JPH0827138A - テトラヒドロフラン誘導体の製造方法 - Google Patents

テトラヒドロフラン誘導体の製造方法

Info

Publication number
JPH0827138A
JPH0827138A JP16186594A JP16186594A JPH0827138A JP H0827138 A JPH0827138 A JP H0827138A JP 16186594 A JP16186594 A JP 16186594A JP 16186594 A JP16186594 A JP 16186594A JP H0827138 A JPH0827138 A JP H0827138A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
derivative
tetrahydrofuran
mixture
formula
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP16186594A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshinori Ando
由典 安藤
Shigeo Osono
重雄 大園
Sunao Nakagawa
直 中川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuraray Co Ltd
Original Assignee
Kuraray Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuraray Co Ltd filed Critical Kuraray Co Ltd
Priority to JP16186594A priority Critical patent/JPH0827138A/ja
Publication of JPH0827138A publication Critical patent/JPH0827138A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【構成】 下記式 【化1】 で示されるテトラヒドロフラン誘導体の製造方法。 【効果】 抗炎症剤、鎮痛剤等としての有用性を有する
シス−1−エチル−1,3,4,9−テトラヒドロ−4
−(ベンジル)ピラノ[3,4−b]インドール−1−
酢酸の中間体となるテトラヒドロフラン誘導体を工業的
に有利に製造する方法が提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2−オキシ−4−ベンジ
ルテトラヒドロフラン誘導体の製造方法に関する。本発
明により提供される2−オキシ−4−ベンジルテトラヒ
ドロフラン誘導体は、抗炎症剤、鎮痛剤等としての有用
性を有するシス−1−エチル−1,3,4,9−テトラ
ヒドロ−4−(ベンジル)ピラノ[3,4−b]インド
ール−1−酢酸の合成中間体として有用である。
【0002】
【従来の技術】従来、2−オキシ−4−ベンジルテトラ
ヒドロフラン誘導体の製造方法としては、シンナミルア
ルコールを原料とし、コバルト触媒を用いた電解反応に
よるブロモアセタールのラジカル環化を経由する方法
[テトラヘドロン レターズ(Tetrahedron Letters
)、33(32)巻、4545頁(1992年)参照]、およびシ
ンナミルアルコールを原料とし、アゾビスイソブチロニ
トリル−水素化トリブチルスズ−水素化シアノホウ素ナ
トリウムを用いるブロモアセタールのラジカル環化を経
由する方法[シンセティック コミュニケーションズ
(Synthetic Communications)、22(8)巻、1127頁
(1992年)参照]が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】上記の方法は、中間体
となるブロモアセタールの合成にN−ブロモスクシンイ
ミド等の高価な試薬を用いており、また環化反応におい
ては毒性が高いスズ化合物およびシアン化合物等を用い
ており、工業的に有利な方法ではない。しかして、本発
明の目的は、高価で毒性の高い試薬を用いることなく、
2−オキシ−4−ベンジルテトラヒドロフラン誘導体を
工業的に有利に製造し得る方法を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、上記の
目的は、一般式(1)
【0005】
【化5】
【0006】(式中、R1 およびR2 はそれぞれアルキ
ル基を表すか、またはR1 とR2 が一緒になって、置換
基を有していてもよいアルキレン基を表す。)で示され
るアルデヒド誘導体(以下、これをアルデヒド誘導体
(1)と略記することがある)をベンズアルデヒドと縮
合させることにより一般式(2)
【0007】
【化6】
【0008】(式中、R1 およびR2 は前記定義のとお
りであり、XおよびYは一方がフェニル基を表し他方が
水素原子を表す。)で示されるエナール誘導体(以下、
これをエナール誘導体(2)と略記することがある)を
得、次いで該エナール誘導体を還元することにより一般
式(3)
【0009】
【化7】
【0010】(式中、R1 およびR2 は前記定義のとお
りである。)で示されるアルコール誘導体(以下、これ
をアルコール誘導体(3)と略記することがある)を
得、さらに該アルコール誘導体を酸で処理することを特
徴とする一般式(4)
【0011】
【化8】
【0012】(式中、R3 は水素原子またはアルキル基
を表す。)で示されるテトラヒドロフラン誘導体(以
下、これをテトラヒドロフラン誘導体(4)と略記する
ことがある)の製造方法を提供することにより達成され
る。
【0013】前記一般式(1)、(2)、(3)および
(4)において、R1 、R2 およびR3 によって表され
るアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル
基、イソプロピル基、ブチル基等の炭素数1〜6のアル
キル基が好ましい。また、R1 とR2 が一緒になって表
す置換基を有していてもよいアルキレン基としては、エ
チレン基、トリメチレン基、2,2−ジメチルトリメチ
レン基等が好ましい。
【0014】アルデヒド誘導体(1)は、例えば、ジャ
ーナル オブ オーガニック ケミストリー(Journal
of Organic Chemistry)、55巻、6024頁(1990年)記載
の方法、またはドイツ国特許出願公開第3403427
号公報記載の方法等に従って製造できる。
【0015】アルデヒド誘導体(1)とベンズアルデヒ
ドとの縮合反応は、塩基性物質の存在下に行うのが好ま
しい。かかる反応に使用されるベンズアルデヒドの使用
量は、通常アルデヒド誘導体(1)1モルに対して約1
〜10モルの範囲が適当である。
【0016】かかる反応に使用される塩基性物質として
は、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の金属水酸化
物;水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化
物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カ
リウムメトキシド等の金属アルコキシド;メチルリチウ
ム、ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム等の有機
金属化合物;リチウムアミド、リチウムジイソプロピル
アミド、リチウムヘキサメチルジシラジド等の金属アミ
ド等が挙げられる。該塩基性物質の使用量は、使用する
塩基性物質の種類によっても異なるが、通常アルデヒド
誘導体(1)1モルに対して約0.1〜50モルの範囲
が適当である。
【0017】かかる反応は溶媒中で行うのが好ましく、
溶媒としては、メタノール、エタノール等のアルコール
系溶媒;ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル
系溶媒;ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶媒;水お
よびこれらの混合溶媒等が使用される。溶媒の使用量
は、通常アルデヒド誘導体(1)に対して約5〜200
倍重量の範囲が適当である。反応は約−80〜100℃
の範囲内の温度で行われる。
【0018】エナール誘導体(2)の反応混合物からの
単離・精製は、通常の有機化合物の単離・精製において
用いられる方法と同様にして行われる。例えば、反応混
合物を塩化アンモニウム水溶液にあけ、ジエチルエーテ
ル、塩化メチレン、酢酸エチル等の有機溶媒で抽出す
る。抽出液を水、次いで飽和食塩水で洗浄したのち、乾
燥、濃縮して粗生成物を得、該粗生成物を必要に応じて
クロマトグラフィー等により精製することにより行われ
る。
【0019】エナール誘導体(2)からテトラヒドロフ
ラン誘導体(4)の合成を反応経路で示すと次のとおり
である。
【0020】
【化9】
【0021】(上記反応工程中、R1 、R2 、Xおよび
Yは前記定義のとおりであり、R4 はアルキル基を表
す。ここで、R4 によって表されるアルキル基として
は、前記R1 、R2 およびR3 によって表されるアルキ
ル基と同様の基が挙げられる。)
【0022】すなわち、エナール誘導体(2)を接触水
素添加することにより、直接アルコール誘導体(3)を
得ることもできるが、一般式(5)で示されるアルデヒ
ド誘導体(以下、これをアルデヒド誘導体(5)と略記
することがある)か、またはアルデヒド誘導体(5)と
アルコール誘導体(3)の混合物が得られる場合もあ
る。アルデヒド誘導体(5)またはアルデヒド誘導体
(5)とアルコール誘導体(3)の混合物は、単離ある
いは非単離のまま金属ヒドリドで還元することにより、
アルコール誘導体(3)に導くことができる。また、エ
ナール誘導体(2)を金属ヒドリドで還元すると、一般
式(6)で示されるアリルアルコール誘導体(以下、こ
れをアリルアルコール誘導体(6)と略記することがあ
る)か、またはアリルアルコール誘導体(6)とアルコ
ール誘導体(3)の混合物が得られる。アリルアルコー
ル誘導体(6)またはアリルアルコール誘導体(6)と
アルコール誘導体(3)の混合物は、単離あるいは非単
離のまま接触水素添加することによりアルコール誘導体
(3)に導くことができる。
【0023】エナール誘導体(2)の接触水素添加に使
用される触媒としては、パラジウム−炭素、白金−炭
素、酸化白金、ラネーニッケル、ラネーコバルト等が用
いられる。触媒の使用量は、通常エナール誘導体(2)
1モルに対して約0.00001〜0.5モルの範囲が
適当である。反応は溶媒中で行うのが好ましく、溶媒と
しては、メタノール、エタノール等のアルコール系溶
媒;ヘキサン、ベンゼン等の炭化水素系溶媒;酢酸エチ
ル等のエステル系溶媒;水またはこれらの混合溶媒等が
使用される。溶媒の使用量は、通常エナール誘導体
(2)に対して約5〜200倍重量の範囲が適当であ
る。反応は約10〜100℃の範囲内の温度で行われ
る。反応は水素雰囲気下で行われ、約1〜100kg/
cm2 の範囲内の水素圧下で行われる。アリルアルコー
ル誘導体(6)またはアリルアルコール誘導体(6)と
アルコール誘導体(3)の混合物の接触水素添加につい
ても同様である。
【0024】エナール誘導体(2)を金属ヒドリドによ
り還元する反応において使用される金属ヒドリドとして
は、水素化アルミニウムリチウム、水素化ホウ素ナトリ
ウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等が用いられ
る。金属ヒドリドの使用量は、通常エナール誘導体
(2)1モルに対し約0.01〜20モルの範囲が適当
である。反応は溶媒中で行うのが好ましく、溶媒として
は、メタノール、エタノール等のアルコール系溶媒;ジ
エチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等の
エーテル系溶媒;ベンゼン、トルエン等の炭化水素系溶
媒;またはこれらの混合溶媒等が使用される。溶媒の使
用量は、通常エナール誘導体(2)に対して約5〜20
0倍重量の範囲が適当である。反応は約−50〜50℃
の範囲内の温度で行われる。反応は、不活性ガス雰囲気
下で行うのが好ましい。アルデヒド誘導体(5)または
アルデヒド誘導体(5)とアルコール誘導体(3)の混
合物を金属ヒドリドにより還元する場合も同様である。
【0025】このようにして得られたアルコール誘導体
(3)の反応混合物からの単離・精製は、通常の有機化
合物の単離・精製において用いられる方法と同様にして
行われる。例えば、反応混合物を濾過し、濾液を濃縮し
て粗生成物を得、該粗生成物を必要に応じてクロマトグ
ラフィー等により精製することにより行われる。また、
塩酸、硫酸等の無機酸、または酢酸、p−トルエンスル
ホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム等の有機
酸を添加して反応させることにより、アルコール誘導体
(3)を非単離のまま、テトラヒドロフラン誘導体
(4)へ変換することが可能である。
【0026】アルコール誘導体(3)からテトラヒドロ
フラン誘導体(4)への変換は、アルコール誘導体
(3)を酸性物質で処理することにより行われる。酸性
物質としては、塩酸、硫酸等の無機酸、酢酸、p−トル
エンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸ピリジニウム
等の有機酸、またはこれらの混合酸等が使用される。酸
性物質の使用量は使用する酸性物質の性質によって異な
るが、通常アルコール誘導体(3)に対し約0.001
〜200モルの範囲が適当である。反応は溶媒中で行う
のが好ましく、溶媒としては、メタノール、エタノール
等のアルコール系溶媒;ジオキサン、テトラヒドロフラ
ン等のエーテル系溶媒;水およびこれらの混合溶媒等が
用いられる。溶媒の使用量は、通常アルコール誘導体
(3)に対して約5〜200倍重量の範囲が適当であ
る。反応は約−50〜50℃の範囲内の温度で行われ
る。
【0027】テトラヒドロフラン誘導体(4)の反応混
合物からの単離・精製は、通常の有機化合物の単離・精
製において用いられる方法と同様にして行われる。例え
ば、反応混合物を塩化アンモニウム水溶液にあけ、ジエ
チルエーテル、塩化メチレン、酢酸エチル等の有機溶媒
で抽出する。抽出液を水、次いで飽和食塩水で洗浄した
のち、乾燥、濃縮して粗生成物を得、該粗生成物を必要
に応じて蒸留またはクロマトグラフィー等により精製す
ることにより行われる。
【0028】このようにして得られるテトラヒドロフラ
ン誘導体(4)のうち、一般式(4−1)で示されるテ
トラヒドロフラン誘導体は、該一般式(4−1)で示さ
れるテトラヒドロフラン誘導体に対して約0.1〜20
0倍重量の水の存在下に前記と同様に酸性物質で処理す
ることにより、一般式(4−2)で示されるテトラヒド
ロフラン誘導体に変換できる。また、エナール誘導体
(2)からアルコール誘導体(3)への還元反応におい
て、酸性物質を共存させることによりアルコール誘導体
(3)を単離することなく直接テトラヒドロフラン誘導
体(4)を得ることができる。酸性物質としては、前記
アルコール誘導体(3)からテトラヒドロフラン誘導体
(4)への変換に用いられる酸性物質と同様のものを使
用することができる。
【0029】テトラヒドロフラン誘導体(4)は、例え
ば下記の反応に従って式(7)で示されるインドール−
3−エタノール誘導体に変換される。
【0030】
【化10】
【0031】(上記反応工程中、R3 は前記定義のとお
りであり、Phはフェニル基を表す。)
【0032】すなわち、テトラヒドロフラン誘導体
(4)を酸性物質の存在下にフェニルヒドラジンと反応
させるか、またはフェニルヒドラジンの酸塩と反応させ
ることにより式(7)で示されるインドール−3−エタ
ノール誘導体が得られる。
【0033】式(7)で示されるインドール−3−エタ
ノール誘導体から、抗炎症剤、鎮痛剤等としての有用性
を有するシス−1−エチル−1,3,4,9−テトラヒ
ドロ−4−(ベンジル)ピラノ[3,4−b]インドー
ル−1−酢酸への変換は、ジャーナル オブ メディシ
ナルケミストリー(journal of Medicinal Chemistr
y)、31巻、1244頁(1988年)記載の方法により行われ
る。
【0034】
【実施例】以下、本発明を実施例によりさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0035】実施例1 水酸化ナトリウム950mgをメタノール20ml、水
40mlの混合液に溶かし、氷水浴で冷却した。この溶
液にベンズアルデヒド8.02gを加え、冷却したまま
撹拌した。次いで、4,4−ジメトキシブタナール5g
をメタノール5mlに溶かした溶液を上記溶液に5分か
けて滴下して加え、冷却したまま6時間撹拌した。飽和
食塩水にあけ、ジエチルエーテルを用いて抽出した。抽
出液を水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを
用いて乾燥した後、減圧下に濃縮した。シリカゲルカラ
ムクロマトグラフィーを用いて分離精製することによ
り、下記の物性値を有する2−ベンジリデン−4,4−
ジメトキシブタナール4.9gを得た。
【0036】1H−NMRスペクトル(270MH
z)、CDCl3 、TMS 、δ:2.88(d,J=7.3Hz,2H),3.34
(s,6H),4.67(t,J=7.3Hz,1H),7.33〜7.50(m,4H),7.70
(d,2H),9.59(s,1H)
【0037】実施例2 2−ベンジリデン−4,4−ジメトキシブタナール5
3.2gをメタノール530mlに溶かし、10%パラ
ジウム−炭素2.7gを加え、水素雰囲気下に室温で1
4時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濾液に水素化ホ
ウ素ナトリウム9.1gを加え、4時間撹拌した。反応
液を濃縮し、水を加え、ジエチルエーテルにて抽出し
た。抽出液を、飽和塩化アンモニウム水溶液、水、飽和
食塩水で洗浄し無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した
後、減圧下に濃縮することにより、下記の物性値を有す
る2−ベンジル−4,4−ジメトキシブタノール51.
1gを得た。
【0038】H−NMRスペクトル(270MH
z)、CDCl3 、TMS 、δ:1.68(t,J=5.9Hz,2H),1.98
(m,1H),2.48〜2.78(m,2H),3.22(s,3H),3.28(s,3H),
3.40〜3.63(m,2H),4.43(t,J=3.5Hz,1H),7.12〜7.34
(m,5H)
【0039】実施例3 2−ベンジル−4,4−ジメトキシブタノール48.1
gをメタノール200mlに溶かし、p−トルエンスル
ホン酸50mgを加え、室温で1時間30分撹拌した。
重曹水にあけ、酢酸エチルを用いて抽出した。抽出液を
水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて
乾燥した後、減圧下に濃縮した。生成物を減圧蒸留によ
り分離精製することにより、下記の物性値を有する4−
ベンジル−2−メトキシ−テトラヒドロフラン22.7
gを得た。
【0040】1H−NMRスペクトル(270MH
z)、CDCl3 、TMS 、δ:1.57〜2.80(m,5H),3.30 and
3.37(s,3H) ,3.53〜3.63(m,1H),3.87〜4.00(m,1H),
5.02(m,1H),7.13〜7.32(m,5H)
【0041】実施例4 4−ベンジル−2−メトキシ−テトラヒドロフラン1g
を酢酸40mlと水40mlの混合溶媒に溶かし、室温
で3時間30分撹拌した。反応液を水にあけ、酢酸エチ
ルを用いて抽出した。抽出液を水、重曹水、飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した後、減
圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラ
フィーを用いて分離精製することにより、下記の物性値
を有する4−ベンジル−2−ヒドロキシ−テトラヒドロ
フラン730mgを得た。
【0042】1H−NMRスペクトル(270MH
z)、CDCl3 、TMS 、δ:1.56〜2.86(m,5H),3.50〜4.
10(m,3H),5.50〜5.55(m,1H),7.11〜7.30(m,5H)
【0043】実施例5 窒素雰囲気下に、4,4−ジメトキシブタナール500
mgをテトラヒドロフラン10mlに溶かし、氷水浴で
冷却下撹拌した。60%水素化ナトリウム166mgを
加え、冷却したまま10分撹拌した。次いでベンズアル
デヒド441mgをテトラヒドロフラン5mlに溶かし
た溶液を、反応混合物に加え、室温で2時間撹拌した。
反応混合物に塩化アンンモニウム水溶液を加え、酢酸エ
チルを用いて抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した後、減圧下に
濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
を用いて分離精製することにより、実施例1で得られた
ものと同じ物性値を有する2−ベンジリデン−4,4−
ジメトキシブタナール110mgを得た。
【0044】実施例6 窒素雰囲気下に、2−ベンジリデン−4,4−ジメトキ
シブタナール4.87gをトルエン50mlに溶かし、
ドライアイス−アセトン浴で冷却下撹拌した。水素化ジ
イソブチルアルミニウム(0.93Mヘキサン溶液)4
7.6mlを20分かけて滴下して加え、冷却したまま
1時間30分撹拌した。反応混合物に水を加え、酢酸エ
チルを用いて抽出した。抽出液を飽和塩化アンモニウム
水、水、飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用
いて乾燥した後、減圧下に濃縮した。得られた残渣をメ
タノール100mlに溶かし、10%パラジウム−炭素
400mgを加え、水素雰囲気下に室温で1時間撹拌し
た。反応混合物を濾過し、濾液にp−トルエンスルホン
酸ピリジニウム40mgを加え、室温で1時間撹拌し
た。反応液を濃縮し、水にあけ、ジエチルエーテルを用
いて抽出した。抽出液を重曹水、飽和食塩水で洗浄し、
無水硫酸ナトリウムを用いて、乾燥した後、減圧下に濃
縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーを
用いて分離精製することにより、実施例3で得られたも
のと同じ物性値を有する4−ベンジル−2−メトキシ−
テトラヒドロフラン2.8gを得た。
【0045】実施例7 窒素雰囲気下に、ジイソプロピルアミン1.38mlを
テトラヒドロフラン10mlに溶かし、−78℃に冷却
し撹拌した。n−ブチルリチウム(1.51Mヘキサン
溶液)6.52mlを加え、冷却したまま15分撹拌し
た。反応液に、4,4−ジメトキシブタナール1gをテ
トラヒドロフラン10mlに溶かした溶液を5分かけて
滴下して加え、冷却したまま40分撹拌した。反応液
に、ベンズアルデヒド1.04gをテトラヒドロフラン
10mlに溶かした溶液を加え、冷却したまま5時間撹
拌した。反応混合物を塩化アンモニウム水溶液にあけ、
酢酸エチルを用いて抽出した。抽出液を水、飽和食塩水
で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した後、減
圧下に濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロ
マトグラフィーを用いて分離精製することにより、実施
例1で得られたものと同じ物性値を有する2−ベンジリ
デン−4,4−ジメトキシブタナール522mgを得
た。
【0046】実施例8 オートクレーブ中、2−ベンジリデン−4,4−ジメト
キシブタナール52.4gをメタノール300mlに溶
かし、酸化白金2.62gを加え、水素圧33Kg/c
2 をかけ、室温で42時間撹拌した。反応液を濾過
し、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィーにより分離精製することにより、実施例2
で得られたものと同じ物性値を有する2−ベンジル−
4,4−ジメトキシブタノール47.1gを得た。
【0047】実施例9 2−ベンジル−4,4−ジメトキシブタノール47.1
gを酢酸500mlと水400mlの混合液に溶かし、
濃塩酸100mlを加え、50℃にて3日間撹拌した。
1N水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和し、ジエチル
エーテルを用いて抽出した。抽出液を水、飽和食塩水で
洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用いて乾燥した後減圧下
に濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィ
ーを用いて分離精製することにより、実施例4で得られ
たものと同じ物性値を有する4−ベンジル−2−ヒドロ
キシ−テトラヒドロフラン27.9gを得た。
【0048】参考例1 窒素雰囲気下に、フェニルヒドラジン塩酸塩1.13g
にエチルセロソルブ20mlを加え、120℃にて撹拌
した。4−ベンジル−2−メトキシ−テトラヒドロフラ
ン1gをエチルセロソルブ10mlに溶かした溶液を前
記溶液に10分間かけて滴下して加え、120℃で9時
間撹拌した。放冷し氷水にあけ、酢酸エチルにて抽出し
た。抽出液を食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムを用
いて乾燥したのち、減圧下に濃縮した。残渣をシリカゲ
ルカラムクロマトグラフィーにより精製することによ
り、下記の物性値を有するβ−(ベンジル)インドール
−3−エタノールを1.01g得た。
【0049】1H−NMRスペクトル(270MH
z)、CDCl3 、TMS 、δ:1.38(brs,1H),3.11(d,J=8.3
Hz,2H),3.45(m,1H),3.85(d,J=5.8Hz,2H),7.02(d,J=
2.5Hz,1H),7.09〜7.25(m,7H),7.37(d,J=8.0Hz,1H),
7.66(d,J=8.0Hz,1H),8.04(brs,1H)
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、抗炎症剤、鎮痛剤等と
しての有用性を有するシス−1−エチル−1,3,4,
9−テトラヒドロ−4−(ベンジル)ピラノ[3,4−
b]インドール−1−酢酸の合成中間体テトラヒドロフ
ラン誘導体を工業的に有利に製造することができる。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) 【化1】 (式中、R1 およびR2 はそれぞれアルキル基を表す
    か、またはR1 とR2 が一緒になって、置換基を有して
    いてもよいアルキレン基を表す。)で示されるアルデヒ
    ド誘導体をベンズアルデヒドと縮合させることにより一
    般式(2) 【化2】 (式中、R1 およびR2 は前記定義のとおりであり、X
    およびYは一方がフェニル基を表し他方が水素原子を表
    す。)で示されるエナール誘導体を得、次いで該エナー
    ル誘導体を還元することにより一般式(3) 【化3】 (式中、R1 およびR2 は前記定義のとおりである。)
    で示されるアルコール誘導体を得、さらに該アルコール
    誘導体を酸で処理することを特徴とする一般式(4) 【化4】 (式中、R3 は水素原子またはアルキル基を表す。)で
    示されるテトラヒドロフラン誘導体の製造方法。
JP16186594A 1994-07-14 1994-07-14 テトラヒドロフラン誘導体の製造方法 Pending JPH0827138A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16186594A JPH0827138A (ja) 1994-07-14 1994-07-14 テトラヒドロフラン誘導体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP16186594A JPH0827138A (ja) 1994-07-14 1994-07-14 テトラヒドロフラン誘導体の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH0827138A true JPH0827138A (ja) 1996-01-30

Family

ID=15743436

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP16186594A Pending JPH0827138A (ja) 1994-07-14 1994-07-14 テトラヒドロフラン誘導体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH0827138A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US20040106818A1 (en) Process for the preparation of cyclohexanol derivatives
JP3173602B2 (ja) エンイン誘導体の新規製造中間体及びその製造法
KR960000758B1 (ko) 광학적 활성 히드록시벤질아민 유도체 및 그의 제조방법
JPH0627098B2 (ja) セルトラリン中間体の製造方法
US4251659A (en) Polyfluorohydroxyisopropyl-heterocyclic compounds
JPH0827138A (ja) テトラヒドロフラン誘導体の製造方法
RU2264391C2 (ru) Способ получения производного хинолинкарбоксальдегида и промежуточных соединений
JP3869530B2 (ja) ビフェニル誘導体の製造法
SU786885A3 (ru) Способ получени производных бензиламина
JP2004506628A (ja) ビタミンeの調製に用いるための中間体
US6403843B1 (en) Process for the preparation of 1-(3,4-dimethoxyphenyl)ethanol
JPH05286882A (ja) 2,3−ジフルオロフェノール類の製造方法
KR820000628B1 (ko) 시스-비시클로 옥틸아민의 제조방법
KR950013099B1 (ko) 광학적 활성 화합물의 제조방법.
JP3387579B2 (ja) 2−オキサインダン誘導体の製造法
JP2512958B2 (ja) 1−ビフェニリルエタノ―ル誘導体およびその製法
JPH0827109A (ja) β−(ベンジル)インドール−3−エタノールの製造方法
JP4366854B2 (ja) 12−アミノ−4,8−ドデカジエンニトリル及びその製造法
CA1074305A (en) Amino-substituted tetracyclic compounds
JP4937442B2 (ja) 5−フルオロオキシインドールの製造法
JP2002512210A (ja) 2−ヒドロキシアルキルハロフェノンの製造方法
JP2000026368A (ja) プロピニル化合物
JPH0597735A (ja) 光学活性二級アルコ−ルの製造方法
JPH03176463A (ja) ピロリジノール誘導体およびその製法
JPH0632777A (ja) 5−クロロオキシインドールの製造方法