JPH08264614A - シリコン基板の評価方法及び装置、シリコン酸化膜の評価方法及び装置、並びに半導体装置の製造方法及び装置 - Google Patents

シリコン基板の評価方法及び装置、シリコン酸化膜の評価方法及び装置、並びに半導体装置の製造方法及び装置

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JPH08264614A
JPH08264614A JP6837195A JP6837195A JPH08264614A JP H08264614 A JPH08264614 A JP H08264614A JP 6837195 A JP6837195 A JP 6837195A JP 6837195 A JP6837195 A JP 6837195A JP H08264614 A JPH08264614 A JP H08264614A
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▲靖▼浩 堀池
Sumiko Oshida
澄子 押田
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腕 鈴木
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 複数の誘電関数を求める場合であっても、ノ
イズ成分の少ない正確な誘電関数を求め、それによりシ
リコン酸化膜の膜質を評価することができる評価方法及
び装置を提供する。 【構成】 シリコン基板上に形成されたシリコン酸化膜
の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価方法において、
シリコン基板上に形成されたシリコン酸化膜を、膜厚を
コントロールしながら複数回に分けてエッチングする複
数のエッチング工程と、複数のエッチング工程の間に、
シリコン酸化膜の反射率又は透過率を測定する複数の測
定工程と、複数の測定工程により測定された複数の反射
率又は透過率に基づいて、複数のエッチング工程後にお
けるシリコン酸化膜の複数の誘電関数を演算する演算工
程とを有し、複数の誘電関数に基づいて前記シリコン酸
化膜の膜質を評価する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、シリコン基板を評価す
るシリコン基板の評価方法及び装置、シリコン基板上に
形成されたシリコン酸化膜を評価するシリコン酸化膜の
評価方法及び装置、並びにそれら評価方法及び装置を用
いる半導体装置の製造方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】バイポーラトランジスタ、MOSFE
T、メモリー素子等のシリコン半導体素子では、その絶
縁膜としてシリコン基板を熱酸化することにより形成し
たシリコン酸化膜を用いている。熱酸化によるシリコン
酸化膜のうちでも、素子分離用のフィールド絶縁膜は厚
いが、ゲート絶縁膜やトレンチキャパシタの誘電体膜と
して用いられるシリコン酸化膜は非常に薄い。しかし、
半導体装置の高密度化と共にこれら薄い絶縁膜は更なる
薄膜化が求められている。
【0003】熱酸化法で形成された約10nm以下の薄
い酸化膜の場合、この膜厚は原子層に換算すると数10
原子層に相当する。そのため、シリコン酸化膜の膜質の
評価としては、原子、分子レベルで行う、物理化学的構
造解析によることが望まれている。このような要望に応
えて、本願と同一出願人により、非破壊、非接触、大気
圧下で評価可能である赤外分光測定を用い、シリコン酸
化膜の反射率に基づいてシリコン酸化膜の誘電関数を求
め、その誘電関数から膜質を評価する評価方法が提案さ
れている(特開平6−341952号公報)。
【0004】また、R.Brendelらは、シリコン
酸化膜の誘電関数をガウスモデルから演算する方法につ
いて報告している(R.Brendel et al., J. Appl. Phys.
71,1, 1992)。シリコン基板上に形成されたシリコン
酸化膜の上にアルミニウムが堆積されている系における
シリコン酸化膜の誘電関数が演算されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、シリコ
ン酸化膜の誘電関数から膜質を評価する上記評価方法に
おいては、特にシリコン基板自体の誘電関数が考慮され
ていなかった。このため、例えば、不純物の添加により
電気抵抗率を下げたシリコン基板上に形成されたシリコ
ン酸化膜の場合には、シリコン基板の誘電関数の変化が
シリコン酸化膜の誘電関数の変化として演算されてしま
い、正確な膜質評価を行うことができなかった。
【0006】また、上記評価方法においては、シリコン
基板上に形成されるシリコン酸化膜の膜質は、シリコン
基板内部に導入された不純物に影響され、評価されたシ
リコン酸化膜が実際の半導体装置に用いられるものと異
なるものになることがある。例えば、シリコン基板の裏
面での反射光の影響をなくすために、シリコン基板中に
不純物を導入して赤外光を吸収する赤外光吸収領域を設
ける場合には、シリコン基板の不純物濃度を実際の半導
体装置で用いられるシリコン基板の不純物濃度より非常
に高くしているため、評価するシリコン酸化膜の膜質が
実際の半導体装置に用いられるものと全く異なってしま
う。
【0007】また、上記評価方法において、測定された
反射率から複素数である誘電率を導出するためには、複
数の測定条件から導かれる連立方程式の解を求める必要
がある。しかしながら、この連立方程式は解析的には解
くことができない。したがって、近似法を用いて求める
ことになるが、最初に定める粗い近似根の値が適切でな
いと、連立方程式の根を高速に求めることができないば
かりでなく、適切でない根を求めてしまうことがあっ
た。
【0008】更に、上記評価方法においては、測定され
た反射率に含まれるノイズ成分が演算された誘電関数に
含まれるため、その誘電関数に基づいて更に誘電関数を
求めるとノイズ成分が増大して、正確な誘電関数を求め
ることができなかった。本発明の第1の目的は、シリコ
ン基板の誘電関数を正確に求めることができるシリコン
基板の評価方法及び装置を提供することにある。
【0009】本発明の第2の目的は、実際の半導体装置
に用いられるものと同等なシリコン酸化膜を正確に評価
することができるシリコン酸化膜の評価方法及び装置を
提供することにある。本発明の第3の目的は、被測定対
象の反射率から誘電関数を安定かつ高速に求める演算
し、前記誘電関数に基づいて前記被測定対象を評価する
評価方法及び装置を提供することにある。
【0010】本発明の第4の目的は、複数の誘電関数を
求める場合であっても、ノイズ成分の少ない正確な誘電
関数を求め、それにより膜質を評価することができる評
価方法及び装置を提供することにある。本発明の第5の
目的は、シリコン基板や、その上に形成されたシリコン
酸化膜等をインラインで評価することができる半導体装
置の製造方法及び装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、シリコン基
板を評価するシリコン基板の評価方法において、金属表
面を有する基準基板に対して、複数の条件で入射する複
数の入射光を照射し、前記複数の入射光に対する前記基
準基板の反射光をそれぞれ測定し、前記シリコン基板に
対して、前記複数の条件で入射する複数の入射光を照射
し、前記複数の入射光に対する前記シリコン基板の反射
光をそれぞれ測定し、前記基準基板の反射光と前記シリ
コン基板の反射光とに基づいて、前記複数の条件での前
記シリコン基板の反射率を演算し、前記複数の条件での
反射率に基づいて、前記シリコン基板の誘電関数を演算
し、前記誘電関数に基づいて前記シリコン基板を評価す
ることを特徴とするシリコン基板の評価方法によって達
成される。
【0012】上述したシリコン基板の評価方法におい
て、前記複数の条件で入射する複数の入射光は、互いに
異なる複数の角度で入射する入射光であることが望まし
い。上述したシリコン基板の評価方法において、前記複
数の条件で入射する複数の入射光は、入射面に対して垂
直方向に偏光した入射光と、前記入射面に対して平行方
向に偏光した入射光であることが望ましい。
【0013】上述したシリコン基板の評価方法におい
て、前記基準基板の金属表面は、金の表面であることが
望ましい。上記目的は、シリコン基板上に形成されたシ
リコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価方
法において、前記シリコン酸化膜に対して、複数の条件
で入射する複数の入射光を照射し、前記複数の入射光に
対する前記シリコン酸化膜での反射光をそれぞれ測定
し、前記複数の入射光と前記複数の反射光から異なる角
度に対する反射率をそれぞれ演算し、前記異なる角度に
対する反射率に基づいて、上述したシリコン基板の評価
方法により演算された前記シリコン基板の誘電関数を考
慮して、前記シリコン酸化膜の誘電関数を演算し、前記
誘電関数に基づいて前記シリコン酸化膜の膜質を評価す
ることを特徴とするシリコン酸化膜の評価方法によって
達成される。
【0014】上記目的は、シリコン基板を評価するシリ
コン基板の評価装置において、金属表面を有する基準基
板と前記シリコン基板とを載置し、いずれかを選択的に
測定位置に位置させる試料台と、前記測定位置に位置す
る前記基準基板又は前記シリコン基板に対して、複数の
条件で入射する複数の入射光を照射する照射手段と、前
記複数の入射光に対する前記基準基板又は前記シリコン
基板の反射光を測定する測定手段と、前記基準基板の反
射光と前記シリコン基板の反射光とに基づいて、前記複
数の条件での前記シリコン基板の反射率を演算し、前記
複数の条件での反射率に基づいて、前記シリコン基板の
誘電関数を演算する演算手段とを有することを特徴とす
るシリコン基板の評価装置によって達成される。
【0015】上記目的は、シリコン基板上に形成された
シリコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価
方法において、前記シリコン基板上に、前記シリコン基
板より不純物濃度が低く、1μm以下の膜厚のシリコン
層を形成し、前記シリコン層上に膜質を評価するための
前記シリコン酸化膜を形成し、前記シリコン層上に形成
された前記シリコン酸化膜の膜質を評価することを特徴
とするシリコン酸化膜の評価方法によって達成される。
【0016】上記目的は、シリコン基板の表面化学結合
状態を評価する表面化学結合状態の評価方法において、
前記シリコン基板上に、前記シリコン基板より不純物濃
度が低く、1μm以下の膜厚のシリコン層を形成し、前
記シリコン層の表面化学結合状態を評価することを特徴
とする表面化学結合状態の評価方法によって達成され
る。
【0017】上記目的は、シリコン基板上に形成された
シリコン酸化膜の膜質又はシリコン基板の表面化学結合
状態を評価する評価装置において、前記シリコン基板上
に、前記シリコン基板より不純物濃度が低く、1μm以
下の膜厚のシリコン層を形成するシリコン層形成装置
と、前記シリコン層上にシリコン酸化膜を形成する酸化
膜形成装置と、前記シリコン層の反射率又は前記シリコ
ン酸化膜の反射率を測定する測定装置とを有することを
特徴とする評価装置によって達成される。
【0018】上記目的は、被測定対象の反射率を測定
し、前記被測定対象の反射率に基づいて各波数に対する
誘電関数を演算し、前記誘電関数に基づいて前記被測定
対象を評価する評価方法において、前記誘電関数を反復
法により演算し、特定の波数に対する誘電関数の粗い近
似根として所定値を中心とした一定値の範囲内にある第
1の値を選択し、前記第1の値を粗い近似根とする第1
の反復法により誘電関数を演算し、前記第1の反復法の
反復回数が所定値を越えた場合には、前記第1の値に一
定値を加えた第2の値と、前記第1の値から一定値を引
いた第3の値を前記粗い近似根として選択し、前記第2
の値を粗い近似根とする第2の反復法により誘電関数を
演算し、前記第2の反復法の反復回数が所定値を越えた
場合には、前記第3の値を粗い近似根とする第3の反復
法により誘電関数を演算し、前記第3の反復法の反復回
数が所定値を越えた場合には、前記第2の反復法の収束
状態と前記第3の反復法の収束状態を比較し、収束状態
がよりよい反復法で用いた値に対して更に一定値を加算
又は減算した第4の値を前記粗い近似根として選択し、
前記第4の値を粗い近似根とする第4の反復法により誘
電関数を演算することを特徴とする評価方法によって達
成される。
【0019】上述した評価方法において、前記第4の反
復法の反復回数が所定値を越えた場合には、前記第4の
値に対して更に一定値を加算又は減算した第5の値を前
記粗い近似根として選択し、前記第5の値を粗い近似根
とする第5の反復法により誘電関数を演算し、所定の収
束条件を満足するまで上記過程を繰り返すことが望まし
い。。
【0020】上述した評価方法において、前記特定の波
数の近傍の波数に対する誘電関数の粗い近似根として、
前記特定の波数で演算された誘電関数を選択することが
望ましい。上記目的は、シリコン基板上に形成されたシ
リコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価方
法において、前記シリコン基板上に形成されたシリコン
酸化膜を、膜厚をコントロールしながら複数回に分けて
エッチングする複数のエッチング工程と、前記複数のエ
ッチング工程の間に、前記シリコン酸化膜の反射率又は
透過率を測定する複数の測定工程と、前記複数の測定工
程により測定された複数の反射率又は透過率に基づい
て、前記複数のエッチング工程後におけるシリコン酸化
膜の複数の誘電関数を演算する演算工程とを有し、前記
複数の誘電関数に基づいて前記シリコン酸化膜の膜質を
評価することを特徴とするシリコン酸化膜の評価方法に
よって達成される。
【0021】上記目的は、シリコン基板上に形成された
シリコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価
方法において、前記シリコン基板上に、膜厚をコントロ
ールしながら前記シリコン酸化膜を複数回に分けて形成
する複数の形成工程と、前記複数の形成工程の間に、前
記シリコン酸化膜の反射率又は透過率を測定する複数の
測定工程と、前記複数の測定工程により測定された複数
の反射率又は透過率に基づいて、前記複数の形成工程後
におけるシリコン酸化膜の複数の誘電関数を演算する演
算工程とを有し、前記複数の誘電関数に基づいて前記シ
リコン酸化膜の膜質を評価することを特徴とするシリコ
ン酸化膜の評価方法によって達成される。
【0022】上述したシリコン酸化膜の評価方法におい
て、上述したシリコン基板の評価方法により前記シリコ
ン基板の誘電関数を演算し、前記演算工程は、前記シリ
コン基板の誘電関数を用いて前記シリコン酸化膜に対す
る複数の誘電関数を演算することが望ましい。上述した
シリコン酸化膜の評価方法において、自由電子の分極に
基づいた誘電関数理論により前記シリコン基板の誘電関
数が求まるシリコン基板モデルを設定し、上述したシリ
コン基板の評価方法により前記シリコン基板の反射率を
求め、前記シリコン基板の反射率に基づいて、前記シリ
コン基板モデルに適合した前記シリコン基板の誘電関数
を求めることが望ましい。
【0023】上述したシリコン酸化膜の評価方法におい
て、双極子の分極に基づいたクラマース・クロニッヒの
関係式を満足する誘電関数理論により前記シリコン酸化
膜の誘電関数が求まるシリコン酸化膜モデルを設定し、
前記シリコン酸化膜の複数の反射率又は透過率に基づい
て、前記シリコン酸化膜モデルに適合した前記シリコン
酸化膜の複数の誘電関数を求めることが望ましい。
【0024】上記目的は、シリコン基板上に形成された
シリコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価
装置において、前記シリコン基板上に形成されたシリコ
ン酸化膜を、膜厚をコントロールしながら複数回に分け
てエッチングするエッチング手段と、前記エッチング手
段によるエッチング工程の間に、前記シリコン酸化膜の
反射率又は透過率を測定する測定手段と、前記測定装置
により測定された複数の反射率又は透過率に基づいて、
各エッチング工程後におけるシリコン酸化膜の複数の誘
電関数を演算する演算手段とを有することを特徴とする
シリコン酸化膜の評価装置によって達成される。
【0025】上記目的は、シリコン基板上に形成された
シリコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価
装置において、前記シリコン基板上に、膜厚をコントロ
ールしながら前記シリコン酸化膜を複数回に分けて形成
する膜形成手段と、前記膜形成手段による膜形成工程の
間に、前記シリコン酸化膜の反射率又は透過率を測定す
る測定手段と、前記測定装置により測定された複数の反
射率又は透過率に基づいて、各膜形成工程後におけるシ
リコン酸化膜の複数の誘電関数を演算する演算手段とを
有することを特徴とするシリコン酸化膜の評価装置によ
って達成される。
【0026】上記目的は、上述した評価方法を用いてシ
リコン基板を評価する工程を含むことを特徴とする半導
体装置の製造方法によって達成される。上記目的は、上
述した評価方法を用いてシリコン酸化膜を評価する工程
を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法によって
達成される。上記目的は、上述した評価方法を用いて、
特定の製造工程前又は特定の製造工程後の半導体装置の
表面化学結合状態を評価する工程を含むことを特徴とす
る半導体装置の製造方法によって達成される。
【0027】上記目的は、上述した評価装置を有するこ
とを特徴とする半導体装置の製造装置によって達成され
る。
【0028】
【作用】本発明によれば、シリコン基板を評価するシリ
コン基板の評価方法において、金属表面を有する基準基
板に対して、複数の条件で入射する複数の入射光を照射
し、前記複数の入射光に対する前記基準基板の反射光を
それぞれ測定し、前記シリコン基板に対して、前記複数
の条件で入射する複数の入射光を照射し、前記複数の入
射光に対する前記シリコン基板の反射光をそれぞれ測定
し、前記基準基板の反射光と前記シリコン基板の反射光
とに基づいて、前記複数の条件での前記シリコン基板の
反射率を演算し、前記複数の条件での反射率に基づい
て、前記シリコン基板の誘電関数を演算し、前記誘電関
数に基づいて前記シリコン基板を評価するようにしたの
で、シリコン基板の誘電関数を正確に求めることができ
る。
【0029】また、本発明によれば、シリコン基板上に
形成されたシリコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸
化膜の評価方法において、前記シリコン酸化膜に対し
て、複数の条件で入射する複数の入射光を照射し、前記
複数の入射光に対する前記シリコン酸化膜での反射光を
それぞれ測定し、前記複数の入射光と前記複数の反射光
から異なる角度に対する反射率をそれぞれ演算し、前記
異なる角度に対する反射率に基づいて、上述したシリコ
ン基板の評価方法により演算された前記シリコン基板の
誘電関数を考慮して、前記シリコン酸化膜の誘電関数を
演算し、前記誘電関数に基づいて前記シリコン酸化膜の
膜質を評価するようにしたので、シリコン酸化膜の誘電
関数を正確に求めることができる また、本発明によれば、シリコン基板上に形成されたシ
リコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価方
法において、前記シリコン基板上に、前記シリコン基板
より不純物濃度が低く、1μm以下の膜厚のシリコン層
を形成し、前記シリコン層上に膜質を評価するための前
記シリコン酸化膜を形成し、前記シリコン層上に形成さ
れた前記シリコン酸化膜の膜質を評価するようにしたの
で、実際の半導体装置に用いられるものと同等なシリコ
ン酸化膜を正確に評価することができる。
【0030】また、本発明によれば、シリコン基板の表
面化学結合状態を評価する表面化学結合状態の評価方法
において、前記シリコン基板上に、前記シリコン基板よ
り不純物濃度が低く、1μm以下の膜厚のシリコン層を
形成し、前記シリコン層の表面化学結合状態を評価する
ようにしたので、実際の半導体装置に用いられるものと
同等なシリコン基板を正確に評価することができる。
【0031】また、本発明によれば、被測定対象の反射
率を測定し、前記被測定対象の反射率に基づいて各波数
に対する誘電関数を演算し、前記誘電関数に基づいて前
記被測定対象を評価する評価方法において、前記誘電関
数を反復法により演算し、特定の波数に対する誘電関数
の粗い近似根として所定値を中心とした一定値の範囲内
にある第1の値を選択し、前記第1の値を粗い近似根と
する第1の反復法により誘電関数を演算し、前記第1の
反復法の反復回数が所定値を越えた場合には、前記第1
の値に一定値を加えた第2の値と、前記第1の値から一
定値を引いた第3の値を前記粗い近似根として選択し、
前記第2の値を粗い近似根とする第2の反復法により誘
電関数を演算し、前記第2の反復法の反復回数が所定値
を越えた場合には、前記第3の値を粗い近似根とする第
3の反復法により誘電関数を演算し、前記第3の反復法
の反復回数が所定値を越えた場合には、前記第2の反復
法の収束状態と前記第3の反復法の収束状態を比較し、
収束状態がよりよい反復法で用いた値に対して更に一定
値を加算又は減算した第4の値を前記粗い近似根として
選択し、前記第4の値を粗い近似根とする第4の反復法
により誘電関数を演算するようにしたので、被測定対象
の反射率から誘電関数を安定かつ高速に求めることがで
きる。
【0032】また、本発明によれば、シリコン基板上に
形成されたシリコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸
化膜の評価方法において、前記シリコン基板上に形成さ
れたシリコン酸化膜を、膜厚をコントロールしながら複
数回に分けてエッチングする複数のエッチング工程と、
前記複数のエッチング工程の間に、前記シリコン酸化膜
の反射率又は透過率を測定する複数の測定工程と、前記
複数の測定工程により測定された複数の反射率又は透過
率に基づいて、前記複数のエッチング工程後におけるシ
リコン酸化膜の複数の誘電関数を演算する演算工程とを
有しているので、前記複数の誘電関数に基づいて前記シ
リコン酸化膜の膜質を評価することができる。
【0033】また、本発明によれば、シリコン基板上に
形成されたシリコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸
化膜の評価方法において、前記シリコン基板上に、膜厚
をコントロールしながら前記シリコン酸化膜を複数回に
分けて形成する複数の形成工程と、前記複数の形成工程
の間に、前記シリコン酸化膜の反射率又は透過率を測定
する複数の測定工程と、前記複数の測定工程により測定
された複数の反射率又は透過率に基づいて、前記複数の
形成工程後におけるシリコン酸化膜の複数の誘電関数を
演算する演算工程とを有しているので、前記複数の誘電
関数に基づいて前記シリコン酸化膜の膜質を評価するこ
とができる。
【0034】また、上述したシリコン基板の評価方法に
より前記シリコン基板の誘電関数を演算し、前記演算工
程は、前記シリコン基板の誘電関数を用いて前記シリコ
ン酸化膜に対する複数の誘電関数を演算するようにすれ
ば、複数の誘電関数を求める場合であっても、ノイズ成
分の少ない正確な誘電関数を求め、それにより膜質を評
価することができる。
【0035】また、本発明によれば、半導体装置の製造
方法に、上述した評価方法を用いてシリコン基板やシリ
コン酸化膜を評価する工程を含むようにしたので、シリ
コン基板や、その上に形成されたシリコン酸化膜等をイ
ンラインで評価することができる。
【0036】
【実施例】
[第1の実施例]本発明の第1の実施例によるシリコン
基板の評価方法及び装置について図1乃至図3を用いて
説明する。シリコン基板の評価装置 本実施例によるシリコン基板の評価装置を図1に示す。
図1に示す評価装置は、フーリエ変換赤外分光法(FTI
R:Fourier Transform Infrared Spectroscopy)による
外部反射方式の赤外吸収スペクトル測定装置である。
【0037】試料移動ステージ14上には、評価される
べき試料としてシリコン基板18が載置され、参照され
る基準基板として金薄膜蒸着基板19が載置されてい
る。試料移動ステージ14の右側の照明系から入射され
た赤外光がシリコン基板18又は金薄膜蒸着基板19の
表面で反射され、その反射光が左側の測定系により測
定、解析される。
【0038】測定当初は、図1に示すように、シリコン
基板18が測定位置に位置している。試料移動ステージ
14の右側の照明系には、赤外光を発光する光源10が
設けられ、光源10の出射側に干渉計11と偏光子12
が設けられている。光源10からの赤外光は干渉計11
及び偏光子12を介して平行光線束となって出射され
る。偏光子12を設けることにより、入射面に電場が平
行であるP波の赤外光又は入射面に電場が垂直であるS
波の赤外光が出射される。
【0039】出射された赤外光は凹面鏡13により反
射、集光されて、シリコン基板18の法線から傾いた角
度で入射する。凹面鏡13を回転、移動することにより
入射角度を変えることができる。シリコン基板18から
の反射光は凹面鏡15により反射し、平行光線束となっ
て、MCT(Mercury Cadmium Telluride)検出器16に
入射される。MCT検出器16はシリコン基板18から
の反射光を検出する。MCT検出器16からの検出信号
は演算部17に入力される。演算部17は、シリコン基
板18又は金薄膜蒸着基板19表面の反射率を演算し、
後述するようにシリコン基板の誘電関数を求める。
【0040】本実施例では、凹面鏡14及び15を回転
することにより、シリコン基板18に対して異なる角度
で入射する複数の入射光を照射するようにし、異なる入
射角の複数の入射光に対するシリコン基板18からの反
射光をそれぞれ測定する。また、偏光子12を90°回
転することにより、入射面に対して電場が垂直又は平行
に偏光された入射光を照射するようにし、異なる偏光方
向の複数の入射光に対するシリコン基板18からの反射
光をそれぞれ測定する。
【0041】次に、試料移動ステージ14を移動するこ
とにより、金薄膜蒸着基板19を測定位置に位置させ
る。金薄膜蒸着基板19に対して、同様にして、異なる
入射角の複数の入射光に対するシリコン基板18からの
反射光又は異なる偏光方向の複数の入射光に対するシリ
コン基板18からの反射光を測定する。シリコン基板1
8及び金薄膜蒸着基板19の反射光から、入射角度又は
偏光方向を変えた複数の条件における反射率を演算し、
複数の条件の反射率に基づいて、シリコン基板の誘電関
数を求める。このようにして求めた誘電関数に基づいて
シリコン基板を評価する。
【0042】なお、本実施例のシリコン基板の評価方法
では、誘電体表面で反射する光に関し、電場が入射面内
に偏光された光で、反射率がゼロになる入射角であるブ
リュースター角近傍の反射率は、シリコン基板の誘電関
数に敏感でないため、より正確に求めるために、ブリュ
ースター角近傍以外の角度の反射率を用いることによ
り、シリコン基板の誘電関数を正確に求めることができ
る。シリコン基板のブリュースター角は75度近くであ
る。
【0043】シリコン基板の評価方法の原理 次に、本実施例のシリコン基板の評価方法の原理につい
て説明する。本実施例によるシリコン基板の評価方法に
おいて、シリコン基板からの反射率Rは次式のように表
わされる。なお、次式においてε、ηは複素数として取
り扱う。
【0044】
【数1】 上式から、誘電率εが与えられれば、実測される反射率
Rのシュミレーションを行うことができることがわか
る。逆に、実測された反射率Rからシリコン基板の誘電
率εを求めることができる。シリコン基板の反射率を求
める場合、反射光の強度と共に入射光の強度をも正確に
測定する必要がある。しかしながら、照射系内において
光強度を測定しても、シリコン基板の入射光の強度を正
確に知ることはできない。したがって、本実施例では、
光の反射率が非常に高い金の薄膜を表面に形成した金薄
膜蒸着基板19からの反射光の強度を測定し、これを入
射光の強度とする。
【0045】シリコン基板の評価方法 図2に、複数の条件の入射光を照射したシリコン基板1
8及び金薄膜蒸着基板19の反射光から求めた反射率に
よってシリコン基板18の誘電関数を求める方法の手順
を示す。まず、初期値として、偏光方向、入射角θ、誘
電率εを設定する(ステップS11)。入射角θと誘電
率εは測定条件から知ることができる。次に、設定され
た誘電率εから反射率を計算する(ステップS12)。
次に、計算された反射率と実測された反射率とを比較す
る(ステップS13)。そして、反射率の計算値と実測
値の差が最小となるように、設定された誘電率εの値を
変えて、ステップS11からステップS12を繰り返
す。最終的に、反射率の計算値と実測値の差が最小とな
ったときの誘電率εをシリコン基板18の誘電率とす
る。
【0046】このような処理を必要な波数領域にわたっ
て行うことにより、シリコン基板18の誘電関数を求め
ることができる。実施例1−1 図3に複数の条件の入射光を照射してときの反射率の実
測値を示す。横軸は基板法線に対する入射光の角度であ
り、縦軸は反射率である。
【0047】測定に当たっては、波数約900〜140
0cm-1の入射光を用い、45度、70度、80度の入
射角に対して、それぞれS偏光とP偏光の光を用いて測
定した。図3において、波数約1100cmー1での測定
点Aは、入射面に対して電場を平行に偏光した入射光
(P偏光)を入射しときの反射率の測定値である。測定
点Bは、入射面に対して電場を垂直に偏光した入射光
(S偏光)を入射しときの反射率の測定値である。
【0048】図3の測定値を用いて、上述した方法によ
りシリコン基板の誘電率を求めた。その結果、これら測
定値に適合する誘電率εが約14であることがわかっ
た。逆に、誘電率εを約14と設定して、入射角と反射
率の関係を計算したところ、図3の曲線Cs、Cpが得
られた。曲線CsはS偏光に対するグラフであり、曲線
CpはP偏光に対するグラフである。
【0049】図3から明らかなように、測定点A、Bは
曲線Cs、Cpに合致しており、求めた誘電率が正確で
あることがわかる。図3は特定の波数に対する実施例と
して示したが、各波数に対して同様の処理を行えば所定
の波数領域におけるシリコン基板の誘電関数を正確に求
めることができる。 [第2の実施例]本発明の第2の実施例によるシリコン
酸化膜の評価方法及び装置について図4乃至図6を用い
て説明する。
【0050】シリコン酸化膜の評価装置 本実施例によるシリコン酸化膜の評価装置を図4に示
す。図4に示す評価装置の中央には、ウエーハ20上の
シリコン酸化膜を評価するために測定評価装置21が設
けられている。測定評価装置21の内部について説明す
る、試料ステージ(図示せず)上に、評価されるべきウ
エーハ20が載置される。移動ステージの右側の照明系
から入射された赤外光がウエーハ20の表面で反射さ
れ、その反射光が左側の測定系により測定、解析され
る。
【0051】試料ステージの右側の照明系には、赤外光
を発光する光源22が設けられ、光源22の出射側に干
渉計23と偏光子24が設けられている。光源22から
の赤外光は干渉計23及び偏光子24を介して平行光線
束となって出射される。偏光子24を設けることによ
り、入射面に電場が平行であるP波の赤外光又は入射面
に電場が垂直であるS波の赤外光が出射される。
【0052】出射された赤外光はウエーハ20に法線か
ら傾いた角度で入射する。ウエーハ20からの反射光
は、MCT(Mercury Cadmium Telluride)検出器25に
入射される。MCT検出器25はウエーハ20からの反
射光を検出する。MCT検出器25からの検出信号は演
算部26に入力される。演算部26は、ウエーハ20表
面の反射率を演算し、後述するようにシリコン酸化膜の
誘電関数を求める。
【0053】測定評価装置21の左側にはシリコン酸化
膜成膜装置27が設けられている。このシリコン酸化膜
成膜装置27は溶液処理によりシリコン酸化膜を形成す
る装置である。シリコン酸化膜成膜装置27には、酸化
処理用溶液(硝酸(H2SO4)と過酸化水素水(H
22)の混合液)の溶液槽28が設けられている。な
お、シリコン酸化膜成膜装置27としては、化学気相堆
積法によりシリコン酸化膜を成膜する装置でもよいし、
熱酸化によりシリコン酸化膜を成膜する装置でもよい。
【0054】測定評価装置21の右側にはシリコン層成
膜装置29が設けられている。このシリコン層成膜装置
29は化学気相堆積法によりシリコン層を堆積する装置
である。なお、シリコン層成膜装置29としては、他の
方法によりシリコン層を堆積する装置でもよい。シリコ
ン層成膜装置29の手前にはウエーハ20を搬出入する
ための搬出入口30が設けられている。
【0055】次に、本実施例によるシリコン酸化膜の評
価装置を用いた評価方法について説明する。評価される
べきウエーハ20には、裏面からの反射の影響を取り除
くために内部に赤外光を吸収する不純物濃度の高い赤外
吸収領域(図示せず)が設けられている。
【0056】まず、評価されるべきウエーハ20を搬出
入口30を介してシリコン層成膜装置29に搬入する。
シリコン層成膜装置29では、ウエーハ20表面を洗浄
した後に、ウエーハ20上に実際の半導体装置における
不純物濃度のシリコン層を成膜する。このときシリコン
層の厚さは、測定評価装置21における測定においては
検出されない程度の薄さであって、ウエーハ20内部の
不純物による影響を遮断することができる程度の厚さで
あることが必要である。例えば、シリコン層の厚さは1
μm以下であることが望ましい。
【0057】次に、シリコン層成膜装置29からシリコ
ン酸化膜成膜装置27にウエーハ20を移し、シリコン
層表面にシリコン酸化膜を成膜する。このシリコン酸化
膜は、実際の半導体装置における不純物濃度のシリコン
層上に成膜され、シリコン基板の不純物濃度の影響を受
けない。次に、シリコン酸化膜成膜装置27から測定評
価装置21にウエーハ20を移し、シリコン酸化膜を赤
外外部反射法により測定評価を行なう。
【0058】シリコン酸化膜の評価方法の原理 本実施例によるシリコン酸化膜の評価方法の原理につい
て図5を用いて説明する。図5に示すように、シリコン
基板20中に赤外光を吸収する赤外光吸収領域20aを
設けることにより、シリコン基板20の被測定側ではな
い界面からの反射成分を無視できるようにしている。赤
外光吸収領域20aには高濃度の不純物が添加されてい
る。
【0059】しかしながら、このようなシリコン基板2
0上にシリコン酸化膜31を直接形成すると、基板内部
の高濃度の不純物がシリコン酸化膜31の膜質に影響を
与える。本実施例では、このような不純物による影響を
除去するため、シリコン基板20上に実際の半導体装置
において用いられる不純物濃度のシリコン層32を形成
し、このシリコン層32上にシリコン酸化膜31を形成
する。
【0060】これにより、基板内部の高濃度の不純物に
よる影響を除去して、実際の半導体装置におけるシリコ
ン酸化膜と同じ膜質のシリコン酸化膜31を得ることが
できる。しかも、シリコン層32の厚さを1μm以下に
すれば、シリコン層32の界面での反射によって赤外光
の位相は大きく変化することがないため、シリコン層3
2が測定結果に影響することはない。
【0061】なお、シリコン層の厚さが1μm以上にな
ると、干渉縞が観察され、シリコン酸化膜の正確な評価
ができなくなる。したがって、実際の半導体装置に用い
られるものと同等なシリコン酸化膜を正確に評価するこ
とができる。なお、本実施例が適用されるシリコン基板
としては内部に赤外光吸収領域が設けられたものに限ら
ない。裏面からの反射光による影響を除去するために厚
いシリコン基板に適用してもよいし、他のいかなるシリ
コン基板に適用してもよい。他のシリコン基板の場合で
も、シリコン基板上に実際の半導体装置と同等なシリコ
ン層を設けることにより実際の半導体装置に有用な評価
結果を得ることができる。
【0062】実施例2−1 図6にシリコン酸化膜の評価例を示す。横軸は波数、縦
軸は反射率である。本実施例では、不純物濃度が1014
atoms/cm3のシリコン基板上に、不純物を含ま
ないシリコン層を膜厚0.1μm形成した。シリコン酸
化膜は処理溶液(硝酸(H2SO4)と過酸化水素水(H
22)の混合液)によりシリコン層上に成膜され、赤外
外部反射法により測定した。
【0063】図5にはシリコン酸化膜の特徴的なピーク
が観察されており、シリコン層を設けたことによりシリ
コン基板の不純物からの影響がなくなり、しかも、シリ
コン層の存在により干渉縞が生じるなどの影響がないこ
とがわかる。 [第3の実施例]本発明の第3の実施例によるシリコン
基板の表面化学結合状態の評価方法及び装置について図
7乃至図9を用いて説明する。
【0064】シリコン基板の表面化学結合状態の評価装
本実施例によるシリコン基板の表面化学結合状態の評価
装置を図7に示す。図7に示す評価装置の中央には、ウ
エーハ20上のシリコン酸化膜を評価するために測定評
価装置21が設けられている。測定評価装置21の内部
について説明する、試料ステージ(図示せず)上に、評
価されるべきウエーハ20が載置される。移動ステージ
の右側の照明系から入射された赤外光がウエーハ20の
表面で反射され、その反射光が左側の測定系により測
定、解析される。
【0065】試料ステージの右側の照明系には、赤外光
を発光する光源22が設けられ、光源22の出射側に干
渉計23と偏光子24が設けられている。光源22から
の赤外光は干渉計23及び偏光子24を介して平行光線
束となって出射される。偏光子24を設けることによ
り、入射面に電場が平行であるP波の赤外光又は入射面
に電場が垂直であるS波の赤外光が出射される。
【0066】出射された赤外光はウエーハ20に法線か
ら傾いた角度で入射する。ウエーハ20からの反射光
は、MCT検出器25に入射される。MCT検出器25
はウエーハ20からの反射光を検出する。MCT検出器
25からの検出信号は演算部26に入力される。演算部
26は、ウエーハ20表面の反射率を演算し、後述する
ようにシリコン酸化膜の誘電関数を求める。
【0067】測定評価装置21の左側には洗浄装置33
が設けられている。この洗浄装置33は溶液処理により
シリコン基板の表面を洗浄する装置である。洗浄装置3
3には、洗浄用溶液(フッ化アンモニウム(NH4F)
溶液)の溶液槽34が設けられている。なお、洗浄装置
33としては、ふっ素ドライエッチングのような気相法
によりシリコン基板表面を洗浄する装置でもよいし、他
の方法によりシリコン基板の表面を洗浄する装置でもよ
い。
【0068】測定評価装置21の右側にはシリコン層成
膜装置29が設けられている。このシリコン層成膜装置
29は化学気相堆積法によりシリコン層を堆積する装置
である。なお、シリコン層成膜装置29としては、他の
方法によりシリコン層を堆積する装置でもよい。シリコ
ン層成膜装置29の手前にはウエーハ20を搬出入する
ための搬出入口30が設けられている。
【0069】次に、本実施例によるシリコン基板の表面
化学結合状態の評価装置を用いた評価方法について説明
する。評価されるべきウエーハ20には、裏面からの反
射の影響を取り除くために内部に赤外光を吸収する不純
物濃度の高い赤外吸収領域(図示せず)が設けられてい
る。
【0070】まず、評価されるべきウエーハ20を搬出
入口30を介してシリコン層成膜装置29に搬入する。
シリコン層成膜装置29では、ウエーハ20表面を洗浄
した後に、ウエーハ20上に実際の半導体装置における
不純物濃度のシリコン層を成膜する。このときシリコン
層の厚さは、測定評価装置21における測定においては
検出されない程度の薄さであって、ウエーハ20内部の
不純物による影響を遮断することができる程度の厚さで
あることが必要である。例えば、シリコン層の厚さは1
μm以下であることが望ましい。
【0071】次に、シリコン層成膜装置29から洗浄装
置33にウエーハ20を移し、シリコン基板の表面を洗
浄する。このときのウエーハ20の表面状態は、実際の
半導体装置における不純物濃度のシリコン層の表面状態
となり、シリコン基板の不純物濃度の影響を受けない。
次に、洗浄装置33から測定評価装置21にウエーハ2
0を移し、シリコン酸化膜を赤外外部反射法により測定
評価を行なう。
【0072】シリコン基板の表面化学結合状態の評価方
法の原理 本実施例によるシリコン基板の表面化学結合状態の評価
方法の原理について図8を用いて説明する。図8に示す
ように、シリコン基板20中に赤外光を吸収する赤外光
吸収領域20aを設けることにより、シリコン基板20
の被測定側ではない界面からの反射成分を無視できるよ
うにしている。赤外光吸収領域20aには高濃度の不純
物が添加されている。
【0073】しかしながら、このようなシリコン基板2
0上にシリコン酸化膜31を直接形成すると、基板内部
の高濃度の不純物がシリコン基板20の表面化学結合状
態に影響を与える。本実施例では、このような不純物に
よる影響を除去するため、シリコン基板20上に実際の
半導体装置において用いられる不純物濃度のシリコン層
32を形成し、このシリコン層32の表面を洗浄する。
【0074】これにより、基板内部の高濃度の不純物に
よる影響を除去して、実際の半導体装置と同様な表面化
学結合状態を得ることができる。しかも、シリコン層3
2の厚さを1μm以下にすれば、シリコン層32の界面
での反射によって赤外光の位相は大きく変化することが
ないため、シリコン層32が測定結果に影響することは
ない。
【0075】なお、シリコン層の厚さが1μm以上にな
ると、干渉縞が観察され、シリコン酸化膜の正確な評価
ができなくなる。したがって、実際の半導体装置と同等
なシリコン基板の表面化学結合状態を正確に評価するこ
とができる。なお、本実施例が適用されるシリコン基板
としては内部に赤外光吸収領域が設けられたものに限ら
ない。裏面からの反射光による影響を除去するために厚
く形成したシリコン基板に適用してもよいし、他のいか
なるシリコン基板に適用してもよい。他のシリコン基板
の場合でも、シリコン基板上に実際の半導体装置と同等
なシリコン層を設けることにより実際の半導体装置に有
用な評価結果を得ることができる。
【0076】実施例3−1 図9にシリコン酸化膜の評価例を示す。横軸は波数、縦
軸は反射率である。本実施例では、不純物濃度が1014
atoms/cm3のシリコン基板上に、不純物を含ま
ないシリコン層を膜厚0.1μm形成した。シリコン酸
化膜は処理溶液(硝酸(H2SO4)と過酸化水素水(H
22)の混合液)によりシリコン層上に成膜され、赤外
外部反射法により測定した。
【0077】図9にはシリコン水素結合の特徴的なピー
クが観察されており、シリコン層を設けたことによりシ
リコン基板の不純物からの影響がなくなり、しかも、シ
リコン層の存在により干渉縞が生じるなどの影響がない
ことがわかる。なお、本実施例により評価することがで
きるとシリコン基板の表面化学結合状態としては、シリ
コン水素結合に限らず、シリコンふっ素結合、シリコン
水酸基結合等の他の表面化学結合状態でもよい。 [第4実施例]本発明の第4実施例による半導体装置の
製造方法及び装置について図10を用いて説明する。
【0078】本実施例による半導体装置の製造装置を図
10に示す。図10の中央には、ウエーハ20を評価す
るために測定評価装置21が設けられている。測定評価
装置21の内部について説明する、試料ステージ(図示
せず)上に、評価されるべきウエーハ20が載置され
る。移動ステージの右側の照明系から入射された赤外光
がウエーハ20の表面で反射され、その反射光が左側の
測定系により測定、解析される。
【0079】試料ステージの右側の照明系には、赤外光
を発光する光源22が設けられ、光源22の出射側に干
渉計23と偏光子24が設けられている。光源22から
の赤外光は干渉計23及び偏光子24を介して平行光線
束となって出射される。偏光子24を設けることによ
り、入射面に電場が平行であるP波の赤外光又は入射面
に電場が垂直であるS波の赤外光が出射される。
【0080】出射された赤外光はウエーハ20に法線か
ら傾いた角度で入射する。ウエーハ20からの反射光
は、MCT検出器25に入射される。MCT検出器25
はウエーハ20からの反射光を検出する。MCT検出器
25からの検出信号は演算部26に入力される。演算部
26は、ウエーハ20表面の反射率を演算し、後述する
ようにシリコン酸化膜の誘電関数を求める。
【0081】測定評価装置21の左側には洗浄装置35
が設けられている。この洗浄装置35は溶液処理により
シリコン基板の表面を洗浄する装置である。洗浄装置3
5には、洗浄用溶液(フッ化アンモニウム(NH4F)
の溶液槽36が設けられている。なお、洗浄装置36と
しては、ふっ素ドライエッチングのような気相法により
シリコン基板表面を洗浄する装置でもよいし、他の方法
によりシリコン基板の表面を洗浄する装置でもよい。
【0082】洗浄装置35の上側にはシリコン酸化膜成
膜装置37が設けられている。このシリコン酸化膜成膜
装置37は熱処理によりシリコン酸化膜を形成する装置
である。シリコン酸化膜成膜装置37にはヒータ38が
設けられている。なお、シリコン酸化膜成膜装置27と
しては、化学気相堆積法によりシリコン酸化膜を成膜す
る装置でもよいし、溶液処理によりシリコン酸化膜を成
膜する装置でもよい。
【0083】測定評価装置21の右側にはシリコン層成
膜装置29が設けられている。このシリコン層成膜装置
29は化学気相堆積法によりシリコン層を堆積する装置
である。なお、シリコン層成膜装置29としては、他の
方法によりシリコン層を堆積する装置でもよい。シリコ
ン層成膜装置29の手前にはウエーハ20を搬出入する
ための搬出入口30が設けられている。
【0084】次に、本実施例による半導体装置の製造装
置を用いた製造方法について説明する。本実施例ではシ
リコン基板上にシリコン酸化膜を形成する製造工程が実
施される。まず、ウエーハ20を搬出入口30を介して
搬入し、洗浄装置35によりウエーハ20表面を洗浄し
て表面の汚染物や自然酸化膜を除去する。次に、シリコ
ン層成膜装置29に搬入する。シリコン層成膜装置29
では、ウエーハ20上に実際の半導体装置における不純
物濃度のシリコン層を成膜する。このときシリコン層の
厚さは、測定評価装置21における測定においては検出
されない程度の薄さであって、ウエーハ20内部の不純
物による影響を遮断することができる程度の厚さである
ことが必要である。例えば、シリコン層の厚さは1μm
以下であることが望ましい。
【0085】次に、シリコン層成膜装置29から洗浄装
置35にウエーハ20を移し、ウエーハ20表面を洗浄
する。その後、洗浄装置35から測定評価装置21にウ
エーハ20を移し、シリコン基板の表面化学結合状態を
赤外外部反射法により測定評価する。次に、測定評価装
置21からシリコン酸化膜成膜装置37にウエーハ20
を移し、ウエーハ20表面に熱酸化によりシリコン酸化
膜を形成する。その後、シリコン酸化膜成膜装置37か
ら測定評価装置21にウエーハ20を移し、成膜された
シリコン酸化膜を赤外外部反射法により測定評価する。
【0086】このように本実施例によれば、成膜後、直
ちにインラインでシリコン酸化膜の良不良をチェックす
ることができるので、不良な半導体装置の製造を極力減
少することができ、製造コストを低減することができ
る。また、シリコン酸化膜を成膜する前後で評価を行な
っているので、シリコン基板の表面状態と成膜されたシ
リコン酸化膜の膜質との関連を知って、製造工程の改善
を図ることができる。 [第5の実施例]本発明の第5の実施例によるシリコン
酸化膜の評価方法及び装置について図11乃至図22を
用いて説明する。
【0087】シリコン酸化膜の評価方法の概要 図11に、2つ以上の角度の入射角による反射率から誘
電関数を求める方法の手順を示す。まず、初期値とし
て、入射角θと、膜厚tと、屈折率nとを設定する(ス
テップS21)。入射角θは測定条件から知ることがで
き、膜厚tは別の測定方法により測定する。屈折率nと
しては、シリコン酸化膜として取り得る誘電率ε(=n
2 )の範囲内にある複数の値を設定する。
【0088】次に、上述した式から、設定された複数の
屈折率nに対する反射率Rをそれぞれ求める(ステップ
S22)。これにより、屈折率nと反射率Rの計算値の
関係を示すグラフが求まる。次に、屈折率nと反射率R
の計算値との関係を示すグラフを用いて、反射率Rの実
測値から逆にシリコン酸化膜の屈折率nを求める(ステ
ップS23)。求めた屈折率nから、誘電率ε(=
2 )を求めることができる。
【0089】上述したステップS1〜S3による誘電率
ε(=n2 )の演算を、必要な波数領域に亘って行うこ
とにより、誘電関数を求めることができる。このような
方法により、測定された反射率から複素数である誘電率
を導出するために、入射角度の異なる複数の測定条件か
ら導かれる連立方程式の解を求める。しかしながら、こ
の連立方程式は解析的には解くことができないので、反
復法を用いて近似根を求める。
【0090】反復法の原理 反復法の詳細について説明する。反復法とは次の方程式 f(X)=0 (1) の実根を逐次近似的に求める手法である。但し、Xは複
数の値、例えば、複素数の実部と虚部の係数を示してい
る。
【0091】式(1)を次式 X=F(X) (2) のように変形し、粗い近似根X0 から出発して、 X0 =F(X0 ) X1 =F(X1 ) X2 =F(X2 ) と、逐次近似的に根を求めていく方法である。一般に反
復式 Xk+1 =F(Xk ) (k=0,1,2,…) を繰り返し、収束判定条件、例えば、次式 |Xk+1 −Xk |/|Xk |≦δ (δ:収束判定条
件) を満足するまで行えばよい。
【0092】F(X)の与え方で反復法の種類が定ま
る。例えば、ニュートン・ラプソン法では次のようにF
(X)が決定される。ここでは説明を簡単にするために
1変数の場合を例として説明する。(1)式の真の根α
の第k近似値をxk 、誤差をδk とすると、 α=xk +δk (3) 式(1)、(3)から次式 f(α)=f(xk +δk )=0 (4) が成立する。式(4)をxk の近傍でテイラー展開する
と次式のようになる。
【0093】 f(xk +δk )=f(xk )+δk f′(xk ) +δk 2 f″(xk )/2!+・・・ (xk <ζ<α) (5) δk が十分に小さいと仮定すると、δk の二次以上の項
は無視できるから、次式が成立する。
【0094】 0=f(xk +δk )=f(xk )+δk f′(xk ) これから次式が成立する。 δk =−f(xk )/f′(xk ) (6) 式(3)、(6)から次式が成立する。 α=xk +δk =xk −f(xk )/f′(xk ) (7) これを用いて次のニュートン・ラプソンの反復式を得
る。
【0095】xk+1 =xk −f(xk )/f′(xk )
(k=0,1,2,…) なお、上記収束判定条件は一例であって様々な形式のも
のを使用することができる。この反復法においては、粗
い近似根xk として不適切な値を選ぶと、収束が遅くな
ったり、収束しなかったりすることがある。さらに悪い
場合には、最適根以外の所に収束してしまうこともあ
る。
【0096】図12(a)は粗い近似根として適切な値
を選んで収束した例を示す。図12(b)、図13
(a)、(b)は粗い近似根として不適切な値を選んだ
ためにうまく収束しなかった例を示す。図12(b)
は、最適根までの間に極値が含まれているため収束しな
かった例である。図13(a)は、収束せず循環してし
まった例である。図13(b)は本来求めるべき最適根
ではない値に収束してしまった例である。
【0097】シリコン酸化膜の評価方法 1回の反復法により求まるのは、ある波数での誘電率で
ある。したがって、所定の波数領域にわたり、各波数に
対して上述した反復法を適用することで、波数に対する
誘電率の関数、すなわち、誘電関数ε(ω)を得ること
ができる。各波数に対する誘電関数ε(ω)を求めて連
続な誘電関数スペクトルを求める為には、各波数に対し
て粗い近似根εoを選ぶ必要がある。したがって、この
粗い近似根εoは波数ωの関数εo(ω)となる。この
粗い近似根εo(ω)を適切に与えるようにしたのが、
本実施例による評価方法である。
【0098】本実施例による誘電関数を求める方法につ
いて図14乃至図17のフローチャートを用いて説明す
る。最初に、波数ωjについて説明する。測定できる波
数に対する反射率のスペクトルは離散的な波数に対する
反射率のスペクトルである。隣り合った波数は、十分に
スペクトルの連続性を満足できるように近接している。
波数ωjの添字jは、誘電関数スペクトルを導出すると
きの最初の波数ωoから数えてj+1番目の波数である
ことを示す。誘電関数スペクトルを導出するときの最後
の波数をωlとする。εk(ωj)は、波数ωjに対し
て誘電関数を求める為に適用させた反復法の反復式の繰
り返し回数がk回目のときに得られた誘電関数である。
特に、εo(ωj)は反復法の初期値として用いる粗い
近似根である。
【0099】まず、図14のフローチャートを用いて説
明する。まず、計算に必要な物性値、膜厚、屈折率、波
数テーブルの設定を行う(ステップS31)。次に、波
数ωjが誘電関数スペクトルを導出する際の一番最初の
波数ωoか否か判断する(ステップS32)。波数ωj
が一番最初の波数ωoであれば、波数ωoに対する誘電
関数ε(ωo)を導出する(ステップS33)。ステッ
プS33の詳細については後述する。
【0100】波数ωjが一番最初の波数ωoでなけれ
ば、反復法の初期値である粗い近似根εo(ωj)を一
つ前の波数ωj-1 の誘電関数ε(ωj-1 )に設定する
(ステップS34)。誘電関数スペクトルは連続性があ
るため、このように粗い近似根εo(ωj)を設定する
ことにより安定かつ高速に最適根を求めることができ
る。この粗い近似根εo(ωj)を用いて反復法を実行
する。反復法の反復回数kをリセットし(ステップS3
5)、反復式εk+1(ωj)=F(εk(ωj))から近似
根εk+1(ωj)を求める(ステップS36)。そして、
この近似根が所定の収束条件を満足しているか否か判断
する(ステップS37)。
【0101】収束条件を満足していなければ反復回数を
1増加し(ステップS38)、この近似根εk+1(ωj)
を新たな粗い近似根εk(ωj)に設定し(ステップS3
9)、ステップS36に戻り、収束条件を満足するま
で、これらステップS36〜S39を繰り返す。収束条
件を満足していれば、そのときの近似根εk+1(ωj)を
波数ωjにおける誘電率ε(ωj)とする(ステップS
40)。
【0102】続いて、現在の波数ωjが誘電関数スペク
トルを導出する最終の波数ωlであるか否か判断する
(ステップS41)。最終の波数であれば誘電関数スペ
クトルの演算を全て終了する。最終の波数でなければ、
波数ωjを次の波数ωj+1 に設定し(ステップS4
2)、ステップS34に戻り、最終の波数ωlになるま
で、これらステップS34〜S42を繰り返す。
【0103】次に、図15のフローチャートを用いて、
波数ωjが一番最初の波数ωoの時の誘電関数ε(ω
o)の導出処理(ステップS33)の処理について説明
する。一番最初の波数ωoの時の粗い近似根が不適切な
値であると、前述したように適切に収束しなくなるの
で、この定め方が非常に重要である。本実施例は、最初
の波数ωoの粗い近似根を適切な値に自動的に定めるこ
とを可能にしたものである。
【0104】まず、最初の波数ωoの粗い近似根εo
(ωo)として、−5−5i≦Z≦5+5i内の任意の
値Zを選択する(ステップS51)。この範囲内の値を
選択すると経験的にうまく収束することがわかってい
る。この値Zを粗い近似根εo(ωo)として反復法を
実行する。まず、反復法の反復回数kをリセットし(ス
テップS52)、反復式εk+1(ωo)=F(εk(ω
o))から近似根εk+1(ωo)を求める(ステップS5
3)。そして、この近似根が所定の収束条件を満足して
いるか否か判断する(ステップS54)。
【0105】収束条件を満足していれば、そのときの近
似根εk+1(ωo)を最初の波数ωoにおける誘電率ε
(ωo)として(ステップS58)、図14のステップ
S41に処理を移す。収束条件を満足していなければ、
まず、反復回数kが所定の最大値MAXを越えているか
否か判断し(ステップS55)、最大値を越えていれば
図16及び図17に示す処理を行う。最大値を越えてい
なければ、反復回数を1増加し(ステップS56)、こ
の近似根εk+1(ωo)を新たな粗い近似根εk(ωo)に
設定し(ステップS57)、ステップS53に戻り、収
束条件を満足するか、反復回数kが所定の最大値MAX
を越えるまで、これらステップS53〜S57を繰り返
す。
【0106】次に、図16のフローチャートを用いて、
粗い近似根εo(ωo)として最初に定めた任意の値Z
では何度反復してもうまく収束しない場合の処理につい
て説明する。新たな粗い近似根εo(ωo)の候補値
X、Yとして、最初の設定値Zから値Δだけ加算又は減
算した値を選択する(ステップS61)。値Δは0≦Δ
≦5+5iの範囲内の任意の値である。この範囲内の値
を選択すると経験的にうまく収束することがわかってい
る。
【0107】まず、候補値Xを粗い近似根εo(ωo)
として反復法を実行する。反復法の反復回数kをリセッ
トし(ステップS62)、反復式εk+1(ωo)=F(ε
k(ωo))から近似根εk+1(ωo)を求める(ステップ
S64)。そして、この近似根による収束条件の値δx
を記憶し(ステップS65)、この値δxが収束条件を
満足しているか否か判断する(ステップS66)。
【0108】収束条件を満足していれば、ステップS5
8に処理を移し、そのときの近似根εk+1(ωo)を最初
の波数ωoにおける誘電率ε(ωo)として、図14の
ステップS41に処理を移す。収束条件を満足していな
ければ、まず、反復回数kが所定の最大値MAXを越え
ているか否か判断し(ステップS67)、最大値を越え
ていれば後述する候補値Yを粗い近似根εo(ωo)と
して反復法を実行する。最大値を越えていなければ、反
復回数を1増加し(ステップS68)、この近似根εk+
1(ωo)を新たな粗い近似根εk(ωo)に設定し(ステ
ップS69)、ステップS64に戻り、収束条件を満足
するか、反復回数kが所定の最大値MAXを越えるま
で、これらステップS64〜S69を繰り返す。
【0109】次に、粗い近似根εo(ωo)として候補
値Xでは何度反復してもうまく収束しない場合には、候
補値Yを粗い近似根εo(ωo)とする反復法を実行す
る。反復法の反復回数kをリセットし(ステップS7
1)、反復式εk+1(ωo)=F(εk(ωo))から近似
根εk+1(ωo)を求める(ステップS73)。そして、
この近似根による収束条件の値δyを記憶し(ステップ
S74)、この値δyが収束条件を満足しているか否か
判断する(ステップS75)。
【0110】収束条件を満足していれば、ステップS5
8に処理を移し、そのときの近似根εk+1(ωo)を最初
の波数ωoにおける誘電率ε(ωo)として、図14の
ステップS41に処理を移す。収束条件を満足していな
ければ、まず、反復回数kが所定の最大値MAXを越え
ているか否か判断し(ステップS76)、最大値を越え
ていれば候補値X、Yも不適切であったと判断して後述
する図17に示す処理を実行する。最大値を越えていな
ければ、反復回数を1増加し(ステップS77)、この
近似根εk+1(ωo)を新たな粗い近似根εk(ωo)に設
定し(ステップS78)、ステップS73に戻り、収束
条件を満足するか、反復回数kが所定の最大値MAXを
越えるまで、これらステップS73〜S78を繰り返
す。
【0111】次に、図17のフローチャートを用いて、
粗い近似根εo(ωo)を候補値X、Yとしても、うま
く収束しない場合の処理について説明する。最初に、ス
テップS65とステップS74で記憶した候補値X、Y
の場合の最終的な収束条件の値δx、δyを比較する
(ステップS81)。図17の処理では、収束条件の値
δx、δyが小さい方が収束状況が良いと判断し、良い
方の候補値に更に値Δを加算又は減算した値を新たな粗
い近似根εk(ωo)として設定し、反復法を実行する。
【0112】ステップS81で収束条件の値δxの方が
値δyより小さいと判断されると、候補値XにΔを加算
した値を新たな候補値Xに設定し(ステップS82)、
反復法を実行する。反復法の反復回数kをリセットし
(ステップS83)、粗い近似根εo(ωo)とし新た
な候補値Xを設定する(ステップS84)。続いて、反
復式εk+1(ωo)=F(εk(ωo))から近似根εk+1
(ωo)を求める(ステップS85)。そして、この近
似根が所定の収束条件を満足しているか否か判断する
(ステップS86)。
【0113】収束条件を満足していれば、ステップS5
8に処理を移し、そのときの近似根εk+1(ωo)を最初
の波数ωoにおける誘電率ε(ωo)として、図14の
ステップS41に処理を移す。収束条件を満足していな
ければ、まず、反復回数kが所定の最大値MAXを越え
ているか否か判断する(ステップS87)。最大値を越
えていなければ、反復回数を1増加し(ステップS8
8)、この近似根εk+1(ωo)を新たな粗い近似根εk
(ωo)に設定し(ステップS89)、ステップS85
に戻り、収束条件を満足するか、反復回数kが所定の最
大値MAXを越えるまで、これらステップS85〜S8
9を繰り返す。
【0114】ステップS87で最大値を越えていると判
断されると、ステップS82に戻り、候補値Xに更に値
Δを加算して新たな候補値とし、最終的に収束するまで
ステップS82〜S89の処理を繰り返す。ステップS
81で収束条件の値δyの方が値δxより小さいと判断
されると、候補値YからΔを減算した値を新たな候補値
Yに設定し(ステップS91)、反復法を実行する。
【0115】反復法の反復回数kをリセットし(ステッ
プS92)、粗い近似根εo(ωo)とし新たな候補値
Yを設定する(ステップS93)。続いて、反復式εk+
1(ωo)=F(εk(ωo))から近似根εk+1(ωo)を
求める(ステップS94)。そして、この近似根が所定
の収束条件を満足しているか否か判断する(ステップS
95)。
【0116】収束条件を満足していれば、ステップS5
8に処理を移し、そのときの近似根εk+1(ωo)を最初
の波数ωoにおける誘電率ε(ωo)として、図14の
ステップS41に処理を移す。収束条件を満足していな
ければ、まず、反復回数kが所定の最大値MAXを越え
ているか否か判断する(ステップS96)。最大値を越
えていなければ、反復回数を1増加し(ステップS9
7)、この近似根εk+1(ωo)を新たな粗い近似根εk
(ωo)に設定し(ステップS98)、ステップS94
に戻り、収束条件を満足するか、反復回数kが所定の最
大値MAXを越えるまで、これらステップS94〜S9
8を繰り返す。
【0117】ステップS95で最大値を越えていると判
断されると、ステップS91に戻り、候補値Yから更に
値Δを減算して新たな候補値とし、最終的に収束するま
でステップS91〜S98の処理を繰り返す。実施例5−1 比抵抗100Ω・cmのノンドープの(111)シリコ
ン基板を用い、このシリコン基板に熱酸化により10n
m厚のシリコン酸化膜を形成した。この酸化膜に対して
赤外分光測定法により、入射角度が70度と80度の赤
外光に対して測定された反射率を用いて設定した連立方
程式に対して、本実施例の方法により誘電関数スペクト
ルを求めた。その誘電関数スペクトルを図18に示す。
【0118】誘電関数スペクトルを求めるために用いた
反復法はニュートン・ラプソン法である。誘電関数スペ
クトルを導出するときの一番最初の波数は798.39
5であり、この波数に対する反復法の粗い近似根の設定
過程は次の通りである。まず、粗い近似根として−5−
5i≦Z≦5+5i内の任意の値Z=0.5+0.1i
を選択した。連立方程式の2変数は誘電関数の実部と虚
部であるから、誘電関数の実部に対する粗い近似根Re
al(εo(798.395)としてReal(Z)=
0.5を用い、誘電関数の虚部に対する粗い近似根Im
ag(εo(798.395)としてImag(Z)=
0.1を用いて反復法を適用した。
【0119】収束判定条件として、次式を用いた。 δk=|εk+1(ω)−εk(ω)|≦max(1.0|εk(ω)|)・EPSR 但し、EPSR〜2(u)1/2 (u:丸め誤差の単位) この収束判定条件を満足すると反復法の繰り返しを終了
することにした。なお、収束状況の適切さを判断するた
めに、δx、δyの代わりに、次式で定義した残差R
(ω)を用いた。
【0120】 R(ω)=Σ(rmea (θ、ω)−rcal (θ、ω))/rmea (θ、ω) 但し、rcal (θ、ω)は連立方程式より計算した誘電
関数ε(ω)をフレネル式に用いて得られた反射係数で
あり、rmea (θ、ω)は測定により得られた反射係数
である。入射角度θは70°、80°である。本実施例
の場合、粗い近似根として値Z=0.5+0.1iを選
択して反復法を実行したところ、反復回数92回で上記
収束条件を満足した。このときの残差R(798.39
5)=6.045E−5であった。
【0121】経験的に残差R(ω)は1.0E−30以
下でないと適切な誘電関数が得られないことが分かって
いるので、この収束状況は適切ではなく、おそらく最適
根外のところで収束してるものと考えられる。そこで、
Δ=0.5とし、波数798.395で用いる反復法の
粗い近似根として、誘電関数の実部に対する粗い近似根
Real(εo(798.395)としてReal
(X)=Real(Z)+Δ=1.0を選んだ場合と、
誘電関数の実部に対する粗い近似根Real(εo(7
98.395)としてReal(Y)=Real(Z)
−Δ=0.0を選んだ場合とで反復法を実行し、その収
束状況を調べた。なお、誘電関数の虚部に対する粗い近
似根Imag(εo(798.395)はImag
(Z)=0.1のままとした。
【0122】候補値Xを用いた場合、反復回数68回で
収束し、このときの残差R(ω)は6.045E−5と
なった。候補値Yを用いた場合、反復回数130回で収
束し、このときの残差R(ω)は5.655E−32と
なった。したがって、候補値Yを用いた場合の反復法の
根を誘電関数スペクトルの初期の波数798.395に
対する誘電関数とした。このときの値を次に示す。
【0123】 ε(798.395)=(−3.9719,2.933) この値を、一番最初の波数798.395の次の波数8
02.252の粗い近似根として反復法を実行した。そ
の結果、反復回数97回で収束条件を満足した。このと
きの残差Rは1.672E−32となり、収束状況が良
好であることがわかった。このときの誘電関数の値を次
に示す。
【0124】 ε(802.252)=(−3.8655,2.8202) 同様にして、この値を次の波数806.109の粗い近
似値として反復法を実行して誘電関数の値を求めた。以
上の処理を繰り返して所定の波数の範囲について誘電関
数の値を求めた。その結果が図18の誘電関数スペクト
ルである。
【0125】比較例 比較例として、粗い近似根として値Z=0.5+0.1
iを選択して得られた誘電関数の値 ε(798.395)=(1.0158,0.0016) を最適根として、引き続く波数についての粗い近似根と
して求めた。その誘電関数スペクトルを図19に示す。
図19からわかるように、誘電関数スペクトルに不連続
な部分があり、誘電関数スペクトルの虚数部の符号が反
転したおかしな誘電関数スペクトルとなっている。
【0126】前述したように、誘電率が求まるとフレネ
ルの式を用いて反射率と透過率の計算をすることができ
る。そこで、実施例及び比較例により求めた誘電関数を
用いて逆に反射率を計算した。求めた誘電率が正しけれ
ば、計算した反射率は実測値とほぼ同じになる筈であ
る。図20に測定した反射率スペクトルrmea (ω)を
示す。図21が本実施例により求めた誘電関数を用いて
計算した反射率スペクトルrcal である。図20の測定
値と非常によい一致をしていることがわかる。図22は
比較例により求めた誘電関数を用いて計算した反射率ス
ペクトルである。測定値と異なっていることがわかる。 [第6の実施例]本発明の第6の実施例によるシリコン
酸化膜の評価方法及び装置について図23乃至図30を
用いて説明する。
【0127】シリコン酸化膜の評価装置 本実施例によるシリコン酸化膜の評価装置を図23に示
す。図23に示す評価装置の中央には、ウエーハ40の
反射スペクトルを測定する赤外分光装置41が設けられ
ている。赤外分光装置41の内部について説明する、試
料ステージ(図示せず)上に、測定されるべきウエーハ
40が載置される。移動ステージの右側の照明系から入
射された赤外光がウエーハ40の表面で反射され、その
反射光が左側の測定系により測定、解析される。
【0128】試料ステージの右側の照明系には、赤外光
を発光する光源42が設けられ、光源42の出射側に干
渉計43と偏光子44が設けられている。光源42から
の赤外光は干渉計43及び偏光子44を介して平行光線
束となって出射される。偏光子44を設けることによ
り、入射面に電場が平行であるP波の赤外光又は入射面
に電場が垂直であるS波の赤外光が出射される。
【0129】出射された赤外光はウエーハ40に法線か
ら傾いた角度で入射する。ウエーハ40からの反射光
は、MCT検出器45に入射される。MCT検出器45
はウエーハ40からの反射光を検出する。MCT検出器
45からの検出信号は演算装置46に入力される。演算
装置46は、ウエーハ40表面の反射率を演算し、後述
するようにシリコン基板及びシリコン酸化膜の誘電関数
を求める。
【0130】赤外分光装置41の左側にはエッチング装
置47が設けられている。このエッチング装置47は溶
液処理によりシリコン酸化膜をエッチングする装置であ
る。エッチング装置47には、エッチング用溶液として
ふっ酸が満たされた溶液槽48が設けられている。エッ
チングされる膜厚は、ふっ酸溶液の濃度とエッチング温
度と溶液への浸漬時間によって制御される。
【0131】赤外分光装置41の右側にはウエーハ40
を搬入するための搬入口49が設けられている。シリコン酸化膜の評価方法 次に、本実施例によるシリコン酸化膜の評価装置を用い
た評価方法について説明する。
【0132】まず、評価されるべきウエーハ40を搬出
入口49を介して赤外分光装置41に搬入する。ウエー
ハ40はシリコン基板上に評価されるべきシリコン酸化
膜が形成されている。赤外分光装置41で、搬入された
ままの状態でウエーハ40の反射スペクトルを測定す
る。測定結果は演算装置46に記憶しておく。次に、赤
外分光装置41からエッチング装置47にウエーハ20
を移し、エッチング装置47によりシリコン酸化膜を予
め決められた厚さだけエッチングする。エッチング後、
エッチング装置47から赤外分光装置41にウエーハ2
0を移し、所定厚さのシリコン酸化膜がエッチングされ
た状態でウエーハ40の反射スペクトルを測定する。測
定結果は演算装置46に記憶しておく。
【0133】次に、再び赤外分光装置41からエッチン
グ装置47にウエーハ20を移し、エッチング装置47
によりシリコン酸化膜を予め決められた厚さだけ更にエ
ッチングする。エッチング後、エッチング装置47から
赤外分光装置41にウエーハ20を移し、所定厚さのシ
リコン酸化膜が更にエッチングされた状態でウエーハ4
0の反射スペクトルを測定する。測定結果は演算装置4
6に記憶しておく。
【0134】この操作を繰り返し、所定厚さのシリコン
酸化膜をエッチングする毎に反射スペクトルを測定し、
最終的には全てのシリコン酸化膜を除去されるまで続行
する。シリコン酸化膜が除去されたシリコン基板の反射
スペクトルについても測定しておく。以上の測定が終了
すると、シリコン基板と、膜厚が異なるシリコン酸化膜
の反射スペクトルの多数のデータが蓄積演算装置46に
蓄積される。
【0135】次に、これら測定データを用いて異なる膜
厚のシリコン酸化膜の誘電関数を演算する。その演算手
順について図24のフローチャートを用いて説明する。
まず、シリコン基板の誘電関数を演算する(ステップS
101)。本実施例におけるシリコン基板には高濃度の
不純物が添加されているので、自由電子の分極に基づい
た誘電関数理論により、シリコン基板の誘電関数を求め
た(工藤恵栄著、「光物性の基礎」改定2版、オーム社
参照)。この誘電関数理論による誘起電界と誘電関数を
次に示す。
【0136】
【数2】 上記式におけるパラメータはεo(高周波誘電率)、ω
p(プラズマ振動数)、ωτ(減衰振動数)である。上
式によりシリコン基板の誘電関数を求めると、続いて、
シリコン酸化膜の誘電関数を演算する(ステップS10
2)。
【0137】シリコン酸化膜は誘電体であるので、双極
子の分極に基づきクラマース・クロニッヒの関係式を満
足する誘電関数理論により、シリコン酸化膜の誘電関数
を求めた(工藤恵栄著、「光物性の基礎」改定2版、オ
ーム社参照)。この誘電関数理論による誘起電界と誘電
関数を次に示す。
【0138】
【数3】 上記式におけるパラメータはεo(高周波誘電率)、ω
o(共鳴振動数)、ωp(プラズマ振動数)、ωτ(減
衰振動数)、σ(ガウス分布幅)である。シリコン酸化
膜におけるパラメータの決定は次のようにして行う。ま
ず、誘電関数モデルのパラメータの初期値を設定する
(ステップS103)。このときの初期値は、例えば、
経験的に定める。
【0139】次に、フレネルの式により反射率を計算す
る(ステップS104)。このステップS104におい
て、現在求めようとしている厚さのシリコン酸化膜の下
地となる誘電関数を用いる。本実施例では、下地となる
誘電関数が測定ノイズを除去した式として求められてい
るので、ここで計算される反射率も、それまでの測定ノ
イズが除去されたものとなる。
【0140】ステップS104におけるシリコン酸化膜
の反射率の計算は、次のような手順で行なう(ボルン著
「光学の原理1,2,3」参照)。まず、図25に示す
ように、シリコン基板100上に複数の層102−0、
102−1、…、102−mが積層されていると仮定す
る。特性行列を用いた次式から反射率Rを求める。
【0141】
【数4】 上記式における未知数は、入射角度θと、入射光波数ν
と、各層102−0、102−1、…、102−mでの
誘電関数ε0、ε1、…、εm、各層の厚さd0、d
1、…、dmである。本実施例では、上記未知数の誘電
関数ε0、ε1、…、εmとして、それまでに求めた誘
電関数の式から計算された値を使用する。この値は誘電
関数のモデルの式からの計算値であり測定ノイズを含ん
でいない。したがって、反射率Rにも、それまでの下地
における測定ノイズを含まない式となる。
【0142】次に、上式により計算された反射率を測定
された反射率と比較する(ステップS105)。反射率
の計算値と測定値が一致しない場合には、誘電関数モデ
ルのパラメータの値を変更し(ステップS107)、再
びステップS104に戻る。反射率の計算値と測定値が
一致するまで、パラメータを種々変更して、ステップS
104〜S107の処理を繰り返す。
【0143】反射率の計算値と測定値が一致すると、そ
のときのパラメータにより誘電関数を決定する。この誘
電関数は次のシリコン酸化膜の反射率の計算に用いられ
る。続いて、次のエッチング部分に移行し(ステップS
108)、次のシリコン酸化膜の反射率のデータがある
かどうか判断する(ステップS109)。データがあれ
ば、ステップS102に戻り、ステップS102〜S1
09の処理を繰り返す。
【0144】なお、本実施例においては反射率を用いた
が、透過率を用いても同様である。実施例6−1 本実施例では、元が80nmのものを約9.5nm厚に
予めエッチングしたシリコン酸化膜を用いて、1回のエ
ッチングにより0.2〜0.5nm厚のシリコン酸化膜
をエッチングした。その結果、膜厚が異なるシリコン酸
化膜の反射スペクトルのデータが14セット得られた。
【0145】図24のステップS101において、自由
電子の分極に基づいた誘電関数理論により求めたシリコ
ン基板の誘電関数を図26に示す。本実施例ではシリコ
ン酸化膜の厚さに応じて、14個のシリコン酸化膜の誘
電関数が得られた。14個の誘電関数のうち、シリコン
酸化膜の薄い順から適宜選んだ誘電関数を図27(a)
〜(d)に示す。シリコン酸化膜が厚くなるにしたがっ
て、誘電関数が徐々に変化していることがわかる。これ
はシリコン酸化膜の膜質が一様ではなく膜内で変化して
いることを示している。
【0146】図28(a)〜(d)は実測した反射率と
フィッティングした反射率を比較して示す。求められた
誘電関数からフレネルの式を用いて反射率を再計算し
た。実測値を点線で示し、フィッティングした反射率を
実線で示す。図28(a)〜(d)は図27(a)〜
(d)に対応している。いずれの場合も、反射率の実測
値と計算値がよく一致していることがわかる。
【0147】図29はシリコン酸化膜内における異なる
部分の反射率スペクトルを比較して示す。図29(a)
は、シリコン基板との界面に最も近い部分のシリコン酸
化膜の反射率スペクトル(点線)と、界面から50nm
離れた部分のシリコン酸化膜の反射率スペクトル(実
線)である。膜質がかなり相違することがわかる。図2
9(b)は、界面から10nm離れた部分のシリコン酸
化膜の反射率スペクトル(点線)と、界面から50nm
離れた部分のシリコン酸化膜の反射率スペクトル(実
線)である。膜質にほとんど変化がないことがわかる。
【0148】図30に従来の方法により求めた誘電関数
の一例である。図29から分かるように、各測定におけ
るノイズ成分が誘電関数に重畳され、正確な誘電関数が
得られていないことがわかる。 [第7の実施例]本発明の第7の実施例によるシリコン
酸化膜の評価方法及び装置について図31を用いて説明
する。
【0149】本実施例によるシリコン酸化膜の評価装置
を図31に示す。図31に示す評価装置の中央には、ウ
エーハ40の反射スペクトルを測定する赤外分光装置4
1が設けられている。赤外分光装置41の内部について
説明する、試料ステージ(図示せず)上に、測定される
べきウエーハ40が載置される。移動ステージの右側の
照明系から入射された赤外光がウエーハ40の表面で反
射され、その反射光が左側の測定系により測定、解析さ
れる。
【0150】試料ステージの右側の照明系には、赤外光
を発光する光源42が設けられ、光源42の出射側に干
渉計43と偏光子44が設けられている。光源42から
の赤外光は干渉計43及び偏光子44を介して平行光線
束となって出射される。偏光子44を設けることによ
り、入射面に電場が平行であるP波の赤外光又は入射面
に電場が垂直であるS波の赤外光が出射される。
【0151】出射された赤外光はウエーハ40に法線か
ら傾いた角度で入射する。ウエーハ40からの反射光
は、MCT検出器45に入射される。MCT検出器45
はウエーハ40からの反射光を検出する。MCT検出器
45からの検出信号は演算装置46に入力される。演算
装置46は、ウエーハ40表面の反射率を演算し、後述
するようにシリコン基板及びシリコン酸化膜の誘電関数
を求める。
【0152】赤外分光装置41の左側には、シリコン酸
化膜を形成するために、熱処理装置50と溶液処理装置
53が設けられている。熱処理装置50は熱処理により
ウエーハ40上にシリコン酸化膜を形成するためのもの
である。ヒータ51によりウエーハ40を加熱する。溶
液処理装置53は溶液処理によりウエーハ40上にシリ
コン酸化膜を形成するためのものである。酸化膜形成用
溶液(硝酸(H2SO4)と過酸化水素水(H 22)の混
合液)が満たされた溶液槽54にウエーハ40を浸漬す
る。
【0153】赤外分光装置41の右側にはウエーハ40
を搬入するための搬入口49が設けられている。上記第
6の実施例では、シリコン基板上に形成したシリコン酸
化膜を複数回に分けてエッチングしながら反射率を測定
したが、本実施例では逆にシリコン基板にシリコン酸化
膜を複数回に分けて形成しながら反射率を測定する点が
異なる。その他の誘電関数の求める方法について第6の
実施例と同様であるので、説明を省略する。 [第8の実施例]本発明の第8の実施例による半導体装
置の製造方法及び装置について図32を用いて説明す
る。
【0154】本実施例による半導体装置の製造装置を図
32に示す。図32に示す製造装置の中央には、ウエー
ハ40の反射スペクトルを測定する赤外分光装置41が
設けられている。赤外分光装置41の内部について説明
する、試料ステージ(図示せず)上に、測定されるべき
ウエーハ40が載置される。移動ステージの右側の照明
系から入射された赤外光がウエーハ40の表面で反射さ
れ、その反射光が左側の測定系により測定、解析され
る。
【0155】試料ステージの右側の照明系には、赤外光
を発光する光源42が設けられ、光源42の出射側に干
渉計43と偏光子44が設けられている。光源42から
の赤外光は干渉計43及び偏光子44を介して平行光線
束となって出射される。偏光子44を設けることによ
り、入射面に電場が平行であるP波の赤外光又は入射面
に電場が垂直であるS波の赤外光が出射される。
【0156】出射された赤外光はウエーハ40に法線か
ら傾いた角度で入射する。ウエーハ40からの反射光
は、MCT検出器45に入射される。MCT検出器45
はウエーハ40からの反射光を検出する。MCT検出器
45からの検出信号は演算装置46に入力される。演算
装置46は、ウエーハ40表面の反射率を演算し、後述
するようにシリコン基板及びシリコン酸化膜の誘電関数
を求める。
【0157】赤外分光装置41の左側には、シリコン酸
化膜を形成する熱処理装置50と、ウエーハを洗浄する
半導体基板洗浄装置55が設けられている。熱処理装置
50は熱処理によりウエーハ40上にシリコン酸化膜を
形成するためのものである。ヒータ51によりウエーハ
40を加熱する。半導体基板洗浄装置55は溶液処理に
よりウエーハ40を洗浄するためのものである。洗浄用
溶液、例えばふっ酸溶液が満たされた溶液槽56にウエ
ーハ40を浸漬する。
【0158】赤外分光装置41の右側にはウエーハ40
を搬入するための搬入口49が設けられている。本実施
例による半導体装置の製造方法について説明する。ま
ず、ウエーハ40を搬入口49から装置内部に搬入す
る。半導体基板洗浄装置55により、ウエーハ40上に
金属、有機物汚染、自然酸化膜を除去する。その後、赤
外分光装置41により反射スペクトルが測定された後
に、熱処理装置50に搬送され、シリコン酸化膜が形成
される。
【0159】シリコン酸化膜の形成途中での膜質評価を
行ないたい場合には、赤外分光装置41により測定を行
ない、所定の膜厚までシリコン酸化膜を形成する。この
評価段階で基準の膜質を満足しなかったものは、この時
点で引き抜かれ、この後の処理工程が無駄にならないよ
うに処置される。さらに、厳密な膜質管理を行なう試験
ウエーハでは、酸化膜形成後に半導体基板洗浄装置55
に搬送され、シリコン酸化膜を所定の膜厚ずつエッチン
グし、赤外分光装置41による反射率測定とエッチング
を繰り返すことで、膜厚方向に分解された酸化膜構造の
評価を行なうことができる。
【0160】
【発明の効果】以上の通り、本発明によれば、シリコン
基板を評価するシリコン基板の評価方法において、金属
表面を有する基準基板に対して、複数の条件で入射する
複数の入射光を照射し、前記複数の入射光に対する前記
基準基板の反射光をそれぞれ測定し、前記シリコン基板
に対して、前記複数の条件で入射する複数の入射光を照
射し、前記複数の入射光に対する前記シリコン基板の反
射光をそれぞれ測定し、前記基準基板の反射光と前記シ
リコン基板の反射光とに基づいて、前記複数の条件での
前記シリコン基板の反射率を演算し、前記複数の条件で
の反射率に基づいて、前記シリコン基板の誘電関数を演
算し、前記誘電関数に基づいて前記シリコン基板を評価
するようにしたので、シリコン基板の誘電関数を正確に
求めることができる。
【0161】また、本発明によれば、シリコン基板上に
形成されたシリコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸
化膜の評価方法において、前記シリコン酸化膜に対し
て、複数の条件で入射する複数の入射光を照射し、前記
複数の入射光に対する前記シリコン酸化膜での反射光を
それぞれ測定し、前記複数の入射光と前記複数の反射光
から異なる角度に対する反射率をそれぞれ演算し、前記
異なる角度に対する反射率に基づいて、上述したシリコ
ン基板の評価方法により演算された前記シリコン基板の
誘電関数を考慮して、前記シリコン酸化膜の誘電関数を
演算し、前記誘電関数に基づいて前記シリコン酸化膜の
膜質を評価するようにしたので、シリコン酸化膜の誘電
関数を正確に求めることができる また、本発明によれば、シリコン基板上に形成されたシ
リコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価方
法において、前記シリコン基板上に、前記シリコン基板
より不純物濃度が低く、1μm以下の膜厚のシリコン層
を形成し、前記シリコン層上に膜質を評価するための前
記シリコン酸化膜を形成し、前記シリコン層上に形成さ
れた前記シリコン酸化膜の膜質を評価するようにしたの
で、実際の半導体装置に用いられるものと同等なシリコ
ン酸化膜を正確に評価することができる。
【0162】また、本発明によれば、シリコン基板の表
面化学結合状態を評価する表面化学結合状態の評価方法
において、前記シリコン基板上に、前記シリコン基板よ
り不純物濃度が低く、1μm以下の膜厚のシリコン層を
形成し、前記シリコン層の表面化学結合状態を評価する
ようにしたので、実際の半導体装置に用いられるものと
同等なシリコン基板を正確に評価することができる。
【0163】また、本発明によれば、被測定対象の反射
率を測定し、前記被測定対象の反射率に基づいて各波数
に対する誘電関数を演算し、前記誘電関数に基づいて前
記被測定対象を評価する評価方法において、前記誘電関
数を反復法により演算し、特定の波数に対する誘電関数
の粗い近似根として所定値を中心とした一定値の範囲内
にある第1の値を選択し、前記第1の値を粗い近似根と
する第1の反復法により誘電関数を演算し、前記第1の
反復法の反復回数が所定値を越えた場合には、前記第1
の値に一定値を加えた第2の値と、前記第1の値から一
定値を引いた第3の値を前記粗い近似根として選択し、
前記第2の値を粗い近似根とする第2の反復法により誘
電関数を演算し、前記第2の反復法の反復回数が所定値
を越えた場合には、前記第3の値を粗い近似根とする第
3の反復法により誘電関数を演算し、前記第3の反復法
の反復回数が所定値を越えた場合には、前記第2の反復
法の収束状態と前記第3の反復法の収束状態を比較し、
収束状態がよりよい反復法で用いた値に対して更に一定
値を加算又は減算した第4の値を前記粗い近似根として
選択し、前記第4の値を粗い近似根とする第4の反復法
により誘電関数を演算するようにしたので、被測定対象
の反射率から誘電関数を安定かつ高速に求めることがで
きる。
【0164】また、本発明によれば、シリコン基板上に
形成されたシリコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸
化膜の評価方法において、前記シリコン基板上に形成さ
れたシリコン酸化膜を、膜厚をコントロールしながら複
数回に分けてエッチングする複数のエッチング工程と、
前記複数のエッチング工程の間に、前記シリコン酸化膜
の反射率又は透過率を測定する複数の測定工程と、前記
複数の測定工程により測定された複数の反射率又は透過
率に基づいて、前記複数のエッチング工程後におけるシ
リコン酸化膜の複数の誘電関数を演算する演算工程とを
有しているので、前記複数の誘電関数に基づいて前記シ
リコン酸化膜の膜質を評価することができる。
【0165】また、本発明によれば、シリコン基板上に
形成されたシリコン酸化膜の膜質を評価するシリコン酸
化膜の評価方法において、前記シリコン基板上に、膜厚
をコントロールしながら前記シリコン酸化膜を複数回に
分けて形成する複数の形成工程と、前記複数の形成工程
の間に、前記シリコン酸化膜の反射率又は透過率を測定
する複数の測定工程と、前記複数の測定工程により測定
された複数の反射率又は透過率に基づいて、前記複数の
形成工程後におけるシリコン酸化膜の複数の誘電関数を
演算する演算工程とを有しているので、前記複数の誘電
関数に基づいて前記シリコン酸化膜の膜質を評価するこ
とができる。
【0166】また、上述したシリコン基板の評価方法に
より前記シリコン基板の誘電関数を演算し、前記演算工
程は、前記シリコン基板の誘電関数を用いて前記シリコ
ン酸化膜に対する複数の誘電関数を演算するようにすれ
ば、複数の誘電関数を求める場合であっても、ノイズ成
分の少ない正確な誘電関数を求め、それにより膜質を評
価することができる。
【0167】また、本発明によれば、半導体装置の製造
方法に、上述した評価方法を用いてシリコン基板やシリ
コン酸化膜を評価する工程を含むようにしたので、シリ
コン基板や、その上に形成されたシリコン酸化膜等をイ
ンラインで評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例によるシリコン基板の評
価装置を示す図である。
【図2】本発明の第1の実施例によるシリコン基板の評
価方法の手順を示すフローチャートである。
【図3】本発明の第1の実施例によるシリコン基板の評
価方法による測定結果を示すグラフである。
【図4】本発明の第2の実施例によるシリコン酸化膜の
評価装置を示す図である。
【図5】本発明の第2の実施例によるシリコン酸化膜の
評価方法の説明図である。
【図6】本発明の第2の実施例によるシリコン酸化膜の
評価方法による測定結果を示すグラフである。
【図7】本発明の第3の実施例によるシリコン基板の評
価装置を示す図である。
【図8】本発明の第3の実施例によるシリコン基板の評
価方法の説明図である。
【図9】本発明の第3の実施例によるシリコン基板の評
価方法による測定結果を示すグラフである。
【図10】本発明の第4実施例による半導体装置の製造
装置を示す図である。
【図11】本発明の第5の実施例によるシリコン酸化膜
の評価方法の概略を示すフローチャートである。
【図12】反復法による収束例を示す図(その1)であ
る。
【図13】反復法による収束例を示す図(その2)であ
る。
【図14】本発明の第5の実施例による誘電関数を求め
る方法を示すフローチャート(その1)である。
【図15】本発明の第5の実施例による誘電関数を求め
る方法を示すフローチャート(その2)である。
【図16】本発明の第5の実施例による誘電関数を求め
る方法を示すフローチャート(その3)である。
【図17】本発明の第5の実施例による誘電関数を求め
る方法を示すフローチャート(その4)である。
【図18】本発明の第5の実施例により求めた誘電関数
を示すグラフである。
【図19】従来の方法により求めた誘電関数を示すグラ
フである。
【図20】測定した反射率スペクトルを示すグラフであ
る。
【図21】本発明の第5の実施例により求めた誘電関数
を用いて計算した反射率スペクトルを示すグラフであ
る。
【図22】従来の方法により求めた誘電関数を用いて計
算した反射率スペクトルを示すグラフである。
【図23】本発明の第6の実施例によるシリコン酸化膜
の評価装置を示す図である。
【図24】本発明の第6の実施例による誘電関数を求め
る方法を示すフローチャートである。
【図25】シリコン酸化膜のモデルを説明するための図
である。
【図26】本発明の第6の実施例により求めたシリコン
基板の誘電関数を示すグラフである。
【図27】本発明の第6の実施例により求めたシリコン
酸化膜の誘電関数を示すグラフである。
【図28】本発明の第6の実施例により求めた反射率を
示すグラフである。
【図29】本発明の第6の実施例により求めた反射率を
示すグラフである。
【図30】従来の方法により求めたシリコン酸化膜の誘
電関数を示すグラフである。
【図31】本発明の第7の実施例によるシリコン酸化膜
の評価装置を示す図である。
【図32】本発明の第8の実施例による半導体装置の製
造装置を示す図である。
【符号の説明】
10…光源 11…干渉計 12…偏光子 13…凹面鏡 14…試料移動ステージ 15…凹面鏡 16…MCT検出器 17…演算部 18…シリコン基板 19…金薄膜蒸着基板 20…ウエーハ 21…測定評価装置 22…光源 23…干渉計 24…偏光子 25…MCT検出器 26…演算部 27…シリコン酸化膜成膜装置 28…溶液槽 29…シリコン層成膜装置 30…搬出入口 40…ウエーハ 41…赤外分光装置 42…光源 43…干渉計 44…偏光子 45…MCT検出器 46…演算装置 47…エッチング装置 48…溶液槽 49…搬出入口 50…熱処理装置 51…ヒータ 53…溶液処理装置 54…溶液槽 55…半導体基板洗浄装置 56…溶液槽
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01L 21/31 H01L 21/302 E (72)発明者 藤村 修三 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 堀池 ▲靖▼浩 東京都保谷市東伏見3丁目2番12号 (72)発明者 押田 澄子 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (72)発明者 鈴木 腕 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコン基板を評価するシリコン基板の
    評価方法において、 金属表面を有する基準基板に対して、複数の条件で入射
    する複数の入射光を照射し、 前記複数の入射光に対する前記基準基板の反射光をそれ
    ぞれ測定し、 前記シリコン基板に対して、前記複数の条件で入射する
    複数の入射光を照射し、 前記複数の入射光に対する前記シリコン基板の反射光を
    それぞれ測定し、 前記基準基板の反射光と前記シリコン基板の反射光とに
    基づいて、前記複数の条件での前記シリコン基板の反射
    率を演算し、 前記複数の条件での反射率に基づいて、前記シリコン基
    板の誘電関数を演算し、 前記誘電関数に基づいて前記シリコン基板を評価するこ
    とを特徴とするシリコン基板の評価方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシリコン基板の評価方法
    において、 前記複数の条件で入射する複数の入射光は、互いに異な
    る複数の角度で入射する入射光であることを特徴とする
    シリコン基板の評価方法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のシリコン基板の評価方法
    において、 前記複数の条件で入射する複数の入射光は、入射面に対
    して垂直方向に偏光した入射光と、前記入射面に対して
    平行方向に偏光した入射光であることを特徴とするシリ
    コン基板の評価方法。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載のシリ
    コン基板の評価方法において、 前記基準基板の金属表面は、金の表面であることを特徴
    とするシリコン基板の評価方法。
  5. 【請求項5】 シリコン基板上に形成されたシリコン酸
    化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価方法におい
    て、 前記シリコン酸化膜に対して、複数の条件で入射する複
    数の入射光を照射し、 前記複数の入射光に対する前記シリコン酸化膜での反射
    光をそれぞれ測定し、 前記複数の入射光と前記複数の反射光から異なる角度に
    対する反射率をそれぞれ演算し、前記異なる角度に対す
    る反射率に基づいて、請求項1乃至4のいずれかに記載
    のシリコン基板の評価方法により演算された前記シリコ
    ン基板の誘電関数を用いて、前記シリコン酸化膜の誘電
    関数を演算し、 前記誘電関数に基づいて前記シリコン酸化膜の膜質を評
    価することを特徴とするシリコン酸化膜の評価方法。
  6. 【請求項6】 シリコン基板を評価するシリコン基板の
    評価装置において、 金属表面を有する基準基板と前記シリコン基板とを載置
    し、いずれかを選択的に測定位置に位置させる試料台
    と、 前記測定位置に位置する前記基準基板又は前記シリコン
    基板に対して、複数の条件で入射する複数の入射光を照
    射する照射手段と、 前記複数の入射光に対する前記基準基板又は前記シリコ
    ン基板の反射光を測定する測定手段と、 前記基準基板の反射光と前記シリコン基板の反射光とに
    基づいて、前記複数の条件での前記シリコン基板の反射
    率を演算し、前記複数の条件での反射率に基づいて、前
    記シリコン基板の誘電関数を演算する演算手段とを有す
    ることを特徴とするシリコン基板の評価装置。
  7. 【請求項7】 シリコン基板上に形成されたシリコン酸
    化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価方法におい
    て、 前記シリコン基板上に、前記シリコン基板より不純物濃
    度が低く、1μm以下の膜厚のシリコン層を形成し、 前記シリコン層上に膜質を評価するための前記シリコン
    酸化膜を形成し、 前記シリコン層上に形成された前記シリコン酸化膜の膜
    質を評価することを特徴とするシリコン酸化膜の評価方
    法。
  8. 【請求項8】 シリコン基板の表面化学結合状態を評価
    する表面化学結合状態の評価方法において、 前記シリコン基板上に、前記シリコン基板より不純物濃
    度が低く、1μm以下の膜厚のシリコン層を形成し、 前記シリコン層の表面化学結合状態を評価することを特
    徴とする表面化学結合状態の評価方法。
  9. 【請求項9】 請求項7記載のシリコン酸化膜の評価方
    法において、 前記シリコン基板中に、赤外光を吸収する赤外光吸収領
    域を設けたことを特徴とするシリコン酸化膜の評価方
    法。
  10. 【請求項10】 請求項8記載の表面化学結合状態の評
    価方法において、 前記シリコン基板中に、赤外光を吸収する赤外光吸収領
    域を設けたことを特徴とする表面化学結合状態の評価方
    法。
  11. 【請求項11】 シリコン基板上に形成されたシリコン
    酸化膜の膜質又はシリコン基板の表面化学結合状態を評
    価する評価装置において、 前記シリコン基板上に、前記シリコン基板より不純物濃
    度が低く、1μm以下の膜厚のシリコン層を形成するシ
    リコン層形成装置と、 前記シリコン層上にシリコン酸化膜を形成する酸化膜形
    成装置と、 前記シリコン層の反射率又は前記シリコン酸化膜の反射
    率を測定する測定装置とを有することを特徴とする評価
    装置。
  12. 【請求項12】 被測定対象の反射率を測定し、前記被
    測定対象の反射率に基づいて各波数に対する誘電関数を
    演算し、前記誘電関数に基づいて前記被測定対象を評価
    する評価方法において、 前記誘電関数を反復法により演算し、 特定の波数に対する誘電関数の粗い近似根として所定値
    を中心とした一定値の範囲内にある第1の値を選択し、 前記第1の値を粗い近似根とする第1の反復法により誘
    電関数を演算し、 前記第1の反復法の反復回数が所定値を越えた場合に
    は、前記第1の値に一定値を加えた第2の値と、前記第
    1の値から一定値を引いた第3の値を前記粗い近似根と
    して選択し、 前記第2の値を粗い近似根とする第2の反復法により誘
    電関数を演算し、 前記第2の反復法の反復回数が所定値を越えた場合に
    は、前記第3の値を粗い近似根とする第3の反復法によ
    り誘電関数を演算し、 前記第3の反復法の反復回数が所定値を越えた場合に
    は、前記第2の反復法の収束状態と前記第3の反復法の
    収束状態を比較し、収束状態がよりよい反復法で用いた
    値に対して更に一定値を加算又は減算した第4の値を前
    記粗い近似根として選択し、 前記第4の値を粗い近似根とする第4の反復法により誘
    電関数を演算することを特徴とする評価方法。
  13. 【請求項13】 請求項12記載の評価方法において、 前記第4の反復法の反復回数が所定値を越えた場合に
    は、前記第4の値に対して更に一定値を加算又は減算し
    た第5の値を前記粗い近似根として選択し、 前記第5の値を粗い近似根とする第5の反復法により誘
    電関数を演算し、 所定の収束条件を満足するまで上記過程を繰り返すこと
    を特徴とする評価方法。
  14. 【請求項14】 請求項12又は13記載の評価方法に
    おいて、 前記特定の波数の近傍の波数に対する誘電関数の粗い近
    似根として、前記特定の波数で演算された誘電関数を選
    択することを特徴とする評価方法。
  15. 【請求項15】 シリコン基板上に形成されたシリコン
    酸化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価方法にお
    いて、 前記シリコン基板上に形成されたシリコン酸化膜を、膜
    厚をコントロールしながら複数回に分けてエッチングす
    る複数のエッチング工程と、 前記複数のエッチング工程の間に、前記シリコン酸化膜
    の反射率又は透過率を測定する複数の測定工程と、 前記複数の測定工程により測定された複数の反射率又は
    透過率に基づいて、前記複数のエッチング工程後におけ
    るシリコン酸化膜の複数の誘電関数を演算する演算工程
    とを有し、 前記複数の誘電関数に基づいて前記シリコン酸化膜の膜
    質を評価することを特徴とするシリコン酸化膜の評価方
    法。
  16. 【請求項16】 シリコン基板上に形成されたシリコン
    酸化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価方法にお
    いて、 前記シリコン基板上に、膜厚をコントロールしながら前
    記シリコン酸化膜を複数回に分けて形成する複数の形成
    工程と、 前記複数の形成工程の間に、前記シリコン酸化膜の反射
    率又は透過率を測定する複数の測定工程と、 前記複数の測定工程により測定された複数の反射率又は
    透過率に基づいて、前記複数の形成工程後におけるシリ
    コン酸化膜の複数の誘電関数を演算する演算工程とを有
    し、 前記複数の誘電関数に基づいて前記シリコン酸化膜の膜
    質を評価することを特徴とするシリコン酸化膜の評価方
    法。
  17. 【請求項17】 請求項15又は16記載のシリコン酸
    化膜の評価方法において、 請求項1乃至5のいずれかに記載のシリコン基板の評価
    方法により前記シリコン基板の誘電関数を演算し、 前記演算工程は、前記シリコン基板の誘電関数を用いて
    前記シリコン酸化膜に対する複数の誘電関数を演算する
    ことを特徴とするシリコン酸化膜の評価方法。
  18. 【請求項18】 請求項15又は16記載のシリコン酸
    化膜の評価方法において、 自由電子の分極に基づいた誘電関数理論により前記シリ
    コン基板の誘電関数が求まるシリコン基板モデルを設定
    し、 請求項1乃至5のいずれかに記載のシリコン基板の評価
    方法により前記シリコン基板の反射率を求め、 前記シリコン基板の反射率に基づいて、前記シリコン基
    板モデルに適合した前記シリコン基板の誘電関数を求め
    ることを特徴とするシリコン酸化膜の評価方法。
  19. 【請求項19】 請求項15又は16のいずれかに記載
    のシリコン酸化膜の評価方法において、 双極子の分極に基づいたクラマース・クロニッヒの関係
    式を満足する誘電関数理論により前記シリコン酸化膜の
    誘電関数が求まるシリコン酸化膜モデルを設定し、 前記シリコン酸化膜の複数の反射率又は透過率に基づい
    て、前記シリコン酸化膜モデルに適合した前記シリコン
    酸化膜の複数の誘電関数を求めることを特徴とするシリ
    コン酸化膜の評価方法。
  20. 【請求項20】 請求項19記載のシリコン酸化膜の評
    価方法において、 前記誘電関数理論はガウスモデルであることを特徴とす
    るシリコン酸化膜の評価方法。
  21. 【請求項21】 請求項15乃至20のいずれかに記載
    のシリコン酸化膜の評価方法において、 各エッチング工程によりエッチングされるシリコン酸化
    膜の膜厚、又は各形成工程により形成されるシリコン酸
    化膜の膜厚は、約50nm以下であることを特徴とする
    シリコン酸化膜の評価方法。
  22. 【請求項22】 シリコン基板上に形成されたシリコン
    酸化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価装置にお
    いて、 前記シリコン基板上に形成されたシリコン酸化膜を、膜
    厚をコントロールしながら複数回に分けてエッチングす
    るエッチング手段と、 前記エッチング手段によるエッチング工程の間に、前記
    シリコン酸化膜の反射率又は透過率を測定する測定手段
    と、 前記測定装置により測定された複数の反射率又は透過率
    に基づいて、各エッチング工程後におけるシリコン酸化
    膜の複数の誘電関数を演算する演算手段とを有すること
    を特徴とするシリコン酸化膜の評価装置。
  23. 【請求項23】 シリコン基板上に形成されたシリコン
    酸化膜の膜質を評価するシリコン酸化膜の評価装置にお
    いて、 前記シリコン基板上に、膜厚をコントロールしながら前
    記シリコン酸化膜を複数回に分けて形成する膜形成手段
    と、 前記膜形成手段による膜形成工程の間に、前記シリコン
    酸化膜の反射率又は透過率を測定する測定手段と、 前記測定装置により測定された複数の反射率又は透過率
    に基づいて、各膜形成工程後におけるシリコン酸化膜の
    複数の誘電関数を演算する演算手段とを有することを特
    徴とするシリコン酸化膜の評価装置。
  24. 【請求項24】 請求項1乃至6のいずれかに記載の評
    価方法を用いてシリコン基板を評価する工程を含むこと
    を特徴とする半導体装置の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項7及び15乃至21のいずれか
    に記載の評価方法を用いてシリコン酸化膜を評価する工
    程を含むことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  26. 【請求項26】 請求項8記載の評価方法を用いて、特
    定の製造工程前又は特定の製造工程後の半導体装置の表
    面化学結合状態を評価する工程を含むことを特徴とする
    半導体装置の製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項26記載の半導体装置の製造方
    法において、 前記特定の製造工程は、エッチング工程又は洗浄工程で
    あることを特徴とする半導体装置の製造方法。
  28. 【請求項28】 請求項6、11、22又は23記載の
    評価装置を有することを特徴とする半導体装置の製造装
    置。
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