JPH08268377A - 液体と接する構造物の表面構造 - Google Patents

液体と接する構造物の表面構造

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JPH08268377A
JPH08268377A JP7076474A JP7647495A JPH08268377A JP H08268377 A JPH08268377 A JP H08268377A JP 7076474 A JP7076474 A JP 7076474A JP 7647495 A JP7647495 A JP 7647495A JP H08268377 A JPH08268377 A JP H08268377A
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cross
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Junichiro Tokunaga
純一郎 徳永
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Mitsui Engineering and Shipbuilding Co Ltd
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    • F15DFLUID DYNAMICS, i.e. METHODS OR MEANS FOR INFLUENCING THE FLOW OF GASES OR LIQUIDS
    • F15D1/00Influencing flow of fluids
    • F15D1/002Influencing flow of fluids by influencing the boundary layer
    • F15D1/0025Influencing flow of fluids by influencing the boundary layer using passive means, i.e. without external energy supply
    • F15D1/003Influencing flow of fluids by influencing the boundary layer using passive means, i.e. without external energy supply comprising surface features, e.g. indentations or protrusions
    • F15D1/0035Influencing flow of fluids by influencing the boundary layer using passive means, i.e. without external energy supply comprising surface features, e.g. indentations or protrusions in the form of riblets
    • F15D1/0045Influencing flow of fluids by influencing the boundary layer using passive means, i.e. without external energy supply comprising surface features, e.g. indentations or protrusions in the form of riblets oriented essentially perpendicular to the direction of flow
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B64AIRCRAFT; AVIATION; COSMONAUTICS
    • B64CAEROPLANES; HELICOPTERS
    • B64C2230/00Boundary layer controls
    • B64C2230/26Boundary layer controls by using rib lets or hydrophobic surfaces
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Abstract

(57)【要約】 【目 的】 液体と接する構造物の表面に供給した空気
を効果的に保持する表面を提供する。 【構 成】 表面に微細な凹凸10,11を有し、かつ
前記凹凸部の頂部を撥水性材料で形成した膜体3で液体
の流れ方向に平行に配置した多数の細溝6を被覆した液
体と接する構造物の表面構造。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は船舶、液体輸送路、水中
杭等の液体と接する構造物の表面構造に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に船舶や液体輸送路又は水中杭等の
如き液体と接する表面を有する構造物においては、その
表面に沿った流れがある場合に流体摩擦抵抗が生じる。
また、このような流れがない場合には水中生物がその表
面に付着したり、あるいは腐食が生じる等の問題があ
る。
【0003】従来、流体摩擦抵抗の低減をするために船
舶では船底に枠状の空気室を設け、この空気室内に空気
を供給して船底表面に空気層を形成する方法や船底に空
気を噴出し、この表面を多数の微細な気泡で覆う、所謂
マイクロバブル法等が提案されている。また、船舶や液
体輸送路では、流体が流れる方向にリブレットと呼ばれ
る細長いリブを多数その表面上に形成する方法が、例え
ば特開昭61−278500号等で提案されている。
【0004】しかしながら空気層を形成する方法は、液
体の流れに伴ってこの空気室内の空気が流出するため、
この空気の補給に大きな動力が必要になる。また、マイ
クロバブル法においても構造物の表面を微細な気泡で覆
うために大量の空気を供給しなければならず、その結
果、大きな動力が必要になるという問題がある。表面に
リブを形成する方法においても、流れの条件に応じてリ
ブの間隔や高さを調整して表面近傍に生ずる渦を制御し
たとしても、抵抗低減効果は文献によれば高々8%程度
で、リブの形状、寸法と流れの条件のマッチングが悪い
と抵抗増加の要因となることが知られており、実際には
この方法を実施することは困難である。
【0005】一方、構造物の表面に水中生物等の付着を
防止する手段として防汚・防食塗料を塗布することが行
なわれている。しかし、この方法によると塗膜の維持管
理が面倒なばかりでなく、塗膜中の有害物質が溶出して
公害の問題が発生する恐れがあった。このような公知技
術の問題点を考慮して本発明者等は、液体と接する構造
物、即ち、没水体の表面に微細な凹凸を有し、かつ少な
くとも前記凹凸の凸部の頂部を撥水材料で形成した膜体
で被覆し、この膜体表面に空気を供給してこの膜体表面
と液体との間に空気膜を形成することを先に提案した
(特願平5−106953号)。
【0006】即ち、このような膜体で構造物を被覆する
と、液中において膜体表面に薄い空気膜を形成し、この
空気膜に外部から空気を供給すると空気膜は安定して保
持され、この空気膜が液体と構造物との直接の接触を防
ぎ、大幅に流体摩擦抵抗を低減するとともに防汚や防食
を図ることができるのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで本発明者等
は、この微細な凹凸を有する表面の特性について更に研
究を進めた。その結果、構造物の表面、具体的には膜体
表面に沿う液体の流れが速くなると空気膜は液体流れか
ら大きなせん断力を受けて次第に不安定化し、例えば流
速が3〜4m/sになると、この表面が下向きであって
も空気膜の一部が気泡となって表面から剥離し、空気膜
が薄くなる傾向がでてくることが分かった。このことか
ら周囲の液体の流れが速い構造物に前記方法を適用する
ときは、表面から剥離する空気を補うため余分な空気を
供給する必要があり、その結果、動力費が増加すること
となる。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記従来技術
の問題点を解決するためになされたものであって、表面
に微細な凹凸を有し、かつ少なくとも前記凹凸部の頂部
を撥水性材料で形成した膜体で液体の流れ方向に平行に
配置した多数の細溝を被覆した液体と接する構造物の表
面構造を提供するものである。
【0009】そしてこの細溝は、好ましくは断面がV型
となるよう構成され、開口部の間隔sが2.5mm以下
であり、更に深さhと前記sとの比s/hが2以下とな
るように構成される。また、V型細溝の効果は開口部の
間隔sが2.5〜0.3mm、好ましくは1.5〜0.
5mm、深さhとの比s/hが2〜0.5、好ましくは
1.5〜0.7である。
【0010】そしてこの細溝が断面において平坦又は円
弧状に形成されるのが好ましい。また、この細溝が構造
物の傾斜又は植立する角θの表面に配置される場合、こ
の細溝の断面形状が底辺の下部角をαとするとき、α>
θとなるように構成するのが良い。
【0011】
【作 用】前記液体と接する構造物の表面構造によれ
ば、微細な凹凸を有する膜体表面に形成された細溝の作
用により細溝凹部の液体の流れが遅くなり、膜体表面に
形成された空気膜からの空気の剥離が大巾に減少する。
そのため,細溝のない平坦な表面構造の場合と比較して
空気の供給量を少なくしても流体摩擦抵抗を低減させる
ことができるとともに水中生物の付着をも防止できるの
である。
【0012】
【実 施 例】以下図1乃至図10を参照して本発明に
よる液体と接する構造物の表面構造の実施例を説明す
る。図1は液体と接する構造物が船舶である場合におい
てその船舶の概略側面図であり、1は船体で、この船体
1の底部2及び船側部2aの没水表面は膜体3,3aで
被覆され、その前方から後方に向って空気を噴出するよ
うにノズル4が配設され、コンプレッサ5から供給され
た空気がこのノズル4から膜体3,3aに沿って噴出す
るように供給されるようになっている。
【0013】この膜体3,3aについて詳述すれば、底
部2を被覆する膜体3は、その表面が図2に断面で示す
ように底部2の前後方向、即ち、略流れ方向に沿って配
置された多数の断面がV型の細溝6を平行に配置してい
る。そしてこのV型細溝6は、図2のように塗料を塗布
した膜体3自体で構成することもできるが、図3に示す
ようにあらかじめ底部2表面にV型細溝6aを直接ある
いは細溝加工をした表面部材を底部2の表面に積層し、
その表面に塗料を塗布して細溝型の膜体3で構成するこ
ともできる。
【0014】このV型細溝6はノズル4から噴出する空
気あるいは気体を細溝内に保持する機能を持たせる必要
がある。従って、この細溝6は、その開口部7の間隔s
(山と山の間の距離)が2.5mm以下で、深さ(山の
高さ)hとの比である、s/hが2以下となるよう構成
する。寸法比s/hを2以下としたのは、この値を超え
ると溝凹部に保持されている空気が液体流れのせん断力
により持ち去られ易くなるためである。また、前記開口
部7の間隔sは、液体の流速が大きくなるほど小さくす
る必要がある。
【0015】細溝6を形成する膜体3は、図4に示され
るように粉体粒子8と塗膜層9から構成され、この粉体
粒子8が塗膜層9の表面に突出し、凹部10と凸部11
とにより微細な凹凸構造を形成する。前記粉体粒子とし
ては、表面に疎水性処理を施した無機系粒子、例えばシ
リカ、アルミナ、チタニア等の粒子、あるいは有機系の
ポリテトラフルオロエチレン粒子が用いられる。
【0016】また、前記塗膜層9としては、水との接触
角が90°以上の撥水性樹脂、例えばシリコーン樹脂、
フッ素樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹
脂等が用いられる。図5は本発明にかかる表面構造の表
面に薄い空気膜を形成する状態の説明図であるが、この
図に示すように、微細な凹部10及び凸部11のある膜
体表面12を有する船舶等の没水体を水に浸漬した状態
で前記膜体表面12に空気aを供給すると、この空気a
は容易に凹部10内に入り保持された状態となる。
【0017】このように凹部10内に空気aが薄いフイ
ルムのように保持された状態で、その膜体表面12の表
面に空気a’を図1のようにノズル4より噴出して供給
すると、この空気a’は容易に空気膜13を形成する。
なお、この図5は説明の都合で天地が逆転して描かれて
いるが、この空気膜13を介して船体1の底部2あるい
は船側部2aの表面に沿って水14が矢印Xのように流
れることになる。この図には示されていないが、V型細
溝6は前記矢印Xの方向に形成されており、その表面に
微細な凹凸が形成されているのである。
【0018】そしてこのような作用をする微細な凹凸を
有する膜体表面12を、液体の流れの方向に沿って形成
したV型細溝6の表面に形成することにより、図3に示
すように、このV型細溝6内及びこのV型細溝6を形成
する頂部6b上にも空気膜15が形成されることにな
る。このようにして形成された空気膜15は流体である
水14が速く流れたとしても(船速が増加)、V型細溝
6の凹部では遅い流れが形成され、水14の流れによる
空気膜15は剥離が極めて少なくなるのである。
【0019】本発明によれば、V型細溝6を形成してい
る表面に微細な凹凸を形成してある膜体表面12によっ
て図4に示すように薄い空気aの層を保持し、更に図5
のようにその空気aの表面に空気a’を流すことによっ
てこの空気aと空気a’とが合体した空気膜15を図3
のように形成する。そしてV型細溝6がその凹部6aで
水の流れを遅くして空気膜15の剥離を抑制することに
よって、この空気膜15によって水14と船体1の底部
あるいは船側部2a(図1)とが直接に接触しない状態
を安定して保持することができるのである。
【0020】図6乃至図8はV型細溝6の構造の他の実
施例で、図6は膜体3で被覆されたV型細溝6が、その
頂部6bにおいて平坦部6b−1を形成した場合であ
る。また、図7は同様に膜体3により被覆されたV型細
溝6の頂部6bが円弧部6b−2とした例である。これ
らは例えばこの膜体3の頂部6bを平坦部6b−1ある
いは円弧部6b−2に形成することによって尖った頂部
6bに比較してより強度を有することとなり、障害物等
に接したとしても破損する割合は少なく実用的なものと
なる。また、図8はV型細溝6の底部6cに丸みを持た
せた他の実施例である。
【0021】船側部2aを被覆する膜体3aはその表面
を前記したような断面において左右対称のV型細溝6で
構成するが、図9に船側部2aを拡大して示すように左
右非対称の変形V型細溝6dに形成することができる。
この図のように船側部2aが水平面に対して傾斜角がθ
であるとき、前記のように縦面6d−2と横面6d−1
からなる変形V型細溝6dを形成することによってこの
横面6d−1が浮力による空気aの流出を阻止すること
ができる。
【0022】このように変形V型細溝6dを形成する際
の留意点は、空気aを十分に保持することができるよう
に底部イが頂部ロより高くなるように横面6d−1が傾
いていることが必要である。その条件を具体的に示す
と、変形V型細溝6dの断面において、その頂部の角を
γ、上部の角β、更に下部の角をαとするとき、α>θ
を満足するように角度と縦面6d−2と横面6d−1の
長さを設計することが必要となる。
【0023】以上の実施例においては液体と接する構造
物あるいは没水体を船舶として説明したが、本発明は勿
論これに限定されるものではなく、例えば水中に打設さ
れた杭や発電所の取水路に適用することができる。水中
に植立した杭の場合は海洋生物や汚れの付着に伴う壁面
粗さの増加による摩擦抵抗の増加を防止すると共に、腐
食も防止できる。
【0024】また、発電所の取水路の場合は貝類や藻類
の付着による壁面粗さの増加、および取水路の横断面積
の減少に起因した摩擦抵抗の増大、それに伴う冷却水の
減少やポンプ動力の増大を防止することができる。本発
明は船舶や水中杭や取水路のように水と接する構造物、
ないしは没水構造物に効果的に適用することができるも
のである。 (実験例)次に本発明の作用効果を確認するために次の
実験を行なった。
【0025】イ)水槽:高さが60cm、幅が60cm
の矩形断面で、平行部の長さが3mの試験部を有する密
閉型回流水槽を用いた。 ロ)試験装置は図10に示すように試験部天井20から
下方に断面が翼形をしたステー21を前後に設け、これ
の下端に試験平板本体22を支持した。この試験平板本
体22は全長が2.14m、幅が0.45m,厚さが2
5mmの平板である。
【0026】この試験平板本体22の前後端部23,2
4を水の抵抗を減少するためにくさび型に上下面を削除
し、下面の前端縁から170mmの位置に空気供給用の
スリット型ノズル(スリット幅が0.5mm、吹き出し
角10°)25を設けた。また、その後方に全長が1.
85m、幅が0.4m、厚さが5mmのアルミ製の供試
平板26を、前記試験平板本体22と表面が連続するよ
うに取付けた。
【0027】前記供試平板26の表面(下面)には開口
部の間隔sが1.0mm、深さhが1.0mmのV型溝
を形成した表面層と、比較用として表面が平坦な表面層
の2種類のものを用意して空気膜形成能を付与するため
に次のような表面処理を行なった。まず、市販のシリコ
ーン系樹脂を前記供試平板26に膜厚が100μm程度
になるようにスプレーガンで塗布し、室温で乾燥して塗
膜を形成した。
【0028】次に、フッ素含有表面処理剤で疎水化処理
した平均粒径1.8μmの疎水性シリカ粒子を有機溶媒
で分散させた混合液を前記塗膜の上にスプレーガンで吹
き付けることによって図4に示すような微細凹凸構造を
有する塗膜からなる表面層を形成した。そして次のよう
にして観察試験を行なった。
【0029】密閉型回流水槽の試験部の流速を0〜8m
/sの範囲で、0.5m/sの単位で増加し、そのとき
試験平板と比較平板に沿って流れる空気の挙動を観察し
た。ノズル25から供試平板26に対して供給する空気
量は、供給空気が試験部流速と同一速度で一様に流れる
と仮定して空気膜の平均厚さが0.5mmとなるように
設定し調整した。
【0030】なお、試験部の流速は、供試平板26の前
縁であって、平板26の表面から150mm離れた位置
に設置したピトー管を使用して測定した。前記試験の観
察結果を表1に示す。この試験から表面にV型細溝を有
する供試平板上の表面層は、細溝のない平坦な表面層に
比較して高流速まで空気の剥離を抑制し、さらに空気が
剥離した場合でもその量が少なく、高流速域で空気膜保
持性に優れていることが確認できた。
【0031】前記のような多数の試験を行った結果、V
型細溝の効果は、開口部の間隔sが2.5〜0.3m
m、好ましくは1.5〜0.5mmである上に、深さh
との比s/hが2〜0.5、好ましくは1.5〜0.7
であることが多数の試験結果より得られている。
【0032】
【0033】
【発明の効果】本発明に係る液体と接する構造物の表面
は、表面に微細な凹凸を有し かつ前記凹凸部に頂部を
撥水性材料で形成した膜体で液体の流れ方向に平行に配
置した多数の細溝、あるいはリブレット状の細長い溝を
被覆した構造となっている。この構造物の表面は外部か
ら供給された空気を取り込んで容易に空気膜を形成し、
そしてその細溝の空気層を保持する作用により、液体の
流速が大となっても空気層が容易に表面から剥離するこ
ともなく、その結果、細溝のない平坦な表面の場合と比
較して少ない動力でもって大幅な流体摩擦抵抗を低減で
きる。
【0034】また、液体と接する構造物の表面が傾斜面
である場合は、その表面に形成した細溝内に供給された
空気を浮力を利用して保持するため、厚い空気膜を安定
して維持でき、表面が水との接触から保護され、汚れや
腐食を防止ないしは減少させることができる。また、空
気を案内あるいは保持する細溝を持つ表面に物が衝突し
た場合でも溝の頂部が損傷しても溝の凹部は保護されて
空気を保持する能力を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による液体と接する構造物の実施例を示
す船舶の概略側面図である。
【図2】底部の一部を拡大した横断面図である。
【図3】底部の他の実施例における一部を拡大した横断
面図である。
【図4】膜体を拡大して示す断面図である。
【図5】膜体表面の空気膜を保持する作用の説明図であ
る。
【図6】V型溝の他の実施例の説明図である。
【図7】V型溝の他の実施例の説明図である。
【図8】V型溝の他の実施例の説明図である。
【図9】船側部あるいは船底部の一部を拡大して示す横
断面図である。
【図10】試験平板の取付状態を示す側面図である。
【図11】試験平板の下面図である。
【符号の説明】
1 船舶 2 底部 3 膜体 4 ノズル
5 コンプレッサ 6 V型溝 7 開口部 8 粉体粒子 9 塗
膜層 9’ 頂部 10 凹部 11 凸部 12 膜体表面 13
空気膜 14 水 15 空気膜 20 試験部天井 2
1 ステー 22 試験平板本体 23,24 くさび型前後端部 25 スリット型ノズル 26 供試平板 a,
a’ 空気

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 表面に微細な凹凸を有し、かつ少なくと
    も前記凹凸部の頂部を撥水性材料で形成した膜体で液体
    の流れ方向に平行に配置した多数の細溝を被覆した液体
    と接する構造物の表面構造。
  2. 【請求項2】 断面がV型となるよう構成した請求項1
    記載の細溝。
  3. 【請求項3】 断面において開口部の間隔sが2.5m
    m以下でかつ深さhとの比s/hが2以下となるよう構
    成した請求項1記載の細溝。
  4. 【請求項4】 断面において膜体で被覆した細溝の頂部
    が平坦又は円弧状に形成した請求項1記載の液体と接す
    る構造物の表面構造。
  5. 【請求項5】 傾斜又は植立する角θを有する構造物の
    表面であって膜体で被覆した細溝の断面形状の底辺の下
    部角をαとするとき、α>θとなるよう構成した請求項
    1記載の液体と接する構造物の表面構造。
JP7076474A 1995-03-31 1995-03-31 液体と接する構造物の表面構造 Withdrawn JPH08268377A (ja)

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