JPH08271241A - 管状材の偏心及び肉厚分布の検出方法並びにその装置 - Google Patents

管状材の偏心及び肉厚分布の検出方法並びにその装置

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JPH08271241A
JPH08271241A JP7636995A JP7636995A JPH08271241A JP H08271241 A JPH08271241 A JP H08271241A JP 7636995 A JP7636995 A JP 7636995A JP 7636995 A JP7636995 A JP 7636995A JP H08271241 A JPH08271241 A JP H08271241A
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JP
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tubular material
radiation
eccentricity
tubular
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Application number
JP7636995A
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English (en)
Inventor
Masahiro Nakamura
昌弘 中村
Kazuo Fujisawa
和夫 藤澤
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Sumitomo Metal Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 製管工程にて生じる偏肉にも対応し得ると共
に、管径寸法及び肉厚寸法が種々に異なる管状材に対し
ても、放射線の線源及び検出器の位置を変えることなく
肉厚分布を精度良く測定することができ、製品管理に適
用するに足る管状材の偏心及び肉厚分布の検出方法及び
その実施に使用する装置を提供する。 【構成】 コンピュータ7はA/D変換器6からディジ
タル信号を取り込み、線源1,1(i=1,2)から発
せられた放射線31,31及び放射線31,31に係る線量差を
それぞれ算出する。コンピュータ7には比例定数kが予
め与えられており、コンピュータ7は偏心量OM 及び偏
心方向OD を算出する。また、コンピュータ7は線源
1,1(i=1,2)から発せられた放射線32,32、及
び線源1,1(i=3,4)から発せられた放射線32,
32の透過距離から各位置での肉厚x n (n=1〜4)を
2重厚さとして算出して管状材Pの平均肉厚xavを算出
し、管条材Pの肉厚分布x(θ)を求める。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、放射線を用いて管状材
の偏心及び肉厚分布を検出する方法並びにその実施に使
用する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】各種金属管の製管工程においては、各工
程での製品管理に使用すべく、工程中を流れる管状材の
偏心及び肉厚分布を非接触で検出することが要求されて
おり、このような検出を可能とするための一装置とし
て、放射線を用いたものがある。
【0003】この装置は、金属等の密度が均一な材料を
対象とし、この種の材料中を透過する放射線の強度が透
過距離に応じて減弱する特性を利用するものであり、検
出対象となる管状材を挾んで放射線の線源と検出器とを
対向配置して、線源から発せられた放射線が管状材の外
側から内側に入射し、再度外側に出射したとき、前記検
出器により捉えた結果からその肉厚を検出するものであ
る。前記放射線は、線源から検出器に達するまでの間
に、検出対象となる管状材の肉厚部を2度透過し、この
透過距離に応じて減弱する。従って、線源が発する放射
線の強度と前記検出器による検出強度とを比較すること
より、前記透過距離、即ち、前記管状材の肉厚を得るこ
とができる。
【0004】ところが、前記比較により得られる透過距
離は、相対向する周方向位置における肉厚の和であり、
検出対象となる管状材が周方向に不均等な肉厚分布を有
する場合には、両位置の肉厚を精度良く求め得ないとい
う問題があり、この問題を解消すべく、特公昭60-44602
号公報には次のような肉厚検出方法及びその装置が開示
されている。
【0005】図14は従来の肉厚検出方法の実施態様を示
す模式図である。図14に示す如く、検出対象となる管状
材Pの外側に、該管状材Pと同一中心を有して設定され
た適宜の円周上に、3つの線源11a ,11b ,11c が等配
してある。これら線源11a ,11b ,11c が発する放射線
13,13,13のビームは、線源11a ,11b ,11c の配設周
の内側にて放射線13,13,13の内の2つが夫々交叉し、
これらの交叉点が、前記管状材Pの管壁内にて正三角形
の頂点を形成するようになしてある。また、放射線13,
13,13を検出する検出器12,12,12が、前記線源11a ,
11b ,11c のそれぞれと管状材Pを挾んで対向するよう
に配してある。
【0006】このような線源11a ,11b ,11c 及び検出
器12,12,12の配置により、各線源11a ,11b ,11c が
発する放射線13,13,13は、管状材Pの外面に所定角度
傾斜して入射し、この方向に管壁を透過して内側に入
り、管壁を再透過し、管状材Pの外側に出射され、対応
する検出器12,12,12に捉えられる。
【0007】従って、線源11a ,11b ,11c における放
射線13,13,13の強度をIi0(iは線源11a ,11b ,11
c の番号、i=1〜3)、管状材Pを2回透過して対応
する検出器12,12,12により捉えられる放射線13,13,
13の検出強度をIi1(i=1〜3)とすると、これら両
者の関係は、放射線厚さ計の基本式として次のように表
される。
【0008】 ii1=Ii0・exp{−μ(Ti1+Ti2)} …(1)
【0009】(1)式中のTi1,Ti2は、放射線13の透
過距離であり、前者は、i番目の線源11が発する放射線
13の1回目の透過距離、即ち、管状材Pの外側から内側
への透過距離を、後者は、i番目の線源11が発する放射
線13の2回目の透過距離、即ち、内側から外側への透過
距離を夫々示している。また(1)式中のμは、透過中
における放射線13の減弱程度を表す減弱係数であり、検
出対象となる管状材Pの材料に固有の定数として与えら
れる上、検出前に同一材料に対する透過試験を実施して
較正することができる。
【0010】従って、(1)式において、前記減弱係数
μ及び各線源11a ,11b ,11c からの出射強度Ii0(i
=1〜3)は既知であり、夫々の線源11a ,11b ,11c
に対応する検出器12,12,12による検出強度Ii1(i=
1〜3)が得られた場合、これらを(1)式に適用する
ことにより、各放射線13,13,13の透過距離の和(T i1
+Ti2)が求められる。
【0011】また、管状材Pの外側から内側への、及び
内側から外側への各放射線13,13,13の透過は、前述し
た如く、管状材Pの肉厚範囲内に設定された他の放射線
13,13,13との交叉位置を通り、該位置での法線に対
し、各交叉位置で2本の放射線が交叉する角度の1/2
に相当する傾斜角度θを有して傾斜しており、得るべき
管状材Pの肉厚は、半径線に沿って測った厚さであるこ
とから、(1)式から求められる透過距離の和(Ti1
i2)に所定の変換定数h(=cosθ)を乗じる次式
により、i番目の放射線13の1回目の透過位置での肉厚
i1(i=1〜3)と、2回目の透過位置での肉厚xi2
(i=1〜3)との和(xi1+xi2)を求めることがで
きる。
【0012】 Si =xi1+xi2=h(Ti1+Ti2) …(2)
【0013】前記傾斜角度θは、前述の如く、線源11a
,11b ,11c が発する放射線13,13,13の交叉角度、
即ち、これらの放射線13,13,13の内の任意の2本が交
叉する交叉点を頂点とする正三角形の一辺と、この辺に
対向する頂点とにより形成される2等辺三角形の頂角の
半値として与えられる。例えば、図14に示す如く、線源
11,11…の数が3つである場合の変換定数hは、cos
(π/6)となる。
【0014】(2)式に含まれる肉厚xi1,xi2の内、
共通の交叉位置を通るものが各2つ存在し、これらは、
検出対象となる管状材Pの周方向の肉厚変化が緩やかで
あるという条件下においては略等しい。例えば、図14に
示す如く、線源11a ,11b ,11c の数が3つ、即ち、i
=1〜3である場合には、x11はx32と、x21はx
12と、またx31はx22と夫々略等しくなる。そこで、i
番目の線源11が発する放射線13が他の放射線13と最初に
交叉する位置での肉厚をxi (i=1〜3)とすると、
前記(2)式から次式に示す3つの関係が成立する。こ
の連立方程式を解くことにより肉厚xi (i=1〜3)
を各別に求めることができる。
【0015】 x1 +x2 =S12 +x3 =S2 …(3) x3 +x1 =S3
【0016】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の肉厚検
出方法及びその装置にあっては次のような問題があっ
た。図15,図16及び図17は管状材の断面図であり、図15
及び図16は継目無管の製造工程における窄孔工具の偏心
によって生じた偏心性偏肉を、図17は窄孔後にリーラ,
サイザ等の仕上げロールによって生じた偏肉をそれぞれ
示している。また、偏心性偏肉の内、図15は窄孔工具の
芯ブレによって生じた偏心性偏肉を、図16は窄孔工具が
管状材のパスセンタからのズレによって生じた偏心性偏
肉をそれぞれ示している。各図中、(a)は管材の長手
方向の側断面図であり、(b)はその長手方向の適宜箇
所における正断面図である。また、図18は仕上げロール
を示す斜視図である。
【0017】図15の如く、窄孔工具15が管状材Pの中心
周りに回転する芯ブレが生じると、鋼片が螺線状に窄孔
されるため、管状材Pの肉厚xは、図15(a)の如く、
側断面視では管状材Pの長手方向で波状に変化してお
り、図15(b)の如く、正断面視ではそれぞれの箇所に
おける肉厚xの薄い部分と厚い部分とが管状材Pの周方
向に順次変化している。また、図16(a),(b)の如
く、窄孔工具15が管状材Pの中心からズレると、管状材
Pの肉厚xは窄孔工具15がズレた方向の部分が一定して
薄くなっている。
【0018】一方、図18に示した如く、窄孔された管状
材Pを縮径,整形する仕上げロール18は、管状材Pを中
心に対峙した複数対の横ロール16,16,…と複数対の縦
ロール17,17,…とがパスライン上に所定間隔を隔てて
交互に配してなり、これらのロール対の設定が不良であ
ると、図17(a)の如く、管状材Pの肉厚xは側断面視
では管状材Pの長手方向に一定であるが、正断面視で
は、図17(b)の如く、管状材Pの内面に、横ロール1
6,16,…と縦ロール17,17,…との間隙に対応する部
分が内側に増肉したリッジR,R,R,Rが生じ、その
間の肉厚が予め設定した値より薄くなる。
【0019】ところが、従来の装置にあっては、前述の
如く、線源11a ,11b ,11c から発せられる放射線13,
13,13が、検出対象となる管状材Pの肉厚範囲内にて交
叉することが条件となっており、この条件が満たされな
い場合、即ち、偏心性偏肉において肉厚が薄くなった部
分を外れると、(3)式により得られる肉厚xi の算出
精度が低下するという難点がある。また、別の条件とし
て放射線13,13,13の交叉点が例えば三角形である奇数
角形上にあることが要求されるため、図17の如く、管条
材Pの内周面に同じ距離を隔てて4ヵ所に生じるリッジ
R,R,R,R部分の肉厚及び、それが生じていない減
肉部分の肉厚を同時に検出することができない。
【0020】一方、製管工程においては、管径寸法、肉
厚寸法が種々に異なる管状材Pが検出対象となることが
多く、このような場合には、夫々の管状材Pの肉厚範囲
内にて放射線13,13,13の交叉が生じるように、線源11
a ,11b ,11c 及び検出器12,12,12(共に図14参照)
の位置を変えるための可動機構が必要であり、この可動
機構の操作及び保守管理に多大の手間を要するという問
題があった。
【0021】また、検出対象となる管状材Pの肉厚が周
方向に複雑な変動成分を有している場合には、線源11a
,11b ,11c 及び検出器12,12,12の並設数を増す必
要がある一方、この並設数の増加に伴って前記可動機構
の構成が複雑化し、大型化する結果、多くの製管工程に
おいては、製管中の管状材の周辺に前記可動機構を設置
するための空間を確保することが難しくなり、前述した
検出方法の実施自体が不可能となる虞れさえあった。
【0022】更に、検出結果は管状材Pの所定位置の肉
厚だけであるため、製管の各工程での製品管理に適用す
るには情報量が少ないという問題もあった。
【0023】本発明は斯かる事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、管状材の偏心量及び
偏心方向を検出した結果に基づいて管状材の肉厚分布等
を求めることよって、製管工程にて生じる偏肉にも対応
し得ると共に、管径寸法及び肉厚寸法が種々に異なる管
状材に対しても、放射線の線源及び検出器の位置を変え
ることなく肉厚分布を精度良く検出することができ、製
品管理に適用するに足る管状材の偏心及び肉厚分布の検
出方法及びその実施に使用する装置を提供することにあ
る。
【0024】
【課題を解決するための手段】第1発明に係る管状材の
偏心の検出方法は、検出対象となる管状材の外側に周方
向に配置した複数の線源からそれぞれ放射線を発し、前
記管状材の内側を経て再度外側に透過する各放射線の強
度を検出して、これらの検出強度に基づいて前記管状材
の偏心を検出する方法において、前記管状材の周方向に
略直角に位置を異ならせて配置した2つの線源から、当
該線源と前記管状材の中心とを結ぶ線分を対称軸として
線対称となるように2本の放射線をそれぞれ発し、得ら
れた両放射線の検出強度の差をそれぞれ求め、両検出強
度の差に基づいて前記管状材の偏心方向及び偏心量を算
出することを特徴とする。
【0025】第2発明に係る管状材の偏心の検出方法
は、第1発明に加えて、前記管条材又は両線源を管状材
の長手方向に相対移動させて両線源から前記放射線をそ
れぞれ発し、両検出強度の差の変化に基づいて管状材の
偏心が螺線状に生じているか否かを判断し、更に両検出
強度の差をそれぞれ積分し、両積分値に基づいて前記偏
心が一定の方向に生じているか否かを判断し、一定の方
向に生じていると判断した場合、前記積分値を用いてそ
の量を求めることを特徴とする。
【0026】第3発明に係る管状材の肉厚分布の検出方
法は、検出対象となる管状材の外側に周方向に配置した
複数の線源からそれぞれ放射線を発し、前記管状材の内
側を経て再度外側に透過する各放射線の強度を検出し
て、これらの検出強度に基づいて前記管状材の肉厚分布
を検出する方法において、前記管状材の周方向に略直角
に位置を異ならせて配置した2つの線源から、当該線源
と前記管状材の中心とを結ぶ線分を対称軸として線対称
となるように2本の放射線をそれぞれ発し、得られた両
放射線の検出強度の差をそれぞれ求め、両検出強度の差
に基づいて前記管状材の偏心方向及び偏心量を算出し、
一方、複数の線源から前記管状材の中心へ放射線をそれ
ぞれ発し、得られた各検出強度に基づいて前記管状材の
平均肉厚を求め、求めた平均肉厚並びに前記偏心方向及
び偏心量に基づいて管状材の周方向の肉厚分布を演算す
ることを特徴とする。
【0027】第4発明に係る管状材の肉厚分布の検出方
法は、第3発明において、前記線源を前記管状材の周方
向の特定位置に配置し、該線源から発せられ前記特定位
置及び管状材の中心を透過した放射線の検出強度及び前
記偏心方向及び偏心量に基づいて、その肉厚を求めるこ
とを特徴とする。
【0028】第5発明に係る管状材の偏心の検出装置
は、検出対象となる管状材の外側に周方向に配置した複
数の線源から放射線をそれぞれ発し、前記管状材の内側
を経て再度外側に透過する各放射線の強度を検出して、
これらの検出強度に基づいて前記管状材の偏心を検出す
る装置において、前記管状材の周方向に略直角に位置を
異ならせて配置してあり、それと前記管状材の中心とを
結ぶ線分を対称軸として線対称となるように2本の放射
線をそれぞれ発する2つの線源と、両線源から発せられ
たそれぞれの放射線の検出強度の差を求める手段と、両
検出強度の差に基づいて、前記管状材の偏心方向を算出
する手段と、偏心量を算出する手段とを備えることを特
徴とする。
【0029】第6発明に係る管状材の偏心の検出装置
は、第5発明に加えて、前記管条材又は両線源を管状材
の長手方向に相対移動させる手段と、両線源から前記放
射線をそれぞれ発して得られた両検出強度の差の変化に
基づいて管状材の偏心が螺線状に生じているか否かを判
断する手段と、両検出強度の差をそれぞれ積分する手段
と、各々の積分値に基づいて、前記偏心が一定の方向に
生じているか否かを判断する手段と、一定の方向に生じ
ていると判断した場合、前記積分値を用いてその量を求
める手段とを備えることを特徴とする。
【0030】第7発明に係る管状材の肉厚分布の検出装
置は、検出対象となる管状材の外側に周方向に配置した
複数の線源から放射線をそれぞれ発し、前記管状材の内
側を経て再度外側に透過する各放射線の強度を検出し
て、これらの検出強度に基づいて前記管状材の肉厚分布
を検出する装置において、前記管状材の周方向に略直角
に位置を異ならせて配置してあり、それと前記管状材の
中心とを結ぶ線分を対称軸として線対称となるように2
本の放射線をそれぞれ発する2つの線源と、両線源から
発せられたそれぞれの放射線の検出強度の差を求める手
段と、両検出強度の差に基づいて、前記管状材の偏心方
向を算出する手段と、偏心量を算出する手段と、前記管
状材の中心へ放射線を発する複数の線源と、それらの線
源からそれぞれ発せられた放射線の各検出強度に基づい
て、前記管状材の平均肉厚を求める手段と、求めた平均
肉厚並びに前記偏心方向及び偏心量に基づいて管状材の
周方向の肉厚分布を演算する手段とを備えることを特徴
とする。
【0031】第8発明に係る管状材の肉厚分布の検出装
置は、第7発明において、前記管状材の周方向の特定位
置に配置してあり、前記特定位置及び管状材の中心を透
過する放射線を発する線源と、該線源から発せられた放
射線の検出強度及び前記偏心方向及び偏心量に基づい
て、その肉厚を求める手段とを備えることを特徴とす
る。
【0032】
【作用】図5及び図6は本発明の一実施態様を示す模式
図であり、図5は偏心性偏肉が生じている場合を、図6
は偏肉が生じていない場合をそれぞれ示している。図
5,6の如く、管状材Pの周囲には該管状材Pから適宜
距離を隔てて線源1が配置してあり、線源1から管状材
Pへ2本の放射線31,31が発せられている。両放射線3
1,31は管状材Pの外側に所定角度傾斜して入射し、こ
の方向に肉厚部を透過して内側に入り、肉厚部を再透過
し、前記所定角度傾斜して外側に出射され、線源1の反
対側の対応する位置に配された検出器2,2に捉えられ
て、各々の透過線量が検出される。このとき、放射線3
1,31は線源1から、該放射線31,31がなす角の2等分
線上を管状材Pの外周の中心Oが位置するように発せら
ており、線源1から両検出器2,2までの距離は同じで
ある。
【0033】そして、検出器2,2に捉えられた放射線
31,31の透過線量を比較すると、偏肉が生じていない場
合、図6に示した如く、管状材Pの肉厚部を透過した放
射線31の透過距離T1 =T11+T12と、放射線31の透過
距離T2 =T21+T22は同じであるため、両検出器2,
2で検出された透過線量I1 ,I2 は同じである。しか
し、図5に示した如く、管状材Pの内周の中心O1 が中
心Oから偏心量Δxだけ偏心して、管状材Pに偏心性偏
肉が生じると、透過距離T1 と透過距離T2 とが異なる
ため、検出器2,2で検出された透過線量I1 ,I2
差が生じる。
【0034】いま、線源1の線量をI0 ,線減弱係数を
μとすると、前述した透過線量I1,I2 の差に基づい
て偏心量Δxが近似的に次の(5)式にて求められる。
なお、kは管状材の直径に基づいて定まる偏心量と線量
差との比例定数であり、偏心性偏肉のある管状材を用い
て実験等により予め求めておく。
【0035】
【数1】
【0036】この(4)式の右項は偏心量が管状材Pの
直径の10%未満である場合は、放射線31,31がなす角
の中央の線に略直角となる偏心量に比例するという知見
を実験的に得ている。また、この知見は、図8及び図9
に示した如く、管状材Pの肉厚及び直径に拘らず満たさ
れるということも確認された。
【0037】従って、図7の如く、線源1a及び検出器
2,2の組とは別にもう一組の線源1b及び検出器2,2
を、中心O周りに90度位置を異ならせて配置すること
により、種々の直径の管状材Pに対応して、次の(6)
及び(7)式に基づいて偏心量OM 及び偏心方向OD
求められる。
【0038】
【数2】
【0039】そして、管状材の肉厚分布を次のように算
出する。図13は本発明の他実施態様を示す模式図であ
り、縦ロール及び横ロールを備える仕上げロールの設定
不良にも対応するようにしてある。縦ロール及び横ロー
ルを備える仕上げロール(図18参照)によって圧延され
た管状材Pの周囲には、縦ロール及び横ロールによって
圧延された部分の略中央の位置に対向してそれぞれ線源
1a,1bが配置してあり、また縦ロール及び横ロールの間
隙の位置に対向してそれぞれ線源1c,1dが配置してあ
る。これらの線源1a,1b,1c,1dから発せられた放射線
32,32,32,32のビームは中心Oを通過して、線源1a,
1b,1c,1dと対峙して配置された検出器2,2,2,2
によってそれぞれ検出される。そして、各放射線32,3
2,32,32によって前述した各位置での管状材Pの肉厚
1 (x1=x11+x12),x2 (x2 =x21
22),x3 (x3 =x31+x32),及びx4 (x4
41+x42)がそれぞれ2重厚さとして検出される。
【0040】肉厚x1 ,x2 ,x3 ,x4 が検出される
と、次の(8)式に基づいて管状材の平均肉厚xavを算
出する。
【0041】
【数3】
【0042】そして、算出した平均肉厚xav並びに前述
した偏心量OM 及び偏心方向OD に基づいて、管状材P
の周方向の肉厚分布x(θ)を次の(9)式によって求
める。 x(θ)=xav+xex …(9) 但し、xex=OM sin(θ+α) θ :管状材の周方向の位相 α :偏心方向によって定められる位相補正項
【0043】ところで、仕上げロールの設定に不良が発
生すると、それに起因して偏肉が生じるが、該偏肉は前
述した如く、縦ロール及び横ロールの配置に対応して管
状材Pの周方向の略同じ位置に発生する。従って、前述
した如き放射線32,32,32,32によって肉厚を検出する
ことによって、仕上げロールの設定不良による偏肉も2
重厚さとして評価される。
【0044】そして、検出された肉厚xn (n=1〜
4)及び前述した偏心量OM 及び偏心方向OD から、次
の(10)式に基づいて、肉厚xn の各成分の肉厚x
t (t=11,12,21,22,31,32,41,42)を求め、各
成分の肉厚xt の位相φt の位置では、前述した(9)
式の値に代えて(10)式の値を用いる。 xt =xn /2−OM ・cos(OD −φt ) …(10) 但し、φt :各成分の肉厚xt の位相φt
【0045】一方、前述した如く求めた偏心が、窄孔工
具の芯ブレによって生じたものであるか、窄孔工具が管
状材の中心からのズレによって生じたものであるかを次
のようにして判断することができる。図10,図11及び図
12は図7に示した2組の線源及び検出器によって偏心性
偏肉が生じた管状材を検出し、各々の線量差を経時的に
示したグラフであり、図10は窄孔工具の芯ブレが生じた
場合を、図11は窄孔工具が管条材の中心からズレた場合
を、また図12は両者が組み合わさった場合をそれぞれ示
している。
【0046】図10の如く、偏心性偏肉が窄孔工具の芯ブ
レが生じた場合、管状材の周りに90度位置を異ならせ
て配置した2対の検出器における線量差(I1
2 ),(I3 −I4 )は線量差=0を中心に一定の幅
及び一定の周期で増減している。そして、両線量差(I
1 −I2 ),(I3 −I4 )をそれぞれ積分すると、次
の(11)式及び(12)式の如く、その結果は略零にな
る。 ∫(I1 −I2 )dt∝Δx≒0 …(11) ∫(I3 −I4 )dt∝Δy≒0 …(12)
【0047】偏心性偏肉が窄孔工具の中心からのズレに
よって生じた場合、図11の如く、線量差(I1
2 ),(I3 −I4 )は常に一定であり、両線量差
(I1 −I2),(I3 −I4 )をそれぞれ積分する
と、次の(13)式及び(14)式の如く、その結果は一定
の値になる。 ∫(I1 −I2 )dt=一定値 …(13) ∫(I3 −I4 )dt=一定値 …(14)
【0048】偏心性偏肉が両者の組み合わせによって生
じた場合、図12の如く、線量差(I 1 −I2 ),(I3
−I4 )は所定の線量差を隔てて一定の幅及び一定の周
期で増減している。そして、両線量差(I1 −I2 ),
(I3 −I4 )をそれぞれ積分すると、前述した(13)
式及び(14)式の如く、その結果は一定の値になり、こ
の値と前述した(6)式とを用いて偏心量OM を算出
し、窄孔工具の中心からのズレ量とする。
【0049】
【実施例】以下本発明をその実施例を示す図面に基づい
て詳述する。図1は、本発明に係る管状材の肉厚検出装
置の要部を示す模式図及びデータ処理系を示すブロック
図であり、図中Pは窄孔・整形された管状材である。管
状材Pは図1の紙面に直交する方向に移送されるように
なっている。管状材Pの移送領域には線源1aが管状材P
の周面に対向して配置してあり、該線源1aの両側には線
源1c,1dが管状材P周りに略45度位置を異にして配置
してある。また、線源1cから更に管状材P周りに略45
度位置を異にして、即ち管状材Pの中心Oを通る水平方
向に線源1bが配置してある。これら線源1a,1b,1c,1d
の配置は、仕上げロールの縦ロール又は横ロールによっ
て管状材Pが圧延された部分の略中央の位置、及び縦ロ
ール及び横ロールの間隙の位置に対応している。そし
て、管状材Pの周囲には、線源1a,1bと対峙してそれぞ
れ3つの検出器2,2,2が配置してあり、また線源1
c,1dと対峙してそれぞれ1ずつ検出器2,2が配置し
てある。
【0050】線源1a,1bからは、管状材Pの外側に接線
と垂直に入射し、この方向に肉厚部を透過して内側に入
り、管状材Pの中心Oを通って、肉厚部を再透過して外
側に出射される放射線32、及び該放射線32の両側に同じ
角度だけ開いた角度で管状材Pの外側に入射し、この方
向に肉厚部を透過して内側に入り、肉厚部を再透過して
外側に出射される放射線31,31がそれぞれ発せられ、こ
れらの放射線31,31,32は検出器2,2,2によってそ
れぞれ検出される。また、線源1c,1dからは、管状材P
の外側に接線と垂直に入射し、この方向に肉厚部を透過
して内側に入り、管状材Pの中心Oを通って、肉厚部を
再透過して外側に出射される放射線32がそれぞれ発せら
れ、両放射線32,32はそれぞれ検出器2,2によって検
出される。
【0051】放射線31〜32が入射された検出器2〜2は
その透過線量に応じた信号を出力し、該信号はアンプ5
へ与えられて増幅されてアナログ/ディジタル(A/
D)変換器6でディジタル信号に変換されてコンピュー
タ7に与えられ、コンピュータ7は次のようにして管状
材Pの肉厚分布等を求めて、その結果を上位コンピュー
タへ出力する。
【0052】図2,図3及び図4は管状材Pの肉厚分布
の演算手順を示すフローチャートである。コンピュータ
7はA/D変換器6からディジタル信号を取り込み(ス
テップS1)、線源1a,1bから発せられた放射線31,31
及び放射線31,31に係る線量差(I1 −I2 ),(I3
−I4 )をそれぞれ算出する(ステップS2)。コンピ
ュータ7には偏心性偏肉がありその直径が異なる複数の
管状材を用いた試験により求めた比例定数kが予め与え
られており、コンピュータ7は次の(6)式及び(7)
式に基づいて偏心量OM 及び偏心方向OD を算出する
(ステップS3)。
【0053】
【数4】
【0054】また、コンピュータ7は線源1a,1bから発
せられた放射線32,32、及び線源1c,1dから発せられた
放射線32,32の透過距離から各位置での肉厚xn (n=
1〜4)を2重厚さとして算出し(ステップS4)、次
の(8)式に基づいて管状材Pの平均肉厚xavを算出す
る(ステップS5)。
【0055】
【数5】
【0056】更に、コンピュータ7は肉厚xn (n=1
〜4)及び前述した偏心量OM 及び偏心方向OD から、
次の(10)式に基づいて、増肉部(リッジ)及び減肉部
の肉厚xn の各成分の肉厚xt (t=11,12,21,22,
31,32,41,42)をそれぞれ求める(ステップS6)。 xt =xn /2−OM ・cos(OD −φt ) …(10)
【0057】そして、コンピュータ7は次の(9)式に
基づいて、管条材Pの肉厚分布x(θ)を求める(ステ
ップS7)。なお、θ=φt の場合は、(9)式に代え
て(10)式を用いる。 x(θ)=xave +xex …(9) 但し、xex=OM sin(θ+α) θ :管状材の周方向の位相 α :偏心方向によって定められる位相補正項 xt =xn /2−OM ・cos(OD −φt ) …(10)
【0058】一方、ステップS2で線量差をそれぞれ算
出すると、コンピュータ7は両線量差が経時的に変化す
る場合は窄孔工具の芯ブレによるスパイラルが生じたと
判断し、一定である場合はスパイラルが生じていないと
判断する(ステップS8)。そして、コンピュータ7は
両線量差をそれぞれ積分し(ステップS9)、両積分値
の少なくとも一方が0でない場合、窄孔工具が中心Oか
らズレるセンタズレが生じたと判断して(ステップS1
0)、該積分値及び前述した(6)式に基づいて偏心量
を求め、それをセンタズレ量とする(ステップS11)。
【0059】なお、本実施例では管状材Pを移送して偏
心及び肉厚分布を検出するようにしてあるが、本発明は
これに限らず、線源1a〜1d及び検出器2,2,…を管状
材Pの長手方向に移動するようになしてもよいことはい
うまでもない。
【0060】
【発明の効果】以上詳述した如く第1及び第5発明にあ
っては、管状材の直径に拘らずその偏心量及び偏心方向
を高精度に検出することができ、管条材の周方向の各位
置における肉厚、及び偏肉の状態等を詳細に解析するこ
とが可能になる。
【0061】また、第2及び第6発明にあっては、偏心
が、窄孔工具の芯ブレによって生じたのか、窄孔工具の
センタズレによって生じたのか、或いは両者の組み合わ
せによって生じたのかが判別でき、また、そのセンタズ
レ量が定量的に検出されるため、これらの情報に基づい
て製管工程の製品管理を行うことができる。
【0062】また、第3及び第7発明にあっては、管状
材の直径に拘らずその肉厚分布を求めることができるた
め、可動機構が不要で設備コストが低く、また保守管理
が容易である。
【0063】更に、第4及び第8発明にあっては、製管
工程において特定の位置に生じる偏肉を検出することが
でき、偏肉発生の原因を定量的に検出することができる
等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明装置の要部を示す模式図及びデータ処理
系を示すブロック図である。
【図2】管状材の肉厚分布の演算手順を示すフローチャ
ートである。
【図3】管状材の肉厚分布の演算手順を示すフローチャ
ートである。
【図4】管状材の肉厚分布の演算手順を示すフローチャ
ートである。
【図5】本発明の一実施態様を示す模式図である。
【図6】本発明の一実施態様を示す模式図である。
【図7】本発明の一実施態様を示す模式図である。
【図8】線量差と偏肉率との関係を示すグラフである。
【図9】線量差と偏肉率との関係を示すグラフである。
【図10】図7に示した2組の線源及び検出器によって
偏心性偏肉が生じた管状材を検出し、各々の線量差を経
時的に示したグラフである。
【図11】図7に示した2組の線源及び検出器によって
偏心性偏肉が生じた管状材を検出し、各々の線量差を経
時的に示したグラフである。
【図12】図7に示した2組の線源及び検出器によって
偏心性偏肉が生じた管状材を検出し、各々の線量差を経
時的に示したグラフである。
【図13】本発明の他実施態様を示す模式図である。
【図14】従来の肉厚検出方法の実施態様を示す模式図
である。
【図15】管状材の断面図である。
【図16】管状材の断面図である。
【図17】管状材の断面図である。
【図18】仕上げロールを示す斜視図である。
【符号の説明】
1a 線源 1b 線源 1c 線源 1d 線源 2 検出器 3 放射線 5 アンプ 7 コンピュータ P 管状材

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 検出対象となる管状材の外側に周方向に
    配置した複数の線源からそれぞれ放射線を発し、前記管
    状材の内側を経て再度外側に透過する各放射線の強度を
    検出して、これらの検出強度に基づいて前記管状材の偏
    心を検出する方法において、 前記管状材の周方向に略直角に位置を異ならせて配置し
    た2つの線源から、当該線源と前記管状材の中心とを結
    ぶ線分を対称軸として線対称となるように2本の放射線
    をそれぞれ発し、得られた両放射線の検出強度の差をそ
    れぞれ求め、両検出強度の差に基づいて前記管状材の偏
    心方向及び偏心量を算出することを特徴とする管状材の
    偏心の検出方法。
  2. 【請求項2】 前記管条材又は両線源を管状材の長手方
    向に相対移動させて両線源から前記放射線をそれぞれ発
    し、両検出強度の差の変化に基づいて管状材の偏心が螺
    線状に生じているか否かを判断し、更に両検出強度の差
    をそれぞれ積分し、両積分値に基づいて前記偏心が一定
    の方向に生じているか否かを判断し、一定の方向に生じ
    ていると判断した場合、前記積分値を用いてその量を求
    める請求項1記載の管状材の偏心の検出方法。
  3. 【請求項3】 検出対象となる管状材の外側に周方向に
    配置した複数の線源からそれぞれ放射線を発し、前記管
    状材の内側を経て再度外側に透過する各放射線の強度を
    検出して、これらの検出強度に基づいて前記管状材の肉
    厚分布を検出する方法において、 前記管状材の周方向に略直角に位置を異ならせて配置し
    た2つの線源から、当該線源と前記管状材の中心とを結
    ぶ線分を対称軸として線対称となるように2本の放射線
    をそれぞれ発し、得られた両放射線の検出強度の差をそ
    れぞれ求め、両検出強度の差に基づいて前記管状材の偏
    心方向及び偏心量を算出し、一方、複数の線源から前記
    管状材の中心へ放射線をそれぞれ発し、得られた各検出
    強度に基づいて前記管状材の平均肉厚を求め、求めた平
    均肉厚並びに前記偏心方向及び偏心量に基づいて管状材
    の周方向の肉厚分布を演算することを特徴とする管状材
    の肉厚分布の検出方法。
  4. 【請求項4】 前記線源を前記管状材の周方向の特定位
    置に配置し、該線源から発せられ前記特定位置及び管状
    材の中心を透過した放射線の検出強度及び前記偏心方向
    及び偏心量に基づいて、その肉厚を求める請求項3記載
    の管状材の肉厚分布の検出方法。
  5. 【請求項5】 検出対象となる管状材の外側に周方向に
    配置した複数の線源から放射線をそれぞれ発し、前記管
    状材の内側を経て再度外側に透過する各放射線の強度を
    検出して、これらの検出強度に基づいて前記管状材の偏
    心を検出する装置において、 前記管状材の周方向に略直角に位置を異ならせて配置し
    てあり、それと前記管状材の中心とを結ぶ線分を対称軸
    として線対称となるように2本の放射線をそれぞれ発す
    る2つの線源と、両線源から発せられたそれぞれの放射
    線の検出強度の差を求める手段と、両検出強度の差に基
    づいて、前記管状材の偏心方向を算出する手段と、偏心
    量を算出する手段とを備えることを特徴とする管状材の
    偏心の検出装置。
  6. 【請求項6】 前記管条材又は両線源を管状材の長手方
    向に相対移動させる手段と、両線源から前記放射線をそ
    れぞれ発して得られた両検出強度の差の変化に基づいて
    管状材の偏心が螺線状に生じているか否かを判断する手
    段と、両検出強度の差をそれぞれ積分する手段と、各々
    の積分値に基づいて、前記偏心が一定の方向に生じてい
    るか否かを判断する手段と、一定の方向に生じていると
    判断した場合、前記積分値を用いてその量を求める手段
    とを備える請求項5記載の管状材の偏心の検出装置。
  7. 【請求項7】 検出対象となる管状材の外側に周方向に
    配置した複数の線源から放射線をそれぞれ発し、前記管
    状材の内側を経て再度外側に透過する各放射線の強度を
    検出して、これらの検出強度に基づいて前記管状材の肉
    厚分布を検出する装置において、 前記管状材の周方向に略直角に位置を異ならせて配置し
    てあり、それと前記管状材の中心とを結ぶ線分を対称軸
    として線対称となるように2本の放射線をそれぞれ発す
    る2つの線源と、両線源から発せられたそれぞれの放射
    線の検出強度の差を求める手段と、両検出強度の差に基
    づいて、前記管状材の偏心方向を算出する手段と、偏心
    量を算出する手段と、前記管状材の中心へ放射線を発す
    る複数の線源と、それらの線源からそれぞれ発せられた
    放射線の各検出強度に基づいて、前記管状材の平均肉厚
    を求める手段と、求めた平均肉厚並びに前記偏心方向及
    び偏心量に基づいて管状材の周方向の肉厚分布を演算す
    る手段とを備えることを特徴とする管状材の肉厚分布の
    検出装置。
  8. 【請求項8】 前記管状材の周方向の特定位置に配置し
    てあり、前記特定位置及び管状材の中心を透過する放射
    線を発する線源と、該線源から発せられた放射線の検出
    強度及び前記偏心方向及び偏心量に基づいて、その肉厚
    を求める手段とを備える請求項7記載の管状材の肉厚分
    布の検出装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7093469B2 (en) 2003-03-14 2006-08-22 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Manufacturing method and manufacturing apparatus of pipe, thickness deviation information derivation apparatus, and computer program
JP2014021061A (ja) * 2012-07-23 2014-02-03 Fuji Furukawa Engineering & Construction Co Ltd 表示付認証機器である放射性同位元素を用いた保温材付配管の減肉検査装置及び減肉検査方法
CN110319818A (zh) * 2019-07-17 2019-10-11 伟志股份公司 一种城市地下管线竣工测量系统及方法

Cited By (4)

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US7333925B2 (en) 2003-03-14 2008-02-19 Sumitomo Metal Industries, Ltd. Manufacturing method and manufacturing apparatus of pipe, thickness deviation information derivation apparatus, and computer program
JP2014021061A (ja) * 2012-07-23 2014-02-03 Fuji Furukawa Engineering & Construction Co Ltd 表示付認証機器である放射性同位元素を用いた保温材付配管の減肉検査装置及び減肉検査方法
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