JPH08270495A - 内燃機関の注油装置および注油方法 - Google Patents

内燃機関の注油装置および注油方法

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JPH08270495A
JPH08270495A JP7219195A JP7219195A JPH08270495A JP H08270495 A JPH08270495 A JP H08270495A JP 7219195 A JP7219195 A JP 7219195A JP 7219195 A JP7219195 A JP 7219195A JP H08270495 A JPH08270495 A JP H08270495A
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JP
Japan
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cylinder liner
piston
lubrication
hole
oil
Prior art date
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Pending
Application number
JP7219195A
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English (en)
Inventor
Toshiaki Namita
寿秋 波田
Kenji Sawada
賢司 沢田
Naohiro Murata
直宏 村田
Junichi Goto
順一 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Zosen Corp
Original Assignee
Hitachi Zosen Corp
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Publication date
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  • Lubrication Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリンダライナ摺動面の摩耗量を低減でき、
その摩耗量のピストンストローク方向に対する平滑化を
図ることのできる内燃機関の注油装置および注油方法を
提供する。 【構成】 シリンダライナ1におけるピストンストロー
ク方向に互いに異なる位置に上段注油孔5と下段注油孔
6とを設け、上段注油孔5からは、ピストン上昇行程中
における、ピストンストローク位置eからピストンスト
ローク位置fまで給油し、また、下段注油孔6からは、
ピストン上昇行程のピストンストローク位置gから、ピ
ストン下降行程のピストンストローク位置hまで給油す
る。これにより、シリンダライナ1の内周面におけるピ
ストンストローク方向の全域にわたって潤滑油が良好に
供給されて、シリンダライナ1の摩耗量を低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は2サイクルディーゼル機
関などの内燃機関においてシリンダライナの内周面に注
油する注油装置および注油方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、2サイクルディーゼル機関におい
ては大型化やロングストローク化、また高出力化が促進
されている。これらに伴ってシリンダライナの内周面を
良好に潤滑することがより重要となり、このシリンダラ
イナ内周面の潤滑について最新の注意を払わなければな
らない状況となってきている。
【0003】図5により、従来の2サイクルディーゼル
機関の注油箇所の要部を概略的に示すとともに、そのシ
リンダライナの1000時間当りの摩耗量を示す。図5
において、1はその内部をピストン2が上死点位置TD
Cから下死点位置BDCまでのストロークで摺動するシ
リンダライナで、このシリンダライナ1の下部には掃気
孔3が設けられている。また、aは上死点位置TDCに
ある際のピストン2の第1リングの位置、bは下死点位
置BDCにある際のピストン2の第4リングの位置であ
る。従来の2サイクルディーゼル機関においては、シリ
ンダライナ1におけるピストンストローク方向に対して
1つの位置に注油孔4が設けられ、この注油孔4から潤
滑油をシリンダライナ1内に供給してシリンダライナ1
の摺動面である内周面に均一に分散させるように意図さ
れている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、2サイクル
ディーゼル機関においては、注油孔4が設けられている
注油位置が変化すると、シリンダライナ1におけるピス
トンストローク方向に対する摩耗パターンが異なってし
まう。例えば注油孔4がシリンダライナ1における掃気
孔3の上縁付近(位置c)に配設されているディーゼル
機関Cでは、図5の点線部分でその摩耗量を示すよう
に、シリンダライナ1の摩耗量は注油孔4より上方ほど
漸増する傾向を有する。一方、注油孔4がシリンダライ
ナ2の上部(位置d)に配設されているディーゼル機関
Dでは、図5の実線部分で示すように、最大摩耗部分は
依然としてシリンダライナ1の上部にあるものの、かな
り広範囲にわたって均一に摩耗していることがわかる。
また、いずれのディーゼル機関C,Dの場合にも、使用
時間が1000時間あたり、シリンダライナ1が最大約
0.06mm程度摩耗していることがわかる。このように
従来の2サイクルディーゼル機関においては、シリンダ
ライナ1の摩耗量が大きいため、長期間にわたってシリ
ンダライナ1を使用し続けると出力の低下などの不具合
を招いてしまうとともに、ピストンストローク方向に対
して摩耗量が不均一であると、ピストン2のストローク
動作の不良なども招く恐れがある。
【0005】本発明は上記問題を解決するもので、内燃
機関におけるシリンダライナ摺動面の摩耗量を低減でき
るとともに、その摩耗量のピストンストローク方向に対
する平滑化を図ることができる内燃機関の注油装置およ
び注油方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記問題を解決するため
に本発明の内燃機関の注油装置は、シリンダライナにお
けるピストンストローク方向に互いに異なる位置に上段
注油孔と下段注油孔とを設けてなるものである。
【0007】また、本発明の内燃機関の注油方法は、シ
リンダライナにおけるピストンストローク方向に互いに
異なる位置に設けた上段注油孔と下段注油孔との注油タ
イミングを個別に調整し、上段注油孔からはピストン上
昇行程中に注油し、下段注油孔からは上昇行程のピスト
ンが下段注油孔を通過した後で下降行程のピストンが下
段注油孔を通過する前の間に注油するものである。
【0008】
【作用】上記内燃機関の注油装置によれば、シリンダラ
イナにおけるピストンストローク方向に互いに異なる位
置に上段注油孔と下段注油孔とを設けたので、これらの
上段注油孔と下段注油孔との注油タイミングを個別に調
整して、上段注油孔からの潤滑油をシリンダライナにお
ける上部側に供給し、下段注油孔からの潤滑油をシリン
ダライナにおける下部側に供給することにより、シリン
ダライナの内周面におけるピストンの摺動面に潤滑油を
無駄なく均一に分散させることができるとともに、給気
や燃焼排気などにより潤滑油が飛散することが少なくな
って油切れを防止できるので、シリンダライナ摺動面の
摩耗量を低減することができる。また、上段注油孔と下
段注油孔との注油量を個別に調整できるため、この注油
量の調整を適当量に設定することにより、ピストンスト
ローク方向に対する摩耗量をより平滑化することができ
る。
【0009】また、上記内燃機関の注油方法により、上
段注油孔からはピストン上昇行程中に注油し、下段注油
孔からはピストン上昇行程において下段注油孔を通過し
た後でピストン下降行程において下段注油孔を通過する
前の間に注油することにより、上段注油孔からの潤滑油
をシリンダライナにおける上部側に無駄なく供給できる
とともに、下段注油孔からの潤滑油をシリンダライナに
おける下部側に無駄なく供給できるので、シリンダライ
ナの内周面におけるピストンの摺動面に潤滑油を均一に
分散させることができるとともに、給気や燃焼排気など
により潤滑油が飛散することがなくなって油切れを防止
でき、シリンダライナ摺動面の摩耗量を低減することが
できる。
【0010】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明
する。なお、従来と同機能のものには同符号を付す。
【0011】図1に示すように、シリンダライナ1にお
けるピストンストローク方向に互いに異なる位置に上段
注油孔5と下段注油孔6とが設けられている。上段注油
孔5は上死点位置TDCからのストローク比で27%の
箇所に設けられ、下段注油孔6は上死点位置TDCから
のストローク比で37%の箇所に設けられている。これ
らの上段注油孔5および下段注油孔6には給油装置(図
示せず)から潤滑油が供給されるようになっており、給
油装置からの上段注油孔5と下段注油孔6との注油タイ
ミングおよび注油量は個別に調整されている。
【0012】図1および図2に示すように、上段注油孔
5からは、ピストン上昇行程中における、ピストンスト
ローク位置e(注油タイミングT1)から給油動作が開
始され、上段注油孔5より少し下方のピストンストロー
ク位置f(注油タイミングT2)に達した時点で給油動
作が停止される。
【0013】図1および図3に示すように、下段注油孔
6からは、ピストン上昇行程においてピストン2が下段
注油孔6および上段注油孔5を通過して上死点位置TD
C近傍まで上昇したピストンストローク位置g(注油タ
イミングT3)から給油動作が開始され、ピストン下降
行程において上死点位置TDCを越えてピストンストロ
ーク位置h(この実施例においては位置gと同じ位置で
あり、注油タイミングはT4である)に達した時点で給
油動作が停止される。
【0014】また、この場合の注油量に関しては、上段
注油孔5と下段注油孔6との注油量の比が2:1となる
ようにして、使用条件が過酷であるシリンダライナ1の
上部側へ多めに注油されるように設定した。
【0015】これにより、シリンダライナ1の上部側へ
は主として上段注油孔5から注油され、シリンダライナ
1の下部側へは主として下段注油孔6から注油されるこ
ととなって、ピストンストローク方向に対して近い位置
より注油できるとともに、潤滑油が給気や燃焼排気など
により飛散されることがない。したがって、潤滑油が無
駄なく均一にシリンダライナ1の摺動面に分散され、油
切れも防止できるので、シリンダライナ摺動面の摩耗量
を低減することができ、出力の低下などの不具合を招く
ことなく、長期間にわたってシリンダライナ1を使用す
ることができる。
【0016】また、下段注油孔5と上段注油孔6との注
油量を個別に調整することにより摩耗パターンに応じた
最適な注油量の配分ができるので、ピストンストローク
方向に対する摩耗量をより平滑化することができ、ピス
トン2のストローク動作の不良などを招くことを防止で
きる。
【0017】ここで、試験的に就航船に搭載されている
内燃機関に上記注油装置を適用し、その摩耗量を測定し
たところ、図4に示すように、従来の注油装置により注
油していた場合と比較して、シリンダライナ1の摩耗量
は半減していた。この場合に、船首から船尾側に沿って
内燃機関が並設されているものにおいて、黒丸で表す部
分はシリンダライナ1の直径方向における船首から船尾
側に沿う長手方向の向きに対する摩耗量を示し、白丸で
表す部分はシリンダライナ1の直径方向における前記長
手方向に直交する向きに対する摩耗量を示す。
【0018】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、シリンダ
ライナにおけるピストンストローク方向に互いに異なる
位置に上段注油孔と下段注油孔とを設けることにより、
シリンダライナの内周面におけるピストンの摺動面に潤
滑油を無駄なく均一に分散させることができるととも
に、給気や燃焼排気などにより潤滑油が飛散することが
少なくなって油切れを防止でき、シリンダライナ摺動面
の摩耗量を低減することができる。また、上段注油孔と
下段注油孔との注油量を個別に調整できるため、ピスト
ンストローク方向に対する摩耗量をより平滑化すること
ができる。
【0019】また、シリンダライナにおけるピストンス
トローク方向に互いに異なる位置に上段注油孔と下段注
油孔とを設けて、上段注油孔からはピストン上昇行程中
に注油し、下段注油孔からはピストン上昇行程において
下段注油孔を通過した後でピストン下降行程において下
段注油孔を通過する前の間に注油することにより、上段
注油孔からの潤滑油をシリンダライナにおける上部側に
無駄なく供給できるとともに、下段注油孔からの潤滑油
をシリンダライナにおける下部側に無駄なく供給できる
ので、シリンダライナの内周面におけるピストンの摺動
面に潤滑油を均一に分散させることができ、かつ、給気
や燃焼排気などにより潤滑油が飛散することがなくなっ
て油切れを防止でき、シリンダライナ摺動面の摩耗量を
低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例にかかる内燃機関の注油装置
におけるシリンダライナの断面図で、左半部分は上段注
油孔からの注油時期を示し、右半部分は下段注油孔から
の注油時期を示す。
【図2】同注油装置における上段注油孔の注油タイミン
グを示す図である。
【図3】同注油装置における下段注油孔の注油タイミン
グを示す図である。
【図4】同注油装置におけるシリンダライナの断面とそ
のシリンダライナの1000時間当りの摩耗量を示す図
である。
【図5】従来の注油装置におけるシリンダライナの断面
とそのシリンダライナの1000時間当りの摩耗量を示
す図である。
【符号の説明】
1 シリンダライナ 2 ピストン 3 掃気孔 5 上段注油孔 6 下段注油孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 後藤 順一 大阪府大阪市此花区西九条5丁目3番28号 日立造船株式会社内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関のシリンダライナ内周面に注油
    する注油装置であって、シリンダライナにおけるピスト
    ンストローク方向に互いに異なる位置に上段注油孔と下
    段注油孔とを設けてなることを特徴とする内燃機関の注
    油装置。
  2. 【請求項2】 内燃機関のシリンダライナ内周面に注油
    する注油方法であって、シリンダライナにおけるピスト
    ンストローク方向に互いに異なる位置に設けた上段注油
    孔と下段注油孔との注油タイミングを個別に調整し、上
    段注油孔からはピストン上昇行程中に注油し、下段注油
    孔からは上昇行程のピストンが下段注油孔を通過した後
    で下降行程のピストンが下段注油孔を通過する前の間に
    注油することを特徴とする内燃機関の注油方法。
JP7219195A 1995-03-30 1995-03-30 内燃機関の注油装置および注油方法 Pending JPH08270495A (ja)

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JP7219195A JPH08270495A (ja) 1995-03-30 1995-03-30 内燃機関の注油装置および注油方法

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JP (1) JPH08270495A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002529648A (ja) * 1998-11-05 2002-09-10 ハンス・イェンセン・ルーブリケーターズ・エイ/エス 大型ディーゼルエンジン用潤滑システム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002529648A (ja) * 1998-11-05 2002-09-10 ハンス・イェンセン・ルーブリケーターズ・エイ/エス 大型ディーゼルエンジン用潤滑システム

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