了の確認のための上記操作は不要となる。
【0083】分解が完了し、かつガスの圧力が下降して
流出しなくなった時、高圧力空間に残ったガスはポンプ
11によって排出することができるが、より好適にはポ
ンプ3により水を圧入して内部の圧力を図1の点Dの圧
力PD 以上としてガスを排出することが好ましい。ガス
体の加圧に比し水の加圧の仕事量は極めて少なく効率的
だからである。
【0084】ガス排出完了後、高圧力空間の水は水の排
出管13を経て排出するが、より速やかにはポンプ21
などにより、空気その他任意の気体を圧入することによ
って水を排出せしめることができる。この場合の空気の
圧力は大気圧をわずかに上廻ればよく、そのためのエネ
ルギーは全く問題がない。最後に残留した氷は、高圧力
容器側筒を上蓋とともに上方に持ち上げて、すなわち下
蓋を開いて取り出すことが出来る。氷の取り出し機構は
図示していないが、すでに公知の種々の機構が採用でき
る。
【0085】もちろん、残留した氷は加熱融解して排水
管を通して排出することもできるが、この方法は熱量の
損失を招くほか、時間的な損失が著しく、装置の効率的
運転の立場からみて、経済性を損なう。氷を取り出した
後の容器は再び元の状態に戻して次のサイクルに入る。
図2における以上の説明の中で、バルブの開閉操作の手
順は割愛したが、上記の説明で十分理解されるはずであ
る。
【0086】例えば、排水用リリーフ弁10と、ガス排
出用リリーフ弁7を同時に作動させるなどは通常あり得
ない。より低圧に設定したリリーフ弁が作動するためで
ある。リリーフ弁の設定値を必要に応じて随時変更し、
またはバルブを開閉して希望するガスまたは水の一方を
流すなどことさらに説明するまでもない。装置系統の構
成および操作に関する上記の基本的説明に加えて幾つか
の補足的説明を行なう。
【0087】(1) 図2においてはガス排出管14の途中
にフィルター15を設けているが、フィルターは高圧力
空間の中にあってもまた容器とガス排出管の連結部にあ
ってもよく、かつそれらが複数個直列に連結されていて
もよい。また沸騰制御機構として高圧力空間内に設置さ
れてもよい。要は水滴または氷滴が蓄圧容器6などの下
流に流出することを防止するためにガス排出路の途中に
設けた構造物を総称してここではフィルターということ
とする。
【0088】例えば、図3の〔a〕は容器内に取り付け
られた沸騰制御機構を模式的に示した一例であり、この
ようなものもここではフィルターの中に含むものとす
る。液面近傍に金網(又は多孔板)33が沸騰抑制板と
して配置され、さらに他の金網34,35などがフィル
ターとして水平面に対して傾斜して、または鉛直に配置
され、金網34,35の下部には、底部に小穴36の付
いたシリンダ37が設けられ水回収部としての役割が与
えられ、これらの全体が上蓋31に取付けられている。
水中に気泡38が発生しても、沸騰抑制板の上は小さな
水滴と気体のみとなる。さらにフィルター34,35で
水滴は金網に捕捉され、水回収部37に流れ、さらに小
穴36から下方に流出する。気体はガス排出管14から
流出する。
【0089】図3の〔b〕は上蓋31とガス排出管14
の間に取付けられたフィルター構造の概要を示すもの
で、フィルター保持体41に取付けられた円筒状フィル
ターが一体として上蓋に取付けられている。フィルター
に捕捉された水滴は、下方に流下し底部の穴44から流
出する。フィルターは金網などを多層に配置してもよ
い。
【0090】また配管の途中に設けるフィルターは種々
の公知のフィルターや通常タラップと呼ばれる水分除去
装置が利用できる。ガス配管の途中にガスの滞留するタ
ンクを設け、水分を下部に沈降させるのも有力な水分除
去の手段である。
【0091】(2) 図2におけるリリーフ弁7および10
は通常市販の油圧用,ガス用のものが使用できる。ま
た、必ずしもリリーフ弁である必要はない。リリーフ弁
をはじめ、開閉弁,流量制御弁,絞り弁およびそれらの
組み合わせでもよく、本装置全体の処理量と関連して、
圧力の制御,流量の制御が先の説明のように適正に実施
できるものが選択される。また、信号を受け圧力値,流
量が任意の値に調整しうる抑制機構によって操作される
ことが好ましい。
【0092】(3) 配管,弁類,前記フィルター構造物等
の中、水分が流入して氷結し、あるいは再び水和物がで
きて作動不良および閉塞をする恐れのあるところは、全
て加熱し氷結を防ぐことが必要である。
【0093】(4) 先の説明では便宜上室温近傍の温度の
水を供給した。これは、室温と氷点との温度差によって
得られる水の熱量で、原料水和物に含まれる氷成分の少
なくとも一部を融解するためである。はじめに熱水を入
れ、後に冷水を入れてもよい。また容器温度が十分高
く、これに接する原料の一部が速やかに氷点を越え、ま
たは内部ヒーターが同じ役割を十分に果たす場合には、
必ずしも高温水を注入する必要はない。
【0094】(5) 本実施例ではメタン水和物の分解によ
って昇圧し、圧力PC に向かうと説明した。圧力PC
越えた状態にした後に圧力PC に向けて降圧せしめる場
合については先に説明した。状況により、どのような過
程も選択できる。
【0095】(6) 本実施例では、高圧力容器2自体の容
積変化については直接触れていない。しかし、蓄圧容器
6と連通することにより、実質的に高圧力空間は拡大し
ているとみなされる。事実、内部の気体は降圧しようと
する方向に向かっている。
【0096】(7) 高圧力空間に原料たる気体水和物を供
給し、かつ生成した氷を除去するには、高圧力空間を大
気圧にして操作するのが一つの便利な手法である。この
場合、当発明はいわゆるバッチ式の繰り返し操業とな
る。
【0097】またこの場合、原料の投入から蓋の閉塞を
経て前記の分解工程を経て、内部の氷を取出し、次工程
に入るまで、全ての工程をシーケンス制御によって、連
続自動運転することが可能である。この場合、蓋開閉状
態の検知装置をはじめ、連続自動運転に必要な種々の付
帯設備は市販のものが利用できる。
【0098】実施例2 本発明に使用しうる高圧力容器の例を図4に示す。図4
の〔a〕および〔b〕はCIP(冷間静水圧プレス)に
用いられる機構と本質的に同じである。図4の〔a〕に
おいて高圧力容器は側筒51,上蓋52,下蓋52’で
構成され、その内側の可撓性のある材料(ゴムなど)に
よる隔絶層53により、圧力媒体空間55と高圧力空間
60が構成されている。
【0099】水は給水管59,排水管59’によって給
排水され、かつ加圧できる。圧力媒体(不凍水,油な
ど)を圧媒注入排出管54を通じて注入排出し圧力媒体
空間55の容積を加減することによっても加圧,減圧で
きる。加圧時に上下蓋にかかる軸方向の力はプレス枠5
0で支えられる。発生する気体はガス排出管58から排
出される。
【0100】上下蓋の開閉はプレス枠50とその内側の
高圧力容器とを相対的に前後にずらした後に行なう。図
4の〔b〕は圧力媒体空間の増減を前記の方法に替え
て、高圧力空間60内の加減圧,又は容積の増減を油圧
ラム56,およびピストン57によって行なう。
【0101】上蓋52を上昇せしめ、または、ピストン
57を引き揚げることによって、固体水和物を投入する
ことができる。下蓋52’は側筒51を引き揚げること
によって開くことができる。もちろん、側筒を固定し、
下蓋を他の油圧ラム(図示せず)などで移動させること
も容易に可能である。
【0102】図4の〔C〕は図2に示したものと同じで
あるが、下蓋52’は側筒51にネジで固定している。
上蓋52は複数個の円弧状の固定ブロック61を円周上
に配置しこれらを半径方向外側向に嵌め込むことによっ
て固定している。
【0103】高圧力容器の上下蓋の固定には、様々な公
知の技術があるが、本発明においては生産の規模,生産
性その他の状況に応じて好ましい選択を行なうことがで
きる。また、高圧力容器の側筒も単肉円筒,単層および
多層溶接構造など特に限定はなく、状況により選択でき
る。
【0104】実施例3 図5は水和物堆積層から直接分解ガスを得る場合の方法
を示したものである。図5の〔a〕は横穴状に分解を進
行せしめる場合の概要を示すものである。横穴は蓋81
によって覆われ、水和物堆積層80(又は岩盤)との間
は、気密に保持されている。かつ蓋81は内部の圧力に
より、後退しないように反力保持機構85が設けられて
いる。蓋を介して給水管82,排水管83,ガス排出管
84が示されている。供給する水は直接壁面にスプレー
状に吹きつけることもできる。側壁の分解に際しても余
った水86は下部に下降して下側の壁を分解する。
【0105】もちろん、突沸的に分解は進行するので液
面は同図に示すように静止したものではない。生成した
氷は下方に溜まって来るが、過剰に溜まって操業が困難
になる場合に氷を除去すればよい。下部に溜まった過剰
な水も随時排出される。万一気体が洩れるなどの事故が
あっても給水を止めればよい。図5の〔b〕はこれを竪
形の場合で示したもので、給水管82,排水管83はそ
の一部を共通にした場合を示した。蓋反力保持機構は図
示していない。
【0106】
【発明の効果】以上に述べたメタン水和物の分解法およ
びその装置は非常に多くの産業上の特徴を有する。その
第1は省エネルギー効果である。それは主に次のような
事情に起因する。 水和分を分解せしめるに要する熱量の67%は、実
に分解の結果得られる水の再結晶時の潜熱によって充当
される。 残りの不足熱量および低温状態の原料水和物を分解
温度に引き上げる熱量も単に補助的に加える水の結晶化
にともなう潜熱によってまかなわれる。 原料水和物に含まれる氷を実質的には融解する必要
がない。 生成排出されるガスは、例えば2MPaといった圧
力を超える圧縮状態にあり、その圧力は備蓄に利用でき
る。 熱水を加えて分解する場合に比し、ボイラーの熱効
率,配管の熱損失など全く配慮の必要がない。
【0107】その第2は装置および操業条件に由来する
低コストである。 高圧装置とはいえ、2MPa前後の圧力は通常使われる
ボンベの圧力15MPa よりもはるかに低く、したがって、
大型の装置が安価に利用できる。 突沸による水と水和物の良好な接触により分解に要
する時間が極めて短く、かつそれが装置の大きさに無関
係であるので、大型装置でも短時間に繰返し利用でき
る。撹拌操作など全く不要である。 温度制御する部分がほとんどないため、運転の立上
げ時間がゼロに近く、昼間のみの運転でも毎朝の時間損
失が少ない。点検,整備の後も全く同じである。 実質的にプロセスの制御は排出ガス圧力(または流
量)で行なわれるので、制御関連の設備費も少なくて済
む。 生成ガス排出開始時に、内部の均熱化を図る必要が
全くない。 分解・ガス回収工程完了後、氷を固体として取出す
ことにより融解のエネルギーが不要で、かつ短サイクル
操業が可能である。 簡単なシーケンス機構の採用によって実質的に無人
運転に近い操業が可能である。
【0108】さらに第3の特徴は安全に係わる問題であ
る。 当技術においては、万一の事故の場合にも分解反応
が暴走することはない。圧力が低下すれば、図1におい
て明らかなように氷結が進行し、同時に分解速度も急速
に低下する。水の供給を断てばやはり反応は実質的に停
止する。 圧力が万一上がれば分解反応は押さえられ、水和物
の生成する方向に向かい、更なる圧力の上昇を妨げる。
また圧力の緊急開放も容易に可能である。
【0109】最後にのべる重要な第4の特徴は公害に関
する。 熱水を得るためにボイラーを用いれば、必ずCO
2 ,NOxをはじめとする有害排気ガスを生じ、地球を
汚染する。当技術においては、配管の加熱等極めてわず
かな熱利用で済ましうるので、「無公害」と言える。 これらの特徴は、すべて気体水和物の分解平衡線と、氷
Iの固液平衡線の交点(図1)、すなわち、気体水和
物,水,当該気体,および氷の4相共存点近傍の圧力
で、気体水和物の分解を行なわしめるという、本発明の
基本思想に由来するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示すためのメタン水和物の分解
平衡線および水−氷の相平衡線である。
【図2】本発明を実施する装置の基本的系統図である。
【図3】フィルター構造の例である。
【図4】高圧力空間を構成する高圧力容器の構造例であ
る。
【図5】他の高圧力空間の構成例である。
【符号の説明】
1 バケット状容器 2 高圧力容器 3 ポンプ 4 水槽 5 ろ過器 6 蓄圧容器 7 リリーフ弁 8 ラム 9 ラム 10 リリーフ弁 11 ポンプ 12 給水管 13 排水管 14 ガス排出管 15 ポンプ 16 圧力計 17 温度計 18 加熱手段 19 加熱手段 20 流量調節器 21 ポンプ 24 蓄圧容器 25 安全弁 31 上蓋 32 側筒 33 金網または多孔板 34 金網 35 金網 36 小穴 37 水回収部 38 気泡 39 水滴 40 水面 41 フィルター保持体 44 穴 50 プレス枠 51 側筒 52 上蓋 52 下蓋 53 隔絶層 54 圧媒注入・排出管 55 圧力媒体空間 56 油圧ラム 57 ピストン 58 ガス排出管 59 給水管 59’ 排水管 60 高圧力空間 61 固定ブロック 80 水和物堆積層 81 蓋 82 給水管 83 排水管 84 ガス排出管 85 反力保持機構 86 水

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 特定の気体と水とからなる固体状の気体
    水和物を分解し、得られた気体成分を回収する方法であ
    って、 1)高圧力空間内で、該空間内にある気体水和物の少な
    くとも一部と、水および気体の少なくとも3相が共存し
    うる温度・圧力条件となし、 2)前記気体および前記水和物の分解によって得られる
    気体を前記高圧力空間から排出し、または該高圧力空間
    の容積を拡げて、圧力を低下させようとする操作を行な
    うことにより前記気体水和物の分解を促進せしめ、 3)これと並行して前記気体水和物と共存する水および
    あらたに分解によって生じた水を氷結せしめ、 4)前記高圧力空間で発生し、かつ排出された気体を気
    体のまま、または液化して他の容器に回収する 工程を含むことを特徴とする気体水和物の分解・ガス回
    収法。
  2. 【請求項2】 天然ガスと水とからなる固体状の天然ガ
    ス水和物を分解し、得られた天然ガス成分を回収する方
    法であって、 1)高圧力空間内で、該空間内にある天然ガス水和物の
    少なくとも一部と、水および気体の少なくとも3相が共
    存しうる温度・圧力条件となし、 2)前記気体および前記水和物の分解によって得られる
    天然ガスを前記高圧力空間から排出し、または該高圧力
    空間の容積を拡げて、圧力を低下させようとする操作を
    行なうことにより、前記水和物の分解を促進せしめ、 3)これと並行して前記天然ガス水和物と共存する水お
    よびあらたに分解によって生じた水を氷結せしめ、 4)前記高圧力空間から排出された天然ガスを気体のま
    ま、または液化して他の容器に回収する 工程を含むことを特徴とする天然ガス水和物の分解・ガ
    ス回収法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、高圧力空間
    が、高圧力容器で構成される空間であることを特徴とす
    る気体または天然ガス水和物の分解・ガス回収法。
  4. 【請求項4】 請求項1または2において、前記高圧力
    空間を構成する壁面の一部又は大部分が前記気体または
    天然ガス水和物であり、該壁面を構成する水和物に水又
    は熱水を接触せしめることにより、水和物を分解せしめ
    ることを特徴とする気体または天然ガス水和物の分解・
    ガス回収法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれかにおいて、前記
    気体または天然ガス水和物を内包する高圧力空間内に水
    または熱水を供給し、またはさらにこれらの圧力を調整
    することによって、前記気体または天然ガス水和物,水
    および気体の少なくとも三相が共存する状態を作ること
    を特徴とする気体または天然ガス水和物の分解・ガス回
    収法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれかにおいて、前記
    高圧力空間内の前記気体または天然ガス水和物またはこ
    れと共存する氷または水の少なくとも一部を加熱するこ
    とにより、前記三相の共存する状態を作ることを特徴と
    する気体または天然ガス水和物の分解・ガス回収法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜6のいずれかにおいて、前記
    高圧力空間内の気体または天然ガスを分解し排出する過
    程において、該高圧力空間内に水または熱水を間歇的ま
    たは連続的に供給することを特徴とする気体または天然
    ガス水和物の分解・ガス回収法。
  8. 【請求項8】 請求項1〜7のいずれかにおいて、高圧
    力空間からの気体または天然ガスの排出速度または排出
    圧力を制御することにより、気体または天然ガス水和物
    の分解速度を制御することを特徴とする気体または天然
    ガス水和物の分解・ガス回収法。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8のいずれかにおいて、気体
    または天然ガスを回収した後に前記高圧力が空間内に残
    された氷を、該高圧力空間を開放することによって、取
    り出すことを特徴とする気体または天然ガス水和物の分
    解・ガス回収法。
  10. 【請求項10】 気体または天然ガスと水からなる固体
    状の水和物を高圧力下で水の存在のもとに分解し、得ら
    れた気体または天然ガス成分を回収する装置であって、 1)高圧力空間を構成する高圧壁と、 2)該高圧力空間内に水又は熱水を供給,排出または循環
    せしめるために、前記高圧壁を介してこれに気密に取り
    付けられた給排水管, およびポンプと、 3)前記高圧力空間内に供給し、排出する水又は熱水を所
    定の圧力または水量に、または圧力と水量を同時に調節
    するための給排水調整装置と、 4)前記高圧力空間内において前記水和物が分解した結果
    生成する気体または天然ガスを貯蔵するために、ガス配
    管を介して取付けられた貯蔵装置と、 5)前記高圧力空間内において生成し、貯蔵装置に流出す
    る気体または天然ガスの圧力を、所定の圧力に調整する
    ガス圧制御装置と、 6)前記水和物の分解によって生じた氷を、水とともに、
    または大部分が氷である状態で高圧力空間から取り出す
    氷取出機構 とを備えたことを特徴とする気体または天然ガス水和物
    の分解・ガス回収装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、前記高圧力空間
    を構成する高圧壁の一部または大部分が、前記天然ガス
    水和物の堆積層で構成され、かつ、該堆積層の内面が分
    解するように、注入された水又は熱水が、該堆積層の一
    部と接触するようになしたることを特徴とする天然ガス
    水和物の分解・ガス回収装置。
  12. 【請求項12】 請求項10において、前記高圧力空間
    を構成する高圧壁が、高圧力容器で構成され、該高圧力
    容器に固体状の気体または天然ガス水和物を挿入し、ま
    たは投入しうるような開閉自在な供給口を設けたことを
    特徴とする気体または天然ガス水和物の分解・ガス回収
    装置。
  13. 【請求項13】 請求項10〜12のいずれかにおい
    て、前記高圧力空間内の気体または天然ガスと水とをあ
    らかた流出せしめた後に、該空間内の氷を取り出すため
    に、高圧壁または高圧力容器に開閉自在な氷取出口を設
    けたことを特徴とする気体または天然ガス水和物の分解
    ・ガス回収装置。
  14. 【請求項14】 請求項10,12または13のいずれ
    かにおいて、高圧力空間の容積を可変となしたることを
    特徴とする気体または天然ガス水和物の分解・ガス回収
    装置。
  15. 【請求項15】 請求項10〜14のいずれかにおい
    て、前記高圧力空間内部または高圧力容器の外部に加熱
    用の熱源を設けたことを特徴とする気体または天然ガス
    水和物の分解・ガス回収装置。
  16. 【請求項16】 請求項10〜15のいずれかにおい
    て、前記高圧力空間内における沸騰抑制装置,ガス流出
    路における水滴または氷滴除去装置,ガス流出路におけ
    る水分除去装置の内の少なくも1つを設け、回収するガ
    ス中の水分を除去するようになしたることを特徴とする
    気体または天然ガス水和物の分解・ガス回収装置。
  17. 【請求項17】 請求項10〜16のいずれかにおい
    て、前記給排水管,ガス配管,および弁類に加熱手段を
    設け、水の凍結あるいは気体または天然ガス水和物の生
    成を避けるようになしたることを特徴とする気体または
    天然ガス水和物の分解・ガス回収装置。
  18. 【請求項18】 請求項10記載のガスの貯蔵装置がガ
    スの液化装置であることを特徴とする気体または天然ガ
    ス水和物の分解・ガス回収装置。
  19. 【請求項19】 請求項10〜17のいずれかにおい
    て、圧力の異常な上昇の信号を受けて水の供給を停止
    し、または安全弁を開放するための制御機構を設けたこ
    とを特徴とする気体または天然ガス水和物の分解・ガス
    回収装置。
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