JP2616169B2 - 空間光変調素子 - Google Patents

空間光変調素子

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Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は空間光変調素子に関する。
【従来の技術】
高解像度の光学像を表示させる表示装置や、高解像度
の映像信号を発生させる撮像装置等を構成させるのに、
2枚の透明電極間に、少なくも光導電層部材と光変調材
層部材とを含んで構成されている空間光変調素子を用い
ることが試みられているが、従来の一般的な空間光変調
素子は、それの構成に用いるべき光変調材層部材とし
て、複屈折特性を利用したツイステッドネマティック液
晶や各種の電気光学結晶を用いて、光変調材層部材に印
加された電界強度に応じて光の偏光面の傾きの状態が変
化するような動作を光変調材層部材に行わせていたか
ら、光変調材層部材を通過することにより被写体の光学
像と対応する電荷像の電界強度により光の偏光面の傾き
の状態が変化した読出し光を、検光子によって光強度の
変化している状態の光として取り出すことが必要である
ために、光学系中に備える偏光子や検光子の存在によっ
て必然的に効率が低下したり、シェーディングが発生す
るという欠点があり、また、前記した光変調材層部材と
してツイステッドネマティック液晶層による光変調材層
部材が使用された場合には、スペーサを用いて作ったセ
ルにツイステッドネマテイック液晶を注入しなければな
らないという複雑な工程が必要とされるという欠点があ
る他に、大型な空間光変調素子を作る場合には、均一な
厚さのツイステッドネマティック液晶層による光変調材
層部材を構成させることが困難であり、さらにまた、前
記した光変調材層部材として例えばニオブ酸リチウムの
単結晶、その他の固体素子が使用された場合には、半波
長電圧が高く、また、取扱いが容易でない等の問題点が
あった。 前記した従来の空間光変調素子における欠点のない空
間光変調素子の一つとして、近年、例えば特開平2−93
519号公報に開示されているように、BSOと高分子−液晶
複合膜とを積層させた構成を有する空間光変調素子も提
案されている。
【発明が解決しようとする課題】
ところが前記した公開公報に開示された従来の空間光
変調素子では、光導電層部材として結晶材のBSOを使用
しているために、素子の製作に当って高精度の研磨工程
が必要とされる他、大面積化が困難で製造コストが高い
という点が問題になり、また、高い分解能を有する素子
を得難かった。
【課題を解決するための手段】
本発明は、2つの透明電極間に、少なくとも、水素化
アモルファスシリコンを主成分とする光導電層部材と、
モノマー、オリゴマー系の高分子マトリックス中に液晶
を分散保持させてなる高分子−液晶複合膜からなる光変
調材層部材とを含んで構成させてある空間光変調素子で
あって、前記した水素化アモルファスシリコンを主成分
とする光導電層部材はそれの膜厚を少なくとも5マイク
ロメータとし、また、前記した光変調材層部材はシアノ
ビフェニール系のネマチックタイプの液晶と、2官能ポ
リエステルオリゴマーとアクリル酸系モノマーとが重量
比で65対35〜75対25で、かつ前記したオリゴマーとモノ
マーとの重量比が3対7〜7対3となるように混合した
均一溶液に紫外線を照射して相分離させて構成させたも
のを用いてなる空間光変調素子を提供する。
【作用】
空間光変調素子の2つの電極間に電圧を与えて、散乱
モードで動作しうる光変調材層部材に電界が加わるよう
にしておき、また、空間光変調素子における光導電層部
材側の電荷を通して、撮像や表示の対象にされている情
報を含む光を光導電層部材に与えると、光導電層部材の
電気抵抗値はそれに到達した撮像や表示の対象にされて
いる情報を含む光と対応して変化するために、光導電層
部材とそれに接する部材との境界面には光導電層部材に
与えられた撮像や表示の対象にされている情報を含む光
と対応した電荷像が生じる。 前記の状態において、電源の電圧が印加されている2
つの電極間に、前記した光導電層部材に対して直列的な
関係に設けられている光変調材層部部材は、撮像や表示
の対象にされている情報を含む光と対応した電荷像の電
荷分析に応じた強度分布の電界が加わる。 この状態で光変調材層部材はそれに印加された電界強
度に対応して光に対する散乱の度合いが変化しているか
ら、光変調材層部材に読出し光を投射すると、光変調材
層部材を通過する読出しの光の透過状態が変化する。 それにより前記した表示の対象にされている情報を含
む光に対応した電荷像に従って光量が変化している状態
の光として光変調材層部材から出射して、光学像による
表示が行われる。
【実施例】
以下、添付図面を参照して本発明の空間光変調素子の
具体的な内容を詳細に説明する。第1図は本発明の空間
光変調素子の概略構成を示す斜視図、第2図は光導電層
部材の膜厚と印加電圧比との関係を示す特性曲線例図、
第3図乃至第8図は印加電圧と透過率との関係を示す特
性曲線図、第9図は孔径とガンマとの関係を示す特性曲
線例図である。 第1図に示す本発明の空間光変調素子において、1,2
は反射防止膜、BP1,BP2は透明基板、Et1,Et2は透明電
極、PCLは光導電層部材、DMLは誘電体ミラー、PMLは高
分子材料に高抵抗液晶を分散させた高分子−液晶複合膜
を用いて構成した光変調材層部材であり、また、Vpは電
源、WLは書込み光、PLiは読出し光の入射光、PLoは読出
し光の出射光である。 前記した透明基板BP1,BP2としては例えばガラス板を
用いることができ、また透明電極Et1,Et2としては例え
ばITO膜を用いることができる。そして、前記の透明電
極Et1上には膜厚が5ミクロン以上になされた水素化ア
モルファスシリコン膜による光導電層部材PCLが形成さ
れている。前記した水素化アモルファスシリコン膜によ
る光導電層部材PCLは、例えばSiH4ガスとH2ガスとを容
積比で15対60の割合いで混合したガスを流してプラズマ
CVD法を適用して成膜させることができる。なお、前記
の成膜時に5〜10ppmのボロンド−ピングが行なわれて
もよい。 また前記した光導電層部材PCL上に成膜される誘電体
ミラーDMLとしては、例えばTiO2とSiO2との積層膜及びS
iとSiO2との積層膜によって構成されたものを使用する
ことができる。 次に、光変調材層部材PMLとして用いられるモノマ
ー、オリゴマー系の高分子マトリックス中に液晶を分散
保持させてなる高分子−液晶複合膜は、シアノビフェニ
ール系のネマチックタイプの液晶と、2官能ポリエステ
ルオリゴマーとアクリル酸系モノマーとが重量比で65対
35〜75対25で、かつ前記したオリゴマーとモノマーとの
重量比が3対7〜7対3となるように混合した均一溶液
に紫外線を照射して相分離させて構成させたものが用い
られる。 前記した高分子−液晶複合膜の構成例を示すと次のと
おりである。日本化薬株式会社製の2官能ポリエステル
オリゴマー(KAYARADO)HX−620と、2エチルヘキシル
アクリルモノマとを6:4の重量比で混合した混合溶液
に、重合開始剤としてメルク社製のダロキュア1173を3
部添加した均一溶液に、室温でネマティック相を示す液
晶(英国BDH社のE−9)を、前記の液晶が70重量%の
濃度となるように混合した均一溶液を作り、それを空間
光変調素子における誘電体ミラーDMLと、透明電極Et2と
の間に形成させた所定の間隙に注入した後に、紫外線の
放射源から一平方センチメートル当り3mwの紫外線を約
4分間放射して高分子材料を硬化させると大きさが2〜
3ミクロンの均一な液晶滴(ポア径が2〜3ミクロンの
均一な粒子)が分散している高分子−液晶複合膜が構成
できる(特性曲線は第6図乃至第9図に示されてい
る)。 さて、第1図示の本発明の空間光変調素子における透
明電極Et1,Et2に電源Vpを接続して、反射防止膜1と透
明基板BP1とを介して光導電層部材PCLに書込み光WLを入
射させると、それの光導電層部材PCLの電気抵抗値はそ
れに到達した書込み光WLの光強度と対応して変化するた
めに、光導電層部材PCLと誘電体ミラーDMLとの境界面に
は前記した書込み光の光強度分布と対応した電荷像が生
じる。 前記の状態において、電源Vpの電圧が印加されている
2つの透明電極Et1,Et2間に、前記した光導電層部材PCL
に対して直列的な関係に設けられている光変調材層部材
として使用されている高分子−液晶複合膜PMLには、前
記した書込み光WLの光強度分布と対応して光導電層部材
PCLと誘電体ミラーDMLとの境界面に生じた電荷像の電荷
分布に応じた強度分布の電界が加わる。 それで、光変調材層部材として用いられている高分子
−液晶複合膜PMLに含まれている散乱モードの液晶は、
それに印加された電界強度と対応して光に対する散乱の
度合いを変化した状態になされるから、空間光変調素子
における反射防止膜2と透明基板BP2とを介して、光変
調材層部材として用いられている高分子−液晶複合膜PM
Lに読出し光RLiを入射させると、その読出し光は光変調
材層部材として用いられている高分子−液晶複合膜PML
は、その中を通過した後に誘電体ミラーDMLで反射して
再び空間光変調素子から出射する読出し光を前記した電
荷像による電界強度に対応した光の強度分布を有する読
出し光の出射光RLoとして空間光変調素子から出射させ
る。 ところで、空間光変調素子としては、それから出射さ
れる読出し光の出射光RLoにより良好なコントラスト
で、かつ、コントラスト比の大きな画像が得られるよう
な変調特性を有しているとともに、高い分解能を有する
画像が得られるものであることが望まれる。 第3図及び第4図は空間光変調素子の構成に用いられ
ている光変調材層部材PML自体に関する印加電圧と透過
率との関係を示す特性曲線例図であり、第3図において
Toは閾値電圧が光変調材層部材PMLの両面に印加された
状態のときに得られる最小透過率を示し、またT100はV1
00以上の電圧が光変調材層部材PMLの両面に印加された
状態のときに得られる最大の透過率を示し、さらにTα
は印加電圧が前記した閾値電圧と電圧V100との間の任意
の電圧Vαとなされた状態において得られる透過率の代
表例を示している。 また、第4図における透過率Toと透過率T100とは第3
図を参照して既述したと同様に定義される最小透過率To
と最大透過率T100とであり、また第4図中に縦軸のT90,
T50,T10等で表している透過率は、前記した最大透過率T
100と最小透過率Toとの間を百等分した場合における百
分の九十の透過率T90と、百分の五十の透過率T50と、百
分の十の透過率T10とを示しており、第4図の横軸に示
されている電圧値V90,V50,V10は光変調材層部材PMLの透
過率を前記したT90,T50,T10にさせる印加電圧である。 ところで、2枚の透明電極Et1,Et2間に縦続的な配列
関係に光変調材層部材PMLと光導電層部材PCLとを設けた
構成態様の空間光変調素子における光変調材層部材PML
の両端に印加される電圧は、空間光変調素子の透明電極
Et1,Et2に電源Vpから供給された電圧から、光導電層部
材PCLに生じた電圧降下を減じた状態のものとなるので
あり、前記した光導電層部材PCLの電気抵抗値は、既述
のように書込み光WLの光量によって変化しているから、
それに応じて光変調材層部材PMLに印加される電圧値も
変化する。 第5図は空間光変調素子に書込み光WLを入射させてい
い状態と、空間光変調素子に書込み光WLを入射させてい
る状態とのそれぞれの場合について、空間光変調素子に
おける透明電極Et1,Et2間に印加する電圧と空間光変調
素子の読出し光に対する透過率との関係を示す特性曲線
図であって、図中における曲線Aは空間光変調素子に書
込み光WLを入射さていない状態における特性曲線、曲線
Bは空間光変調素子に書込み光WLを入射させている状態
における特性曲線をそれぞれ示している。 第5図を参照すると、空間光変調素子における透明電
極Et1,Et2間に例えばVαの電圧を印加しておいて、そ
の状態で空間光変調素子に書込み光WLを入射させたり、
入射させなかったりすると、空間光変調素子に書込み光
WLを入射させたときの読出し光の透過率はTαb、書込
み光WLを入射させないときの読出し光の透過率はTαa
となるが、前記した2つの透過率Tαa,Tαbの比Tαa
/Tαbは空間光変調素子のコントラスト比である。 とこで、前記したコントラスト比は空間光変調素子に
おける透明電極Et1,Et2間に、空間光変調素子に書込み
光WLを入射させた状態と入射させない状態とにおいて、
読出し光の透過率を同じにさせることができるような2
つの電圧値の差が大きい程大きくなるが、第5図におい
て前記した2つの電圧値は、読出し光の透過率T50と対
応する電圧として例示されている電圧V50a,V50bであ
る。 今、第5図中の前記した2つの電圧V50a,V50bのよう
な関係にある2つの電圧をVa,Vbとして、この2つの電
圧Va,Vbの差電圧を正規化して次式で示される印加電圧
比Vr Vr=(Va−Vb)/Va を設定すると、前記した印加電圧比Vrが大きい程、コン
トラスト比の大きな空間光変調素子が得られることにな
る。 そして、本発明の空間光変調素子、すなわち、2つの
透明電極間に、少なくとも、水素化アモルファスシリコ
ンを主成分とする光導電層部材と、モノマー、オリゴマ
ー系の高分子マトリックス中に液晶を分散保持させてな
る高分子−液晶複合膜からなる光変調材層部材とを含ん
で構成させる空間光変調素子において、前記した光変調
材層部材はシアノビフェニール系のネマチックタイプの
液晶と、2官能ポリエステルオリゴマーとアクリル酸系
モノマーとが重量比で65対35〜75対25で、かつ前記した
オリゴマーとモノマーとの重量比が3対7〜7対3とな
るように混合した均一溶液に紫外線を照射して相分離さ
せて構成した厚さが例えば10マイクロメータの光変調材
層部材PMLを有する空間光変調素子について、水素化ア
モルファスシリコンを主成分とする光導電層部材PCLの
厚さと印加電圧比との関係を、読出し光の透過率T90,T5
0,Toをパラメータにして求めたところ、第2図に示され
るような結果が得られ、前記した水素化アモルファスシ
リコンを主成分とする光導電層部材はそれの膜厚が5マ
イクロメータ以上とされた場合に、良好なコントラスト
比を示す空間光変調素子が構成できることが判かった。 また、大きなコントラストと大きなコントラスト比と
を有する空間光変調素子を構成するためには、空間光変
調素子の構成に用いられている光変調材層部材PML自体
の特性も重要である。今、空間光変調素子の構成に用い
られている光変調材層部材PMLの印加電圧と読出し光の
透過率との関係を示す曲線の傾斜の状態を、第4図中に
示されている読出し光の透過率T50,T10と対応する印加
電圧V50,V10とを用いて、 (V50−V10)/V10=(V50/V10)−1 =γ−1 のように表わされるγを空間光変調素子の構成に用いら
れている光変調材層部材PMLにおける特性の1つとする
と、大きなコントラストと大きなコントラスト比とを有
する空間光変調素子を構成するためには、1に近いγを
示す光変調材層部材PMLが用いられることが必要とされ
ることが判かる。 第6図は本発明の空間光変調素子の光変調材層部材PM
Lとして用いられるモノマー、オリゴマー系の高分子マ
トリックス中に液晶を分散保持させてなる高分子−液晶
複合膜を、シアノビフェニール系のネマチックタイプの
液晶と、2官能ポリエステルオリゴマーとアクリル酸系
モノマーとの混合物とを重量比で7対3(液晶濃度70
%)とし、かつ、前記したオリゴマーとモノマーとの重
量比が6対4となるように混合した均一溶液に紫外線を
照射して相分離させて構成させたものの場合の印加電圧
に対する読出し光の透過率との関係を示す特性曲線であ
り、この場合におけるγは1.25であった。 また、第7図は液晶濃度が70重量%にされた状態にお
いて、オリゴマーとモノマーとの重量比を6対4、8対
2、3対7、4対6、5対5とした場合におけるモノマ
ー、オリゴマー系の高分子マトリックス中に液晶を分散
保持させてなる高分子−液晶複合膜の印加電圧に対する
読出し光の透過率との関係を示す特性曲線を示している
ものである。この第7図に示されている各曲線のγは、
6対4の曲線のγは1.25、8対2の曲線のγは1.56、3
対7の曲線のγは1.33、4対6の曲線のγは1.55、5対
5の曲線のγは1.49である。 さらに第8図はオリゴマーとモノマーとの重量比が6
対4にされている場合に、液晶濃度を80重量%、70重量
%、68重量%、66重量%とした場合におけるモノマー、
オリゴマー系の高分子マトリックス中に液晶を分散保持
させてなる高分子−液晶複合膜の印加電圧に対する読出
し光の透過率との関係を示す特性曲線を示しているもの
である。この第8図に示されている各曲線のγは、80重
量%の曲線のγは5.6、70重量%の曲線のγは1.25、68
重量%の曲線γは1.35、68重量%の曲線のγは1.35であ
る。 第9図は前記したγの値と液晶滴の大きさ(図では孔
径として示している)との関係を示しており、液晶滴の
大きさが2〜3マイクロメータ付近においてγ値が最低
の値を示している。この最低のγを示す特性曲線を有す
る高分子−液晶複合膜は、高分子−液晶複合膜の構成例
として既述したように、日本化薬株式会社製の2官能ポ
リエステルオリゴマー(KAYARADO)HX−620と、2エチ
ルヘキシルアクリルモノマとを6:4の重量比で混合した
混合溶液に、重合開始剤としてメルク社製のダロキュア
1173を3部添加した均一溶液に、室温でネマティック相
を示す液晶(英国BDH社のE−9)を、前記の液晶が70
重量%の濃度となるように混合した均一溶液を作り、そ
れを空間光変調素子における誘電体ミラーDMLと、透明
電極Et2との間に形成させた所定の間隙に注入した後
に、紫外線の放射源から一平方センチメートル当り3mw
の紫外線を約4分間放射して高分子材料を硬化させるこ
とによって得られたものである。
【発明の効果】
以上、詳細に説明したところから明らかなように、本
発明は2つの透明電極間に、少なくとも、水素化アモル
ファスシリコンを主成分とする光導電層部材と、モノマ
ー、オリゴマー系の高分子マトリックス中に液晶を分散
保持させてなる高分子−液晶絵複合膜からなる光変調材
層部材とを含んで構成させてある空間光変調素子でおい
て、前記した水素化アモルファスシリコンを主成分とす
る光導電層部材はそれの膜厚を少なくとも5マイクロメ
ータとし、また、前記した光変調材層部材はシアノビフ
ェニール系のネマチックタイプの液晶と、2官能ポリエ
ステルオリゴマーとアクリル酸系モノマーとが重量比と
65対35〜75対25で、かつ前記したオリゴマーとモノマー
との重量比が3対7〜7対3となるように混合した均一
溶液に紫外線を照射して相分離させて構成させることに
より、分解能、コントラスト、コントラスト比が大き
く、性能の優れた空間光変調素子を、簡単な工程で品質
のばらつきなく容易に作ることができ、既述した従来の
問題点は良好に解決できる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の空間光変調素子の概略構成を示す斜視
図、第2図は光導電層部材の膜厚と印加電圧比との関係
を示す特性曲線例図、第3図乃至第8図は印加電圧と透
過率との関係を示す特性曲線図、第9図は孔径とガンマ
との関係を示す特性曲線例図である。 1,2…反射防止膜、BP1,BP2…透明基板、Et1,Et2…透明
電極、PCL…光導電層部材、DML…誘電体ミラー、PML…
高分子材料に高抵抗液晶を分散させた高分子−液晶複合
膜を用いて構成した光変調材層部材、Vp…電源、WL…書
込み光、PLi…読出し光の入射光、RLo…読出し光の出射
光、
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 昆野 俊男 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12 番地 日本ビクター株式会社内 (72)発明者 竹中 博満 神奈川県横浜市神奈川区守屋町3丁目12 番地 日本ビクター株式会社内 (56)参考文献 特開 平1−319734(JP,A) 特開 平1−213620(JP,A)

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】2つの透明電極間に、少なくとも、水素化
    アモルファスシリコンを主成分とする光導電層部材と、
    モノマー、オリゴマー系の高分子マトリックス中に液晶
    を分散保持させてなる高分子−液晶複合膜からなる光変
    調材層部材とを含んで構成させてある空間光変調素子で
    あって、前記した水素化アモルファスシリコンを主成分
    とする光導電層部材はそれの膜厚を少なくとも5マイク
    ロメータとし、また、前記した光変調材層部材はシアノ
    ビフェニール系のネマチックタイプの液晶と、2官能ポ
    リエステルオリゴマーとアクリル酸系モノマーとが重量
    比で65対35〜75対25で、かつ前記したオリゴマーとモノ
    マーとの重量比が3対7〜7対3となるように混合した
    均一溶液に紫外線を照射して相分離させて構成させたも
    のを用いてなる空間光変調素子
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