JP4199095B2 - 原動機のフライホイール装置 - Google Patents

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本発明は、車両などの駆動系に用いられ、原動機のトルクを、その変動およびねじり振動をそれぞれ減衰させた状態で伝達する原動機のフライホイール装置に関する。
従来のフライホイール装置として、例えば特許文献1に記載されたものが知られている。このフライホイール装置は、内燃機関とクラッチの間に設けられており、内燃機関のクランク軸に同軸状に取り付けられた第1回転質量体と、クラッチを介して入力軸に連結された第2回転質量体と、第1および第2回転質量体の間に設けられた減衰装置および摩擦装置とを備え、これらを一体に組み立てたものである。
減衰装置は、クランク軸のねじり振動を減衰させるためのものであり、第1回転質量体にその周方向に間隔を隔てて配置された複数のコイルばねを有している。これらのコイルばねは、それぞれ第1および第2回転質量体の双方に連結されており、クランク軸が回転すると、その回転が、第1回転質量体から減衰装置のコイルばねを介して第2回転質量体に伝達され、さらにクラッチが接続されることによって、入力軸に伝達される。その際、第1および第2回転質量体によって内燃機関のトルク変動が、減衰装置によってねじり振動が、それぞれ減衰される。
このような減衰装置のみが設けられている場合は、例えば、始動時のようにクラッチが接続されておらず、内燃機関がフライホイール装置以外の負荷がない状態で比較的低回転で回転するようなときには、両回転質量体間にねじり振動が発生しやすく、それにより、特にフライホイール装置とクランク軸などとの接続部に大きな負荷が生じやすい。摩擦装置は、このような始動時などに両回転質量体間にねじり振動が発生するのを防止するためのものであり、第1および第2回転質量体の間において減衰装置よりもクランク軸の径方向の外方に設けられ、クランク軸の径方向の内方に向かってテーパ状に幅が狭くなる摩擦シューと、第1回転質量体に形成され、摩擦シューのテーパ状の側面に当接する斜面状のシュー当接部などによって構成されている。また、第2回転質量体には、その外端部から第1回転質量体に向かって突出する突起部が設けられており、この突起部の内側にばねが取り付けられていて、摩擦シューは、このばねを介して、径方向の内方に付勢された状態で、第1回転質量体のシュー当接部と第2回転質量体の内燃機関側の側面を押圧している。
このようなフライホイール装置によれば、減衰装置および摩擦装置は、内燃機関の回転に伴い、第1および第2回転質量体とともに回転する。その際、回転数が低いときには、摩擦シューに作用する遠心力よりもばねの付勢力が勝るので、摩擦シューと両回転質量体との間に摩擦力が発生し、この摩擦力が、両回転質量体の間の回転抵抗として作用する。これにより、減衰装置のみでは防止できない低回転時におけるねじり振動の発生が防止される。回転数がある程度、上昇すると、摩擦シューに作用する遠心力がばねの付勢力を上回るので、摩擦シューがばねの付勢力に抗して径方向の外方に移動し、第1回転質量体から離れ、摩擦力が作用しなくなる。それにより、出力軸からのねじり振動は、減衰装置によって減衰された状態で、入力軸に伝達される。したがって、内燃機関の回転数に応じて、トルク変動およびねじり振動を適切に減衰させることができ、トルクを入力軸に安定した状態で伝達することができる。
しかし、上述した特許文献1のフライホイール装置には、以下のような問題がある。前述した摩擦装置では、摩擦シューと両回転体の間に所要の摩擦力を発生させるためには、ある程度、大きな接触面積を確保する必要があり、そのため、摩擦装置は、回転質量体の半径方向の中央から外端部にわたって配置されている。そして、摩擦シューを径方向に移動させることにより、両回転質量体の間の回転抵抗を変化させているので、摩擦装置のサイズが、特に径方向に大きくなっている。そのため、このような摩擦装置を用いてフライホイール装置を構成した場合、フライホイール装置全体のサイズが大きくなってしまう。また、クラッチが接続されると、第2回転質量体が第1回転質量体に向かって押圧され、それにより、摩擦シューが両回転質量体の間に狭持されるので、所要の摩擦力を得られないおそれがある。そのため、フライホイール装置の安定した動作を確保できず、内燃機関のトルクを入力軸に安定して伝達できないおそれがある。
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたものであり、原動機のトルクを被駆動軸に安定して伝達できるとともに、コンパクトに構成することができる原動機のフライホイール装置を提供することを目的としている。
特開平10−196724号公報 (第5頁、第4図)
この目的を達成するために、本発明の請求項1に係る発明は、原動機(実施形態における(以下、本項において同じ)エンジン)の出力軸(クランク軸2)とこれによって駆動される被駆動軸(入力軸4)の間に設けられ、原動機のトルクをそのトルク変動およびねじり振動を減衰させた状態で被駆動軸に伝達する原動機のフライホイール装置1であって、出力軸に設けられた円板状の第1回転質量体(第1フライホイール11)と、第1回転質量体と互いの対向面を介して出力軸の軸線方向に対向するように配置され、対向面の反対側に摩擦面12bを有し、摩擦面12bを押圧する摩擦クラッチ3を介して被駆動軸に連結された円板状の第2回転質量体(第2フライホイール12)と、第1および第2回転質量体の間に連結され、出力軸のねじり振動を減衰させるためのばね機構30と、を備え、第1および第2回転質量体は、第1および第2回転質量体の一方の対向面に設けられ、摩擦面12bに対応する径方向位置において周方向に延びる溝14と、第1および第2回転質量体の他方の対向面に突出するように設けられ、周方向に延び、溝14に軸線方向に嵌合するフランジ部12cと、溝14内に設けられ、溝14とフランジ部12cの間に軸線方向に狭持されるとともに、第1および第2回転質量体を互いに回転可能に支持する軸受け(ブッシュベアリング18)と、を有し、第1および第2回転質量体の一方の対向面には、他方の対向面に向かって突出するとともに径方向に並んで周方向に延び、互いの間に溝14を形成する第1および第2フランジ部11b,11cが形成されていることを特徴とする。
このフライホイール装置によれば、出力軸に設けられた第1回転質量体と、摩擦クラッチを介して被駆動軸が連結された第2回転質量体との間にばね機構が設けられており、このばね機構により、出力軸のねじり振動が減衰された状態で、原動機のトルクが被駆動軸に伝達される。また、第1および第2回転質量体の互いに対向する面の一方と他方には、周方向に延びる溝およびフランジ部がそれぞれ設けられており、両者は軸線方向に互いに嵌合している。これらは、第2回転質量体と被駆動軸を連結する摩擦クラッチにより押圧され、第2回転質量体の摩擦面とほぼ同じ径方向位置に配置されている。溝内には、溝およびフランジ部によって軸線方向に狭持されるとともに、両回転質量体を互いに回転可能に支持する軸受けが設けられている。そして、摩擦クラッチが接続されると、第2回転質量体の摩擦面に作用した押圧力は、第2回転質量体と、フランジ部および溝の間に狭持された軸受けを介して第1回転質量体とによって支持される。
このように、摩擦面と溝およびフランジ部とが摩擦クラッチとほぼ同じ径方向位置にあり、すなわち、摩擦クラッチの押圧力が作用する位置とこれを支持する支点の位置が軸線方向にほぼ一致しているとともに、第1および第2回転質量体が一体となって押圧力を支持するので、両回転質量体の摩擦クラッチによる押圧方向への撓み(倒れ)を抑制することができる。それにより、フライホイール装置の動作を安定した状態で維持できる。また、第1および第2回転質量体が、フランジ部および溝を介して軸線方向に互いに嵌合しているので、フライホイール装置の組立ての際、フランジ部と溝を単純に軸線方向に嵌合させるだけで、両回転質量体の軸線方向および径方向の互いの位置決めを精度よくかつ容易に行うことができる。したがって、例えば組立て後の検査を簡略化できるなど、製造管理に要するコストを削減することができる。また、軸受けが、両回転質量体を互いに回転可能に支持しているので、両回転質量体の間の相対的な動作およびこれらの間に連結されたばね機構によるねじり振動の減衰効果を、安定した状態で確保することができる。
また、第1および第2フランジ部が、第1および第2回転質量体の一方から他方に向かって突出し、径方向に並ぶとともに周方向に延びており、前記溝は、これらの第1および第2フランジ部の間に形成され、この溝に第1および第2回転質量体の他方のフランジ部が嵌合している。これにより、第1および第2フランジ部の径方向の両側において、両回転質量体の間にスペースを確保することができるので、例えばこのスペースにばね機構やその他の機構を配置でき、フライホイール装置全体を、特に軸線方向にコンパクトに構成することができる。また、前述したように、摩擦クラッチからの押圧力は、両回転質量体によって支持され、ばね機構などに直接、作用することがないので、ばね機構などによるねじり振動の減衰効果を、安定した状態で確保することができる。
本発明の請求項に係る発明は、請求項に記載の原動機のフライホイール装置において、第1および第2回転質量体の他方は、フランジ部12cの周面に設けられ、軸線方向に延びるスプライン溝12dをさらに有し、ばね機構30は、第1および第2回転質量体の一方に設けられたトーションばね31と、トーションばね31に係合するとともに、一端部においてスプライン溝12dにスプライン係合し、出力軸のトルクを第1回転質量体から第2回転質量体に伝達するためのばね受けフランジ32と、を有していることを特徴とする。
このフライホイール装置によれば、原動機のトルクは、第1および第2回転質量体の一方に設けられたトーションばねと、このトーションばねに係合するとともに第1および第2回転質量体の他方のフランジ部に設けられたスプライン溝にスプライン係合するばね受けフランジとを介して、被駆動軸に伝達される。それにより、フランジ部の周面に形成されたスプライン溝にばね受けフランジの一端部を係合させ、軸線方向にスライドさせるだけでスプライン係合させることができ、ばね機構を含む第1および第2回転質量体の組立てを、簡単に行うことができる。それにより、フライホイール装置の組立てを簡略化することができる。また、フランジ部とばね受けフランジがスプライン係合していることにより、互いの噛合いに所望の遊び(バックラッシュ)を設定することができる。それにより、ねじり振動に対するばね機構の応答性を変化させるなど、ばね機構によるねじり振動の減衰特性の設定の自由度を増すことができる。
本発明の請求項に係る発明は、請求項に記載の原動機のフライホイール装置において、第1および第2回転質量体の一方は、ばね受けフランジ32の一端部がフランジ部12cのスプライン溝12dに向かって突出した状態で、トーションばね31およびばね受けフランジ32を覆うカバー部材(ばね機構カバー部材16)と、ばね受けフランジ32と、第1および第2回転質量体の一方、並びにカバー部材との間を密閉するためのシール部材22と、をさらに有していることを特徴とする。
このフライホイール装置によれば、トーションばねおよびこれに係合するばね受けフランジは、カバー部材によって覆われており、ばね受けフランジの一端部は、フランジ部のスプライン溝とスプライン係合できるように、カバー部材を越えて、フランジ部に向かって突出している。また、トーションばねは、第1および第2回転質量体の一方とこれに設けられたカバー部材とによって取り囲まれており、カバー部材とばね受けフランジとの間、およびばね受けフランジと第1および第2回転質量体の一方との間は、シール部材によって密閉されている。
このように、カバー部材およびシール部材を設けることにより、トーションばねをカバー部材などによって取り囲んだ状態で容易に密閉することができる。それにより、ばね機構のスムーズな動作を確保するために、例えばトーションばねの周囲にグリースなどを充填した場合、その漏出を防止でき、ばね機構のスムーズな動作を確実に確保することができる。また、シール部材により、ばね受けフランジと両回転質量体の一方およびカバー部材との間の隙間をなくすことができるので、それにより、ばね受けフランジの軸線方向の動きを規制することができる。したがって、ばね機構を安定した状態で動作させることができ、その結果、ばね機構のよりスムーズな動作を確保することができる。
本発明による原動機のフライホイール装置を含む車両駆動系の一部の半径方向に沿う断面図である。 図1のフライホイール装置の減衰機構を示す断面図を拡大した図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る原動機のフライホイール装置を詳細に説明する。図1および2は、フライホイール装置1を含む車両駆動系の一部を概略的に示している。同図に示すように、この車両駆動系では、フライホイール装置1が、エンジン(原動機)のクランク軸2(出力軸)に設けられるとともに、摩擦クラッチ3を介して変速機の入力軸4(被駆動軸)に連結されている。また、クランク軸2と変速機の入力軸4は、同軸状に互いに対向している。
フライホイール装置1は、フライホイール10、ばね機構30および減衰機構50などを一体に組み立てたものである。このフライホイール10は、エンジン側(図1の左側)の第1フライホイール11(第1回転質量体)および変速機側(図1の右側)の第2フライホイール12(第2回転質量体)を有しており、両者11,12は、クランク軸2と同軸状に、且つその軸線方向に互いに対抗するように配置されている。以下、クランク軸2の軸線方向および径方向を、それぞれ単に「軸線方向」および「径方向」という。
第1フライホイール11は、円板状に形成されており、図1に示すような半径方向に沿う断面形状を有している。この第1フライホイール11は、中央に開口11aを有しており、この開口11aの周辺部において複数のボルト20(1つのみ図示)によって、後述する保持部材51および減衰機構カバー部材21とともにクランク軸2に固定されることにより、クランク軸2に同軸状に取り付けられている。また、この第1フライホイール11の半径のほぼ中央に相当する位置には、径方向の内側から順に第1および第2フランジ部11b,11cが、互いに所定の間隔を隔てて形成されている。これらは、第2フライホイール12側に突出するとともに周方向に延びており、それにより、両者11b,11cの間に溝14が形成されている。
第1フライホイール11の内端部には、変速機側に突出するように凸部11dが形成されている。この凸部11dは、後述する保持部材51を取り付ける際の位置決めのためのものであり、周方向に延びている。また、外端部には、変速機側に突出するように周壁11eが形成されており、この周壁11eは周方向に延びている。この周壁11eの外周面には、スタータリングギヤ15が取り付けられていて、このスタータリングギヤ15は、エンジンの始動時に図示しないスタータにより回転駆動される。また、第1フライホイール11の周壁11eと第2フランジ11cの間には、周方向に所定の間隔で複数の凹部13(1つのみ図示)が形成されており、これらの凹部13が、それぞればね機構収容部になっていて、各ばね機構収容部にばね機構30の後述するトーションばね31が収容されている。また、周壁11eには、このばね機構30を覆うためのばね機構カバー部材16(カバー部材)が取り付けられている。このばね機構カバー部材16は、ドーナツ板状のものであり、その外端部が周壁11eの変速機側の端部に、例えば溶接により堅固に固定されている。また、このばね機構カバー部材16は、第1および第2フライホイール11,12の間を径方向に延びており、内端が、前述した第2フランジ部11cの内端とほぼ同じ径方向位置に位置している。
第2フライホイール12は、その中央に開口12aを有する円板状のものであり、半径方向に沿う所定の断面形状を有しており、第1フライホイール11の半径の中央に相当する位置から外端部にわたって径方向に延びている。また、変速機側の側面には、その径方向の中央から軸線側の部分に摩擦面12bが設けられていて、この摩擦面12bを介して、後述するクラッチ3が連結されるようになっている。第2フライホイール12のエンジン側の側面からは、摩擦面12bとほぼ同じ径方向位置からフランジ部12cが突出している。このフランジ部12cは、前述した第1フライホイール11の溝14よりもやや小さな幅(径方向長さ)を有しており、周方向に延び、溝14に嵌合している。また、このフランジ部12cの外周面には、ばね機構30のトーションばね31に周方向に対応する位置に、軸線方向に延びる複数のスプライン溝12dが形成されており、各スプライン溝12dを介してばね機構30に連結されている。また、この第2フライホイール12の内周面には、エンジン側の部分に、複数のスプライン溝12eが設けられている。各スプライン溝12eは、軸線方向に延び、周方向にわたって形成されており、後述するように、減衰機構50がスプライン溝12eに連結されている。
第1フライホイール11の溝14内には、ブッシュベアリング18(軸受け)が設けられている。このブッシュベアリング18は、第1および第2フライホイール11,12を相対回転可能に支持するものであり、周方向に延びている。また、このブッシュベアリング18は、溝14の底面から側面に沿ってL字形に延びており、これらの底面および側面と、第2フライホイール12のフランジ部12cとの間に狭持されている。
ばね機構30は、前述したばね機構収容部にそれぞれ収容されたトーションばね31と、共通のばね受けフランジ32などによって構成されている。ばね受けフランジ32は、ドーナツ板状のものであり、その外端部には、径方向の外方に延びる複数のアーム部32a(1つのみ図示)が、ばね機構30のトーションばね31に対応する周方向位置にそれぞれ2本づつ設けられている。また、周方向のばね機構収容部と重ならない位置には、複数の固定部32bが径方向の外方に突出しており、各固定部32bには、これを軸線方向に貫通するとともに所定の長さで周方向に延びるリベット挿入孔32cが形成されている。ばね受けフランジ32は、このリベット挿入孔32cに挿入されたリベット23によって、リベット挿入孔32cの長さの範囲で回動自在に第1フライホイール11に取り付けられている。また、その内周面には、軸線方向に延びる複数のスプライン歯32dが径方向の内方に突出するように形成されており、これらのスプライン歯32dは、前述した第2フライホイール12のスプライン溝12dにスプライン係合している。
各トーションばね31は、所定の長さのコイルばねで構成されており、ばねホルダ33を介してばね機構収容部に収容されている。また、トーションばね31の両端部は、ばね受けフランジ32のアーム部32aと係合している。また、ばね受けフランジ32と第2フランジ部11cの間、およびばね受けフランジ32とばね機構カバー部材16の間の隙間には、リング状のシール部材22,22がそれぞれ配置されており、これらにより、ばね機構収容部が密閉されている
減衰機構50は、第2フライホイール12の開口12a内に設けられている。図2に示すように、この減衰機構50は、第1および第2フライホイール11,12の間に連結されており、両者11,12の間にエンジンの回転数に応じた回転抵抗を発生させるためのものであり、保持部材51と、これに軸線方向に対向するカム部材54と、これらの間に設けられた複数の第1および第2摩擦板58,59ならびに多数のウエイトボール60とを有している。
保持部材51は、ドーナツ状に形成されており、エンジン側の本体部52と、これよりも大きな径を有する円板状のつば部53によって構成されている。このつば部53の外端部のエンジン側の側面には、周方向に延びる凹部53aが形成されている。また、本体部52のエンジン側の外周面には、軸線方向に延びる複数のスプライン溝52aが周方向に所定の間隔で形成されており、また、内端のエンジン側の縁部には、周方向に延びる凹部52bが形成されている。また、この保持部材51には、軸線方向に貫通する複数のボルト挿入孔51a(1つのみ図示)が周方向に間隔を隔てて形成されており、さらに、ボルト挿入孔51aと重ならない位置には、このボルト挿入孔51aよりも小さな径を有する複数のリベット挿入孔51b(1つのみ図示)が、周方向に間隔を隔てて形成されている。このような保持部材51は、本体部52の凹部52bに第1フライホイール11の凸部11dを嵌合させた状態で、リベット挿入孔51bに通されたリベット19によって第1フライホイール11に堅固に固定された後、ボルト挿入孔51aに通されたボルト20によって、第1フライホイール11および減衰機構カバー部材21とともにクランク軸2に堅固に固定されている。
カム部材54もまた、ドーナツ状に形成されており、ほぼT字形の断面を有している。このカム部材54は、径方向に延びる基部55と、この基部55から変速機側に軸線方向に突出する突出部56によって構成されている。基部55の内端部には、軸線方向に延びる複数のスプライン歯55aが形成されており、前述した本体部52のスプライン溝52aにスプライン係合している。これにより、カム部材54は、保持部材51に対して軸線方向に移動自在になっている。また、突出部56の変速機側の端部は、前述したつば部53の凹部53aに入り込んでおり、この突出部56の外周面には、その全体にわたって、軸線方向に延びる複数のスプライン溝56aが、周方向に間隔を隔てて形成されている。
また、カム部材54と第1フライホイール11の間には、皿ばね57が配置されている。この皿ばね57は、その一端部が、第1フライホイール11の内端部の変速機側の側面に設けられた係止部11fに係止され、他端部がカム部材54のエンジン側の側面に当接しており、それにより、カム部材54を変速機側に付勢している。また、カム部材54の基部55の外端部と、保持部材51のつば部53の外端部との間には、例えば、4枚の第1摩擦板58および3枚の第2摩擦板59が、軸線方向に交互に並ぶように配置されている。両者58,59は、ともにドーナツ板状のものであり、第1摩擦板58の内端部には、周方向に間隔を隔てて複数のスプライン歯58aが形成されていて、このスプライン歯58aは、前述したカム部材54のスプライン溝56aにスプライン係合している。また、第2摩擦板59の外端部にも、周方向に間隔を隔てて複数のスプライン歯59aが形成されており、このスプライン歯59aは、前述した第2回転質量体12のスプライン溝12eにスプライン係合している。また、カム部材54が皿ばね57によって変速機側に付勢されていることにより、第1および第2摩擦板58,59は、カム部材54の基部55と、保持部材51のつば部53の間に狭持されている。
カム部材54の基部55の内端部と、保持部材51のつば部53の凹部53aよりも内側の部分は、互いに軸線方向に対向している。両者の互いに対向する側面は、径方向の外方に向かって互いに近づくように傾斜しており、それにより、両者の間隔が、径方向外方に向かって次第に狭くなるように構成されている。これらの保持部材51およびカム部材54の両側面などによって取り囲まれた空間には、所定の重量を有する多数のウエイトボール60が収容されており、両側面に当接した状態で両者51,54によって保持されている。
このような減衰機構50は、減衰機構カバー部材21によって、変速機側から覆われている。この減衰機構カバー部材21もまたドーナツ板状に形成されており、その内端部に形成されたボルト挿入孔21aおよびリベット挿入孔21bを介して、前述したボルト20およびリベット19によって、保持部材51の本体部52に固定されている。また、この減衰機構カバー部材21は、前述した皿ばね57と同様のものであり、その外端部が、第2フライホイール12の内端部の変速機側の縁に形成され、周方向に延びる凹部12fに係合し、この凹部12fを介して第2フライホイール12をエンジン側に付勢している。これにより、第1および第2フライホイール11,12、ブッシュベアリング18、保持部材51、並びに減衰機構カバー部材21によって取り囲まれ、第1および第2摩擦板58,59などを配置した空間が密閉されており、この密閉された空間には、例えば、減衰機構50の動作を円滑にするためのグリースが充填されている。
摩擦クラッチ3は、例えば乾燥単板式のものであり、クラッチディスク40と、プレッシャプレート41を介してクラッチディスク40を第2フライホイール12に押し付けるダイヤフラムばね42と、このダイヤフラムばね42を駆動するレリーズベアリング(図示せず)と、第2フライホイール12に取り付けられたカバー44などによって構成されている。
クラッチディスク40は、変速機の入力軸4にスプライン結合されており、互いに軸線方向に移動自在かつ回転不能になっている。クラッチディスク40の両面には、その中央部から外端にわたって、摩擦板40a、40aが取り付けられており、第2フライホイール12とプレッシャプレート41の間に延びている。また、プレッシャプレート41のクラッチディスク40と反対側の面には、ダイヤフラムばね42の外端部が当接している。ダイヤフラムばね42は、スポーク状に延びる複数の板ばね(1つのみ図示)で構成されており、その内端部は、レリーズベアリングに連結され、その途中の部分で支点42aを介してカバー44に支持されている。レリーズベアリングは、レリーズアーム(図示せず)を介してクラッチペダル(図示せず)に連結されている。
以上の構成によれば、エンジンのトルクは、クランク軸2から順に、フライホイール装置1および摩擦クラッチ3を介して、変速機の入力軸4に伝達される。その際、クラッチペダルが踏み込まれていないときには、ダイヤフラムばね42の付勢力によって、クラッチディスク40が摩擦面12bを介して第2フライホイール12に押し付けられることにより、クラッチ3が接続され、クランク軸2の回転が変速機の入力軸4に伝達される。また、クラッチペダルが踏み込まれたときには、レリーズアームがレリーズベアリング43を第2フライホイール12側に押圧することによって、ダイヤフラムばね42の外端部がクラッチディスク40と反対側に移動する。それにより、プレッシャプレート41がクラッチディスク40から離れることによって、クラッチ3が遮断され、第2フライホイール12が変速機の入力軸4に対して空回りする。
また、フライホイール装置1においては、エンジンのトルクは、第1フライホイール11から、減衰機構50およびばね機構30をそれぞれ介した2つの経路で第2フライホイール12に伝達され、その際、両者50,30を介して伝達されるトルクの割合は、エンジンの回転数に応じて次のように変化する。
すなわち、エンジンの回転数が低回転域にあるときは、減衰機構50のウエイトボール60に作用する遠心力が小さいため、カム部材54への押圧力も小さい。このため、この押圧力の軸線方向の分力もまた小さいので、第1および第2摩擦板58,59は、皿ばね57の付勢力により互いに押圧された状態に維持される。したがって、両摩擦板58,59の間に十分な摩擦力が作用するので、第1および第2フライホイール11,12は、減衰機構50を介して一体に回転し、エンジンのトルクは、主として減衰機構50を介した経路で伝達される。
一方、エンジンの回転数が上昇するのに従い、クランク軸2の回転速度が大きくなることにより、ウエイトボール60に作用する遠心力が増大するので、カム部材54への軸線方向の分力もまた増大する。この分力の増大により、カム部材54は、ウエイトボール60が皿ばね57の付勢力に抗して径方向の外方へ移動するのに伴い、ウエイトボール60によって軸線方向にエンジン側へ駆動される。その結果、カム部材54と保持部材51によって狭持されている第1および第2摩擦板58,59への押圧力が減少するため、両摩擦板58,59の間の摩擦力も減少し、減衰機構50を介して第2フライホイール12に伝達されるトルクが減少する。
この減衰機構50を介して伝達されるトルクの減少分は、ばね機構30を介して、クランク軸2のねじり振動が減衰された状態で第2フライホイール12に伝達される。以上のように、エンジンの回転数の上昇に従い、ウエイトボール60がカム部材54の突出部56に当接するまで、減衰機構50側から伝達されるトルクが徐々に減少する一方、ばね機構30側から伝達されるトルクは徐々に増大する。
次いで、上述したフライホイール装置1の組立てについて説明する。フライホイール装置1は、以下に述べる手順に従い、第1フライホイール11をベースとし、その上に他の構成部品を積み上げるようにして組み立てられる。まず、ブッシュベアリング18を、第1フライホイール11の第1フランジ部11bの外側の溝14内に、もしくは、第2フライホイール12のフランジ部12cに、その底面から側面に沿うように圧入して取り付ける。次いで、トーションばね31の両端にばねホルダ33を差し込んで取り付けた後、これらを第1フライホイール11の所定の位置にセットする。
次いで、エンジン側のシール部材22を、第2フランジ部11c上に配置し、その後に、ばね受けフランジ32を、そのアーム部32aをトーションばね31の端部に係合させ、エンジン側のシール部材22上に載置する。次いで、変速機側のシール部材22を、ばね受けフランジ32を間に挟んでエンジン側のシール部材22と同じ径方向位置に載置し、ばね機構収容部内に、グリースを充填する。次に、ばね機構カバー部材16をばね機構30上の所定の位置に配置し、ばね機構カバー部材16の外端部と第1フライホイール11の周壁11eの端部とを溶接する。そして、リベット23を、ばね機構カバー部材16、第1フライホイール11およびばね受けフランジ32のリベット挿入孔16a,11h,32cに挿入し、リベット23のエンジン側の端部をかしめることにより、第1フライホール11へのばね機構30の取付けが完了する。
次いで、皿ばね57の内端部を、第1フライホイール11の係止部11fに係止させる。次に、カム部材54、第1および第2摩擦板58,59を、この順に皿ばね57上の所定の位置に配置する。その際、第2摩擦板59のスプライン歯59aを周方向に互いに合わせるために、治具を用いるとよい。次に、保持部材51の本体部52を、そのスプライン溝52aがカム部材54のスプライン歯55aにスプライン係合するとともに、本体部52の凹部52bが第1フライホイールの凸部11dに嵌合するようにして、第1フライホイール11上に配置する。その際、本体部52と第1フライホイール11のボルト挿入孔51a,11gの位置を合わせるための治具を用いるとよい。次に、本体部52とカム部材54の間の空間に、多数のウエイトボール60を配置し、その後、第1および第2摩擦板58,59の周囲にグリースを充填する。そして、つば部53を、本体部32上の所定の位置に載置する。
次いで、第2フライホイール12を、そのスプライン溝12d,12eにばね機構30のスプライン歯32dおよび減衰機構50のスプライン歯59aをそれぞれスプライン係合させながら、軸線方向にスライドさせることにより、第1フライホイール11上に配置する。次に、減衰機構カバー部材21を減衰機構50上の所定の位置にセットし、最後に、リベット19を、減衰機構カバー部材21、保持部材51および第1フライホイール11のリベット挿入孔21b、51b、11hに挿入し、エンジン側の端部をかしめることにより、減衰機構50が第1フライホイール11に固定され、以上によりフライホイール装置1の組立てが完了する。このような手順により、フライホイール装置1は、精度よく且つ容易に組み立てられる。
以上の構成のフライホイール装置1によれば、クランク軸2に設けられた第1フライホイール11と、摩擦クラッチ3を介して入力軸4が連結された第2フライホイール12との間にばね機構30が設けられており、このばね機構30により、クランク軸2のねじり振動が減衰された状態で、エンジンのトルクが入力軸4に伝達される。また、第1および第2フライホイール11,12の互いに対向する面には、周方向に延びる溝14およびフランジ部12cがそれぞれ設けられており、フランジ部12cは溝14に嵌合している。これらは、第2フライホイール12と入力軸4を連結する摩擦クラッチ3により押圧され、第2フライホイール12の摩擦面12bとほぼ同じ径方向位置に配置されている。溝14内には、溝14およびフランジ部12cによって軸線方向に狭持されるとともに、両フライホイール11,12を互いに回転可能に支持するブッシュベアリング18が設けられている。そして、摩擦クラッチ3が接続されると、第2フライホイール12の摩擦面12bに作用した押圧力は、第2フライホイール12のフランジ部12cおよび溝14の間に狭持されたブッシュベアリング18を介して第1フライホイール11によって支持される。
このように、摩擦面12bと溝14およびフランジ部12cとが摩擦クラッチ3とほぼ同じ径方向位置にあり、すなわち、摩擦クラッチ3の押圧力が作用する位置とこれを支持する支点の位置が軸線方向にほぼ一致しているとともに、第1および第2フライホイール11,12が一体となって押圧力を支持するので、両フライホイール11,12の摩擦クラッチ3による押圧方向への撓み(倒れ)を抑制することができる。それにより、フライホイール装置1の動作を安定した状態に維持できる。また、第1および第2フライホイール11,12が、フランジ部12cおよび溝14を介して嵌合しているので、フライホイール装置1の組立ての際、フランジ部12cと溝14を単純に嵌合させるだけで、両フライホイール11,12の軸線方向および径方向の互いの位置決めを精度よくかつ容易に行うことができる。したがって、例えば組立て後の検査を簡略化できるなど、製造管理に要するコストを削減することができる。また、ブッシュベアリング18が、両フライホイール11,12を互いに回転可能に支持しているので、両フライホイール11,12の間の相対的な動作およびこれらの間に連結されたばね機構30によるねじり振動の減衰効果を、安定した状態で確保することができる。
また、第1フライホイール11から突出し、径方向に並ぶとともに周方向に延びる第1および第2フランジ部11b,11cの間が溝14になっており、この溝14に第2フライホイール12のフランジ部12cが嵌合している。これにより、第1および第2フランジ部11b,11cの径方向の両側において、両フライホイール11,12の間にスペースを確保することができ、このスペースにばね機構30や減衰機構50が配置されていることにより、フライホイール装置1全体を、特に軸線方向にコンパクトに構成することができる。また、前述したように、摩擦クラッチ3からの押圧力は、両フライホイール11,12によって支持され、ばね機構30などに直接、作用することがないので、ばね機構30などによるねじり振動の減衰効果を、安定した状態で確保することができる。
また、エンジンのトルクは、第1フライホイール11に設けられたトーションばね31、およびこのトーションばね31に係合するとともに第2フライホイール12のフランジ部12cに設けられたスプライン溝12dにスプライン係合するばね受けフランジ32を介して、入力軸4に伝達される。それにより、フランジ部12cの周面に形成されたスプライン溝12dにばね受けフランジ32の一端部を係合させ、軸線方向にスライドさせるだけでスプライン係合させることができ、ばね機構30を含む第1フライホイール11の組立てを、簡単に行うことができる。それにより、フライホイール装置1の組立てを簡略化することができる。また、フランジ部12cとばね受けフランジ32がスプライン係合していることにより、互いの噛合いに所望の遊び(バックラッシュ)を設定することができる。それにより、ねじり振動に対するばね機構30の応答性を変化させるなど、ばね機構30によるねじり振動の減衰特性の設定の自由度を増すことができる。
また、トーションばね31およびこれに係合するばね受けフランジ32は、ばね機構カバー部材16によって覆われており、ばね受けフランジ32の一端部は、フランジ部12cのスプライン溝12dとスプライン係合できるように、ばね機構カバー部材16を越えて、フランジ部12cに向かって突出している。また、トーションばね31は、第1フライホイール11とこれに設けられたばね機構カバー部材16とによって取り囲まれており、ばね機構カバー部材16とばね受けフランジ32との間、およびばね受けフランジ32と第1フライホイール11との間は、シール部材22によって密閉されている。
このように、ばね機構カバー部材16およびシール部材22を設けることにより、トーションばね31をばね機構カバー部材16などによって取り囲んだ状態で容易に密閉することができる。それにより、トーションばね31が収容されたばね機構収容部に充填されたグリースの漏出を防止でき、ばね機構30のスムーズな動作を確実に確保することができる。また、シール部材22により、ばね受けフランジ32と第1フライホイール11およびばね機構カバー部材16との間の隙間をなくすことができるので、それにより、ばね受けフランジ32の軸線方向の動きを規制することができる。したがって、ばね機構30を安定した状態で動作させることができ、その結果、ばね機構30のよりスムーズな動作を確保することができる。
なお、本発明は、説明した上記実施形態に限定されることなく、種々の態様で実施することができる。例えば、実施形態は、ばね機構30などを第1フライホイール11側に、フランジ部12cを第2フライホイール12に、それぞれ設けた例であるが、これらを逆に配置してもよい。また、カム部材54の基部55と、保持部材51のつば部53との軸線方向に互いに対向する側面の傾斜の角度を、実施形態とは異なる値に設定することにより、ウエイトボール60からカム部材54に作用する軸線方向の分力の大きさを異ならせてもよい。また、実施形態では、互いに対向する両側面の双方を傾斜面としているが、これらのいずれか一方のみを傾斜面としてもよい。それにより、実施形態と同様に、カム部材54に軸線方向の分力を作用させることができる。
また、実施形態は、本発明のフライホイール装置1を、車両の駆動系に適用した例であるが、これに限定されることなく、他の産業用機械、例えば、クランク軸を鉛直方向に配置した船外機などのような船舶推進機の駆動系にも適用可能である。その他、細部の構成を、本発明の趣旨の範囲内で適宜、変更することが可能である。
符号の説明
1 フライホイール装置
2 クランク軸(出力軸)
3 摩擦クラッチ
4 入力軸(被駆動軸)
11 第1フライホイール(第1回転質量体)
11b 第1フランジ部
11c 第2フランジ部
12 第2フライホイール(第2回転質量体)
12b 摩擦面
12c フランジ部
12d スプライン溝
14 溝
16 ばね機構カバー部材(カバー部材)
18 ブッシュベアリング(軸受け)
22 シール部材
30 ばね機構
31 トーションばね
32 ばね受けフランジ

Claims (3)

  1. 原動機の出力軸とこれによって駆動される被駆動軸の間に設けられ、前記原動機のトルクをそのトルク変動およびねじり振動を減衰させた状態で前記被駆動軸に伝達する原動機のフライホイール装置であって、
    前記出力軸に設けられた円板状の第1回転質量体と、
    当該第1回転質量体と互いの対向面を介して前記出力軸の軸線方向に対向するように配置され、当該対向面の反対側に摩擦面を有し、当該摩擦面を押圧する摩擦クラッチを介して前記被駆動軸に連結された円板状の第2回転質量体と、
    当該第1および第2回転質量体の間に連結され、前記出力軸のねじり振動を減衰させるためのばね機構と、を備え、
    前記第1および第2回転質量体は、
    当該第1および第2回転質量体の一方の前記対向面に設けられ、前記摩擦面に対応する径方向位置において周方向に延びる溝と、
    前記第1および第2回転質量体の他方の前記対向面に突出するように設けられ、周方向に延び、前記溝に前記軸線方向に嵌合するフランジ部と、
    前記溝内に設けられ、当該溝と前記フランジ部の間に前記軸線方向に狭持されるとともに、前記第1および第2回転質量体を互いに回転可能に支持する軸受けと、を有し
    前記第1および第2回転質量体の前記一方の前記対向面には、前記他方の前記対向面に向かって突出するとともに径方向に並んで周方向に延び、互いの間に前記溝を形成する第1および第2フランジ部が形成されていることを特徴とする原動機のフライホイール装置。
  2. 前記第1および第2回転質量体の前記他方は、前記フランジ部の周面に設けられ、前記軸線方向に延びるスプライン溝をさらに有し、
    前記ばね機構は、
    前記第1および第2回転質量体の前記一方に設けられたトーションばねと、
    当該トーションばねに係合するとともに、一端部において前記スプライン溝にスプライン係合し、前記出力軸のトルクを前記第1回転質量体から前記第2回転質量体に伝達するためのばね受けフランジと、
    を有していることを特徴とする請求項1に記載の原動機のフライホイール装置。
  3. 前記第1および第2回転質量体の前記一方は、
    前記ばね受けフランジの前記一端部が前記フランジ部の前記スプライン溝に向かって突出した状態で、前記トーションばねおよび前記ばね受けフランジを覆うカバー部材と、
    前記ばね受けフランジと、前記第1および第2回転質量体の前記一方、並びに前記カバー部材との間を密閉するためのシール部材と、
    をさらに有していることを特徴とする請求項に記載の原動機のフライホイール装置。
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