JP2003048438A - ハイブリッド車両の動力伝達装置 - Google Patents

ハイブリッド車両の動力伝達装置

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JP2003048438A JP2001238121A JP2001238121A JP2003048438A JP 2003048438 A JP2003048438 A JP 2003048438A JP 2001238121 A JP2001238121 A JP 2001238121A JP 2001238121 A JP2001238121 A JP 2001238121A JP 2003048438 A JP2003048438 A JP 2003048438A
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  • Hydraulic Clutches, Magnetic Clutches, Fluid Clutches, And Fluid Joints (AREA)
  • Arrangement Of Transmissions (AREA)
  • Hybrid Electric Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 エンジンおよびトランスミッション間に配置
されるデュアルマスフライホイールの重量、部品点数お
よび寸法を削減する。 【解決手段】 ハイブリッド車両の動力伝達装置は、エ
ンジンEのクランクシャフト11とトランスミッション
Tのメインシャフト12との間に、モータ・ジェネレー
タMGと、ダンパー13と、湿式多板クラッチよりなる
発進クラッチCとが直列に配置される。モータ・ジェネ
レータMGのロータ14よりなる一次慣性マスと、発進
クラッチCのクラッチケース28よりなる二次慣性マス
とをダンパー13で接続してデュアルマスフライホイー
ルFWを構成することにより、特別の一次慣性マスおよ
び二次慣性マスを設ける必要がなくなり、重量、部品点
数および寸法の増加を回避しながら振動や騒音の発生を
防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジンのクラン
クシャフトとトランスミッションのメインシャフトとの
間に、モータ・ジェネレータと、ダンパーと、湿式多板
クラッチよりなる発進クラッチとを直列に配置したハイ
ブリッド車両の動力伝達装置に関する。
【0002】
【従来の技術】エンジンのクランクシャフトにモータ・
ジェネレータを直列に接続し、車両の減速時にモータ・
ジェネレータをジェネレータとして機能させ、回生制動
力を発生させてエネルギー回収を行い、また車両の発進
時にモータ・ジェネレータをモータとして機能させ、加
速性の向上、燃費の向上およびエミッション低減を図る
リターダ付車両が、特開平5−42832号公報により
公知である。
【0003】このリターダ付車両は、クランクシャフト
に設けたフライホイールの外周にモータ・ジェネレータ
のロータを支持するとともに、フライホイールとトラン
スミッションのメインシャフトとの間に、湿式多板クラ
ッチよりなる発進クラッチとダンパーとを直列に配置し
ている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、トルクコン
バータのようなスリップ要素を持たないトランスミッシ
ョンでは、エンジンおよびトランスミッション間に設け
たダンパーの弾性と、トランスミッションの回転系の質
量とがエンジンのトルク変動によりねじり共振を起こす
場合があり、このねじり共振によりエンジンのトルク変
動が増幅されて車体サージング現象が発生したり、ギヤ
やスプラインの噛合部に歯打ち音が発生したりする問題
がある。かかる振動や騒音は、二つの慣性マスをダンパ
ーで接続したデュアルマスフライホイールを動力伝達系
に配置することで軽減できることが知られている。しか
しながらデュアルマスフライホイールは二つの慣性マス
を必要するために重量、部品点数および寸法の増加を招
く問題があり、そのデュアルマスフライホイールをでき
るだけ小型軽量化することが望まれている。
【0005】本発明は前述の事情に鑑みてなされたもの
で、エンジンおよびトランスミッション間に配置される
デュアルマスフライホイールの重量、部品点数および寸
法を削減することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1に記載された発明によれば、エンジンのク
ランクシャフトとトランスミッションのメインシャフト
との間に、モータ・ジェネレータと、ダンパーと、湿式
多板クラッチよりなる発進クラッチとを直列に配置した
ハイブリッド車両の動力伝達装置であって、モータ・ジ
ェネレータのロータよりなる一次慣性マスと、発進クラ
ッチのクラッチケースよりなる二次慣性マスとをダンパ
ーで接続してデュアルマスフライホイールを構成したこ
とを特徴とするハイブリッド車両の動力伝達装置が提案
される。
【0007】上記構成によれば、モータ・ジェネレータ
のロータをデュアルマスフライホイールの一次慣性マス
として利用し、発進クラッチのクラッチケースをデュア
ルマスフライホイールの二次慣性マスとして利用するの
で、特別の一次慣性マスおよび二次慣性マスを設けるこ
となくデュアルマスフライホイールを構成することがで
き、重量、部品点数および寸法の増加を回避しながら振
動や騒音の発生を防止することができる。
【0008】また請求項2に記載された発明によれば、
請求項1の構成に加えて、発進クラッチのクラッチケー
スを、クラッチガイドと、クラッチカバーと、クラッチ
ガイドおよびクラッチカバーを外周部で連結する環状の
連結部材とで構成したことを特徴とするハイブリッド車
両の動力伝達装置が提案される。
【0009】上記構成によれば、クラッチガイドと、ク
ラッチカバーと、クラッチガイドおよびクラッチカバー
を外周部で連結する環状の連結部材とでクラッチケース
を構成したので、連結部材の半径を最大限に確保して重
量の増加を最小限に抑えながら二次慣性マスの慣性モー
ンメトを確保することができる。
【0010】また請求項3に記載された発明によれば、
請求項2の構成に加えて、クラッチガイドに支持した摩
擦係合部材の軸方向荷重が伝達される受圧面をクラッチ
カバーの内面に形成したことを特徴とするハイブリッド
車両の動力伝達装置が提案される。
【0011】上記構成によれば、クラッチガイドに支持
した摩擦係合部材の軸方向荷重がクラッチカバーの内面
に形成した受圧面に伝達されるので、摩擦係合部材の面
圧を安定させて発進クラッチのトルク伝達容量を確保す
ることができる。
【0012】また請求項4に記載された発明によれば、
請求項3の構成に加えて、クラッチカバーの内面に放射
方向に延びるオイル通路を形成したことを特徴とするハ
イブリッド車両の動力伝達装置が提案される。
【0013】上記構成によれば、クラッチカバーの内面
に放射方向に延びるオイル通路を形成したので、摩擦係
合部材を潤滑・冷却して温度上昇したオイルがオイル通
路を通過する間に、クラッチカバーの外面からの放熱に
より効果的に冷却される。
【0014】尚、実施例のエンドプレート42は本発明
の摩擦係合部材に対応する。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、添
付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0016】図1〜図6は本発明の一実施例を示すもの
で、図1はハイブリッド車両の動力伝達装置の縦断面
図、図2は図1の要部拡大図、図3はクラッチカバーの
内面を示す斜視図、図4はクラッチカバーの外面を示す
斜視図、図5は発進クラッチの摩擦係合部材の摺動面の
温度変化を示すグラフ、図6は発進クラッチの吸収出力
と摩擦係合部材の摺動面の温度との関係を示すグラフで
ある。
【0017】図1に示すように、エンジンEのクランク
シャフト11とトランスミッションTのメインシャフト
12との間に、モータ・ジェネレータMGと、ダンパー
13と、湿式多板クラッチよりなる発進クラッチCとが
直列に配置される。発進クラッチCはロータ14とステ
ータ15とから構成され、ロータ14はクランクシャフ
ト11の軸端にボルト16…で固定されたロータディス
ク17と、ロータディスク17の外周に固定された複数
の永久磁石18…とを備え、また図示せぬケーシングに
固定されたステータ15は鉄板を重ね合わせたコア19
と、コア19の外周にボビン20…を介して巻き付けた
複数のコイル21…とを備える。
【0018】ダンパー13は、モータ・ジェネレータM
Gのロータディスク17の外周部端面にボルト22…で
固定されたアウター部材23と、ロータディスク17の
中心部にブッシュ24を介して支持したクラッチ入力軸
25の外周に固定されたインナー部材26と、アウター
部材23およびインナー部材26を相対回転自在に接続
する複数のダンパースプリング27…とで構成される。
従って、ダンパー13は、クランクシャフト11とクラ
ッチ入力軸25との相対回転によりダンパースプリング
27…が圧縮されることで、前記相対回転を抑制する方
向の弾発力を発生する。
【0019】図2を併せて参照すると明らかなように、
発進クラッチCの外郭を構成するクラッチケース28
は、クラッチ入力軸25に溶接W1されたクラッチガイ
ド29と、クラッチガイド29の外周に溶接W2された
環状の連結部材30と、連結部材30にボルト31…で
固定されたクラッチカバー32とを備え、クラッチカバ
ー32は図示せぬオイルポンプを駆動するオイルポンプ
ハブ33に溶接W3される。オイルポンプハブ33とミ
ッションケース34との間にはオイルシール35が配置
される。
【0020】モータ・ジェネレータMGのロータ14は
本発明の一次慣性マスを構成し、発進クラッチCのクラ
ッチケース28は本発明の二次慣性マスを構成し、前記
一次慣性マスおよび二次慣性マスは、それらを接続する
ダンパー13と協働して本発明のデュアルマスフライホ
イールFWを構成する(図1参照)。
【0021】トランスミッションMのメインシャフト1
2の軸端の小径部はクラッチ入力軸25の支持孔にシー
ルリング36を介して嵌合する。メインシャフト12の
外周にスプライン結合されたクラッチハブ37は、左端
部がワッシャ38を介してクラッチ入力軸25の端面に
対向し、右端部がスラストベアリング39を介してオイ
ルポンプハブ33の端面に支持される。クラッチハブ3
7の外周に2枚のクラッチディスク40,40がスプラ
イン嵌合するとともに、クラッチガイド29の内周に2
枚のクラッチプレート41,41および1枚のエンドプ
レート42がスプライン嵌合しており、エンジンE側か
らトランスミッションT側に向けてクラッチディスク4
0、クラッチプレート41、クラッチディスク40、ク
ラッチプレート41およびエンドプレート42が順次配
置される。
【0022】クラッチガイド29の内周とクラッチ入力
軸25の外周との間に一対のOリング43,44を介し
てクラッチピストン45が摺動自在に嵌合しており、ク
ラッチピストン45の左側にクラッチ油室46が区画さ
れ、クラッチピストン45の右側面が左端のクラッチプ
レート41に当接可能に対向する。クラッチ入力軸25
にクリップ47で支持したスプリングシート48にクラ
ッチスプリング49の内端が係止されており、このクラ
ッチスプリング49の外端に当接するクラッチピストン
45は左向き、つまり係合解除方向に付勢される。
【0023】メインシャフト12の内部に軸方向に形成
したオイル通路12aは、クラッチ入力軸25を半径方
向に貫通するオイル通路25aを介してクラッチ油室4
6に連通する。メインシャフト12の外周とオイルポン
プハブ33の内周との間にオイルセパレータ50が配置
されており、オイルセパレータ50の左端外周とクラッ
チハブ37との間のシールリング51が配置される。ま
た連結部材30とクラッチカバー32との間にOリング
52が配置される。クラッチハブ37の外周に環状の仕
切り部材53が固定されており、この仕切り部材53の
外周面に支持したシールリング54がエンドプレート4
2の内周面に摺動可能に当接する。
【0024】図3および図4を併せて参照すると明らか
なように、皿状に形成されたクラッチカバー32の内面
には、エンドプレート42の右側面が密着可能な平坦な
受圧面32a…が形成されており、これらの受圧面32
a…間に溝状に形成された複数のオイル通路32b…が
放射方向に配置される。クラッチカバー32の外面には
オイル通路32b…に対応する部分がリブ32c…とな
って突出する。
【0025】メインシャフト12の外周およびオイルセ
パレータ50の内周間に形成されたオイル通路55は、
クラッチハブ37を貫通するオイル通路37a…,37
b…を介してクラッチディスク40,40、クラッチプ
レート41,41およびエンドプレート42の摺動面に
連通し、そこからクラッチガイド29を貫通するオイル
通路29a…と、クラッチカバー32のオイル通路32
b…と、クラッチハブ37およびオイルポンプハブ33
間に形成されたオイル通路56とを介して、オイルポン
プハブ33の内周およびオイルセパレータ50の外周間
に形成されたオイル通路57に連通する。
【0026】次に、上記構成を備えた本発明の実施例の
作用を説明する。
【0027】車両の発進時にエンジンEのクランクシャ
フト11のトルクをトランスミッションTのメインシャ
フト12に伝達すべく発進クラッチCを係合させる。図
示せぬオイルポンプから油圧制御回路を介して供給され
た油圧は、メインシャフト12の内部のオイル通路12
aからクラッチ入力軸25を貫通するオイル通路25a
を介してクラッチ油室46に伝達され、クラッチ油室4
6の油圧で右側に移動するクラッチピストン45は摩擦
係合部材(つまりクラッチディスク40,40、クラッ
チプレート41,41およびエンドプレート42)を右
向きに付勢する。
【0028】クラッチピストン45により付勢されたエ
ンドプレート42はクラッチカバー32の受圧面32a
…に当接して右方向の移動を阻止されるため、クラッチ
ピストン45とクラッチカバー32の受圧面32a…と
の間にクラッチディスク40,40、クラッチプレート
41,41およびエンドプレート42が挟持されて相互
に密着し、発進クラッチCが係合する。外周部を連結部
材30に固定され、内周部をオイルポンプハブ33に固
定されたクラッチカバー32は剛性の高い部材であり、
しかもその平坦な受圧面32a…は多数のリブ32c…
により補強されて更に剛性が高まるため、エンドプレー
ト42と受圧面32a…とは均一な面圧で密着すること
ができる。これにより、クラッチディスク40,40、
クラッチプレート41,41およびエンドプレート42
の接触面の面圧が均一になり、発進クラッチCの締結ト
ルクを最大限に確保するとともに、クラッチフェーシン
グの偏摩耗を防止して耐久性を高めることができる。
【0029】また図示せぬオイルポンプから油圧制御回
路を介して供給された潤滑用のオイルは、メインシャフ
ト12およびオイルセパレータ50間に形成されたオイ
ル通路55と、クラッチハブ37を貫通するオイル通路
37a…,37b…とを通ってクラッチディスク40,
40、クラッチプレート41,41およびエンドプレー
ト42の摺動面を潤滑・冷却した後に、クラッチガイド
29を貫通するオイル通路29a…と、クラッチカバー
32のオイル通路32b…と、クラッチハブ37および
オイルポンプハブ33間に形成されたオイル通路56と
通って、オイルポンプハブ33およびオイルセパレータ
50間に形成されたオイル通路57に戻される。
【0030】クラッチディスク40,40、クラッチプ
レート41,41およびエンドプレート42の摺動面を
潤滑・冷却して温度上昇したオイルがクラッチカバー3
2のオイル通路32b…を通過するとき、そのクラッチ
カバー32の外面に突出するリブ32c…が冷却フィン
として機能するため、オイルを効果的に冷却することが
できる。また発進クラッチCの作動用のオイルおよび潤
滑・冷却用のオイルは密閉されたクラッチケース28の
内部に封入されて外部に漏出することがないため、モー
タ・ジェネレータMGがオイルで汚損される虞がない。
【0031】図5に示すように、発進クラッチCの係合
からの時間経過に伴う摩擦係合部材(つまりクラッチデ
ィスク40,40、クラッチプレート41,41および
エンドプレート42)の温度は、実施例の温度が従来例
の温度よりも低くなっており、クラッチカバー32によ
るオイルの冷却効果が確認される。
【0032】図6に示すように、摩擦係合部材の上限温
度をT1に制限したときの発進クラッチCの吸収出力
(つまり締結トルク)は、実施例の吸収出力Wbが従来
例の吸収出力Waよりも大きくなっており、クラッチカ
バー32によるオイルの冷却効果が確認される。
【0033】本実施例のハイブリッド車両では、発進時
や加速時にモータ・ジェネレータMGをモータとして機
能させることにより、エンジンEの出力をアシストして
発進性能や加速性能を高めることができ、しかも燃費の
向上およびエミッションの低減に寄与することができ
る。また減速時にモータ・ジェネレータMGをジェネレ
ータとして機能させることにより、回生制動力を発生さ
せて油圧ブレーキ装置の制動力をアシストするととも
に、車両の運動エネルギーを回生電力としてバッテリに
回収することができる。
【0034】ところで、トランスミッションTにトルク
コンバータ等のスリップ要素が設けられていない場合、
発進クラッチCを含むトランスミッションTの回転系の
質量とダンパー13の弾性とがエンジンEのトルク変動
によりねじり共振を起こし易く、ねじり共振で増幅され
たトルク変動により車体が微小振動する車体サージング
現象が発生したり、ギヤやスプラインの噛合部のガタに
より歯打ち音が発生したりする問題がある。かかる振動
や騒音は、二つの慣性マスをダンパーで接続したデュア
ルマスフライホイールを動力伝達系に配置することによ
り軽減することができる。
【0035】本実施例では、モータ・ジェネレータMG
のロータ14を一次慣性マスとし、発進クラッチCのク
ラッチケース28を二次慣性マスとし、前記一次慣性マ
スおよび二次慣性マスをダンパー13で接続してデュア
ルマスフライホイールFWを構成したので、特別の一次
慣性マスおよび二次慣性マスを不要として重量の削減、
部品点数の削減およびスペースの削減を図りながら、前
記振動や騒音を効果的に軽減することができる。特に、
一次慣性マスを構成するモータ・ジェネレータMGのロ
ータ14はロータディスク17およびその外周部に固定
した永久磁石18…が慣性モーメントの増加に効果的に
寄与し、また二次慣性マスを構成する発進クラッチCの
クラッチケース28はクラッチガイド29およびクラッ
チカバー32の外周部を接続する連結部材30が慣性モ
ーメントの増加に効果的に寄与するため、最小限の重量
増加で必要な慣性モーメントを確保することができる。
【0036】以上、本発明の実施例を詳述したが、本発
明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行う
ことが可能である。
【0037】
【発明の効果】以上のように請求項1に記載された発明
によれば、モータ・ジェネレータのロータをデュアルマ
スフライホイールの一次慣性マスとして利用し、発進ク
ラッチのクラッチケースをデュアルマスフライホイール
の二次慣性マスとして利用するので、特別の一次慣性マ
スおよび二次慣性マスを設けることなくデュアルマスフ
ライホイールを構成することができ、重量、部品点数お
よび寸法の増加を回避しながら振動や騒音の発生を防止
することができる。
【0038】また請求項2に記載された発明によれば、
クラッチガイドと、クラッチカバーと、クラッチガイド
およびクラッチカバーを外周部で連結する環状の連結部
材とでクラッチケースを構成したので、連結部材の半径
を最大限に確保して重量の増加を最小限に抑えながら二
次慣性マスの慣性モーンメトを確保することができる。
【0039】また請求項3に記載された発明によれば、
クラッチガイドに支持した摩擦係合部材の軸方向荷重が
クラッチカバーの内面に形成した受圧面に伝達されるの
で、摩擦係合部材の面圧を安定させて発進クラッチのト
ルク伝達容量を確保することができる。
【0040】また請求項4に記載された発明によれば、
クラッチカバーの内面に放射方向に延びるオイル通路を
形成したので、摩擦係合部材を潤滑・冷却して温度上昇
したオイルがオイル通路を通過する間に、クラッチカバ
ーの外面からの放熱により効果的に冷却される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ハイブリッド車両の動力伝達装置の縦断面図
【図2】図1の要部拡大図
【図3】クラッチカバーの内面を示す斜視図
【図4】クラッチカバーの外面を示す斜視図
【図5】発進クラッチの摩擦係合部材の摺動面の温度変
化を示すグラフ
【図6】発進クラッチの吸収出力と摩擦係合部材の摺動
面の温度との関係を示すグラフ
【符号の説明】
C 発進クラッチ E エンジン FW デュアルマスフライホイール MG モータ・ジェネレータ T トランスミッション 11 クランクシャフト 12 メインシャフト 13 ダンパー 14 ロータ 28 クラッチケース 29 クラッチガイド 30 連結部材 32 クラッチカバー 32a 受圧面 32b オイル通路 42 エンドプレート(摩擦係合部材)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エンジン(E)のクランクシャフト(1
    1)とトランスミッション(T)のメインシャフト(1
    2)との間に、モータ・ジェネレータ(MG)と、ダン
    パー(13)と、湿式多板クラッチよりなる発進クラッ
    チ(C)とを直列に配置したハイブリッド車両の動力伝
    達装置であって、 モータ・ジェネレータ(MG)のロータ(14)よりな
    る一次慣性マスと、発進クラッチ(C)のクラッチケー
    ス(28)よりなる二次慣性マスとをダンパー(13)
    で接続してデュアルマスフライホイール(FW)を構成
    したことを特徴とするハイブリッド車両の動力伝達装
    置。
  2. 【請求項2】 発進クラッチ(C)のクラッチケース
    (28)を、クラッチガイド(29)と、クラッチカバ
    ー(32)と、クラッチガイド(29)およびクラッチ
    カバー(32)を外周部で連結する環状の連結部材(3
    0)とで構成したことを特徴とする、請求項1に記載の
    ハイブリッド車両の動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 クラッチガイド(29)に支持した摩擦
    係合部材(42)の軸方向荷重が伝達される受圧面(3
    2a)をクラッチカバー(32)の内面に形成したこと
    を特徴とする、請求項2に記載のハイブリッド車両の動
    力伝達装置。
  4. 【請求項4】 クラッチカバー(32)の内面に放射方
    向に延びるオイル通路(32b)を形成したことを特徴
    とする、請求項3に記載のハイブリッド車両の動力伝達
    装置。
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Cited By (22)

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