JPH08267699A - 砂目柄印刷物、そのグラビア印刷版及びその印刷版の作成方法 - Google Patents
砂目柄印刷物、そのグラビア印刷版及びその印刷版の作成方法Info
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Abstract
柄くせがなく、しかもザラツキ感がはっきりした砂目柄
を確実に印刷する。 【構成】 画像発生装置10により任意に発生させた砂
目柄画像データに基づいて解像度及びスキャン方向が彫
刻データと同一の彫刻用画像データを作成し、該画像デ
ータを彫刻データに変換した後に彫刻装置20を制御し
て、縦横にエンドレス周期で砂目柄セルパターンを彫刻
して印刷版を作成する際、砂目画像データをモニタ表示
用フォーマットで発生させ、その解像度をレゾ変換装置
12で彫刻データと同一に変換し、スキャン方向変換装
置14でスキャン方向も同一に変換し、次いで各画素ブ
ロックに含まれる全画素を、整合処理装置16で白又は
黒のいずれか一方に統一して画素ブロックをセル対応と
非セル対応とに区別した後、セル対応画素ブロックに隣
接する他の同ブロックを除去して、前記彫刻用画像デー
タを作成する。
Description
ラビア印刷版及びそ印刷版の作成方法、特に建材用化粧
紙として好適に用いられる砂目柄印刷物、その印刷に用
いるグラビア印刷版、該印刷版を作成する印刷版の作成
方法に関する。
素材の表面を化粧すると共に、表面を保護する建材印刷
物が重要になってきている。このような建材印刷物の柄
には、所定の地色の用紙に多数の砂粒をばらまいたとき
に得られる模様、あるいはそれに類する模様からなる、
通常砂目柄と称されるものが知られている。
は、まず砂目のパターンを作成し、そのパターンに基づ
いて印刷版を作成する必要があるが、その主な方法とし
ては、次の2つが採用されている。
G)法と呼ばれる方法で、先ず、例えば砂粒を無地の紙
等の上にばらまいて砂目のパターンを作成し、それを写
真撮影して得られたフィルムの画像をスキャナで読み込
んで網点フィルムに出力し、それを印刷版の作成カメラ
で反射型フィルムであるオペークに複写し、そして、こ
のオペークをグラビア彫刻機の入力側である読み取りド
ラムに巻き付けた後、スキャニングして出力側のドラム
に巻き付けてあるシリンダに砂目パターンに対応するパ
ターンに対応するセルパターンを彫刻する方法である。
目パターンを電子的に発生させるダイレクト法であり、
画像データをデジタル的に彫刻機の制御に用いる彫刻デ
ータに変換し、該彫刻データを直接グラビア彫刻出力部
にわたして彫刻する方法である。ここで行われる画像デ
ータの彫刻データへの変換は、通常彫刻機付属のフロン
トエンドWS(ワークステーション)で行われる。
場合でも、又、本出願人が特開平5−88332で既に
提案している砂目柄画像データ発生システムを採用し
て、全く癖のない画像データを作成して印刷版を作成す
る場合でも、作成した画像データは2値画像であるにも
拘らず、従来のグラビア印刷版の作成システムでは、印
刷用シリンダに彫刻されるセルには調子がつき(階調が
生じ)、様々な大きさのセルが形成される。
2値画像を光学的に読み取っているため、エッジの部分
で半調(ハーフトーン)になる。この現象は、通常の印
刷物ではアンチエリアシングと呼ばれるエッジ部分を滑
らかにするプラスの効果になる。
タから彫刻データに変換する際、双方でレゾ(解像度:
1mm当りのドット数)が異なるためにレゾ変換が行わ
れているが、そのときの画像処理上の補間処理で半調画
素が発生する。例えば、濃度が0%画素と100%画素
の間に50%画素が補間される。
画素を単位(画素ブロック)として1つのセルを彫刻す
るようになっているため、セルが参照する画素のアドレ
スとのタイミングにより半調セルが彫られることがあ
る。
像データと彫刻セルとの関係を模式的に示した図15を
用いて説明すると、画像データは(A)に示すようにド
ラムの円周方向には、各行共(4n+2)個の画素の列
で構成され、彫刻開始点は左から順に奇数行では最初の
画素からカウントし、偶数行では3画素目(二重線で区
別して示す)からカウントするスキャニングを行ってシ
リンダ上部にセルを彫刻している。なお、ここでは正方
形1個が1画素で、中に記した×印はその画素が黒であ
ることを意味する。
開始点から4画素が全て黒であるから、図14(B)の
ように、網点面積率100%のセルが彫刻されるが、3
行目の場合は、開始点から1つ目のセルに対応する4画
素からなる画素ブロックには黒が3つで、2つ目の画素
ブロックには黒が1つしかないため、同図(C)のよう
に、連続した2つの半調セルが彫刻されることが起こ
る。
法を採用する場合でも、一般の印刷物を印刷する場合に
は、エッジがハーフトーンになるため見た目が美しくな
るという効果として現われる。
印刷物を印刷する際に前記のようにハーフトーンが印刷
されるような半調セルが形成された印刷版を用いたので
は、大きな問題があることが明らかになった。特に、印
刷媒体として通常化粧紙と呼ばれている建材印刷用原反
等の光沢の無い厚紙に印刷する場合には、インキが網点
面積率50%以上のセルであれば問題なく載るが、25
%以下のセルでは載らない。又、25〜56%のセルで
は載ったり載らなかったりして不安定である。その結
果、このような印刷版を用いて上記化粧紙を印刷する
と、原版や印刷版自体にはむらがなくともインキの付着
にむらができ、砂粒がつながった印象を与える筋むら
や、不自然なパターンの繰り返しの印象を与える柄くせ
が発生することが多い。
っても、50%以下のセルの集まりで砂粒を表現する
と、1つのセルで表現する場合に比べて焦点がぼけた感
じやにじんだ感じに見え、デザイン的に砂のざらつき感
が弱く、印刷の見当不良という印象を与える。
刷にはプラス効果があっても、建材印刷等で行う砂目柄
印刷にはマイナスの効果になることが多いことが明らか
になった。
くなされたもので、建材印刷用原反のようにインキの乗
りが悪い媒体に対しても、筋むらや柄くせが無く、しか
もザラツキ感がはっきりしている砂目柄を確実に印刷で
きるようにすることを課題とする。
柄のパターンが印刷されている砂目柄印刷物において、
砂目柄の単位となる砂粒が、実質的に同一の形状と大き
さで、且つ、全てが孤立して印刷されるようにすること
により、前記課題を解決したものである。
柄印刷物において、全ての砂粒が、グラビア印刷法によ
りベタ刷りされているようにしたものである。
柄印刷物において、砂目柄が2色以上のインキで印刷さ
れている場合、各色毎に同色の砂粒は全て孤立している
ようにしたものである。
柄印刷物において、砂目柄のパターンが所定のピッチで
縦横にエンドレス周期で印刷されているようにしたもの
である。
刷された砂目柄印刷物の印刷に使用するグラビア印刷版
において、1つのグラビアセルが砂目柄の単位となる砂
粒に対応付けられていると共に、各グラビアセルが実質
的に同一の形状と大きさで、且つ全てが孤立して彫刻さ
れているようにすることにより、同様に前記課題を解決
したものである。
ビア印刷版において、全てのグラビアセルが、網点面積
率100%で形成されるようにしたものである。
ビア印刷版において、砂目柄のパターンに対応するセル
パターンが、所定のピッチで縦横にエンドレス周期で彫
刻されているようにしたものである。
意の砂目画像データを発生させ、該画像データに基づい
て解像度及びスキャン方向が彫刻制御用の彫刻データと
同一である彫刻用画像データを作成し、該彫刻用画像デ
ータを彫刻データに変換した後、該彫刻データにより彫
刻装置を制御して砂目柄のパターンに対応するセルパタ
ーンを彫刻してグラビア印刷版を作成する印刷版の作成
方法において、前記彫刻用画像データでは、砂目柄の単
位となる砂粒に対応付けられている1つのグラビアセル
を彫刻する際にアドレスとして参照するセル対応画素ブ
ロックを、一定数の連続した画素で設定し、且つ各セル
対応画素ブロックを他のセル対応画素ブロックに隣接し
ないようにすることにより、前記課題を解決したもので
ある。
版の作成方法において、砂目画像データを、モニタ表示
用フォーマットで発生させ、該画像データの解像度を彫
刻データと同一に変換すると共に、スキャン方向も同一
に変換し、解像度及びスキャン方向が変換された画像デ
ータを構成する全画素をスキャン方向に沿って一定数の
画素からなる画素ブロックに分割し、次いで所定ルール
に従って、各画素ブロックに含まれる全画素を白又は黒
に統一し、そのいずれか一方をセル対応画素ブロックと
する画素整合処理を行い、その後所定ルールに従って、
セル対応画素ブロックに隣接する他のセル対応画素ブロ
ックを除去する隣接セル排除処理を行って、前記彫刻用
画像データを作成するようにしたものである。
刷版の作成方法において、砂目画像データを、解像度及
びスキャン方向が彫刻データと同一の条件で電子的に発
生させ、該画像データを構成する全画素をスキャン方向
に沿って一定数の画素からなる画素ブロックに分割し、
次いで所定ルールに従って各画素ブロックに含まれる全
画素を白又は黒に統一し、そのいずれか一方をセル対応
画素ブロックとする画素整合処理と、所定ルールに従っ
てセル対応画素ブロックに隣接する他のセル対応画素ブ
ロックを除去する隣接セル排除処理を同時に実行して、
前記彫刻用画像データを作成するようにしたものであ
る。
刷版の作成方法において、セル対応画素ブロックを、所
定ピッチで縦横にエンドレス周期となるパターンに配置
するようにしたものである。
討したところ、前述した如く砂目柄はその単位を構成す
る砂粒にサイズの小さいものが含まれていると、ぼやけ
た感じやにじんだ感じを与えたり、複数のセルが連なっ
て1つの砂粒を形成したりしていると、柄くせや筋目の
原因になったりすることを知見した。
されたもので、この発明によれば、砂目柄の単位となる
砂粒が、実質的に同一の形状と大きさで、且つ全てが孤
立して印刷されているようにすることにより、上記欠点
のない砂目柄印刷物を得ることができる。
の砂目柄印刷物において、全ての砂粒が、グラビア印刷
法によりベタ刷りされているようにする場合には、媒体
がインキの載りが悪い場合でも、良好な砂目柄を得るこ
とができる。
の砂目柄印刷物において、砂目柄が2色以上のインキで
印刷されている場合、各色毎に同色の砂粒は全て孤立し
ているようにする場合には、多色刷をした場合でも、自
然な感じを与える砂目柄印刷物を得ることができる。
の砂目柄印刷物において、砂目柄のパターンが所定のピ
ッチで縦横にエンドレス周期で印刷されている場合に
は、更に、縦横両方向に連続した自然なパターンで印刷
された砂目柄印刷物を得ることができる。
版を、1つのグラビアセルが砂目柄の単位となる砂粒に
対応付けられていると共に、各グラビアセルが実質的に
同一の形状と大きさで、且つ全てが孤立して彫刻されて
いるようにしたので、請求項1に記載したような砂目柄
の単位となる砂粒が、実質的に同一の形状と大きさで、
且つ全てが孤立して印刷されている砂目柄印刷物を確実
に印刷することができる。
のグラビア印刷版において、全てグラビアセルが、網点
面積率100%で形成されている場合には、ベタ印刷を
行うことになるため、使用する原反が建材に使用される
化粧紙等のインキが載り難いものであっても確実に砂目
柄印刷物を印刷することができる。
のグラビア印刷版において、砂目柄のパターンに対応す
るセルパターンが、所定のピッチで縦横にエンドレス周
期で彫刻されていること場合には、前記請求項4に記載
の砂目柄印刷物を確実に印刷することができる。
彫刻装置の制御用の彫刻データに直接対応する彫刻用画
像データを、砂目柄の単位である砂粒に対応付けられて
いる1つのグラビアセルを彫刻する際にアドレスとして
参照するセル対応画素ブロックを、一定数の画素で設定
し、且つ各セル対応画素ブロックが他のセル対応画素ブ
ロックに隣接しないように作成するようにしたので、該
彫刻用画像データを彫刻データに変換し、その彫刻デー
タを彫刻装置に適用することにより、請求項5、6に記
載の印刷版を確実に作成することができる。
求項9のようにする場合には、通常の画像処理装置を用
いて発生させた任意の砂目画像データを用いて、前記請
求項5、6に記載の印刷版を確実に作成でき、しかも、
彫刻装置として市販のグラビア彫刻システムを採用する
場合でも、そのフロントエンドWSの変換機能の制約を
受けることなく、確実に前記請求項5、6に記載の印刷
版を作成することが可能となる。
求項10のようにする場合には、請求項9の場合に比べ
て更に効率の良い印刷版の作成作業を行うことが可能と
なり、同様に彫刻装置として市販のグラビア彫刻システ
ムを採用する場合でも、そのフロントエンドWSの変換
機能の制約を受けることなく、確実に前記請求項5、6
に記載の印刷版を作成することが可能となる。
求項11のように、セル対応画素ブロックを、所定ピッ
チで縦横にエンドレス周期となるパターンに配置する場
合には、前記請求項7に記載のグラビア印刷版を確実に
作成することができる。
細に説明する。
目柄印刷物の印刷に使用する印刷版を作成する方法に適
用する印刷版の作成システムの概略構成を示すブロック
図である。
は、画像処理装置10、レゾ変換装置12、スキャン方
向変換装置14、画素整合処理装置16、隣接セル排除
装置18及びグラビア彫刻装置20を備えている。
Tからなる通常のテレビモニタに表示する画像データと
して発生させる。この画像処理装置10としては、例え
ば、前記特開平5−88332に開示されているものを
使用することができる。
置10で発生させた画像データに対して、グラビア彫刻
装置20の制御に使用する彫刻データの解像度に一致さ
せるためのレゾ変換を行う。画像処理装置10で発生さ
せる画像データは、縦横同一レゾで作成される(これが
普通)が、彫刻装置20内で使用される彫刻データはス
キャン方向(シリンダ円周方向)が幅方向よりレゾが細
かい(解像度が高い)ため、この変換が必要となる。
置10で発生させた画像データはテレビモニタ基準なの
でスキャン方向は水平であるが、彫刻データはシリンダ
円周方向基準でスキャン方向は垂直であるため、レゾ変
換装置12でレゾ変換された画像データを90°回転し
てスキャン方向の変換を行う。
ャン方向変換が行われた画像データに対して、4つの画
素を単位に分割してこれを画素ブロックとし、後述する
所定のルールに従ってセルに対応するセル対応画素ブロ
ックを構成する画素を全て黒に、それ以外の画素ブロッ
クを全て白にする処理を行う。ここで、セル対応画素ブ
ロックとは、1つの画素ブロックを参照して1つのセル
をどのように彫刻するかを決定する方式(各画素では2
56階調(0〜255)で彫刻の仕方を指定できる)の
彫刻装置20で、実際に1つのグラビアセルを彫刻する
際にアドレスとして参照する彫刻データと等価な画像デ
ータを意味する。そして、セル対応画素ブロックを構成
する4つの画素を全て白(=0)又は黒(=255)に
することは、ベタ彫刻するか、彫刻しないかの2通り以
外の彫刻を行わないよう制限していることを意味する。
置16により、4画素単位で白又は黒のみに変換された
画像データに対して、4画素が全て黒のセル対応画素ブ
ロックの6近傍に他のセル対応画素ブロックがあればそ
れを排除する処理を実行する。
得られた画像データを彫刻用画像データとし、グラビア
彫刻装置20に出力すると、該装置20内では、この彫
刻用画像データを彫刻データに変換し、印刷版の作成処
理が実行される。
装置12、スキャン方向変換装置14により、画像デー
タを、通常は彫刻装置内で変換される彫刻データと等価
なものに変換している。従って、彫刻装置20内では形
式変換のみを行い、内容は変化させない。又、画素整合
処理装置16での処理により、セルを彫刻する際に参照
する画素ブロックには全て白又は黒の画素しか存在しな
いため、グラビア彫刻装置20では全てが黒の画素から
なるセル対応画素ブロックに対応する彫刻データを参照
して1つのセルを彫刻することが可能となるため、網点
面積率100%のグラビアセルのみを彫刻することが可
能となる。従って、半調セルの発生は確実に防止でき
る。
データに変換する画像データについてセル対応画素ブロ
ックを全て孤立した状態にできるため、彫刻装置20に
彫刻されるセルには、隣接セルが存在しないことにな
り、その結果、筋むらの発生が防止される。隣接セルが
存在する印刷版で印刷した砂目柄は、人の目には連続し
た感じを倍以上に強調して与えるため、デザイン的に粒
の不揃いや筋に見えることもあるが、ここでの処理によ
り上記筋むらの発生を確実に防止することができる。
ャートを参照しながら具体的に説明する。
データを発生させる(ステップS1)。この画像データ
は、テレビモニタ用のフォーマットで作成されているた
め、X方向である水平スキャン方向の長さは930mm
で、Y方向である垂直方向の長さは300mmで、双方
共レゾが同一の8ドット/mmである。従って、1円周
分の画像データの作成に使用されている画素数は、X方
向7540×Y方向2400画素であり、横長になって
いる。
について、彫刻装置20で使用される彫刻データのレゾ
(X:19ドット/mm、Y:7.5ドット/mm)に
合せるために、X方向のレゾを2.375倍、Y方向の
レゾを0.9375倍し、X方向、Y方向それぞれの画
素数も同率で拡大、縮小し、X方向17670画素×Y
方向2250画素の画像データに変換する(ステップS
2)。
ータに合せた画像データを、スキャン方向(彫刻データ
ではシリンダの円周方向(垂直方向)も一致させるた
め、画像データを90°回転させる処理を行い、X方
向、Y方向を入れ替えるスキャン方向の変更を行い、X
方向2250画素、Y方向17670画素の縦長の画像
データにする(ステップS3)。画像データは、通常の
2値画像であるが、この段階で制御用の彫刻データと実
質的に等価の状態になっており、これを模式的に示すと
図3のようになる。この図では、便宜上横方向を円周方
向(Y方向)として画素列が表示してあり、前述と同様
に正方形は1画素を、×印は黒、×印無しは白、二重線
はセル単位の4画素(画素ブロック)の区切りを意味
し、…は途中の画素を省略していることを意味する。
周方向の1行の画素列が(4n+2)個の画素で構成さ
れ、4画素単位で画素ブロックに分割するために画素を
カウントするときには、左上から右下に向ってカウント
するが、奇数行では1画素目からカウントし、最後に残
る2画素は次の偶数行の最初の2画素と一緒にして1画
素ブロックとするため、該偶数行では3画素目から1つ
目の画素ブロックの画素をカウントするようにしてい
る。又、図中、画素列は便宜上6行しか示していない
が、最下行は最終行であり、データ上は最初の行に接続
するようになっている。
図4に拡大して示した。この図では縦がスキャン方向
で、棒状パターンの最小幅が1画素に相当している。
った画像データに対して、前記画素整合処理裡装置16
により画素整合処理を行う(ステップS4)。このステ
ップS4では、Y方向(スキャン方向)の画素列につい
て、奇数、偶数の2行ずつを次の変換規則に従って、4
画素単位で分割した画素ブロックについて、各ブロック
に含まれる画素の全てを黒又は白にする処理を行う。即
ち、このブロック中に、黒の画素が3つ以上あれば、そ
の4画素全てを黒に、逆に白が3つ以上あれば全て白
に、白と黒が2つずつの場合は、奇数行では全てを黒
に、偶数行では全てを白に、中間4画素は全て黒にする
という規則の下で処理する。但し、白と黒が2つずつの
場合は乱数で決めるようにしてもよい。
ータに対して画素整合処理を実行した後の画像データが
図5である。
レスを実現するためには、円周方向には前記の如く(4
n+2)画素、幅方向は偶数ラインにする必要がある。
この条件を満たさないと、彫刻装置20が現状入手でき
る市販装置である場合は、そのシステムワークステーシ
ョン内で勝手に不足している画素やラインが補間される
ため、エンドレスが補償されなくなり、且つ画素整合処
理装置16による処理で意図している効果が裏目に出る
ことがある(2画素ずれると、全てのセルが揃って半調
になることがある)。
を、前記図4の実際の画像データに対して実行した後の
状態を示したものである。この段階になると、前記図4
では4画素未満の白又は黒の画像データが存在していた
が、一番短い白又は黒が4画素になっており、それより
短いものは存在していない。
の画像データに対して隣接セルの排除処理が実行される
(ステップS5)。このステップS5では、前記図5に
対応する図7に示すように、左上から右下の順に、黒の
4画素のブロック(セル対応画素ブロック)についてそ
の6方向近傍の黒の画素ブロック(他のセル対応画素ブ
ロック)が存在する場合には、それを消去して白のブロ
ックに変える。図中、/を記した正方形は消去された画
素を示し、小文字のアルファベットを付したブロック
は、同じアルファベットの大文字を付したブロックが原
因で消去されたことを表わしている。図8は、前記図5
の画像データに対してステップS5の処理が実行されて
得られた彫刻用画像データを示している。この段階で
は、全てのセル対応画素ブロックが孤立した状態になっ
ている。
を、図9に示す。このように、セル対応の全ての画素ブ
ロックが黒の4画素で形成され、且つ独立しており、前
記図6に示した段階には存在した黒が4画素以上連続し
たデータは存在していない。
の処理で作成された前記図8又は図9に示したような彫
刻用画像データは彫刻装置20に出力され、該画像デー
タに対応する彫刻データに変換され、該彫刻データに従
って印刷用シリンダに対してグラビアセルの彫刻が実行
され、印刷版の作成が行われる。
は、全てのセルが同一菱形形状、同一サイズで且つ網点
面積率100%で形成された、半調セルのない形態にす
ることができる。
成した印刷版をグラビア輪転機にセットして印刷するこ
とにより、全ての砂粒を100%セルでベタ印刷するこ
とになるため、建材用化粧紙に対しても安定した印刷を
行うことができ、しかもメリハリのある衣裳性の高い砂
目柄のパターンが印刷された印刷物を得ることができ
る。
タに対応する彫刻用画像データをユーザが作成できるた
め、彫刻装置20として汎用の装置を使用する場合に
は、その変換用のフロントエンドWSに左右されること
なく、所望のセルパターンを彫刻することが可能とな
る。即ち、ユーザが画像データを調整することにより、
彫刻装置20の制約を受けることなく自由にグラビアセ
ルの設計を行うことが可能となる。
される印刷版の作成システムの概略構成を示すブロック
図である。
置30と画素整合処理装置32とを備え、該整合処理装
置32で作成された画像データが前記図1のシステムと
同様の彫刻装置20に出力され、印刷版の作成が行われ
るようになっている。
前記公報に開示されているような独自の計算機能を有
し、前記第1実施例の場合のスキャン方向変換装置14
で変換して得られる、レゾ及びスキャン方向が彫刻デー
タと同一の2値画像データを直接発生させる機能を有し
ている。
像処理装置30で発生させた画像データ(彫刻データに
レゾ及びスキャン方向が1:1に対応する)に対して、
前記第1実施例における画素整合処理装置16による画
素整合処理と隣接セル排除装置18による隣接セルの排
除処理とを同時に実行し、前記図8、具体例であれば図
9に示した画像データと実質的に同一の彫刻用画像デー
タを作成する機能を有している。
トに従って説明する。
20の制御に用いられる彫刻データと、X、Y方向のレ
ゾ(Y:19ドット/mm、X:7.5ドット/mm)
及びスキャン方向が同一で、X方向2250画素×Y方
向17670画素からなる画像データとして砂目画像デ
ータを電子的に発生する(ステップS11)。
この画像データは、基本的には前記第1実施例の場合の
図3に示したものと同一のフォーマットで作成されてい
るが、砂粒寸法を1つの画素で表示している。
せると、画素整合処理装置32は画素整合処理を実行す
る(ステップS12)。このステップS12では、前記
ステップS11で発生させた画像データでは、黒の1つ
の画素が砂粒として定義してあるため、Y方向に奇数、
偶数の2行ずつスキャン処理した際に、セル対応の4画
素ブロックに1つでも黒の画素があれば、そのブロック
の画素は全て黒に変換するという画素整合処理が実行さ
れる。
合処理と同時に、隣接セルの画素の排除処理も実行され
る。ここでは、3近傍消去が行われる。これを、上記図
12に対応する画像データに対する処理途中の状態を示
す図13に示すように、左上から右下に向かって各ライ
ンを奇数、偶数の2行ずつをスキャンする際、まず1行
目のAのブロックは、図12の段階で2つの画素が黒で
あるから、このブロックの4画素を全て黒に変換すると
共に、これに隣接する2行目のブロックaにある1つの
黒の画素は消去する。又、1行目のブロックBへはAと
隣接していない上に1つの黒い画素があるから同様に4
画素を全て黒にすると共に、次のブロックbにある画素
を消去する。同様の処理を最終行まで繰り返した結果、
最終行にブロックFとGとが4画素黒に変換されること
になる。この最終行は、幅方向でもエンドレスになるよ
うに1行目に接続されるため、それぞれブロックA、B
が隣接することになる。そこで、このA、Bを消去す
る。
理を同時に実行されて、本実施例に係る印刷版の作成に
使用される彫刻用画像データが作成される。図14は、
上記ステップS12を経て作成された前記図12に対応
する画像データを示している。このように、本実施例に
おいても、前記第1実施例の場合と同様に、同一の画素
数からなるセル対応ブロックが、全て独立して彫刻デー
タに対応した彫刻用画像データが作成される。
画像データと、これに相当する前記図8の画像データと
の違いは、最初の行と最終の行の関係が入れ変わってい
る点だけである。これは、6近傍消去と3近傍消去の違
いからくるものである。
データを、彫刻装置20に出力し、彫刻データに変換し
て印刷版の作成を行うことにより、前記第1実施例と同
様に、全て独立した同一形状で、同一大きさからなるグ
ラビアセルが彫刻された印刷版を作成することができ
る。
が、本発明は、前記実施例に示したものに限られるもの
でなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であ
る。
例では6近傍消去を、第2実施例では3近傍消去を行っ
たが、それぞれ逆の組合せでもよい。6近傍消去は、基
本的な考え方に基づく手法であるが、高速化手法として
は3近傍消去の方が有利である。
実行した場合、図15(A)に便宜上画素ブロックを1
つの長方形で表わし、白抜きの長方形がセル対応画素ブ
ロックであったとして説明すると、排除する位置を×印
の長方形で示したように、6近傍にセル対応画素ブロッ
クがくることを禁止するが、中心のセル対応画素ブロッ
クについては幅方向に他のセル対応画素ブロックが1つ
置きに整列し易いという現象がみられる(円周方向はそ
うならない)。この現象は、実際例として図9に示した
隣接セル排除後の画像データにも、黒いマークが幅方向
に、例えば3つ連続して並ぶのが所々認められることか
らも分る。そこで、このような現象を避けるために、意
匠的に好ましくない場合は、上記6近傍以外にセル対応
画素ブロックの発生を禁止する画素ブロック位置を、図
15(B)に示すように適宜増やす、幅方向セル整列禁
則処理を行うようにしてもよい。実際に、図15(B)
のように上下2つずつ禁止セル位置を増やしたところ幅
方向整列くせは完全に解消した。なお、図中*印は、3
近傍除去法の場合にセル対応画素ブロックの発生を禁止
する画素ブロックの位置を示している。
を全ての画素が黒になるように設定したが、逆に全ての
画素が白になるように設定してもよい。又、画素ブロッ
クを4画素で設定したがこれに限定されない。
らがなく、しかもメリハリのある砂目柄が印刷された砂
目柄印刷物を確実に得ることができる。
悪い媒体に対しても、柄くせや筋むらがなく、しかもメ
リハリのある砂目柄が印刷された砂目柄印刷物を確実に
得ることができる。
に、柄くせや筋むらがなく、しかもメリハリのある砂目
柄が印刷された砂目柄印刷物を確実に得ることができ
る。
がなく、しかもメリハリのある砂目柄が、縦横両方向に
連続した自然なパターンで印刷された砂目柄印刷物を確
実に得ることができる。
したような、砂目柄の単位となる砂粒が、実質的に同一
の形状と大きさで、且つ全てが孤立して印刷されている
砂目柄印刷物を確実に印刷することができる。
によりベタ印刷を行うことになるため、使用する原反が
建材に使用される化粧紙等のインキが載り難いものであ
っても確実に砂目柄印刷物を印刷することができる。
の縦横両方向に連続したパターンからなる砂目柄印刷物
を確実に印刷することができる。
画像データを彫刻データに変換し、その彫刻データを彫
刻装置に適用することにより、請求項5、6に記載の印
刷版を確実に作成することができる。
装置を用いて発生させた任意の2値画素からなる砂目画
像データを用いて、前記請求項5、6に記載の印刷版を
確実に作成できる。又、彫刻装置として市販のグラビア
彫刻システムを採用する場合でも、そのフロントエンド
WSの変換機能の制約を受けることなく、確実に前記請
求項5、6に記載の印刷版を作成することが可能とな
る。
合に比べて更に効率の良い印刷版の作成作業を行うこと
が可能となり、同様に彫刻装置として市販のグラビア彫
刻システムを採用する場合でも、そのフロントエンドW
Sの変換機能の制約を受けることなく、確実に前記請求
項5、6に記載の印刷版を作成することが可能となる。
載の縦横両方向に連続したパターンからなる砂目柄印刷
物を確実に印刷するための請求項4に記載の印刷版を確
実に作成することができる。
成システムの概略構成を示すブロック図
式的に示す説明図
体例の一部を拡大して示す説明図
た状態の画像データを示す説明図
理を施した状態の画像データを示す説明図
を実行している途中の状態を示す説明図
を完了した状態の画像データを示す説明図
を完了した状態の画像データを示す説明図
作成システムの概略構成を示すブロック図
模式的に示す説明図
実行している途中の状態を示す説明図
完了した状態の画像データを示す説明図
た説明図
問題点を示す説明図
Claims (11)
- 【請求項1】砂目柄のパターンが印刷されている砂目柄
印刷物において、 砂目柄の単位となる砂粒が、実質的に同一の形状と大き
さで、且つ、全てが孤立して印刷されていることを特徴
とする砂目柄印刷物。 - 【請求項2】請求項1において、 全ての砂粒が、グラビア印刷法によりベタ刷りされてい
ることを特徴とする砂目柄印刷物。 - 【請求項3】請求項1において、 砂目柄が2色以上のインキで印刷されている場合、各色
毎に同色の砂粒は全て孤立していることを特徴とする砂
目柄印刷物。 - 【請求項4】請求項1において、 砂目柄のパターンが所定のピッチで縦横にエンドレス周
期で印刷されていることを特徴とする砂目柄印刷物。 - 【請求項5】砂目柄のパターンが印刷された砂目柄印刷
物の印刷に使用するグラビア印刷版において、 1つのグラビアセルが砂目柄の単位となる砂粒に対応付
けられていると共に、各グラビアセルが実質的に同一の
形状と大きさで、且つ全てが孤立して彫刻されているこ
とを特徴とするグラビア印刷版。 - 【請求項6】請求項5において、 全てのグラビアセルが、網点面積率100%で形成され
ていることを特徴とするグラビア印刷版。 - 【請求項7】請求項5において、 砂目柄のパターンに対応するセルパターンが、所定のピ
ッチで縦横にエンドレス周期で彫刻されていることを特
徴とするグラビア印刷版。 - 【請求項8】画像発生手段により任意の砂目画像データ
を発生させ、該画像データに基づいて解像度及びスキャ
ン方向が彫刻制御用の彫刻データと同一である彫刻用画
像データを作成し、該彫刻用画像データを彫刻データに
変換した後、該彫刻データにより彫刻装置を制御して砂
目柄のパターンに対応するセルパターンを彫刻してグラ
ビア印刷版を作成する印刷版の作成方法において、 前記彫刻用画像データでは、砂目柄の単位となる砂粒に
対応付けられている1つのグラビアセルを彫刻する際に
アドレスとして参照するセル対応画素ブロックを、一定
数の連続した画素で設定し、且つ各セル対応画素ブロッ
クを他のセル対応画素ブロックに隣接しないようにする
ことを特徴とする印刷版の作成方法。 - 【請求項9】請求項8において、 砂目画像データを、モニタ表示用フォーマットで発生さ
せ、該画像データの解像度を彫刻データと同一に変換す
ると共に、スキャン方向も同一に変換し、解像度及びス
キャン方向が変換された画像データを構成する全画素を
スキャン方向に沿って一定数の画素からなる画素ブロッ
クに分割し、次いで所定ルールに従って、各画素ブロッ
クに含まれる全画素を白又は黒に統一し、そのいずれか
一方をセル対応画素ブロックとする画素整合処理を行
い、その後所定ルールに従って、セル対応画素ブロック
に隣接する他のセル対応画素ブロックを除去する隣接セ
ル排除処理を行って、前記彫刻用画像データを作成する
ことを特徴とする印刷版の作成方法。 - 【請求項10】請求項8において、 砂目画像データを、解像度及びスキャン方向が彫刻デー
タと同一の条件で電子的に発生させ、該画像データを構
成する全画素をスキャン方向に沿って一定数の画素から
なる画素ブロックに分割し、次いで所定ルールに従って
各画素ブロックに含まれる全画素を白又は黒に統一し、
そのいずれか一方をセル対応画素ブロックとする画素整
合処理と、所定ルールに従ってセル対応画素ブロックに
隣接する他のセル対応画素ブロックを除去する隣接セル
排除処理を同時に実行して、前記彫刻用画像データを作
成することを特徴とする印刷版の生成方法。 - 【請求項11】請求項8において、 セル対応画素ブロックを、所定ピッチで縦横にエンドレ
ス周期となるパターンに配置することを特徴とする印刷
版の作成方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7333995A JP3637096B2 (ja) | 1995-03-30 | 1995-03-30 | 砂目柄印刷物、そのグラビア印刷版及びその印刷版の作成方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP7333995A JP3637096B2 (ja) | 1995-03-30 | 1995-03-30 | 砂目柄印刷物、そのグラビア印刷版及びその印刷版の作成方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08267699A true JPH08267699A (ja) | 1996-10-15 |
JP3637096B2 JP3637096B2 (ja) | 2005-04-06 |
Family
ID=13515309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP7333995A Expired - Fee Related JP3637096B2 (ja) | 1995-03-30 | 1995-03-30 | 砂目柄印刷物、そのグラビア印刷版及びその印刷版の作成方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3637096B2 (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102173180A (zh) * | 2011-01-17 | 2011-09-07 | 广东省南方彩色制版有限公司 | 高清凹版木纹印刷版辊的制作方法 |
CN104200503B (zh) * | 2014-09-02 | 2017-02-15 | 广东省宜华木业股份有限公司 | 制作大幅面木纹数码图像的方法 |
-
1995
- 1995-03-30 JP JP7333995A patent/JP3637096B2/ja not_active Expired - Fee Related
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CN102173180A (zh) * | 2011-01-17 | 2011-09-07 | 广东省南方彩色制版有限公司 | 高清凹版木纹印刷版辊的制作方法 |
CN104200503B (zh) * | 2014-09-02 | 2017-02-15 | 广东省宜华木业股份有限公司 | 制作大幅面木纹数码图像的方法 |
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Publication number | Publication date |
---|---|
JP3637096B2 (ja) | 2005-04-06 |
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