JPH08270734A - 動力伝達装置 - Google Patents

動力伝達装置

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JPH08270734A
JPH08270734A JP7149795A JP7149795A JPH08270734A JP H08270734 A JPH08270734 A JP H08270734A JP 7149795 A JP7149795 A JP 7149795A JP 7149795 A JP7149795 A JP 7149795A JP H08270734 A JPH08270734 A JP H08270734A
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JP
Japan
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flywheel
viscous fluid
engine
mini
fluid chamber
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JP7149795A
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Tsutomu Fujimoto
努 藤本
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Mitsubishi Motors Corp
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Mitsubishi Motors Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、ドライブ軸側の慣性モーメントを大
きくする技術で、エンジンの回転変動による騒音、振動
の発生を低減できる動力伝達装置を提供する。 【構成】本発明は、エンジン1のクランク軸10に付い
たフライホイール11、クラッチ装置2が組付くドライ
ブ軸13に付いたミニフライホイール22のうちの一方
に、他方を回転自在に内装するように、内部に粘性流体
30が充填された粘性流体室31を設け、この粘性流体
室31に臨むフライホイール11の壁面に突起部38を
設け、粘性流体室31に臨むミニフライホイール22の
壁面に、突起部38と協同して粘性流体室31内の粘性
流体30を撹拌させる突起部39を設けて、エンジン1
の回転変動に伴い、フライホイール11,ミニフライホ
イール22間で相対回転が生じたとき、粘性流体30の
撹拌抵抗で、相対回転に伴う運動エネルギーを減衰させ
て、エンジン1の回転変動を抑制した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、エンジンからの動力を
クラッチを介してドライブ軸へ伝える動力伝達装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】トラックの動力伝達装置は、通常、図5
に示されるように車体前部に搭載したエンジン1からの
動力をクラッチ装置2、トランスミッション3、プロペ
ラシャフト4、デファレンシャル装置5を介して、後輪
6(駆動輪)へ伝える構造が採用されている。なお、図
中7はキャブ、8は荷台、9は前輪(操舵輪)をそれぞ
れ示す。
【0003】クラッチ装置2には、図6に示されるよう
にエンジン1のクランク軸10(出力軸)の軸端に連結
してあるフライホイール11の後部面に、動力伝達面1
2を形成し、軸受10aで回転自在に支持されてクラン
ク軸10の後側に配置されたドライブ軸13(トランス
ミッション3の入力軸となる軸)に、クラッチディスク
14をスプライン15を介して軸方向に移動自在に支持
させ、このクラッチディスク14の後方側にプレッシャ
プレート17を設けて、クラッチディスク14を、常
時、クッションスプリング16の弾性力により、フライ
ホイール11に圧接させる構造が用いられている。な
お、18はフライホイール11の後部に設けたクラッチ
カバー、19はフライホイール11の外周部に設けたリ
ングギヤを示す。
【0004】プレッシャプレート17は、クラッチペダ
ルの踏操作によるレリーズフォーク(いずれも図示しな
い)の作動により引き戻せるようになっていて、フライ
ホイール11の動力伝達面12に対するクラッチディス
ク14の接・断操作により、所望とする変速段をトラン
スミッション3で選択できるようにしてある。
【0005】ところで、こうした動力伝達装置は、エン
ジン1の回転が変動すると、動力伝達経路において、回
転変動を要因としたねじり振動が生じる。特に、エンジ
ン1のアイドリング回転時は、加わる負荷が小さい(ト
ランスミッション3から後輪6までの動力伝達系が接続
されていないことによる)ことから、動力伝達装置がエ
ンジン1の回転変動を受けやすく、この回転変動がクラ
ッチ装置2を経てドライブ軸13へ伝わると、無用な騒
音が生じたり、振動が生じたりする。
【0006】そこで、従来、図6に示されているように
分割構造のクラッチディスク14を用い、このクラッチ
ディスク14の分割部分間にばね定数を変えた各種トー
ションスプリング20,21を組込んで、エンジン1側
とドライブ軸13側との間を回動変位可能することが行
われている。
【0007】ところが、トーションスプリング19,2
0は、いずれも弾性復帰するために、依然として回転変
動による挙動は避けられない。そこで、この改善策とし
て、実公平5−6440号公報に示されるような技術が
提案されている。
【0008】これは、差のあるクランク軸10側とドラ
イブ軸13の慣性モーメント(フライホイール11の質
量分、クランク軸10側>ドライブ軸13)を同等にし
たものである。
【0009】具体的には、図7に示されるようにフライ
ホール11内に、別途、ドライブ軸13に支持されるミ
ニフライホイール22(第2のフライホイール)を設け
て、ミニフライホイール22の質量分、ドライブ軸13
側の慣性モーメントを大きくして、ドライブ軸13側の
慣性モーメントをエンジン1側の慣性モーメントと同等
にしたものである。なお、ミニフライホイール22はス
プライン13aを介してドライブ軸13に支持してあ
る。
【0010】これは、ミニフライホイール22を採用す
ると、図4に示されるように破線で示す対策のない動力
伝達装置に比べ、一点鎖線で示すミニフライホイール2
2が付いた動力伝達装置の方が、共振周波数が小さくな
るので、これを利用して、回転変動による共振を抑制す
る技術である。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このミニフライホイー
ル構造を採用すると、確かにエンジン1のアイドル回転
時、クラッチ装置2を介してドライブ軸13へ伝わるエ
ンジン1の回転変動は抑制されるものの、依然、ドライ
ブ軸13の回転変動に対するフライホール11の回転変
動で表される伝達率は変わりがない。
【0012】このため、対策は、未だ十分ではなく、一
層、エンジン1の回転変動による騒音、振動の発生を改
善できる技術が要望されている。本発明は上記事情に着
目してなされたもので、その目的とするところは、ドラ
イブ軸側の慣性モーメントを大きくする技術を活用し
て、十分にエンジンの回転変動による騒音、振動の発生
を低減することができる動力伝達装置を提供することに
ある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に請求項1に記載した発明は、エンジンの出力軸側に在
る第1のフライホイールとドライブ軸側に在る第2のフ
ライホイールとの間に生じる相対回転を減衰させる減衰
手段を設けたことにある。
【0014】請求項2に記載した発明は、上記目的に加
え、粘性流体の特性を利用した簡単な構造で、回転変動
の減衰を実現させるために、請求項1に記載の減衰手段
を、並行に配置された第1のフライホイール、第2のフ
ライホイールの一方に、径方向および軸方向に所定の隙
間を在して他方を回転自在に内装するように、内部に粘
性流体が充填されてシールされた粘性流体室を形成し、
この粘性流体室に臨む第1のフライホイールの壁面に第
1の突起部を設け、粘性流体室に臨む第2のフライホイ
ールの壁面に、第1のフライホイールと第2のフライホ
イールとの間で相対回転が起きたとき、第1の突起部と
協同して粘性流体室内の粘性流体を撹拌させる第2の突
起部を設けて構成したことにある。
【0015】
【作用】請求項1に記載した発明によると、エンジンの
アイドル回転時、エンジン側で回転変動が起きたとす
る。すると、この回転変動に伴い、第1のフライホイー
ルと、ドライブ軸側の慣性モーメントを大きくしている
第2のフライホイールとは相対回転しようとする。
【0016】ここで、減衰手段が在るから、相対回転に
伴う運動エネルギーは減衰手段により減衰される。つま
り、エンジンの回転変動は抑制される。
【0017】この結果、動力伝達装置は、第2のフライ
ホイールにて共振周波数が抑制されるだけでなく、同周
波数域の全体に渡り伝達率も抑制され、総合的に優れた
騒音、振動の対策をもたらすことになる。
【0018】請求項2に記載した発明によると、エンジ
ンのアイドル回転時、エンジン側で回転変動が起きたと
する。すると、この回転変動に伴い、第1のフライホイ
ールと、ドライブ軸側の慣性モーメントを大きくしてい
る第2のフライホイールとは相対回転しようとする。
【0019】ここで、第1・第2のフライホイールの両
者には粘性流体室内の粘性流体に対して突き出ている突
起部が設けられているから、相対回転に伴う運動エネル
ギーは、突起部が変位がすることで生じる粘性流体の撹
拌抵抗で減衰される。
【0020】これにより、上記したのと同様、動力伝達
装置は、第2のフライホイールにて共振周波数が抑制さ
れるだけでなく、同周波数域の全体に渡り伝達率も抑制
されることとなり、総合的に優れた騒音、振動の対策を
もたらす。
【0021】しかも、粘性流体の特性を利用して、相対
回転に伴う運動エネルギーを減衰する構造は、簡単な室
構造を第1・第2のフライホイールの回りに設けるだけ
ですむので、構造的に簡単となる。
【0022】
【実施例】以下、本発明を図1ないし図4に示す一実施
例にもとづいて説明する。なお、図面において、先の
「従来の技術」の項で説明した図7に示すクラッチ装置
2の各部と同じ部分には、同一符号を付してその説明を
省略し、この項では異なる部位(発明の要部)について
説明することにする。
【0023】すなわち、本実施例は、クラッチ装置2に
減衰機構30(減衰手段に相当)を組込んだ点で異な
る。図1には、この減衰機構30が組込まれたクラッチ
装置2の断面図が示され、図2には減衰機構30の構造
を説明するための分解図が示してある。
【0024】本実施例について説明すると、図1に示さ
れるようにミニフライホイール22(第2のフライホイ
ール)は、クランク軸10からトランスミッション3側
に若干、退避した位置で、ドライブ軸13の先端部分に
スプライン15を介して支持されている。
【0025】ミニフライホイール22は、フライホイー
ル11(第1のフライホイール)と並行に配置されてい
る。この対向関係となるフライホイール11とミニフラ
イホイール22とを利用して、同ホイール11,22間
には、粘性流体31を用いた減衰機構30が設けられて
いる。
【0026】この減衰機構30について説明すれば、3
2はフライホイール11の外周側に形成された環状の粘
性流体室である。この粘性流体室32には、図2に示さ
れるように二分割式のフライホイール11を採用して、
ミニフライホイール11の外周側を回転自在に収容させ
る構造が採用してある。
【0027】詳しくは、フライホイール11は、クラン
ク軸10に連結された円板状の本体11aと、この本体
11aの後部(クラッチ装置2側)に組付く環状のカバ
ー11bとを有している。
【0028】このうち本体11aは、外周端にミニフラ
イホイール11の外周側を囲む周壁33が形成されてい
る。またこの周壁33から所定の距離、本体11aの中
心側へ離れた本体11aの後部面には、環状壁34が本
体11aと同心状をなして立設してある。
【0029】環状壁34は、ミニフライホイール11の
板面と近接する地点にまで延びていて、環状壁34から
周壁33までの形状で形成される環状の凹部分35で、
エンジン側に向くミニフライホイール11の外周部分
を、所定の隙間を在して周囲から囲んでいる。
【0030】カバー11bは、凹断面を有するリング部
材36から構成されている。そして、このリング部材3
6が、ミニフライホイール11を挟んで、凹部分35と
向き合うように配置してある。このリング部材36の外
周壁36bは、周壁33の端部に対してボルト固定して
ある。なお、33a,36aは、各周壁33、リング部
材36の端部に形成された、ボルト固定に必要なフラン
ジ部、37は重なるフランジ部33a,36aを通じて
本体11aとカバー11bとを締結するボルトナットを
示す。
【0031】リング部材36の内周壁36cは、ミニフ
ライホイール11の板面と近接する地点にまで延びてい
て、リング部材36の全体で、トランスミッション側に
向くミニフライホイール11の外周部分を、所定の隙間
を在して周囲から囲んでいる。
【0032】また環状壁34の端部、リング部材36の
内周壁36cと、これと対向する対向するミニフライホ
イール11の板面との間には、両者の隙間を摺動自在に
シールする環状のシール部材41が設けられている。
【0033】さらに本体11aの周壁33とリング部材
36の外周壁36bとの間にも、両者間の隙間をシール
する環状のシール部材42が設けられている。こうした
フライホイール11の構造によって、ミニフライホイー
ル11の外周側の全体を回転自在に収容させる環状の粘
性流体室32を構成してある。
【0034】この密閉化(シール化)された粘性流体室
32内には、粘性流体38が充填してある。この粘性流
体室32の内部に臨む、周壁33と環状壁34とで挟ま
れた本体11aの後部面と、外周壁36bと内周壁36
cとで挟まれたリング部材36の前部面とには、図2お
よび図3に示されるように例えば帯板状をなした突起部
38(第1の突起部に相当)が、複数、所定の間隔で、
対をなして放射状に突設されている。
【0035】また粘性流体室32の内部に臨んでいる、
ミニフライホイール11の外周側の両側面部分には、突
起部38との間で所定の隙間が在するようにして、図2
および図3に示されるように例えば半円の柱状をなした
突起部39(第2の突起部に相当)が、複数、所定の間
隔で、対をなして放射状に突設されている。
【0036】こうした室構造と突起構造との組合わせか
ら、粘性流体30の撹拌抵抗を利用して、エンジン1側
の回転変動に伴う運動エネルギーを減衰(吸収)できる
減衰機構30を構成している。
【0037】すなわち、減衰機構30は、エンジン1の
回転変動によって、両フライホイール11,22間で相
対回転が生じると、フライホイール11側の突起部38
とミニフライホイール22側の突起部39とが相対変位
を起こして、粘性流体室32の突起部38および突起部
39で囲まれた部位に存在している粘性流体30を撹拌
させて、相対回転に伴う運動エネルギーを減衰する構造
である。
【0038】本実施例では、負荷が加わってもミニフラ
イホイール22が円滑に回転運動するようにとの配慮か
ら、ミニフライホイール22の中段を軸受40(図1の
みに図示)で、フライホイール11に対して回転自在に
支持してある。
【0039】なお、リング部材36の後部には、クラッ
チディスク14が接離する動力伝達面12が形成されて
いるとともに、クラッチカバー18がクッションスプリ
ング16,プレッシャプレート17と共に据付けてあ
り、リング部材36の外周部にはリングギヤ19が設け
てある。
【0040】つぎに、このように構成された動力伝達装
置の作用について説明する。今、エンジン1が始動さ
れ、トランスミッション3のニュトラル位置の選択にし
たがい、エンジン1がアイドリング運転されているとす
る。
【0041】このアイドリング回転時は、クラッチ装置
2が接続状態、すなわちクラッチディスク14が、プレ
ッシャプレート17で押されてフライホイール11の動
力伝達面12に圧接されていて、クランク軸11から出
力された回転(動力)を、クラッチディスク14を通じ
て、トランスミッション3の入力軸となるドライブ軸1
3へ伝えている。
【0042】ここで、ミニフライホイール22は、ドラ
イブ軸13に伴って回転して、エンジン1側のフライホ
イール11で得られる慣性モーメントと同等の大きな慣
性モーメントをドライブ軸13に発生させて、図4に示
されるように共振周波数を小さくしている。
【0043】このアイドル回転時、エンジン1側で回転
変動が起きたとする。すると、この回転変動に伴い、ク
ランク軸10に付いているフライホイール11と、ドラ
イブ軸13に付いているミニフライホイール22とが相
対回転しようとする。
【0044】このとき、フライホイール11とミニフラ
イホイール22との間には、減衰機構30が設けられて
いるから、同減衰機構30によって相対回転に伴う運動
エネルギーが減衰(吸収)されていく。
【0045】具体的には、今、エンジン1の回転変動に
伴い、フライホイール11の回転速度が急激に増したと
する。これにより、フライホイール11は、ミニフライ
ホイール22よりも、先へ進もうとする。
【0046】このとき、双方のフライホイール11,2
2には、粘性流体室32内の粘性流体31に対して突き
出ている突起部38,39が設けられているから、図3
中の二重矢印Xで示されるように、生じる回転変動に伴
いフライホイール11に付いている突起部38が、ミニ
フライホイール22の突起部39よりも、先へ変位しよ
うとする挙動が生じる。
【0047】すると、生じるフライホイール11の突起
部38,38とミニフライホイール22の突起部39,
39との速度差によって、粘性流体室32内の粘性流体
30、詳しくは図3に示されるように突起部38,3
8、突起部39,39で囲まれた部位にある粘性流体3
0が撹拌される。
【0048】ここで、粘性流体30は、粘性を有してい
るから、生じる粘性流体30の撹拌抵抗によって、フラ
イホイール11とミニフライホイール22との相対回転
に伴う運動エネルギーは減衰(吸収)される。
【0049】これにより、粘性流体30の特性を利用し
て、エンジン1の回転変動は抑制されることとなる。む
ろん、フライホイール11の回転速度が減少する側につ
いても、同様に、生じるフライホイール11の突起部3
8,38とミニフライホイール22の突起部39,39
との速度差により粘性流体30が撹拌されて、相対回転
の運動エネルギーは減衰(吸収)されることはいうまで
もない。
【0050】この結果、動力伝達装置は、ミニフライホ
イール22にて共振周波数が抑制されるだけでなく、図
4の線図中、実線で示す特性に示されるように、ドライ
ブ軸13の回転変動に対するフライホール11の回転変
動で表される伝達率も、周波数域の全体に渡り抑制され
る。
【0051】それ故、ドライブ軸13の慣性モーメント
を大きくする技術を活用して、エンジン1の回転変動に
よる騒音、振動の発生を十分に低減することができ、総
合的に優れた騒音、振動の対策を動力伝達装置にもたら
すことができる。
【0052】しかも、粘性流体31の特性を利用して、
相対回転に伴う運動エネルギーを減衰する減衰機構31
の構造だと、室構造をフライホイール11、ミニフライ
ホイール22の回りに設けるだけの簡単な構造で、回転
変動の減衰を実現させることができる。
【0053】なお、一実施例では、クランク軸10に付
いているフライホイール11に粘性流体室32を設けた
例を挙げたが、これに限らず、逆にミニフライホイール
22にフライホイール11を回転自在に内装するような
粘性流体室を設けても、同様な減衰作用をもたらせるこ
とはいうまでもない。
【0054】またトラックの動力伝達装置に本発明を適
用したが、これに限らず、他の車両のミニフライホイー
ル(第2のフライホイール)を有する動力伝達装置に適
用してもよい。
【0055】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の発
明によれば、ドライブ軸の回転変動に対する第1のフラ
イホールの回転変動で表される伝達率を、周波数域の全
体に渡り抑制させることができる。
【0056】この結果、ドライブ軸側の慣性モーメント
を大きくする技術を活用して、十分にエンジンの回転変
動による騒音、振動の発生を低減することができ、総合
的に優れた騒音、振動の対策を動力伝達装置にもたらす
ことができる。
【0057】請求項2に記載の発明によれば、上記請求
項1の発明の効果に加え、粘性流体の特性を利用した構
造的に簡単な構造で、回転変動の減衰を実現させること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の要部となる減衰機構が組込
まれた動力伝達装置を示す断面図。
【図2】同減衰機構の構造を説明するための分解斜視
図。
【図3】図1中のA−A線に沿う粘性流体室の平断面
図。
【図4】同減衰機構で得られる性能を、減衰機構のない
場合と対比して説明するための線図。
【図5】トラックの動力伝達系を説明するための図。
【図6】従来、動力伝達系に採用されているクラッチ装
置回りの構造を説明するための断面図。
【図7】異なる従来のミニフライホイールが組込まれた
クラッチ装置回りの構造を説明するための断面図。
【符号の説明】
1…エンジン 2…クラッチ装置 3…
トランスミッション 10…クランク軸 11…フライホイール(第1の
フライホイール) 13…ドライブ軸 14…クラッチディスク 15
…スプライン 22…ミニフライホイール(第2のフライホイール) 30…減衰機構(減衰手段) 31…粘性流体
32…粘性流体室 38…突起部(第1の突起部) 39…突起部(第
2の突起部)。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジンの出力軸側に第1のフライホイ
    ールを設け、クラッチ装置を介して前記出力軸からの動
    力が伝達されるドライブ軸に第2のフライホイールを設
    けて構成される動力伝達装置において、 前記第1のフライホイールと前記第2のフライホイール
    との間に生じる相対回転を減衰させる減衰手段を設けた
    ことを特徴とする動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記減衰手段は、 前記第1のフライホイールと前記第2のフライホイール
    とが並行に配置され、 かつこれら第1のフライホイールと第2のフライホイー
    ルとの一方に径方向および軸方向に所定の隙間を在して
    他方を回転自在に内装するように形成された、粘性流体
    が充填されてシールされた粘性流体室と、 この粘性流体室に臨む前記第1のフライホイールの壁面
    に設けられた第1の突起部と、 前記粘性流体室に臨む前記第2のフライホイールの壁面
    に設けられた、前記第1のフライホイールと前記第2の
    フライホイールとの間で相対回転が起きたとき、前記第
    1の突起部と協同して前記粘性流体室内の粘性流体を撹
    拌させる第2の突起部とを有して構成されることを特徴
    とする請求項1に記載の動力伝達装置。
JP7149795A 1995-03-29 1995-03-29 動力伝達装置 Pending JPH08270734A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014035079A (ja) * 2012-08-09 2014-02-24 Hyundai Motor Company Co Ltd 変速機入力軸のダンパー
JP2014219103A (ja) * 2014-08-25 2014-11-20 三菱重工業株式会社 捩り振動制振装置
JP2014219104A (ja) * 2014-08-25 2014-11-20 三菱重工業株式会社 捩り振動制振装置

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