JPH0827462B2 - 光―光変換素子の応用装置 - Google Patents

光―光変換素子の応用装置

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JPH0827462B2
JPH0827462B2 JP2160557A JP16055790A JPH0827462B2 JP H0827462 B2 JPH0827462 B2 JP H0827462B2 JP 2160557 A JP2160557 A JP 2160557A JP 16055790 A JP16055790 A JP 16055790A JP H0827462 B2 JPH0827462 B2 JP H0827462B2
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正人 古屋
鉄二 鈴木
敬一 前野
一郎 根岸
扶二子 辰巳
竜作 高橋
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は光−光変換素子を応用して構成された表示装
置や撮像装置等の応用装置に関する。
(従来の技術) 表示装置としては従来からスライド投影機のように写
真フィルムを使用したもの、あるいは受像管上に画像信
号を映出するもの、その他、各種の構成形態ものが知ら
れており、また撮像装置としては撮像管や固体撮像素子
を用いて構成したもの等が知られている。
(発明が解決しようとする課題) 前記した従来の表示装置では高い解像度を有する画像
を表示できなかったので、高い解像度の画像表示が可能
な表示装置が求められており、また、撮像装置としても
高い解像度を有する撮像装置が求められた。
そこで、高解像度の画像が表示できるように、光−光
変換素子を用いて高解像度の光学像を表示できるように
した表示装置や、光−光変換素子を用いて高解像度の映
像信号が発生できる撮像装置が考えられたが、従来の光
−光変換素子では、それの構成に用いるべき光変調材層
部材として、複屈折特性を利用したツイステッドネマテ
ィック液晶や各種の電気光学結晶を用いて、光変調材層
部材に印加された電界強度に応じて光の偏光面の傾きの
状態が変化するような動作を光変調材層部材に行わせて
いたから、光変調材層部材を通過することにより被写体
の光学像と対応する電荷像の電界強度により光の偏光面
の傾きの状態が変化した読出し光を、検光子によって光
強度の変化している状態の光として取り出すことが必要
であるために、光学系中に備える偏光子や検光子の存在
によって必然的に効率が低下したり、シェーディングが
発生するという欠点があった。
また、前記のように光変調材層部材として、複屈折特
性を利用したツイステッドネマティック液晶や各種の電
気光学結晶を用いた場合には、光変調材層部材による光
変調作用が結晶の光学軸の方向に依存しているために、
光変調材層部材の面の法線以外の方向から読出し光を入
射させると著るしく効率が低下するために、光変調材層
部材への読出し光の入射方向は光変調材層部材の面の法
線方向とされるから、反射型の光−光変換素子において
は入射させた読出し光と、光−光変換素子から出射する
読出し光とが分離できるように、光路中にハーフミラ
ー、あるいは偏光ビームスプリッタ等の光学部材を設け
ることが行われるが、周知のように前記のような光学部
材の使用は光の利用効率を低下させる他、書込光によっ
て画像情報が書込まれるようになされるような場合に
は、書込み光の漏れが読出されるというようなことも起
こる。
さらに、前記した光変調材層部材としてツイステッド
ネマティック液晶層による光変調材層部材が使用された
場合には、スペーサを用いて作ったセルにツイステッド
ネマティック液晶を注入しなければならないという複雑
な工程が必要とされるという欠点がある他に、大型な光
−光変換素子を作る場合には、均一な厚さのツイステッ
ドネマティック液晶層による光変調材層部材を構成させ
ることが困難であり、さらにまた、前記した光変調材層
部材として例えばニオブ酸リチウムの単結晶、その他の
固体素子が使用された場合には、半波長電圧が高く、ま
た、取扱いが容易でない等の問題点があった。
さらにまた光−光変換素子が平面状のものとして構成
されている場合には、レーザ光の偏向等の手段により、
光−光変換素子の全面に画像情報の書込みが行われるよ
うにするときにfθレンズ等の複雑な偏向光学系が必要
とされる。
(課題を解決するための手段) 本発明は所定の電圧が印加された2枚の電極の間に、
少なくとも光導電層部材と、散乱モードで動作しうつ光
変調材層部材とによって構成した光−光変換素子におけ
る光導電層部材側の電極を通して、撮像や表示の対象に
されている情報を含む電磁放射線を光導電層部材に与え
て、光導電層部材と光変調材層部材との間に前記した表
示の対象にされている情報を含む電磁放射線と対応する
電荷像を生じさせる手段と、前記の電荷像による電界に
よって前記した光変調材層部材に光に対する散乱の度合
いに変化を生じさせる手段と、電磁放射線を用いて前記
した光変調材層部材における表示の対象にされている情
報を含む電磁放射線像と対応する光に対応する散乱の度
合いの変化を読出して表示したり、読出された光学的な
情報を光電子変換して出力するようにした表示装置や撮
像装置を提供する。
(作用) 光−光変換素子の2つの電極間に電圧を与えて、散乱
モードで動作しうる光変調材層部材に電界が加わるよう
にしておき、また、光−光変換素子における光導電層部
材側の電極を通して、撮像や表示の対象にされている情
報を含む電磁放射線を光導電層部材に与えると、光導電
層部材の電気抵抗値はそれに到達した撮像や表示の対象
にされている情報を含む電磁放射線と対応して変化する
ために、光導電層部材とそれに接する部材との境界面に
は光導電層部材に与えられた撮像や表示の対象にされて
いる情報を含む電磁放射線と対応した電荷像が生じる。
前記の状態において、電源の電圧が印加されている2
つの電極間に、前記した光導電層部材に対して直列的な
関係に設けられている光変調材層部材には、撮像や表示
の対象にされている情報を含む電磁放射線と対応した電
荷像の電荷分布に応じた強度分布の電界が加わる。
この状態で光変調材層部材はそれに印加された電界強
度に対応して光に対する散乱の度合いが変化しているか
ら、光変調材層部材に読出し光を投射すると、光変調材
層部材を通過する読出し光の透過状態が変化する。
それにより前記した表示の対象にされている情報を含
む電磁放射線に対応した電荷像に従って光量が変化して
いる状態の光として光変調材層部材から出射して、光学
像による表示が行われるようにする。また、光学像を電
気信号に変換して映像信号を出力する。
表示装置における光−光変換素子の光変調材層部材と
して用いられる高分子−液晶複合膜中の液晶の分子の姿
態が、細孔壁の表面の力によって保持された状態にされ
ることにより高分子−液晶複合膜に記憶された画像情報
は、高分子−液晶複合膜に与えられる電熱による加熱、
あるいは高分子−液晶複合膜に照射されたレーザ光によ
る加熱によって、高分子−液晶複合膜中の液晶が等方性
相にされることにより消去される。
表示装置や撮像装置における光−光変換素子に入射さ
せるべき読出し用の電磁放射線を、それの主光軸が光−
光変換素子の法線方向とは異なるようにして光−光変換
素子に入射されるようにすることにより、光の利用効率
の向上された装置が構成でき、また、表示装置や撮像装
置における光−光変換素子として光の入射面及び光の出
射面が曲面状に構成されているものを使用することによ
り光学系の構成を簡単化できる。
(実施例) 以下、添付図面を参照して本発明の光−光変換素子の
応用装置についての具体的な内容を詳細に説明する。
第1図に示されている表示装置において、Oは被写
体、Lは撮像レンズ、PPCe(PPCm)は光−光変換素子、
Vbは電源、LSは光源、Lcはコリメーターレンズ、Lpは投
影レンズ、Sはスクリーンであって、この第1図に示さ
れている表示装置は被写体Oの光学像を、光−光変換素
子PPCe(PPCm)において高解像度の電荷像に変換し、さ
らに、その電荷像を読出し光によって読出した後に表示
させるようにした構成形態のものである。
ここで、まず、第8図及び第9図に示されている光−
光変換素子PPCe、すなわち、電荷像によって情報の記憶
動作が行われるようになされている構成形態の光−光変
換素子PPCeの構成態様、動作の概要と、第10図乃至第13
図に示されている光−光変換素子PPCm、すなわち、光変
調材層部材として用いられている高分子−液晶メモリ膜
中の液晶の配向状態によって情報の記憶動作が行われる
ようになされている構成形態の光−光変換素子PPCmの構
成態様、動作の概要とについて説明する。
まず、第8図においてPPCeは光−光変換素子、Vbは電
源であり、光−光変換素子PPCeは透明電極Et1と、光導
電層部材PCLと、誘電体ミラーDMLと、高分子材料に高抵
抗液晶を分散させた高分子−液晶複合膜を用いて構成し
た光変調材層部材HLLと、透明電極Et2とを積層した構成
態様のものとなされている(第9図中に示されている光
−光変換素子PPCeも、第8図中に示されている光−光変
換素子と同じ構成態のものである)。
なお、第8図及び第9図中に示されている光−光変換
素子では、光導電層部材PCLと、高分子材料に高抵抗液
晶を分散させた高分子−液晶複合膜を用いて構成した光
変調材層部材HLLとの間に、誘導体ミラーDMLを設けてい
るが、光導電層部材PCLが読出し光RLを反射するととも
に、読出し光RLに感度を有しないものであれば、誘電体
ミラーDMLを省いてもよい。この点は第10図乃至第13図
中にPPCmの図面符号を用いて示してある光−光変換素子
における誘電体ミラーDMLについても同様である)。
ここで、第8図を参照して光−光変換素子PPCeにおけ
る光変調材層部材HLLとして用いられている高分子−液
晶複合膜について説明する。
前記した光変調材層部材HLLとして使用されている高
分子−液晶複合膜は、例えば、ポリエステル樹脂、ポリ
カーボネート樹脂、塩化ビニール樹脂、ポリアミド樹
脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリスチ
レン樹脂、シリコン樹脂のような体積抵抗率が1014Ωcm
以上の高分子材料中に、室温において液晶相を示し、か
つ、高い体積抵抗率を有するネマティック液晶を分散さ
せることによって構成されている。
次に、前記した高分子−液晶複合膜による光変調材層
部材HLLを用いて構成されている光−光変換素子の製作
例について述べると、(1)英国BDH社製の室温ネマテ
ィック液晶E−44を3グラム計量し、前記した3グラム
の室温ネマティック液晶E−44を20グラムのPMMAのクロ
ロホルム10%溶液に添加して攪拌した後に静置する。
一方の面に透明電極Et2として例えばITOの膜を形成させ
たガラス板(第8図及び第9図中では図示が省略されて
いる)を充分に洗浄し、前記したガラス板におけるITO
膜による透明電極Et2上に、前記のように静置しておい
た液晶を含むPMMAのクロロホルム溶液をバーコータによ
って塗布して高分子−液晶複合膜による光変調材層部材
HLLを構成させる。
前記した高分子材料としては前記したPMMAの他に、溶
剤に溶けてフィルム状に塗布することができ、かつ、高
い体積抵抗率を有する高分子材料であれば何でもよい
が、特に透明度の良好なポリカーボネート、PETなどは
良好に使用できるのである{この点は後述されている
(2),(3)の他の製作例についても同様である}。
前記した工程により作られたガラス板と透明電極Et2
と高分子−液晶複合膜による光変調材層部材HLLとが積
層された構造体と、前記した工程とは別の工程によって
作られた構造体、すなわち、ガラス板(第8図及び第9
図中では図示が省略されている)と透明電極Et1と光導
電層部材PCLと誘電体ミラーDMLとが積層された構造体と
を、単に貼り合わせると第8図及び第9図中に示される
ような光−光変換素子が構成できる。
(2)チッソ株式会社製の室温ネマティック液晶LIXON5
017(またはLIXON5028)を3グラム計量し、前記した3
グラムの室温ネマティック液晶LIXON5017(またはLIXON
5028)を10重量%の20グラムのPMMAのクロロホルム溶液
に添加して攪拌した後に静置する。
一方の面に透明電極Et2としてITOの膜を形成させたガ
ラス板(第8図及び第9図中では図示が省略されてい
る)を充分に洗浄し、前記したガラス板におけるITO膜
による透明電極Et2上に、前記のように静置しておいた
液晶を含むPMMAのクロロホルム溶液をバーコータによっ
て塗布して高分子−液晶複合膜による光変調材層部材HL
Lを構成させる。
前記した工程により作られたガラス板と透明電極Et2
と高分子−液晶複合膜による光変調材層部材HLLとが積
層された構造体と、前記した工程とは別の工程によって
作られた構造体、すなわち、ガラス板(第8図及び第9
図中では図示が省略されている)と透明電極Et1と光導
電層部材PCLと誘電体ミラーDMLとが積層された構造体と
を、単に貼り合わせると第8図及び第9図に示されるよ
うな構成の光−光変換素子が得られることになる。
(3)メルク・ジャパン社製の室温ネマティック液晶ZL
I4277を3グラム計量し、前記した3グラムの室温ネマ
ティック液晶ZLI4277を10重量%の20グラムのPMMAのク
ロロホルム溶液に添加して攪拌した後に静置する。
一方の面に透明電極Et2としてITOの膜を形成させたガ
ラス板(第8図及び第9図中では図示が省略されてい
る)を充分に洗浄し、前記したガラス板におけるITO膜
による透明電極Et2上に、前記のように静置しておいた
液晶を含むPMMAのクロロホルム溶液をバーコータによっ
て塗布して高分子−液晶複合膜による光変調材層部材HL
Lを構成させる。
前記した工程により作られたガラス板と透明電極Et2
と高分子−液晶複合膜による光変調材層部材HLLとが積
層された構造体と、前記した工程とは別の工程によって
作られた構造体、すなわち、ガラス板と透明電極Et1と
光導電層部材PCLと誘電体ミラーDMLとが積層された構造
体とを、単に貼り合せると第8図及び第9図に示される
ような構成の光−光変換素子が得られることになる。
前記した高分子材料に液晶を分散させた高分子−液晶
複合膜は、それの膜厚のばらつきが±0.1ミクロンの範
囲となるように成膜することは容易であり、従来の光−
光変換素子に比べて製作が容易である。
前記のようにして製作された高分子−液晶複合膜によ
る光変調材層部材HLLにおける液晶は、高分子材料中に
存在する無数の細孔中に閉じ込められた状態となされて
いるが、前記した光変調材層部材HLLとして使用される
高分子−液晶複合膜における前記の細孔は、第10図乃至
第13図を参照して後述されている実施例中に示されてい
る光−光変換素子PPCmにおいて、それの光変調材層部材
HLMとして使用されている高分子−液晶複合膜で高分子
材料中に液晶を閉じ込めている無数の細孔に比べて寸法
が大きなものとされている。
また、前記した(1)〜(3)の製作例の内で製作例
の(2),(3)で使用しているネマティック液晶は、
それの比抵抗が1×1013Ωcmというように高い値を示す
ものであるために、その液晶を分散させる高分子材料と
して体積抵抗率が1014Ωcm以上のものを用いて作られた
高分子−液晶複合膜による光変調材層部材HLLを備えた
光−光変換素子では高い解像度の画像情報の書込み読出
し動作を行うことができ、また、光変調材層部材HLLと
して用いられている高分子−液晶複合膜に与えられる電
界は直流電界であっても、液晶として高抵抗のもの(イ
オンの混入量が極めて少い液晶)が使用されていること
により、長時間の経過によっても画像の解像度の低下が
生じないようにできる。
すなわち、高分子−液晶複合膜を用いた光変調材層部
材において、多くのイオンを含んでいるために体積抵抗
率の低い液晶が用いられた場合には、光変調材層部材に
印加された電界によって液晶に含まれているイオンが移
動して、光変調材層部材に電界を与えている電荷像によ
る電界の強度を低下させるために、液晶分子の光学軸の
傾きが減少し、前記した液晶分子の光学軸の傾きの減少
によって電荷像による電界が乱れて電荷像の解像度の劣
化が生じるのであるが、前記した製作例の(2),
(3)で使用しているネマティック液晶のように、それ
の比抵抗が1×1013Ωcmというように高い値を示すもの
であり、また、その液晶を分散させる高分子材料として
体積抵抗率が1014Ωcm以上のものを用いて作られた高分
子−液晶複合膜による光変調材層部材HLLを備えた光−
光変換素子では、液晶には多くのイオンが含まれていな
いためにイオンによる前述のような不都合な動作が行わ
れず、したがって前記した構成の光−光変換素子では、
高い解像度の画像情報の書込み読出し動作が行われてい
るのである。
さて、第8図に示されている光−光変換素子PPCeにお
いて、それの2つの透明電極Et1,Et2間に電源Vbから電
圧を与えて、散乱モードで動作しうる光変調材層部材と
して構成されている高分子材料に高抵抗液晶を分散させ
た高分子−液晶複合膜による光変調材層部材HLL間に電
界が加わるようにしておき、また、光−光変換素子PPCe
における光導電層部材PCL側に書込み光WLを光導電層部
材PCLに与えると、前記した光導電層部材PCLの電気抵抗
値はそれに到達した入射光と対応して変化するために、
光導電層部材PCLと誘電体ミラーDMLとの境界面には光導
電層部材に結与えられた光と対応した電荷像が生じる。
前記の状態において、電源Vbの電圧が印加されている
2つの透明電極Et1,Et2間に、前記した光導電層部材PCL
に対して直列的な関係に設けられている高分子材料に高
抵抗液晶を分散させた高分子−液晶複合膜による光変調
材層部材HLLには、書込み光と対応した電荷像の電荷分
布に応じた強度分布の電界が加わる。
この状態で光変調材層部材HLLとして用いられている
高分子−液晶複合膜では、前記の電荷像による電界によ
り液晶の配向状態が変化して書込み光と対応した液晶の
配向状態の変化像が生じる。
前記のようにして光導電層部材PCLと誘電体ミラーDML
との境界面に生じた電界像による電界に基づいて、光変
調材層部材HLLとして用いられている高分子−液晶複合
膜に書込み光と対応して生じた液晶の配向状態の変化像
は、光導電層部材PCLと誘電体ミラーDMLとの境界面に生
じている電荷像が存在している限り、そのままの状態に
保持されている。
すなわち、前記した電荷像によって光変調材層部材HL
Lとして用いられている高分子−液晶複合膜に与えられ
る電界は直流電界であるが、液晶として高抵抗のもの
(イオンの混入量が極めて少い液晶)が使用されている
ことにより、既述のように長時間の経過によっても画像
の解像度の低下が生じないようにできる。
なお、第8図示の光−光変換素子PPCeにおける2つの
透明電極Et1,Et2間に接続する電源として交流電源を用
いても記録,再生動作を行うことができるということは
いうまでもないが、透明電極Et1,Et2間に交流電源を接
続して記録動作を行った場合には、前記したような電荷
像の記録が行われないために記録動作と同時に再生動作
を行うことが必要とされる。
次に前述のようにして光導電層部材PCLと誘電体ミラ
ーDMLとの境界面に生じた電荷像(誘電体ミラーDMLが使
用されない場合には、電荷像は光導電層部材PCLと光変
調材層部材HLLとして用いられている高分子−液晶複合
膜との境界面に生じることはいうまでもない)を消去す
ると、光変調材層部材HLLとして用いられている高分子
−液晶複合膜に与えられる電界がなくなるために高分子
−液晶複合膜中の液晶が等方性相になって読出し光RLを
光変調材層部材HLLに入射させても画像情報は再生され
ない、すなわち、消去が行われることになる。
そこで、消去動作としては前記のように光導電層部材
PCLと誘電体ミラーDMLとの境界面に生じた電荷像(誘電
体ミラーDMLが使用されない場合には、電荷像は光導電
層部材PCLと光変調材層部材HLLとして用いられている高
分子−液晶複合膜との境界面に生じることはいうまでも
ない)が消去されるようにすればよく、そのためには例
えば第9図に例示されているように、消去用の光源ELS
からの消去光ELをレンズLeを介して光−光変換素子PPCe
の透明電極Et1側から光−光変換素子PPCeに入射させ
て、それの光導電層部材PCLの電気抵抗値を低下させる
ようにすればよい。なお、前記の消去動作時における光
−光変換素子PPCeの2つの透明電極Et1,Et2は、前記し
た両者間が短絡された状態にされていても、あるいは両
者が接地されていてもよい。
第8図を参照して既述したように、書込み光と対応す
る電荷像が光−光変換素子PPCeにおける光導電層部材PC
Lと誘電体ミラーDMLとの境界面(誘電体ミラーDMLが使
用されない場合には、光導電層部材PCLと光変調材層部
材HLLとして用いられている高分子−液晶複合膜との境
界面)に生じて、その電荷像による電界が光変調材層部
材HLLに印加されている状態において、光−光変換素子P
PCeにおける透明電極Et2側から読出し光RLを図示されて
いない光源から入射すると、その読出し光RLは透明電極
Et2→光変調材層部材HLLとして用いられている高分子−
液晶複合膜→誘電体ミラーDMLの経路で誘電体ミラーDML
に達し、そこで反射された後に光変調材層部材HLLとし
て用いられている高分子−液晶複合膜→透明電極Et2の
経路で光−光変換素子PPCeから出射する。
前記のようにして光−光変換素子PPCeか出射された読
出し光RLは、光導電層部材PCLと誘電体ミラーDMLとの境
界面(誘電体ミラーDMLが使用されない場合には、光導
電層部材PCLと光変調材層部材HLLとして用いられている
高分子−液晶複合膜との境界面)に生じている電荷像に
よる電界と対応して光の強度が変化している状態のもの
になっている。
すなわち、光変調材層部材HLLとして用いられている
高分子−液晶複合膜における液晶に、被写体の光学像と
対応した電界像の電荷分布に応じた強度分布の電界が加
わることにより、前記の液晶がそれに印加された電界強
度と対応して配向の状態を変化して、光変調材層部材HL
Lとして用いられている高分子−液晶複合膜中を前記の
ように往復通過する読出し光RLに対して異なる散乱動作
を行うから、光変調材層部材HLLに読出し光を投射する
と、光変調材層部材HLLを通過した後に出射した読出し
光RLは、それの光強度が被写体の光学像と対応して変化
しているものになるのである。
このように光−光変換素子PPCeから出射する読出し光
RLが書込み光と対応して光強度が変化している状態のも
のになっているから、それを検光子によって光強度の変
化している光に変換してから利用している場合に比べ
て、構成の簡単化が容易になるとともに、光を効率的に
使用することができるという利点が得られる。
読出し光RLの光源としてはレーザ光源、白熱灯、放電
灯など、任意の光源からの光を用いることができる。ま
た、読出し光RLは微小な径の光束でも、大面積の光束で
も使用できることはいうまでもない。
次に、第10図乃至第13図に示されている光−光変換素
子について説明する。各図においてPPCmは光−光変換素
子、Vbは電源、WLは書込み光、RLは読出し光であり、ま
た、第10図においてHECは加熱用電源、第11図においてL
eはレンズ、ELSは消去用の光源、第13図においてELSlは
消去用のレーザ光源、DEFは光偏向器、Mは反射鏡であ
る。
第10図中に示されている光−光変換素子PPCmは透明電
極Et1と、光導電層部材PCLと、誘電体ミラーDMLと、高
分子材料に液晶を分散させた高分子−液晶メモリ膜を用
いて構成した光変調材層部材HLMと、透明電極Et2と、加
熱層HEL(この加熱層HELと透明電極Et2とが兼用された
構成のものとされてもよい)とを積層した構成態様のも
のとなされており、また、第11図及び第13図中に示され
ている光−光変換素子PPCmは透明電極Et1と、光導電層
部材PCLと、誘電体ミラーDMLと、高分子材料に液晶を分
散させた高分子−液晶メモリ膜を用いて構成した光変調
材層部材HLMと、熱吸収層HLLと、透明電極Et2とを積層
した構成態様のものとなされており、さらに、第12図中
に示されている光−光変換素子PPCmは透明電極Et1と、
光導電層部材PCLと、誘電体ミラーDMLと、熱吸収層HIL
と、高分子材料に液晶を分散させた高分子−液晶メモリ
膜を用いて構成した光変調材層部材HLMと、透明電極Et2
とを積層した構成態様のものとなされている。
なお、第10図及び第11図ならびに第13図中に示されて
いる光−光変換素子PPCmでは、光導電層部材PCLと、高
分子材料に液晶を分散させた高分子−液晶メモリ膜を用
いて構成した光変調材層部材HLMとの間に、誘電体ミラ
ーDMLを設けているが、光導電層部材PCLが読出し光RLを
反射するとともに、読出し光RLに感度を有しないもので
あれば、誘電体ミラーDMLを省いてもよく、また、第12
図中に示されている光−光変換素子PPCmでは、光導電層
部材PCLと、熱吸収層HILとの間に、誘電体ミラーDMLを
設けているのが、熱吸収層HILと光導電層部材PCLとの一
方のものが読出し光RLを反射するとともに、読出し光RL
に感度を有しないものであれば誘電体ミラーDMLを省い
てもよい。
第10図中に示されている光−光変換素子PCCmにおける
加熱層HELは、消去動作時に加熱用電源HECから供給され
る電力によって発熱して、高分子材料に液晶を分散させ
た高分子−液晶メモリ膜を用いて構成されている光変調
材層部材HLM中の液晶を溶融させるためのものであり、
また、第11図乃至第12図中に示されている熱吸収層HIL
は、消去動作時に消去用の光によって発熱して、高分子
材料に液晶を分散させた高分子−液晶メモリ膜を用いて
構成されている光変調材層部材HLM中の液晶を溶融させ
るためのものである。
前記した第10図乃至第12図に示されている光−光変換
素子PPCmにおける光変調材層部材HLMは、何れも高分子
材料に液晶を分散させた高分子−液晶メモリ膜を用いて
構成されている。
前記した光−光変換素子PPCmにおいて光変調材層部材
HLMとして用いられている高分子−液晶メモリ膜は、第
8図を参照して説明した光−光変換素子PPCeにおける光
変調材層部材HLLとして用いられている高分子−液晶複
合膜と同様に、例えば、メタクリル樹脂、ポリエステル
樹脂、ポリカーボネート樹脂、塩化ビニール樹脂、ポリ
アミド樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、
ポリスチレン樹脂、シリコン樹脂のような体積抵抗率が
1014Ωcm以上の高分子材料中に、室温において液晶相を
示し、かつ、高い体積抵抗率を有するネマティック液晶
を分散させることによって構成させることができる。
そして、前記した高分子−液晶メモリ膜HLMの構成の
ために使用される液晶としては、室温でネマチック相を
形成するものであれが、どのようなものが使用されても
よいが、体積抵抗率が高いもの、粘度が高いものが使用
されることは、情報を高いコントラスト比で再生させた
り、記録性能を高める上で良い結果を生じさせる。ま
た、前記した高分子−液晶メモリ膜HLMの構成のために
使用される液晶としては高分子材料の融点よりも低い融
点のものが使用されることが必要である。
ところで、前記した光−光変換素子PPCmにおいて光変
調材層部材HLMとして用いられている高分子−液晶メモ
リ膜は、第8図を参照して既述されている高分子−液晶
複合膜を使用して構成された光変調材層部材HLLが、そ
れに印加されている電界によって液晶の配向の状態が保
持されていたのとは異なり、光変調材層部材HLMに電界
が印加されて高分子−液晶メモリ膜中の液晶の配向状態
が変化された後に、電界が除去されても高分子−液晶メ
モリ膜中の液晶の配向状態が変化しない、というメモリ
機能を備えているようなものとして作られるのである。
前記した高分子−液晶メモリ膜HLMの構成要素の一つ
として用いられている液晶は、高分子−液晶メモリ膜HL
Mの他の構成要素として用いられている多孔質の高分子
材料膜中にランダムに分布している状態で形成されてい
る無数の微小な細孔中に封入された状態になされている
が、前記した高分子−液晶メモリ膜中の液晶によるメモ
リ機能は、液晶が閉じ込められている高分子材料中の細
孔の大きさを小さくして、高分子材料中の液晶に加えら
れる細孔の壁の力が大きくすることによって得られるも
のと考えられており、前記の細孔が例えば0.5ミクロン
程度以下の径のものとなされることは望ましい実施の態
様である。
前記のように高分子−液晶メモリ膜における多孔質の
高分子材料膜中にランダムに分布して形成されている無
数の微小な細孔中に封入されている液晶に電界が印加さ
れて高分子−液晶メモリ膜が透明な状態になるような傾
向で液晶に生じた配向状態が前記した印加電界の除去後
においても保持され続けるというメモリ機能について補
足説明を行うと次の通りである。
細孔中に封入されている液晶分子は、細孔壁表面の力
を受けている状態で微小な細孔中にネマティック相の状
態で封入された状態になされている(細孔中に封入され
ている液晶分子は細孔壁の表面の力を受けるが、細孔壁
に近い液晶分子になる程前記の力は大きく加わる。した
がって径の小さな細孔になる程、細孔中に封入されてい
る液晶分子に加わる細孔壁の表面の力の影響が大にな
る)が、前記のように細孔壁の表面の力を受けている状
態で細孔中に封入されている液晶に対して、ある閾値以
上の電界強度の電界が印加された場合には、細孔壁の表
面からの力を受けている状態で細孔中にネマティック相
の状態で封入されている液晶分子は、前記した細孔壁の
表面から加えられている力に抗して電界の方向に配向す
るように変位する。
そして電界の印加に対応して液晶分子に生じる変位の
態様は、印加される電界の強度に応じて変化し、液晶に
印加される電界が弱い状態のときは細孔壁の表面から加
えられている力が弱い液晶分子、すなわち、主として細
孔の中心部付近に位置する液晶分子だけが印加された電
界の方向に向くような傾向で変位し、液晶に印加される
電界の強度が次第に強くなるのにつれて、細孔壁の表面
から加えられている力が強い液晶分子、すなわち、細孔
壁に近くに位置する液晶分子も印加された電界の方向に
液晶の分子軸の方向が向くような傾向で変位するという
変位の態様で液晶分子が配向する。
それで、高分子−液晶メモリ膜における多孔質の高分
子材料膜中にランダムに分布して形成されている無数の
微小な細孔中にネマティック相の状態で封入されている
液晶分子は、電界の印加時に前記した細孔壁の表面から
加えられている力に抗して液晶の分子軸の方向が電界の
方向に向くような傾向で変位するような変位の態様で配
向されるが、前記のように印加された電界によって配向
された液晶の分子は既述した細孔壁の表面の力によっ
て、そのままの姿態に保持されるから、前記のように電
界の印加によって変化された液晶の配向の状態は印加さ
れた電界が除去された後においても、そのままの状態に
保持されるためにメモリ機能を示すのである。
そして、液晶の配向の状態による情報の記憶状態を消
去するのには、光変調材層部材HLMとして使用されてい
る高分子−液晶メモリ膜中の液晶をそれの融点の温度と
高分子材料の融点との間の温度にまで昇温して、液晶を
溶融させて等方性相とすることによって行うことが必要
とされ、前記のようにして溶融状態になされて等方性相
になっていた液晶は、時間の経過により冷却してネマテ
ィック相になり、その部分が不透明な状態に変化する。
まず、第10図に示されている光−光変換素子PPCmの2
つの透明電極Et1,Et2間に電源Vbから電圧を与えて、散
乱モードで動作しうる光変調材層部材として構成されて
いる高分子材料に液晶を分散させた高分子−液晶メモリ
膜による光変調材層部材HLM間に電界が加わるようにし
ておき、また、光−光変換素子PPCmにおける光導電層部
材PCL側から図示されていない撮像レンズを介して被写
体の光学像を書込み光WLとして光導電層部材PCLに結像
させると、前記した光導電層部材PCLの電気抵抗値はそ
れに到達した入射光による光学像と対応して変化するた
めに、光導電層部材PCLと誘電体ミラーDMLとの境界面に
は光導電層部材に結像した被写体の光学像と対応した電
荷像が生じる。
前記の状態において、電源Vbの電圧が印加されている
2つの透明電極Et1,Et2間に、前記した光導電層部材PCL
に対して直列的な関係に設けられている高分子材料に液
晶を分散させた高分子−液晶メモリ膜による光変調材層
部材HLMには、被写体の光学像と対応した電荷像の電荷
分布に応じた強度分布の電界が加わる。
この状態で光変調材層部材HLMとして用いられている
高分子−液晶メモリ膜では、前記の電荷像による電界に
より液晶の配向状態が変化し、被写体の電磁放射線像と
対応した液晶の配向状態の変化像が生じ、その配向の状
態が記憶される。
前記のようにして光導電層部材PCLと誘電体ミラーDML
との境界面に生じた電荷像による電界に基づき、光変調
材層部材HLMとして用いられている高分子−液晶メモリ
膜に被写体の電磁放射線像と対応して生じた液晶の配向
状態の変化像は、光導電層部材PCLと誘電体ミラーDMLと
の境界面に生じている電荷像が除去されても、そのまま
の状態に保持されている。
第10図示の光−光変換素子PPCmにおける加熱層HEL側
から読出し光RLを図示されていない光源から入射する
と、その読出し光RLは加熱層HEL→透明電極Et2→光変調
材層部材HLMとして用いられている高分子−液晶メモリ
膜→誘電体ミラーDMLの経路で誘電体ミラーDMLに達し、
そこで反射された後に光変調材層部材HLMとして用いら
れている高分子−液晶メモリ膜→透明電極Et2の経路で
光−光変換素子PPCmから出射する。
前記のようにして光−光変換素子PPCmから出射された
読出し光RLは、光変調材層部材HLMとして用いられてい
る高分子−液晶メモリ膜に生じている液晶の配向状態の
変化像と対応して光の強度が変化している状態のものに
なっている。
このように光−光変換素子PPCmから出射する読出し光
RLは書込み光と対応して光強度が変化している状態のも
のになっているから、従来の光−光変換素子からの読出
し光のように、それを検光子によって光強度の変化して
いる光に変換してから利用している場合に比べて、構成
の簡単化が容易になるとともに、光を効率的に使用する
ことができるという利点が得られる。
なお、読出し光RLの光源としてはレーザ光源、白熱
灯、放電灯など、任意の光源からの光を用いることがで
きる。また、読出し光RLは微小な径の光束でも、大面積
の光束でも使用できることはいうまでもない。
次に、前記のようにして光変調材層部材HLMとして使
用されている高分子−液晶メモリ膜中の液晶の配向の状
態によって記憶されている情報を消去するには、光変調
材層部材HLMとして使用されている高分子−液晶メモリ
膜中の液晶をそれの融点の温度と高分子材料の融点との
間の温度にまで昇温して、液晶を溶融させて等方性相と
することによって行うことが必要とされるが、それは第
10図示の実施例の表示装置においては消去動作時に加熱
用電源HECからの加熱用電力を光−光変換素子PPCmの加
熱層HEL(この加熱層HELと透明電極Et2とが兼用された
構成のものとされもよい)に供給して加熱層HELを発熱
させ、光変調材層部材HLMとして使用されている高分子
−液晶メモリ膜を加熱して、高分子−液晶メモリ膜中の
液晶をそれの融点の温度と高分子材料の融点との間の温
度にまで昇温して、液晶を溶融させて等方性相とするこ
とによって行うことができる。
なお、書込み動作時に光導電層部材PCLと誘電体ミラ
ーDMLとの境界面に生じた電荷像(誘電体ミラーDMLが使
用されない場合には、電荷像は光導電層部材PCLと光変
調材層部材HLMとして用いられている高分子−液晶メモ
リ膜との境界面に生じることはいうまでもない)が残っ
ている場合には、前記した加熱による高分子−液晶メモ
リ膜における記憶の消去動作を行う以前に、前記のその
電荷像も消去することが必要であるが、前記の電荷像の
消去を行うためには例えば第9図に関して既述したよう
に、消去用の光源からの消去光をレンズを介して透明電
極Et1側から光−光変換素子PPCmに入射させて、光導電
層部材PCLの電気抵抗値を低下させるようにすればよ
い。
また、前記の消去動作時に2つの透明電極Et1,Et2間
を短絡した状態においても、あるいは開放状態にしてお
いても、もしくは接地してもよい。
第17図は高分子−液晶メモリ膜を光変調材層部材HLM
として使用している光−光変換素子PPCmの具体的な構成
例を示す斜視図であり、この図においてEt1,Et2は透明
電極、PCLは光導電層部材、DMLは誘電体ミラー、HLMは
光変調材層部材として使用されている高分子−液晶メモ
リ膜、16,18は電極、17はP型半導体部材、19はn型半
導体部材、20,21は電源である。
第16図は前記した第17図中に示されている光−光変換
素子PPCmにおける光変調材層部材HLMを構成している高
分子−液晶メモリ膜を液晶の融点の温度と高分子材料の
融点との間の温度にまで加熱して液晶を溶融させて等方
性相とし、光変調材層部材HLMの記憶内容を消去させる
ようにするための構成部分の斜視図であり、第18図は第
17図示の光−光変換素子PPCmにおける消去、書込み、読
出しの各動作のタイムチャートである。
第16図は、第17図に示してある光−光変換素子PPCmに
おける透明電極Et2の部分及び加熱,冷却素子の部分を
特に取出して示したものであって、第17図示の光−光変
換素子PPCmは、それの透明電極Et2の一端部にはP型半
導体部材17が、またそれの他端部にはn型半導体部材19
が設けられており、さらに前記したP型半導体部材17上
には電極16が設けられ、さらにまたn型半導体部材19に
は電極18が設けられている。
前記した透明電極Et2としては、熱伝導率の面から考
えて金(Au)の薄膜を使用することは望ましい実施の態
様である。また前記したP型,n型の半導体部材17,19と
しては、例えばSi,a−Si,Bi2Te3,PbTe,FeSi2などが使用
されてもよいのであり、前記した半導体部材17,19とし
ては、例えばn型a−SiとP型a−Siとの組合わせ、と
いうような使用材料の選択が行なわれる。
また、前記した電極16,18としては、前記したP型,n
型の各半導体部材17,19に対して、オーミックコンタク
トがとれる金属、例えばアルミニウム、錫、金(Au)な
どの内から適当なものが選択使用されてよい。
高分子−液晶メモリ膜を光変調材層部材HLMとして使
用している第17図示の光−光変換素子PPCmにおいて、透
明電極Et1,Et2には電源21が接続されており、また、電
極16,18には電源20が接続されている。
前記した電源20,21は光−光変換素子PPCmにおける各
動作モードに従って、それぞれ接続されている電極16,1
8間、または透明電極Et1,Et2間に第30図に例示されてい
るような電圧を供給する。
光−光変換素子PPCmに対して新たな書込み動作が行な
われるときには、前記の新たな書込み動作の開始に先立
って光−光変換素子PPCmの光変調材層部材HLMに記憶さ
れている情報を消去するために、電源20から電極16→P
型半導体部材17→透明電極Et2→n型半導体部材19→電
極18→電源20の回路に電流が流されると、前記したP型
半導体部材17とn型半導体部材19とにオーミックコンタ
クトしている透明電極Et2が加熱されて、それにより光
変調材層部材HLMに使用されている高分子−液晶メモリ
膜における液晶が溶融して等方性晶になされる。
電源20の電圧の極性が前記した消去期間の終了時に反
転されて、電源20から電極18→n型半導体部材19→透明
電極Et2→P型半導体部材17→電極16→電源20の回路に
電流が流されると、前記したP型半導体部材17とn型半
導体部材19とにオーミックコンタクトしている透明電極
Et2が冷却されて、光変調材層部材HLMに使用されている
高分子−液晶メモリ膜における液晶が等方性晶からネマ
ティック相に戻される。
前記した電源20から電極16,18間に流される電流の方
向は、既述した消去動作時だけに透明電極Et2が発熱さ
れる状態となされるような電流の方向、すなわち、P型
半導体部材17の方からn型半導体部材19に向って電流が
流れるようになされ、また、前記した消去動作以外の動
作モードには常にn型半導体部材19の方からP型半導体
部材17に向って電流が流されて透明電極Et2が冷却され
る状態になされている。
第17図示の光−光変換素子PPCmが書込み動作を行なう
場合には、電源21から透明電極Et1,Et2間に電圧を与え
て、散乱モードで動作しうる光変調材層部材として構成
されている高分子材料に液晶を分散させた高分子−液晶
メモリ膜による光変調材層部材HLM間に電界が加わるよ
うにしておき、光−光変換素子PPCmにおける光導電層部
材PCL側から書込み光を入射させて光導電層部材PCLに結
像させると、前記した光導電層部材PCLの電気抵抗値は
それに到達した入射光による光学像と対応して変化し、
光導電層部材PCLと誘電体ミラーDMLとの境界面には光導
電層部材に結像した被写体の光学像と対応した電荷像が
生じ、それにより高分子材料に液晶を分散させた高分子
−液晶メモリ膜による光変調材層部材HLMには、被写体
の光学像と対応した電荷像の電荷分布に応じた強度分布
の電界が加わり、高分子−液晶メモリ膜における液晶の
配向状態が変化し、被写体の電磁放射線像と対応した液
晶の配向状態の変化像が生じ、その配向の状態が記憶さ
れる。
前記のようにして光導電層部材PCLと誘電体ミラーDML
との境界面に生じた電荷像による電界に基づき、光変調
材層部材HLMとして用いられている高分子−液晶メモリ
膜に被写体の電磁放射線像と対応して生じた液晶の配向
状態の変化像は、光導電層部材PCLと誘電体ミラーDMLと
の境界面に生じている電荷像が除去されても、そのまま
の状態に保持されている。
次に、第17図示の光−光変換素子PPCmにおける透明電
極Et2側から読出し光を図示されていないない光源から
入射すると、その読出し光が透明電極Et2→光変調材層
部材HLMとして用いられている高分子−液晶メモリ膜→
誘電体ミラーDMLの経路で誘電体ミラーDMLに達し、そこ
で反射された後に光変調材層部材HLMとして用いられて
いる高分子−液晶メモリ膜→透明電極Et2の経路で光−
光変換素子PPCmから出射する。
次に、第11図乃至第13図示の光−光変換素子PPCmの構
成は、既述した第10図に示されている光−光変換素子PP
Cmとは異なっているが、第11図及び第13図に示されてい
る光−光変換素子PPCmにおける書込み動作と読出し動作
とは、既述した第10図示の光−光変換素子PPCmにおける
書込み動作及び読出し動作と同一であって、消去動作に
ついて異なるだけである。
すなわち、第11図乃至第13図示の光−光変換素子PPCm
では、光変調材層部材HLMとして使用されている高分子
−液晶メモリ膜中の液晶の配向の状態によって記憶され
ている情報を消去するための消去動作に際して、光変調
材層部材HLMとして使用されている高分子−液晶メモリ
膜中の液晶をそれの融点の温度と高分子材料の融点との
間の温度にまで昇温させるための加熱作用が、消去光の
照射によって生じる熱吸収層HILの昇温によって行われ
るような構成が採用されている点が既述の第10図示の光
−光変換素子PPCmとは異なっているのである。
そして、第11図示の光−光変換素子PPCmの消去動作
は、それの熱吸収層HILに、消去用光源ELSからの消去光
をレンズLeを介して照射することにより行うようにして
おり、また、第12図示の光−光変換素子PPCmの消去動作
は、それの熱吸収層HILに、図示されていない消去用光
源からの消去光ELを透明電極Et1と光導電層部材PCLとを
介して照射することにより行うようにしており、さら
に、第13図示の光−光変換素子PPCmの消去動作は、光−
光変換素子PPCmにおける熱吸収層HILに、消去用レーザ
光源ELSlからの消去光を光偏向装置DEFによって所定の
偏向態様で偏向し、それを反射鏡Mを介して照射するこ
とにより行うようにしている。
なお、第11図乃至第13図示の光−光変換素子PPCmに設
けるべき熱吸収層HILは、それに生じた消去用の熱が変
調材層部材HLMとして使用されている高分子−液晶メモ
リ膜中の液晶を有効に昇温できるようにできれば、光−
光変換素子PPCm中のどの部分に設けられていてもよいこ
とは勿論であり、また前記の熱吸収層HILと電極とが兼
用されるような構成になされていてもよい。
さて、前記したように散乱モードで動作しうる光変調
材層部材を備えている光−光変換素子PPCe(または光変
換素子PPCm)を備えている本発明の表示装置において、
まず、第1図に示されている実施例の表示装置では、光
−光変換素子PPCe(またはPPCm)に対して被写体Oの光
学像が撮像レンズLによって光−光変換素子PPCe(また
はPPCm)における光導電層部材に結像されて、それに対
応する電荷像が第8図乃至第13図を参照して既述したよ
うに、光−光変換素子PPCe(またはPPCm)における光導
電層部材PCLにおける透明電極Et1側とは反対側の面と他
の部材との境界面に生じて、その電荷像による電界が光
変調材層部材HLL(またはHLM)に印加されることによっ
て、光変調材層部材HLL(またはHLM)として用いられて
いる高分子−液晶複合膜(または高分子−液晶メモリ
膜)中の液晶の配向の状態は、それに印加された電界強
度と対応して変化して、その配向状態が保持される。
それで、光源LSからコリメータレンズLcを介して読出
し光を光−光変換素子PPCe(またはPPCm)における透明
電極Et2側に入射させると、その読出し光は透明電極Et2
→光変調材層部材HLL(またはHLM)として用いられてい
る高分子−液晶複合膜(または高分子−液晶メモリ膜)
→誘電体ミラーDMLの経路で誘電体ミラーDMLに達し、そ
こで反射された後に光変調材層部材HLL(またはHLM)と
して用いられている高分子−液晶複合膜(または高分子
−液晶メモリ膜)→透明電極Et2の経路で光−光変換素
子PPCe(またはPPCm)から出射する。
{なお、前記した光−光変換素子中における読出し光
の光路についての説明は、光−光変換素子における読出
し光の光路中に加熱層HELや熱吸収層HILを備えていない
構成の光−光変換素子に関するものであるが、光−光変
換素子における読出し光の光路中に加熱層HELや熱吸収
層HILを備えている構成の光−光変換素子における読出
し光の光路中には加熱層HELや熱吸収層HILが含まれるこ
とはいうまでもない}。
前記のようにして光−光変換素子PPCe(またはPPCm)
から出射された読出し光は、既述した光導電層部材PCL
と他の部材との境界面に生じている電荷像による電界と
対応して光の強度が変化している状態のものになってい
る。
すなわち、光変調材層部材HLL(またはHLM)として用
いられている高分子−液晶複合膜(または高分子−液晶
メモリ膜)における液晶に、被写体の光学像と対応した
電荷像の電荷分布に応じた強度分布の電界が加わること
により、前記の液晶がそれに印加された電界強度と対応
して配向の状態を変化して、光変調材層部材HLL(また
はHLM)として用いられている高分子−液晶複合膜(ま
たは高分子−液晶メモリ膜)中を前記のように往復通過
する読出し光RLに対して異なる散乱動作を行うから、光
変調材層部材HLL(またはHLM)に読出し光を投射する
と、光変調材層部材HLL(またはHLM)を通過した後に出
射した読出し光は、それの光強度が被写体の光学像と対
応して変化しているものになるのである。
このように光−光変換素子PPCe(またはPPCm)から出
射する読出し光が書込み光と対応して光強度が変化して
いる状態のものになっているから、それを検光子によっ
て光強度の変化している光に変換してから利用している
場合に比べて、構成の簡単化が容易になるとともに、光
を効率的に使用することができるという利点が得られる
のであり、光変換素子PPCe(またはPPCm)から出射した
読出し光は投影レンズLpを介してスクリーンSに結像さ
れて、スクリーンSに被写体Oの光学像を表示させるこ
とができる。
前記したスクリーンS上の光学像は、読出し光の光源
LSの光出力を大にすれば高輝度にできる。前記の読出し
光の光源としてはレーザ光源、白熱灯、放電灯など、任
意の光源からの光を用いることができる。
前記した第1図に示す表示装置では、消去手段につい
ての図示が省略(この点は第2図乃至第7図についても
同じ)されているが、消去動作は第9図乃至第13図を参
照して既述したような消去手段を適用することによって
行うことができる。
次に、第2図乃至第7図にそれぞれ示されている実施
例の表示装置について説明する。第2図乃至第7図示の
各実施例の表示装置において、光−光変換素子PPCe(PP
Cm)に対する書込み動作は表示の対象にされている情報
によって強度変調されているレーザ光によって行われる
ようになされている。
第2図乃至第7図の各図において、LSlは表示の対象
にされている情報によって強度変調されているレーザ光
を出射するレーザ光源、L1,L2はレンズ、DEFは光偏向器
であって、表示の対象にされている情報によって強度変
調されているレーザ光を出射するレーザ光源LSlから出
射されたレーザ光は、光偏向器DEFによって所定の偏向
態様で偏向された書込み光として光−光変換素子PPc(P
Pm)に与えられて、光−光変換素子PPCe(PPCm)に書込
まれる。
第2図示の表示装置において、Vbは電源、LSは光源
(読出しの光源)、Lcはコリメーターレンズ、Lpは投影
レンズ、Sはスクリーンであって、この第2図示の表示
装置では表示の対象にされている情報によって強度変調
されているレーザ光が光−光変換素子PPCe(またはPPC
m)に対して与えられると、その書込み光は光−光変換
素子PPCe(またはPPCm)における光導電層部材に結像さ
れて、それに対応する電荷像が第8図乃至第13図を参照
して既述したように、光−光変換素子PPCe(またはPPC
m)における光導電層部材PCLにおける透明電極Et1側と
は反対側の面と他の部材との境界面に生じて、その電荷
像による電界が光変調材層部材HLL(またはHLM)に印加
されることによって、光変調材層部材HLL(またはHLM)
として用いられている高分子−液晶複合膜(または高分
子−液晶メモリ膜)中の液晶の配向の状態は、それに印
加された電界強度と対応して変化し、その配向状態が保
持されるから、光源LSからコリメータレンズLcを介して
読出し光を光−光変換素子PPCe(またはPPCm)における
透明電極Et2側に入射させると、その読出し光は第1図
示の表示装置の場合と同様に光変調材層部材HLL(また
はHLM)として用いられている高分子−液晶複合膜(ま
たは高分子−液晶メモリ膜)→誘電体ミラーDMLを往復
して光−光変換素子PPCe(またはPPCm)から出射する。
前記のようにして光−光変換素子PPCe(またはPPCm)
から出射された読出し光は、既述した光導電層部材PCL
と他の部材との境界面に生じている電荷像による電界と
対応して光の強度が変化している状態のものになってい
るから、光変換素子PPCe(またはPPCm)から出射した読
出し光は投影レンズLpを介してスクリーンSに結像され
て、スクリーンSに被写体Oの光学像を表示させること
ができる。
次に第3図及び第4図ならびに第6図にそれぞれ示さ
れている表示装置は、それに使用されている光−光変換
素子PPCe(またはPPCm)が、読出し光を透過させうるよ
うな構成形態のものとされていて、読出し光が書込み光
の入射側と同じ側から光−光変換素子PPCe(またはPPC
m)に与えられるようにされている場合の実施例であ
り、前記した第3図及び第4図ならびに第6図にそれぞ
れ示されている表示装置において使用されている光−光
変換素子PPCe(またはPPCm)としては、例えば読出し光
を反射させる誘電体ミラーを備えてなく、また、読出し
光に感度を有しない光導電層部材が用いられる。
まず、第3図示の表示装置において、Vbは電源、LSは
光源(読出しの光源)、Lcはコリメーターレンズ、Lpは
投影レンズ、Sはスクリーンであって、表示の対象にさ
れている情報によって強度変調されているレーザ光が光
−光変換素子PPCe(またはPPCm)に対して与えられる
と、その書込み光は光−光変換素子PPCe(またはPPCm)
における光導電層部材に結像されて、それに対応する電
荷像が光−光変換素子PPCe(またはPPCm)における光導
電層部材PCLにおける透明電極Et1側とは反対側の面と他
の部材との境界面に生じて、その電荷像による電界が光
変調材層部材HLL(またはHLM)に印加されることによっ
て、光変調材層部材HLL(またはHLM)として用いられて
いる高分子−液晶複合膜(または高分子−液晶メモリ
膜)中の液晶の配向の状態は、それに印加された電界強
度と対応して変化して、その配向状態が保持される。
光源LSからコリメータレンズLcを介して読出し光を光
−光変換素子PPCe(またはPPCm)における透明電極Et1
側に入射させると、その読出し光は光導電層部材と光変
調材層部材HLL(またはHLM)として用いられている高分
子−液晶複合膜(または高分子−液晶メモリ膜)とを透
過して透明電極Et2側から光−光変換素子PPCe(またはP
PCm)を出射する。
前記のようにして光−光変換素子PPCe(またはPPCm)
から出射した読出し光は、既述した光導電層部材PCLと
他の部材との境界面に生じている電荷像による電界と対
応して光の強度が変化している状態のものになっている
から、光変換素子PPCe(またはPPCm)より出射した読出
し光は投影レンズLpを介してスクリーンSに結像され
て、スクリーンSには書込み情報と対応する光学像が表
示できる。
第4図に示す表示装置は、前記した第2図及び第3図
について説明した表示装置の場合と同様に光−光変換素
子PPCe(またはPPCm)に書込みが行われた後に、書込み
光の入射側からバックライトLbで照射して、その光を光
−光変換素子PPCe(またはPPCm)の光導電層部材と光変
調材層部材HLL(またはHLM)として用いられている高分
子−液晶複合膜(または高分子−液晶メモリ膜)とを透
過させて透明電極Et2側から出射させるようにし、その
出射光を直視するようにした表示装置である。
前記のようにして光−光変換素子PPCe(またはPPCm)
から出射したバックライトLbによる読出し光は、既述し
た光導電層部材PCLと他の部材との境界面に生じている
電荷像による電界と対応して光の強度が変化している状
態のものになっているから、光変換素子PPCe(またはPP
Cm)より出射した読出し光を直視することにより表示の
目的が達成されるのである。
また、第5図に示す表示装置は、前記した第2図につ
いて説明した表示装置の場合と同様に反射型の光−光変
換素子PPCe(またはPPCm)を備えて構成されているか
ら、光−光変換素子PPCe(またはPPCm)に対して第2図
乃至第4図について述べたと同様にしてに書込み動作を
行った後に、透明電極Et2側から読出し光RLを照射し
て、その光が光−光変換素子PPCe(またはPPCm)の光変
調材層部材HLL(またはHLM)として用いられている高分
子−液晶複合膜(または高分子−液晶メモリ膜)を往復
して透明電極Et2側から出射させるようにし、その出射
光を直視するようにした表示装置である。
前記のようにして光−光変換素子PPCe(またはPPCm)
から出射した読出し光は、既述した光導電層部材PCLと
他の部材との境界面に生じている電荷像による電界と対
応して光の強度が変化している状態のものになっている
から、光変換素子PPCe(またはPPCm)より出射した読出
し光を直視することにより表示の目的が達成されるので
ある。
次に、第6図及び第7図は光−光変換素子PPCe(また
はPPCm)に対して書込まれた情報を読出すための光学系
としてシュリーレン光学系を用いた表示装置であり、第
6図及び第7図において1はシュリーレン入力マスク、
2はレンズ、3はシュリーレン出力マスクである。
第6図示の表示装置は、それに使用されている光−光
変換素子PPCe(またはPPCm)が、読出し光を透過させう
るような構成形態のものとされていて、光−光変換素子
PPCe(またはPPCm)に対して書込まれた情報を読出すた
めの光学系としてシュリーレン光学系を用いた表示装置
であり、第6図示の表示装置において、表示の対象にさ
れている情報によって強度変調されているレーザ光を出
射するレーザ光源LSlから出射されたレーザ光は、光偏
向器DEFによって所定の偏向態様で偏向された後にダイ
クロイックミラー4によって反射されて書込み光として
光−光変換素子PPc(PPm)に与えられ、光−光変換素子
PPCe(PPCm)に書込まれる。
第6図(及び後述の第7図)示の表示装置においてVb
は電源、SWはスイッチであり、表示装置の光−光変換素
子PPCe(またはPPCm)が書込み動作を行っている状態に
おいては、スイッチSWの可動接点が電源Vb側に切換えら
れて光−光変換素子PPCe(またはPPCm)の透明電極Et1,
Et2に電圧を供給し、また、書込み動作時以外の動作状
態においては前記したスイッチSWの可動接点によって光
−光変換素子PPCe(またはPPCm)の透明電極Et1,Et2間
を短絡状態になされる。
第6図に示す表示装置は、透過型の光−光変換素子PP
Ce(またはPPCm)に対し、前記した第2図乃至第5図示
の表示装置について説明した場合と同様に書込み光によ
り書込み動作が行われた後に、読出し光RLがシュレーリ
ン光学系のシュレーリン入力マスク1とレンズ2とを介
して光−光変換素子PPCe(またはPPCm)の透明電極Et1
側から入射される。
透過型の光−光変換素子PPCe(またはPPCm)の透明電
極Et1側から入射した前記した読出し光は光−光変換素
子PPCe(またはPPCm)の光導電層部材と光変調材層部材
HLL(またはHLM)として用いられている高分子−液晶複
合膜(または高分子−液晶メモリ膜)とを透過して透明
電極Et2側から出射し、シュリーレン光学系の出力マス
ク3と投影レンズLpとを介してスクリーンSに投影さ
れ、スクリーンSに表示の対象にされている情報を映出
させる。
第7図に示す表示装置は、反射型の光−光変換素子PP
Ce(またはPPCm)に対し、前記した第2図乃至第5図示
の表示装置について説明した場合と同様に書込み光によ
り書込み動作が行われた後に、読出し光RLがシュレーリ
ン光学系のシュレーリン入力マスク1とレンズ2とを介
して光−光変換素子PPCe(またはPPCm)の透明電極Et2
側から入射される。
反射型の光−光変換素子PPCe(またはPPCm)の透明電
極Et2側から入射した前記した読出し光は光−光変換素
子PPCe(またはPPCm)の光変調材層部材HLL(またはHL
M)として用いられている高分子−液晶複合膜(または
高分子−液晶メモリ膜)を往復して透明電極Et2側から
出射し、シュリーレン光学系の出力マスク3と投影レン
ズLpとを介してスクリーンSに投影され、スクリーンS
に表示の対象にされている情報を映出させる。
これまでの説明から明らかなように、表示装置中に使
用されている光−光変換素子PPCe(またはPPCm)は、そ
れに入射された読出し光を光変調材層部材中において光
導電層部材PCLと他の部材との境界面に生じている電荷
像による電界と対応して異なった散乱状態の光、すなわ
ち、光強度が被写体の光学像と対応して変化している状
態の光として光−光変換素子PPCe(またはPPCm)から出
射させるから、従来の光−光変換素子のように光−光変
換素子から出射した光を検光子によって光強度の変化し
ている光に変換してから利用している場合に比べて、光
を効率的に使用することができるという利点が得られ、
また、読出し光を光−光変換素子PPCe(またはPPCm)に
対して、光−光変換素子PPCe(またはPPCm)面の法線以
外の方向から入射させてもよく、そのために読出し光の
光路中にハーフミラーや偏光ビームスプリッタ等を設け
なくてもよいから装置の構成の簡単化が容易になるとい
う利点が得られる。この点は後述されている撮像装置に
ついても同様である。
ところが、例えば第1図及び第2図に示されているよ
うに、光−光変換素子PPCe(PPCm)面の法線以外の方向
から入射させた読出し光が被写体の光学像と対応して光
強度の変化している状態の光として光−光変換素子PPCe
(またはPPCm)から出射されて投影レンズLpによりスク
リーンS上に投影されたスクリーンS上の画像は、スク
リーンSの各部における結像の状態が異なっていると同
時に、スクリーンSの各部における像倍率が異なってい
るものとなる。
第20図は光−光変換素子PPCe(PPCm)の面の法線以外
の方向から光−光変換素子PPCe(PPCm)に読出し光RLを
入射させた場合でも、スクリーンS上の全面にわたって
同一の倍率で、かつ、良好な結像状態の画像がスクリー
ンS上に投影できるようにした場合の構成例を示してお
り、第20図においてLSは光源、Lcnはコンデンサレン
ズ、Lpは投影レンズ、Sはスクリーンである。
第20図において光−光変換素子PPCe(PPCm)と投影レ
ンズLpとスクリーンSとは、光−光変換素子PPCe(PPC
m)の結像面と、投影レンズLpの主平面と、スクリーン
Sとが平行な状態で、光−光変換素子PPCe(PPCm)の結
像面の中心と投影レンズLpの主点とスクリーンSの中心
とが1直線上に位置しているような状態となるように配
置されている。
光−光変換素子PPCe(PPCm)と投影レンズLpとスクリー
ンSとが、前述のような条件を満足するようにして配置
された場合には、光源LSからコンデンサレンズLcnを介
して読出し光が光−光変換素子PPCe(またはPPCm)の面
に対して斜めから入射させても、スクリーンS上にはス
クリーンSの全面にわたって良好な結像状態で、かつ、
スクリーンS上のどの部分にも同一の倍率の画像が投影
された状態になされるのである。
次に、第19図は光の入射面と光の出射面とを曲面状に
構成させた光−光変換素子PPCe(PPCm)を示している。
この第19図においてBP1,BP2は、例えばガラス板のよう
な支持基板である。
第19図に例示されている光−光変換素子PPCe(PPCm)
は、支持基板BP1に対して反射鏡Ml、透明電極Et1、光変
調材層部材HLL(HLM)、光導電層部材PCL、透明電極Et
2、支持基板BP2が順次に積層されて構成されている。Va
cは前記した電極Et1,Et2間に接続されている電源であ
る。
そして、光−光変換素子PPCe(PPCm)として、それの
光の入射面と光の出射面とが曲面状に構成された光−光
変換素子PPCe(PPCm)では、光学系の構成を簡単化する
ことも可能となる。
なお、前記した光−光変換素子PPCe(PPCm)の光の入
射面と光の出射面とに形成させるべき曲面の形態は、例
えば球面の一部、あるいは例えば回転楕円体面の一部、
シリンドリカリル状、その他任意の曲面状であってもよ
い。
例えば、第19図の側縦断面図に例示されている光−光
変換素子PPCe(PPCm)のように凹面鏡状の面を備えてい
る光−光変換素子PPCe(PPCm)は、光−光変換素子PPCe
(PPCm)自体の曲面形状による集光作用を利用すること
により、他に投影レンズを用いることなく第21図に例示
されている表示装置のようにスクリーンSに画像を結像
させることもできる。
第21図においてLSは光源、Lcnはコンデンサレンズで
あり、また、PPCe(PPCm)は例えば第19図に例示されて
いるような凹面鏡状の面を備えている光−光変換素子で
ある。
既述のようにして書込みが行われている光−光変換素
子PPCe(PPCm)に対して、光源LSから放射された読出し
光をコンデンサレンズLcnを介して凹面鏡状の面を備え
ている光−光変換素子PPCe(PPCm)に入射させると、そ
の入射光は光変調材層部材を往復する際に、書込まれて
いる情報に応じて強度変調されている状態の光として凹
面鏡状の面から出射してスクリーンS上に結像させるこ
とができる。
第22図は凹面鏡状の面を備えている光−光変換素子PP
Ce(PPCm)に対する書込み光の入射と読出し光RLとの入
射が、光−光変換素子PPCe(PPCm)における同じ面から
行われるようにされた場合の実施例であるが、前記の光
−光変換素子PPCe(PPCm)は、それの光導電層部材とし
て書込み光の波長域の光に対しては感度を有するが、読
出し光の波長域の光に対しては不感なものを用いて構成
されているもの用いられている。
第22図示の表示装置においてLSlは書込み信号によっ
て強度変調された状態のレーザ光を放射するレーザ光
源、DEFは光偏向器、RLは図示されていない光源から放
射されている読出し光、Lpは表示の対象にされている情
報によって強度変調された状態で光−光変換素子PPCe
(PPCm)から出射された読出し光をスクリーンSに結像
させる投影レンズである。
第23図は光の入射面と光の出射面とを曲面状に構成さ
せた光−光変換素子PPCe(PPCm)における凹面側から書
込み光を入射させるとともに、凸面側から読出し光を入
射させるようにした光−光変換素子PPCe(PPCm)を備え
て構成されている表示装置の実施例である。
第23図中に示されている光−光変換素子PPCe(PPCm)
は、支持基板BP1に対して透明電極Et1、光導電層部材PC
L、誘電体ミラーDML、光変調材層部材HLL(HLM)、透明
電極Et2、支持基板BP2が順次に積層されて構成されてい
る。Vacは前記した電極Et1,Et2間に接続されている電源
である。
第23図においてLSlは書込み信号によって強度変調さ
れた状態のレーザ光を放射するレーザ光源であり、また
L1はレンズ、DEFは光偏向器であり、またLSは読出し光
を放射する光源、Lcnはコンデンサレンズ、Lpは表示の
対象にされている情報によって強度変調された状態で光
−光変換素子PPCe(PPCm)から出射された読出し光をス
クリーンSに結像させる投影レンズである。
第24図は光の入射面と光の出射面とを曲面状に構成さ
せた光−光変換素子PPCe(PPCm)における凹面側から書
込み光と読出し光とを入射させるとともに、凸面側から
読出し光を出射させて投影レンズLpによってスクリーン
Sに結像させるようにした実施例であって、図中におい
てLSlはLSlは書込み信号によって強度変調された状態の
レーザ光を放射するレーザ光源であり、また、DEFは光
偏向器であり、LSは読出し光を放射する光源、Lcnはコ
ンデンサレンズである。
そして、この第24図に示されている表示装置では透過
型の光−光変換素子PPCe(PPCm)となされているが、こ
の光−光変換素子PPCe(PPCm)は、それの光導電層部材
として書込み光の波長域の光に対しては感度を有する
が、読出し光の波長域の光に対しては不感なものを用い
て構成されたものが使用される。
光の入射面と光の出射面とを曲面状に構成させた光−
光変換素子PPCe(PPCm)における書込み光と読出し光と
の入射方向の組合わせ態様としては、前記した各実施例
で例示されたもの以外に、光−光変換素子PPCe(PPC
m)が反射型の場合には、書込みを凸面側から行い読出
しを凹面側から行う。書込みと読出しとの双方を凸面側
から行う。光−光変換素子PPCe(PPCm)が透過型の場
合には、書込みを凸面側から行い読出しを凹面側から行
う。書込みと読出しとの双方を凸面側から行う。書込み
と読出しとの双方を凹面側から行う。等の組合わせ態様
が考えられる。また、これまでの記載では光源がレーザ
光源であるとされていたが、光源としてLEDその他、任
意の光源が使用されてもよいことは勿論である。
次に、第25図と第14図及び第15図は読出し光を光−光
変換素子の面の法線以外の方向から光−光変換素子に入
射させるようにした撮像装置の構成例を示している図で
あり、まず、第25図に示す撮像装置では書込み光が入射
されている光−光変換素子PPCe(PPCm)の面とは反対側
の面に対して、その面の法線とは異なる方向に読出し光
を入射させるようにしている実施例であり、このように
することにより読出し光の光路中にハーフミラーを設け
なくともよいから装置の構成の簡単化と光の利用率の向
上とが達成できる。
第25図においてOは被写体、Lは最像レンズ、PPCe
(PPCm)は光−光変換素子、LSlは読出し光の光源とし
て用いられるレーザ光源、DEFは光偏向器、PDは光検出
器である。なお、読出し光の光源としては、レーザ以外
の光源が用いられてもよいことは勿論である。
また、光ビームの走査によって情報の読出しを行う代
わりに、大面積の読出し光を光−光変換素子PPCe(PPC
m)の面に照射し、二次元イメージセンサにより映像信
号が得られるようになされてもよい。
第14図及び第15図は凹面鏡状の面を備えている光−光
変換素子PPCe(PPCm)を用いて構成させた撮像装置の構
成例を示したものであり、第14図は書込み光の入射と読
出し光RLとの入射が、光−光変換素子PPCe(PPCm)にお
ける同じ面から行われるようにされた場合の実施例であ
り、この実施例の場合には光−光変換素子PPCe(PPCm)
における光導電層部材として書込み光の波長域の光に対
しては感度を有するが、読出し光の波長域の光に対して
は不感なものを用いて構成されたもの用いられる。
第14図及び第15図示の撮像装置においてOは被写体、
Lは撮像レンズ、LSlは読出し光を放射するレーザ光
源、DEFは光偏向器、PDは光検出器である。
また、第15図に例示されている撮像装置は光の入射面
と光の出射面とを曲面状に構成させた光−光変換素子PP
Ce(PPCm)における凸面側から被写体の光学情報を有す
る書込み光を入射させるとともに、凹面側から読出し光
を入射させるようにした光−光変換素子PPCe(PPCm)を
備えて構成されている撮像装置の実施例である。
なお、本発明は表示装置や撮像装置などの他に、光コ
ンピュータ等における光変調装置にも用いることができ
る。
(発明の効果) 以上、詳細に説明したところから明らかなように、本
発明の表示装置は所定の電圧が印加された2枚の透明電
極の間に、少なくとも光導電層部材と、散乱モードで動
作しうる光変調材層部材とによって構成した光−光変換
素子における光導電層部材側の透明電極を通して、表示
や撮像の対象にされている情報を含む電磁放射線を光導
電層部材に与えて、光導電層部材と光変調材層部材との
間に前記した表示の対象にされている情報を含む電磁放
射線と対応する電荷像を生じさせる手段と、前記の電荷
像による電界によって前記した光変調材層部材に光に対
する散乱の度合いに変化を生じさせる手段と、電磁放射
線を用いて前記した光変調材層部材における電磁放射線
情報と対応する光に対する散乱の度合いの変化を読出し
て表示したり、読出した光学情報を電気信号に変換する
手段とを備えてなる光−光変換素子の応用装置であるか
ら、この本発明の光−光変換素子の応用装置では光−光
変換素子から出射する読出し光が表示の対象にされてい
る情報と対応して光強度が変化している状態になってい
て、光−光変換素子から出射した読出し光をそのまま投
影レンズによってスクリーンに投影することができ、従
来の光−光変換素子から出射した読出し光のように、そ
れを検光子によって光強度の変化している光に変換して
から利用するようにしている場合に比べて、構成の簡単
化が容易になるとともに、光を効率的に使用でき、ま
た、高解像度の画像情報を良好な記憶機能を有する光−
光変換素子を用いて表示の対象にされている情報が短時
間だけ与えられた場合でも、高い解像度で長時間にわた
って良好に表示することができるのであり、また、光−
光変換素子に入射させる読出し光を光−光変換素子の面
の法線の方向とは別の方向とすることにより光の利用効
率を高め、また、光の入射面と光の出射面とを曲面状に
構成させた光−光変換素子を用いることにより光学系の
構成を簡単化できる等、本発明によれば前記のような優
れた効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図乃至第7図及び第20図乃至第24図は表示装置の実
施例の側面図、第8図乃至第13図及び第19図は光−光変
換素子の説明用の側面図、第14図と第15図及び第25図は
撮像装置の実施例の側面図、第16図は光−光変換素子の
加熱,冷却機能を説明するための斜視図、第17図は加
熱,冷却機能を有する光−光変換素子の説明用の斜視
図、第18図は第17図に示す光−光変換素子の動作説明用
のタイムチャートである。 O…被写体、L…撮像レンズ、PPCe,PPCm,PPCep…光−
光変換素子、Vb…電源、WL…書込み光、RL…読出し光、
Et1,Et2…透明電極、PCL…光導電層部材、DML…誘電体
ミラー、Ml…反射鏡、HLL…高分子材料に高抵抗液晶を
分散させた高分子−液晶複合膜を用いて構成した光変調
材層部材、ELS…消去用の光源、ELSl…消去用のレーザ
光源、LS…読出し光の光源、DEF…光偏向器、Le…レン
ズ、HEC…加熱用電源、ELSl…消去用のレーザ光源、M
…反射鏡、HEL…加熱層、HLM…高分子材料に液晶を分散
させた高分子−液晶メモリ膜を用いて構成した光変調材
層部材、BS…ビームスプリッタ、F…記録媒体、HIL…
熱吸収層、S…スクリーン、PD…光検出器、Lcn…コン
デンサレンズ、Lp…投影レンズ、L1,L2,1…シュリーレ
ン入力マスク、2,5,6,8,9,11…レンズ、3…シュリーレ
ン出力マスク、4…ダイクロイックミラー、16,18…電
極、17,19…半導体部材、20,21…電源
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 古屋 正人 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 鈴木 鉄二 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 前野 敬一 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 根岸 一郎 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 辰巳 扶二子 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 高橋 竜作 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12番 地 日本ビクター株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−93519(JP,A) 特開 昭62−89929(JP,A) 特開 昭57−211121(JP,A)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】所定の電圧が印加された2枚の電極の間
    に、少なくとも光導電層部材と、高分子材料に高抵抗液
    晶を分散させた高分子−液晶複合膜を用いて構成した光
    変調材層部材とによって構成した光−光変換素子におけ
    る光導電層部材側の電極を通して、表示の対象にされて
    いる情報を含む電磁放射線を光導電層部材に与えて、光
    導電層部材と光変調材層部材との間に前記した表示の対
    象にされている情報を含む電磁放射線と対応する電荷像
    を生じさせる手段と、前記の電荷像による電界によって
    前記した光変調材層部材の液晶の配向状態を変化させて
    高分子−液晶複合膜に表示の対象にされている情報を含
    む電磁放射線と対応した液晶の配向状態の変化像を生じ
    させる手段と、電磁放射線を用いて前記した高分子−液
    晶複合膜における表示の対象にされている情報を含む電
    磁放射線と対応した液晶の配向状態の変化像を読出して
    表示する手段と、光変調材層部材の高分子−液晶メモリ
    膜を加熱して高分子−液晶メモリ膜における液晶の配向
    状態を等方性相として、前記した液晶の配向状態の変化
    像を消去する手段とを備えてなる表示装置。
  2. 【請求項2】所定の電圧が印加された2枚の電極の間
    に、少なくとも光導電層部材と、高分子材料に、液晶を
    分散させた高分子−液晶メモリ膜を用いて構成した光変
    調材層部材とによって構成した光−光変換素子における
    光導電層部材側の電極を通して表示の対象にされている
    情報を含む電磁放射線を光導電層部材に与えて、光導電
    層部材と光変調材層部材との間に前記した表示の対象に
    されている情報を含む電磁放射線と対応する電荷像を生
    じさせる手段と、前記の電荷像による電界によって前記
    した光変調材層部材の高分子−液晶メモリ膜における液
    晶の配向状態を変化させ、その変化した液晶の配向状態
    を高分子−液晶メモリ膜に記憶させる手段と、前記した
    高分子−液晶メモリ膜に記憶された表示の対象にされて
    いる情報を含む電磁放射線と対応した液晶の配向状態の
    変化像を電磁放射線を用いて読出して表示する手段と、
    光導電層部材側の電極を通して光導電層部材に消去用の
    電磁放射線を照射して、前記した光変調材層部材の高分
    子−液晶メモリ膜を加熱し、高分子−液晶メモリ膜にお
    ける液晶の配向状態を等方性相として、前記した液晶の
    配向状態の変化像を消去する手段とを備えてなる表示装
    置。
  3. 【請求項3】所定の電圧が印加された2枚の電極の間
    に、少なくとも光導電層部材と、高分子材料に液晶を分
    散させた高分子−液晶メモリ膜を用いて構成した光変調
    材層部材とによって構成した光−光変換素子における光
    導電層部材側の電極を通して、表示の対象にされている
    情報を含む電磁放射線を光導電層部材に与えて、光導電
    層部材と光変調材層部材との間に前記した表示の対象に
    されている情報を含む電磁放射線と対応する電荷像を生
    じさせる手段と、前記の電荷像による電界によって前記
    した光変調材層部材の高分子−液晶メモリ膜における液
    晶の配向状態を変化させ、その変化した液晶の配向状態
    を高分子−液晶メモリ膜に記憶させる手段と、前記した
    高分子−液晶メモリ膜に記憶された表示の対象にされて
    いる情報を含む電磁放射線と対応した液晶の配向状態の
    変化像を電磁放射線を用いて読出して表示する手段と、
    前記した前記した高分子−液晶メモリ膜に隣接して設け
    た加熱層に加熱電力を供給して、高分子−液晶メモリ膜
    における液晶の配向状態を等方性相として、前記した液
    晶の配向状態の変化像を消去する手段とを備えてなる表
    示装置。
  4. 【請求項4】所定の電圧が印加された2枚の電極の間
    に、少なくとも光導電層部材と、高分子材料に液晶を分
    散させた高分子−液晶メモリ膜を用いて構成した光変調
    材層部材とによって構成した光−光変換素子における光
    導電層部材側の電極を通して、表示の対象にされている
    情報を含む電磁放射線を光導電層部材に与えて、光導電
    層部材と光変調材層部材との間に前記した表示の対象に
    されている情報を含む電磁放射線と対応する電荷像を生
    じさせる手段と、前記の電荷像による電界によって前記
    した光変調材層部材の高分子−液晶メモリ膜における液
    晶の配向状態を変化させ、その変化した液晶の配向状態
    を高分子−液晶メモリ膜に記憶させる手段と、前記した
    高分子−液晶メモリ膜に記憶された表示の対象にされて
    いる情報を含む電磁放射線と対応した液晶の配向状態の
    変化像を電磁放射線を用いて読出して表示する手段と、
    前記した前記した高分子−液晶メモリ膜に隣接して設け
    た熱吸収層に消去用の電磁放射線を照射して、高分子−
    液晶メモリ膜における液晶の配向状態を等方性相とし
    て、前記した液晶の配向状態の変化像を消去する手段と
    を備えてなる表示装置。
  5. 【請求項5】所定の電圧が印加された2枚の電極の間
    に、少なくとも光導電層部材と、散乱モードで動作しう
    る光変調材層部材とによって構成した光−光変換素子に
    おける光導電層部材側の電極を通して、表示の対象にさ
    れている情報を含む電磁放射線を光導電層部材に与え
    て、光導電層部材と光変調材層部材との間に前記した表
    示の対象にされている情報を含む電磁放射線と対応する
    電荷像を生じさせる手段と、前記の電荷像による電界に
    よって前記した光変調材層部材に光に対する散乱の度合
    いに変化を生じさせる手段と、読出し用の電磁放射線を
    用いて前記した光変調材層部材における電磁放射線情報
    と対応する光に対する散乱の度合いの変化を読出して表
    示する手段とを備えてなる表示装置において、光−光変
    換素子として光の入射面及び光の出射面が曲面状に構成
    されているものを使用してなる表示装置。
  6. 【請求項6】所定の電圧が印加された2枚の電極の間
    に、少なくとも光導電層部材と、散乱モードで動作しう
    る光変調材層部材とによって構成した光−光変換素子に
    おける光導電層部材側の電極を通して、撮像レンズによ
    り被写体の電磁放射線像を光導電層部材に結像させて、
    光導電層部材と光変調材層部材との間に前記した被写体
    の電磁放射線像と対応する電荷像を生じさせる手段と、
    前記の電荷像による電界によって前記した光変調材層部
    材に光に対する散乱の度合いに変化を生じさせる手段
    と、読出し用の電磁放射線を用いて前記した光変調材層
    部材における電磁放射線像と対応する光に対する散乱の
    度合いの変化を読出す手段とを備えてなる撮像装置にお
    いて、光−光変換素子として光の入射面及び光の出射面
    が曲面状に構成されているものを使用してなる撮像装
    置。
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