JPH08267757A - オリフィスプレート、オリフィスプレートの製造方法、液体混合装置およびプリンタ装置 - Google Patents

オリフィスプレート、オリフィスプレートの製造方法、液体混合装置およびプリンタ装置

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JPH08267757A
JPH08267757A JP6945895A JP6945895A JPH08267757A JP H08267757 A JPH08267757 A JP H08267757A JP 6945895 A JP6945895 A JP 6945895A JP 6945895 A JP6945895 A JP 6945895A JP H08267757 A JPH08267757 A JP H08267757A
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liquid
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orifice plate
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JP6945895A
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Inventor
Kouichirou Kijima
公一朗 木島
Tetsuo Nakayama
徹生 中山
Masato Ando
真人 安藤
Takaaki Murakami
隆昭 村上
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 歩留まりの向上並びに大口径化が可能な低コ
ストのオリフィスプレートを提供する。 【構成】 面内方向に流路4を有した中間プレート11
4を、供給口1,2が設けられた下層プレート112
と、ノズル3が形成された上層プレート118と異なる
金属材料によって形成したオリフィスプレート11。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば記録紙等に印字
を行うプリンタ等に使用されるオリフィスプレート、そ
のオリフィスプレートの製造方法、このオリフィスプレ
ートを用いた液体混合装置、及びこのオリフィスプレー
トを用いたプリンタ装置に関し、特にオリフィスプレー
トの材質に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、いわゆるオンデマンド型のプリン
タ装置は、記録信号に応じてインク液滴をノズルより吐
出して紙やフィルム等の記録媒体に記録するプリンター
であり、小型化、低コスト化が可能なため近年急速に普
及しつつある。
【0003】ところで、インク液滴を吐出する方法に
は、これまで様々な方法が提案されているが、ピエゾ素
子を用いる方法または発熱素子を用いる方法が一般的で
ある。ピエゾ素子を用いる方法というのは、該ピエゾ素
子の変形によりインクに圧力を与えることにより、イン
ク液滴をノズルより吐出させる手法である。一方、発熱
素子を用いる方法というのは、該発熱素子によってイン
クを加熱沸騰させ、発生する泡の圧力で、インク液滴を
ノズルより吐出させる方法である。
【0004】一方、近年、特にオフィスにおいてデスク
トップパブリッシングと呼ばれるコンピュータを用いた
文書作成が盛んに行われるようになってきており、最近
では、文字や図形だけではなく写真等のカラーの自然画
像を文字や図形とともに出力するという要求が増加して
きている。このような高品位な自然画像をプリントする
には中間調の再現が重要である。
【0005】このオンデマンド型のプリンタ装置におい
て、中間調を再現するには以下の方法が提案されてい
る。第1の方法としてピエゾ素子あるいは発熱素子に与
える電圧やパルス幅を変化させて、吐出する液滴サイズ
を制御することで印字ドットの径を可変として階調を表
現するものがある。
【0006】しかし、この第1の方法は、ピエゾ素子あ
るいは発熱素子に与える電圧やパルス幅を下げすぎると
インクを吐出しなくなるため最小液滴径に限界があり、
表現可能な階調段数が少なく、特に低濃度の表現が不可
能な欠点を有している。従って、自然画像のプリントア
ウトには、甚だ不満足なものである。
【0007】第2の方法として、ドット径は変化させず
に1画素を例えば4×4のドットより成るマトリクスで
構成し、このマトリクス単位でいわゆるディザ法を用い
て階調表現を行う方法がある。
【0008】しかし、この第2の方法においても、例え
ば1画素を4×4のマトリクスで構成した場合、17階
調の濃度を表現することができるが、例えば上記第1の
方法と同じドット密度で印字した場合には、解像度が1
/4に劣化してしまい、荒さが目立つため、これも自然
画像のプリントには不満足なものとなる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このため、上記した従
来の方法における問題点を克服するために、本願出願人
は先に、いわゆるオンデマンド型のプリンタ方式におい
て吐出される液滴のインクの濃度、すなわち印字される
ドットの濃度を制御することを可能にし、解像度の劣化
を発生させることなく、自然画像をプリントするプリン
タ装置を提案している。
【0010】本願出願人が先に提案したオンデマンド型
のプリンタ装置に用いるノズル部分、すなわちインクと
希釈液である透明溶媒を混合させ吐出させるために用い
るオリフィスプレートの構造を図12に示し、その製造
プロセスを図13に示す。
【0011】オリフィスプレート418は、図12に示
すように、3層のプレート419、420、421が積
層されてなる。このオリフィスプレート418の一方の
面418aには、例えばインクと透明溶媒が供給される
2つの供給口422、423が設けられている。そし
て、これら供給口422、423と対向するオリフィス
プレート418の他方の面418bには、これらインク
と透明溶媒を混合した混合液体を吐出させるノズル42
4が設けられている。
【0012】このノズル424と一方の供給口422と
は、相対向する位置に設けられるようになっている。さ
らに、真ん中に設けられるプレート420には、各供給
口422、423とノズル424を接続する流路425
がこのプレート420の面内方向に形成されている。
【0013】このオリフィスプレート418を製造する
には、先ず図13(a)に示すように、ステンレス等の
母材プレート401にドライフィルムレジストあるいは
液状レジスト等からなる感光性レジストにより露光現像
して、レジストパターン411を得る。このレジストパ
ターン411は、供給口となる位置に形成される。
【0014】次に、同図(b)に示すように、ニッケル
(Ni)をレジストパターン411と同じ厚さで電鋳
(電気メッキ)し、Niパターン412を得る。そし
て、同図(c)に示すように、この上にドライフィルム
レジストあるいは液状レジスト等よりなる感光性のレジ
ストにより露光現像して、レジストパターン413を得
る。
【0015】さらに、同図(d)に示した工程と同様に
して、Niをレジストと同じ厚さで電鋳(電気メッキ)
し、Niパターン414を得る。次に、同図(e)に示
すように、ドライフィルムレジストあるいは液状レジス
ト等よりなる感光性のレジストにより露光現像して、レ
ジストパターン415を得る。
【0016】そして、同図(f)に示すように、上記レ
ジストパターン415上及びNiパターン414上に、
スパッタリングまたは蒸着によりNi膜416を形成す
る。次いで、同図(g)に示すように、Niをレジスト
パターン415の厚さよりも薄く電鋳(電気メッキ)し
てNiパターン417を得る。
【0017】そして最後に、同図(h)に示すように、
レジストパターン除去液、例えばKOH水溶液等により
レジストパターンを除去し、母材プレート401よりN
iを剥がしてオリフィスプレート418を得る。
【0018】しかしながら、このオリフィスプレート4
18は、図13に示す製造プロセスにおいて説明した如
く、スパッタリングあるいは蒸着を用いて製造する必要
がある。そのため、メッキプロセスのみでオリフィスプ
レートを作製することができず、スパッタリング装置等
の如き高額な装置を必要としていた。
【0019】また、真空蒸着装置を用いてオリフィスプ
レート418を製造した場合、図14(a)に示すNi
膜416の成膜時において、蒸着源426よりNi粒子
が飛来して本来付着される部分以外の部分に付くことが
ある。
【0020】すなわち、蒸着源426より蒸発したNi
粒子は、途中で方向を変化させることなく、ほぼ直進し
てくる。このため、蒸着源426が基板の法線方向に一
致していない領域においては、レジストパターン415
の側面においても、Ni膜416Dが形成されてしまう
ことになる。
【0021】このレジストパターン415の側面に形成
されたNi膜416Dにより、最上層のレジストパター
ン415の上面に形成されたNi膜416Aと、中間層
のNi膜414上に形成されたNi膜416B及びレジ
ストパターン413上に形成されたNi膜416Cと
を、大面積にわたり電気的に完全に分離することが困難
となる。
【0022】図14(b)に蒸着後、レジストパターン
を除去し母材プレート401よりNiを剥がしたオリフ
ィスプレート418を示す。この図より、最上層のレジ
ストパターン415の側面に形成されたNi膜416D
が存在する領域は、このNi膜416Dの上にも次工程
でNi膜417Dが付いてしまうため、不良部分となっ
てしまう。
【0023】この最上層のレジストパターン415の側
面に形成されたNi膜417Dは、他の部分と同様Ni
によって構成されているので、化学的に除去することは
困難である。このため、例えば研磨等の機械的な方法に
よって除去するしかなく、オリフィスプレート418の
歩留まりの低下という問題を招いていた。
【0024】上記した不良部分を発生させないために
は、蒸着源426より飛来するNi粒子の方向を、絶え
ずレジストパターン415の法線方向に一致させる必要
がある。そうすると、真空蒸着装置の大型化、すなわち
設備が高額化し、あるいは作製するオリフィスプレート
の小型化、つまり大口径化(低コスト化)が不可能とな
るといった問題が生ずる。
【0025】図14において真空蒸着装置を用いた例を
示したが、Ni膜416を成膜する方法としてスパッタ
リングを用いた場合においては、蒸着よりもNi粒子の
直進性は劣るので、不良部分はさらに広がり、歩留まり
のさらなる低下をもたらす。
【0026】そこで本発明は、上述の問題点に鑑みて提
案されたものであり、オリフィスプレートの歩留まりを
向上させると共に、大口径化を可能となす低コスト化を
実現するオリフィスプレートを提供する。また、このオ
リフィスプレートを用いた信頼性が高く安価な液体混合
装置並びにプリンタ装置を提供することを目的とする。
【0027】
【課題を解決するための手段】本発明に係るオリフィス
プレートにおいては、上記した課題を解決するために、
中間プレートを、上層プレートと下層プレートに対して
異なる金属材料により形成する。上層プレートと下層プ
レートのうち少なくともいずれか一方をニッケルを主成
分とした金属材料とし、中間プレートを銅を主成分とし
た金属材料とする。
【0028】また、このオリフィスプレートに設けられ
た供給口には、2種以上の液体が供給されるが、その1
種以上がインクとされる。または、1種以上がインク
で、他の1種以上が希釈液、例えば透明溶媒である。
【0029】本発明に係るオリフィスプレートの製造方
法においては、先ず、母材プレート上に感光性レジスト
を塗布し露光現像して、2種以上の異なる液体が供給さ
れる複数の供給口となる部分に第1のレジストパターン
を形成する。次に、この第1のレジストパターンの周り
に、該第1のレジストパターンの厚みと同じ厚みの第1
の金属材料からなるパターンをメッキによって形成す
る。次いで、これら第1のレジストパターンと第1の金
属材料からなるパターン上に感光性レジストを塗布し露
光現像して、面内方向に流路を形成するための第2のレ
ジストパターンを形成する。次に、この第2のレジスト
パターンの周りに、該第2のレジストパターンの厚みと
同じ厚みの第2の金属材料からなるパターンをメッキに
よって形成する。
【0030】次いで、これら第2のレジストパターンと
第2の金属材料からなるパターン上に、第1の金属材料
とは異なる第3の金属材料からなるパターンをメッキに
よって形成する。そして、第3の金属材料からなるパタ
ーン上に、感光性レジストを塗布し露光現像して、一方
の第1のレジストパターンと対向する位置に第3のレジ
ストパターンを形成する。
【0031】次に、上記第3のレジストパターン上を除
く第3の金属材料からなるパターン上に、該第3の金属
材料とは異なる第4の金属材料からなるパターンをメッ
キによって形成する。次いで、母材プレートからこの上
に積層されたプレートを外し第1、第2及び第3のレジ
ストパターンを全て除去する。そして最後に、第2のレ
ジストパターンが形成されていた部分に対応する第3の
金属材料からなるパターンを除去する。
【0032】なお、第3の金属材料からなるパターンを
形成するには、無電解メッキにより形成する。
【0033】液体混合装置においては、このオリフィス
プレートを用いたもので、液体が満たされた液体収容容
器を各供給口に接続すると共に、2種以上の液体を混合
した混合液体を収容する混合液収容容器をノズルに接続
する。
【0034】一方、プリンタ装置においては、やはりこ
のオリフィスプレートを用いたもので、供給口近傍部に
おける液体の圧力を上昇させる圧力上昇手段を該供給口
近傍部に設ける。そして、この圧力上昇手段によって各
供給口近傍部における液体の圧力を上昇させ、混合した
混合液体をノズルより吐出して記録媒体に付着させる。
【0035】圧力上昇手段としては、ヒーターまたは圧
電素子を使用する。圧電素子としては、例えばピエゾ素
子が使用できる。
【0036】
【作用】本発明によれば、供給口が設けられた下層プレ
ートと、ノズルが設けられた上層プレートと、流路を有
する中間プレートを、真空薄膜形成装置を用いずにメッ
キ工程で形成しているので、簡単に歩留りが良く、大口
径で信頼性の高いオリフィスプレートが得られる。
【0037】また、この安価で信頼性の高いオリフィス
プレートを液体混合装置に用いることで、この液体混合
装置自体のコストの低下が望める。
【0038】同様に、安価なオリフィスプレートをプリ
ンタ装置に用いることで、このプリンタ装置自体のコス
トの低下が望める。
【0039】
【実施例】以下、本発明を適用した具体的な実施例につ
いて図面を参照しながら詳細に説明する。
【0040】実施例1 始めにオリフィスプレートの実施例について説明する。
オリフィスプレート11は、図1に示すように、下層プ
レート112と、中間プレート114と、上層プレート
118とからなり、この順に積層された構成とされてい
る。
【0041】下層プレート112には、2種以上の異な
る液体が供給される複数の供給口1,2が設けられてい
る。この例では、液体を2種類とするため、供給口1,
2を2つとした。なお、液体が3種類以上の場合は、そ
の液体の種類に応じて供給口1,2を3つ以上とする。
【0042】これら供給口1,2には、少なくとも一方
にインクが供給されるようになっている。この例では、
一方の供給口1に希釈液である透明溶媒が供給され、他
方の供給口2にインクが供給される。供給口1,2は、
図2にオリフィスプレートの供給口1,2が設けられる
面11aとは反対側の面11bから見た平面図に示すよ
うに、円形の貫通孔として、下層プレート112に形成
されている。なお、かかる供給口1,2は、必ずしも円
形の貫通孔でなくてもよく、例えば楕円形状或いは矩形
形状であっても構わない。
【0043】上層プレート118には、2種以上の液体
を混合した混合液体を吐出するノズル3が形成されてい
る。かかるノズル3は、一方の供給口1と相対向する位
置に設けられ、該供給口1の開口径よりも大きな開口径
を有した円形の貫通孔として形成されている。なお、ノ
ズル3は、上記のように供給口1の開口径よりも大きな
開口径とすることが望ましいが、該供給口1の開口径と
同じであってもよい。また、ノズル3は、供給口1,2
と同じく円形の貫通孔でなくてもよく、例えば楕円形状
或いは矩形形状であっても構わない。
【0044】中間プレート114は、上層プレート11
8と下層プレート112の間に設けられている。かかる
中間プレート114は、2枚のプレートである第1のプ
レート114aと第2のプレート114bを積層した積
層構造とされている。中間プレート114を積層構造と
するのは、流路4を高精度な寸法精度に加工するためで
ある。なお、中間プレート114を単層構造とした場合
は、多少寸法精度が落ちるが、使用上は問題がない。従
って、中間プレート114を単層構造として使用でき
る。
【0045】この積層プレートのうち、第1のプレート
114aは下層プレート112側に設けられ、第2のプ
レート114bは上層プレート118側に設けられてい
る。本実施例では、中間プレート114を2層としてい
るが、それ以上であっても構わない。
【0046】そして、この中間プレート114には、内
面方向に流路4が形成されている。かかる流路4は、各
供給口1,2と接続されると共に、ノズル3とも接続す
るようになされている。また、この流路4は、図2に示
すように、ノズル3と対向しない供給口2よりノズル3
へ向かって次第にその幅が狭まるようなテーパー形状と
されている。なお、流路4は、テーパー形状に限らずス
トレート形状であってもよい。
【0047】そして特に、このオリフィスプレート11
においては、中間プレート114のうち第2のプレート
114bが、下層プレート112と上層プレート118
と異なる金属材料からなっている。すなわち、下層プレ
ート112と上層プレート118及び第1のプレート1
14aがいずれもニッケルを主成分とした金属材料とさ
れ、第2のプレート114bのみが銅を主成分とした金
属材料とされている。なお、中間プレート114が単層
の場合には、この中間プレート114が下層プレート1
12と上層プレート118と異なる金属材料で形成され
る。
【0048】実施例2 次に、上記構成のオリフィスプレート11の製造方法に
ついて、図3を参照しながら説明する。
【0049】先ず、同図(a)に示すように、ステンレ
ス等の母材プレート101上にドライフィルムレジスト
あるいは液状レジスト等よりなる感光性のレジストを塗
布する。そして、このレジストを露光現像して、2種以
上の異なる液体が供給される複数の供給口となる部分に
第1のレジストパターン111を形成する。この第1の
レジストパターン111は、共に平面形状が円形のパタ
ーンとして形成される。
【0050】次に、同図(b)に示すように、この第1
のレジストパターン111の周りに、該第1のレジスト
パターン111の厚みと同じ厚みの第1の金属材料から
なるパターン112を形成する。本実施例では、ニッケ
ルを主成分とする金属材料を、第1のレジストパターン
111と同じ厚さで電鋳(電気メッキ)した。
【0051】次いで、同図(c)に示すように、これら
第1のレジストパターン111と第1の金属材料からな
るパターン112上に、ドライフィルムレジストあるい
は液状レジスト等よりなる感光性レジストを塗布する。
そして、このレジストを露光現像して、面内方向に流路
を形成する第2のレジストパターン113を形成する。
【0052】第2のレジストパターン113は、一方の
第1のレジストパターン111から他方の第1のレジス
トパターン111へと向かって、次第にそのパターン幅
が狭くなるような平面形状として形成する。
【0053】次に、同図(d)に示すように、第2のレ
ジストパターン113の周りに、該第2のレジストパタ
ーン113の厚みと同じ厚みの第2の金属材料からなる
パターン114を形成する。本実施例では、第2の金属
材料として、第1の金属材料と同じニッケルを主成分と
する金属材料を用いた。
【0054】次に、同図(e)に示すように、これら第
2のレジストパターン113と第2の金属材料からなる
パターン114上に、第1の金属材料とは異なる第3の
金属材料からなるパターン115を形成する。本実施例
では、第3の金属材料として銅を主成分とする金属材料
を無電解メッキした。
【0055】次に、同図(f)に示すように、この第3
の金属材料からなるパターン115上に、ドライフィル
ムレジストあるいは液状レジスト等よりなる感光性レジ
ストを塗布する。そして、この感光性レジストを露光現
像して、一方の第1のレジストパターン111と相対向
する位置に、ノズル3を形成するための第3のレジスト
パターン117を形成する。この第3のレジストパター
ン117は、第1のレジストパターン111より一周り
大きな円形パターンとして形成する。
【0056】次に、同図(g)に示すように、第3のレ
ジストパターン117の周りに、この第3のレジストパ
ターン117の厚さよりも厚くならない程度に第4の金
属材料からなるパターン118を形成する。第4の金属
材料からなるパターン118は、第3の金属材料とは異
なる金属材料、例えばニッケルを主成分とした金属材料
を電鋳(電気メッキ)して形成した。
【0057】次いで、同図(h)で示すように、母材プ
レート101からこの上に積層されたプレートを外し、
レジストパターン除去液、例えばKOH水溶液あるいは
アセトン等からなる有機溶媒により、全てのレジストパ
ターンを除去する。
【0058】そして最後に、例えば塩化第2鉄溶液等に
このプレートを浸すことより、第2のレジストパターン
113と対応した位置に設けられた第3の金属材料から
なるパターン115を除去する。その結果、同図(i)
に示すように、供給口1,2、ノズル3、流路4を有し
たオリフィスプレート11が得られる。
【0059】以上のように、第1,第2及び第4の金属
材料をニッケルを主成分とし、第3の金属材料を銅を主
成分とすることにより、真空蒸着装置等の真空薄膜形成
装置を用いることなく、メッキ工程のみにより、簡単に
オリフィスプレートを作製することができ、しかも原材
料費用を低くすることができる。
【0060】なお、上述の製法においては、第1ないし
第4の金属材料としては、レジスト材料を除去する溶液
により影響を受けない材料を用いる必要がある。また、
第1の金属材料と第4の金属材料は、共に同じ材質であ
る必要はなく、ニッケルの純度にもこだわる必要がな
い。また、第2のプレート114bとなる第3の金属材
料の銅の純度にも制限はない。さらに、第3の金属材料
をアルミ等からなるアルカリ性の溶媒により除去可能な
材料としても何ら工程に変更はなく、オリフィスプレー
トを作製することができる。この場合は、レジストの除
去時にKOH等のアルカリ溶液を図3(h)の工程に使
用すると、この工程において第3の金属材料からなるパ
ターン115の除去を同時に行うことが可能となる。
【0061】ところで、上記構成のオリフィスプレート
11において、液体に対する化学的安定性を高めるため
に、図4に示すように、このオリフィスプレート11の
全面或いは液体に接触する部分に保護膜12を形成する
ようにしてもよい。具体的には、オリフィスプレート1
1を例えばAuの無電解メッキ液に浸すことにより、該
オリフィスプレート11の全面にAuよりなる保護膜1
2を形成する。かかる保護膜12が形成されることによ
り、オリフィスプレート11の化学的安定性が高まる。
【0062】実施例3 次に、液体混合装置の実施例を図5を参照しながら詳細
に説明する。
【0063】液体混合装置は、図1に示すオリフィスプ
レート11と、このオリフィスプレート11の各供給口
1,2に接続され、液体がそれぞれ満たされた液体収容
容器である第1のタンク31及び第2のタンク32と、
ノズル3に接続され、2種以上の液体を混合した混合液
体23を収容する混合液収容容器である第3のタンク3
3とを有して構成されている。
【0064】第1のタンク31は、ノズル3と対向して
設けられる供給口1と接続されている。この第1のタン
ク31には、第2のタンク32に満たされる液体と異な
る第1の液体21が満たされている。
【0065】一方、第2のタンク32は、他方の供給口
2と接続されている。この第2のタンク32には、第2
の液体22が満たされている。
【0066】そして、第3のタンク33は、ノズル3に
接続されている。この第3のタンク33には、第1の液
体21と第2の液体22が混合された混合液体23が、
ノズル3より吐出されて満たされるようになされてい
る。
【0067】この液体混合装置では、各タンク31,3
2,33内の圧力をそれぞれP1,P2,P3とした場
合(ただし、P1>P3、P2>P3とする。)に、一
方の供給口1よりオリフィスプレート11内に供給され
た第1の液体21と、他方の供給口2よりオリフィスプ
レート11内に供給され流路4を通過した第2の液体2
2は、混合室5において混合される。そして、その混合
液体23は、ノズル3より第3のタンク33へ吐出され
ることになる。
【0068】ここで、混合液体23の混合比率及び混合
された液体21,22の流量は、各々の液体21,22
の粘度及びタンク内の圧力P1,P2,P3、さらには
供給口1,2及び流路4並びに混合室5の流路抵抗によ
り変化させることができる。このオリフィスプレート1
1においては、供給口1,2のうちいずれかに対向して
ノズル3が配置されていることが、構造上簡単であり、
流路抵抗を低下させることが容易となる。また、混合さ
れる2種以上の液体21,22のうち混合比率の高い方
の液体を、ノズル3と対向する第1のタンク31に満た
すことが望ましい。
【0069】また、この液体混合装置で用いられるオリ
フィスプレート11は、図3に示した製造プロセスから
も理解できるように、該オリフィスプレート11の厚さ
を薄くすることが容易であり、且つ供給口1,2及びノ
ズル3の寸法も小さくすることも容易である。そのた
め、従来配置することが不可能であった微細領域に使用
することが可能な液体混合装置を提供することができ
る。
【0070】さらに、このオリフィスプレート11の厚
さは、第1のタンク31又は第2のタンク32と、第3
のタンク33との圧力差(P1−P3、P2−P3)及
び流路抵抗に耐え得ることができる厚さであればよく、
例えば0.2mm或いは0.1mm以下としても問題は
ない。従って、従来にない極めて薄型の液体混合装置が
得られる。
【0071】次に、ノズル3に接続される第3のタンク
33を取り外し、そのノズル3側の面を気体に開放した
例について、図6を参照しながら説明する。
【0072】例えば、第1のタンク31と第2のタンク
32の圧力をそれぞれP1,P2とし、ノズル3側の大
気圧をP3とする。そして、P1及びP2に圧力を加え
ない状態、つまりP1=P2=P3においては、供給口
1よりオリフィスプレート11内に供給された第1の液
体21と、供給口2よりオリフィスプレート11内に供
給された第2の液体22は、それぞれの表面張力のつり
あいを有する位置において、それぞれメニスカスを形成
し静止状態となる。
【0073】なお、上記メニスカスを形成する位置、例
えば第1の液体21におけるメニスカス41及び第2の
液体22におけるメニスカス42の位置は、流路形状に
より与えられることとなる。すなわち、図2に示した形
状のオリフィスプレート11を用いた場合においては、
図7の拡大図に示すメニスカス41,42の位置とな
る。
【0074】さらに、少なくとも混合がなされる流路4
及び混合室5の近傍においては、撥液性処理がなされて
いる場合においては、これら液体21,22は、混合が
なされる部分より供給口1側においてメニスカス41,
42を安定に形成し静止状態とすることができる。
【0075】次に、第1のタンク31又は第2のタンク
32内の圧力P1,P2を交互に上昇させた場合につい
て説明する。始めに、第2のタンク32内の圧力P2を
一時的に上昇させた後、第1のタンク31内の圧力P1
を一時的に上昇させた場合の動作説明を示す。
【0076】第2のタンク32内の圧力P2を一時的に
上昇させると、図8(a)に示すように、第2の液体2
2のメニスカス42は、第2のタンク32の圧力P2の
上昇により移動することになる。すなわち、メニスカス
42は、混合室5側へと移動する。
【0077】ここで、同図(b)に示すように、圧力の
上昇量及び上昇時間を調整することにより、メニスカス
42は、第1の液体21のメニスカス41と混合室5に
おいて接触することとなる。つまり、混合室5の近傍に
おいて、第1の液体21と第2の液体22とが混合し
て、混合液体23が生成されることとなる。
【0078】次に、第2のタンク32内の圧力P2を大
気圧P3に戻す。すると、流路4内に形成されるメニス
カス42は、他方のメニスカス41と接触しない位置に
存在することが安定であるので、第2のタンク32に接
続される供給口2側に後退することとなる。ここで、同
図(b)において接触していた第1の液体21と第2の
液体22とは分離を生じ、同図(c)に示すように、新
たにメニスカス42を生成することとなる。
【0079】そして、同図(d)に示すように、新たに
生成された第2の液体22のメニスカス42は、第2の
タンク32内の圧力P2の上昇が存在しない場合の安定
な位置に移動する。そして、混合室5の近傍において
は、混合された混合液体23がメニスカス43を形成す
ることとなる。
【0080】なお、ここで、第2の液体22の圧力P2
の上昇量及び上昇時間をさらに増加させることにより、
混合液体23に含まれる第2の液体22の混合比率を上
昇させることができる。つまり、生成される混合液体2
3の混合比は、第2のタンク32内の圧力P2の上昇量
及び上昇時間により調節される。
【0081】次に、第1のタンク31内の圧力P1を一
時的に上昇させる。すると、メニスカス43は、混合室
5内へ向かって移動することとなる。ここで、第1のタ
ンク31内の圧力P1を増大すると、混合液体23は、
同図(e)に示すように、ノズル3より吐出される。そ
して、第1の液体21には、新たなメニスカス41が生
成されることとなる。
【0082】つまり、上記した工程により、第1の液体
21と第2の液体22は混合室5において混合された
後、混合液体23となってノズル3より大気中に吐出さ
れることになる。なお、第1のタンク31内の圧力P1
を一時的に上昇させるタイミングは、混合液体23と第
1の液体21との相互拡散が過度に進展する以前である
ことが必要である。
【0083】ところで、この例の液体混合装置において
は、供給口1,2を2つとし、ノズル3を1つとしてい
るが、これら供給口1,2とノズル3の組み合わせを1
対としたものを、かかるオリフィスプレート11に複数
個配列して設けるようにしてもよい。
【0084】実施例4 次に、いわゆるオンデマンド型のプリンタ装置の実施例
について図面を参照しながら説明する。ここでは、イン
クを定量側に、希釈液を吐出側に設け、これらを混合し
た混合液体を記録紙等に吐出する、いわゆるキャリアジ
ェット式プリンタ装置の例として説明する。
【0085】このキャリアジェット式プリンタ装置は、
図9に示すように、先の実施例1で説明した図1に示す
オリフィスプレート11と、このオリフィスプレート1
1の各供給口1,2近傍部に設けられる圧力上昇手段5
1,52とを備え、この圧力上昇手段51,52によっ
て各供給口1,2近傍部における液体21,22の圧力
を上昇させることにより、混合液体23をノズル3より
吐出して記録媒体に対して付着させるものである。
【0086】圧力上昇手段51,52は、供給口1,2
近傍部における液体21,22の圧力を上昇させるため
のもので、各供給口1,2の近傍部に設けられている。
この圧力上昇手段51,52は、供給口1,2が設けら
れるオリフィスプレート11の主面11a側に設けられ
た積層プレート26内に内蔵されている。
【0087】積層プレート26は、2枚のプレート26
a,26bを重ね合わせたもので、各供給口1,2に接
続される流路24,25を有している。そして、その流
路24,25内であって下方のプレート26bに、各供
給口1,2と対向した近傍位置に圧力上昇手段51,5
2が設けられている。なお、圧力上昇手段51,52が
設けられるプレート26bは、シリコン基板によって形
成される。
【0088】圧力上昇手段51,52としては、供給口
1,2近傍部における液体21,22の圧力を上昇させ
ることができるものであれば何でもよく、例えばヒータ
ーや、ピエゾ素子等の如き圧電素子が使用できる。この
例では、ヒーターを使用した。
【0089】上記構成のプリンタ装置の動作は、次の通
りである。なお、第1の液体21には希釈液である透明
溶媒を用い、第2の液体22にはインクを用いる。
【0090】先ず、図10(a)において、第2の液体
22が供給される供給口2近傍部に設けられる圧力上昇
手段52に信号を与えて第2の液体22を沸騰させ、該
供給口2近傍部の圧力P2を上昇せしめる。その結果、
第2の液体22のメニスカス42は、混合室5側へと移
動する。
【0091】そして、圧力P2の上昇量及び上昇時間を
調整することにより、メニスカス42は、同図(b)に
示すように、第1の液体21のメニスカス41と混合室
5において接触することとなる。その結果、混合室5の
近傍部において、第1の液体21と第2の液体22が混
合した混合液体23が生成されることとなる。
【0092】次に、第2の液体22の供給口2近傍部に
設けられる圧力上昇手段52への信号をもとの値に戻
す。すると、第2の液体22の供給口2側の圧力上昇が
存在しない場合においては、第2の液体22のメニスカ
ス42は、第1の液体21のメニスカス41と接触しな
い位置に存在することが安定であるので、同図(c)に
示すように、この第2の液体22の供給口2側に後退
し、第1の液体21と分離される。そして、混合室5の
近傍部においては、同図(d)に示すように、中間濃度
を有した混合液体23が形成される。
【0093】なお、ここで、第2の液体22の圧力P2
の上昇量及び上昇時間、すなわち、圧力上昇手段52に
与える信号をさらに増加させることにより、混合液体2
3に含まれる第2の液体22の混合比率、すなわちイン
ク濃度を上昇させることができる。つまり、生成される
混合液体23の混合比(インク濃度)は、圧力P2の上
昇量及び上昇時間、すなわち圧力上昇手段52に与える
信号により調節される。
【0094】次に、第1の液体21が供給される供給口
1近傍部に設けられる圧力上昇手段51に信号を与えて
第1の液体21を沸騰させ、該供給口1近傍部の圧力P
1を一時的に上昇させる。すると、混合液体23が混合
室5側へ向かって移動することとなる。ここで、第1の
液体21の圧力P1を増大すると、混合液体23は、同
図(e)に示すように、ノズル3より大気中に吐出さ
れ、このノズル3と対向して設けられる記録媒体である
記録紙(図示は省略する。)に付着する。この一方、第
1の液体21が供給される供給口21には、新たなメニ
スカス41が生成されることとなる。
【0095】ここで、第1の液体21が供給される供給
口1近傍部に設けられる圧力上昇手段51に信号を与え
るタイミングは、混合液体23と第1の液体21との相
互拡散が過度に進展しない以前であることが必要であ
る。
【0096】このように構成されたオンデマンド型のプ
リンタ装置においては、インクとした第2の液体22の
圧力P2の上昇量及び上昇時間、すなわち、圧力上昇手
段52に与える信号を調節することにより、混合液体2
3に含まれる第2の液体22の混合比率、すなわちイン
ク濃度を調節することができるので、従来のオンデマン
ド型のプリンタ装置にはなかった諧調表現が可能とな
る。
【0097】ところで、このプリンタ装置において、印
字性能をより高めるために、次のようにすることが望ま
しい。
【0098】第1に、オリフィスプレート11の厚みを
0.2mm以下とし、より好ましくは0.1mm以下と
する。オリフィスプレート11の厚みが0.2mmを越
えると、印字性能が悪くなるためである。
【0099】第2に、図10に示す第1の液体21が供
給される供給口1にメニスカスが形成される部分(吐出
側)の開口面積S1を、50≦S1≦40000μm2
とする。好ましくは、100≦S1≦10000μm2
とする。この数値の上限は、プリンタとして最低限度必
要な解像度(40000μm2 で75dpi、1000
0μm2 で200dpi程度)で印画できるか否かによ
り定められる。従って、40000μm2 を越えると、
最低限度必要な解像度で印画できなくなる。一方、下限
は、吐出できるか否かにより定められる。ここでは、5
0μm2 未満となると、混合液体を吐出できなくなる。
【0100】一方、第2の液体22のメニスカスが形成
される部分(定量側)の開口面積S2は、5/1000
0≦S2/S1≦10μm2 とする。10μm2 を越え
ると、オリフィス周囲にインクが広がり精度が落ちる。
これに対して、5/10000μm2 未満では、一回で
定量できる量が少なすぎてしまう。また、高精度なイン
クの定量を図るためには、上記開口面積S2を、5/1
0000≦S2/S1≦5μm2 とする。さらに、高精
度なインク一回の動作とするためには、1/100≦S
2/S1≦5μm2 とする。また、記録ドットの最低濃
度を低くするために、1/100≦S2/S1≦1/2
μm2 とする。
【0101】第3に、オンデマンド型のプリンタ装置と
して、本発明のオリフィリスプレート11を用いた場
合、前記2種以上の液体はそれぞれの液体の供給口の圧
力の上昇が存在しない場合においては、それぞれ混合さ
れる流路より供給口側において、表面張力のエネルギが
最小となるメニスカスを形成し静止状態となる。かかる
場合において、吐出側と定量側の図9に示す最短距離d
は、1/10√S1≦d≦5√S1とすることが好まし
い。最短距離dが5√S1を越えると、インク定量の応
答性が悪くなり、逆に1/10√S1未満であると、自
然混合しやすくなる。
【0102】この他、供給口1,2とノズル3の組み合
わせを1対としたものをオリフィスプレート11に複数
個配列した場合においては、対をなすメニスカスの中心
の間隔は、他の対におけるメニスカスの中心間距離より
も近接していることが望ましい。
【0103】なお、この実施例4では、キャリアジェッ
ト式のプリンタ装置の例としたが、定量側に希釈液を、
吐出側にインクを設け、これらを混合した混合液体を吐
出させるようにした、いわゆるインクジェット式のプリ
ンタ装置に本発明を適用してもよい。
【0104】実施例5 次に、圧力上昇手段51,52としてピエゾ素子等の如
き圧電素子61,62を用いたプリンタ装置の例を図1
1に示す。
【0105】圧電素子61,62は、各供給口1,2に
接続される希釈液である第1の液体21が満たされる液
体収容容器63と、インクである第2の液体22が満た
される液体収容容器64にそれぞれ設けられる。かかる
圧電素子61,62は、この圧電素子61,62に供給
される信号により変形し、その変形時における圧力によ
り液体収容容器63,64内の圧力P1,P2を変化さ
せるものである。
【0106】この圧電素子61,62を用いたプリンタ
装置においては、やはり先のヒーターを用いたものと同
様に、圧電素子61,62に与える信号を調節すること
により、混合液体23に含まれる第2の液体22の混合
比率、すなわちインク濃度を調節することができる。
【0107】なお、ここでは、圧力上昇手段51,52
として圧電素子61,62を使用したが、この圧電素子
61,62にヒーターを組み合わせて用いることも可能
である。
【0108】
【発明の効果】本発明によれば、供給口が設けられた下
層プレートと、ノズルが設けられた上層プレートと、流
路を有する中間プレートを、真空薄膜形成装置を用いず
にいずれもメッキ工程によって形成しているので、原材
料費用を低く抑えることができ、しかも簡単に歩留りが
良く、大口径で信頼性の高いオリフィスプレートを提供
できる。
【0109】また、本発明のオリフィスプレートは、該
オリフィスプレート自体の厚さを薄くすることが容易で
あり、供給口及びノズルの寸法も小さくすることが簡単
にできる。
【0110】このようなオリフィスプレートを液体混合
装置に用いれば、従来配置することが不可能であった微
細領域に使用することができる。
【0111】また、このオリフィスプレートをプリンタ
装置に用いることで、従来のオンデマンド型のプリンタ
装置にはなかった諧調表現をすることができ、当該プリ
ンタ装置の低コスト化が実現される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したオリフィスプレートの構成を
示す断面図である。
【図2】本発明を適用したオリフィスプレートをノズル
側より見た状態の平面図である。
【図3】本発明を適用したオリフィスプレートの製造工
程を順次示す断面図である。
【図4】図1に示すオリフィスプレートの全面に保護膜
を形成したオリフィスプレートの断面図である。
【図5】本発明を適用した液体混合装置の構成を示す断
面図である。
【図6】ノズル側に設けられるタンクを取り外した液体
混合装置の構成を示す断面図である。
【図7】図6の液体混合装置のメニスカス形成部分を示
す要部拡大断面図である。
【図8】図6の液体混合装置における混合液体吐出動作
を示す断面図である。
【図9】本発明を適用したプリンタ装置の断面図であ
る。
【図10】本発明を適用したプリンタ装置における混合
液体吐出動作を示す断面図である。
【図11】圧力上昇手段として圧電素子を用いたプリン
タ装置の断面図である。
【図12】従来のオリフィスプレートの断面図である。
【図13】従来のオリフィスプレートの製造工程を示す
断面図である。
【図14】真空蒸着装置を用いてNi膜を成膜する工程
を示す拡大断面図である。
【符号の説明】
1,2 供給口 4 流路 5 混合室 11 オリフィスプレート 23 混合液体 31 第1のタンク 32 第2のタンク 33 第3のタンク 41,42 メニスカス 51,52 圧力上昇手段 61,62 圧電素子 112 下層プレート 114 中間プレート 114a 第1のプレート 114b 第2のプレート 116 上層プレート
フロントページの続き (72)発明者 村上 隆昭 東京都品川区北品川6丁目7番35号 ソニ ー株式会社内

Claims (19)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2種以上の異なる液体が供給される複数
    の供給口が設けられた下層プレートと、 いずれか1つの供給口と相対向する位置に2種以上の液
    体を混合した混合液体を吐出するノズルが設けられた上
    層プレートと、 これら下層プレートと上層プレートの間に設けられ、上
    記各供給口とノズルに接続する面内方向に流路を有した
    中間プレートとを備えてなり、 中間プレートは、上層プレートと下層プレートと異なる
    金属材料からなることを特徴とするオリフィスプレー
    ト。
  2. 【請求項2】 上層プレートと下層プレートのうち少な
    くともいずれか一方がニッケルを主成分とした金属材料
    からなり、中間プレートが銅を主成分とした金属材料か
    らなることを特徴とする請求項1記載のオリフィスプレ
    ート。
  3. 【請求項3】 2種以上の液体のうち1種以上がインク
    であることを特徴とする請求項1記載のオリフィスプレ
    ート。
  4. 【請求項4】 2種以上の液体のうち1種以上がインク
    であり、他の1種以上が希釈液であることを特徴とする
    請求項1記載のオリフィスプレート。
  5. 【請求項5】 母材プレート上に感光性レジストを塗布
    し露光現像して、2種以上の異なる液体が供給される複
    数の供給口となる部分に第1のレジストパターンを形成
    する工程と、 この第1のレジストパターンの周りに、該第1のレジス
    トパターンの厚みと同じ厚みの第1の金属材料からなる
    パターンをメッキによって形成する工程と、 これら第1のレジストパターンと第1の金属材料からな
    るパターン上に感光性レジストを塗布し露光現像して、
    面内方向に流路を形成するための第2のレジストパター
    ンを形成する工程と、 この第2のレジストパターンの周りに、該第2のレジス
    トパターンの厚みと同じ厚みの第2の金属材料からなる
    パターンをメッキによって形成する工程と、 これら第2のレジストパターンと第2の金属材料からな
    るパターン上に、第1の金属材料とは異なる第3の金属
    材料からなるパターンをメッキによって形成する工程
    と、 この第3の金属材料からなるパターン上に、感光性レジ
    ストを塗布し露光現像して、一方の第1のレジストパタ
    ーンと対向する位置に第3のレジストパターンを形成す
    る工程と、 上記第3のレジストパターン上を除く第3の金属材料か
    らなるパターン上に、該第3の金属材料とは異なる第4
    の金属材料からなるパターンをメッキによって形成する
    工程と、 母材プレートからこの上に積層されたプレートを外し、
    第1、第2及び第3のレジストパターンを全て除去する
    工程と、 第2のレジストパターンが形成されていた部分に対応す
    る第3の金属材料からなるパターンを除去する工程とを
    有してなるオリフィスプレートの製造方法。
  6. 【請求項6】 第3の金属材料からなるパターンは、無
    電解メッキにより形成することを特徴とする請求項5記
    載のオリフィスプレートの製造方法。
  7. 【請求項7】 第1の金属材料がニッケルを主成分と
    し、第3の金属材料が銅を主成分としたことを特徴とす
    る請求項5記載のオリフィスプレートの製造方法。
  8. 【請求項8】 第4の金属材料がニッケルを主成分と
    し、第3の金属材料が銅を主成分としたことを特徴とす
    る請求項5記載のオリフィスプレートの製造方法。
  9. 【請求項9】 2種以上の異なる液体が供給される複数
    の供給口が設けられた下層プレートと、いずれか1つの
    供給口と相対向する位置に2種以上の液体を混合した混
    合液体を吐出するノズルが設けられた上層プレートと、
    これら下層プレートと上層プレートの間に設けられ、上
    記各供給口とノズルに接続する面内方向に流路を有した
    中間プレートとを備えてなるオリフィスプレートと、 各供給口に接続され、液体がそれぞれ満たされる液体収
    容容器と、 ノズルに接続され、2種以上の液体を混合した混合液体
    を収容する混合液収容容器と、 を備えてなる液体混合装置。
  10. 【請求項10】 下層プレートがニッケルを主成分とし
    た金属材料からなり、中間プレートが銅を主成分とした
    金属材料からなることを特徴とする請求項9記載の液体
    混合装置。
  11. 【請求項11】 上層プレートがニッケルを主成分とし
    た金属材料からなり、中間プレートが銅を主成分とした
    金属材料からなることを特徴とする請求項9記載の液体
    混合装置。
  12. 【請求項12】 2種以上の液体のうち1種以上がイン
    クであることを特徴とする請求項9記載の液体混合装
    置。
  13. 【請求項13】 2種以上の液体のうち1種以上がイン
    クであり、他の1種以上が希釈液であることを特徴とす
    る請求項9記載の液体混合装置。
  14. 【請求項14】 2種以上の異なる液体が供給される複
    数の供給口が設けられた下層プレートと、いずれか1つ
    の供給口と相対向する位置に2種以上の液体を混合した
    混合液体を吐出するノズルが設けられた上層プレート
    と、これら下層プレートと上層プレートの間に設けら
    れ、上記各供給口とノズルに接続する面内方向に流路を
    有した中間プレートとを備えてなるオリフィスプレート
    と、 各供給口近傍部に設けられ、これら供給口近傍部におけ
    る液体の圧力を上昇させる圧力上昇手段と、 この圧力上昇手段によって各供給口近傍部における液体
    の圧力を上昇させ、混合した混合液体をノズルより吐出
    して記録媒体に対して付着させる記録ヘッドと、 を備
    えてなることを特徴とするプリンタ装置。
  15. 【請求項15】 下層プレートがニッケルを主成分とし
    た金属材料からなり、中間プレートが銅を主成分とした
    金属材料からなることを特徴とする請求項14記載のプ
    リンタ装置。
  16. 【請求項16】 上層プレートがニッケルを主成分とし
    た金属材料からなり、中間プレートが銅を主成分とした
    金属材料からなることを特徴とする請求項14記載のプ
    リンタ装置。
  17. 【請求項17】 2種以上の液体のうち1種以上がイン
    クであり、他の1種以上が希釈液であることを特徴とす
    る請求項14記載のプリンタ装置。
  18. 【請求項18】 圧力上昇手段がヒーターであることを
    特徴とする請求項14記載のプリンタ装置。
  19. 【請求項19】 圧力上昇手段が圧電素子であることを
    特徴とする請求項14記載のプリンタ装置。
JP6945895A 1995-03-28 1995-03-28 オリフィスプレート、オリフィスプレートの製造方法、液体混合装置およびプリンタ装置 Withdrawn JPH08267757A (ja)

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