JPH08273184A - 光ピックアップ - Google Patents

光ピックアップ

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JPH08273184A
JPH08273184A JP7067529A JP6752995A JPH08273184A JP H08273184 A JPH08273184 A JP H08273184A JP 7067529 A JP7067529 A JP 7067529A JP 6752995 A JP6752995 A JP 6752995A JP H08273184 A JPH08273184 A JP H08273184A
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JP
Japan
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semiconductor substrate
light
photodetector
prism
emitting member
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Withdrawn
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JP7067529A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Imabayashi
浩之 今林
Kazuhiro Fujikawa
一広 藤川
Masaaki Furumiya
正章 古宮
Shiyouhei Kobayashi
章兵 小林
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Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 各構成部材を簡単な方法で高精度に位置決め
できると共に、信頼性が高く、かつ安価にできる光ピッ
クアップを提供する。 【構成】 エラー信号および情報信号を検出するため
に、光記録媒体6からの戻り光をそれぞれ受光する第一
光検出器14および第二光検出器16を、それぞれ異なる第
一半導体基板17および第二半導体基板21上に形成し、こ
れら第一半導体基板17および第二半導体基板21を、それ
ぞれの外形の一部に形成したエッチング部20および22で
合致させて積層接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、光記録媒体に対して
情報を記録再生する光記録装置に用いる光ピックアップ
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】例えば、光磁気記録媒体に記録されてい
る情報を再生する光ピックアップにおいては、半導体レ
ーザ等の発光部材からの光を、集光レンズを経て光磁気
記録媒体にスポット状に照射し、この光磁気記録媒体で
反射される戻り光を、偏光方向が互いに直交する二つの
光束に分離して、それらの光束の強度変化から光磁気信
号を検出すると共に、その光磁気信号を正確に検出する
ために、光磁気記録媒体からの戻り光に基づいて、集光
レンズの光磁気記録媒体に対する相対的位置ズレを表す
フォーカスエラー信号およびトラッキングエラー信号を
検出する必要がある。
【0003】このような光ピックアップとして、例え
ば、図18に示すように、半導体基板3上に半導体レーザ
2をマウントし、この半導体レーザ2からの光を、半導
体基板3に形成した反射ミラー4で反射させた後、ホロ
グラム素子1および集光レンズ5を経て光磁気記録媒体
6に照射し、その戻り光を集光レンズ5を経てホログラ
ム素子1で回折させて、半導体基板3に形成した光検出
器7で受光するようにしたものが知られている。
【0004】しかし、図18に示すように、光検出器7を
形成した半導体基板3に半導体レーザ2を設ける場合、
高精度の信号検出を行うためには、半導体基板3に対し
て半導体レーザ2を正確に位置決めする必要がある。こ
のようなことから、例えば、特開平4−240789号公報に
おいて、図19に示すように、反射ミラー4を構成する半
導体基板3の窪み部に、主面に対して45°をなす斜面4
と、90°をなす垂直な面8との2面を形成し、主面に対
して45°の斜面4を反射ミラー4とし、垂直な面8を半
導体レーザ2を固定する際の位置決め目標とするように
したものが提案されている。
【0005】また、実開昭62−133224号公報には、図20
に示すようなものが開示されている。図20においては、
半導体基板54に、エッチングによって、第一の面55およ
び第二の面56を段違いに形成すると共に、これら第一の
面55および第二の面56に連なる第三の面57を傾斜して形
成し、第一の面55および第二の面56にそれぞれ第一の光
検出器58および第二の光検出器59を形成し、第三の面57
に半導体レーザ61をマウントしている。また、第一の光
検出器58の上には、プリズム60を、その一辺を第一の面
55と第三の面57とのなす稜線に合わせて配置している。
このようにして、半導体レーザ61からの光をプリズム60
で反射させて、図示しないレンズを介して光記録媒体に
導き、光記録媒体からの戻り光をプリズム60を経て第一
の光検出器58で受光し、また半導体レーザ61の後方出射
光を第二の光検出器59で受光するようにしている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図19に
示した光ピックアップにおいては、半導体基板3を製造
するにあたり、様々な方向に所定角度の半導体面を形成
する必要があるため、一般的な異方性エッチングだけで
製造することができず、RIE(反応性イオンエッチン
グ)等の方法を併用する必要があると共に、エッチン
グ、RIE、コーティングの各工程で多くのマスクが必
要となる。また、エッチングで反射ミラー4を形成する
には、エッチング面の表面粗さを小さくする必要性か
ら、長時間のエッチング処理が不可欠となる。
【0007】このように、図19に示した光ピックアップ
においては、半導体基板3の製造工程が複雑で、マスク
の種類も多くなるため、製造に時間がかかると共に、コ
ストが増大するという問題がある。
【0008】また、図20に示した光ピックアップにおい
ては、エッチングにより高精度に形成された第一の面55
と第三の面57とのなす稜線を用いてプリズム60を位置決
めして配置するようにしているが、この場合の稜線は、
あくまでも位置決めの目標となるものであるため、プリ
ズム60を稜線に合わせる際に、高精度の位置決め装置等
が必要になる。また、半導体基板54の製作精度に対し
て、プリズム60の加工精度は一般に悪いため、たとえ稜
線とプリズム60とを正確に合わせられたとしても、満足
な光学特性を得ることができないという問題がある。
【0009】この発明は、上述した従来の問題点に着目
してなされたもので、各構成部材を簡単な方法で高精度
に位置決めできると共に、信頼性が高く、かつ安価にで
きるよう適切に構成した光ピックアップを提供すること
を目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、第1の発明にかかる光ピックアップは、光を出射す
る発光部材と、この発光部材からの出射光を反射させる
第一の面を有するプリズムと、このプリズムの前記第一
の面に設けた偏光膜と、この偏光膜で反射される前記発
光部材からの出射光を、光記録媒体にスポットとして照
射する集光手段と、前記光記録媒体で反射され、前記集
光手段を通過する戻り光の一部を前記光記録媒体と前記
発光部材とを結ぶ光路から分離する分離手段と、その分
離された戻り光を受光する第一光検出器と、前記戻り光
のうち、前記偏光膜を透過し、さらに前記プリズムを屈
折透過して、該プリズムの第二の面から出射される光を
受光する第二光検出器とを有し、前記第一光検出器およ
び第二光検出器を、それぞれ異なる第一半導体基板およ
び第二半導体基板上に形成し、これら第一半導体基板お
よび第二半導体基板を、それぞれの外形の一部に形成し
たエッチング部で合致させて積層接合したことを特徴と
するものである。
【0011】前記発光部材は、外形の一部に形成したエ
ッチング部を有する第三半導体基板上に設け、この第三
半導体基板を、そのエッチング部を前記第一および第二
半導体基板のエッチング部と合致させて、前記第一半導
体基板上に積層接合するのが、前記発光部材と前記第一
光検出器および第二光検出器との相対位置を簡単かつ精
度良く位置決めする点で好ましい。
【0012】また、第2の発明にかかる光ピックアップ
は、光を出射する発光部材と、この発光部材からの出射
光を反射させる第一の面を有するプリズムと、このプリ
ズムの前記第一の面に設けた偏光膜と、この偏光膜で反
射される前記発光部材からの出射光を、光記録媒体にス
ポットとして照射する集光手段と、前記光記録媒体で反
射され、前記集光手段を通過する戻り光の一部を前記光
記録媒体と前記発光部材とを結ぶ光路から分離する分離
手段と、その分離された戻り光を受光する第一光検出器
と、前記戻り光のうち、前記偏光膜を透過し、さらに前
記プリズムを屈折透過して、該プリズムの第二の面から
出射される光を受光する第二検出器とを有し、前記第一
光検出器を第一半導体基板上に、前記第二光検出器を第
二半導体基板上にそれぞれ形成すると共に、前記発光部
材を第三半導体基板上に設け、これら第一,第二および
第三半導体基板を、それぞれの外形の一部に形成したエ
ッチング部を互いに対向接触させて同一平面上に固定し
たことを特徴とするものである。
【0013】さらに、第3の発明にかかる光ピックアッ
プは、光を出射する発光部材と、この発光部材からの出
射光を反射させる第一の面を有するプリズムと、このプ
リズムの第一の面に設けた偏光膜と、この偏光膜で反射
される前記発光部材からの出射光を、光記録媒体にスポ
ットとして照射する集光手段と、前記光記録媒体で反射
され、前記集光手段を通過する戻り光の一部を前記光記
録媒体と前記発光部材とを結ぶ光路から分離する分離手
段と、その分離された戻り光を受光する第一光検出器
と、前記戻り光のうち、前記偏光膜を透過し、さらに前
記プリズムを屈折透過して、該プリズムの第二の面から
出射される光を受光する第二光検出器とを有し、前記第
一光検出器は半導体基板上に形成し、前記プリズムは前
記半導体基板にエッチングにより形成した稜線または面
に当接させて位置決めして設けたことを特徴とするもの
である。
【0014】
【作用】図1は、この発明にかかる光ピックアップの光
学系を示すものである。図1において、発光部材9であ
る半導体レーザからの出射光は、一軸性複屈折結晶から
なるプリズム10の第一の面11に設けた偏光膜(図示せ
ず)で反射された後、分離手段であるホログラム12およ
び集光手段13を経て光記録媒体6、この場合には光磁気
記録媒体にスポットとして照射される。また、光記録媒
体6で反射される戻り光は、集光手段13を経てホログラ
ム12に入射し、ここで、回折(分離)される+1次回折
光および/または−1次回折光は、第一光検出器14で受
光され、その出力に基づいて、集光手段13の光記録媒体
6に対する相対的位置ズレを表すエラー信号が検出され
る。また、ホログラム12を通過する0次光は、プリズム
10の第一の面11に設けられた偏光膜を透過し、さらにプ
リズム10を屈折透過して非点収差を有する常光と異常光
とに分離される。これら常光および異常光はプリズム10
の第二の面15から出射されて、非点収差の焦線位置近傍
に配置された第二光検出器16で受光され、その出力に基
づいて情報信号が検出される。
【0015】ここで、半導体レーザ9および第一,第二
光検出器14, 16は、ミクロンオーダーで正確に実装する
ことが重要である。その実装にあたっては、従来例にも
あるように、実装基板として半導体基板を用い、これを
異方性エッチングすれば、実装部を高精度の寸法で製作
できることは、一般によく知られていることである。例
えば、表面が(110) 面のSi基板は、異方性エッチングに
より表面に対して垂直な(111) 面のエッチング面が得ら
れ、その場合のエッチングによる穴形状は、70.5°およ
び109.5 °の角度を有する平行四辺形となる。また、表
面が(100) 面のSi基板は、異方性エッチングにより表面
に対して125.3 °傾斜した(111) 面のエッチング面が得
られ、その場合のエッチングによる穴形状は、方形にな
る。
【0016】第1の発明では、RIE等の手法を用いず
に異方性エッチングの手法だけで半導体基板を製作でき
るようにするものである。このため、第一光検出器14
を、例えばSiよりなる第一半導体基板に形成する。ま
た、この第一半導体基板には、異方性エッチングにより
外形の一部に、表面に対して垂直もしくは125.3 °傾斜
した面となるエッチング部を形成する。なお、このエッ
チング部は、第一光検出器14に対して所定の距離を有す
るように、フォトリソグラフによりエッチングマスクを
形成した後、異方性エッチングして形成する。このよう
にしてエッチング部を形成することにより、第一光検出
器14とエッチング部との位置関係を高精度にすることが
可能となる。
【0017】同様にして、第二光検出器16も、例えばSi
よりなる第二半導体基板の所定の位置にフォトリソグラ
フ技術を利用して形成し、この第二半導体基板の外形の
一部に、第一半導体基板と同形状のエッチング部を形成
する。したがって、このエッチング部も第二光検出器16
に対して高精度な位置関係を有することになる。
【0018】これら第一半導体基板および第二半導体基
板は、それぞれのエッチング部の形状を合致させて接合
固定する。このようにすれば、各エッチング部から所定
距離に形成されている第一光検出器14と第二光検出器16
とを高精度に位置決めすることが可能となる。また、第
一半導体基板および第二半導体基板の厚さを適切に設定
することにより、厚さ方向に様々な形状・距離を有する
光ピックアップを得ることが可能となる。さらに、第
一, 第二光検出器14,16 および各エッチング部は、RI
E等を用いず、異方性エッチングで形成できるので、比
較的短時間で、簡単に作製でき、製造コストを安くする
ことが可能となる。さらにまた、第一, 第二半導体基板
に形成した第一, 第二光検出器14,16 は、それらの相対
位置が高精度に位置決めされて実装されることになるの
で、良好な光学特性を得ることが可能となる。
【0019】また、第2の発明においては、第1の発明
におけると同様に、第一光検出器が第一半導体基板上
に、第二光検出器が第二半導体基板上にそれぞれ形成さ
れていると共に、これら第一,第二半導体基板のそれぞ
れの外形の一部にエッチング部が形成されている。ま
た、発光部材は、第三半導体基板上に設けられ、この第
三半導体基板の外形の一部に、エッチング部が形成され
ている。ここで、第三半導体基板のエッチング部は、例
えば半導体基板をSiとして、発光部材から所定の距離を
有するようにフォトリソグラフ技術を用いる異方性エッ
チングによって形成することができ、これにより発光部
材とエッチング部との位置関係を高精度にすることがで
きる。
【0020】したがって、第一,第二および第三半導体
基板を、それぞれの外形の一部に形成したエッチング部
を互いに対向接触させて同一平面上に固定すれば、エッ
チング部を基準として、発光部材、第一光検出器および
第二光検出器を高精度に位置決めすることが可能とな
る。また、各半導体基板の厚さを適切に設定することに
より、厚さ方向にも高精度な位置関係を確保することが
でき、これによりエラー信号および情報信号を正確に検
出することが可能となる。
【0021】さらに、第3の発明においては、第一光検
出器が半導体基板上に形成され、この半導体基板にエッ
チングにより形成された稜線または面に当接してプリズ
ムが位置決めして設けられている。ここで、第一光検出
器を有する半導体基板の稜線または面は、第1の発明に
おけると同様に、例えばSiよりなる半導体基板に、フォ
トリソグラフ技術によりエッチングマスクを形成し、そ
のマスクに沿って異方性エッチングを行うことによって
形成することができる。したがって、このエッチングに
より形成された稜線またはエッチング面に、プリズムを
当接させれば、プリズムと第一光検出器とを、簡単な方
法で高精度に位置決めすることが可能となる。
【0022】
【実施例】図2、図3および図4は、この発明の第一実
施例の要部を示すものである。この実施例は、図1に示
す半導体レーザ9、プリズム10、第一光検出器14および
第二光検出器16を、レーザユニット80として一体化した
ものである。第一光検出器14は、第一半導体基板(Si基
板)17上に形成したフォトダイオードをもって構成す
る。この実施例では、図1において光記録媒体6からの
戻り光を、ホログラム12により互いに逆方向のフォーカ
ルパワーを有する±1次回折光に分離し、これら±1次
回折光に基づいて、ビームサイズ法によりフォーカスエ
ラー信号を、プッシュプル法によりトラッキングエラー
信号をそれぞれ検出するため、第一光検出器14を、±1
次回折光を分離して受光する2つの受光部をもって構成
すると共に、各受光部を光記録媒体6の記録トラックと
平行な方向の分割線で分割した3分割受光領域をもって
構成する。
【0023】また、第一半導体基板17には、図3に平面
図をも示すように、第一光検出器14の2つの受光部の間
に、フォトリソグラフによるエッチングマスクに沿って
異方性エッチングを行うことにより、プリズム10を挿通
するための切り欠き部18を形成する。この実施例では、
第一半導体基板17を、表面が(100) 面の結晶面を有する
Si基板として、切り欠き部18に、表面に対して125.3 °
傾斜した(111) 面のエッチング面からなる側壁面を形成
する。この切り欠き部18は、Si基板の結晶方向の影響に
より略長方形の形状となる。
【0024】半導体レーザ9は、切り欠き部18の側壁面
と第一半導体基板17の表面とによって形成される稜線19
に出射端面を合わせて第一半導体基板17の表面に固定
し、第一半導体基板17の表面に対して、水平方向に光を
射出させるようにする。なお、稜線19は、第一光検出器
14の分割線と平行な位置関係に形成する。
【0025】第一半導体基板17は、四角形状として、そ
の外形の少なくとも一部(一辺)に、フォトリソグラフ
によるエッチングマスクに沿って、異方性エッチングを
行うことにより、表面に対して125.3 °傾斜した(111)
面のエッチング面からなる側壁面20を形成する。
【0026】第二光検出器16は、第二半導体基板(Si基
板)21上で、第一半導体基板17の切り欠き部18内に相当
する位置に形成する。この第二光検出器16は、プリズム
10による常光と異常光との屈折率により発生する非点収
差の焦線位置近傍に、常光および異常光を分離して受光
するそれぞれフォトダイオードからなる2つの受光部を
もって構成する。
【0027】第二半導体基板21は、第一半導体基板17と
同様に四角形状とし、その外形の少なくとも一部(一
辺)に、フォトリソグラフによるエッチングマスクに沿
って異方性エッチングを行うことにより、第一半導体基
板17の外形に形成された側壁面20と同一方向に側壁面22
を形成する。これら第一半導体基板17および第二半導体
基板21は、それぞれ異方性エッチングにより形成した外
形の側壁面20, 22と、各底面とのなす稜線を、図4に示
すように、別の当付け部材23を利用して合致させて、第
二半導体基板21上に第一半導体基板17が位置するよう
に、オプティカルコンタクト等の方法で接合する。
【0028】プリズム10は、一軸性複屈折結晶材のニオ
ブ酸リチウムにより構成された三角プリズムで、半導体
レーザ9から射出される光が照射される第一の面11は、
約45°の傾斜面とし、この傾斜面にS偏光成分の反射率
が50%以上、P偏光成分の透過率が80%以上の特性を有
する偏光膜をコーティングする。このプリズム10は、第
二光検出器16上に位置するように、第一の面11および底
面よりなる稜線24を、第一半導体基板17の底面および切
り欠き部18の側壁面よりなる稜線25に合わせて、第二半
導体基板21上に接合固定する。
【0029】このようにして、プリズム10の第一の面11
に形成された偏光膜で、半導体レーザ9からの出射光を
第一半導体基板17のほぼ法線方向に反射させて、図1に
示すホログラム12に入射させる。また、光記録媒体6で
反射した戻り光は、ホログラム12により分離し、そのう
ちの0次光をプリズム10の第一の面11の偏光膜を経てプ
リズム10の内部に入射させ、ここで常光と異常光とに分
離してプリズム10の第二の面15から出射させて、第二半
導体気は21の第二光検出器16で受光する。なお、プリズ
ム10を構成する一軸性複屈折結晶の光学軸方向は、戻り
光の光軸に垂直な面内で、S偏光方向に対して45°傾い
た方向とする。
【0030】この実施例において、第一半導体基板17の
切り欠き部18は、フォトリソグラフによるマスクパター
ンに沿って、異方性エッチングを行うことにより形成さ
れているので、稜線19および稜線25を、ミクロンオーダ
ーの精度で形成することができる。したがって、稜線19
に合わせた半導体レーザ9と、稜線25に合わせたプリズ
ム10との位置関係を高精度にすることができる。
【0031】また、第一光検出器14も、同様の半導体プ
ロセスを利用して製作できるので、第一光検出器14と切
り欠き部18の稜線19, 25との位置関係も高精度となり、
さらに、外形の一部に形成した側壁面20と第一半導体基
板17の底面とにより形成される稜線に対しても、第一光
検出器14、稜線19および稜線25を極めて正確な位置精度
で形成することができる。同様に、第二光検出器16も、
第二半導体基板21の外形の一部に形成した側壁面22と底
面とにより形成される稜線に対して高精度な位置が確保
される。
【0032】したがって、第一半導体基板17および第二
半導体基板21を、それらの側壁面20,22 の外形稜線を合
致させて接合すれば、各構成部材の位置を全て高精度に
配置することができ、構成部材の組立調整箇所を大幅に
削減することができる。また、プリズム10の第一の面11
に照射されるレーザ光の位置と、第一光検出器14の各受
光部に入射する戻り光の位置とが、一直線上に並ぶよう
にすることも容易にできるので、フォーカスエラー信号
やトラッキングエラー信号を精度よく検出することがで
きる。さらに、各光検出器14, 16の受光部は、稜線19に
対して、平行な方向に長く形成しているので、半導体基
板17, 21をそれらの外形の稜線で合致させて接合する際
に、稜線と平行な方向に位置ズレが生じても、その位置
ズレを許容することができる。
【0033】また、第二光検出器16は、プリズム10を透
過する常光と異常光との屈折率により発生する非点収差
の焦線位置近傍に配置する必要があるが、第一半導体基
板17の厚さは、平面研磨等の方法により、寸法精度をミ
クロンオーダーで容易に製作することができるので、こ
の第一半導体基板17の厚さを、第二光検出器16が上記の
非点収差の焦線位置近傍に位置するように設定すること
で、第二光検出器16を正確な位置に容易に位置決めする
ことができる。なお、この実施例では、第一,第二半導
体基板17,21 としてSi基板を用いたが、ガリヒ素(GaAs)
基板等を用いても同様の作用を得ることができる。
【0034】以上のように、この実施例によれば、各構
成部材を所定位置にミクロンオーダーで実装配置できる
ので、半導体レーザ9から出射され、光記録媒体6で反
射される戻り光を、第一,第二光検出器14,16 で確実に
受光することができ、信頼性の高い光ピックアップを得
ることができる。また、各構成部材の位置決めを、非常
に容易に無調整で行うことができ、しかも、RIE等の
一方向性エッチングを用いず、一般的な半導体プロセス
と異方性エッチングにより製作できるので、大量生産が
可能となり、非常に安価な光ピックアップを得ることが
できる。
【0035】図5、図6および図7は、この発明の第2
実施例の要部を示すものである。この実施例は、第1実
施例に示すレーザユニット80において、第一光検出器14
を形成する第一半導体基板28および第二光検出器16を形
成する第二半導体基板32として、それぞれ表面が(110)
面の結晶面を有するSi基板を用いる。第一半導体基板28
には、第一光検出器14の2つの受光部の間に、フォトリ
ソグラフによるエッチングマスクに沿って異方性エッチ
ングを行って、プリズム10を挿通するための切り欠き部
29を形成する。この実施例では、第一半導体基板28とし
て、表面が(110) 面の結晶面を有するSi基板を用いてい
るので、この異方性エッチングにより、表面に対して90
°の垂直な(111) 面のエッチング面からなる側壁面が形
成される。この切り欠き部29は、Si基板の結晶方向の影
響により略平行四辺形の形状となる。
【0036】半導体レーザ9は、切り欠き部29の側壁面
と第一半導体基板28の表面とによって形成される稜線30
に出射端面を合わせて第一半導体基板28の表面に固定
し、第一半導体基板28の表面に対して、水平方向に光を
出射させるようにする。なお、稜線30は、第一光検出器
14の分割線と平行な位置関係に形成する。
【0037】第一半導体基板28は、四角形状として、そ
の外形の少なくとも一部(一辺)に、フォトリソグラフ
によるエッチングマスクに沿って、異方性エッチングを
行うことにより、表面に対して90°の垂直な(111) 面の
エッチング面からなる側壁面31を形成する。
【0038】第二光検出器16を有する第二半導体基板32
も、第一半導体基板28と同様に四角形状とし、その外形
の少なくとも一部(一辺)に、フォトリソグラフによる
エッチングマスクに沿って、異方性エッチングを行うこ
とにより、第一半導体基板28の外形に形成された側壁面
31と同一方向に側壁面33を形成する。これら第一半導体
基板28および第二半導体基板32は、それぞれ異方性エッ
チングにより形成した外形の側壁面31, 33を、図示しな
い別の当付け部材を利用して合致させて、第二半導体基
板32上に第一半導体基板28が位置するように、オプティ
カルコンタクト等の方法で接合する。
【0039】また、プリズム10は、第二光検出器16上に
位置するように、偏光膜を設けた第一の面11および底面
よりなる稜線24を、第一半導体基板28の底面および切り
欠き部29の側壁面よりなる稜線34に合わせて、第二半導
体基板32上に接合固定する。その他の構成は、第1実施
例と同様である。
【0040】この実施例においては、第一光検出器14を
形成する第一半導体基板28および第二光検出器16を形成
する第二半導体基板32として、それぞれ表面が(110) 面
の結晶面を有するSi基板を用いたが、この場合も、第1
実施例におけると同様に、異方性エッチングにより各構
成部材を高精度に位置決めすることができる。したがっ
て、第1実施例と同様の効果を得ることができる。ま
た、この実施例では、第一半導体基板28および第二半導
体基板32の外形の一部にそれぞれ形成される側壁面31,3
3 が、垂直な面となるので、これらの側壁面31,33 を別
の当付け部材に当て付けて合致させる際に、チッピング
等でエッチング部が破損しにくくなるという効果があ
る。
【0041】図8は、第2実施例の変形例を示すもので
ある。すなわち、第2実施例では、第一光検出器14を有
する第一半導体基板28に、プリズム10を挿通するための
切り欠き部29を略平行四辺形に形成したが、図8では、
第一光検出器14を有する第一半導体基板35として、同様
に表面が(110) 面のSi基板を用い、プリズム10を挿通す
るための切り欠き部36を略四角形に形成する。
【0042】ここで、稜線37を形成する切り欠き部36の
側壁面は、表面に対して同様に垂直となるように形成す
るが、その両側の側壁面38は鋸形状に形成する。この鋸
形状は、フォトリソグラフにより、エッチングマスクを
70.5°および109.5 °の二つの角度で任意に鋸形状にす
ることにより形成することができる。この場合、鋸形状
の側壁面38は、サイドエッチング面39による影響で、表
面に対して所定の角度の面が形成されないが、稜線37は
正確に形成することができるので、この第一半導体基板
35を用いて光ピックアップを構成すれば、第2実施例と
同様の効果が得られる。
【0043】図9および図10は、この発明の第3実施例
の要部を示すものである。この実施例のレーザユニット
80においては、第一光検出器14を第一半導体基板44に、
第二光検出器16を第二半導体基板46にそれぞれ形成する
と共に、半導体レーザ9を第三半導体基板40にマウント
し、これら第一, 第二, 第三半導体基板44,46,40を同一
平面上に設ける。
【0044】第一半導体基板44は、表面が(100) 面の結
晶面を有する二つの四角形状のSi基板をもって構成し、
その二つのSi基板に第一光検出器14を構成する2つの受
光部を形成すると共に、各Si基板の側面には、フォトリ
ソグラフによるエッチングマスクに沿った異方性エッチ
ングにより、表面に対して125.3 °傾斜した(111) 面の
エッチング面よりなる側壁面45を形成する。
【0045】第二半導体基板46も、第一半導体基板44と
同様な結晶方向を有する四角形状のSi基板をもって構成
し、その側面に、同様にフォトリソグラフによるエッチ
ングマスクに沿った異方性エッチングにより、表面に対
して125.3 °傾斜した(111)面のエッチング面よりなる
側壁面47を形成する。この第二半導体基板46の第二光検
出器16上には、プリズム10を、その第一の面11と底面と
の稜線を、第二半導体基板46の表面と側壁面47との稜線
48に合わせて接合固定する。
【0046】また、第三半導体基板40も、同様に、表面
が(100) 面の結晶面を有する四角形状のSi基板をもって
構成する。この第三半導体基板40には、その外形の少な
くとも一部(一辺)に、フォトリソグラフによるエッチ
ングマスクに沿った異方性エッチングにより、表面に対
して125.3 °傾斜した(111) 面のエッチング面からなる
側壁面41を形成する。この第三半導体基板40上には、半
導体レーザ9を、その出射端面を側壁面41と表面とによ
り形成される稜線42に合わせて固定する。
【0047】第一半導体基板44は、第一光検出器14の分
割線が、第三半導体基板40の稜線42と平行な位置関係と
なるように、その側壁面45を第三半導体基板40の側壁面
41に対向接触させて、すなわち側壁面45を、第三半導体
基板40の側壁面41と底面との稜線43に合わせて配置す
る。また、第二半導体基板46は、その稜線48が第三半導
体基板40の稜線42と平行な位置関係となるように、側壁
面47を第三半導体基板40の側壁面41に対向接触させて、
すなわち側壁面47を第三半導体基板40の稜線43に合わせ
て配置する。その他の構成は、第1実施例と同様であ
る。
【0048】この実施例によれば、3つの半導体基板4
0, 44, 46を用い、その各々に異方性エッチングより形
成した側壁面41, 45, 47を対向接触させることにより、
各構成部材を高精度に位置決めすることができる。ま
た、各構成部材がそれぞれ別の半導体基板40, 44, 46に
配置されているので、各半導体基板の厚さを任意に設定
することにより、基板の厚さ方向にも様々な位置関係を
有することができ、光学設計の自由度を向上することが
できる。さらに、各光検出器14, 16の受光部は、第三半
導体基板40の稜線42に対して平行な方向に長く形成して
いるので、各半導体基板40, 44, 46を稜線42に平行に合
わせる際に、その位置ズレを許容することができる。
【0049】図11、図12、図13および図14は、この発明
の第4実施例の要部を示すものである。この実施例は、
第1実施例に示したレーザユニット80において、半導体
レーザ9をマウントする第三半導体基板63を有する。第
三半導体基板63は、表面が(100) 面の結晶面を有する四
角形状のSi基板をもって構成し、その外形の一部(一
辺)には、フォトリソグラフによるエッチングマスクに
沿って異方性エッチングを行って、表面に対して125.3
°傾斜した(111) 面のエッチング面からなる側壁面62を
形成する。半導体レーザ9は、その出射端面を、第三半
導体基板63の側壁面62と表面との稜線42に合わせて第三
半導体基板63上に固定し、これにより第三半導体基板63
の表面に対して水平方向に光を出射させる。
【0050】第一光検出器14は、第1実施例と同様に、
第一半導体基板49上に形成する。この第一半導体基板49
には、その外形の一部にフォトリソグラフによるエッチ
ングマスクに沿って、異方性エッチングを行って第三半
導体基板63の外形に形成した側壁面62と同一方向に側壁
面64を形成する。また、第二光検出器16も、第一実施例
と同様に、第二半導体基板65上に形成すると共に、第二
半導体基板65の外形の一部にも、フォトリソグラフによ
るエッチングマスクに沿って異方性エッチングを行って
第三半導体基板63の外形に形成した側壁面62と同一方向
に側壁面66を形成する。
【0051】これら第一半導体基板49、第二半導体基板
65および第三半導体基板63は、図14に示すように、そ
れぞれ異方性エッチングにより形成した外形の側壁面6
2, 64, 66と底面との稜線を、別の当付け部材23に合わ
せて、オプティカルコンタクト等の方法で厚み方向に積
層して接合固定する。また、プリズム10は、第二光検出
器16上に位置するように、第一半導体基板49に形成した
切り欠き部50に挿通して第二半導体基板65上に位置決め
して接合固定する。
【0052】この実施例では、プリズム10を第二半導体
基板65上に正確に位置決めして接合固定するため、第一
半導体基板49の切り欠き部50と、第一光検出器14を構成
するそれぞれの受光部の中央の受光領域との間の2箇所
に、フォトリソグラフによるエッチングマスクに沿った
異方性エッチングを行って三角形の凹状または穴状の位
置決め用のマーク51をそれぞれ形成する。また、このマ
ーク51と協働してプリズム10を位置決めするための当付
けガイド53を用いる。この当付けガイド53は、図11およ
び図13に示すように、その端面52を、面積度・平面度を
研磨等により高精度に維持してミラー状態に形成した半
導体基板またはガラス等をもって構成する。
【0053】当付けガイド53は、図13に示すように、マ
ーク51が端面52に写るように、すなわち端面52のエッヂ
部にマーク51のエッヂ部が一致するように、第一半導体
基板49上に載置し、この状態で当付けガイド53のエッヂ
部に、プリズム10の第一の面11が沿うようにプリズム10
を配置して、該プリズム10を第二半導体基板65上に接合
固定する。その後、当付けガイド53を退去させる。その
他の構成は、第1実施例と同様である。
【0054】この実施例においては、第1実施例とは異
なり、半導体レーザ9を第一光検出器14を形成した第一
半導体基板49とは別の第三半導体基板63上にマウントす
るようにしたので、この第三半導体基板63の厚さを変更
することにより、厚み方向寸法を自由に設定することが
でき、光学設計の自由度を向上させることができる。ま
た、第一, 第二, 第三半導体基板49, 65, 63は、それぞ
れの外形の一部に形成した側壁面62, 64, 66と各基板の
底面との稜線を合致させることにより、半導体レーザ9
と第一,第二各光検出器14,16 とを高精度に位置決めす
ることが可能である。
【0055】さらに、位置決め用のマーク51は、同一工
程の異方性エッチングにより、第一光検出器14の各受光
部を等分に2分割する位置に、ミクロンオーダーの位置
精度で高精度に形成できるので、第一半導体基板49の切
り欠き部50にプリズム10を位置合わせすることなく、マ
ーク51を基準にプリズム10を位置決めすることにより、
マーク51とプリズム10の第一の面11の出射光点とを一直
線上に配置することができる。したがって、図1に示し
たホログラム12で回折させる戻り光の+1次回折光およ
び−1次回折光を、第一光検出器14の各受光部で正確に
受光することができるので、フォーカスエラー信号およ
びトラッキングエラー信号を高精度に検出することが可
能となる。
【0056】なお、通常、半導体レーザ9の端面からの
出射位置は、半導体レーザ9の設定底面からある高さを
有しているので、その高さ分を考慮して第一半導体基板
49上に位置決め用のマーク51を形成する。また、マーク
51は、その形状が三角形に限らず、直線や多角形でも、
同様に位置決め用として用いることが可能である。さら
に、マーク51は、異方性エッチングによる凹状または穴
状に限らず、フォトリソグラフ手法によるマスクを用い
て形成した酸化膜によるマークでも同様な作用を有する
ことが可能である。
【0057】このように、この実施例によれば、第一光
検出器14を形成した第一半導体基板49および第二光検出
器16を形成した第二半導体基板65とは別体の第三半導体
基板63に半導体レーザ9を固定して、これら第一, 第
二, 第三半導体基板49,65,63を正確に積層接合するよう
にしたので、半導体レーザ9と第一, 第二光検出器14,1
6 との間の厚み方向の距離を所定量に設定し易くなり、
光学設計の自由度を向上することができる。また、位置
決め用のマーク51の利用により、プリズム10を高精度に
位置決めして設けることができるので、信頼性の高い信
号の検出が可能となる。
【0058】図15および図16は、この発明の第5実施例
の要部を示すものである。この実施例に示すレーザユニ
ット80は、第一光検出器14を形成した第一半導体基板67
と、第二光検出器16を形成した第二半導体基板71とを中
間半導体基板73を介して積層固定し、第一半導体基板67
上に半導体レーザ9を、第二半導体基板71上にプリズム
10をそれぞれ設けたものである。
【0059】第一半導体基板67は、表面が(110) 面の結
晶面を有する四角形状のSi基板をもって構成する。この
第一半導体基板67には、第一光検出器14を構成する2つ
の受光部の間に、フォトリソグラフによるエッチングマ
スクに沿って異方性エッチングを行って、表面に対して
垂直な(111) 面のエッチング面からなる側壁面を有する
2段切り欠き部68を形成し、この2段切り欠き部68の側
壁面と表面との稜線69に半導体レーザ9の出射端面を合
わせて、半導体レーザ9を第一半導体基板67上に固定す
る。なお、この稜線69と第一光検出器14の各受光部の分
割線は平行な位置関係とする。また、第一半導体基板67
には、その外形の少なくとも一部(一辺)に、同様に異
方性エッチングにより表面に対して垂直な(111) 面のエ
ッチング面からなる側壁面70を形成する。
【0060】第二半導体基板71も、第一半導体基板67と
同様に、表面が(110) 面の結晶面を有する四角形状のSi
基板をもって構成する。この第二半導体基板71には、第
一半導体基板67の2段切り欠き部68に相当する位置に第
二光検出器16を形成すると共に、その外形の少なくとも
一部(一辺)に、フォトリソグラフによるエッチングマ
スクに沿って異方性エッチングを行うことにより、第一
半導体基板67の外形に形成した側壁面70と同一方向に側
壁面72を形成する。
【0061】これら第一半導体基板67および第二半導体
基板71は、第一半導体基板67の2段切り欠き部68に相当
する位置に切り欠き部を有する中間半導体基板73を介し
て、第一半導体基板67、第二半導体基板71のそれぞれの
外形に形成した側壁面70, 72と底面との稜線を、図示し
ない別の当付け部材により合致させてオプティカルコン
タクト等の方法で接合固定する。また、プリズム10は、
第一半導体基板67の2段切り欠き部68の段差部74の2箇
所において、第一の面11を側壁面と底面との稜線75に接
触させて、第二半導体基板71の第二光検出器16上に接合
固定する。その他の構成は第1実施例と同様である。
【0062】この実施例において、プリズム10は、その
第一の面11を、第一半導体基板67に形成した2段切り欠
き部68の段差部74の稜線75に当て付けることにより位置
決めされる。したがって、2段切り欠き部68の段差部74
を所定の位置に形成することにより、プリズム10の第一
の面11における出射交点と第一光検出器14とを正確に一
直線上に位置させることが可能となる。また、2段切り
欠き部68の段差部74は、異方性エッチングにより形成さ
れるので、同一基板67上の第一光検出器14との位置関係
を高精度にすることができる。さらに、第一半導体基板
67および第二半導体基板71は、それらの外形の一部にそ
れぞれ形成した側壁面70, 72を合致させて、中間半導体
基板73を介して積層接合されるので、プリズム10を、第
一光検出器14だけでなく、第二光検出器16に対しても、
高精度に位置決めすることができる。
【0063】このように、この実施例によれば、プリズ
ム10を異方性エッチングにより形成した稜線75に当て付
けることにより、プリズム10と第一光検出器14の各受光
部との位置関係を高精度に位置決めできるので、フォー
カスエラー信号およびトラッキングエラー信号を高精度
に検出することができる。また、プリズム10の位置調整
が不要となるので、光ピックアップを簡単かつ安価にで
きる。
【0064】なお、第5実施例では、フリズム10の第一
の面11を、第一半導体基板67に形成した2段切り欠き部
68の段差部74の稜線75に当て付けてフリズム10を位置決
めするようにしたが、稜線74の部分を、図17に示すよう
にエッチングで面取りして、その面76の一部に沿ってプ
リズム10の第一の面11を当て付けて、プリズム10を位置
決めすることもできる。
【0065】
【発明の効果】以上のように、第1の発明によれば、第
一光検出器および第二光検出器を、それぞれ異なる第一
半導体基板および第二半導体基板上に形成し、これら第
一半導体基板および第二半導体基板を、それぞれの外形
の一部に形成したエッチング部で合致させて積層接合し
たので、各光検出器を所定位置にミクロンオーダーで実
装配置できる。したがって、光記録媒体からの戻り光を
各光検出器で確実に受光することができるので、信頼性
の高い光ピックアップを実現することができる。また、
各光検出器の位置決めを、一般的な半導体プロセスおよ
び異方性エッチングにより、非常に容易にできると共
に、無調整とすることができるので、大量生産が可能と
なり、非常に安価な光ピックアップを実現することがで
きる。
【0066】また、第2の発明によれば、第一光検出器
を第一半導体基板上に、第二光検出器を第二半導体基板
上にそれぞれ形成すると共に、発光部材を第三半導体基
板上に設け、これらの基板をそれぞれの外形の一部に形
成したエッチング部を互いに対向接触させて同一平面上
に固定したので、発光部材と各光検出器とを所定位置に
ミクロンオーダーで実装配置することができる。したが
って、光記録媒体からの戻り光を各光検出器で確実に受
光することができるので、信頼性の高い光ピックアップ
を得ることができる。また、発光部材および各光検出器
の位置決めを、一般的な半導体プロセスおよび異方性エ
ッチングにより、非常に容易にできると共に、無調整と
することができるので、大量生産が可能となり、非常に
安価な光ピックアップを実現することができる。
【0067】さらに、第3の発明では、第一光検出器を
半導体基板上に形成し、この半導体基板にエッチングに
より形成した稜線または面にプリズムを当接させて、該
プリズムを位置決めするようにしたので、プリズムと第
一光検出器との位置関係を高精度に確保することができ
ると共に、プリズムの位置調整を不要とすることができ
る。したがって、光ピックアップを簡単かつ安価にでき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明にかかる光ピックアップの光学系を示
す図である。
【図2】この発明の第1実施例の要部の斜視図である。
【図3】図2に示す第一半導体基板の平面図である。
【図4】図2の断面図である。
【図5】この発明の第2実施例の要部の斜視図である。
【図6】図5に示す第一半導体基板の平面図である。
【図7】図5の断面図である。
【図8】第2実施例の変形例を説明するための図であ
る。
【図9】この発明の第3実施例の要部の斜視図である。
【図10】図9の断面図である。
【図11】この発明の第4実施例の要部の斜視図であ
る。
【図12】図11の平面図である。
【図13】同じく、部分詳細図である。
【図14】同じく、断面図である。
【図15】この発明の第5実施例の要部を示す斜視図で
ある。
【図16】図15の断面図である。
【図17】第5実施例の変形例を示す部分断面図であ
る。
【図18】従来の光ピックアップの一例を示す図であ
る。
【図19】同じく、他の例を示す図である。
【図20】同じく、さらに他の例を示す図である。
【符号の説明】
6 光記録媒体 9 発光部材(半導体レーザ) 10 プリズム 11 第一の面 12 ホログラム 13 集光手段 14 第一光検出器 15 第二の面 16 第二光検出器 17 第一半導体基板 18,29,36,50 切り欠き部 19,24,25,30,34,37,42,43,48,69,75 稜線 20,22,27,31,33,38,41,45,47,62,64,66,70,72 側壁面 21 第二半導体基板 23 当て付け部材 26 第二半導体基板 28 第一半導体基板 32 第二半導体基板 35 第一半導体基板 39 サイドエッチング面 40 第三半導体基板 44 第一半導体基板 46 第二半導体基板 49 第一半導体基板 51 マーク 52 端面 53 当て付けガイド 63 第三半導体基板 65 第二半導体基板 67 第一半導体基板 68 2段切り欠き部 71 第二半導体基板 73 中間半導体基板 74 段差部 76 エッチング面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G11B 11/10 551 9296−5D G11B 11/10 551G (72)発明者 小林 章兵 東京都渋谷区幡ヶ谷2丁目43番2号 オリ ンパス光学工業株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光を出射する発光部材と、 この発光部材からの出射光を反射させる第一の面を有す
    るプリズムと、 このプリズムの前記第一の面に設けた偏光膜と、 この偏光膜で反射される前記発光部材からの出射光を、
    光記録媒体にスポットとして照射する集光手段と、 前記光記録媒体で反射され、前記集光手段を通過する戻
    り光の一部を前記光記録媒体と前記発光部材とを結ぶ光
    路から分離する分離手段と、 その分離された戻り光を受光する第一光検出器と、 前記戻り光のうち、前記偏光膜を透過し、さらに前記プ
    リズムを屈折透過して、該プリズムの第二の面から出射
    される光を受光する第二光検出器とを有し、 前記第一光検出器および第二光検出器を、それぞれ異な
    る第一半導体基板および第二半導体基板上に形成し、こ
    れら第一半導体基板および第二半導体基板を、それぞれ
    の外形の一部に形成したエッチング部で合致させて積層
    接合したことを特徴とする光ピックアップ。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の光ピックアップにおい
    て、 前記発光部材は、外形の一部に形成したエッチング部を
    有する第三半導体基板上に設け、この第三半導体基板
    を、そのエッチング部を前記第一および第二半導体基板
    のエッチング部と合致させて、前記第一半導体基板上に
    積層接合したことを特徴とする光ピックアップ。
  3. 【請求項3】 光を出射する発光部材と、 この発光部材からの出射光を反射させる第一の面を有す
    るプリズムと、 このプリズムの前記第一の面に設けた偏光膜と、 この偏光膜で反射される前記発光部材からの出射光を、
    光記録媒体にスポットとして照射する集光手段と、 前記光記録媒体で反射され、前記集光手段を通過する戻
    り光の一部を前記光記録媒体と前記発光部材とを結ぶ光
    路から分離する分離手段と、 その分離された戻り光を受光する第一光検出器と、 前記戻り光のうち、前記偏光膜を透過し、さらに前記プ
    リズムを屈折透過して、該プリズムの第二の面から出射
    される光を受光する第二検出器とを有し、 前記第一光検出器を第一半導体基板上に、前記第二光検
    出器を第二半導体基板上にそれぞれ形成すると共に、前
    記発光部材を第三半導体基板上に設け、これら第一,第
    二および第三半導体基板を、それぞれの外形の一部に形
    成したエッチング部を互いに対向接触させて同一平面上
    に固定したことを特徴とする光ピックアップ。
  4. 【請求項4】 光を出射する発光部材と、 この発光部材からの出射光を反射させる第一の面を有す
    るプリズムと、 このプリズムの第一の面に設けた偏光膜と、 この偏光膜で反射される前記発光部材からの出射光を、
    光記録媒体にスポットとして照射する集光手段と、 前記光記録媒体で反射され、前記集光手段を通過する戻
    り光の一部を前記光記録媒体と前記発光部材とを結ぶ光
    路から分離する分離手段と、 その分離された戻り光を受光する第一光検出器と、 前記戻り光のうち、前記偏光膜を透過し、さらに前記プ
    リズムを屈折透過して、該プリズムの第二の面から出射
    される光を受光する第二光検出器とを有し、 前記第一光検出器は半導体基板上に形成し、前記プリズ
    ムは前記半導体基板にエッチングにより形成した稜線ま
    たは面に当接させて位置決めして設けたことを特徴とす
    る光ピックアップ。
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