JPH0519260A - 液晶ライトバルブ - Google Patents
液晶ライトバルブInfo
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- JPH0519260A JPH0519260A JP19476891A JP19476891A JPH0519260A JP H0519260 A JPH0519260 A JP H0519260A JP 19476891 A JP19476891 A JP 19476891A JP 19476891 A JP19476891 A JP 19476891A JP H0519260 A JPH0519260 A JP H0519260A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 光書込み法による投写形表示装置に用いられ
る液晶ライトバルブにおいて、熱的な相転移を生じる液
晶を用いる必要がなく、迅速な書込みが可能で、電界の
印加を不要としたものを提供する。 【構成】 液晶層4を挾装している基板2の液晶層4との
対向面にアゾベンゼン誘導体などで形成されるフォトク
ロミック単分子層5を構成しておき、書込み光によりフ
ォトクロミック単分子層5に光異性化反応を生じさせ
て、液晶層4との間の界面効果によって液晶分子の配向
を制御する。 【効果】 液晶の熱履歴を利用しないため液晶材料の選
択範囲が広くなると共に、書込み速度が向上し、また画
像消去等の際における電界の印加も不要になる。
る液晶ライトバルブにおいて、熱的な相転移を生じる液
晶を用いる必要がなく、迅速な書込みが可能で、電界の
印加を不要としたものを提供する。 【構成】 液晶層4を挾装している基板2の液晶層4との
対向面にアゾベンゼン誘導体などで形成されるフォトク
ロミック単分子層5を構成しておき、書込み光によりフ
ォトクロミック単分子層5に光異性化反応を生じさせ
て、液晶層4との間の界面効果によって液晶分子の配向
を制御する。 【効果】 液晶の熱履歴を利用しないため液晶材料の選
択範囲が広くなると共に、書込み速度が向上し、また画
像消去等の際における電界の印加も不要になる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は大画面用の投写型表示装
置等に用いられる液晶ライトバルブの構造に係り、特に
熱履歴によらずに液晶分子の配向制御を実現し、且つ液
晶層に対する電界の印加を不要にした液晶ライトバルブ
を提供することを目的とする。
置等に用いられる液晶ライトバルブの構造に係り、特に
熱履歴によらずに液晶分子の配向制御を実現し、且つ液
晶層に対する電界の印加を不要にした液晶ライトバルブ
を提供することを目的とする。
【0002】
【従来の技術】大画面表示装置には発光形の装置と受動
形の装置があるが、受動形の装置としては液晶ライトバ
ルブを用いるものが代表的であり、既に多数の実用化が
図られている。この種の表示装置は、熱的又は電気的方
法によって液晶セルの分子配向を制御し、光透過率分布
の変化によって生じる画像を投写光学系によってスクリ
ーン上に拡大投写させる方式を採用している。
形の装置があるが、受動形の装置としては液晶ライトバ
ルブを用いるものが代表的であり、既に多数の実用化が
図られている。この種の表示装置は、熱的又は電気的方
法によって液晶セルの分子配向を制御し、光透過率分布
の変化によって生じる画像を投写光学系によってスクリ
ーン上に拡大投写させる方式を採用している。
【0003】従って、前記の投写型表示装置では液晶ラ
イトバルブが画像作成要素としての役割を果たすが、レ
ーザ光による書込み方式のものについては図5(透過形)
又は図6(反射形)に示すような構造を有している。即
ち、一対の透明なガラス基板51の間に透明電極52を介し
て液晶層53を挾装した基本構造を有しており、更に図6
の反射形のものについては、液晶層53と一方の透明電極
52の間に反射膜54が介在させてある。
イトバルブが画像作成要素としての役割を果たすが、レ
ーザ光による書込み方式のものについては図5(透過形)
又は図6(反射形)に示すような構造を有している。即
ち、一対の透明なガラス基板51の間に透明電極52を介し
て液晶層53を挾装した基本構造を有しており、更に図6
の反射形のものについては、液晶層53と一方の透明電極
52の間に反射膜54が介在させてある。
【0004】ここに、液晶層53にはスメクティック液晶
やネマティック・コレステリック混合液晶が用いられ
る。スメクティック液晶を用いる場合には、スメクティ
ックAの液晶にカイラル物質などを数重量%混入してお
く。この液晶を用いた場合には、透明電極52を介して交
流電界を印加することによりスメクティック相の秩序配
向状態(液晶層53が透明となる状態)にしておき、これに
レーザ光を数μm程度の幅に絞って照射すると、局所加
熱された液晶部はアイソトロピック相の状態になる。そ
の後、レーザ光が照射されなくなると、前記の照射部は
急冷されてスメクティック相に戻るが、その部分は光散
乱状態のまま凍結される。
やネマティック・コレステリック混合液晶が用いられ
る。スメクティック液晶を用いる場合には、スメクティ
ックAの液晶にカイラル物質などを数重量%混入してお
く。この液晶を用いた場合には、透明電極52を介して交
流電界を印加することによりスメクティック相の秩序配
向状態(液晶層53が透明となる状態)にしておき、これに
レーザ光を数μm程度の幅に絞って照射すると、局所加
熱された液晶部はアイソトロピック相の状態になる。そ
の後、レーザ光が照射されなくなると、前記の照射部は
急冷されてスメクティック相に戻るが、その部分は光散
乱状態のまま凍結される。
【0005】また、ネマティック・コレステリック混合
液晶を用いた場合には、初期状態において螺旋軸がガラ
ス基板51の表面に対して垂直な秩序配向状態になってい
るが、レーザ光の局所的照射と急冷によりその部分はコ
レステリック相として凍結されて光散乱状態を呈する。
液晶を用いた場合には、初期状態において螺旋軸がガラ
ス基板51の表面に対して垂直な秩序配向状態になってい
るが、レーザ光の局所的照射と急冷によりその部分はコ
レステリック相として凍結されて光散乱状態を呈する。
【0006】従って、このようにして液晶ライトバルブ
で作成された画像を投写光で投写することによりスクリ
ーン等の大画面に表示させることができる。尚、何れの
液晶を用いた場合においても、透明電極52に対して数十
kV/cmの交流電界を印加することにより書込まれた画像
を消去することができる。
で作成された画像を投写光で投写することによりスクリ
ーン等の大画面に表示させることができる。尚、何れの
液晶を用いた場合においても、透明電極52に対して数十
kV/cmの交流電界を印加することにより書込まれた画像
を消去することができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の液晶
ライトバルブでは、書込み光による走査段階において液
晶の加熱・冷却による熱履歴を利用しているため、使用
できる液晶材料は熱的な相転移が可能な熱効果形の種類
に限定され、材料の選択範囲が狭くなる。また、その書
込みの際には、液晶に対して熱による相転移を生じさせ
るだけの書込み光の照射時間を要するため、必然的に書
込み時間が長くなって動画等を表示させる場合に追従で
きなくなるという問題が生じる。
ライトバルブでは、書込み光による走査段階において液
晶の加熱・冷却による熱履歴を利用しているため、使用
できる液晶材料は熱的な相転移が可能な熱効果形の種類
に限定され、材料の選択範囲が狭くなる。また、その書
込みの際には、液晶に対して熱による相転移を生じさせ
るだけの書込み光の照射時間を要するため、必然的に書
込み時間が長くなって動画等を表示させる場合に追従で
きなくなるという問題が生じる。
【0008】更に、画像の消去のためには逐一交流電界
を印加させる必要があり、そのための回路によって装置
の大型化を招くと共に、描画・消去のサイクルが長くな
るという欠点もある。
を印加させる必要があり、そのための回路によって装置
の大型化を招くと共に、描画・消去のサイクルが長くな
るという欠点もある。
【0009】そこで、本発明は、熱履歴によらない液晶
分子の配向制御が可能であり、また画像の消去等に際し
ても液晶層に対する電界の印加が不要な液晶ライトバル
ブの構造を提案し、もって前記の課題を解消することを
目的として創作された。
分子の配向制御が可能であり、また画像の消去等に際し
ても液晶層に対する電界の印加が不要な液晶ライトバル
ブの構造を提案し、もって前記の課題を解消することを
目的として創作された。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、一方又は双方
が透明である一対の基板の間に液晶層を挾装し、書込み
光により液晶分子の配向状態を変化させて得られる画像
を投写光により投写させる液晶ライトバルブにおいて、
少なくとも一方の基板の液晶層側に光異性化反応を呈す
るフォトクロミック単分子層を構成したことを特徴とす
る液晶ライトバルブに係る。
が透明である一対の基板の間に液晶層を挾装し、書込み
光により液晶分子の配向状態を変化させて得られる画像
を投写光により投写させる液晶ライトバルブにおいて、
少なくとも一方の基板の液晶層側に光異性化反応を呈す
るフォトクロミック単分子層を構成したことを特徴とす
る液晶ライトバルブに係る。
【0011】
【作用】本発明では、基板と液晶層との間にフォトクロ
ミック単分子層が介在しており、書込み光が透明な基板
を透過してその層へ照射されると、書込み光の入射領域
に対応したフォトクロミック単分子層は光異性化反応を
呈する。
ミック単分子層が介在しており、書込み光が透明な基板
を透過してその層へ照射されると、書込み光の入射領域
に対応したフォトクロミック単分子層は光異性化反応を
呈する。
【0012】そして、そのフォトクロミック単分子層の
光異性化反応に応じて、予め一定の配向状態にあった液
晶層の液晶分子がその配向状態を変化させる。即ち、こ
の場合には熱的な相転移によるのではなく、フォトクロ
ミック単分子層の光異性化反応に伴い、その層と液晶層
の間で生じる界面効果によって液晶分子の配向が変化
し、液晶層には書込み光の照射領域に対応した配向変化
領域が構成されることになる。また、前記の光異性化反
応は書込み光の照射状態と非照射状態とで可逆的に生じ
るため、液晶分子の配向状態の変化もそれに連動して可
逆的に生じる。
光異性化反応に応じて、予め一定の配向状態にあった液
晶層の液晶分子がその配向状態を変化させる。即ち、こ
の場合には熱的な相転移によるのではなく、フォトクロ
ミック単分子層の光異性化反応に伴い、その層と液晶層
の間で生じる界面効果によって液晶分子の配向が変化
し、液晶層には書込み光の照射領域に対応した配向変化
領域が構成されることになる。また、前記の光異性化反
応は書込み光の照射状態と非照射状態とで可逆的に生じ
るため、液晶分子の配向状態の変化もそれに連動して可
逆的に生じる。
【0013】従って、投写光を液晶ライトバルブに照射
すると、一方の基板に反射面が構成されている場合には
その面での反射光を投影光として、また双方の基板が透
明である場合には液晶層を透過した光を投影光として投
写させることができる。更に、書込み光の有無に対応し
て液晶層の配向状態が可逆的に切換わるため、初期配向
状態へ復帰させるための電界の印加が不要となる。
すると、一方の基板に反射面が構成されている場合には
その面での反射光を投影光として、また双方の基板が透
明である場合には液晶層を透過した光を投影光として投
写させることができる。更に、書込み光の有無に対応し
て液晶層の配向状態が可逆的に切換わるため、初期配向
状態へ復帰させるための電界の印加が不要となる。
【0014】
【実施例】以下、図1から図4を用いて本発明の実施例
を説明する。図1は実施例に係る液晶ライトバルブの構
造を示す断面図である。この液晶ライトバルブ1は透過
形のものであり、石英ガラス等からなる紫外光透過基板
2と通常のガラスからなる透明基板3の間に液晶層4を挾
装させた構成を有しているが、紫外光透過基板2におけ
る液晶層4との対向面側には光異性化反応を生じるフォ
トクロミック単分子層5が積層形成されており、また透
明基板3における液晶層4との対向面側には配向膜(水平
配向膜や垂直配向膜)6が形成されている。尚、7,8は両
基板2,3の間に所定の間隔を保って液晶を封入させるた
めのスペーサである。
を説明する。図1は実施例に係る液晶ライトバルブの構
造を示す断面図である。この液晶ライトバルブ1は透過
形のものであり、石英ガラス等からなる紫外光透過基板
2と通常のガラスからなる透明基板3の間に液晶層4を挾
装させた構成を有しているが、紫外光透過基板2におけ
る液晶層4との対向面側には光異性化反応を生じるフォ
トクロミック単分子層5が積層形成されており、また透
明基板3における液晶層4との対向面側には配向膜(水平
配向膜や垂直配向膜)6が形成されている。尚、7,8は両
基板2,3の間に所定の間隔を保って液晶を封入させるた
めのスペーサである。
【0015】ここに、紫外光透過基板2にフォトクロミ
ック単分子層5を形成させる方法としては、基板2を下
記の化1に示されるアゾベンゼン誘導体のアルコール溶
液に浸漬し、加熱処理した後に十分に洗浄する方法、
基板2に対して下記の化2に示されるポリビニルアルコ
ール誘導体、又は下記の化3に示されるポリアクリルエ
ステル誘導体をスピン塗布する方法、基板2にポリビ
ニルアルコール誘導体の単分子膜を累積させる方法等が
ある。
ック単分子層5を形成させる方法としては、基板2を下
記の化1に示されるアゾベンゼン誘導体のアルコール溶
液に浸漬し、加熱処理した後に十分に洗浄する方法、
基板2に対して下記の化2に示されるポリビニルアルコ
ール誘導体、又は下記の化3に示されるポリアクリルエ
ステル誘導体をスピン塗布する方法、基板2にポリビ
ニルアルコール誘導体の単分子膜を累積させる方法等が
ある。
【化1】
【化2】
【化3】
【0016】一方、透明基板3側の配向膜6は前記と同様
のフォトクロミック単分子層又はポリイミド等の高分子
膜やシリコン層を施すことにより形成されている。
のフォトクロミック単分子層又はポリイミド等の高分子
膜やシリコン層を施すことにより形成されている。
【0017】また、液晶層4としては、ネマティック液
晶やスメクティック液晶等の液晶を適宜選択して用いる
ことができ、更にそれらの液晶分子を安定に配列させる
ために適当なカイラル物質を添加したり、必要な場合に
は適当な色素を添加してもよい。
晶やスメクティック液晶等の液晶を適宜選択して用いる
ことができ、更にそれらの液晶分子を安定に配列させる
ために適当なカイラル物質を添加したり、必要な場合に
は適当な色素を添加してもよい。
【0018】このような構造を有した液晶ライトバルブ
1は図2に示すような投写型表示装置の画像作成要素と
して利用される。この投写型表示装置においては、紫外
光ランプ11が希ガスの放電発光による紫外光線を発射
し、そのビームをビームエキスパンダ12で拡大した後、
ガルバノ光偏向器13で偏向させ、ミラー14と書込みレン
ズ15及びダイクロイックミラー16を介して収束せしめら
れた光線で液晶ライトバルブ1に画像を書込む。一方、
投写側の光学系は、ランプ17の光を反射鏡18で反射さ
せ、コンデンサレンズ19で平行光とした後、紫外光カッ
トフィルタ20及び偏光子21を介して液晶ライトバルブ1
へ照射させるようになっており、液晶ライトバルブ1を
透過した光は検光子22、投写レンズ23及び絞り24を介し
てスクリーン25上に結像する。
1は図2に示すような投写型表示装置の画像作成要素と
して利用される。この投写型表示装置においては、紫外
光ランプ11が希ガスの放電発光による紫外光線を発射
し、そのビームをビームエキスパンダ12で拡大した後、
ガルバノ光偏向器13で偏向させ、ミラー14と書込みレン
ズ15及びダイクロイックミラー16を介して収束せしめら
れた光線で液晶ライトバルブ1に画像を書込む。一方、
投写側の光学系は、ランプ17の光を反射鏡18で反射さ
せ、コンデンサレンズ19で平行光とした後、紫外光カッ
トフィルタ20及び偏光子21を介して液晶ライトバルブ1
へ照射させるようになっており、液晶ライトバルブ1を
透過した光は検光子22、投写レンズ23及び絞り24を介し
てスクリーン25上に結像する。
【0019】ところで、図2の光学系により、図1に示
すように紫外光である書込み光が液晶ライトバルブ1に
入射されると、紫外光透過基板2の液晶側面に結合して
いるフォトクロミック単分子層5は光幾何異性化反応を
生じ、その層5と液晶層4の間に生じる界面効果により液
晶層4の液晶分子の配向状態を可逆的に変化させる。即
ち、紫外光透過基板2に形成されたフォトクロミック単
分子層5をアゾベンゼン誘導体で構成した場合を例にと
ると、書込み光の非照射状態では図3に示すようにアゾ
ベンゼン単分子層はトランス体になっており、それに対
応して液晶分子の長軸が基板2に対して垂直なホメオト
ロピック配向になっているが、書込み光が照射されると
図4に示すようにアゾベンゼン単分子層がシス体へ光異
性化し、その変化に対応して液晶分子の長軸が基板2に
対して傾きを有するホモジニアス配向状態となる。尚、
高コントラスト比を実現する平行且つ一様なホモジニア
ス配向になる制御を可能にする場合には、アゾベンゼン
誘導体が積層された面にラビング処理を施したり、積層
させる際に生じる異方性を利用する等の方法がある。
すように紫外光である書込み光が液晶ライトバルブ1に
入射されると、紫外光透過基板2の液晶側面に結合して
いるフォトクロミック単分子層5は光幾何異性化反応を
生じ、その層5と液晶層4の間に生じる界面効果により液
晶層4の液晶分子の配向状態を可逆的に変化させる。即
ち、紫外光透過基板2に形成されたフォトクロミック単
分子層5をアゾベンゼン誘導体で構成した場合を例にと
ると、書込み光の非照射状態では図3に示すようにアゾ
ベンゼン単分子層はトランス体になっており、それに対
応して液晶分子の長軸が基板2に対して垂直なホメオト
ロピック配向になっているが、書込み光が照射されると
図4に示すようにアゾベンゼン単分子層がシス体へ光異
性化し、その変化に対応して液晶分子の長軸が基板2に
対して傾きを有するホモジニアス配向状態となる。尚、
高コントラスト比を実現する平行且つ一様なホモジニア
ス配向になる制御を可能にする場合には、アゾベンゼン
誘導体が積層された面にラビング処理を施したり、積層
させる際に生じる異方性を利用する等の方法がある。
【0020】その結果、液晶ライトバルブ1の液晶層4
は、書込み光の照射領域が複屈折率の変化を誘起し、偏
光された投写光軸と液晶分子光軸とのなす角度によって
不透過領域に、非照射領域が透過領域となるため、液晶
ライトバルブ1を通過した投写光が結像するスクリーン2
5には書込み光の照射領域に対応する部分が暗部となっ
た画像が描かれることになる。そして、この液晶ライト
バルブ1は書込み光の有無によるフォトクロミック単分
子層5の光異性化反応の有無に対応して液晶層4の液晶分
子の配向状態が可逆的に変化することを利用しているた
め、液晶の熱履歴による配向状態の変化を利用した従来
の液晶バルブよりその描画速度を早くすることができ、
また書込み光が照射されなくなれば自動的に初期の配向
状態へ戻ることから、画像消去のための電界の印加も不
要である。
は、書込み光の照射領域が複屈折率の変化を誘起し、偏
光された投写光軸と液晶分子光軸とのなす角度によって
不透過領域に、非照射領域が透過領域となるため、液晶
ライトバルブ1を通過した投写光が結像するスクリーン2
5には書込み光の照射領域に対応する部分が暗部となっ
た画像が描かれることになる。そして、この液晶ライト
バルブ1は書込み光の有無によるフォトクロミック単分
子層5の光異性化反応の有無に対応して液晶層4の液晶分
子の配向状態が可逆的に変化することを利用しているた
め、液晶の熱履歴による配向状態の変化を利用した従来
の液晶バルブよりその描画速度を早くすることができ、
また書込み光が照射されなくなれば自動的に初期の配向
状態へ戻ることから、画像消去のための電界の印加も不
要である。
【0021】尚、この実施例では透過形の液晶ライトバ
ルブについて説明したが、図1の透明基板3と配向膜6の
間に反射膜を構成しておくことにより反射形の構造とす
ることもでき、反射形の投写型表示装置に利用すること
もできる。
ルブについて説明したが、図1の透明基板3と配向膜6の
間に反射膜を構成しておくことにより反射形の構造とす
ることもでき、反射形の投写型表示装置に利用すること
もできる。
【0022】
【発明の効果】本発明の液晶ライトバルブは、基板の液
晶層との対向面にフォトクロミック単分子層を構成し、
書込み光によるフォトクロミック単分子層の光異性化反
応に伴う界面効果を利用して液晶分子の配向状態を可逆
的に変化させるようにしているため、液晶材料として熱
的な相転移を生じるものを用いる必要がなく、液晶材料
の選択の幅を拡大する。また、液晶の熱履歴を利用して
いないために書込み時間を短縮でき、動画等の迅速な描
画にも十分に追従させることが可能になる。更に、書込
み光の非照射状態になると、前記の可逆性により自動的
に画像が消去されるため、従来の液晶ライトバルブのよ
うに電界の印加が不要になり、この観点からも描画・表
示速度の迅速化を図れると共に、投写型表示装置の簡素
化と信頼性の向上を実現できる。特に、フォトクロミッ
ク単分子層としてアゾベンゼン単分子層を形成した場合
には、その層が書込み光の有無によって確実な光異性化
反応を呈し、液晶分子の可逆的配向制御が容易になる。
晶層との対向面にフォトクロミック単分子層を構成し、
書込み光によるフォトクロミック単分子層の光異性化反
応に伴う界面効果を利用して液晶分子の配向状態を可逆
的に変化させるようにしているため、液晶材料として熱
的な相転移を生じるものを用いる必要がなく、液晶材料
の選択の幅を拡大する。また、液晶の熱履歴を利用して
いないために書込み時間を短縮でき、動画等の迅速な描
画にも十分に追従させることが可能になる。更に、書込
み光の非照射状態になると、前記の可逆性により自動的
に画像が消去されるため、従来の液晶ライトバルブのよ
うに電界の印加が不要になり、この観点からも描画・表
示速度の迅速化を図れると共に、投写型表示装置の簡素
化と信頼性の向上を実現できる。特に、フォトクロミッ
ク単分子層としてアゾベンゼン単分子層を形成した場合
には、その層が書込み光の有無によって確実な光異性化
反応を呈し、液晶分子の可逆的配向制御が容易になる。
【図1】本発明の実施例に係る液晶ライトバルブの構造
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図2】液晶ライトバルブを用いた投写型表示装置の光
学系構成図である。
学系構成図である。
【図3】書込み光の非照射時におけるアゾベンゼン単分
子層の状態(トランス体)と液晶分子の配向状態(ホメオ
トロピック配向)を示す模式図である。
子層の状態(トランス体)と液晶分子の配向状態(ホメオ
トロピック配向)を示す模式図である。
【図4】書込み光の照射時におけるアゾベンゼン単分子
層の状態(シス体:光異性化状態)と液晶分子の配向状態
(ホモジニアス配向)を示す模式図である。
層の状態(シス体:光異性化状態)と液晶分子の配向状態
(ホモジニアス配向)を示す模式図である。
【図5】従来の透過形液晶ライトバルブの構造を示す断
面図である。
面図である。
【図6】従来の反射形液晶ライトバルブの構造を示す断
面図である。
面図である。
1…液晶ライトバルブ、2…紫外光透過基板、3…透明基
板、4…液晶層、5…フォトクロミック単分子層、6…配
向膜、7,8…スペーサ。
板、4…液晶層、5…フォトクロミック単分子層、6…配
向膜、7,8…スペーサ。
Claims (2)
- 【請求項1】 一方又は双方が透明である一対の基板間
に液晶層を挾装し、書込み光により液晶分子の配向状態
を変化させて得られる画像を投写光により投写させる液
晶ライトバルブにおいて、少なくとも一方の基板の液晶
層側に光異性化反応を呈するフォトクロミック単分子層
を構成したことを特徴とする液晶ライトバルブ。 - 【請求項2】 フォトクロミック単分子層がアゾベンゼ
ン単分子層である請求項1の液晶ライトバルブ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19476891A JPH0519260A (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | 液晶ライトバルブ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19476891A JPH0519260A (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | 液晶ライトバルブ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0519260A true JPH0519260A (ja) | 1993-01-29 |
Family
ID=16329921
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19476891A Pending JPH0519260A (ja) | 1991-07-09 | 1991-07-09 | 液晶ライトバルブ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0519260A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO1998019207A1 (de) * | 1996-10-28 | 1998-05-07 | Carl Zeiss | Durchsichtkörper |
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