JPH0826529B2 - 異形ケーソンを用いた港湾構造物 - Google Patents

異形ケーソンを用いた港湾構造物

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JPH0826529B2
JPH0826529B2 JP61195895A JP19589586A JPH0826529B2 JP H0826529 B2 JPH0826529 B2 JP H0826529B2 JP 61195895 A JP61195895 A JP 61195895A JP 19589586 A JP19589586 A JP 19589586A JP H0826529 B2 JPH0826529 B2 JP H0826529B2
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【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、例えば港湾構造物である護岸、岸壁等に使
用されるケーソンに係わり、特にケーソンに作用する水
平外力の低減あるいは除去を目的とした異形ケーソンを
用いた港湾構造物に関するものである。
〔従来の技術およびその問題点〕
従来、重力式構造物としてのケーソンは、比較的大規
模な護岸、岸壁等の港湾構造物に多用されている。第3
図は、前記従来のケーソンが適用された護岸を示す図で
ある。
第3図において、符号1はケーソンであり、このケー
ソン1は、岸壁付近の海底地盤G上に構築された捨石マ
ウンドM上に据付けられている。このケーソン1は、上
面が開口された箱状のケーソン本体2と、この本体2底
部に設けられ、本体2から前方及び後方へ延在された一
対のフーチング3a、3bと、前記本体2上面開口を閉塞す
る蓋コンクリート4とから概略構成されている。また、
符号5は前記ケーソン本体2内に充填された中詰め、符
号6はケーソン1上部に設けられたコンクリートブロッ
クである。ここで、大型のケーソン1が設置されて裏込
め裏埋めされると、多かれ少なかれ地盤は沈下し、これ
に伴いケーソン1も沈下する。即ち、上記コンクリート
ブロック6の重要な役目の一つは、地盤が落ち着いた
後、ケーソンの上面高さを調整して計画高さに揃える高
さ調整機能である。
また、符号7はケーソン1後部の裏込め材として用い
られる裏込岩(叉は良質な土砂)である。ここで、裏込
めの役割は重要である。裏込岩(叉は良質な土砂)の安
息角αに等しい傾斜角で三角形に裏込めを行なう場合
は、ケーソン1の背後を全部裏込岩(叉は良質な土砂)
で埋立したものとして考えて良い。このように裏込岩
(叉は良質な土砂)7は、ケーソン1に作用する土圧力
を軽減している。しかし、ケーソン1が大型化すると、
この裏込め材として良質なものを使っても、それでも裏
込岩(良質な土砂)7の土圧は非常に大きなものとなっ
ている。
以上のような構成のケーソン1にあっては、その本体
2及び中詰め5の自重により自身の滑動、転倒に抵抗
し、また、前部フーチング3aの支圧が捨石マウンドMの
支持力よりも小さければ、ケーソン1はこの捨石マウン
ドM上で安定した状態となる。特に、このケーソン1の
設置海域が大水深海域でなければ、ケーソン1の安定を
支配する要素は、このケーソン1自身の滑動である。
ここで、ケーソン本体2の自重不足等の理由で、この
ケーソン1自体の滑動抵抗力が不足した場合、ケーソン
本体2の幅を拡げて、ケーソン1の自重を増加させる方
法が採られる。しかし、ケーソン1の自重の増加に従っ
て、このケーソン1に作用する地震力も増加するので、
地震時におけるケーソン1の安定性を確保するために更
にケーソンを大きくすることとなり、合理的な解決策と
はなりえていない。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明者は、前記問題点に鑑みて鋭意研究した結果、
従来のケーソン工法は、ケーソンの自重を増すための中
詰めと土圧軽減のための裏込めが別個に機能しているこ
とに注目し、この機能を複合させて中詰めを排除し、ケ
ーソンの滑動力たる水平外力の大きな要素、すなわちケ
ーソンに加えられる裏込土圧を低減、あるいは除去する
ことにより、ケーソン自身の安定性を向上しうる、との
知見を得るに至った。つまり、ケーソ本体の後壁面を、
上方に向かうに従って後方に傾斜させることにより、こ
のケーソン後部の裏込岩(叉は良質な土砂)の安息角に
近づけ、よってケーソンに加えられる裏込土圧を低減す
るのである。特に、前記ケーソン本体の後壁面の傾斜
を、前記裏込岩(叉は良質な土砂)の地震時の主働崩壊
角に一致させれば、この後壁面に作用する裏込土圧を完
全に除去することができる。同様の理由からケーソン本
体上部に設置されるコンクリートブロックの後壁の壁面
は、ケーソン本体後壁部の壁面傾斜に連続して傾斜を持
たせる。
また同時に、ケーソンの後部フーチングをケーソンの
後部上端よりも後方へ延在させることで、この後部フー
チング上面に載荷される前記裏込岩(叉は良質な土砂)
の重量で中詰めの重量を肩代わりさせ、ケーソン自重を
実質上増加させ、これによりケーソンの安定性をより向
上させるものである。
ここで、重要なことは、ケーソン後壁部2bとフーチン
グ3bとの間に垂直支持壁等の部材を設けてはならないこ
とである。これは土圧を軽減させるためにせっかくケー
ソン後壁部2bを傾斜させたのに、垂直支持壁等を設ける
と、裏込岩(叉は良質な土砂)の水平方向のアーチアク
ションの働きにより、土圧が垂直支持壁等に集中し、こ
れを介して結局ケーソンに土圧が作用してしまうからで
ある。そしてこのアーチアクションは、良質な裏込め材
ほど働きやすく、土圧の軽減効果は大幅に低下してしま
う。
以上示した知見に基づいて、本発明は、良質材からな
る裏込め材にて裏込め施工をするケーソン工法に用いら
れる、内部空間を有する箱状のケーソン本体と、このケ
ーソン本体底部に設けられ、本体から前方及び後方へ延
びる一対のフーチングとを備えた異形ケーソンにおい
て、前記ケーソン本体の後壁面を上方に向かうに従って
後方に傾斜させると共に、前記後方へ延びるフーチング
を前記ケーソン本体の後部上端よりも後方へ延在させ、
また、これらケーソン本体の後壁面及びフーチングの上
面に囲われた部分を、別個の構造部材を排除した構造の
裏込め部分とし、この裏込め部分に、本来の裏込め機能
と中詰め機能とを複合させるものである。また、ケーソ
ン内部空間は、ケーソン本設後、遊水空間として利用す
ることを特徴とするものである。
また、ケーソン本体の底部に、ケーソン本体の底面
と、前方及び後方へ延びる一対のフーチングとによって
上げ底空間部を形成すると共に、このケーソン本体に、
上げ底空間部に貫通する注入管を設けたものである。
さらに、ケーソン本体の上部のコンクリートブロック
の後壁の壁面に、ケーソン本体後壁部の壁面の傾斜に連
続して傾斜を持たせるものである。
〔作用〕
本発明では、ケーソン本体後壁面を上方に向かうに従
って後方に傾斜させたので、このケーソン後方の裏込岩
(叉は良質な土砂)の安息角(裏込め岩の場合60゜〜65
゜)に近づき、従って、ケーソンに作用する裏込土圧を
低減、除去することができる。また、上部コンクリート
ブロックの後壁にも同様に傾斜を持たせるので効果は完
全なものとなる。さらに、前記ケーソンの後部に設けた
フーチングを、前記ケーソン本体の後部上端よりも後方
へ延在させたので、このフーチング上面に載荷される前
記裏込岩(叉は良質な土砂)が上載荷重として作用し、
これによりケーソン自重を実質上増加させることがで
き、裏込めが裏込め機能と中詰め機能とを複合して働く
ことになる。また、ケーソン後壁の傾斜角が極端な鋭角
とはならないこと(60゜程度)、ケーソン本体が箱型断
面であることなどからケーソン後壁の背面側に補強の垂
直材等を設けずとも堅固なものとなっている。このた
め、ケーソン後壁の傾斜効果を少しも阻害することはな
い。また、前記ケーソンの内部の遊水空間が波浪の越波
防止及び消波機能を有するケーソンを構築することが可
能となっている。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について図面を参照して説明す
る。
第1図は本発明の第1実施例である異形ケーソンが適
用された護岸を示す図である。なお、以下の説明におい
て、前記従来のケーソンと同一の構成要素については同
一の符号を付し、その説明を省略する。
本発明の第1実施例であるケーソン1においては、そ
の本体2の後壁部2b壁面(後壁面)が、上方に向かうに
従って後方に傾斜させるように形成されており、また、
その前壁部2aには、水面高さ及び底部付近にそれぞれ貫
通孔11が複数個形成されている。このケーソンの開口さ
れている部分はこの貫通孔11のみである。また、前記ケ
ーソン本体2から後方へ延びる後部フーチング3bは、こ
の本体2後部上端よりも後方へ延在されて形成されてい
る。さらに、前記ケーソン本体2上部に設置されるコン
クリートブロック6には、海面からの防波作用をする前
壁6aと、前記ケーソン本体後壁部2b壁面の傾斜に連続す
る傾斜面に形成された後壁6bが形成されている。
以上示した異形ケーソン1の製造方法及び岸壁等への
設置方法は、前記従来のケーソンの製造方法及び設置方
法と同様である。すなわち、海沿い等海上輸送に好適な
場所にある工場あるいはケーソンヤード等において、ケ
ーソン1を製造し、この後、仮設浮体をこのケーソン1
に適宜付設して、曳航船等により水上を曳航してケーソ
ン1設置場所付近までケーソン1を運搬し、そして、こ
のケーソン1を予め均し作業が行なわれた捨石マウンド
M上に設置し、さらにケーソン1後部に裏込岩(叉は良
質な土砂)7を捨込む。そして、地盤Gの沈下が落ち着
いた後、計画の高さに揃えて、このケーソン1上部にコ
ンクリートブロック6を設置して、護岸工事が完了す
る。
ここで、異形ケーソン1の曳航方法であるが、このケ
ーソン1においてはその横断面形状が前記従来のケーソ
ンの如く対称形ではなく、従って、本体後壁部2bと後部
フーチング3bとで挟まれる部分を鉛直断面とする内空の
変形立方体である仮設浮体を取り付けて、曳航時の安定
を図る必要がある。また、前記ケーソン1の浮上曳航の
ために、このケーソン1の前壁部2aに設けられた貫通孔
11は、水密な仮蓋等により閉塞しておく必要がある。ま
た、この異形ケーソン1の設置方法であるが、所定の場
所に曳航したならば、位置決めをし、ケーソン内部空
間、仮設浮体の内部空間に、バランスをとりながら注水
し、所定のマウンド上に沈設する。沈設後仮設浮体を撤
去するものである。なお、前記ケーソン1が比較的小型
であれば、前述の如く水上曳航をその運搬手段を限定す
ることなく、台船等に積載して運搬することも可能であ
る。
以上のように構成された異形ケーソン1では、そのケ
ーソン本体2の後壁部2b壁面が傾斜面に形成されている
ので、このケーソン1後方の裏込岩(叉は良質な土砂)
7の安息角(60゜程度)に近づける。よってこのケーソ
ン1(本体後壁部2b壁面)に作用される裏込土圧が低減
される。特に、前記後壁部2b壁面の傾斜を、前記裏込岩
(叉は良質な土砂)7の地震時の主働崩壊角に一致して
形成すれば、前記裏込土圧は完全に除去される。また、
前記ケーソン1の後部フーチング3bは、前記ケーソン本
体2の後部上端よりも後方へ延在されているので、この
後部フーチング3b上面に載置される前記裏込岩(叉は良
質な土砂)7が、このケーソン1に対して上載荷重とし
て作用し、従ってケーソン1自重が実質上増加されるこ
ととなるため、ケーソン1の安定性がより向上される。
特に、この後部フーチング3bを適宜拡幅することによ
り、前記従来のケーソン本体2内部に充填されている中
詰め5重量に相当する実質上の自重増加を得ることが可
能であるため、この中詰め5の分ケーソン1の自重を低
減させることができ、従って、ケーソン1に作用する地
震力を低減させることが可能となる。よって、ケーソン
1に作用される地震力、裏込土圧等の水平外力を低減、
あるいは除去すると共に、このケーソン1の自重を実質
上増加させることにより、ケーソン1の滑動を極力抑制
し、よって構築された護岸の安定性を向上しうる異形ケ
ーソン1を実現することができる。
また、この異形ケーソン1においては、前述の如くそ
の本体2内に中詰め5を充填する必要がないため、その
前壁部2aに貫通孔11を形成することにより、前記本体2
内部を遊水空間として利用することができ、従って、こ
のケーソン1を用いれば、波浪の越波防止及び消波機能
を有する護岸を構築することが可能となる。
次に、第2図は本発明の第2実施例である異形ケーソ
ンが適用された護岸を示す図である。なお、以下の説明
において、前記第1実施例と同一の構成要素については
同一の符号を付し、その説明を省略する。
この、第2実施例のケーソン1は、いわゆる上げ底式
のケーソンであり、前部及び後部のフーチング3a,3bの
先端部から下方に向けて突設された上げ底周縁壁12a,12
bにより、このケーソン本体2底面に上げ底空間部13を
形成した構成とされている。また、このケーソン1に
は、その本体後壁部2bに、その下端が前記上げ底空間部
13に連通する注入管14が埋設されていると共に、この注
入管14は、ケーソン本体2の軸方向(上下方向)に延在
されて、その上端がケーソン本体2上端に開口されてい
る。
第2実施例たるケーソン1の製造方法及び岸壁等への
設置方法は、前記第1実施例のケーソンのそれとほぼ同
様である。若干の相違点は、このケーソン1を捨石マウ
ンドM上に載置した際に、前記注入管14を通じて前記上
げ底空間部13へ水中コンクリートを注入して、この上げ
底空間部13にコンクリートを充填し、これによりケーソ
ン1と捨石マウンドMとの滑動抵抗の増大を図ることが
できる点である。すなわち、この水中コンクリートによ
りケーソン1と捨石マウンドM上端部との噛み合わせを
造り、このケーソン1と捨石マウンドMとを一体化する
ことで、ケーソン1の捨石マウンドMとの滑動抵抗係数
を0.6から捨石どうしの係数と同じ0.8に引き上げること
ができる。また、この上げ底式ケーソン1によれば、捨
石マウンドM表面の本均しを行わずとも、ケーソン1が
安定に載置されるため、マウンド均しの簡略化が図れ
る。
そして、以上のように構成された、第2実施例たる異
形ケーソン1によっても、裏込土圧等の水平外力を低
減、あるいは除去することにより、ケーソン1の滑動を
極力抑制し、またケーソン1の自重を実質上増加させ、
さらにはケーソン1と捨石マウンドMとの滑動抵抗力を
増大させることで、構築された護岸の安定性を向上しう
る異形ケーソン1を実現することができる。
なお、本発明の港湾構造物に用いられる異形ケーソン
1は、前記実施例にその形状、構成が限定されることな
く、施工条件等により適宜変更可能である。
〔発明の効果〕
以上詳細に説明したように、本発明によれば、良質材
からなる裏込め材にて裏込め施工をするケーソン工法に
用いられる、内部空間を有する箱状のケーソン本体と、
このケーソン本体底部に設けられ、本体から前方及び後
方へ延びる一対のフーチングとを備えたケーソンにおい
て、前記ケーソン本体の後壁部を上方に向かうに従って
後方に傾斜させるようにし、さらに、上部コンクリート
ブロックの後壁の壁面にも同様に傾斜を持たせたので、
このケーソン後方に捨込まれた裏込岩(叉は良質な土
砂)の安息角が60゜程度であり、極端な鋭角ではないの
で、ケーソン後壁の傾斜角をこれに合わせると、理想的
な形式となる。従って、このケーソンに作用する裏込土
圧を大幅に低減、除去することができる。また、前記ケ
ーソン本体から後方へ延びるフーチングを、前記ケーソ
ン本体の後部上端よりも後方へ延在させたので、このフ
ーチング上面に載荷される前記裏込岩(叉は良質な土
砂)が上載荷重として作用し、従って、ケーソンの自重
が実質上増加するため、ケーソンの安定性がより向上
し、従来必要とした中詰めが不要となる。また、これに
より中詰めの分だけケーソン自重を減少することができ
るので、ケーソンに作用する地震力を低減させることが
可能となる。よって、本発明によれば、ケーソンに作用
される地震力、裏込土圧等の水平外力を低減、あるいは
除去すると共に、このケーソンの自重を実質上増加させ
ることにより、ケーソンの滑動を極力抑制し、滑動抵抗
力を増大させ、構築された港湾構造物の安定性を向上し
うる異形ケーソンを用いた港湾構造物を実現することが
可能となる。
また、ケーソン本体内に中詰めを充填する必要がない
ため、その前壁部に貫通孔を形成することにより、本体
内部を遊水空間として利用することができ、従って、こ
のケーソンを用いれば、波浪の越波防止及び消波機能を
有する港湾構造物を構築することが可能となる。
しかも、ケーソン後壁の傾斜角が極端な鋭角とはなら
ないこと(60゜程度)、ケーソン本体が箱型断面である
ことなどから、後方側に支持壁等の補強部材を設けずと
も堅固なものとなっているので、いわゆる後方側の支持
壁等に作用する水平土圧のアーチアクションは生じな
い。
また、土圧の低減のためにケーソン本体の後壁面に傾
斜を付けた上にさらに、後方側のフーチングを延在させ
て充分な底面を確保して、上げ底空間部を形成したの
で、この上げ底空間部に注入管から水中コンクリートを
注入すれば、ケーソンが設置される捨石マウンドの上端
部との噛み合わせを造り、ケーソンと捨石マウンドとの
良好な一体化を図ることができ、安定性を向上させるこ
とができる。
さらに、ケーソン本体の上部にコンクリートブロック
を設置したので、ケーソン本体の設置後、地盤沈下等に
よってケーソン本体の上面の高さにずれが生じたとして
も、この高さのずれを、コンクリートブロックによって
調整し、上面の高さを揃えることができる。また、この
コンクリートブロックの後壁の壁面も、ケーソン本体の
後壁の壁面傾斜に連続した傾斜面とされているので、背
面側の裏込め材からの土圧を低減させることができる。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明の第1実施例である異形ケーソンが用い
られた岸壁を示す横断面図、第2図は本発明の第2実施
例である異形ケーソンが用いられた岸壁を示す横断面
図、第3図は従来のケーソンが適用された岸壁を示す横
断面図である。 1……異形ケーソン、2……ケーソン本体、2b……後壁
部(後壁面)、3a,3b……フーチング、6……上部コン
クリートブロック、6b……上部コンクリートブロック後
壁、7……裏込岩(叉は良質な土砂)。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】裏込め材にて裏込め施工をするケーソン工
    法に用いられる、内部空間を有する箱状のケーソン本体
    と、このケーソン本体底部に設けられ、本体から前方及
    び後方へ延びる一対のフーチングとを備えたケーソンに
    おいて、前記ケーソン本体の後壁面は上方に向かうに従
    って後方に傾斜させるように形成されていると共に、前
    記後方へ延びるフーチングは、前記ケーソン本体の後部
    上端よりも後方へ延在され、これらケーソン本体の後壁
    面及びフーチングの上面に囲われた部分は、別個の構造
    部材を排除した構造の裏込め部分とされ、該裏込め部分
    には、裏込め機能と中詰め機能とが複合されており、ま
    た、ケーソン本設後、ケーソン内部空間を遊水空間とす
    ることを特徴とする異形ケーソンを用いた港湾構造物。
  2. 【請求項2】前記ケーソン本体の底部には、前記ケーソ
    ン本体の底面と、前記前方及び後方へ延びる一対のフー
    チングとによって上げ底空間部が形成されていると共
    に、このケーソン本体にはその上げ底空間部に貫通する
    注入管が設けられていることを特徴とする特許請求の範
    囲第1項記載の異形ケーソンを用いた港湾構造物。
  3. 【請求項3】前記ケーソン本体の上部にコンクリートブ
    ロックが設置されてなり、該コンクリートブロックの後
    壁の壁面が、前記ケーソン本体後壁の壁面傾斜に連続し
    て傾斜されてなることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の異形ケーソンを用いた港湾構造物。
JP61195895A 1986-08-21 1986-08-21 異形ケーソンを用いた港湾構造物 Expired - Lifetime JPH0826529B2 (ja)

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