JPH08267246A - 溶接鋼管の開先位置検出方法およびその装置 - Google Patents

溶接鋼管の開先位置検出方法およびその装置

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JPH08267246A
JPH08267246A JP7097995A JP7097995A JPH08267246A JP H08267246 A JPH08267246 A JP H08267246A JP 7097995 A JP7097995 A JP 7097995A JP 7097995 A JP7097995 A JP 7097995A JP H08267246 A JPH08267246 A JP H08267246A
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distance
steel pipe
welded steel
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groove
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JP7097995A
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Satoshi Saito
聡 齊藤
Kazuya Higuchi
和也 樋口
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JFE Steel Corp
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 溶接鋼管の開先位置検出方法およびその装置
を提供する。 【構成】 回転される溶接前の溶接鋼管1の外面より一
定の距離だけ離隔し、該溶接鋼管1の中心に指向したレ
ーザ距離計3を用いて、レーザ距離計3から回転中の溶
接鋼管1の外面までの距離を連続的に測定して記憶手段
10に記憶させ、距離差演算手段11において距離測定値の
最新の測定値と開先幅の半分よりやや大きな距離だけ離
れた位置における記憶された測定値との差を演算し、比
較器12においてその差がしきい値設定器13に予め設定さ
れたしきい値より大きくなったことを検出し、その位置
を開先位置と判定することにより、成形管形状不良に起
因した溶接鋼管の偏心回転による誤差を無視できる程度
に小さくでき、開先位置を信頼度高く検出できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、UOE溶接鋼管等の製
造工程中における溶接前の溶接鋼管の開先位置検出方法
およびその装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、UOE鋼管等の大径溶接鋼管の溶
接前の開先位置合わせの方法としては、たとえば図7に
示すように、倣いロール6,6に搭載される支持台7
に、鋼管1の中心に指向するように取り付けられるレー
ザ距離計3によって、鋼管1の外周面を円周方向に倣い
つつ、外面もしくは内面までの距離を測定するようにし
た開先検出装置が用いられている。
【0003】また、たとえば特開昭54−119353号、同50
−125949号公報には、溶接鋼管ではないが、一般の鋼板
の突き合わせ溶接における開先検出には、1台の非接触
式距離計を開先(溶接線)と直交する方向に移動させつ
つ、被溶接板外表面までの距離を測定して開先位置を検
出する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記し
た倣いロール6,6によってレーザ距離計3を走査する
方法では、鋼管回転時の振動によって開先の深さが浅い
場合は誤検出が発生するため、無人化を行うのに障害に
なっていた。また、特開昭54−119353号や同50−125949
号公報のように、1台の非接触式距離計で回転する溶接
前の鋼管の外周面までの距離を測定する方法では、図8
に示すような溶接前の鋼管1の管成形時に発生する(a)
長手方向の曲がり、(b) 真円度不良、(c) ピーキング等
の形状不良が生じる場合、これらの形状不良に起因し
て、図9に示すように、回転中に鋼管1が偏心するた
め、レーザ距離計3から鋼管表面までの距離がたとえば
±20mmも変動し、最低値で深さ1mm程度の開先をも検出
することは極めて困難であった。
【0005】本発明は、上記のような従来技術の有する
課題を解消し、信頼度が高く、誤検出なしに開先位置を
検出でき、工程の無人化を実現することの可能な溶接鋼
管の開先位置検出方法とその装置を提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、溶接前の溶接
鋼管の開先位置を検出する方法において、回転される溶
接前の溶接鋼管の外面もしくは内面より一定の距離だけ
離隔し、該溶接鋼管の中心もしくは半径方向に指向した
非接触式の距離計を用いて、該距離計から前記回転中の
溶接鋼管外面もしくは内面までの距離を連続的に測定、
記憶し、該距離測定値の最新の測定値と開先幅の半分よ
りやや大きな距離だけ離れた位置における記憶された測
定値との差が予め設定されたしきい値より大きくなった
位置を開先位置と判定することを特徴とする溶接鋼管の
開先位置検出方法である。
【0007】また、本発明は、溶接前の溶接鋼管の開先
位置を検出する方法において、回転される溶接前の溶接
鋼管の外面もしくは内面より一定の距離だけ離隔し、該
溶接鋼管の円周方向に開先幅の半分よりやや大きい距離
を隔てて配置され、前記溶接鋼管の中心もしくは半径方
向に指向した一対の非接触式の距離計を用いて、該距離
計から前記回転中の溶接鋼管外面もしくは内面までの距
離を連続的に測定し、得られた2つの距離測定値の差が
予め設定されたしきい値より大きくなった位置を開先位
置と判定することを特徴とする溶接鋼管の開先位置検出
方法である。
【0008】また、本発明は、溶接前の溶接鋼管の開先
位置を検出する方法において、回転される溶接前の溶接
鋼管の内外面もしくは内面より一定の距離だけ離隔し、
対向して配置され前記溶接鋼管の直径方向に指向した一
対の非接触式の距離計を用いて、該距離計から前記回転
中の溶接鋼管の内面および外面もしくは内面までの距離
をそれぞれ連続的に測定し、得られた2つの距離測定値
の和が予め設定されたしきい値より大きくなった位置を
開先位置と判定することを特徴とする溶接鋼管の開先位
置検出方法である。
【0009】さらに、本発明は、溶接前の溶接鋼管の開
先位置を検出する装置において、回転軸にパルス発生器
を連結されたターニングローラで支持回転される溶接前
の溶接鋼管の外面もしくは内面より一定の距離だけ離隔
して配置され、該溶接鋼管の中心もしくは半径方向に指
向した非接触式の距離計と、該距離計の測定値を所定の
時間毎もしくは前記パルス発生器からのパルス毎に記憶
する記憶手段と、該距離測定値の最新の測定値と開先幅
の半分よりもやや大きい長さに相当する周長だけ前記タ
ーニングローラが回転する時間もしくはパルス数だけ前
の距離測定値との差を求める距離差演算手段と、予め距
離差のしきい値を設定するしきい値設定器と、前記距離
差演算手段で得られた距離差と前記しきい値に設定され
たしきい値とを比較し、前記距離差が前記しきい値を超
えたときに開先位置信号を出力する比較器と、からなる
溶接鋼管の開先位置検出装置である。
【0010】さらにまた、本発明は、溶接前の溶接鋼管
の開先位置を検出する装置において、回転される溶接前
の溶接鋼管の外面もしくは内面より一定の距離だけ離隔
し、該溶接鋼管の円周方向に開先幅の半分よりやや大き
い距離を隔てて配置され前記溶接鋼管の中心もしくは半
径方向に指向した一対の非接触式の距離計と、該距離計
から前記回転中の溶接鋼管外面もしくは内面までの距離
測定値の差を求める距離差演算手段と、予め距離差のし
きい値を設定するしきい値設定器と、前記距離差演算手
段で得られた距離差と前記しきい値設定器で設定された
しきい値とを比較し、前記距離差が前記しきい値を超え
たときに開先位置信号を出力する比較器と、からなる溶
接鋼管の開先位置検出装置である。
【0011】また、本発明は、溶接前の溶接鋼管の開先
位置を検出する装置において、回転される溶接前の溶接
鋼管の内外面より一定の距離だけ離隔し、対向して配置
され前記溶接鋼管の直径方向に指向した一対の非接触式
の距離計と、該距離計から前記回転中の溶接鋼管の内面
および外面までのそれぞれの距離測定値の和を求める距
離和演算手段と、予め距離和のしきい値を設定するしき
い値設定器と、前記距離和演算手段による距離和と前記
しきい値設定器に設定されたしきい値とを比較し、前記
距離和が前記しきい値を超えたときに開先位置信号を出
力する比較器と、からなる溶接鋼管の開先位置検出装置
である。
【0012】
【作用】本発明によれば、回転される溶接前の溶接鋼管
の外面もしくは内面より一定の距離だけ離隔し、該溶接
鋼管の中心もしくは半径方向に指向した非接触式の距離
計により、該距離計から前記回転中の溶接鋼管外面もし
くは内面までの距離を連続的に測定、記憶し、該距離測
定値の最新の測定値と開先幅の半分よりやや大きい距離
だけ離れた前の位置における記憶された測定値との差が
予め設定されたしきい値より大きくなった位置を開先位
置と判定するようにしたので、成形管形状不良に起因し
た鋼管の偏心回転による誤差を無視できる程度に小さく
でき、開先位置を信頼度高く検出できる。
【0013】また、本発明によれば、回転する溶接前の
溶接鋼管の外面もしくは内面より一定の距離だけ離隔
し、該溶接鋼管の円周方向に開先幅の半分よりやや大き
い距離を隔てて配置され前記溶接鋼管の中心もしくは半
径方向に指向した一対の非接触式の距離計により、該距
離計から前記回転中の溶接鋼管外面もしくは内面までの
距離を連続的に測定し、該2個の距離測定値の差が予め
設定されたしきい値より大きくなった位置を開先位置と
判定するようにしたので、前記のように管成形形状不良
に起因して距離計から溶接鋼管外面もしくは内面までの
距離が変動したとしても、溶接鋼管の偏心回転による誤
差を無視できる程度に小さくでき、開先位置を信頼度高
く検出できる。
【0014】さらに、本発明によれば、回転される溶接
前の溶接鋼管の内外面より一定の距離だけ離隔し、対向
して配置され前記溶接鋼管の直径方向に指向した一対の
非接触式の距離計により、該距離計から前記回転中の溶
接鋼管の内面および外面までの距離をそれぞれ連続的に
測定し、該2個の距離測定値の和が予め設定されたしき
い値より大きくなった位置を開先位置と判定するように
したので、前記のように成形管形状不良に起因して距離
計から溶接鋼管外面もしくは内面までの距離が変動した
としても、前記2個の距離測定値の和を採れば、このよ
うな変動分がほぼ相殺されるので、この値を予め設定さ
れたしきい値と比較すれば開先位置を信頼度高く検出で
きる。
【0015】
【実施例】以下に、本発明の実施例について図面を参照
して詳しく説明する。 〔実施例1〕 図1は 本発明の第1の実施例の構成を
示す概要図である。この図において、1は溶接前の溶接
鋼管(以下、単に鋼管という)、2は鋼管1に設けられ
た開先、3は鋼管1の外面から一定距離離れた高さの位
置に鋼管1の中心を指向するように配置されたレーザ距
離計、8は鋼管1を矢印Aの方向に低速回転させるター
ニングローラ、9はターニングローラ8の回転軸に連結
されたパルス発生器である。
【0016】10は記憶手段で、レーザ距離計3によって
測定された距離データを、所定時間間隔t毎あるいはパ
ルス発生器9から送信されたパルス信号毎に記憶する。
11は距離差演算手段で、最新の距離測定値と、記憶手段
10に記憶された距離データの中から最新の距離測定値よ
りも所定時間T前もしくは所定パルス数N前の距離測定
値とを読み込んでその差を求める。この所定時間Tある
いは所定パルス数Nは、開先幅の半分よりやや大きい距
離に相当する周長分だけターニングローラ8が回転する
時間、またはその回転に相当するパルス数とする。12は
比較器で、距離差演算手段11から出力された距離差と予
めしきい値設定器13で設定したしきい値δとを比較し
て、距離差がしきい値δを超えたときに開先位置信号S
を出力する。
【0017】このように構成された本発明の開先位置検
出装置の作用について以下に説明する。ターニングロー
ラ8を回転させて、鋼管1を矢印Aの方向に回転させ
る。レーザ距離計3によって回転中の鋼管外面までの距
離Dを連続測定し、所定時間間隔t毎に、もしくはパル
ス発生器9から出力されるパルス毎に、前記距離Dを記
憶手段10に記憶する。開先2の幅の最大値Wmax の半分
よりやや大きな長さLに相当する周長だけターニングロ
ーラ8が回転する時間T(もしくはこの時間Tに相当す
るパルス数N)を予め求めておき、最新の距離データD
と記憶手段10に記憶された距離データの中から所定時間
T(もしくは所定パルス数N)だけ前の距離データD-T
(またはD-N)を距離差演算手段11に読み込み、両者の
距離差ΔDを求める。この距離差ΔDを予め設定された
しきい値δとを比較器12で比較して、ΔD>δとなった
ときに開先位置と判定し、開先位置信号Sを出力する。
【0018】ここで、所定時間Tは、この時間内に鋼管
1が回転する距離をLとすると、L>(1/2)Wmax とし
て与えるものとする。また、しきい値δは予めレーザ距
離計3で測定された距離データDの非開先相当位置の小
さな振幅εよりも十分大きく、検出対象となる開先2の
最低深さdmin よりもやや小さな値であって、例えば最
大深さdmax の1/2より大きい値に設定しておけばよ
い。
【0019】図2(a) 〜(c) は、この第1の実施例で示
した開先位置検出装置で測定した距離D、所定時間Tだ
け前の距離D-Tおよび両者の距離差ΔDの時間変化の例
をそれぞれ示した特性図である。距離Dと距離D-Tは、
前出図8で示した長手方向の曲がり、真円度不良、ピー
キングなどの成形管形状不良に起因して、レーザ距離計
3から鋼管外面までの距離が1回転中で±20mmも変動し
た時には、図2(a) ,(b) に示すようにその変動分を含
む値となるが、両測定値は開先の幅の最大値W max の半
分よりやや大きな長さLだけ離れてはいるが近接した位
置における測定値であるので、両者の距離差ΔDにおい
ては、前記変動分がほぼ相殺され、非開先位置ではほぼ
一定値(α=0、ただし、α;ΔDの平均値)に収斂
し、開先2の位置では前記一定値αからの偏差が開先形
状を精度良く反映したものとなる。したがって、図2
(c) に示すように、距離差ΔDが予め設定されたしきい
値δより大きくなった時に、その位置が開先2であると
判定しても大きな誤差はないことになる。
【0020】なお、図1に示した第1の実施例では、レ
ーザ距離計3を鋼管1の外面から一定距離離れた高さの
位置に鋼管1の中心を指向するように配置するとした
が、本発明はこれに限るものではなく、鋼管1の内面か
ら一定距離離れた位置から鋼管1の半径方向を指向する
ように配置してもよい。 〔実施例2〕 図3は本発明の第2の実施例の構成を示
す概要図である。なお、この図において、第1の実施例
に用いたレーザ距離計3は第1のレーザ距離計3として
用いるものとする。
【0021】図面において、4は第1のレーザ距離計3
に近接して配置される第2のレーザ距離計4である。こ
の第2のレーザ距離計4は第1のレーザ距離計3から鋼
管1の外周に沿って前記最大開先幅Wmax の半分よりや
や大きい距離Lだけ離れた位置に、鋼管の中心を指向す
るように配置される。これら2個のレーザ距離計3,4
は、鋼管1の中心位置Oまでの距離が等しくなるように
設定され、両者の中心位置Oに対する角度はθとされ
る。
【0022】14はレーザ距離計3, 4による距離測定値
の差を演算する距離差演算手段、15は距離差演算手段14
から出力された距離差と予めしきい値設定器16で設定し
たしきい値δとを比較して、距離差がしきい値を超えた
ときに開先位置信号Sを出力する比較器である。このよ
うに構成された本発明の第2の実施例の作用について、
以下に説明する。
【0023】ターニングローラ8を回転させて、鋼管1
を矢印Aの方向に回転させる。レーザ距離計3,4によ
って、回転中の鋼管外面までの距離D3 ,D4 を連続測
定しながら、距離差演算手段14によって距離差ΔD3-4
(=D3 −D4 )を求める。比較器15で距離差ΔD3-4
と予め設定されたしきい値δとを比較し、距離差ΔD
3-4 がしきい値δを超えたときに開先位置と判定し、開
先位置信号Sを出力する。
【0024】図4(a) 〜(c) は、第2の実施例の開先位
置検出装置を用いて測定した距離D 3 ,D4 および距離
差ΔD3-4 の時間変化をそれぞれ示した特性図である。
距離D3 ,D4 の測定位置は、開先の幅の最大値Wmax
の半分よりやや大きな距離Lだけ離れてはいるが相互に
近接した位置における測定値であるので、両者の差は、
前出図8で示したような成形管形状不良に起因して、レ
ーザ距離計3から溶接鋼管外面までの距離が1回転中で
±20mmも変動したとしても、これらの差ΔD3- 4 はその
ような誤差を補正したものとなり、非開先位置では一定
値β(前記のように2個のレーザ距離計3,4から鋼管
1の中心位置Oまでの距離が等しい場合はβ=0、2個
のレーザ距離計3,4から鋼管1の中心位置Oまでの距
離にΔhの差があれば、β=Δhとなる。)に収斂し、
開先位置では前記一定値βからの偏差が開先形状を精度
良く反映したものとなる。したがって、図4(c) に示す
ように、距離差ΔD3-4 がしきい値δより大きくなった
時に、その位置が開先2であると判定しても大きな誤差
はないことになる。
【0025】なお、この第2の実施例では、2個のレー
ザ距離計3,4から鋼管1の中心位置Oまでの距離が等
しくなるように配置するとして説明したが、必ずしも等
距離とする必要はなく前述したように、例えばΔhのよ
うな距離差があってもよい。この場合、しきい値は前記
のように決められたδとこの距離差Δhとの和、すなわ
ち(δ+Δh)とすればよい。
【0026】また、この第2の実施例では、一対のレー
ザ距離計3,4を鋼管1の外面から一定距離離れた高さ
の位置に鋼管1の中心を指向するように配置するとした
が、本発明はこれに限るものではなく、レーザ距離計
3,4を鋼管1の内面から一定距離離れた位置から鋼管
1の半径方向を指向するように配置してもよい。 〔実施例3〕 図5は、本発明の第3の実施例の構成を
示す概要図である。この図において、3Aは第1のレー
ザ距離計で、上記した第2の実施例で用いた第1のレー
ザ距離計3と同じで、鋼管1の外面から一定距離離れた
高さの位置に鋼管1の中心を指向するように配置され
る。3Bは鋼管1の内面から一定距離離れた高さの位置
に第1のレーザ距離計3Aに相対するように、鋼管1の
直径方向を指向するように配置された第2のレーザ距離
計、17は前記2個のレーザ距離計3A,3Bによる距離
測定値の和を演算する距離和演算手段、18は距離和演算
手段17から出力された距離和と予めしきい値設定器19で
設定したしきい値ηとを比較して、距離和がしきい値η
を超えたときに開先位置信号Sを出力する比較器であ
る。
【0027】この第3の実施例の作用について以下に説
明する。ターニングローラ8を回転させて、鋼管1を矢
印Aの方向に回転させる。レーザ距離計3A,3Bによ
って、回転中の鋼管外面までの距離DA および鋼管内面
までの距離DB を連続測定しながら、距離和演算手段17
によって距離和ΣDA+B(=DA +DB )を求める。比
較器18で距離和ΣDA+B と予め設定されたしきい値ηと
比較し、距離和ΣDA+B がしきい値ηを超えたときに開
先位置と判定し、開先位置信号Sを出力する。
【0028】図6(a) 〜(c) は、この第3の実施例で示
した開先位置検出装置を用いて測定した距離DA ,DB
および距離和ΣDA+B の時間変化をそれぞれ示した特性
図である。距離DA ,DB の測定位置は、同じ直径線上
で鋼管1の管壁を挟んで相対した位置にあるので、個々
の距離測定値DA ,DB は、前出図8で示したような成
形管形状不良に起因して、レーザ距離計3から鋼管外面
までの距離が1回転中で±20mmも変動した時にその変動
を含む値を示すが、両者の距離和ΣDA+B はそのような
変動分が相殺されたものとなり、非開先位置では一定値
γ(2個のレーザ距離計3A,3B間の距離をhAB,突
き合わせ部のルートフェース高さをRとするとγ=hAB
−Rとなる)に収斂し、開先位置では前記一定値γから
の偏差が開先形状を精度良く反映し、かつ内外面の開先
2A,2Bの深さの和として増幅されるので、内外面の
開先深さが浅い場合でも、距離和ΣDA+B は開先位置で
きれいなピークを示すことになる。したがって、しきい
値ηを内外面の個々の開先深さの最大値dmax よりも大
きく、内外面の開先深さの和の最小値Σdmin よりもや
や小さくなるように予め設定しておけば、図6(c) に示
すように、距離和ΣDA+B が予め設定されたしきい値η
より大きくなった時に、その位置が開先2Aであると判
定しても大きな誤差はないことになる。
【0029】なお、上記の実施例においては、距離測定
に非接触式のレーザ距離計を用いた場合について説明し
たが、本発明はこれに限るものではなく、分解能が高
く、測定精度のよい非接触式距離計であればどのような
ものを用いてもよい。また、本発明は上記の実施例に限
られるものではなく、構成の要旨を逸脱しない範囲内で
あれば、他のどのような変形例をも含むことはいうまで
もない。
【0030】そこで、上記の第1〜3の実施例を用い
て、実際の製造工程中で、呼び径508〜1524mmのUOE
溶接鋼管の溶接前の開先位置検出を行った。なお、開先
深さが2.9 〜20.4mmのものについては第1、第2の実施
例の装置を用い、開先深さが1.1 〜2.2 mmのものについ
ては第3の実施例の装置を用いてそれぞれ100 例ずつ実
験し、作業員の目視による判定と異なった場合を検出ミ
スとして、検出ミス発生率を調査した。
【0031】なお、比較例として、前出図7で示した従
来装置を用いて上記と同じ2グループの実験対象鋼管で
開先検出実験をそれぞれ100 例ずつ行い、作業員の目視
による判定と異なった場合を検出ミスとして、検出ミス
発生率を調査した。その調査結果を表1に比較して示し
た。
【0032】
【表1】
【0033】この表1からわかるように、従来装置を用
いた比較例1,2では、開先深さが2.9 〜20.4mmのもの
については検出ミス発生率が25%、開先深さが1.1 〜2.
2 mmのものについては検出ミス発生率が57%と高かった
が、本発明の実施例1〜3においては開先深さに係わら
ず検出ミス発生率がいずれも0で、すぐれた検出度を示
した。
【0034】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
UOE大径溶接鋼管のような溶接鋼管の製造工程におけ
る溶接前の開先位置検出を、成形管に長手方向の曲がり
や真円度不良、ピーキング等の形状不良に起因したター
ニングローラ上での偏心回転があっても、正確な開先位
置検出が可能となり、これによって溶接工程の無人化を
図ることに寄与することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成を示す概要図であ
る。
【図2】本発明の第1の実施例の作用を説明する特性図
である。
【図3】本発明の第2の実施例の構成を示す概要図であ
る。
【図4】本発明の第2の実施例の作用を説明する特性図
である。
【図5】本発明の第3の実施例の構成を示す概要図であ
る。
【図6】本発明の第3の実施例の作用を説明する特性図
である。
【図7】従来の開先検出装置の構成を示す斜視図であ
る。
【図8】(a) 〜(c) はUOE溶接鋼管製造工程中の成形
管の形状不良の例を示す説明図である。
【図9】UOE溶接鋼管製造工程中の成形管の偏心回転
に起因する距離測定誤差の説明図である。
【符号の説明】
1 鋼管(溶接鋼管) 2 開先 3 レーザ距離計(第1のレーザ距離計:距離計) 3A 第1のレーザ距離計(距離計) 3B 第2のレーザ距離計(距離計) 4 第2のレーザ距離計(距離計) 8 ターニングローラ 9 パルス発生器 10 記憶手段 11 距離差演算手段 12, 15, 18 比較器 13, 16, 19 しきい値設定器 14 距離差演算手段 17 距離和演算手段

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接前の溶接鋼管の開先位置を検出する
    方法において、 回転される溶接前の溶接鋼管の外面もしくは内面より一
    定の距離だけ離隔し、該溶接鋼管の中心もしくは半径方
    向に指向した非接触式の距離計を用いて、該距離計から
    前記回転中の溶接鋼管外面もしくは内面までの距離を連
    続的に測定、記憶し、該距離測定値の最新の測定値と開
    先幅の半分よりやや大きな距離だけ離れた位置における
    記憶された測定値との差が予め設定されたしきい値より
    大きくなった位置を開先位置と判定することを特徴とす
    る溶接鋼管の開先位置検出方法。
  2. 【請求項2】 溶接前の溶接鋼管の開先位置を検出する
    方法において、 回転される溶接前の溶接鋼管の外面もしくは内面より一
    定の距離だけ離隔し、該溶接鋼管の円周方向に開先幅の
    半分よりやや大きい距離を隔てて配置され、前記溶接鋼
    管の中心もしくは半径方向に指向した一対の非接触式の
    距離計を用いて、該距離計から前記回転中の溶接鋼管外
    面もしくは内面までの距離を連続的に測定し、得られた
    2つの距離測定値の差が予め設定されたしきい値より大
    きくなった位置を開先位置と判定することを特徴とする
    溶接鋼管の開先位置検出方法。
  3. 【請求項3】 溶接前の溶接鋼管の開先位置を検出する
    方法において、 回転される溶接前の溶接鋼管の内外面もしくは内面より
    一定の距離だけ離隔し、対向して配置され前記溶接鋼管
    の直径方向に指向した一対の非接触式の距離計を用い
    て、該距離計から前記回転中の溶接鋼管の内面および外
    面もしくは内面までの距離をそれぞれ連続的に測定し、
    得られた2つの距離測定値の和が予め設定されたしきい
    値より大きくなった位置を開先位置と判定することを特
    徴とする溶接鋼管の開先位置検出方法。
  4. 【請求項4】 溶接前の溶接鋼管の開先位置を検出する
    装置において、 回転軸にパルス発生器を連結されたターニングローラで
    支持回転される溶接前の溶接鋼管の外面もしくは内面よ
    り一定の距離だけ離隔して配置され、該溶接鋼管の中心
    もしくは半径方向に指向した非接触式の距離計と、該距
    離計の測定値を所定の時間毎もしくは前記パルス発生器
    からのパルス毎に記憶する記憶手段と、該距離測定値の
    最新の測定値と開先幅の半分よりもやや大きい長さに相
    当する周長だけ前記ターニングローラが回転する時間も
    しくはパルス数だけ前の距離測定値との差を求める距離
    差演算手段と、予め距離差のしきい値を設定するしきい
    値設定器と、前記距離差演算手段で得られた距離差と前
    記しきい値に設定されたしきい値とを比較し、前記距離
    差が前記しきい値を超えたときに開先位置信号を出力す
    る比較器と、からなる溶接鋼管の開先位置検出装置。
  5. 【請求項5】 溶接前の溶接鋼管の開先位置を検出する
    装置において、 回転される溶接前の溶接鋼管の外面もしくは内面より一
    定の距離だけ離隔し、該溶接鋼管の円周方向に開先幅の
    半分よりやや大きい距離を隔てて配置され前記溶接鋼管
    の中心もしくは半径方向に指向した一対の非接触式の距
    離計と、該距離計から前記回転中の溶接鋼管外面もしく
    は内面までの距離測定値の差を求める距離差演算手段
    と、予め距離差のしきい値を設定するしきい値設定器
    と、前記距離差演算手段で得られた距離差と前記しきい
    値設定器で設定されたしきい値とを比較し、前記距離差
    が前記しきい値を超えたときに開先位置信号を出力する
    比較器と、からなる溶接鋼管の開先位置検出装置。
  6. 【請求項6】 溶接前の溶接鋼管の開先位置を検出する
    装置において、 回転される溶接前の溶接鋼管の内外面もしくは内面より
    一定の距離だけ離隔し、対向して配置され前記溶接鋼管
    の直径方向に指向した一対の非接触式の距離計と、該距
    離計から前記回転中の溶接鋼管の内面および外面もしく
    は内面までのそれぞれの距離測定値の和を求める距離和
    演算手段と、予め距離和のしきい値を設定するしきい値
    設定器と、前記距離和演算手段による距離和と前記しき
    い値設定器に設定されたしきい値とを比較し、前記距離
    和が前記しきい値を超えたときに開先位置信号を出力す
    る比較器と、からなる溶接鋼管の開先位置検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US6417482B1 (en) * 1998-03-04 2002-07-09 Elpatronic Ag Method and device for producing pipes

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