JPH0826902A - 活性酸素抑制組成物 - Google Patents

活性酸素抑制組成物

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JPH0826902A
JPH0826902A JP6163884A JP16388494A JPH0826902A JP H0826902 A JPH0826902 A JP H0826902A JP 6163884 A JP6163884 A JP 6163884A JP 16388494 A JP16388494 A JP 16388494A JP H0826902 A JPH0826902 A JP H0826902A
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carbon atoms
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JP6163884A
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Chikao Nishino
親生 西野
Ryuhei Inada
竜平 稲田
Koji Nishigori
浩二 錦織
Masaya Nakajima
優哉 中島
Tomonobu Ezure
智暢 江連
Ryujiro Nanba
隆二郎 難波
Atsushi Kikuchi
淳 菊地
Tomoko Kimura
朋子 木村
Yoshimitsu Kajikawa
善充 梶川
Zen Watanabe
禅 渡辺
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Shiseido Co Ltd
Original Assignee
Shiseido Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 臓器保存液における活性酸素による細胞障害
を防止することなどに有用な活性酸素産生に対する抑制
作用を示す活性酸素抑制組成物を開発する。 【構成】 (I)ピコリン酸誘導体を配位子とする配位
錯体並びに(II)(i)電解質、(ii)マンニトール及
び(iii)ヒドロキシエチル澱粉、特に水溶液1リットル
当り、Na+ 10〜30mg当量、K+ 70〜140mg当
量、H3 PO4 -及び/もしくはHPO4 --20〜35m
g当量、炭酸もしくは炭素数2〜3の有機酸アニオン5
〜15mg当量、グルコン酸アニオン80〜110mg当
量、マンニトール5〜30g並びにヒドロキシエチル澱
粉30〜80gを含む浸透圧が310〜410mOsm/リ
ットルでpHが7.1〜7.7の水溶液を有効成分として
含む活性酸素抑制組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ピコリン酸誘導体を配
位子とする配位錯体および公知の臓器保存用溶液を有効
成分として含んでなる活性酸素抑制組成物に関する。か
かる活性酸素抑制組成物は、生体内における活性酸素に
起因する疾患の予防または治療、ならびに生体外におけ
る活性酸素に起因する各種障害の防止、特に臓器保存液
として有用である。
【0002】
【従来の技術】近年の外科的術法や免疫抑制法などの進
歩に伴い、臓器移植の症例数が増加してきた。臓器移植
に際しては、ドナーから摘出された臓器が直ちにレシピ
エントに移植されることが理想的であるが、貴重な移植
用臓器の有効利用を図るには、臓器を長時間保存できる
ことが必要である。このような保存方法として、臓器の
代謝抑制を主目的とする低温保存法と、代謝維持を主目
的とする灌流保存法が開発されている。
【0003】後者としては、低温灌流法と常温灌流法が
あるが、長時間の臓器保存には低温灌流法が適するとさ
れ、それに使用される保存液についていろいろな提案が
なされている(例えば、特開平1−246201号公報
参照)。また、一般的に、低温灌流法に使用される保存
液の組成に関して重要なことは、移植臓器組織の浮腫の
発生を防止できることであって、1)細胞膜を通過しに
くい物質を適量含有すること、ならびに2)血漿より高
い浸透圧を有すること、3)細胞膜のアシド−シスの発
生を防止できること、および4)活性酸素による細胞障
害を防止すること、などに有効な物質を含むことである
といわれている。前記特開平1−246201号公報
は、特に、1)の改良を目的とするものであるが、4)
の目的ではグルタチオンが使用されているようである。
4)の目的に供するグルタチオン以外のものとして、ア
ロプリノール、スーパーオキシドジスムターゼ(SO
D)、MgSO4 などの使用が当該技術分野で知られて
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、いずれにして
も、これらの研究は緒についたばかりということもで
き、さらなる当該技術の蓄積が求められるであろう。従
って、本発明の目的は、臓器保存液における活性酸素に
よる細胞障害を防止することができることを始めとする
生体外における活性酸素に起因する各種障害の防止、な
らびに生体内における活性酸素に起因する各種疾患の予
防または治療に利用できる活性酸素抑制組成物を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、下記式
(I)で示されるピコリン酸誘導体を配位子とする配位
錯体並びに(ii)(1)電解質、(2)マンニトール及
び(3)ヒドロキシエチル澱粉を含み、浸透圧310〜
410mOsm/リットルでpHが7.1〜7.7の水溶液を
有効成分として含む活性酸素抑制組成物が提供される。
【0006】
【化3】
【0007】上式中、R1 およびR2 は、独立して水素
原子、炭素原子1〜12個のアルキル基、炭素原子1〜
12個のアルコキシル基、ハロゲン原子、水酸基、ニト
ロ基、アミノ基、カルボキシル基または炭素原子2〜6
個の低級アシルオキシ基を表し、そしてMは、Cu,M
nおよびZnから選ばれる中心原子を表す。
【0008】本発明に従えば、更に前記式(I)で示さ
れるピコリン酸誘導体を配位子とする配位錯体並びに水
溶液1リットル当り、Na+ 10〜30mg当量、K+
0〜140mg当量、H3 PO4 - 及び/又はHPO4 --
20〜35mg当量、炭酸又は炭素数2〜3の有機酸アニ
オン5〜15mg当量、グルコン酸アニオン80〜110
mg当量、マンニトール5〜30g並びにヒドロキシエチ
ル澱粉30〜80gを含む浸透圧が310〜410mOsm
/リットルでpHが7.1〜7.7の水溶液を有効成分と
して含む活性酸素抑制組成物が提供される。
【0009】本発明の活性酸素抑制組成物は、生体外に
おける活性酸素に起因する各種障害、特に、臓器保存液
における活性酸素による細胞障害などを防止するととも
に、生体内の活性酸素の消去または活性酸素の産生を抑
制しうる。生体内活性酸素に起因する可能性のある疾患
としては、炎症、各種虚血性疾患、放射線障害、老化、
白内障、自己免疫疾患などが知られている。
【0010】従って、本発明の活性酸素抑制組成物は、
移植臓器保存液で使用するのに適する他、抗炎症剤、抗
狭心症剤、心筋梗塞治療における経皮的冠動脈形成術
(PTCA)や冠動脈内血栓溶解療法(ICT)による
再灌流治療時の併用剤、抗脳梗塞剤、放射線防御剤、白
内障治療剤、各種自己免疫性疾患治療剤として使用でき
る。
【0011】
【具体的な態様】本発明の活性酸素抑制組成物の第一成
分として使用される配位錯体は、それらの結合様式につ
いては確認されていないが、次式
【0012】
【化4】
【0013】で示されるような構造を有するものと推察
できる。上記式(I)の置換基R1 およびR2 の置換位
置は、対応する配位錯体の形成に悪影響を及ぼさない限
り、ピコリン酸環の3〜6位のいずれの位置に置換され
ていてもよいが、一般的に長鎖アルキル、長鎖アルコキ
シルおよびニトロ基の場合には4位で置換されているこ
とが好ましい。
【0014】置換基としてのアルキル基には、C1-12
アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソ
プロピル、ブチル、イソブチル、sec−ブチル、te
rt−ブチル、ペンチル、ヘキシル、シクロプロピル、
シクロブチル、シクロヘキシル、ノニル、デシル、ウン
デシルおよびドデシルなどが包含される。これらのう
ち、特に、メチル、エチル、プロピルおよびイソプロピ
ルが好ましい。
【0015】置換基としてのアルキルオキシ基は、前記
アルキル基と酸素原子が置換した基であって、例えば、
メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブ
トキシ、tert−ブトキシ、シクロヘキシルオキシ、
デシルオキシおよびドデシルオキシなどが挙げられる
が、特にメトキシ、エトキシ、プロポキシおよびイソプ
ロポキシが好ましい。
【0016】置換基としての低級アシルオキシ基には、
炭素原子1〜6個のアシルオキシ基、例えばアセチルオ
キシ、プロピオニルオキシ、ブチリルオキシ、tert
−ブチリルオキシおよびペンチルオキシなどが挙げら
れ、そして特に、メトキシカルボニル、エトキシカルボ
ニルが好ましい。その他の置換基、ハロゲン原子として
は、塩素、臭素、フッ素およびヨウ素が挙げられ、塩素
およびフッ素が好ましい。また、水酸基、ニトロ基およ
びアミノ基も式(I)の置換基Rとなりうる。
【0017】式(I)の配位錯体の中心原子Mとして
は、Cu,MnまたはZnが挙げられるが、特にCuか
ら構成されるものが好ましい。以上の置換基および中心
原子で特定され、本発明で使用される配位錯体はいずれ
の組み合わせからなるものであってもよいが、置換基、
置換位置、中心金属の具体的な組み合わせのものは、下
記表Iに挙げられるものが好ましい。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】
【表6】
【0024】
【表7】
【0025】
【表8】
【0026】
【表9】
【0027】
【表10】
【0028】
【表11】
【0029】さらに、化合物No. 1〜156の中心金属
CuがMnに、それぞれ置換された対応する化合物No.
157〜312の配位錯体、ならびに前記CuがZnに
それぞれ置換された化合物No. 313〜468の配位錯
体が他の具体的なものとして挙げられる。前記化合物N
o. 1,4,100および157の配位錯体は、既知化
合物であり、それら以外の化合物も既知化合物の製造方
法と同様に製造することができる(Aliev Z.G.ら、Izv.
Akad.Nauk SSSR,Ser,Khim.,(11),2495〜2501,1988 、お
よびKaneda A. ら、Doshisha Daigaku Rikogaku Kenkyu
Hokoku,7(4),172〜192,1967)。
【0030】例えば、二座配位子としての各種ピコリン
酸誘導体各種の化合物が公知であり、それらの一部は市
販もされている。従って、市販のものを直接使用する
が、またはさらに、有機合成技術分野で周知の方法に従
い所望の誘導体に転換した後、Cu,MnまたはZnの
各金属塩とキレート形成反応を行うことにより目的の配
位錯体を得ることができる。キレート形成反応は、通
常、金属塩とその約2倍当量以上のピコリン酸誘導体
を、必要によりアルカリ性に調整した水性溶液中で加熱
することにより容易に行うことができ、これらは良好な
収率で進行する。生成したキレート化物(配位錯体)
は、一般的に出発原料より水性溶媒に対して難溶性であ
るので容易に単離できる。使用する金属塩は、水溶性で
あればいずれも使用できるが、CuおよびZnにあって
は、それらの酢酸塩を使用するのが好ましく、またMn
にあってはその塩化物を使用すればよい。こうして得ら
れる配位錯体は、必要により再結晶などにより精製して
本発明の目的に使用できる。
【0031】本発明の活性酸素抑制組成物の第二成分
は、前記した如く、水溶液1リットル当り、Na+ 10
〜30mg当量、K+ 70〜140mg当量、H3 PO4 -
及び/又はHPO4 --20〜35mg当量、炭酸又は炭素
数2〜3の有機酸アニオン5〜15mg当量、グルコン酸
アニオン80〜110mg当量、マンニトール5〜30g
並びにヒドロキシエチル澱粉30〜80gを含む浸透圧
が310〜410mOsm/リットルでpHが7.1〜7.7
の水溶液からなる。この水溶液は例えば特開平4−12
8201号公報に記載されるように従来公知の臓器保存
液の一種である。なお、この水溶液の好ましい組成は次
の通りである。
【0032】 ─────────────────────────────────── 成 分 1リットル中の組成範囲 ─────────────────────────────────── Na- 15〜 25mg当量 K+ 100〜140mg当量 H3 PO4 - 及びHPO4 -- 20〜 30mg当量 炭酸又は炭素数2〜3の有機酸 (例えば酢酸、乳酸)のアニオン 5〜 15mg当量 グルコン酸アニオン 85〜105mg当量 マンニトール 10〜 20g ヒドロキシエチル澱粉(好ましくは 置換度0.4〜0.8で、平均分子量 約200,000〜900,000ダルトン) 50〜 70g ───────────────────────────────────
【0033】以下、本発明に係る活性酸素抑制組成物の
具体的使用例を低温灌流法の臓器保存液について説明す
るが、本発明はこれらの使用例に限定されない。本発明
の活性酸素抑制組成物は、それ自体既知の移植臓器保存
液に添加し、あるいはそれらの成分の一部を置き換えて
使用できる。既知の臓器保存液としては、腎および肝保
存用の代表的なものとしてはSquifflet J.P.らによるE
uro−Collins(EC)液が挙げられ、膵およ
び肝保存用の代表的なものとしてはWahlberg J.A. らの
Wisconsin(UW)液が挙げられる(例えば、
それぞれSquifflet J.P.ら、Transplant.Proc.13,69
3, 1981 、およびWahlbergJ.A. ら、Transplantation,
43,5〜8,1987を参照)。
【0034】EC液の具体的な組成は次のとおりであ
る。 pH7.2、浸透圧355mOsm/L UW液の具体的な組成は次のとおりである。
【0035】本発明に係る活性酸素抑制組成物中の第一
成分(配位錯体)の濃度には特に限定はないが、好まし
くは全組成物中において5μM〜1500μM、更に好
ましくは100μM〜1200μMである。
【0036】
【実施例】以下、実施例によって本発明を更に詳細に説
明するが、本発明の範囲をこれらの実施例に限定するも
のでないことはいうまでもない。例1(合成例)カッパ−ビス〔3−メチル−2−ピリジ
ンカルボキシラート−N1 ,O2 〕(化合物1)の合成 (1)3−メチルピコリン酸銅の合成 (i)2−シアノ−3−メチルピリジンの合成
【0037】
【化5】
【0038】3−メチルピリジン−N−オキシド15
2.8g(1.4モル)に、ジメチル硫酸176.6g
(1.4モル)を、内温30〜40℃を保って、45分
間で滴下した。この混合物を65〜75℃で2時間攪拌
後、15℃まで冷却し、100mlの水を加え、黄色粘稠
溶液を得た。この黄色粘稠溶液を、シアン化ナトリウム
137.3g(2.8モル)の水(400ml)溶液に、
10℃以下を保ちながら滴下し、100mlの水で洗い込
む。同温度で1時間、更に室温で1時間攪拌した後、ジ
クロロメタンで抽出した。抽出液を合し、水洗後、無水
硫酸マグネシウムで乾燥し、溶媒留去後、残渣(濃うぐ
いす色液体169.4g)を減圧蒸留した。初、本留部
(bp70〜104℃/4mmHg 微黄色液体140.2
g)を、IPE 700ml(5倍容)に溶解し、攪拌下
冷却した。析出した結晶を濾取し(湿潤重量93.6
g)、再度、IPE 500mlに加熱溶解後、攪拌下冷
却し、析出した結晶を濾取し(湿潤重量81.5g)、
再々度、IPE 500mlに加熱溶解後濾過し、濾液を
冷却した。析出した結晶を濾取乾燥したところ、65.
4gの無色固体が得られた。収率39.5%、mp 8
3.8〜85.0℃、GC(注)99.9%。 (注)GC条件 カラム メチルシリコン 0.25×
25×0.25(cm) カラム温度 130℃(5min)、次に10℃/min で2
00℃まで昇温 注入口、検出口温度 250℃
【0039】(ii)3−メチルピコリン酸の合成
【0040】
【化6】
【0041】2−シアノ−3−メチルピリジン40.0
g(0.34モル)を90%硫酸400gに溶解し、1
20℃で3時間加熱攪拌後、20℃に冷却した。温度1
5〜20℃で亜硫酸ナトリウム80g(1.16モル)
の水(160ml)溶液を滴下し、同温度で1.5時間、
80±5℃で1.5時間加熱攪拌し、水500gにあ
け、水100mlで洗いこんだ後、炭酸ナトリウムを加え
てpH3に調整した(約330g使用)。溶媒を減圧回収
し、残渣にトルエン2リットルを加え、Dean−St
ark装置で共沸脱水した。上澄み液を熱時デカントし
てとり、溶媒を減圧留去することにより、36g(湿潤
重量)の粗1次晶が得られた。残渣には、1.5リット
ルの酢酸エチルを加え、良く攪拌した後、無機物を濾去
し、濾液を減圧留去したところ、7.5g(湿潤重量)
の粗2次晶が得られた。粗1,2次晶を合し、酢酸エチ
ルより再結晶(活性炭使用)し、34.1gの無色結晶
を得た。収率73.5%、mp 118.5〜119.
5℃、含量(非水滴定)96.6%、水分(KF)3.
23%。
【0042】(iii)3−メチルピコリン酸銅の合成
【0043】
【化7】
【0044】2−シアノ−3−メチルピリジン4.0g
(34ミリモル)を90%硫酸40gに溶解し、120
℃で2時間加熱攪拌後、20℃に冷却した。温度15〜
25℃で亜硫酸ナトリウム8.0g(116ミリモル)
の水(16ml)溶液を滴下し、同温度で1.5時間、8
0±5℃で1.5時間加熱攪拌した。得られた液を水1
00gにあけ、水20mlで洗いこんだ後、炭酸ナトリウ
ムを加えてpH3に調整した。酢酸銅3.4g(17ミリ
モル)の水(80ml)溶液を加え、析出結晶を濾取、乾
燥した。得られた粗結晶5.14gをイオン交換水12
5ml(約25倍容)、エタノール250ml(約50倍
容)の混液より再結晶し、2日間風乾後、シリカゲルデ
シケータ内(常圧)にて10日間乾燥し、3.70gの
淡青色粉末を得た。(収率64.8%)
【0045】m.p. ;270℃以上(分解) IR(KBr);2934,1642,1588,13
46cm-1 元素分析 ;C14122 4 Cuとして 計算値 C 50.07,H 3.60,N 8.3
4,Cu18.92 実測値 C 49.90,H 3.54,N 8.2
0,Cu19.0
【0046】例2(合成例)カッパ−ビス〔6−メチル
−2−ピリジンカルボキシラート−N1 ,O2 〕(化合
物2)の合成
【0047】
【化8】
【0048】6−メチルピコリン酸7.50g(55ミ
リモル)、水30mlの溶液に、酢酸銅5.5g(28ミ
リモル)、水100mlの溶液を攪拌下に滴下した。室温
にて3時間攪拌後、析出した結晶を濾取し、冷水にて水
洗し、風乾し、8.07gの粗結晶を得た。このうちの
8.00gを160mlの水と160mlのエタノールの混
液より再結晶し、1日風乾後シリカゲルデシケータ内に
て10日間乾燥して、6.22gのコバルトブルーの結
晶を得た。(収率62.8%)
【0049】m.p. ;260℃以上(分解) IR(KBr);1649,1640,1605,13
68,1262cm-1 元素分析 ;C14122 4 Cu・H2 Oとして 計算値 C 47.53,H 3.99,N 7.9
2,Cu17.96 実測値 C 47.37,H 3.97,N 7.8
1,Cu18.0
【0050】例3:活性酸素抑制作用 例1及び2で合成した化合物1及び2と下記組成の臓器
保存用水溶液CMHとの混合液の活性酸素抑制活性を評
価した。なお、CMH単独、UW単独での活性も比較と
して評価した。
【0051】 CMHの組成 ───────────────────────────────── 成 分 1リットル中の組成 ───────────────────────────────── KH2 PO4 6.5mmol K2 HPO4 18.5mmol グルコン酸カリウム 86.5mmol グルコン酸ナトリウム 10.0mmol N2 HCO3 10.0mmol マンニトール 90.0mmol ヒドロキシエチル澱粉(平均分子量 609500ドルトン、置換度0.4〜0.7) 60g ───────────────────────────────── 浸透圧 401mOsm/L ───────────────────────────────── pH 7.59 ─────────────────────────────────
【0052】評価は化合物1及び2をCMH水溶液に添
加した各種保存液について下記方法で評価した。結果は
表2に示す。HPS値の高い方が好ましい結果を示す。
9週齢ウイスター系ラットを低濃度エーテルにて麻酔し
開腹、18Gトラフカット針にてin situ にて肝組織を
採取、重量測定しただちに各保存液に0℃(氷上)下に
保存し、各ラットより3検体を採取した。24時間保存
後、以下の方法にてHPS(肝蛋白合成率)を測定し
た。肝組織を 3H−ロイシン5.0Ci/mmolを含むRi
es液(65mmol/L KCl,3.5mmol/L Mg
SO4 ,2.5mmol/L CaCl2 ,71mmol/L
NaCl,6.2mmol/L NaH2 PO4 /Na2
PO4 ,0.1mmol/L 19アミノ酸)内にて95%
2 +5%CO2 ,37℃にて10分間インキュベーシ
ョンした。次にインキュベーション後、冷生食にて洗
浄、マイクロホモジナイザーにてホモジナイズ後10%
トリクロロ酢酸非溶性分画を液体シンチレーション系に
て測定し、HPSを算出した。
【0053】 表2 ────────────────────────────────── 試料(カッコ内は化合物の HPS値 標準偏差 試料液中の濃度μM) (平均値) ────────────────────────────────── 化合物1(100) 11.5 2.1 化合物1(200) 12.0 3.4 化合物1(400) 14.6 2.4 ────────────────────────────────── 化合物2(100) 8.9 1.9 化合物2(300) 6.8 4.4 化合物2(1200) 8.5 2.2 ────────────────────────────────── CMH 5.5 1.3 ────────────────────────────────── UW 8.1 2.6 ──────────────────────────────────
【0054】例4(使用例) 本発明に従った前記ピコリン酸誘導体化合物1及び2の
溶液は表3に示すような用量で前記CMH液500mlと
使用時に混合して使用することができる。 表3 ─────────────────────────────────── CMH液と混合後の 化合物 濃度(μM) 使用量(ml) 化合物濃度(μM) 1 500 100 83.33 1 500 50 45.45 1 500 25 23.81 1 500 10 9.80 ─────────────────────────────────── 2 1500 100 250.00 2 1500 50 136.36 2 1500 25 71.48 2 1500 10 29.41 ───────────────────────────────────
【0055】
【発明の効果】本発明は、配位子としてピコリン酸誘導
体を結合した、Cu,MnまたはZnの配位錯体と従来
公知の臓器保存液とからなる活性酸素抑制組成物を提供
する。式(I)の配位錯体はそれ自体活性酸素抑制組成
物として有用であるが、本発明に従って、これを前記し
た臓器保存液と組み合わせることによってその効果は飛
躍的に増大し、従って移植臓器の低温灌流液の一成分と
して非常に有用である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中島 優哉 神奈川県横浜市金沢区福浦2−12−1 株 式会社資生堂第2リサーチセンター内 (72)発明者 江連 智暢 神奈川県横浜市金沢区福浦2−12−1 株 式会社資生堂第2リサーチセンター内 (72)発明者 難波 隆二郎 神奈川県横浜市金沢区福浦2−12−1 株 式会社資生堂第2リサーチセンター内 (72)発明者 菊地 淳 神奈川県横浜市金沢区福浦2−12−1 株 式会社資生堂第2リサーチセンター内 (72)発明者 木村 朋子 神奈川県横浜市金沢区福浦2−12−1 株 式会社資生堂第2リサーチセンター内 (72)発明者 梶川 善充 東京都大田区大森北2−1−1 大森NM ビル内 (72)発明者 渡辺 禅 東京都大田区大森北2−1−1 大森NM ビル内

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (i)式(I) 【化1】 (上式中、R1 およびR2 は、独立して水素原子、炭素
    原子1〜12個のアルキル基、炭素原子1〜12個のア
    ルキルオキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、ア
    ミノ基、カルボキシル基または炭素原子2〜6個の低級
    アシルオキシ基を表し、そしてMは、Cu,Mnおよび
    Znから選ばれる中心原子を表す)で示される配位錯体
    並びに (ii)(1)電解質 (2)マンニトール及び (3)ヒドロキシエチル澱粉 を含み、浸透圧310〜410mOsm/リットルでpHが
    7.1〜7.7の水溶液を有効成分として含む活性酸素
    抑制組成物。
  2. 【請求項2】 (i)式(I) 【化2】 (上式中、R1 およびR2 は、独立して水素原子、炭素
    原子1〜12個のアルキル基、炭素原子1〜12個のア
    ルキルオキシ基、ハロゲン原子、水酸基、ニトロ基、ア
    ミノ基、カルボキシル基または炭素原子2〜6個の低級
    アシルオキシ基を表し、そしてMは、Cu,Mnおよび
    Znから選ばれる中心原子を表す)で示される配位錯体
    並びに (ii)水溶液1リットル当り、Na+ 10〜30mg当
    量、K+ 70〜140mg当量、H3 PO4 - 及び/又は
    HPO4 --20〜35mg当量、炭酸又は炭素数2〜3の
    有機酸アニオン5〜15mg当量、グルコン酸アニオン8
    0〜110mg当量、マンニトール5〜30g並びにヒド
    ロキシエチル澱粉30〜80gを含む浸透圧が310〜
    410mOsm/リットルでpHが7.1〜7.7の水溶液を
    有効成分として含む活性酸素抑制組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09255678A (ja) * 1996-03-25 1997-09-30 Otsuka Pharmaceut Co Ltd チアゾール誘導体−金属錯体
JP2003267801A (ja) * 2002-03-12 2003-09-25 Pharmafoods Kenkyusho:Kk 保存剤用組成物及び該組成物を含有する動物の細胞または臓器の保存剤
JPWO2003086072A1 (ja) * 2002-03-28 2005-08-18 明治製菓株式会社 臓器保存用組成物および臓器の保存方法

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