JPH08273889A - X線制御装置 - Google Patents

X線制御装置

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JPH08273889A
JPH08273889A JP7624395A JP7624395A JPH08273889A JP H08273889 A JPH08273889 A JP H08273889A JP 7624395 A JP7624395 A JP 7624395A JP 7624395 A JP7624395 A JP 7624395A JP H08273889 A JPH08273889 A JP H08273889A
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JP
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tube
ray
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voltage
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JP7624395A
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English (en)
Inventor
Makoto Furuyama
誠 古山
Tomomi Katayama
智視 片山
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Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 どのようなX線管が組み合わされても所定の
管電圧と管電流が得られるフィラメント加熱電流を自動
調整できるX線制御装置を得る。 【構成】 X線管コード毎に管電流及び管電圧の固有の
プリセット値に関連する標準のフィラメント電流値を記
憶する読みだし専用のメモリ(18)を設ける。組み合わさ
れたX線管(11)のX線管コードの前記メモリに記憶され
た管電流及び管電圧の固有のプリセット値に関連する標
準のフィラメント電流値でX線を放射し、X線放射中の
管電流を管電流検出回路(80)で実測し、この実測管電流
より前記管電流及び管電圧の固有のプリセット値が得ら
れる前記X線管(11)のフィラメント電流値を演算処理で
求め、この求められたフィラメント電流値を管電流及び
管電圧の固有のプリセット値と共に読み書き可能なメモ
リ(21)に記憶するようにした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、X線制御装置、特
に、組合わされる各種のX線管装置のX線管のフィラメ
ント加熱特性に適合したフィラメント加熱電流を自動的
に調整できるようにしたX線制御装置のフィラメント加
熱電流調整に関する。
【0002】
【従来の技術】X線管は、同一型名ないし同一型式のも
のでもフィラメント加熱特性が僅かに異なるために、所
定の管電圧と管電流が得られるフィラメント加熱電流を
X線管毎に調整する必要がある事は知られている。従
来、X線管No毎に管電流及び管電圧のプリセット値
(例えば管電流:100mA,125mA,160m
A,200mA,250mA,320mA及び管電圧:
40kV,60kV,80kV,100kV,125k
V,150kV)に関連するフィラメント加熱電流値が
記憶される読み書き可能なメモリを持ったマイクロコン
ピータ制御のX線制御装置においては、生産された段階
で前記メモリにはすべてに同一の固定値(例えば4.0
A)が書き込まれおり、工場で出荷される前に病院毎に
納入されるX線管と組合わせて、前記プリセット値が得
られるようフィラメント加熱電流値を調整し、その調整
値をX線管No毎にメモリに記憶させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】最近では、工場で病院
毎にX線管と組合わせてフィラメント加熱電流値を調整
せずに現地でもって管電流及び管電圧のプリセット値毎
にフィラメント加熱電流値を調整するようになってきて
いる。このように現地でX線制御装置とX線管とを組合
わせてフィラメント加熱電流値を調整するときには、次
の問題が生じる。すなわち、調整時にフィラメント加熱
電流値をX線管の定格を越えて増加し過ぎてフィラメン
トを断線したり、X線管の陽極の蓄積熱量を考慮せず短
時間に繰り返しX線放射をおこない、蓄積熱量の最大値
を越えてしまいX線管の寿命を縮めてしまうことがあ
る。また、フィラメント加熱電流値の調整に熟練を要す
ると共に、調整に長時間を必要とする。したがって、病
院毎の据付け時に据付けするサービスマンの熟練度によ
らず、X線制御装置と組合わされるX線管に関係なく、
そのX線管に適切、且つ、確実なフィラメント加熱電流
の調整を自動的に行えるX線制御装置が求められてい
る。
【0004】この発明は、上記の事情に鑑み、どのよう
なX線管が組み合わされても、そのX線管に適切なフィ
ラメント加熱電流を自動的に調整できるようにしたフィ
ラメント加熱電流調整機能を備えたX線制御装置を提供
することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、請求項1に記載の発明は、X線管コード毎に管電
流及び管電圧の固有のプリセット値に関連する標準のフ
ィラメント電流値を記憶する読みだし専用の記憶手段
と、組み合わされたX線管のX線管コードの前記読みだ
し専用の記憶手段に記憶された管電流及び管電圧の固有
のプリセット値とそれに関連する標準のフィラメント電
流値でのX線放射中の管電流を測定する管電流実測手段
と、実測管電流値より前記読みだし専用の記憶手段に記
憶された管電流及び管電圧の固有のプリセット値が得ら
れる前記X線管のフィラメント加熱電流値を演算処理で
求める手段とよりなり、求められたフィラメント加熱電
流値を前記読みだし専用の記憶手段に記憶された管電流
及び管電圧の固有のプリセット値と共に前記読み書き可
能な記憶手段に記憶させるようにしたことを特徴として
いる。
【0006】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のX線制御装置において、X線管コード毎にX線
管の陽極の蓄積熱量の最大値と冷却特性とを記憶する手
段と、前記X線放射中に管電流実測手段により測定され
た管電流値と冷却特性基づいて前記X線管の陽極の蓄積
熱量を計算し休止時間を求める手段とを設け、これによ
り計算された休止時間後に次のX線放射を行うようにし
たことを特徴としている。
【0007】
【作用】読みだし専用の記憶手段は、X線管コード毎に
管電流及び管電圧の固有のプリセット値に関連する標準
のフィラメント加熱電流値を記憶している。納入先の病
院において据付け調整時にX線管をX線制御装置と組合
わされた時点で、X線管No毎にX線管コードを設定す
る。このX線管コード設定に基づいて読みだし専用の記
憶手段からX線管Noに対応するX線管コードの管電流
及び管電圧の固有のプリセット値に関連する標準のフィ
ラメント加熱電流値が読みださせ、X線管No毎に管電
流及び管電圧のプリセット値に関連するフィラメント加
熱電流値が読み書き可能な記憶手段に書込まれる。な
お、ここで「X線管コード」とは、型名の異なる複数の
X線管に付けられた識別番号を意味し、「X線管No」
とは、X線制御装置に組み合わされた複数個のX線管各
々に付けられた番号を意味し、また、「標準のフィラメ
ント加熱電流値」とは、各「X線管コード」で示される
X線管の標準、ないし、代表的なX線管のフィラメント
加熱電流値を意味する。
【0008】続いて、X線管No毎に書込まれたX線管
コードに対してX線管コード毎の管電流及び管電圧の固
有のプリセット値に関連する標準のフィラメント加熱電
流値が記憶された読み書き可能な記憶手段からのフィラ
メント加熱電流値に基づいて、X線を放射し、X線放射
中に管電流実測手段によって測定された実測管電流より
前記管電流及び管電圧の固有のプリセット値が得られる
フィラメント加熱電流値を演算処理で求め、前記読み書
き可能な記憶手段のフィラメント加熱電流値を書換える
手段で適正値に書換えることにより、自動的に電流及び
管電圧のプリセット値が得られるフィラメント加熱電流
の調整が行われる。また、X線放射中に計測装置により
測定された管電流値を用いてX線放射による陽極の負荷
熱量を計算し、X線管コード毎にX線管の陽極の蓄積熱
量の最大値と冷却特性とを記憶する手段により記憶され
た陽極の蓄積熱量の最大値と冷却特性に基づいて休止時
間を計算し、計算された休止時間後に次のX線放射を行
うことにより陽極の蓄積熱量が管理されX線管を壊さず
短時間に調整が行える。
【0009】
【実施例】この発明の好ましい一実施例について図面を
参照しながら詳細に説明する。図1は、一実施例の構成
を示すブロック図である。図において、交流電源から
の交流出力が整流器で整流され、平滑コンデンサで
平滑されて直流出力に変換される。そして、この直流出
力がスイッチ素子(4a)〜(4d)でスイッチングされて(ス
イッチ素子(4a)、(4d)とスイッチ素子(4b)、(4c)とが交
互にオン、オフする)交流出力に変換され、共振コンデ
ンサ及び共振インダクタンスを経て高圧変圧器の
1次側に送られる。この高圧変圧器の2次側には、高
圧の交流出力が現れ、これが整流器で整流され、高圧
ケーブルの浮遊容量(10)で平滑されて、高圧の直流出力
に変換され、X線管(11)に印加される。X線放射中にX
線管(11)に流れる実測管電流値(71)は、管電流検出回路
(80)によって検出される。
【0010】スイッチ素子(4a)〜(4d)のスイッチング動
作は、インバータ制御装置(12)により制御される。すな
わち、X線管(11)に印加される高圧の直流電圧が高圧検
出用抵抗(9a)〜(9d)及び加算器(13)により検出され、こ
れがインバータ制御装置(12)を介して設定された管電圧
値(63)と管電流値(64)に応じたスイッチング周波数にフ
ィードバックされ制御されている。X線管(11)のフィラ
メント(75)は、フィラメント加熱回路(74)に接続されて
おり、フィラメント加熱電流設定値(72)に応じて加熱さ
れる。X線制御装置(31)は、中央演算装置(以下CPU
と称する)(65)、読みだし専用メモリ(18)、読みだし専
用メモリ(19)、読みだし専用メモリ(20)、読み書き可能
なメモリ(21)、撮影時間設定器(22)、管電流設定器(2
3)、管電圧設定器(24)、フィラメント加熱電流設定器(2
6)、焦点選択器(28)、X線管選択器(30)等で構成されて
いて、各種条件の設定、過負荷計算、蓄積熱容量の計算
等が行われる。
【0011】読みだし専用メモリ(18)には、生産されて
いるX線管装置に対してX線管コードを付け、X線管コ
ード毎に大・小焦点それぞれの短時間定格、エミッショ
ン特性、フィラメント加熱電流の最大値が記憶されてい
る。読みだし専用メモリ(19)には、同様にX線管コード
毎に陽極の蓄積熱量の最大値と冷却特性が記憶されてい
る。読みだし専用メモリ(20)には、同様にX線管コード
毎に大小焦点それぞれの管電流及び管電圧の固有のプリ
セット値に関連する標準のフィラメント加熱電流値等が
記憶されている。読み書き可能なメモリ(21)には、最終
的にはX線管No毎に大小焦点それぞれの管電流及び管
電圧のプリセット値に関連する調整後のフィラメント加
熱電流値が記憶されることになる。
【0012】通常使用時には、管電流設定器(23)、管電
圧設定器(24)により管電流及び管電圧が設定されるとC
PU(65) が、メモリ(21)から設定された管電流及び管
電圧の値に近いプリセット値に関連するフィラメント加
熱電流値を読み出し、補間計算して設定された管電流及
び管電圧の値に対してフィラメント加熱電流値の最適値
を求め、D/A変換器(62)を通してフィラメント加熱電
流設定値(72)として出力している。据付け調整時、設置
された病院にてX線管(11)と組合わされフィラメント加
熱電流値の調整が行なわれる。
【0013】つぎに、上記構成の実施例装置で組合わさ
れたX線管(11)のフィラメント加熱電流値の調整動作に
ついて、図2乃至図5、並びに表1を参照して説明す
る。最初に、X線管選択器(30)によりX線管Noが、X
線管コード設定器(28)によりX線管Noに対応するX線
管コードが設定される。ここでは、X線管No=1、X
線管No=1の属するX線管コード=2Aが設定された
場合を例に説明する。 図2はX線管コード2Aの小焦
点の短時間定格図を示し、図3はX線管コード2Aの小
焦点のエミッション特性図を示し、これらは、読みだし
専用メモリ(18)に記憶されている。図4はX線管コード
2Aの陽極蓄積熱量の冷却特性図を示し、これは、読み
だし専用メモリ(19)に記憶されている。表1は読みだし
専用メモリ(20)に記憶されたX線管コード2Aの管電流
及び管電圧の固有のプリセット値に関連する標準のフィ
ラメント加熱電流値のデータを示す。図5はフィラメン
ト加熱電流値を書き替えるときの演算手順の説明図を示
し、図6はX線管コード2Aの小焦点の管電圧、管電流
及びフィラメント加熱電流値の関係を表したエミッショ
ン特性図を示す。
【0014】
【表1】 フィラメント加熱電流の自動調整は、定格の小さい小焦
点から行われ、管電流及び管電圧の固有のプリセット値
に関するフィラメント加熱電流値が管電流及び管電圧の
少ない順に調整されて行く。CPU(65) により読みだ
し専用メモリ(20)からX線管コード2Aの小焦点の管電
流及び管電圧の固有のプリセット値(管電流:100m
A,125mA,160mA,200mA,250m
A,320mA及び管電圧:40kV,60kV,80
kV,100kV,125kV,150kV)に関連す
る標準のフィラメント加熱電流値が読みだし専用メモリ
(20)から読みだされ、読み書き可能なメモリ(21)中のX
線管No1の管電流及び管電圧のプリセット値に関連す
るフィラメント加熱電流値IF[6×6の配列]が、表
1に示すようにそれぞれ書込まれる。なお、読み書き可
能なメモリ(21)のデータの構造は、読みだし専用メモリ
(20)と同じである。続いて、X線管No1に書込まれた
X線管コード2Aの小焦点の管電流及び管電圧の固有の
プリセット値の中から低い順に第一の値(mA[1]=
100mA,kV[1] =40kV)が読み出される。
【0015】X線放射時間は、高圧ケーブル(10)の浮遊
容量に突入電流が流れる時間を考慮してsec1(30
msec程度)に設定され、このX線放射条件(kV
[1] ,mA[1],sec1)においてX線管コード2
Aの定格に対する過負荷計算が行われる。読みだし専用
メモリ(18)から読み出されたX線管コード2AのX線管
の小焦点の定格は、図2(短時間定格)と図3(エミッ
ション特性)で表わされている。まず始めにエミッショ
ン特性に対する判定が行われる。この特性は図3のよう
なカーブで表され、管電圧kV[1] (=40kV)におい
て図3から許容管電流mAmax1が求められる。mA
[1](=100mA)が、この許容管電流mAmax1を
越えているとエミッション特性オーバーとなる。越えて
いなければ、次に短時間定格に対する判定が行われる。
X線管の短時間定格は、図2の形態で与えられており、
100%定格図で表されている。この図は、放射時間を
指定すれば許容電力が決まることを表しており、放射時
間sec1 において、図2から100%の許容電力kW
smax1が求められる。
【0016】X線放射条件kV[1],mA[1],sec1 の
3者の積から求まるkWs1 がkWsmax1を越えている
と短時間定格オーバーとなる。X線管の定格に対して短
時間定格、または、エミッション特性のいずれかがオー
バーであれば、このX線放射条件kV[1],mA[1],se
c1 ではX線放射をおこなわず、次のX線放射条件kV
[1],mA[2],sec1 に対して過負荷計算が行われる。
過負荷計算の結果が、短時間定格とエミッション特性そ
れぞれに対して許容範囲であれば管電流mA[1]、管電
圧kV[1]が、それぞれD/A変換器(60)、D/A変換
器(61)を通してインバータ制御回路(12)に出力され、ス
イッチング周波数が決められる。また、関連する標準の
フィラメント電流値が記憶された読み書き可能なメモリ
(21)からのフィラメント加熱電流値IF[1,1](4.67
A)が読みだされ,D/A変換器(62)を通してフィラメ
ント加熱電流設定値(72)として出力される。
【0017】この信号が、フィラメント加熱回路(74)に
送られ、X線管(11)のフィラメントが設定値(72)に応じ
て加熱される。X線放射時間sec1は、撮影時間設定
器(22)でタイマ(66)に設定される。所定時間後、信号出
力回路 (77) からX線放射信号(34)がインバータ制御回
路(12)に送られ、駆動回路(17)が動作しスイッチング動
作が開始され、X線が放射される。X線放射中、管電流
検出回路(80)によって測定された実測管電流値(71)をA
/D変換器(73)でディジタル値に変換して読込み、前記
管電流の固有のプリセット値と比較し、プリセット値が
大きい場合は前記メモリ(21)のフィラメント加熱電流値
をより大きい値に、小さい場合はより小さい値に書換え
ていく。
【0018】このフィラメント加熱電流値の書換えの際
の演算手順を図5を参照して説明す。管電圧kV[m]、
管電流mA[n]、フィラメント加熱電流値IF[m,n]と
してX線を放射したときに、実測管電流値TmA[n]
(=mA[n] +ΔmAn )が流れたとすると、 i) ΔmAn ≧0のときは (1≦n<6) 書換えられるフィラメント加熱電流値IF[m,n]′は、 IF[m,n]′=IF[m,n]−(IF[m,n+1]−IF[m,
n])/(mA[n+1]−mA[n] )×ΔmAn に変更され、n=6のときは、次のii)の計算式で算出
される。
【0019】ii) ΔmAn <0のときは (1<n≦
6) 書換えられるフィラメント加熱電流値IF[m,n]′は、 IF[m,n]′=IF[m,n]+(IF[m,n]−IF[m,n-
1])/(mA[n]−mA[n-1] )×ΔmAn に変更される。なお、n=1のときは、上記i)の計算
式で算出される。
【0020】そして、書換えられるフィラメント加熱電
流値IF[m,n]′で再度X線を放射する。再度X線放射
を行うまでの休止時間は、次のように負荷熱量計算を行
なって決定される。
【0021】実測管電流値をTmAとすると、X線放射
による陽極の負荷熱量(HU1)は、次式で計算され
る。 HU1=1.41×kV[1]×TmA×sec1 以前に蓄積されていた蓄積熱量(HU0)と計算された
蓄積熱量(HU1)との合計値、すなわち,現時点での
蓄積熱量(HU2)を求め、次のX線放射により予想さ
れる負荷熱量(HU3)を次式で求め、 HU3=1.41×kV[1]×mA[1]×sec1 合計値HU4を求める。 HU4=HU2+HU3 合計値HU4が、X線管の陽極の蓄積熱量の最大値(H
Umax)を越えなければ休止時間なしで再度X線が放
射される。
【0022】越えていれば図4で表される陽極蓄積熱量
の冷却特性図より休止時間を求め、所定の休止時間後、
再度X線が放射される。
【0023】合計値HU4が、X線管の陽極の蓄積熱量
の最大値(HUmax)を越えている場合には、休止時
間は次のようにして求められる。陽極の蓄積熱量の最大
値(HUmax)に対して蓄積熱量の合計値HU4の超
過分HU5求め、現時点での蓄積熱量(HU2)から超
過分HU5を引いた放射可能蓄積熱量HU6を求める。
つぎに冷却特性図(図4)において現時点での蓄積熱量
(HU2)と放射可能蓄積熱量HU6のそれぞれの冷却
特性時間Hsec2,Hsec6を求める。超過分HU
5を冷却するのに要する休止時間Hsec5は、Hse
c6−Hsec2(=Hsec5)となり、この休止時
間Hsec5後にX線の再放射が自動的に行われる。X
線放射を幾度か行い、実測管電流値と管電流の固有のプ
リセット値とを一致させる。
【0024】一致したときのフィラメント加熱電流値
と、初めの標準のフィラメント加熱電流値の差{ΔIF
[m,n] (m,n=1)}は、このX線管No=1の小焦
点のエミッション特性の傾向を表している。そのため引
き続いて調整されるIF[m,n+1] 、IF[m,n+2] 、…I
F[m,6] の値にこの値を加算しておき調整の時間短縮が
計られる。そしてつぎの管電流及び管電圧の固有のプリ
セット値(mA[2]=125mA,kV[1] =40k
V)が読み出され、同様の操作が行なわれフィラメント
加熱電流値が調整される。このようにして管電圧及び管
電流の固有のプリセット値kV[1],mA[1] のフィラメ
ント加熱電流値から始まって、プリセット値kV[6],m
A[6] のフィラメント加熱電流値まで36点のフィラメ
ント加熱電流値の調整が順次行われる。
【0025】最後に、X線管の定格に対して過負荷計算
を行なった結果、短時間定格またはエミッション特性い
ずれかがオーバーになり、X線放射をおこなわなかった
管電圧及び管電流の固有のプリセット値kV[n],mA
[n] に対して、kV[n],mA[n-2] とkV[n],mA[n-
1] より読みだし専用メモリ(18)に記憶されたフィラメ
ント加熱電流の最大値(5.20A)を越えない範囲で
外側へ補間計算し、フィラメント加熱電流値が求められ
る。小焦点が終了すると大焦点の加熱調整を同様にして
行い、演算処理されたフィラメント加熱電流値IF[m,
n]′に読み書き可能なメモリ(21)が書換えられて、組
み合わされたX線管No=1のフィラメント加熱電流加
熱調整が完了する。なお、実施例では、1次側にコンデ
ンサを有する共振型インバータ式X線高電圧装置にこの
発明を適用したが、この発明はテトロード式X線高電圧
装置にも適用できる。また、実施例では、フィラメント
加熱電流の調整を定格の小さい小焦点から定格の大きい
大焦点に、且つ、管電流及び管電圧の少ない順に行った
が、その逆に行ってもよい。しかしながら、実施例のよ
うにすればX線管を保護するうえで有利である。
【0026】
【発明の効果】この発明によれば、どのようなX線管が
組み合わされても、所定の管電圧と管電流の得られるそ
のX線管に適切なフィラメント加熱電流が自動的に調整
されるので、据付けするサービスマンの熟練度によらず
確実、しかも短時間でフィラメント加熱電流の調整が行
われる。読みだし専用の記憶手段には、X線管コード毎
に管電流及び管電圧の固有のプリセット値に関連する標
準のフィラメント電流値が記憶されているので、X線制
御装置に組み合わせられるX線管Noのコードを設定す
るのみで、どのような形式(コード)のX線管のフィラ
メント加熱電流の自動調整にも対応できる。
【0027】また、請求項2に記載の発明によれば、X
線管コード毎にX線管の陽極の蓄積熱量の最大値と冷却
特性図とを記憶し、X線放射中に測定された管電流値を
用いてX線放射による陽極の負荷熱量を計算し、記憶さ
れた陽極の蓄積熱量の最大値と冷却特性図に基づいて休
止時間を計算し、計算された休止時間後に次のX線放射
を行うことにより、安全に最短時間でフィラメント加熱
電流の調整が終了し、生産性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明をインバータ式X線高電圧装置に適用
した一実施例の構成を示すブロック図である。
【図2】X線管コード2Aの小焦点の短時間定格図であ
る。
【図3】X線管コード2Aの小焦点のエミッション特性
図である。
【図4】X線管コード2Aの陽極蓄積熱量の冷却特性図
である。
【図5】フィラメント加熱電流値を書き替えるときの演
算手順の説明図である。
【図6】X線管コード2Aの小焦点の管電圧、管電流及
びフィラメント加熱電流値の関係を表したエミッション
特性図である。
【符号の説明】 :交流電源 :整流器 :平滑コンデンサ :スイッチ
素子 :共振コンデンサ :共振イン
ダクタンス :高圧変圧器 :整流器 :高圧検出用抵抗 (10):高圧ケー
ブルの浮遊容量 (11):X線管 (12):インバ
ータ制御回路 (17):駆動回路 (21):読み書
き可能なメモリ (18),(19),(20):読みだし専用メモリ (23):管電流
設定器 (24):管電圧設定器 (28):X線管
コード設定器 (26):フィラメント加熱電流設定器 (30):X線管
選択器 (31):X線制御装置 (60),(61),(62):D/A変換器 (65):CPU (66):タイマ (73):A/D
変換器 (74):フィラメント加熱回路 (75):フィラ
メント (80):管電流検出回路

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】X線管毎の管電流及び管電圧値に関連する
    フィラメント加熱電流値を記憶する読み書き可能な記憶
    手段を備え、設定された管電流及び管電圧の値に対応す
    るフィラメント加熱電流値を前記読み書き可能な記憶手
    段に記憶されたフィラメント加熱電流値より補間計算で
    求めるようにしたX線制御装置であって、X線管コード
    毎に管電流及び管電圧の固有のプリセット値に関連する
    標準のフィラメント電流値を記憶する読みだし専用の記
    憶手段と、組み合わされたX線管のX線管コードの前記
    読みだし専用の記憶手段に記憶された管電流及び管電圧
    の固有のプリセット値とそれに関連する標準のフィラメ
    ント電流値でのX線放射中の管電流を測定する管電流実
    測手段と、実測管電流値より前記読みだし専用の記憶手
    段に記憶された管電流及び管電圧の固有のプリセット値
    が得られる前記X線管のフィラメント加熱電流値を演算
    処理で求める手段とよりなり、前記読み書き可能な記憶
    手段に演算処理で求められたフィラメント加熱電流値を
    前記読みだし専用の記憶手段に記憶された管電流及び管
    電圧の固有のプリセット値と共に記憶させるようにした
    ことを特徴とするX線制御装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のX線制御装置におい
    て、X線管コード毎にX線管の陽極の蓄積熱量の最大値
    と冷却特性とを記憶する手段と、前記X線放射中に管電
    流実測手段により測定された管電流値と冷却特性基づい
    て前記X線管の陽極の蓄積熱量を計算し休止時間を求め
    る手段とを設け、これにより計算された休止時間後に次
    のX線放射を行うようにしたことを特徴とするX線制御
    装置。
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