JPH08271091A - 冷媒蒸発器 - Google Patents

冷媒蒸発器

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JPH08271091A
JPH08271091A JP7408695A JP7408695A JPH08271091A JP H08271091 A JPH08271091 A JP H08271091A JP 7408695 A JP7408695 A JP 7408695A JP 7408695 A JP7408695 A JP 7408695A JP H08271091 A JPH08271091 A JP H08271091A
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JP
Japan
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refrigerant
pipe
passage
inlet tank
tank
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Application number
JP7408695A
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English (en)
Inventor
Shinji Kakehashi
伸治 梯
Yasutaka Kuroda
泰孝 黒田
Hiroshi Kinoshita
宏 木下
Kichiji Kajikawa
吉治 梶川
Masahiro Shitaya
昌宏 下谷
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Denso Corp
Original Assignee
NipponDenso Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 入口タンク内を流れる冷媒流速とは関係無
く、すべてのチューブに分配される冷媒の分布を均一化
する。 【構成】 一対のプレート100を複数積層したとき
に、連通孔107とリブ111とで往路タンクが構成さ
れ、連通孔108とリブ112とで復路タンクが構成さ
れるようにする。さらにこの往路と復路とを連通する連
通通路を設ける。入口パイプからの気液2相冷媒が往路
タンク内に導入すると、この往路タンクの孔部111a
から主に気冷媒が逃げる。そして、連通通路を介して復
路タンク内にUターンして戻ってくる冷媒は液相単相に
近い状態となる。従って、入口パイプからの気液2相冷
媒の流入速度が速くても、この冷媒は復路タンク内では
液相単相に近い状態となるので、液冷媒を孔部112a
から各チューブ101に均一に分配できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷媒蒸発器に関するもの
で、特には積層型冷媒蒸発器に用いて有効なものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の冷媒蒸発器として例えば特開平1
−305275号公報に開示されたものが知られてい
る。このものは図20に示すように、冷媒通路を形成す
るU字状の通路形成用くぼみ部101と、このくぼみ部
101よりさらに深いくぼみ量を有し、かつ円形状の連
通穴104および105が形成された第1タンク形成用
くぼみ部102および第2タンク形成用くぼみ部103
とが形成されたプレート100を対にして向かい合わせ
て接合し、この一対のプレート100を複数積層するこ
とによって、上記第1タンク形成用くぼみ部102にて
入口タンク、第2タンク形成用くぼみ部103にて出口
タンク、および通路形成用くぼみ部101にてチューブ
を構成している。
【0003】さらに、上記くぼみ部101と連通穴10
4との間には、略コの字状の保持部110が形成されて
いる。また、この保持部110の受皿部110aは連通
穴104の最下部点Lよりも下に位置し、受皿部110
aの両端の先端部110bは上記最下部点Lよりも上に
位置している。そして図21に示すように、プレート1
00を複数積層した積層構造のそれぞれの間に、冷媒と
空気との熱交換を促進するためのフィン123を設ける
ことによって、積層型冷媒蒸発器6を形成している。
【0004】従って、この積層構造の一端側に設けられ
た入口パイプ121から流れてきた気液2相冷媒のうち
の液冷媒は、まず入口パイプ121に最も近いプレート
100の連通穴104(図20)を通って、このプレー
ト100の受皿部110aに溜まる。そしてこの受皿部
110aの冷媒液面が上記最下部点Lよりも高くなった
ら、隣のプレート100の連通穴104を通ってこのプ
レート100の受皿部110aに液冷媒が溜まる。
【0005】これを繰り返し、全てのプレート100の
受皿部110aに液冷媒が溜まり、すべての受皿部11
0aの冷媒液面が上記先端部110bよりも高くなった
ら、第1タンク形成用くぼみ部102と通路形成用くぼ
み部101との間の連通通路107から液冷媒が各プレ
ート100の通路形成用くぼみ部101(チューブ)に
分配される。
【0006】そして、各チューブ101に分配された液
冷媒は、連通穴105を介して、上記積層構造の他端側
に設けられた出口パイプ122(図21)から導出さ
れ、図示しない圧縮機に導かれる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記公知技術による
と、入口パイプ121から連通穴104に導入される冷
媒の流速が遅い場合は、すべてのプレート100におい
て、受皿部110aに溜まった液冷媒が同じ液面高さで
連通通路107から各チューブ101に分配され、その
結果、すべてのチューブ101に分配される液冷媒量が
均一となる。
【0008】しかし、入口パイプ121から連通穴10
4に導入される冷媒の流速が速い場合は、図22に示す
ように、入口パイプ121から遠くなる程、入口タンク
102内での冷媒液面が高くなる。従って各チューブ1
01には、入口パイプ121から近い程、気冷媒が多く
分配され、反対に入口パイプ121から遠い程、液冷媒
が多く分配されることになり、その結果、各チューブ1
01に分配される冷媒の分布が不均一になるといった問
題が発生する。
【0009】そこで本発明者らは、入口タンク102内
での冷媒液面が図22のようになるのは、この連通孔1
04に導入される冷媒が気液2相だからであるというこ
とに着目しながら、上記問題について種々検討していっ
た結果、連通孔104に導入される冷媒が液相単相また
は気相単相であれば、入口タンク102内での冷媒液面
は図22のようにはならないということに着眼した。
【0010】本発明は以上の点に鑑み、蒸発器の入口タ
ンク内を流れる冷媒を、液相単相または気相単相の状態
に極力近づけることによって、入口タンク内を流れる冷
媒流速とは関係無く、すべてのチューブに分配される冷
媒の分布を均一化することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明では、入口パイプ(124)か
らの冷媒を入口タンク内に集合させ、この入口タンク内
に集合した冷媒を、この入口タンクと連通した複数のチ
ューブ(101)に分配し、この複数のチューブ(10
1)を流れた冷媒を、この複数のチューブ(101)と
連通した出口タンク内に集合させ、この出口タンク内に
集合した冷媒を出口パイプ(125)から導出するよう
に構成された冷媒蒸発器(6)において、前記入口タン
クには、前記入口パイプ(124)と接続され、かつこ
の入口パイプ(124)から導入した冷媒を、前記入口
タンクの長手方向の全長にわたって流す往路(107、
111)が設けられるとともに、この往路(107、1
11)とは別に、前記長手方向の全長にわたって復路
(108、112)が設けられ、前記往路(107、1
11)と復路(108、112)とは、これらを互いに
連通する連通通路(126a)によって連通し、前記往
路(107、111)には、この往路内を流れる気液2
相冷媒のうちの主に一方を逃がす第1冷媒逃がし孔(1
11a)が複数形成されるとともに、前記復路(10
8、112)には、前記連通通路(126a)を介して
前記復路(108、112)内に流れてきた冷媒を逃が
す第2冷媒逃がし孔(112a)が複数形成され、前記
第1および第2冷媒逃がし孔(111a、112a)
が、前記複数のチューブ(101)と連通するように構
成された冷媒蒸発器(6)を特徴とする。
【0012】また請求項2記載の発明では、請求項1記
載の冷媒蒸発器(6)において、前記第1冷媒逃がし孔
(111a)が、前記往路(107、111)内を流れ
る気液2相冷媒のうちの主に気冷媒を逃がすように形成
されたことを特徴とする。また請求項3記載の発明で
は、請求項2記載の冷媒蒸発器(6)において、前記第
1冷媒逃がし孔(111a)が、前記往路(107、1
11)内を流れる冷媒の液面よりも重力方向上方の部位
に形成されたことを特徴とする。
【0013】また請求項4記載の発明では、請求項2記
載の冷媒蒸発器(6)において、前記第1冷媒逃がし孔
(111a)が、前記往路(107、111)の断面中
心(O1 )よりも重力方向上方の部位に形成されたこと
を特徴とする。また請求項5記載の発明では、請求項2
ないし4いずれか1つ記載の冷媒蒸発器(6)におい
て、前記第2冷媒逃がし孔(112a)が、前記復路
(108、112)の断面中心(O2 )よりも重力方向
下方の部位に形成されたことを特徴とする。
【0014】また請求項6記載の発明では、請求項2な
いし5いずれか1つ記載の冷媒蒸発器(6)において、
前記第1冷媒逃がし孔(111a)の開口面積と前記第
2冷媒逃がし孔(112a)の開口面積との比が、9対
1であることを特徴とする。また請求項7記載の発明で
は、請求項1ないし6いずれか1つ記載の冷媒蒸発器
(6)において、前記入口タンクには、前記第1および
第2冷媒逃がし孔(131a、132a)が複数形成さ
れ、前記入口タンク内には、内径がこの入口タンクの内
径よりも小さく、かつ前記第2冷媒逃がし孔(142)
が複数形成されたパイプ(140)が挿入され、このパ
イプ(140)は、このパイプ(140)に形成された
前記第2冷媒逃がし孔(142)と、前記入口タンクに
形成された前記第2冷媒逃がし孔(132a)とが連通
するように、前記入口タンク内壁面に接触した状態で前
記入口タンク内に挿入され、前記入口タンク内の通路の
うち、前記パイプを除く通路(145)にて前記往路を
構成し、前記パイプ(140)にて前記復路を構成した
ことを特徴とする。
【0015】また請求項8記載の発明では、請求項1な
いし6いずれか1つ記載の冷媒蒸発器(6)において、
前記入口タンクには、前記第1および第2冷媒逃がし孔
(131a、132a)が複数形成され、前記入口タン
ク内には、内径がこの入口タンクの内径よりも小さく、
かつ前記第1冷媒逃がし孔(142)が複数形成された
パイプ(140)が挿入され、このパイプ(140)
は、このパイプ(140)に形成された前記第1冷媒逃
がし孔(142)と、前記入口タンクに形成された前記
第1冷媒逃がし孔(131a)とが連通するように、前
記入口タンク内壁面に接触した状態で前記入口タンク内
に挿入され、前記パイプ(140)にて前記往路を構成
し、前記入口タンク内の通路のうち、前記パイプを除く
通路(146)にて前記復路を構成したことを特徴とす
る。
【0016】また請求項9記載の発明では、請求項1な
いし6いずれか1つ記載の冷媒蒸発器(6)において、
前記入口タンク内に、内径がこの入口タンクの内径より
も小さく、かつ前記第1冷媒逃がし孔(152)が複数
形成された第1パイプ(150)と、内径が前記入口タ
ンクの内径よりも小さく、かつ前記第2冷媒逃がし孔
(162)が複数形成された第2パイプ(160)とが
挿入され、前記第1パイプ(150)にて前記往路を構
成し、前記第2パイプ(160)にて前記復路を構成し
たことを特徴とする。
【0017】また請求項10記載の発明では、請求項1
ないし6いずれか1つ記載の冷媒蒸発器(6)におい
て、前記入口タンク内に、内径がこの入口タンクの内径
よりも小さく、かつ前記第1および第2冷媒逃がし孔
(172、173)が複数形成されたパイプ(170)
が挿入され、このパイプ(170)の内部に、このパイ
プ(170)の内部の通路を、前記第1冷媒逃がし孔
(172)が形成された側の第1通路(191)と、前
記第2冷媒逃がし孔(173)が形成された側の第2通
路(192)とに仕切る仕切り部材(180)が設けら
れ、前記第1通路(191)にて前記往路を構成し、前
記第2通路(192)にて前記復路を構成したことを特
徴とする。
【0018】また請求項11記載の発明では、請求項1
ないし6いずれか1つ記載の冷媒蒸発器(6)におい
て、前記入口タンクには、前記第1および第2冷媒逃が
し孔(131a、132a)が複数形成され、前記入口
タンク内に、この入口タンクの内部の通路を、前記第1
冷媒逃がし孔(131a)が形成された側の第1通路
(201)と、前記第2冷媒逃がし孔(132a)が形
成された側の第2通路(202)とに仕切る仕切り部材
(180)が設けられ、前記第1通路(201)にて前
記往路を構成し、前記第2通路(202)にて前記復路
を構成したことを特徴とする。
【0019】また、上記各手段の括弧内の符号は、後述
する実施例の具体的手段との対応関係を示すものであ
る。
【0020】
【発明の作用効果】請求項1ないし11記載の発明によ
れば、入口パイプから入口タンク内に集合した冷媒は、
複数のチューブを流れた後、出口タンクに集合し、その
後出口パイプから冷媒蒸発器の外部に導出する。ここで
前記入口タンクには、前記入口パイプと接続された往路
と、この往路とは別の復路とが、それぞれ入口タンクの
長手方向の全長にわたって形成されるとともに、これら
往路と復路とは連通通路によって連通している。従っ
て、入口パイプから入口タンクに導入した冷媒は、まず
往路を流れ、その後連通通路を介して復路を流れて戻っ
てくる。
【0021】ここで往路には、この往路内を流れる気液
2相冷媒のうちの主に一方を逃がす第1冷媒逃がし孔が
複数形成されている。従って、気液2相冷媒が往路内を
流れるときに、この気液2相冷媒のうちの主に一方が、
第1冷媒逃がし孔から往路の外に逃げながら、連通通路
の方に流れる。なお、第1冷媒逃がし孔は複数のチュー
ブと連通しているので、第1冷媒逃がし孔から逃げた冷
媒は複数のチューブへ流れる。
【0022】このように、気液2相冷媒が往路を流れる
間に、このうちの主に一方が第1冷媒逃がし孔から逃げ
るので、冷媒が連通通路を介して復路を流れるときに
は、冷媒の状態は、上記一方とは反対の他方の単相に近
い状態となっている。つまり、第1冷媒逃がし孔から主
に気冷媒が逃げるときには、液相単相に近い状態の冷媒
が復路を流れ、第1冷媒逃がし孔から主に液冷媒が逃げ
るときには、気相単相に近い状態の冷媒が復路を流れ
る。
【0023】そして、この単相に近い状態の冷媒は、復
路を流れるときに、この復路に形成された第2冷媒逃が
し孔から複数のチューブに分配される。このように本発
明では、入口タンク内に導入される気液2相冷媒のうち
の主に一方を第1冷媒逃がし孔から逃がすことによっ
て、復路を流れる冷媒を単相に近い状態にしている。こ
れによって、復路を流れる冷媒の流速が速くても、復路
内での冷媒液面は図22のようにはならず、その結果、
それぞれのチューブに均一に冷媒を分配することができ
る。
【0024】特に請求項2ないし6記載の発明では、往
路の第1冷媒逃がし孔から主に気冷媒に逃がし、復路の
第2冷媒逃がし孔から、液相単相に近い状態となった冷
媒を複数のチューブに均一に分配するように構成してい
る。このうち請求項3記載の発明では、往路に形成され
た第1冷媒逃がし孔を、この往路内を流れる気液2相冷
媒の液面よりも重力方向上方の部位に形成しているの
で、第1冷媒逃がし孔から主に気冷媒を逃がし易い。
【0025】また請求項4記載の発明では、第1冷媒逃
がし孔を、往路の断面中心よりも重力方向上方の部位に
形成しているので、請求項3記載の発明と同様、第1冷
媒逃がし孔から主に気冷媒を逃がし易い。また請求項5
記載の発明では、復路に形成された第2冷媒逃がし孔
を、この復路の断面中心よりも重力方向下方の部位に形
成しているので、第2冷媒逃がし孔から液相単相に近い
冷媒を逃がし易い。
【0026】また請求項6記載の発明のように、第1冷
媒逃がし孔の開口面積と第2冷媒逃がし孔の開口面積と
の比を、9対1とすることによって、入口タンク内に導
入する冷媒の流速が遅いときから速いときまでのトータ
ルでみて、複数のチューブに分配される冷媒の偏りを小
さくすることができる。つまり本発明者らが、上記開口
面積の比が9対1の場合、4対1の場合、2.8
対1の場合、のそれぞれについて、往路内に導入される
冷媒の乾き度xおよび流量を色々変えながら、蒸発器を
通過した直後の空気温度の温度分布を測定した結果、図
7に示すような結果が得られた。
【0027】この図7からも分かるように、上記開口面
積比が4対1の場合や2.8対1の場合では、乾き
度xが小さくて入口タンク内への流入速度が遅いとき
と、乾き度xが大きくて入口タンク内への流入速度が速
いときとで、温度分布の差が大きいのに対して、本発明
のように上記開口面積を9対1の場合では、入口タン
ク内への流入速度が遅いときと速いときとで、温度分布
の差が小さく、全体的にみて複数のチューブに分配され
る冷媒の偏りを小さくすることができる。
【0028】そして請求項7記載の発明では、入口タン
クに、第1および第2冷媒逃がし孔をそれぞれ複数形成
しており、また、内径が入口タンクの内径よりも小さ
く、かつ第2冷媒逃がし孔が複数形成されたパイプを、
入口タンクとは別に設けている。そしてこのパイプを、
このパイプの第2冷媒逃がし孔と、入口タンクの第2冷
媒逃がし孔とが連通するように、入口タンクの内壁面に
接触した状態で入口タンク内に挿入している。そして、
入口タンク内の通路のうち、パイプを除く通路にて往路
を構成し、パイプにて復路を構成している。
【0029】これによると、入口タンク内のうちのパイ
プを除く通路を気液2相冷媒が流れ、この気液2相冷媒
のうちの主に一方が入口タンクの第1冷媒逃がし孔から
複数のチューブに逃げる。そして連通通路を介してパイ
プを流れる冷媒は単相に近い状態となり、この単相に近
い状態の冷媒は、パイプの第2冷媒逃がし孔および入口
タンクの第2冷媒逃がし孔から複数のチューブに均一に
分配される。
【0030】また請求項8記載の発明では、入口タンク
に、第1および第2冷媒逃がし孔をそれぞれ複数形成し
ており、また、内径が入口タンクの内径よりも小さく、
かつ第1冷媒逃がし孔が複数形成されたパイプを、入口
タンクとは別に設けている。そしてこのパイプを、この
パイプの第1冷媒逃がし孔と、入口タンクの第1冷媒逃
がし孔とが連通するように、入口タンクの内壁面に接触
した状態で入口タンク内に挿入している。そして、パイ
プにて往路を構成し、入口タンク内の通路のうちのパイ
プを除く通路にて復路を構成している。
【0031】これによると、パイプを気液2相冷媒が流
れ、この気液2相冷媒のうちの主に一方がパイプの第1
冷媒逃がし孔および入口タンクの第1冷媒逃がし孔から
複数のチューブに逃げる。そして連通通路を介して、入
口タンクのうちのパイプの除く通路を流れる冷媒は単相
に近い状態となり、この単相に近い状態の冷媒は、入口
タンクの第2冷媒逃がし孔から複数のチューブに均一に
分配される。
【0032】また請求項9記載の発明では、内径が入口
タンクの内径よりも小さく、かつ第1冷媒逃がし孔が複
数形成された第1パイプと、内径が入口タンクの内径よ
りも小さく、かつ第2冷媒逃がし孔が複数形成された第
2パイプを、入口タンクとは別に設けている。そしてこ
れらのパイプをそれぞれ入口タンク内に挿入し、第1パ
イプにて往路を構成するとともに、第2パイプにて復路
を構成している。
【0033】これによると、第1パイプを気液2相冷媒
が流れ、この気液2相冷媒のうちの主に一方が第1パイ
プの第1冷媒逃がし孔から複数のチューブに逃げる。そ
して連通通路を介して第2パイプを流れる冷媒は単相に
近い状態となり、この単相に近い状態の冷媒は、第2パ
イプの第2冷媒逃がし孔から複数のチューブに均一に分
配される。
【0034】また請求項10記載の発明では、内径が入
口タンクの内径よりも小さく、かつ第1および第2冷媒
逃がし孔を複数形成したパイプを、入口タンクとは別に
設けている。さらに、このパイプの内部に仕切り部材を
設けて、この仕切り部材によって、パイプ内部の通路
を、第1冷媒逃がし孔が形成された側の第1通路と、第
2冷媒逃がし孔が形成された側の第2通路とに仕切って
いる。そしてこのパイプを入口タンク内に挿入し、第1
通路にて往路を構成するとともに、第2通路にて復路を
構成している。
【0035】また請求項11記載の発明では、入口タン
ク自体に、第1および第2冷媒逃がし孔を複数形成して
いる。そして、この入口タンク内に仕切り部材を設け、
この仕切り部材によって、入口タンク内部の通路を、第
1冷媒逃がし孔が形成された側の第1通路と、第2冷媒
逃がし孔が形成された側の第2通路とに仕切っている。
そして、第1通路にて往路を構成するとともに、第2通
路にて復路を構成している。
【0036】上記請求項10または11記載の発明によ
ると、第1通路を気液2相冷媒が流れ、この気液2相冷
媒のうちの主に一方が第1通路の第1冷媒逃がし孔から
複数のチューブに逃げる。そして連通通路を介して第2
通路を流れる冷媒は単相に近い状態となり、この単相に
近い状態の冷媒は、第2通路の第2冷媒逃がし孔から複
数のチューブに均一に分配される。
【0037】なお、請求項6ないし9記載の発明のよう
に、第1または第2冷媒逃がし孔をパイプに形成し、こ
のパイプを入口タンク内に挿入する構成においては、入
口タンク自体の構成を変えなくても、パイプに形成され
る第1または第2冷媒逃がし孔の位置、孔の数、面積等
を変えることによって、第1および第2冷媒逃がし孔に
色々なバリエーションを与えることができる。
【0038】
【実施例】次に、本発明を自動車用空調装置としての冷
媒蒸発器に適用した第1実施例について、図1ないし図
7に基づいて説明する。まず初めに本実施例の冷凍サイ
クルおよび通風系について図1を用いて説明する。
【0039】図1に示すように、冷凍サイクル1は、冷
媒を吸入、圧縮、吐出する圧縮機2と、圧縮機2からの
高圧冷媒を、外部の空気との熱交換によって凝縮させる
凝縮器3と、冷凍サイクル1の負荷に応じて余分な冷媒
を一時的に蓄える受液器4と、受液器4からの冷媒を減
圧膨張する膨張弁(減圧手段)5と、膨張弁5からの気
液2相冷媒を、空調ダクト10内の空気との熱交換によ
って蒸発させる冷媒蒸発器6とからなる。
【0040】上記圧縮機2は、電磁クラッチ7およびベ
ルト8を介して自動車エンジン9と連結されており、電
磁クラッチ7が通電状態のときに自動車エンジン9の回
転動力が伝達され、電磁クラッチが非通電状態のときに
エンジン9の回転動力が遮断される。また上記蒸発器6
は、車室内と連通した空調ダクト10(空気通路)内に
配設されている。この空調ダクト10の空気上流側に
は、車室内気を吸入する内気吸入口11と外気を吸入す
る外気吸入口12とが形成されており、これら吸入口1
1、12は内外気切換手段13によって選択的に開閉さ
れる。そしてその下流側には、内気または外気を吸入し
て車室内側に送風する送風手段14が設けられている。
【0041】また空調ダクト10内のうち蒸発器6の空
気下流側には、エンジン9の冷却水を熱源として空気を
加熱する加熱手段15が設けられている。また空調ダク
ト10の下流端には、車両窓ガラスの内面に向けて空気
を吹き出すデフロスタ吹出口16、車室内乗員の上半身
に向けて空気を吹き出すフェイス吹出口17、および車
室内乗員の足元に向けて空気を吹き出すフット吹出口1
8が形成されている。そしてこれらの吹出口は吹出口切
換手段19によって選択的に開閉される。
【0042】そして電磁クラッチ7が通電状態となって
圧縮機2が駆動すると、蒸発器6内を流れる気液2相冷
媒が、空調ダクト10内の空気から吸熱して蒸発し、こ
れによって空調ダクト10内の空気を冷却する。そして
蒸発器6を通過した冷風が、エアミックスドア(温度調
節手段)20によって温度調節された後、上記吹出口1
6〜18のいずれかから車室内に吹き出される。
【0043】次に上記蒸発器6の具体的構造について説
明する。図2において、プレート100は板厚が0.4
〜0.6(mm)の両面クラッド材よりなる。具体的にそ
の心材はA3003材等よりなり、またクラッドされる
皮材としてはA4004材よりなり、片側クラッド率は
10〜15(%)の板材よりプレス成形される。
【0044】このプレート100にはプレス成形によっ
てU字状をなす通路形成用くぼみ部101が形成されて
いる。この通路形成用くぼみ部101はU字状をなすも
のであるので、その中心部には仕切りリブ102が形成
されている。また、通路形成用くぼみ部101には、図
中紙面上方に浮き上がる複数のリブ103が膨出形成さ
れている。
【0045】このU字状をなす通路形成用くぼみ部10
1の両端には、このくぼみ部101よりさらに深いくぼ
み量を有する第1入口タンク形成用くぼみ部104と、
第2入口タンク形成用くぼみ部105と、出口タンク形
成用くぼみ部106とが形成されている。これらのくぼ
み部104〜106の底部にはそれぞれ、ほぼ円形状を
なす第1〜第3連通孔107〜109が、各くぼみ部を
貫通して設けられている。
【0046】また、上記各くぼみ部104〜106の図
中下方部位には、補強用リブ110が形成されている。
ところで本実施例の要部は、上記くぼみ部104、10
5の周辺部位であるので、以下、図3を用いてこの要部
について詳細に説明する。なお、図3(a)は図3
(b)の上面図であり、図3(b)は図2の一部拡大図
である。
【0047】図3(b)に示すように、第1連通穴10
7の周囲には、くぼみ部104とくぼみ部101とを仕
切るように、ほぼ円形状をなす第1補強用リブ111が
形成されている。また、第2連通孔108の周囲には、
くぼみ部105とくぼみ部111とを仕切るように、ほ
ぼ円形状をなす第2補強用リブ112が形成されてい
る。
【0048】さらに第1補強用リブ111には、くぼみ
部104とくぼみ部101とを連通する第1孔部111
aが形成され、また第2補強用リブ112には、くぼみ
部105とくぼみ部101を連通する第2孔部112a
が形成されている。この第1孔部111aの開口面積
は、第2孔部112aの開口面積の9倍に設定されてい
る。
【0049】また、図2に示すプレート100と、これ
と対象構造をなす相手側のプレート100(図示しな
い)とを一対にして向かい合わせて接合したときに、各
プレート100の外周100a、仕切りリブ102、リ
ブ103、補強用リブ110、第1補強用リブ111、
および第2補強用リブ112どおしが互いに当接した状
態となる。
【0050】また、上記各連通穴107〜109の、図
3(b)紙面裏側における周縁部には、図3(a)に示
すように、突出したフランジ部107a〜109aが形
成されている。このフランジ部107a〜109aは、
一方のプレート100とこの相手側のプレート100と
で内径が異なっており、大きな方のフランジ部107a
〜109aと小さな方のフランジ部107a〜109a
とを嵌合できるようになっている。
【0051】そして、上記のように各フランジ部107
a〜109aを相手側の各フランジ部107a〜109
aと嵌合させながら、一対のプレート100を複数段積
層することによって、各プレート100における第1連
通孔107と第1補強用リブ111、第2連通孔108
と第2補強用リブ112、および第3連通孔109がそ
れぞれ、図3(b)の紙面垂直方向(長手方向)に連通
した略円筒形状のタンクとして機能する構成となってい
る。
【0052】以下、本実施例では、第1連通孔107と
リブ111によって形成されるタンクを往路タンクと呼
び、第2連通孔108とリブ112によって形成される
タンクを復路タンクと呼ぶ。また、これら往路タンクと
復路タンクとで入口タンクを構成し、上記第3連通孔1
09によって形成されるタンクで出口タンクを構成して
いる。
【0053】本実施例における蒸発器6は、図4に示す
ように、上記一対のプレート100を上記長手方向に複
数段積層し、さらに各一対のプレート100の間に、放
熱効果を促進する波状のコルゲートフィン121を設け
た構成となっている。また、プレート100を複数積層
した積層構造の上記長手方向両端にはサイドプレート1
22、123が設けられている。
【0054】このサイドプレート122には、このサイ
ドプレート122に最も近いプレート100の第1連通
穴107と接続される入口パイプ124と、このプレー
ト100の第3連通孔109と接続される出口パイプ1
25とが設けられている。またサイドプレート123に
は、このサイドプレート123に最も近いプレート10
0の第1連通孔107と第2連通孔108とを連通する
連通通路126a(図5)が形成されたUターンブロッ
ク126が設けられている。
【0055】そして、これら図4に示す接合体を炉中で
一体ろう付けすることによって、蒸発器6が一体成形さ
れる。また、第1補強用リブ111および第2補強用リ
ブ112は、蒸発器6の全てのプレート100について
同じ大きさで形成されている。また、第1孔部111a
および第2孔部112aは、上記リブ111および11
2に対して同じ位置に形成されている。
【0056】そして上記のように成形された蒸発器6
は、上記入口タンクおよび出口タンクの方が、チューブ
101に対して重力方向上方となるように、空調ダクト
10内に配設されている。次に、本実施例の作動を説明
する。冷凍サイクル1が作動すると、蒸発器6の入口パ
イプ124から上記往路タンク内に気液2相冷媒が導入
する。そしてこの気液2相冷媒のうちの液冷媒は、各プ
レート100の第1補強用リブ111によって保持され
るため、ここに液面が形成される。この液面は、入口パ
イプ124から導入される冷媒流量によって異なるが、
往路タンク107の断面中心点O1 よりも重力方向下方
側に形成される場合が多い。
【0057】また、各プレート100の第1孔部111
aは、上記中心点O1 よりも重力方向上方の部位に形成
されているため、この第1孔部111aからは主に気相
冷媒が逃げて各チューブ101に分配される。このよう
にして、入口パイプ124から往路タンク内に導入され
た気液2相冷媒は、この往路タンクを流れる際に、各第
1孔部111aから主に気冷媒が逃げるので、Uターン
ブロック126の連通通路126aを介して上記復路タ
ンク内に導入されるときには、冷媒は液相単相に近い状
態となる。
【0058】そしてこの液相単相に近い状態の冷媒は復
路タンクを流れる。ここで本実施例では、各プレート1
00の第2孔部112aの開口面積を、第2補強用リブ
112に液面が形成される程度の大きさに設定している
ので、復路タンク内には、この長手方向の全長にわたっ
て液面が形成される。従って、連通通路126aからの
液相単相に近い状態の冷媒は、各第2孔部112aから
各プレート100に均一に分配される。
【0059】そして上記各第1孔部111aおよび第2
孔部112aからの冷媒は、チューブ101をUターン
状に流れる。このとき冷媒は、空調ダクト10内の空気
から熱を奪って蒸発気化する。そしてこの蒸発気化した
冷媒は出口タンクに集合し、その後出口パイプ125か
ら蒸発器6の外に導出し、圧縮機2に吸引されて圧縮さ
れる。
【0060】なお、蒸発器6内での冷媒の流れを理解し
易いように、この流れを簡略的に示した模式図を図6に
示す。また、本実施例の蒸発器6を用いて、第1孔部1
11aと第2孔部112aとの開口面積比a(=(第1
孔部111aの開口面積)/(第2孔部112aの開口
面積))がa=9の場合、a=4の場合、a=
2.8の場合、のそれぞれについて、往路タンク内に導
入される冷媒の乾き度xおよび流量を色々変えながら、
蒸発器6を通過した直後の空調ダクト10内の空気温度
の温度分布を測定した結果、図7に示すような結果が得
られた。
【0061】この図7からも分かるように、上記や
の場合では、乾き度xが小さくて入口パイプ124から
の冷媒流入速度が遅いときと、乾き度xが大きくて入口
パイプ124からの冷媒流入速度が速いときとで、温度
分布の差が大きいのに対して、上記の場合では、入口
パイプ124からの冷媒流入速度が遅いときと速いとき
とで、温度分布の差が小さく、全体的にみて各チューブ
101に分配される冷媒の偏りを小さくすることができ
る。
【0062】本実施例では、この測定結果を踏まえた上
で、さらに本実施例の冷凍サイクル1が自動車に搭載さ
れている、すなわち四季を通じて蒸発器6内の冷媒流入
速度が大きく変動するということを考慮して、四季のト
ータルからみて最も各チューブ101への冷媒分布が均
一化するように、上記のa=9、すなわち、第1孔部
111aの開口面積と第2孔部112aの開口面積との
比を9対1に設定している。
【0063】以上説明したように本実施例では、入口パ
イプ124からの気液2相冷媒を、まず往路タンク内に
導入し、ここで主に気冷媒を逃がし、これによって液相
単相に近い状態となった冷媒を、復路タンクの一端から
他端まで、長手方向の全長にわたって流しながら、液冷
媒を各プレート100に分配している。従って、入口パ
イプ124からの気液2相冷媒の流速が速くても、この
気液2相冷媒は、復路タンクを流れるときには液相単相
に近い状態となっているので、この復路タンク内での冷
媒液面は図22のようにはならず、ほぼフラットな状態
とすることができ、これによって、四季を問わず、常に
液冷媒を各プレート100に均一に分配することができ
る。
【0064】(他の実施例)次に、本発明の他の実施例
を説明する。なお、以下説明する各実施例では、第1実
施例と異なる部分のみを説明し、また第1実施例と同じ
機能を有する部分については、第1実施例と同じ符号を
付す。まず本発明の第2実施例を図8、9を用いて説明
する。
【0065】図8に示すように、各プレート100には
貫通した連通孔127が形成されており、この連通孔1
27の周囲には、ほぼ円形状をなす補強用リブ130が
形成されている。さらにこの補強用リブ130には、こ
のリブ130と連通孔127とで構成される入口タンク
の断面中心点よりも重力方向上方部位に、連通孔127
とチューブ101とを連通する第1孔部131aが形成
されるとともに、上記中心点よりも重力方向下方部位
に、連通孔127とチューブ101とを連通する第2孔
部132aが形成されている。
【0066】そして図9に示すように、一端側が開口
し、他端側が閉塞し、この他端側に突起部141が形成
され、チューブ101の数に応じた数だけ孔部142が
側面に形成された別設パイプ140が、この別設パイプ
140の孔部142と入口タンクの第2孔部132aと
が連通するように、入口タンクの内壁面に接触した状態
で挿入、固定されている。この別設パイプ140は、例
えばアルミのような金属で構成され、表面がろう材にて
クラッドされている。
【0067】この別設パイプ140の入口タンク内での
固定方法は、まずこのパイプ140を上記一端側から入
口タンク内に挿入する。このとき上記突起部141が、
補強用リブ130の一部と当接してストッパの機能を果
たす。そして別設パイプ140を入口タンク内に挿入し
た後、サイドプレート131を被せ、入口パイプ12
4、出口パイプ125をそれぞれ接続し、この接合体を
炉中で一体ろう付けすることによって蒸発器6を一体成
形する。
【0068】このようにして一体形成した蒸発器6を用
いた場合、入口パイプ124からの気液2相冷媒は、入
口タンク内の通路のうち別設パイプ140を除く通路1
45内を流れる。ここで、別設パイプ140の上記他端
側は閉塞しているので、入口パイプ124からの冷媒は
この別設パイプ140内には入らない。そして気液2相
冷媒が上記通路145内を流れる際に、入口タンクの第
1孔部131aから主に気冷媒が逃げ、各チューブ10
1に分配される。
【0069】そして、最も奥側(図9の左側)における
入口タンク内で冷媒はUターンし、その後冷媒は別設パ
イプ140内に入り込む。このとき冷媒は、液相単相に
近い状態となっている。ここで、別設パイプ140の孔
部142の開口面積は、別設パイプ140内に冷媒液面
が形成される程度の大きさに設定されているので、別設
パイプ140内には、この長手方向の全長にわたって液
面が形成される。従って、上記Uターンした液相単相に
近い状態の冷媒は、各孔部142および第2孔部132
aから各プレート100に均一に分配される。
【0070】なお、本実施例においても、第1孔部13
1aの開口面積と孔部142の開口面積との比は、9対
1に設定されている。以上説明した本実施例において
も、入口パイプ124からの気液2相冷媒は、別設パイ
プ140に入り込むときには液相単相に近い状態となっ
ているので、入口パイプ124からの冷媒流入速度によ
らず、四季全体を通じて、各プレート100に分配され
る冷媒量を均一にすることができる。
【0071】次に本発明の第3実施例について図10を
用いて説明する。図10に示すように本実施例では、第
2実施例と同じ別設パイプ140を、この別設パイプ1
40の孔部142と入口タンクの第1孔部131aとが
連通するように、入口タンクの内壁面に接触した状態で
挿入、固定している。また、入口パイプ124は別設パ
イプ140のみと連通している。
【0072】このような本実施例では、入口パイプ12
4からの気液2相冷媒は別設パイプ140を流れる。そ
してこのとき、各孔部142および第1孔部131aか
ら主に気冷媒が逃げる。そして最も奥側の入口タンク内
で冷媒はUターンし、液相単相に近い状態となった冷媒
は、入口タンク内の通路のうちの別設パイプ140を除
く通路146を流れる。
【0073】このとき第2孔部132aの開口面積は、
上記通路146内に冷媒液面が形成される程度の大きさ
に設定されているので、通路146内には、この長手方
向の全長にわたって液面が形成される。従って、上記U
ターンした液相単相に近い状態の冷媒は、各第2孔部1
32aから各プレート100に均一に分配される。な
お、本実施例においても、孔部142の開口面積と第2
孔部132aの開口面積との比は、9対1に設定されて
いる。
【0074】以上説明した本実施例においても、入口パ
イプ124からの気液2相冷媒は、入口タンク内通路の
うちの別設パイプ140を除く通路内に入り込むとき
に、液相単相に近い状態となっているので、入口パイプ
124からの冷媒流入速度によらず、四季全体を通じ
て、各プレート100に分配される冷媒量を均一にする
ことができる。
【0075】次に、本発明の第4実施例を図11、12
を用いて説明する。図11、12に示すように、各プレ
ート100に連通孔127が貫通して形成されている。
そして、この連通孔127によって形成される入口タン
ク内に、例えばアルミのような金属で構成される第1別
設パイプ150および第2別設パイプ160が挿入、固
定されている。また、これら別設パイプ150、160
は、表面がろう材にてクラッドされている。
【0076】ここで第1別設パイプ150は、その両端
側が開口し、このうちの他端側に突起部151が形成さ
れ、チューブ101の数に応じた数だけ孔部152が側
面に形成されている。また第2別設パイプ160は、一
端側が開口し、他端側が閉塞し、この他端側に突起部1
61が形成され、チューブ101の数に応じた数だけ孔
部162が側面に形成されている。
【0077】これら別設パイプ150、160の入口タ
ンク内での固定方法は、まずこれらのパイプ150、1
60を上記一端側から入口タンク内に挿入する。このと
き上記突起部151、161がストッパとしての機能を
果たす。ここで、本実施例では、最も奥側(図12左
側)のプレート100の入口タンク部分に、両パイプ1
50、160と同径の開口部が形成されており、両パイ
プ150、160を入口タンク内に挿入したときに、両
パイプ150、160の上記一端側先端が、上記開口部
を貫通する。
【0078】そして、上記開口部を貫通した両パイプの
先端に、Uターンブロック126を嵌合させ、両パイプ
150、160を連通する。そして、サイドプレート1
31を被せ、入口パイプ124、出口パイプ125をそ
れぞれ接続し、この接合体を炉中で一体ろう付けするこ
とによって蒸発器6を一体成形する。また、入口パイプ
124は第1別設パイプ150のみと連通している。
【0079】このようにして一体形成した蒸発器6を用
いた場合、入口パイプ124からの気液2相冷媒は、第
1別設パイプ150内を流れる。そして、気液2相冷媒
が第1別設パイプ150内を流れる際に、このパイプ1
50の孔部152から主に気冷媒が逃げ、各チューブ1
01に分配される。そして、Uターンブロック126の
連通通路126aにて冷媒はUターンし、その後第2別
設パイプ160内に入り込む。このとき冷媒は、液相単
相に近い状態となっている。ここで、第2別設パイプ1
60の孔部162の開口面積は、第2別設パイプ160
内に冷媒液面が形成される程度の大きさに設定されてい
るので、第2別設パイプ160内には、この長手方向の
全長にわたって液面が形成される。従って、上記Uター
ンした液相単相に近い状態の冷媒は、各孔部162から
各プレート100に均一に分配される。
【0080】なお、本実施例においても、孔部152の
開口面積と孔部162の開口面積との比は、9対1に設
定されている。以上説明した本実施例においても、入口
パイプ124からの気液2相冷媒は、第2別設パイプ1
60に入り込むときには液相単相に近い状態となってい
るので、入口パイプ124からの冷媒流入速度によら
ず、四季全体を通じて、各プレート100に分配される
冷媒量を均一にすることができる。
【0081】次に、本発明の第5実施例を図13、14
を用いて説明する。図13、14に示すように、連通孔
127によって形成される入口タンク内に別設パイプ1
70が挿入、固定され、さらにこのパイプ170の内部
に、パイプ170内の通路を第1通路191と第2通路
192とに仕切る仕切り板180が挿入、固定されてい
る。また、この別設パイプ170および仕切り板180
はともに、例えばアルミのような金属で構成され、表面
がろう材にてクラッドされている。
【0082】上記別設パイプ170は、その両端側が開
口し、このうちの他端側に突起部171が形成され、チ
ューブ101の数に応じた数だけ孔部172、173が
側面に形成されている。なお、孔部172の開口面積と
孔部173の開口面積との比は、9対1に設定されてい
る。また上記仕切り板180は、その長手方向における
全長が、パイプ170の長手方向における全長と等し
く、上記他端側に、入口パイプ124からの気液2相冷
媒が上記第2通路192内に直接入り込まないようにす
るための遮蔽板180aが形成されている。
【0083】これら別設パイプ170、仕切り板180
の入口タンク内での固定方法は、まず仕切り板180
を、別設パイプ170内の通路を、孔部172側の第1
通路191と、孔部173側の第2通路192とに仕切
るようにして、別設パイプ170内に挿入する。その
後、別設パイプ170を一端側から入口タンク内に挿入
する。このとき上記突起部171がストッパとしての機
能を果たす。ここで、本実施例では、最も奥側(図14
左側)のプレート100の入口タンク部分に、パイプ1
70と同径の開口部が形成されており、このパイプ17
0を入口タンク内に挿入したときに、パイプ170の上
記一端側先端が、上記開口部を貫通する。
【0084】そして、上記開口部を貫通したパイプ17
0の先端に、Uターンブロック126を嵌合させ、両通
路191、192を連通する。そして、サイドプレート
131を被せ、入口パイプ124、出口パイプ125を
それぞれ接続し、この接合体を炉中で一体ろう付けする
ことによって蒸発器6を一体成形する。また、入口パイ
プ124は第1通路191のみと連通している。
【0085】なお、本実施例のUターンブロック126
に形成される連通通路126aは、上記第4実施例にお
ける連通通路126aのようにU字状ではなく、円柱状
をなしている。このようにして一体形成した蒸発器6を
用いた場合、入口パイプ124からの気液2相冷媒は、
別設パイプ170内の第1通路191内を流れる。そし
て、気液2相冷媒が第1通路191内を流れる際に、別
設パイプ170の孔部172から主に気冷媒が逃げ、各
チューブ101に分配される。
【0086】そして、Uターンブロック126の連通通
路126aにて冷媒はUターンし、その後第2通路19
2内に入り込む。このとき冷媒は、液相単相に近い状態
となっている。ここで、別設パイプ170の孔部173
の開口面積は、第2通路192内に冷媒液面が形成され
る程度の大きさに設定されているので、第2通路192
内には、この長手方向の全長にわたって液面が形成され
る。従って、上記Uターンした液相単相に近い状態の冷
媒は、各孔部173から各プレート100に均一に分配
される。
【0087】以上説明した本実施例においても、入口パ
イプ124からの気液2相冷媒は、第2通路192内に
入り込むときには液相単相に近い状態となっているの
で、入口パイプ124からの冷媒流入速度によらず、四
季全体を通じて、各プレート100に分配される冷媒量
を均一にすることができる。次に、本発明の第6実施例
を図15、16を用いて説明する。
【0088】本実施例は、上記第2実施例(図8、9)
にて入口タンク内に挿入、固定した別設パイプ140の
代わりに、第5実施例で用いた仕切り板180を挿入固
定し、さらにUターンブロック126を設けたものであ
る。なお、本実施例の孔部131aの開口面積と孔部1
32aの開口面積との比は、9対1である。本実施例で
は、入口パイプ124からの気液2相冷媒は、仕切り板
180によって形成された第1通路201内を流れる。
そして、気液2相冷媒が第1通路201内を流れる際
に、入口タンクの孔部131aから主に気冷媒が逃げ、
各チューブ101に分配される。
【0089】そして、Uターンブロック126の連通通
路126aにて冷媒はUターンし、その後第2通路20
2内に入り込む。このとき冷媒は、液相単相に近い状態
となっている。ここで、入口タンクの孔部132aの開
口面積は、第2通路202内に冷媒液面が形成される程
度の大きさに設定されているので、第2通路202内に
は、この長手方向の全長にわたって液面が形成される。
従って、上記Uターンした液相単相に近い状態の冷媒
は、各孔部132aから各プレート100に均一に分配
される。
【0090】以上説明した本実施例においても、入口パ
イプ124からの気液2相冷媒は、第2通路202内に
入り込むときには液相単相に近い状態となっているの
で、入口パイプ124からの冷媒流入速度によらず、四
季全体を通じて、各プレート100に分配される冷媒量
を均一にすることができる。次に、本発明の第7実施例
を図17、18を用いて説明する。
【0091】本実施例は、図17、18に示すように、
上記第5実施例における別設パイプ170の表面の数カ
所にスリット174を形成し、このスリット174に半
円状のプレート210を挿入、固定した構成である。こ
の構成によると、入口パイプ124から第1通路191
内に導入する気液2相の速度が速くて、このうちの液冷
媒が第1通路191内で跳ね上がっても、この液冷媒は
プレート210にあたって下に落ちるため、液冷媒が孔
部172から逃げることを防止することがきる。
【0092】なお、以上説明した第2〜第5実施例、お
よび第7実施例のように、入口タンクとは別に設けられ
た別設パイプに各孔部を形成する構成とすることによっ
て、別設パイプを除く蒸発器6本体を同一形状としなが
ら、別設パイプ140の穴の形状、位置を変えるのみ
で、これらの孔部に色々なバリエーションを与えること
ができる。
【0093】(変形例)上記各実施例では、入口パイプ
124からの気液2相冷媒のうちの主に気冷媒をまず逃
がし、その後、連通通路を介してUターンした液相単相
に近い状態の冷媒を、各チューブ101に均一に分配す
る構成としたが、これとは逆に、入口パイプ124から
の気液2相冷媒のうちの主に液冷媒をまず逃がし、その
後、連通通路を介してUターンした気相単相に近い状態
の冷媒を、各チューブ101に均一に分配する構成とし
ても良い。
【0094】例えば図19に示すように、第1補強用リ
ブ111に形成される第1孔部111aを、往路タンク
の断面中心点O1 よりも重力方向下方位置とし、第2補
強用リブ112に形成される第2孔部112aを、復路
タンクの断面中心点O2 よりも重力方向上方位置とす
る。そして、入口パイプ124からの気液2相冷媒が往
路タンクに導入し、連通通路を介して復路タンクに戻る
ようにする。
【0095】この場合、入口パイプ124からの気液2
相冷媒のうちの主に液冷媒は、往路タンク内を流れる際
に第1孔部111aから逃げて各チューブ101に分配
される。そして連通通路を介してUターンして戻る気相
単相に近い冷媒は、第2孔部112aから逃げて各チュ
ーブ101に分配される。また例えば、図8に示す構成
の蒸発器6において、入口パイプ124からの気液2相
冷媒を別設パイプ140内に導入し、このうちの主に液
冷媒を孔部132aから逃がし、連通通路を介して戻る
気相単相に近い状態の冷媒を、孔部131aから逃がす
ようにしても良い。
【0096】また例えば、図10に示す構成の蒸発器6
において、入口パイプ124からの気液2相冷媒を、入
口タンクのうちの別設パイプ140を除く通路内に導入
し、この通路に形成された孔部132aにて主に液冷媒
を逃がし、連通通路を介して別設パイプ140内に導入
される気相単相に近い状態の冷媒を、孔部142から逃
がすようにしても良い。
【0097】他の変形例として、入口タンクおよび出口
タンクを、チューブ101に対して重力方向下方側にし
ても良い。また、上記第1実施例における往路タンクお
よび復路タンクは、これらの位置を左右、上下で互いに
逆となるようにしても良い。また、これらのタンクの大
きさを逆にしても良いし、同じにしても良い。
【0098】また、上記各実施例において設けたUター
ンブロック126の代わりに、孔の空いたプレートを、
各孔が連通するように複数枚積層し、この孔にて連通通
路126aを構成するようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明第1実施例の冷凍サイクルおよび通風系
を模式的に示す全体構成図である。
【図2】上記実施例のプレート100を示す正面図であ
る。
【図3】(a)は図3(b)の上面図、(b)は図2の
要部拡大図である。
【図4】上記実施例の蒸発器6の外観を示す図であり、
(a)はその上面図、(b)はその正面図である。
【図5】図4に示すUターンブロック126の斜視図で
ある。
【図6】上記蒸発器6内での冷媒の流れを簡略的に示す
模式図である。
【図7】孔部111a、112aの各開口面積を変えな
がら、各チューブ101への冷媒分布を測定した実験デ
ータである。
【図8】本発明第2実施例のプレート100の要部拡大
図である。
【図9】上記第2実施例の蒸発器6の組付斜視図であ
る。
【図10】本発明第3実施例のプレート100の要部拡
大図である。
【図11】本発明第4実施例のプレート100の要部拡
大図である。
【図12】上記第4実施例の蒸発器6の組付斜視図であ
る。
【図13】本発明第5実施例のプレート100の要部拡
大図である。
【図14】上記第5実施例の蒸発器6の組付斜視図であ
る。
【図15】本発明第6実施例のプレート100の要部拡
大図である。
【図16】上記第6実施例の蒸発器6の組付斜視図であ
る。
【図17】本発明第7実施例のプレート100の要部拡
大図である。
【図18】上記第7実施例の蒸発器6の組付斜視図であ
る。
【図19】本発明の変形例のプレート100の要部拡大
図である。
【図20】従来の蒸発器のプレート100の正面図であ
る。
【図21】上記従来の蒸発器の外観を示す斜視図であ
る。
【図22】上記従来の蒸発器の入口タンク内での冷媒液
面の状態を示す模式図である。
【符号の説明】
6……冷媒蒸発器、101……チューブ、107…往
路、108…復路、111…往路、111a…第1冷媒
逃がし孔、112…復路、112a…第2冷媒逃がし
孔、124…入口パイプ、125…出口パイプ、126
a…連通通路、131a…第1冷媒逃がし孔、132a
…第2冷媒逃がし孔、140…パイプ、142…第2冷
媒逃がし孔、150…第1パイプ、152…第1冷媒逃
がし孔、160…第2パイプ、162…第2冷媒逃がし
孔、172…第1冷媒逃がし孔、173…第2冷媒逃が
し孔、180…仕切り部材、191…第1通路、192
…第2通路、201…第1通路、202…第2通路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 梶川 吉治 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内 (72)発明者 下谷 昌宏 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入口パイプからの冷媒を入口タンク内に
    集合させ、この入口タンク内に集合した冷媒を、この入
    口タンクと連通した複数のチューブに分配し、この複数
    のチューブを流れた冷媒を、この複数のチューブと連通
    した出口タンク内に集合させ、この出口タンク内に集合
    した冷媒を出口パイプから導出するように構成された冷
    媒蒸発器において、 前記入口タンクには、 前記入口パイプと接続され、かつこの入口パイプから導
    入した冷媒を、前記入口タンクの長手方向の全長にわた
    って流す往路が設けられるとともに、この往路とは別
    に、前記長手方向の全長にわたって復路が設けられ、 前記往路と復路とは、これらを互いに連通する連通通路
    によって連通し、 前記往路には、この往路内を流れる気液2相冷媒のうち
    の主に一方を逃がす第1冷媒逃がし孔が複数形成される
    とともに、 前記復路には、前記連通通路を介して前記復路内に流れ
    てきた冷媒を逃がす第2冷媒逃がし孔が複数形成され、 前記第1および第2冷媒逃がし孔が、前記複数のチュー
    ブと連通するように構成されたことを特徴とする冷媒蒸
    発器。
  2. 【請求項2】 前記第1冷媒逃がし孔が、前記往路内を
    流れる気液2相冷媒のうちの主に気冷媒を逃がすように
    形成されたことを特徴とする請求項1記載の冷媒蒸発
    器。
  3. 【請求項3】 前記第1冷媒逃がし孔が、前記往路内を
    流れる冷媒の液面よりも重力方向上方の部位に形成され
    たことを特徴とする請求項2記載の冷媒蒸発器。
  4. 【請求項4】 前記第1冷媒逃がし孔が、前記往路の断
    面中心よりも重力方向上方の部位に形成されたことを特
    徴とする請求項2記載の冷媒蒸発器。
  5. 【請求項5】 前記第2冷媒逃がし孔が、前記復路の断
    面中心よりも重力方向下方の部位に形成されたことを特
    徴とする請求項2ないし4いずれか1つ記載の冷媒蒸発
    器。
  6. 【請求項6】 前記第1冷媒逃がし孔の開口面積と前記
    第2冷媒逃がし孔の開口面積との比が、9対1であるこ
    とを特徴とする請求項2ないし5いずれか1つ記載の冷
    媒蒸発器。
  7. 【請求項7】 前記入口タンクには、前記第1および第
    2冷媒逃がし孔が複数形成され、 前記入口タンク内には、内径がこの入口タンクの内径よ
    りも小さく、かつ前記第2冷媒逃がし孔が複数形成され
    たパイプが挿入され、 このパイプは、このパイプに形成された前記第2冷媒逃
    がし孔と、前記入口タンクに形成された前記第2冷媒逃
    がし孔とが連通するように、前記入口タンク内壁面に接
    触した状態で前記入口タンク内に挿入され、 前記入口タンク内の通路のうち、前記パイプを除く通路
    にて前記往路を構成し、 前記パイプにて前記復路を構成したことを特徴とする請
    求項1ないし6いずれか1つ記載の冷媒蒸発器。
  8. 【請求項8】 前記入口タンクには、前記第1および第
    2冷媒逃がし孔が複数形成され、 前記入口タンク内には、内径がこの入口タンクの内径よ
    りも小さく、かつ前記第1冷媒逃がし孔が複数形成され
    たパイプが挿入され、 このパイプは、このパイプに形成された前記第1冷媒逃
    がし孔と、前記入口タンクに形成された前記第1冷媒逃
    がし孔とが連通するように、前記入口タンク内壁面に接
    触した状態で前記入口タンク内に挿入され、 前記パイプにて前記往路を構成し、 前記入口タンク内の通路のうち、前記パイプを除く通路
    にて前記復路を構成したことを特徴とする請求項1ない
    し6いずれか1つ記載の冷媒蒸発器。
  9. 【請求項9】前記入口タンク内に、 内径がこの入口タンクの内径よりも小さく、かつ前記第
    1冷媒逃がし孔が複数形成された第1パイプと、 内径が前記入口タンクの内径よりも小さく、かつ前記第
    2冷媒逃がし孔が複数形成された第2パイプとが挿入さ
    れ、 前記第1パイプにて前記往路を構成し、 前記第2パイプにて前記復路を構成したことを特徴とす
    る請求項1ないし6いずれか1つ記載の冷媒蒸発器。
  10. 【請求項10】前記入口タンク内に、 内径がこの入口タンクの内径よりも小さく、かつ前記第
    1および第2冷媒逃がし孔が複数形成されたパイプが挿
    入され、 このパイプの内部に、 このパイプの内部の通路を、前記第1冷媒逃がし孔が形
    成された側の第1通路と、前記第2冷媒逃がし孔が形成
    された側の第2通路とに仕切る仕切り部材が設けられ、 前記第1通路にて前記往路を構成し、 前記第2通路にて前記復路を構成したことを特徴とする
    請求項1ないし6いずれか1つ記載の冷媒蒸発器。
  11. 【請求項11】 前記入口タンクには、前記第1および
    第2冷媒逃がし孔が複数形成され、 前記入口タンク内に、 この入口タンクの内部の通路を、前記第1冷媒逃がし孔
    が形成された側の第1通路と、前記第2冷媒逃がし孔が
    形成された側の第2通路とに仕切る仕切り部材が設けら
    れ、 前記第1通路にて前記往路を構成し、 前記第2通路にて前記復路を構成したことを特徴とする
    請求項1ないし6いずれか1つ記載の冷媒蒸発器。
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