JPH08265261A - 線路監視方法および線路監視装置 - Google Patents
線路監視方法および線路監視装置Info
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Abstract
ること。 【構成】 上りと下りの光伝送路の本線信号を異なる波
長に設定することにより、各中継器3a〜3nから折り
返される折り返し信号の波長と送信端局11または21
から送信される本線信号の波長とが重ならないようにす
る。すると、受信端局12,22において分波回路を用
いることにより本線信号と折り返し信号とを分離でき
る。また、分離した折り返し信号のレベルを従来より大
きくすることができるので、短時間で折り返し信号内の
監視信号を検出することができる。
Description
一対の光ファイバを伝送路とし、所定距離毎に該一対の
光ファイバを伝搬する光信号を増幅する光増幅器を有す
る光中継器を設置して、光信号の伝送を行う光増幅伝送
システムにおける線路監視方法および線路監視装置に関
するものである。
光海底ケーブルシステムのような長距離伝送システムに
採用されているが、このような光海底ケ−ブルシステム
に障害が生じた場合、その伝送容量が大きいことから情
報化社会に与える影響が大きいため、早急に復旧するこ
とが必要である。光海底ケーブルシステムは、一般に光
中継器と光ケーブルにより構成されているが、漁労や船
錨など人為的にケ−ブルが破損したり、光中継器におい
ては電気回路が故障することが考えられる。このような
障害を早期に復旧するためには、光ケーブルや中継器の
障害発生位置を正確に知ることが重要である。
おいて光ファイバを伝搬してきた光信号を電気信号に変
換して波形整形および再生処理を行い、再び光信号に変
換して送出する再生中継方式が、従来採用されていた
が、近年、光ファイバを伝搬してきた光信号を光増幅器
によりそのまま光増幅して送出する光増幅中継伝送シス
テムが開発されている。
号を再生中継することなくそのまま光増幅するという特
徴を利用した線路監視方法として、光折り返し法が知ら
れている(例えば、特開平6−204949号公報を参
照されたい。)。この方法は、光中継器から、常時、監
視用の折り返し信号を伝送路を介して帰還することによ
り、障害が発生した中継区間を検出することのできる監
視方法であり、光折り返し法を図7を参照しながら説明
するが、この光折り返し法は、伝送路の一方を伝搬する
監視信号の重畳された光信号を、他方の前記伝送路に所
定量減衰された折り返し信号として折り返えすことによ
り、中継器や中継器間の光ファイバの障害発生を検出す
ることができるようにしたものである。
イバ伝送路7,8の所定距離毎に設けられている光中継
器、4a〜4nおよび5a〜5nは光中継器3a〜3n
内に設けられている光増幅器、7は上り回線を構成する
光ファイバ伝送路、8は下り回線を構成する光ファイバ
伝送路、9a〜9nはループバック回路である。このよ
うに構成された光増幅中継伝送システムにおいて、図示
しない各端局における送信設備は、送信伝送信号に監視
信号を重畳した光信号をそれぞれ上り、下り伝送路7、
8に送出する。上り、下り伝送路7、8に送出された各
光信号は、各光中継器4a〜4n、5a〜5nにおいて
繰り返し光増幅されながら、それぞれ対応する図示しな
い端局の受信設備に伝搬される。この伝搬された光信号
は、各光中継器3a〜3n内に設けられたループバック
回路9a〜9nを介して所定量減衰され、対向する光フ
ァイバ伝送路8、7に伝搬され、図示しないそれぞれの
送信側の端局の受信設備に折り返される。
すが、光ファイバ伝送路7を伝搬して来た光信号は増幅
器4により増幅された後、第1の光カップラ91を介し
て光ファイバ伝送路7に送出されて、次段の光中継器に
伝搬されていく。一方、第1の光カップラ91により減
衰されて分岐された光信号は第1のアッテネータ94に
よりさらに減衰されて、第2の光カップラ92に入力さ
れる。そして、第2の光カップラ92によりさらに減衰
されて光ファイバ伝送路8にループバック信号として折
り返される。
ップラ92の結合減衰量は10dBとされ、第1のアッ
テネータの減衰量を25dBとしたとき、光ファイバ伝
送路7を伝搬した光信号は45dB減衰されて光ファイ
バ伝送路8にループバック信号として折り返される。ま
た、光ファイバ伝送路8を伝搬して来た光信号は、第2
の光カップラ92、アッテネータ93、及び第1の光カ
ップラ91を介して同様に45dB減衰されて光ファイ
バ伝送路7にループバック信号として折り返されるよう
になる。
て、折り返し信号から監視信号を抽出して、その強度を
観測することにより、中継器や光ファイバの障害が発生
した中継区間の検出が可能となる。本説明では、折り返
し信号から監視信号を抽出する手段として、送信設備に
おいて送信伝送信号に重畳した監視信号と同じ信号と、
受信された折り返し信号との自己相関係数を求める方法
を用いる。図8は、受信設備において観測される監視信
号の強度波形の実験結果の一例を表したものである。こ
れは、約85km毎に12台の中継器が設置された長さ
約1000kmの光増幅中継システムを対象としたもの
であり、この図において、縦軸は受信されたループバッ
ク信号のレベル(Loopback Level)、横軸は伝搬遅延時
間(Delay)、すなわち遅延量が小さい側が自局、大き
い側が相手局である。この時の中継器までの距離Lは、 L=3×108 /光ファイバの伝搬速度係数(約1.4
7)×遅延量/2 と表される。
相当する遅延時間位置に大きな信号の波形が観測されて
いる。このピークが各中継器からの折り返し信号成分で
あり、中継器位置に相当するピークのレベルを連続的に
測定(監視)することによって、例えばこのレベルが光
ファイバ敷設直後のレベルと比べてどのくらい変動して
いるかを調べることによって、中継器や光ファイバの障
害を検出することができる。
中継器位置に相当するピークに付された番号を中継器番
号としたとき、中継器8と中継器9の間の光海底ケーブ
ルが漁労等により切断されたとする。この場合、中継器
9からはループバック信号が戻ってこないため、中継器
8に接続された光ファイバ以降に障害が発生したことが
分かる。そして、同じ測定を相手端局から行うと、中継
器9からのループバック信号は戻ってくるが、中継器8
からのループバック信号が戻ってこないようになるの
で、これにより中継器8と中継器9との間の光ファイバ
に障害が発生したことが分かる。
一般にシステムの波長対利得特性が最良となる波長域で
伝送すること、及びシステムの波長分散特性が零に近い
波長域で光信号を伝搬させることが最良の伝送特性を得
るために有効である。しかしながら、システムの波長対
利得特性を制御することは困難なため、波長対利得特性
が最良である波長域において波長分散特性が零程度とな
るよう光ファイバを最適配置することが一般に行われて
おり、ゆえに、光増幅中継伝送システムにおいて対向線
路を伝搬する光信号は同一波長の光信号とされている。
同一の波長の光信号となり、本線信号からみればノイズ
となることから、折り返し信号が本線伝送信号の再生に
悪影響を与えることがないように、折り返し信号を充分
に減衰させる必要がある。このため、前記したようにル
ープバック回路9a〜9nは、光信号に約45dBの減
衰を与えてループバックするように構成されている。
抽出するときは、対向局から送出された同一波長の強力
な本線信号から微弱な折り返し信号を抽出しなければな
らないことになる。そこで、そのための装置として図9
に示すような本線信号除去装置が本出願人により提案さ
れている(特開平6−164503号公報参照)。この
図において、51は光信号を電気信号に変換する受光
器、52は受光器51の出力を増幅する増幅器、53は
増幅器52の出力を二分岐する分配回路、54は分岐回
路53により分岐された一方の信号を増幅するとともに
波形整形を行う等化増幅器、55は等化増幅器54の出
力からタイミング信号を抽出するタイミング抽出回路、
56はタイミング抽出回路55から供給されるタイミン
グ信号に基いて、等化増幅回路54の出力から本線伝送
信号を再生する識別再生回路である。
た他方の信号が入力される低域フィルタ、58は低域フ
ィルタ57の出力信号の位相を調整するための移相器、
59は移相器58の出力信号の振幅を調整するための減
衰器、60は識別再生回路56の出力である再生信号が
入力される低域フィルタ、61は低域フィルタ60の出
力信号の位相を調整するための移相器、62は移相器6
1の出力信号の振幅を調整するための減衰器、63は減
衰器59の出力と減衰器62の出力とを差動合成する差
動合成器、64は差動合成器63の出力から監視信号を
抽出するための帯域フィルタである。
て、光ファイバ伝送路から入力される監視信号を含む折
り返し信号が重畳された本線信号は、受光器51におい
て電気信号に変換され、増幅器52において増幅された
後、分配回路53によって二つに分岐される。そのうち
の一方の信号から、等化増幅器54、タイミング抽出回
路55および識別再生回路56を用いて、本線伝送信号
が再生される。この本線伝送信号の再生過程で、本線信
号に重畳されていた監視信号を含む微弱な折り返し信号
は除去されるようになる。
とタイミング抽出回路55の出力は通常の通信サービス
に供される。一方、分配回路53の他方の出力信号は低
域フィルタ57、移相器58および減衰器59を介して
差動合成器63の一方の入力に供給される。また、識別
再生回路56の出力である再生された本線伝送信号は低
域フィルタ60にも供給され、さらに移相器61および
減衰器62を介して差動合成器63の他方の入力に供給
される。したがって、差動合成器63の出力は、減衰器
59から入力される折り返し信号と本線伝送信号成分
と、減衰器62から入力される再生された本線伝送信号
成分のみの信号との差の信号となり、本線伝送信号成分
は除去され、折り返し信号成分のみが出力される。この
出力信号を帯域フィルタ64を介して取り出すことによ
り、良好なS/Nの折り返し信号を抽出することができ
る。
は、中継器構成が簡単で容易に線路監視を行えるもので
あるが、折り返し信号のレベルは本線信号に比べ非常に
微弱であり、かつ、折り返し信号と本線信号とが同一の
波長の光信号であることから、端局受信設備において前
記図9に示したような複雑な構成で、かつ高価な本線信
号除去装置を必要とするという問題点があった。また、
このように構成しても、検出された折り返し信号レベル
が小さいために、測定を繰り返し行い、演算による積算
平均化処理を行うことが必要であり、障害発生位置の検
出に約2時間以上という長い時間を要するという問題が
あった。特に、伝送容量を増大させるために、一本の光
ファイバに多数の光信号を多重化して伝送する光周波数
多重方式を採用したときには、各波長スロット毎に本線
信号除去装置を設けることが必要となり、端局受信設備
の構成が非常に複雑なものとなるという問題点があっ
た。
劣化を招くことなく、簡単な構成で短時間に障害発生位
置を検出できる、光増幅中継伝送システムにおける監視
方法および監視装置を提供することを目的としている。
に、本発明の線路監視方法は、少なくとも上り、下り一
対の伝送路を構成する光ファイバの所定距離毎に、前記
光ファイバを伝搬する光信号を増幅する光中継手段が設
けられ、該光中継手段において、前記伝送路の一方を伝
搬する光信号が、他方の前記伝送路に所定量減衰された
折り返し信号として折り返されており、前記伝送路の両
端に設けられた端局装置内の一方の端局送信設備から前
記伝送路の一方に送出される前記光信号の波長と、他方
の端局送信設備から前記伝送路の他方に送出される前記
光信号の波長とが異なる波長に設定されており、各端局
受信設備は、前記伝送路から入力された前記中継手段に
より折り返された前記折り返し信号を抽出して前記伝送
路の状態を監視するようにしたものである。
送路に送出される前記光信号に監視信号が重畳されてお
り、該監視信号を検出することにより前記伝送路の状態
を監視するようにしたものであり、さらに、前記伝送路
に送出される複数の前記光信号が光周波数多重されてい
るようにしたものであり、さらにまた、前記監視信号
が、少なくとも上り伝送路の1つの前記光信号に重畳さ
れていると共に、少なくとも下り伝送路の1つの前記光
信号に重畳されているようにしたものであり、さらにま
た、前記伝送路の一方を伝搬する光信号と、前記伝送路
の他方を伝搬する前記光信号とが、光濾波手段により互
いに分離できる波長間隔となるように、波長がずらされ
ているようにしたものであり、さらにまた、前記光信号
に重畳される監視信号の搬送波周波数が、前記上り伝送
路あるいは下り伝送路に送出される前記光信号毎に、そ
れぞれ異なって設定されるようにしたものである。
線路監視装置は、少なくとも上り、下り一対の光ファイ
バからなる伝送路と、該伝送路の所定距離毎に設置され
る前記光ファイバを伝搬する光信号を増幅する光増幅器
を有する光中継器と、前記伝送路の両端にそれぞれ設け
られた、端局送信設備と端局受信設備からなる端局装置
とを備え、前記端局送信設備の一方は、前記光信号を本
線信号として上り伝送路へ送出し、前記端局送信設備の
他方は、前記端局送信設備の一方が送信する前記光信号
の波長とは異なる波長の、前記光信号を本線信号として
下り伝送路へ送出するようにされており、前記端局受信
設備は、前記伝送路から伝搬されてきた前記光信号から
前記光中継器において折り返された折り返し信号を抽出
して前記伝送路の状態を監視する監視装置とを有し、前
記光中継器には、前記伝送路の一方を伝搬する前記光信
号を、前記伝送路の他方に所定レベル減衰して折り返
す、前記折り返し信号を生成する光折り返し回路が設け
られているようにしたものである。
送路に送出される前記光信号に監視信号が重畳されてお
り、該監視信号を検出することにより、前記監視装置は
前記伝送路の状態を監視するようにしたものであり、さ
らに、前記光信号に重畳される監視信号の搬送波周波数
が、前記上り伝送路あるいは下り伝送路に送出される前
記光信号毎に、それぞれ異なって設定されるようにした
ものであり、さらにまた、前記端局送信設備は少なくと
も1つ以上の光送信器を備え、前記上り伝送路あるいは
前記下り伝送路に送出される前記光信号のうち少なくと
も一方が光周波数多重されているようにしたものであ
り、さらにまた、前記端局送信設備における前記光送信
器のうちの少なくとも1つの光送信器が前記光信号に前
記監視信号を重畳して前記伝送路へ送出するようにした
ものであり、さらにまた、前記端局送信設備の一方が送
信する光信号と、前記端局送信設備の他方が送信する前
記光信号とが、光帯域フィルタにより互いに分離できる
波長間隔となるように、波長がずらされているようにし
たものである。
する光信号の波長を、互いに異なるようにしたため、折
り返し信号と対向する本線信号との波長が重なることが
なくなり、折り返し信号が対向する本線信号に影響する
ことはなく、かつ、分波するだけの簡単な構成で監視信
号を検出することができる。さらに、折り返し信号と本
線信号は干渉することがないため折り返し信号のレベル
を従来より大きくすることができるため、障害発生位置
の検出に要する時間も短縮することができる。なお、上
り回線と下り回線とで光信号の波長を異ならせることに
より必ずしも最良の伝送特性を得られなくなるが、異な
らせる波長間隔はわずかであり、それによるS/N比の
劣化は無視できる程度に小さく、実用上の問題が生じる
ことはない。
路監視方法を具現化した線路監視装置の一実施例の構成
を図1〜図6に示し、これらの図を参照しながら本発明
の説明を行う。図1は、本発明を適用する光増幅中継伝
送システムの全体構成図である。図1において、1およ
び2は端局、11および21はそれぞれ端局1,2内の
送信設備、12および22はそれぞれ端局1,2内の受
信設備である。3a〜3nは光中継器であり、すべて同
一の構成を有しているが、図中には光中継器3aの内部
構成のみを代表的に示している。
光増幅器4a〜4n、下り回線用の光増幅器5a〜5
n、および上り回線と下り回線の間に光折り返し回路6
a〜6nをそれぞれ有している。各光折り返し回路6a
〜6nは、上り回線用の光増幅器4a〜4nの出力側に
設置された第1分岐・結合用光カプラ61a〜61n、
下り回線用の光増幅器5a〜5nの出力側に設置された
第2分岐・結合用光カプラ62a〜62n、および、第
1分岐・結合用光カプラ61a〜62nにそれぞれ接続
され、本線信号および後方散乱光を対向線路を介して帰
還させるための中間介接用光カプラ63a〜64nによ
り構成されている。また、7a〜7(n+1)および8
a〜8(n+1)は、それぞれ、上り回線および下り回
線を構成する光ファイバ伝送路である。
テムにおいて、各端局送信設備11および21は、監視
信号を本線信号に重畳して送信している。その詳細は図
3とともに後述するが、M系列のPN信号が監視信号と
して使用され、このPN信号で監視信号の搬送波が位相
変調された後、この位相変調波が本線信号により振幅変
調されることにより、本線信号に監視信号が重畳されて
伝送路7aまたは8(n+1)に送出される。
りの光ファイバ伝送路7a〜7nおよび下りの光ファイ
バ伝送路8b〜8(n+1)を伝搬して入力される上り
の本線信号および下りの本線信号が、それぞれ上り回線
用の光増幅器4a〜4nおよび下り回線用の光増幅器5
a〜5nにより光信号のまま増幅される。この場合、上
り回線用の光増幅器4a〜4nの出力は、第1分岐・結
合用光カプラ61a〜61nを介して、上りの光ファイ
バ伝送路7b〜7(n+1)に送出されると共に、その
一部は分岐されて中間介接用光カプラ64a〜64nに
供給される。この中間介接用光カプラ64a〜64nに
入力された上りの本線信号の一部は、第2分岐・結合用
光カプラ62a〜62nに供給され、下りの光ファイバ
伝送路8a〜8nに結合される。このとき、折り返され
る上り本線信号の一部は、第1分岐・結合用光カプラ6
1a〜61nにおいて約10dB、中間介接用光カプラ
64a〜64nにおいて約25dB、第2分岐・結合用
光カプラ62a〜62nにおいて約10dBの、合計約
45dBの減衰を受けるようにされる。
(n+1)において発生する上りの本線信号の後方散乱
光の一部が、第1分岐・結合用光カプラ61a〜61
n、中間介接用光カプラ63a〜63nおよび中間介接
用光カプラ64a〜64nをスルーして、第2分岐・結
合用光カプラ62a〜62nに供給され、下りの光ファ
イバ伝送路8a〜8nに結合される。このとき、折り返
される上り本線信号の後方散乱光は、例えば第1分岐・
結合用光カプラ61a〜61nおよび第2分岐・結合用
光カプラ62a〜62nにおいてのみ、それぞれ約10
dBずつ合計約20dBの減衰を受けることとなる。
線信号とその後方散乱光が、折り返し信号として下りの
本線信号とともに端局1に帰還される。また、下りの本
線信号についても、上記上りの本線信号の場合と同様に
して、上りの本線信号とともに端局2に帰還される。な
お、中継器からの折り返し信号を受信することにより、
中継器と光ファイバからなる中継区間の障害標定は可能
となるが、光ファイバの障害の場合、その障害位置を正
確に知ることはできない。そこで上記の後方散乱光の経
路を設定することによって、中継期間内の光ファイバの
障害位置を極めて正確に検出することができるようにな
る。(詳しくは特開平5−336042号公報を参照さ
れたい。)
は、受信した本線信号から本線伝送信号と折り返し信号
とを分離し、本線伝送信号を再生して通信サービスに供
するとともに、折り返し信号に含まれる監視信号である
PN信号を相関検出し、各光中継器3a〜3nからの折
り返し信号毎に伝送距離が異なることを利用して、各光
中継器3a〜3nの動作状態および光ファイバ伝送路の
障害位置を検出するが、この詳細は後述する。
下りの本線信号のチャネルスロット配列を示すものであ
り、(a)は上り本線信号のチャネルスロット配列であ
り、(b)は下り本線信号のチャネルスロット配列であ
る。ここで横軸は波長を示す軸とされており、この実施
例ではチャネルスロット数k=8、すなわち、上り下り
それぞれ8チャネルスロットである場合の例を示してい
る。各チャネルスロットは、この図に示されているよう
に、波長間隔Δλで配列されており、かつ、上りと下り
のチャネルスロットは互いに重なることのないように交
互にチャンネルスロットは配列されている。
る。上りおよび下り伝送路にそれぞれ1波長の光信号が
伝送されている場合、自局送信設備から送出された光信
号を光帯域フィルタを通過させた時、この光信号の中心
波長の透過光電力に対し、対向送信設備から送出される
光信号の波長における透過光電力が約−7.5dB以上
減衰していると、通常の光帯域フィルタにより分離して
受信することができる。すなわち、図3(a)に示すよ
うな減衰特性の光帯域フィルタの場合は、自局送信設備
から送出された光信号の波長と、対向送信設備から送出
される光信号の波長とは約1.3nmずらされていれば
よい。
号が伝送される場合、上りの本線信号の隣接するチャネ
ルスロット間の波長、あるいは下りの本線信号の隣接す
るチャネルスロット間の波長は、あるチャネルスロット
の中心波長の透過光電力に対し、隣接するチャネルスロ
ットの波長における透過光電力が約−9dB以上減衰し
ていると、ほとんど干渉することがない。すなわち、受
信設備におけるチャネルスロットを分離する光帯域フィ
ルタが、図3(b)に示すような減衰特性とされている
場合は、自局送信設備から送出された光信号の波長と、
隣接するチャネルスロット間の波長は約3nmセパレー
ションされていればよい。以上のように波長間隔Δλ
は、光帯域フィルタの特性によって左右され、急峻な減
衰特性を有するものを使用すれば波長間隔Δλを狭くす
ることができる。
および21の構成を示す図である。端局送信設備11と
21は同一の構成を有するので、図4においては、上り
回線用端局送信設備11の構成だけを詳細に示してい
る。ここで、101〜10kは、各チャネルCH1〜C
Hkに対応して設けられていると共に、入力される伝送
信号に監視信号が重畳された各チャネルスロットの波長
の光信号を送信する光送信器、110は各光送信器10
1〜10kから出力された線路信号を合成する合波回路
であり、その出力は図2(a)に示すように配列されて
上り回線を構成する光ファイバ伝送路7aに出力され
る。
の各光送信器101〜10kには、図示しないそれぞれ
対応するPN信号発生器から監視信号が供給されてお
り、この監視信号により光搬送波発生器より発生された
割り当てられたチャネルスロットの波長の光が浅く強度
変調され、該強度変調された光が対応する伝送信号でさ
らに強度変調が施されて合波回路110に出力される。
合波回路110は、各光送信器101〜10Kから出力
される各チャネルスロットに対応する波長の光信号を合
波して、1本の光ファイバ伝送路7aに送出している。
および22の構成を示す図であるが、端局受信設備12
と22は同一の構成とされているので、この図において
は下り回線用端局受信設備12だけの構成を詳細に示し
ている。この図において、200は光ファイバ伝送路8
aから入力される光信号を2分岐以上に分岐する分波回
路、210は分岐された光信号のうち下り本線信号を受
信し各チャネルスロット毎に再生して通信サービスに供
するための伝送端局装置、220は分岐された光信号の
うち折り返し信号を受信して各中継器や伝送路の障害発
生位置を検出する監視装置である。
ベルに増幅する光増幅器、222は光増幅器221の出
力を各チャネルスロット毎に分岐する分波回路、223
1〜223kは分波回路222からの各チャネルスロッ
ト出力を抽出するための各チャネルスロットの波長に対
応する帯域フィルタ、2241〜224kは各帯域フィ
ルタの出力光信号を電気信号に変換するために各チャネ
ルスロット対応に設けられた受光器、2251〜225
kは受光器2241〜224kの出力電気信号を増幅す
る増幅器、2261〜226kは、増幅器2251〜2
25kの出力信号から、折り返し信号に重畳されている
監視信号成分を取り出すための帯域フィルタ、2271
〜227kは帯域フィルタ2261〜226kの出力を
増幅する増幅器、2281〜228kは、増幅器227
1〜227kの出力が供給される各チャネルスロット対
応に設けられた信号処理回路、229は増幅器2251
の出力に応じて光増幅器221の利得を制御する制御回
路である。
する光ファイバ伝送路8aに伝搬されて来た光信号は、
下り本線信号のチャネルスロットと各中継器3a〜3n
から折り返されてきた折り返し信号とのチャネルスロッ
トが重なり合っていないので、帯域フィルタ2231〜
223kによって、下り本線信号から折り返し信号を容
易に分離・抽出することができる。分離された下り本線
信号は、図2の(b)に示されるよう配列されたCH
1’〜CHk’のチャネルスロットであり、伝送端局装
置210において電気信号に変換され通信サービスに供
される。また、折り返し信号は、図2の(a)に示され
る上り本線信号CH1〜CHkと同一の波長配列を有し
ており、光増幅器221で増幅された後、分波回路22
2で各チャネルスロットCH1〜CHk毎に分離され
る。
信号は光フィルタ2231〜223kを通過した後、受
光器2241〜224kにより電気信号に変換され、増
幅器2251〜225kにより増幅される。各増幅器2
251〜225kから出力される各チャネルスロットに
対応する折り返し信号は、帯域フィルタ2261〜22
6kに供給され、重畳されている監視信号成分が取り出
される。帯域フィルタ2261〜226kの出力は増幅
器2271〜227kでさらに増幅された後、それぞれ
の信号処理回路2281〜228kに供給される。ま
た、増幅器2251の出力は制御回路229に供給さ
れ、受光器2241への入力光レベルが一定になるよう
に光増幅器221の利得が制御される。
処理回路2281〜228kにおいて、それぞれのチャ
ネルスロット毎に、各中継器3a〜3nから折り返され
て来た監視信号と、図4に示す光送信器101〜10k
に供給した監視信号との相関検出を行うことにより、各
中継器の動作状態および各光ファイバ伝送路の障害発生
位置を検出することができる。これは、監視信号が、例
えばM系列のPN信号のような疑似不規則系列信号とさ
れているためである。これにより、各チャネル間の伝送
特性をも比較対照することができる。また、本発明の監
視装置はKチャンネル分の受信回路を具備しているが、
1チャンネル分の受信回路で、光フィルタ223の波長
を可変することにより、全てのチャンネルをカバーでき
ることは云うまでもない。
り返し信号は対向する本線信号とは異なる波長とされた
チャネルスロットの光信号であるから、折り返し信号の
レベルを従来より大きくして折り返すようにしても、対
向する本線信号が折り返し信号に対してノイズとなるこ
とはない。従って、折り返し信号の受信SNRが向上す
るため、障害発生位置の検出を短時間で行うことができ
ると共に、複雑な本線信号除去装置を必要とせず、帯域
フィルタ等の波長分離を用いるのみで容易に監視信号を
取り出すことができるようになる。
ロットの全てを使用して光信号を伝送する必要はなく、
例えば、図6(a)に示すように、上り回線において光
信号が伝送されるチャネルスロットを黒縦棒を付した4
つのチャネルスロットとし、図6(b)に示すように下
り回線において光信号が伝送されるチャネルスロットを
黒縦棒を付した4つのチャネルスロットとしてもよい。
この場合、同図(c)に示すように、AとBとの波長間
隔と同じだけ離れた隣接するチャネルスロットの伝送特
性が、AとBとの四光子混合された光信号成分により劣
化する。また、CとDとの波長間隔と同じだけ離れた図
示するチャネルスロットの伝送特性が、CとDとの四光
子混合された光信号成分により劣化する。同様に、Bと
Cとが四光子混合された光信号成分によりDに隣接する
チャネルスロットの伝送特性が劣化する。
ロットを増加するとそれだけ伝送特性が劣化するように
なるため、全てのチャネルスロットを使用する必要はな
く1つのチャネルスロット、あるいは1つおき、ランダ
ム等任意のチャネルスロットを使用するようにすればよ
い。また、監視信号を重畳するチャネルスロットについ
ても同様のことが言えるので、全てのチャネルスロット
に監視信号を重畳してもよいが、1つのチャネルスロッ
ト、あるいは1つおき、ランダム等、任意のチャネルス
ロットに監視信号を重畳するようにしてもよい。さら
に、この実施例は光周波数多重方式を採用した場合につ
いて示したが、一波のみを使用する光増幅中継伝送方式
の場合においても、同様に構成することができることは
明らかである。
ける本線信号の波長を重ならないように構成したので、
折り返し信号により対向する光伝送信号の本線信号の伝
送特性が劣化することがなくなり、折り返し信号の折り
返しレベルを大きくすることができる。このため、障害
発生位置の検出を短時間で行うことができると共に、光
帯域フィルタ等の波長分離回路を用いるのみで容易に監
視信号を取り出すことができる。ゆえに、構成の簡単な
端局受信設備とすることができるにもかかわらず、高い
S/N比で監視信号を受信することができ、短時間に障
害発生位置を検出することができるため、障害を早期に
復旧することができる。このように、本発明はきわめて
大きな実用上の効果を有しているものである。
成図である。
けるチャネルスロットの配列を示す図である。
信設備から送出される光信号とを分離する光帯域フィル
タ、および受信設備におけるチャネルスロットを分離す
る光帯域フィルタの特性の一例を示す図である。
備の構成を示す図である。
備の構成を示す図である。
様子を示す図である。
テムの一構成例を示す図である。
波形の一例を示す図である。
の構成を示す図である。
器 53 分配回路 54 等化増幅器 55 タイミング抽出回路 56 識別再生回路 57,60 低域フィルタ 58,61 移相器 59,62 減衰器 61a〜61n,62a〜62n,63a〜63n,6
4a〜64n 光カプラ 63 差動合成器 64,2231〜223k,2261〜226k 帯域
フィルタ 101〜10k 光送信器 110 合波回路 200,222 分波回路 210 伝送端局装置 220 監視装置 221 光増幅器 229 制御回路 2281〜228k 信号処理回路
Claims (12)
- 【請求項1】 少なくとも上り、下り一対の伝送路を
構成する光ファイバの所定距離毎に、前記光ファイバを
伝搬する光信号を増幅する光中継手段が設けられ、該光
中継手段において、前記伝送路の一方を伝搬する光信号
が、他方の前記伝送路に所定量減衰された折り返し信号
として折り返されており、 前記伝送路の両端に設けられた端局装置内の一方の端局
送信設備から前記伝送路の一方に送出される前記光信号
の波長と、他方の端局送信設備から前記伝送路の他方に
送出される前記光信号の波長とが異なる波長に設定され
ており、 各端局受信設備は、前記伝送路から入力された前記中継
手段により折り返された前記折り返し信号を抽出して前
記伝送路の状態を監視することを特徴とする線路監視方
法。 - 【請求項2】 前記伝送路に送出される前記光信号に
監視信号が重畳されており、該監視信号を検出すること
により前記伝送路の状態を監視することを特徴とする請
求項1記載の線路監視方法。 - 【請求項3】 前記伝送路に送出される複数の前記光
信号が光周波数多重されていることを特徴とする請求項
1あるいは2記載の線路監視方法。 - 【請求項4】 前記監視信号が、少なくとも上り伝送
路の1つの前記光信号に重畳されていると共に、少なく
とも下り伝送路の1つの前記光信号に重畳されているこ
とを特徴とする請求項3記載の線路監視方法。 - 【請求項5】 前記伝送路の一方を伝搬する光信号
と、前記伝送路の他方を伝搬する前記光信号とが、光濾
波手段により互いに分離できる波長間隔となるように、
波長がずらされていることを特徴とする請求項1ないし
4のいずれかに記載の線路監視方法。 - 【請求項6】 前記光信号に重畳される監視信号の搬
送波周波数が、前記上り伝送路あるいは下り伝送路に送
出される前記光信号毎に、それぞれ異なって設定される
ことを特徴とする請求項3あるいは4記載の線路監視方
法。 - 【請求項7】 少なくとも上り、下り一対の光ファイ
バからなる伝送路と、 該伝送路の所定距離毎に設置される前記光ファイバを伝
搬する光信号を増幅する光増幅器を有する光中継器と、 前記伝送路の両端にそれぞれ設けられた、端局送信設備
と端局受信設備からなる端局装置とを備え、 前記端局送信設備の一方は、前記光信号を本線信号とし
て上り伝送路へ送出し、 前記端局送信設備の他方は、前記端局送信設備の一方が
送信する前記光信号の波長とは異なる波長の、前記光信
号を本線信号として下り伝送路へ送出するようにされて
おり、 前記端局受信設備は、前記伝送路から伝搬されてきた前
記光信号から前記光中継器において折り返された折り返
し信号を抽出して前記伝送路の状態を監視する監視装置
とを有し、 前記光中継器には、前記伝送路の一方を伝搬する前記光
信号を、前記伝送路の他方に所定レベル減衰して折り返
す、前記折り返し信号を生成する光折り返し回路が設け
られていることを特徴とする線路監視装置。 - 【請求項8】 前記伝送路に送出される前記光信号に
監視信号が重畳されており、該監視信号を検出すること
により、前記監視装置は前記伝送路の状態を監視するこ
とを特徴とする請求項7記載の線路監視装置。 - 【請求項9】 前記光信号に重畳される監視信号の搬
送波周波数が、前記上り伝送路あるいは下り伝送路に送
出される前記光信号毎に、それぞれ異なって設定される
ことを特徴とする請求項7あるいは8記載の線路監視装
置。 - 【請求項10】 前記端局送信設備は少なくとも1つ
以上の光送信器を備え、前記上り伝送路あるいは前記下
り伝送路に送出される前記光信号のうち少なくとも一方
が光周波数多重されていることを特徴とする請求項7な
いし9のいずれかに記載の線路監視装置。 - 【請求項11】 前記端局送信設備における前記光送
信器のうちの少なくとも1つの光送信器が前記光信号に
前記監視信号を重畳して前記伝送路へ送出するものであ
ることを特徴とする請求項10記載の線路監視装置。 - 【請求項12】 前記端局送信設備の一方が送信する
光信号と、前記端局送信設備の他方が送信する前記光信
号とが、光帯域フィルタにより互いに分離できる波長間
隔となるように、波長がずらされていることを特徴とす
る請求項7ないし11のいずれかに記載の線路監視装
置。
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