JPH08265382A - 位相補正復調方式及び位相補正復調装置 - Google Patents

位相補正復調方式及び位相補正復調装置

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JPH08265382A
JPH08265382A JP7069646A JP6964695A JPH08265382A JP H08265382 A JPH08265382 A JP H08265382A JP 7069646 A JP7069646 A JP 7069646A JP 6964695 A JP6964695 A JP 6964695A JP H08265382 A JPH08265382 A JP H08265382A
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carrier
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Application number
JP7069646A
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English (en)
Inventor
Isao Miyazaki
功 宮崎
Wataru Kuroiwa
渉 黒岩
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Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
Original Assignee
Toshiba Corp
Toshiba AVE Co Ltd
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Publication date
Application filed by Toshiba Corp, Toshiba AVE Co Ltd filed Critical Toshiba Corp
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Publication of JPH08265382A publication Critical patent/JPH08265382A/ja
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  • Stabilization Of Oscillater, Synchronisation, Frequency Synthesizers (AREA)
  • Digital Transmission Methods That Use Modulated Carrier Waves (AREA)
  • Synchronisation In Digital Transmission Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、TDMA通信特有の不具合を解消
してより高品位のデータ伝送を提供することのできる位
相補正復調方式及び位相補正復調装置を提供することを
目的とする。 【構成】 通信が時分割多元接続通信方式によって行わ
れるときの位相補正復調方式であって、到来した変調キ
ャリアを遅延検波と同期検波の少なくともいずれか一方
の検波方式を用いてデータ復調を行う復調手段と、割り
当てられた基準期間毎に受信キャリア位相誤差を検知す
る検知手段と、この検知手段で検知された受信キャリア
位相誤差を記憶する記憶手段と、受信するキャリア位相
を変更する変更手段と、次に該当する前記基準期間が到
来したときに、前記記憶手段に記憶される受信キャリア
位相誤差に基づく初期位相を変更手段に供給して受信キ
ャリア位相を安定化させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばケーブルテレビ
(以下、CATV(Cable Televisio
n)と略記する)網を利用した時分割多重方式(以下、
TDMA(Time Division Multip
le Access)と略記する)通信における、セン
タ側と複数の端末との間の位相補正復調方式及び位相補
正復調装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】TDMA通信方式では、センタ側交換機
(以下、単にセンタという)を介して、通信要求のあっ
た複数の端末に対して複数の回線を割り当てることによ
って通信回線が設定される。通信回線は所定のビットレ
ートを有するシリアルビットストリームであり、複数の
フレームと、このフレーム内に複数のビット群で構成さ
れるタイムスロット(TS)で構成される。それぞれの
フレームには同期用のビットパターンとフレーム番号が
付され、受信側ではこの同期パターンを抽出しフレーム
同期をかけることによって、指定されたタイムスロット
内で伝送された情報を受信する。各タイムスロットは、
センタから各端末に至る下りチャンネルを用いて、各端
末からセンタに至る上りチャンネルの空きタイムスロッ
トを通知する。通信要求の生じた端末は、下りチャンネ
ルで通知された上りチャンネルの空きタイムスロット番
号を選択し、端末固有の識別番号(ID)を添えて通信
要求を送出する。センタでは、端末から送出された通信
要求を受信し、空きタイムスロットを通信要求のあった
端末に下り回線を通じて伝送する。この後、導通確認が
行われ、通信回線が設定される。
【0003】さて、センタと各端末との通信系路は様々
であって、端末からセンタまで、或いはその逆方向のビ
ットストリームの遅延時間も様々である。特に、前者の
場合は深刻な問題であって、複数の端末からのビットス
トリームが集中するセンタ側では、通信効率を向上さ
せ、タイムスロット内に端末毎の通信データを最大限伝
送させるためにセンタから各端末に向かう下り伝送路
と、その逆方向の上り伝送路の伝搬遅延時間を計測し、
この計測結果に基づいて各端末に対して遅延制御と呼ば
れるデータ送出タイミングの制御を行う。
【0004】この各端末から送出するデータ送出タイミ
ングは、データシンボル伝送速度の数倍以上の単位時間
でセンタが各端末に対して制御する。例えば、シンボル
伝送速度の8倍、或いは16倍の速度単位で送出タイミ
ングを各端末に対してセンタ側から設定する。
【0005】センタ側では、各端末制御用の下り伝送路
が確保されている。通常、この伝送路を用いてTDMA
通信を行わせるための遅延制御が行われる。即ち、この
下り伝送路にて1つの端末番号を指定し、指定された端
末は同伝送路で伝送される次フレームの先頭で返信応答
を行う。センタでは端末を呼び出してから、この返信応
答を受信するまでの時間を計測し、送受にわたる伝搬遅
延時間を算出し、センタ受信端においてそれぞれの端末
からの着信が同一タイムスロットについては同時に着信
するよう、各端末に伝搬遅延時間から逆算してフレーム
先頭からのデータ送出タイミングを指定する。
【0006】しかしながら、このデータ送出タイミング
制御を行っても、現実的にはセンタにおいて各端末から
のデータ着信タイミングは微妙に異なってしまう。例え
ば、QPSK(Quadrature Phase S
hift Keying;直交位相変調)データシンボ
ルレートが4.096Mbps、2ms毎のフレームが
4、タイムスロットが110、1つのタイムスロットで
128bits伝送、4フレームで1タイムスロットあ
たり64bit相当の伝送容量があったとすると、通信
ビットレートは8.196Mbpsであって、1つのタ
イムスロットは僅か数十μsの期間である。従って、受
信キャリア位相同期確立に数十から数百msもの時間が
かかる同期検波方式は使用できず、遅延検波方式が使用
されるのが一般的である。
【0007】一般に、この遅延検波は同期検波に比べて
ビット誤り率(BER;Bit ErrorRate)が悪化する。
同期検波並みのBERを得るためにはC/N(キャリア
対ノイズ比)を電力比で2倍程度が必要といわれてい
る。より高品位な情報通信を提供する場合、BERの良
好な同期検波を用いるのがよいが、前述したように同期
検波は使用できないのが実状である。また、遅延検波は
1シンボルだけ伝送遅延させた変調波を再生キャリアと
して使用するために、一種の時間差分処理を行うことに
相当する。これは、遅延検波では再生データが同期検波
の出力とは異なることを意味する。これに関しては変調
側でデータを積算することで回避できることが知られて
いる。
【0008】図12に従来の変調器構成を、図13にそ
の変調キャリア位相を示す。シリアルデータとして入力
された伝送データは交互に同相軸I、直交軸Qに配置さ
れ、伝送シンボル周波数fsと、このfsに対してπ/
2位相遅延のあるfsaにて変調された後、合成され
る。この後、BPFにて帯域制限され、中間周波に変換
され、さらに伝送キャリア周波数ftrにアップコンバ
ートされて伝送される。入力されたシリアルデータの内
には既にフレーム情報や端末番号、ポーリングコードな
どが含まれている。
【0009】図14に端末構成例を示す。この構成は図
1に示した実施例における点線部70で囲まれる部分を
除いたものと同様である。変調器から送出されるQPS
K変調キャリアは、I軸,Q軸それぞれのデータをα
i,βiとすると、次式で表わされる。
【数1】s(t)=αi・cos(2πfct)+βi
・sin(2πfct) 但し、αi,βiはそれぞれ、+1或いは−1(入力デ
ータに対応)α,βは元データが0の場合は+1、1の
場合は−1に対応する。
【0010】遅延検波の代表例としては、中間周波数
(IF)の整数倍で動作する多段のシフトレジスタを用
いてシンボル±π/4遅延の他、複数の遅延を得て遅延
検波を行うものが知られる(米国特許US511719
5)。この場合には、シンボルレートの整数倍にダウン
コンバートされた変調データを、そのまた整数倍のクロ
ック周期で多段遅延させるための位相同期ループ回路が
複雑化するという不具合があった。
【0011】また、シンボルに対し十分に短い周期のマ
スタクロックを用意し、このマスタクロックの分周出力
と受信データとの位相比較結果によってマスタクロック
の挿入、削除および先の分周比を変更する動作を行い、
複数局に対応したメモリに両者を記憶させるものがある
(特開平6−21938号公報参照)。この場合、バー
スト状に現れるそれぞれの局に対応してメモリから先の
格納データを呼び出し、分周回路の分周比を設定して、
定常状態として再生クロックが安定するまでの時間が比
較的長くなってしまう傾向があった。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、TD
MA通信では、タイムスロット毎にアクセスする端末が
異なり、各タイムスロット毎に端末からセンタに向かう
送信キャリア位相が異なる。そのためセンタ側における
データ受信・復調に関してはキャリア同期に時間のかか
る同期検波を使用することができず、再生品質の劣る遅
延検波を用いる他無かった。
【0013】本発明は、上記課題に鑑みてなされたもの
で、各タイムスロット毎のキャリア位相補正を行い、遅
延検波から同期検波に切り替える手段を備えることによ
り、TDMA通信特有の不具合を解消してより高品位の
データ伝送を提供することのできる位相補正復調方式及
び位相補正復調装置を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、通信が時分割多元接続通信方式によって行わ
れるときの位相補正復調方式であって、到来した変調キ
ャリアを遅延検波方式を用いてデータ復調を行い、同期
が確立した後には同期検波方式を用いてデータ復調を行
うことを要旨とする。
【0015】また、本発明は、通信が時分割多元接続通
信方式によって行われるときの位相補正復調方式であっ
て、到来した変調キャリアを遅延検波と同期検波の少な
くともいずれか一方の検波方式を用いてデータ復調を行
う復調手段と、割り当てられた基準期間毎に受信キャリ
ア位相誤差を検知する検知手段と、この検知手段で検知
された受信キャリア位相誤差を記憶する記憶手段と、受
信するキャリア位相を変更する変更手段と、次に該当す
る前記基準期間が到来したときに、前記記憶手段に記憶
される受信キャリア位相誤差に基づく初期位相を変更手
段に供給して受信キャリア位相を安定化させることを要
旨とする。
【0016】望ましくは、前記基準期間毎のキャリア同
期が遅延検波により確立した後に、検波方式を同期検波
に切り替える切替え手段を有すると良い。望ましくは、
前記基準期間毎のシンボル同期が遅延検波により確立し
た後に、検波方式を同期検波に切り替える切替え手段を
有すると良い。望ましくは、到来した変調キャリアをサ
ンプリングする際に、pを任意の自然数とするときに、
受信キャリア周波数のp/(p−1)倍、あるいはp/
(p+1)倍のサンプリング周波数でサンプリングし、
当該サンプル毎の受信キャリア位相を移相させると良
い。望ましくは、特定の端末に割付けられた次の該当す
る基準期間が到来したときに、前記記憶手段に格納され
たキャリア位相誤差に基づいて、可変周波数発振器の当
該基準期間毎の初期位相を補正すると良い。望ましく
は、前記記憶手段から読み出した端末毎の受信キャリア
位相情報を基に到来した変調キャリアを受信・復調する
際に、前記記憶手段に対して位相情報を更新すると良
い。望ましくは、センタが管轄する全端末の端末発信キ
ャリア遅延データあるいは遅延制御データの少なくとも
一方を記憶する第2の記憶手段を具備し、通信要求のあ
った端末に対してそれぞれ基準期間を割り当てる際に、
前記端末に割当てられる端末番号に対応する位相情報を
第2の記憶手段から前記記憶手段に対して転送し基準期
間順に再配置すると良い。望ましくは、通信要求のあっ
た端末に対してそれぞれ基準期間を割り当てる際に、前
記端末に基準期間順に割り当てられた端末番号に対応す
るテーブルを記憶する第2の記憶手段を具備し、基準期
間キャリア位相を呼び出す際に当該第2の記憶手段のテ
ーブルを参照して呼び出すと良い。また、本発明は、セ
ンタが管轄する端末に対して割り付けられたフレーム番
号、タイムスロットで指定された期間に、同じく割り付
けられたチャンネルで時分割データストリームが送出さ
れることを要旨とする。さらに、本発明は、端末毎に呼
び出しを行い、該当する端末からの返信を受信し、この
とき端末からの変調キャリア位相を端末毎に記憶する記
憶手段を有することを要旨とする。
【0017】
【作用】本発明は、到来した変調キャリアを遅延検波方
式を用いてデータ復調を行い、同期が確立した後には同
期検波方式を用いてデータ復調を行うものであり、タイ
ムスロット毎にキャリア位相誤差の補正を行い、キャリ
ア同期確立の際には同期検波方式へ移行するので、より
高品位なデータ通信を提供する。
【0018】具体的には、端末毎のデータ送出タイミン
グ制御を行うと共に、センタ側で各タイムスロット毎の
受信キャリア位相を検知(サンプリング)、記憶してお
き、次フレームで受信する当該タイムスロットが到来し
たときに、先に記憶したキャリア補正位相をキャリア同
期用PLLの変更手段を構成する可変周波数発振器(以
下、VCOと略記する。VCO;Voltage Co
ntrol Oscillator)の制御情報として
与え、タイムスロット毎のサンプリング位相補正を行う
ことによって、速やかなキャリア同期を実現することが
可能となる。また、キャリア位相同期後、検波方式を同
期検波に切り替えることによってより高品位の通信を提
供することができる。
【0019】また、TDMA通信特有の不具合は、端末
毎のデータ送出タイミング制御を行うとともに、各タイ
ムスロット毎の受信キャリア位相を検知し記憶してお
き、次フレームで受信する当該のタイムスロットが到来
した場合に、先に記憶したキャリア位相をキャリア同期
用PLLのVCOの制御情報として与えることによって
回避でき、速やかなキャリア同期を実現することができ
る。
【0020】
【実施例】以下、本発明に係る一実施例を図面を参照し
て説明する。図1は本発明に係る位相補正復調方式が適
用されるTDMA通信を行うセンタ用上り回線情報デー
タ受信装置の構成を示したブロック図である。尚、図1
及び後述の各実施例を示す図において、前記図12にお
ける機器及び素子等と同一乃至均等のものは、前記と同
一の符号を以て示し重複した説明を省略する。また、セ
ンタと端末との間のデータ変調方式はQPSKを用いる
ものとする。
【0021】以下、図1を参照して説明する。入力端子
11に到来したQPSK変調キャリアは、増幅器13に
よって増幅され、ミキサ15及び帯域制限フィルタ(B
PF)17によって中間周波数(IF)に変換される。
中間周波数はリミッタ21を介して振幅変動が抑圧され
た後、位相比較器(PD)23,25に供給される。リ
ミッタ21の出力の一部は遅延部27を介して1シンボ
ルレートの遅延が与えられ位相比較器23に供給される
他、さらに移相回路29において搬送波周波数に対して
(π/2)倍相当の遅延±π/4が与えられ位相比較器
23,25に供給される。
【0022】位相比較器23,25の出力はそれぞれ、
データ補正回路31,33に供給され、スイッチ35,
37を通してマルチプレクサ(MPX)39にて多重化
されシリアルビットストリームとして出力端子41に出
力される。
【0023】前述の中間周波数の一部はキャリア検出器
(CDET)43に供給され、キャリアロスおよび受信
キャリア振幅を検出する。キャリア検出器43で検出さ
れたキャリアロス区間がタイミング発生部45より与え
られたタイムスロットガード区間内に存在する場合には
キャリア検出器43よりRAM(Random Acc
ess Memory)49のアドレスカウンタ47に
対して“1”だけカウントアップを行わせるべくカウン
トアップ用のクロックを供給する。
【0024】タイミング発生部45は、センタから端末
に対して伝送される下り回線通信フレームに同期した受
信フレームを有しており、このフレームに同期したタイ
ムスロットを割り当てられた各端末が送出するデータを
受信するために、各フレーム毎、および各タイムスロッ
ト毎にRAM49に与えるアドレスを更新するべくアド
レスカウンタ47の出力を更新する。
【0025】通信開始当初は、遅延検波で受信する。従
って、遅延部27ではシンボルレート遅延が得られるシ
ンボル遅延器27a側をスイッチ27bで選択出力す
る。移相回路29は所定段の単位遅延量を有する移相回
路である。定常状態において、移相回路29の両端には
中間周波数に対してπ/2の位相差が生ずる。しかし、
各端末からの受信キャリア周波数が僅かにずれる場合が
ある。この場合、移相回路29の両端の位相は定常状態
の位相差からずれることになる。
【0026】この位相誤差は、移相回路29両端のシリ
アルデータ列をスイッチ51,53を介して位相比較器
(PD)55に供給し、位相比較器55出力を低域通過
型のループフィルタ(LF)57及びスイッチ59を介
してVCO61に与えることで補正され、移相回路29
の移相量を制限し安定化させる。
【0027】ループフィルタ57出力は、RAM49の
データ入力端子にも供給される。RAM49では検出し
たキャリア位相誤差を順次、タイムスロットに対応する
RAMアドレスに格納する。タイムスロットがある端末
に割り付けられている間、端末が要求した通信容量に沿
ってタイムスロットが離散的に現れる。
【0028】次に、当該端末に割り付けられた、対応す
る次なるタイムスロットが到来した場合には現時点でR
AM49に格納されたキャリア位相誤差を読み出し、こ
れに基づいて受信キャリア検出・復調のためのVCO6
1出力の初期位相を設定する。離散的に到来するタイム
スロット毎にVCO61の初期位相が設定されることで
当該端末からの変調キャリアに限って言えば、疑似的に
連続しているようにみえるようになる。
【0029】ループフィルタ57出力は、また同期検出
器63にも供給されており、同期検出器63では複数の
シンボル期間に亙ってループフィルタ57出力を観測
し、同期/非同期状態を判定する。同期と判定された場
合は、タイミング発生部45を通じてスイッチ35,3
7,51,53,27bを前述の逆側を選択するように
制御して、同期検波に動作モードを切り替える。
【0030】同期検波モードでは、データ補正回路3
1,33がバイパスされる他、VCO61から出力され
る同期キャリアがスイッチ27b、および移相回路29
を通して位相比較器23,25に供給される。受信変調
キャリアは、それぞれの位相比較器23,25出力を位
相比較器55に供給し、ループフィルタ57、VCO6
1を介して一周する位相同期ループによって同期再生を
行う。この場合においても、RAM49に対してタイム
スロット毎のキャリア位相誤差の記憶は前述したように
継続される。従って、タイムスロット設定時から開始さ
れたキャリア位相誤差はタイムスロット毎に積算され、
高安定なキャリア同期再生が行える。
【0031】本実施例ではリミッタ回路21以降はディ
ジタル回路で構成できる。上述した例では、データシン
ボル伝送速度と中間周波数が整数倍の関係を想定してい
たが、必ずしもその必要はない。VCO61は中間周波
数に周波数同期したクロックを発生する。例えば中間周
波数が70MHz、シンボル伝送速度が4.096MH
zとすると、シンボル遅延器27aは17クロックのシ
フトレジスタでよい。この場合、中間周波数はシンボル
クロックの整数倍ではないため、遅延検波ではデータシ
ンボル切り替え時点で僅かにデータ誤差を生ずる。しか
しながらこのデータ誤差は、複数回連続したデータを有
効とするか、8クロック乃至16クロック程度積算すれ
ば誤検出なくデータが抽出できる。
【0032】データ検出は、入力搬送波に対して互いが
π/2なる位相差を有する±π/4なる位相の中間周波
数搬送波を再生し、これを用いてデータ検出を行う。図
2を参照するに、ディジタル回路では、−π/4を同相
軸検波用、+π/4を直交軸検波用としてI軸,Q軸、
それぞれの検波用クロックの立ち上がりにて受信した中
間周波数変調波の極性を検出することができる。このと
きの(I,Q)検出値は次のようになる。 位相比較器の一例としては、フリップフロップ(F/
F)がある。それぞれの検出位相を有する中間周波数の
搬送波をクロックとし、到来した変調搬送波をデータ入
力としたフリップフロップを用いれば、それぞれの中間
周波数の周期で上記のように直接データ出力が得られる
ことになる。また、フリップフロップの代わりにEXO
Rゲートを用いても上記と同様に検波することができ
る。
【0033】図3に0π,π/2,π,3π/2なる位
相変調がかけられたQPSK変調波を検出する場合を示
す。なお、説明の都合上、検出位相はπ/4毎に示し
た。変調波は正側の領域を「1」、負側の領域を「−
1」で表している。I軸およびQ軸の検出位相を前述の
如く−π/4,+π/4とし、図3に示す(1),
(2),(3),(4)のようになり、1周期分積算す
ると、図中右端欄に記してあるように、 (I,Q)= 0π : (1,1) π/2 : (−1,1) π : (−1,−1) 3π/4 : (1,−1) ここで、変調波が正側の領域を「1」、負側の領域を
「−1」で表していたため、1,0なる論理レベルで表
すと、2進符号ではサインビットのみの扱いとなるた
め、 0π : (0,0) π/2 : (1,0) π : (1,1) 3π/4 : (0,1) となり、前述と同様の結果が得られる。
【0034】図4を参照して、上述した一連の動作を説
明する。図4に示す(a)は、到来したQPSK変調波
を中間周波数にダウンコンバートしたものであり、図1
における帯域制限フィルタ19の出力である。同(b)
は図1におけるリミッタ21の出力である。同(d),
(e)はそれぞれπ/2なる位相差を有する再生搬送波
であり、同相(I)軸、および直交(Q)軸の検波に使
用される。なお、これら(d),(e)は入力変調波I
F周波数に対して4倍の周波数に同期したVCO61の
発振出力(同(f)に示す)を分周して得ている。
【0035】リミッタ出力(同(b))は4×IFクロ
ック(同(f)に示す)の立ち下がりエッジを基準にπ
/4遅延される。I,Q軸検波用の再生搬送波とはこの
遅延された変調波と比較される。到来した変調波の変調
角度に対するデータは先に示した通りである。
【0036】一方、π/2遅延器両端の出力は、同
(b)に対して同(g)なるπ/2位相遅延を受けた関
係にある。同(b),(g)の比較出力(同(h)に示
す)をループフィルタ57を通して2倍の中間周波数成
分が除去され、位相差θがπ/2の場合は±0となる。
位相差がπ/2<θ<3π/2の場合は正(+)、−3
π/2<θ<π/2の場合は負(−)側の出力となる。
【0037】このループフィルタ出力結果をVCO61
に入力することにより、位相同期ループを構成し、ルー
プフィルタ出力が±0の場合は現状維持、正側の場合は
発振周波数を上げ、負側の場合は発振周波数を下げるよ
うにVCO61を動作させてVCO61の発振周波数を
到来した角度変調波の搬送波位相に合致させることで到
来した変調波に対する搬送波再生が行える。
【0038】次に、図5を参照してQPSK変調された
データを遅延検波方式により検波する際の動作について
一例をあげて説明する。図5(a)に示す変調側ではデ
ータai,bi,・・・であるシリアルデータが互いに
π/2位相差を有する同相軸Iおよび直交軸Qの搬送波
で変調され送出される。この時のキャリア位相はP3で
示される位相となる。
【0039】一方、この変調波が到来した復調側(図5
(b)に示す)では、受信キャリア位相P4(図1に示
すP4に対応)および、これを1データシンボル伝送時
間だけ遅延させた遅延キャリア位相P5(同、P5に対
応)を得る。尚、説明の都合上、図5では、それぞれの
変調キャリア位相は直交位相成分に分解して示してあ
る。両者よりI,Q軸の位相検波出力P6(同、P6に
対応)が得られるが、P1,P2で示される値とはなら
ない。これは遅延検波方式に特有の現象で、1シンボル
前のデータ位相との一種の差分処理を行ったためであ
る。
【0040】この補正のために図6に示すデータ補正回
路31,33をI軸、Q軸のそれぞれに加える。タイム
スロット初期にI軸、Q軸のそれぞれにあるシンボル遅
延内容をリセットし、EXOR回路(Mod2)311
I,331Q、1シンボル遅延回路313I,333
Q、反転回路X(−1)315I,335Qを介してデ
ータを1シンボル毎にフィードバックさせることで、P
7(図6に示すP7に対応)の比較結果よりP8(図6
に示すP8に対応)の値、即ち、P1,P2と同様の値
を得ることができる。なお、同期検波を行う際について
は、差分処理は行われないのでデータ補正回路は不要と
なり、それぞれスイッチ35,37により、これらデー
タ補正回路31,33を迂回してマルチプレクサ39に
出力される。
【0041】さて、TDMA通信においては、センタ装
置から端末へ向かう100MHz以上の高周波数側の下
り伝送路と、その逆方向の20〜50MHz帯の低周波
数側の上り伝送路が存在することは先にも述べた。ま
た、これら下り伝送路、上り伝送路のそれぞれに複数の
伝送フレームがあり、それぞれの上り、下りの伝送フレ
ームは同期している。図7に示すように、伝送フレーム
は、通常はFR0,FR1,FR2,FR3なる4つの
フレームの巡回形式で構成される。また、それぞれの伝
送フレームには複数のタイムスロットTSが存在する。
【0042】ここでセンタ装置が端末NT1からの通信
要求を受けて、タイムスロットTS1を端末通信に割り
当てた場合を想定する。タイムスロットTS1は、定ま
ったフレーム周期で到来する。図7において、FR0の
タイムスロットTS1をタイムスロットTS1(0)と
称すると、以降、タイムスロットTS1(1)、タイム
スロットTS1(2)、タイムスロットTS1(3)の
順でフレーム周期毎にタイムスロットTS1が到来する
ことになる。今、FR0のタイムスロットTS1(0)
を受信したとする。このとき、位相比較器55はキャリ
ア位相誤差θ0を検出する。このキャリア位相誤差θ0
により、ループフィルタ57を通してVCO(またはV
CXO)61が制御されると同時に、A/D変換器65
を介してRAM49のタイムスロットTS1に対応する
アドレスに、このキャリア位相誤差θ0が順次書き込ま
れる。
【0043】さて、タイムスロットTS1(0)から1
フレーム経過後、タイムスロットTS1(1)が到来し
た時点で、タイムスロットTS1に対応するアドレスか
らタイムスロットTS1(0)で格納された位相誤差情
報θ0を読みだし、D/A変換器67を通じてVCO6
1に供給する。同時に、新しい位相誤差情報θ1が前回
と同様にRAM49に書き込まれる。この処理を割り付
けられたタイムスロット毎に行うことで、タイムスロッ
ト毎の変調波の検波用再生キャリアは速やかに位相を定
常位相に設定することができるようになる。このとき、
位相情報θは割り当てられたタイムスロット到来毎に補
正、更新されるのはいうまでもない。
【0044】また、場合によっては4フレームに1回の
割合でしかタイムスロットが割り当てられないような場
合も存在する。例えば、64kbpsのBチャンネルが
上述の場合であるとすれば、16kbpsのDチャンネ
ルを割り当てる場合がこれに相当する。この場合、4フ
レーム×タイムスロット数分のRAM容量を設定し、R
AMの上位アドレスをBチャンネル或いはDチャンネル
の切り換え用に設定し、下位アドレスをタイムスロット
順に設定すればよい。
【0045】さらに、より高精度な検波を行うためにリ
ミッタ回路(LIM)21をA/D変換器としてもよ
い。この場合、以降の検波段は複数ビット処理を行うた
め多少複雑になる。またA/D変換器でサンプリングす
る場合、そのクロックはVCO61の出力クロックを使
用する。また、通常、搬送キャリア周期或いは中間周波
数IFはデータシンボル周期よりも十分に短いので、サ
ンプリング周期を中間周波数IFに対して、p/(p+
1)倍として、この出力を積算するか、多数決判定をと
っても良い。例えば、p=4とすると、図8に示すよう
に1サンプル毎にサンプル点がπ/2ずつシフトする。
従ってシンボル遅延器27aおよび位相回路29の段数
は削減される。先の例によれば、シンボル遅延器27a
は13段、位相回路29は1段でよいことになる。
【0046】センタから端末に向かう下り方向のデータ
チャンネルは制御用1本、情報データ伝送用n本、端末
からセンタに向かう上り方向のデータチャンネルはm本
で構成される通信モデルを仮定する。
【0047】下り制御チャンネルは、1個の遅延制御タ
イムスロット、複数の空きチャンネル通知用タイムスロ
ットで構成される。遅延制御タイムスロット内にはシン
ボル同期、フレーム同期、それぞれの同期パターンの
他、端末固有ID番号、ポーリングおよび端末内データ
設定コードなどの制御コード、応答用上りチャンネル周
波数、或いは上りチャンネル番号、送出データ遅延量、
送出データ振幅、誤り検出コードも併せて指定する。遅
延制御タイムスロットは遅延制御用に予め割り当てられ
たタイムスロットであって、下り制御チャンネル先頭に
各フレーム先頭に位置する。
【0048】下り情報データ伝送用チャンネルは複数存
在し、同チャンネル内はシンボル同期パターンの他に複
数のタイムスロットが存在する。この複数のタイムスロ
ットを通信回線設定時にセンタが適切な数を端末毎に割
り当てることによって大容量下りデータにも対応する。
【0049】上り情報データ伝送用チャンネルも複数存
在する。同チャンネルは1個の遅延制御タイムスロット
の他、1個の通信要求用タイムスロット、複数の情報デ
ータ伝送用タイムスロットで構成される。遅延制御タイ
ムスロット内にはシンボル同期パターンの他、レベル確
認用データ、端末固有ID番号、応答用制御コード、応
答用上りチャンネル番号、送出データ遅延量、送出デー
タ振幅、誤り検出コードも併せて伝送する。遅延制御タ
イムスロットは遅延制御用に予め割り当てられたタイム
スロットであって、上り制御チャンネルの各フレームの
先頭に位置する。通信要求用タイムスロットは端末から
の通信要求をセンタに伝送するタイムスロットであっ
て、下り制御チャンネルの空きチャンネルの内の1つを
端末が選択して要求を送出する。
【0050】センタから端末へ向かう下り制御チャンネ
ルは原則として1本である。端末はこの制御チャンネル
を介して放送された各種端末制御データをすべて受信す
るが、この内、それぞれの端末自身が保有する端末固有
IDと一致する番号が付された端末制御データのみを端
末制御情報として有効とし、処理を行う。下り制御チャ
ンネルは各端末の遅延制御や端末の状態モニタのために
当該チャンネル内に存在する遅延制御用タイムスロット
を用いて個別ポーリングを行う他、これ以外のタイムス
ロットを用いて上り方向の空きチャンネルを端末に通知
するため、常時放送されている。例えば、上りデータチ
ャンネルが4本ある場合、下り制御チャンネルとして
a,b,c,d,eの5本のタイムスロットが存在し、
タイムスロットaが遅延制御用、タイムスロットb,
〜,タイムスロットeが空きチャンネル通知用として機
能する。空きチャンネル通知タイムスロットは、空きの
ある場合は全ビット“1”、空きのない場合は全ビット
“0”として通知する。
【0051】さて、センタと指定された固有の端末間で
通信経路が設定される場合、ここに発生する下り/上り
の通信経路による遅延はそれぞれ周波数によって異な
る。従って、それぞれ複数の通信チャンネルの内の1つ
を選択使用する場合、それぞれの使用条件による遅延量
を検出し、センタで指定されたフレーム、タイムスロッ
ト内に合致するように端末からの上りデータ送出タイミ
ングを制御する必要がある。
【0052】端末側では、シンボル位相の1/n倍の周
期で選択可能な上りデータ送出位相選択器を具備し、セ
ンタ側からの指定により指定された送出位相を選択す
る。これによって、センタ側受信端での受信データシン
ボル位相がほぼ合致し、センタ側データ着信時のシンボ
ル切り替わり時の誤りが減少する。また、シンボル以上
の、ビット単位のデータ遅延に対しては送出データ用バ
ッファを具備し、センタ側で構築し、下りチャンネルで
放送するそれぞれのフレーム及びタイムスロットに合致
させる。
【0053】先ほど、センタから端末へ向かう下り制御
チャンネルは原則として1本と記したが、所定数の端末
を1集団とし、この集団毎に下り制御チャンネル1本ず
つを割り当てることによって、センタ所轄エリアを細分
化し、障害復旧などのメンテナンス作業を効率化しても
良い。
【0054】図9に端末の構成の一例を示す。下り伝送
路で伝送された変調波をミキサ117、帯域通過フィル
タ(BPF)119にて中間周波数IFにダウンコンバ
ートし、これより搬送キャリアを再生し、復調器121
で検波を行う。同時に、フレーム同期抽出部129で検
波出力から特定の同期パターンを検出してタイミング発
生部131に対し受信した下り伝送フレームに同期させ
るよう位相同期ループを設定する。端末にはそれぞれ固
有の識別番号、いわゆるIDが予め設定されており、受
信、検波した下りデータ内に遅延制御用ポーリングコー
ドがあり、かつ自身のIDが付されていた場合にはID
検出器133において検出し、次フレーム先頭タイミン
グでセンタに対し応答コードをセンタ指定のタイムスロ
ット位置に、センタ指定の周波数で返送する。
【0055】センタ指定の周波数は、前述のように下り
制御チャンネル内の遅延制御タイムスロット内に指定さ
れている。端末は受信したポーリングコードに呼応する
応答コードを端末固有ID、とともに受信した下り制御
チャンネルの次フレームの先頭の到来と同時に、送信デ
ータとして遅延制御処理回路137、QPSK変調器1
41、BPF143を介して指定上りチャンネルアップ
コンバートし、LPF149、マルチプレクサ150を
通してセンタに向けて出力する。
【0056】このとき、センタから指定された送信デー
タ遅延量は処理回路137へ、フレーム先頭からの遅延
制御タイムスロットへの送信タイミングは処理回路13
7を経由して局部発振器147へ、送出振幅は処理回路
137を経由して増幅器150へ、それぞれタイミング
発生部131より指定される。
【0057】遅延制御処理回数137は、送信データの
バッファとして機能し、遅延制御機能としてセンタから
指定された送信データ遅延量をセンタから到来した次フ
レームの、先頭タイミングに対して遅延を与えてから出
力するとともに、タイミング発生部131から与えられ
た指定されたデータ振幅を増幅器150に設定する。
【0058】なお、遅延制御処理回路137は遅延制御
タイムスロットのみならず、その他の当該端末自身から
発する上り情報データタイムスロットに対しては先の遅
延制御で設定された送信データ遅延量をセンタから指定
されたタイムスロットの、先頭タイミングに対して遅延
を与えて出力する。
【0059】この動作を数回繰り返した後、センタ側で
は伝搬遅延時間の平均化処理を行い、センタ受信端でそ
れぞれの端末からの上りデータ着信タイミングがフレー
ム先頭に合致するよう、平均化処理した伝搬遅延時間か
ら逆算し、センタから送出する前フレームに対する遅延
量を各端末に対してそれぞれ指定する。端末はこのデー
タ送出タイミングを受信し、遅延制御処理回路137内
の記憶デバイスに格納する。以降、この端末がデータ送
出する場合には、自身の記憶デバイスに格納した前記デ
ータを送出タイミングに従ってデータを送出する。
【0060】センタ装置は管轄下の端末に対して、適時
ポーリングし遅延制御を行う。遅延時間においてセンタ
からは下り制御チャンネルおよび下り制御タイムスロッ
トを介して、端末固有のID番号を付して個別に端末を
順次指定する。このとき、端末に対しては端末固有ID
の他、応答用上りチャンネル周波数、或いは上りチャン
ネル番号も併せて指定する。下り制御タイムスロットは
遅延制御用に予め割り当てられたタイムスロットであっ
て、下り制御チャンネルの先頭に各フレーム先頭に位置
する。
【0061】遅延制御におけるセンタから端末へ向かう
ポーリングデータは、ビット同期データ、フレーム同期
データ、端末ID、ポーリングコード、上り指定チャン
ネル、データ送出遅延量、データ送出振幅、誤り検出コ
ードで構成される。このポーリングデータを受信した、
指定された端末はポーリング内容を設定した後、次フレ
ームの先頭に併せて応答コードを送出する。センタ側の
端末送出位相格納RAMのアドレスは、ポーリング時に
指定した端末ID毎に対応づけられており、ポーリング
後、フレーム先頭から下り/上りの通信経路による遅延
を経て指定端末からの応答コードが受信される。受信さ
れた端末からの応答コードは、遅延検波され、QPSK
復調器を経てシリアルビット列に戻される。このコード
受信時タイミングで遅延検波器における位相比較器出力
から受信キャリア位相を識別し、先の端末送出位相格納
RAMの端末ID毎に対応づけられたアドレスのデータ
として格納される。
【0062】センタ装置は管轄下の各端末に対して、適
時ポーリングし遅延制御を行う。遅延制御中にもセンタ
装置は先に述べたπ/2移相回路両端の位相を比較する
ことによりキャリア位相誤差を抽出し、端末毎に検出し
た位相情報を図12(a)に示す端末送出位相格納RA
Mに格納する。これは、図12(b)で示す前述のRA
Mとは別に設置し、管轄下の全端末に対する位相情報を
格納する。管轄化の端末、例えばNT1からの通信要求
がセンタに伝えられ、特定のタイムスロットが割当てら
れた場合はこの特定のタイムスロットに対応するRAM
107のアドレスに端末送出位相格納RAMからNT1
に関する位相情報を転送する。RAM107では使用順
であるタイムスロット順のアドレスに配置されることに
なる。
【0063】または、タイムスロットに対応したキャリ
ア位相情報を格納するRAM(図12(b)は図12
(a)のタイムスロットに対する端末位相を示すテーブ
ルとして用いても良い。すなわち、当該のタイムスロッ
トが到来した場合にこのテーブルを参照して図12
(a)に示すRAMから直接データを呼び出してVCO
に与えてもよい。
【0064】以上、述べてきたようにTDMA通信にお
いてもタイムスロット毎に遅延検波から同期検波に移行
でき、より通信品質の良い通信を提供することができ
る。また、センタ管轄化の全ての端末においても遅延制
御期間中にキャリア送出位相が判明する他、遅延制御に
おける端末データ送出位相のシフト数も緩和が可能であ
る。さらに各タイムスロット毎に、同期検波が行えるた
め、BERが遅延検波に比べて向上し、より高品質な通
信を提供することができる。
【0065】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、TDMA
通信特有の不具合を解消してより高品位のデータ通信を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る位相補正復調装置の一実施例の概
略の構成を示すブロック図である。
【図2】QPSK復調の検波出力図である。
【図3】QPSK復調の概念を説明するための図であ
る。
【図4】図1における各部における動作波形をそれぞれ
示す図である。
【図5】QPSK変調されたデータを遅延検波方式によ
り検波する際の動作例を示す図である。
【図6】データ補正回路の構成を示すブロック図であ
る。
【図7】タイムスロット別位相誤差記憶データ適応例を
示す図である。
【図8】サンプリング位相の変更例を示す図である。
【図9】端末側構成例を示すブロック図である。
【図10】通信伝送路種別を示す図である。
【図11】フレーム内容を示す図である。
【図12】管轄端末の送出位相メモリとタイムスロット
送出メモリの格納内容別を示す図である。
【図13】従来のQPSK変調器の構成を示すブロック
図である。
【図14】変調キャリア位相を示す図である。
【図15】従来の位相補正復調装置の構成を示すブロッ
ク図である。
【符号の説明】
11…入力端子,13…増幅器,15…ミキサ,17…
発振器,19…帯域制限フィルタ,21…リミッタ,2
3…位相比較器,25…位相比較器,27…遅延部,2
7a…シンボル遅延器,27b…スイッチ,29…移相
回路,31…データ補正回路,33…データ補正回路,
35…スイッチ,37…スイッチ,39…マルチプレク
サ,41…出力端子,43…キャリア検出器(DCE
T),45…タイミング発生部,47…アドレスカウン
タ,49…RAM,51…スイッチ,53…スイッチ,
55…位相比較器,57…ループフィルタ,59…スイ
ッチ,61…VCO,63…同期検出器,65…A/D
変換器,67…D/A変換器,69…RAM,71…周
波数検出器。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 通信が時分割多元接続通信方式によって
    行われるときの位相補正復調方式であって、 到来した変調キャリアを遅延検波方式を用いてデータ復
    調を行い、同期が確立した後には同期検波方式を用いて
    データ復調を行うことを特徴とする位相補正復調方式。
  2. 【請求項2】 通信が時分割多元接続通信方式によって
    行われるときの位相補正復調装置であって、 到来した変調キャリアを遅延検波と同期検波の少なくと
    もいずれか一方の検波方式を用いてデータ復調を行う復
    調手段と、 割り当てられた基準期間毎に受信キャリア位相誤差を検
    知する検知手段と、 この検知手段で検知された受信キャリア位相誤差を記憶
    する記憶手段と、 受信するキャリア位相を変更する変更手段と、 次に該当する前記基準期間が到来したときに、前記記憶
    手段に記憶される受信キャリア位相誤差に基づく初期位
    相を変更手段に供給して受信キャリア位相を安定化させ
    ることを特徴とする位相補正復調装置。
  3. 【請求項3】 前記基準期間毎のキャリア同期が遅延検
    波により確立した後に、検波方式を同期検波に切り替え
    る切替え手段を有することを特徴とする請求項1記載の
    位相補正復調装置。
  4. 【請求項4】 前記基準期間毎のシンボル同期が遅延検
    波により確立した後に、検波方式を同期検波に切り替え
    る切替え手段を有することを特徴とする請求項1または
    2記載の位相補正復調装置。
  5. 【請求項5】 到来した変調キャリアをサンプリングす
    る際に、pを任意の自然数とするときに、受信キャリア
    周波数のp/(p−1)倍、あるいはp/(p+1)倍
    のサンプリング周波数でサンプリングし、当該サンプル
    毎の受信キャリア位相を移相させることを特徴とする請
    求項2記載の位相補正復調装置。
  6. 【請求項6】 特定の端末に割付けられた次の該当する
    基準期間が到来したときに、前記記憶手段に格納された
    キャリア位相誤差に基づいて、可変周波数発振器の当該
    基準期間毎の初期位相を補正することを特徴とする請求
    項1または2記載の位相補正復調装置。
  7. 【請求項7】 前記記憶手段から読み出した端末毎の受
    信キャリア位相情報を基に到来した変調キャリアを受信
    ・復調する際に、前記記憶手段に対して位相情報を更新
    することを特徴とする請求項6記載の位相補正復調装
    置。
  8. 【請求項8】 センタが管轄する全端末の端末発信キャ
    リア遅延データあるいは遅延制御データの少なくとも一
    方を記憶する第2の記憶手段を具備し、通信要求のあっ
    た端末に対してそれぞれ基準期間を割り当てる際に、前
    記端末に割当てられる端末番号に対応する位相情報を第
    2の記憶手段から前記記憶手段に対して転送し基準期間
    順に再配置することを特徴とする請求項6記載の位相補
    正復調装置。
  9. 【請求項9】 通信要求のあった端末に対してそれぞれ
    基準期間を割り当てる際に、前記端末に基準期間順に割
    り当てられた端末番号に対応するテーブルを記憶する第
    2の記憶手段を具備し、基準期間キャリア位相を呼び出
    す際に当該第2の記憶手段のテーブルを参照して呼び出
    すことを特徴とする請求項6または8記載の位相補正復
    調装置。
  10. 【請求項10】 センタが管轄する端末に対して割り付
    けられたフレーム番号、タイムスロットで指定された期
    間に、同じく割り付けられたチャンネルで時分割データ
    ストリームが送出されることを特徴とする位相補正復調
    装置。
  11. 【請求項11】 端末毎に呼び出しを行い、該当する端
    末からの返信を受信し、このとき端末からの変調キャリ
    ア位相を端末毎に記憶する記憶手段を有することを特徴
    とする位相補正復調装置。
JP7069646A 1995-03-28 1995-03-28 位相補正復調方式及び位相補正復調装置 Pending JPH08265382A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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