JPH08263866A

JPH08263866A - クリーニング用ディスク

Info

Publication number: JPH08263866A
Application number: JP7088762A
Authority: JP
Inventors: 実 ▲吉▼岡; Minoru Yoshioka; Eiji Takahashi; 英司高橋; Hideyuki Kanda; 英之神田
Original assignee: Pioneer Electronic Corp
Current assignee: Pioneer Corp
Priority date: 1995-03-22
Filing date: 1995-03-22
Publication date: 1996-10-11

Abstract

(57)【要約】【目的】クリーニング液をＣＤ再生装置内部に効率よ
く搬入させることが可能なクリーニング用ディスクを提
供することを目的とする。【構成】クリーニング用ディスク３０上の一部にクリ
ーニング液８を貯留するための貯留孔７を設け、この貯
留孔７の中にフェルト又はスポンジ等の保水性・吸水性
を有する筆状のチップ６を配置し、このチップの先端か
らピックアップ装置５内部の対物レンズ１０にクリーニ
ング液が塗布できるようにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【０００２】

【産業上の利用分野】この発明は、コンパクトディスク
プレーヤ等に搭載される情報読取用の光学式ピックアッ
プの対物レンズをクリーニングするクリーニング用ディ
スクに関する。

【０００３】

【０００２】

【０００４】

【従来の技術】従来、コンパクトディスク等のディスク
状の記録媒体での信号情報はピット化されて記録されて
いる。これ等ピットのピット長は数ミクロンであるた
め、ディスク面上やピックアップの対物レンズ上の微細
な塵埃、油脂分等の付着は、読取信号に欠落を生じる。

【０００５】この信号欠落に対して、ある程度までは誤
り訂正機能を有しているので、信号の補正は可能である
が、数ミリ〜数十ミリ程度の信号欠落があると、訂正能
力を越えてしまい、忠実度を損なうことになる。

【０００６】ディスク面上に生じた汚れの場合には、前
述のように、ある程度訂正が可能であるが、ピックアッ
プの対物レンズ上に塵埃等が生じると、読取光の出力レ
ベルの低下やディスク面上に正確な焦点を結ぶことがで
きなくなる。

【０００７】コンパクトディスク（以下ＣＤと呼ぶ）再
生装置において、上蓋を開閉してディスクを取り出す方
式の場合は、ピックアップ部が装置の表面に露出してい
るため対物レンズの清掃が容易に可能である。しかし、
オートローディング方式のようにピックアップ部が装置
の内部にあり、直接目に触れることが出来ない方式の場
合は、ヘッド清掃用ディスクを用いて清掃する方法が一
般的である。

【０００８】

【０００３】図７は、車載用ＣＤ再生装置の概略構造図
を示している。図７を用いてオートローディング方式の
うち、特に車載用の再生装置にて広く利用されているデ
ィスク搬入方法の一例を説明する。

【０００９】ＣＤ再生装置１のディスク挿入部にゴム等
の弾性部材からなる対向した一対のローラー２が配置さ
れ、ディスク３を挟み込みながらローラー２の回転によ
って、ディスク３をスピンドルモータ４上に設けられた
ターンテーブルに搬送する。搬送されたディスク３がタ
ーンテーブル上に載置されるとスピンドルモータ４が回
転し、ディスク３のリードインエリア内に記録された情
報をピックアップ装置５で読み取る。このリードインエ
リア内に記録されている情報は、曲名、演奏時間、トラ
ック番号等の索引情報で、この情報を利用してＣＤ再生
装置１内部に設けられたマイコン（図示せず）で再生装
置全体の動作を制御している。

【００１０】

【０００４】クリーニング用ディスクをＣＤ再生装置１
に挿入した場合も前述と同様にＣＤ再生装置は、リード
インエリアに記録されていない情報を読み取ろうとして
クリーニング用ディスクを一定時間回転させる。一般に
ピックアップ装置５に設けられた対物レンズの清掃は、
この一定時間回転する時間内に行われるようにしてい
る。その後、ＣＤ再生装置はリードインエリアの情報が
ないものと判断し、自動的に回転を停止する。

【００１１】このクリーニング用ディスクは、ディスク
面にブラシ状の繊維を植毛したり、輪状のゴムチップを
埋め込んだ乾式と、ディスク面に柔らかな繊維を植毛
し、これにクリーニング液を塗布した湿式等があるが、
乾式の場合は、清掃した後にピックアップ装置５が静電
気を帯電する問題や、油性の汚れに弱いなどの欠点があ
ることから、最近はクリーニング用ディスクにクリーニ
ング液を塗布した湿式が主流になっている。

【００１２】

【０００５】

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】しかし、湿式のクリー
ニング用ディスクをローラーで搬送するとクリーニング
用ディスク面に塗布したクリーニング液がローラーによ
って絞り取られ、クリーニング効果が半減する問題が発
生する。

【００１４】本発明は、上記問題点に着目してなされた
もので、クリーニング液を塗布したディスクにおいて、
クリーニング液をＣＤ再生装置内部に損失なく安全に搬
入させることが可能なクリーニング用ディスクを提供す
ることを目的とする。

【００１５】

【０００６】

【００１６】

【課題を解決するための手段】前述の課題を解決するた
めに成された請求項１の発明は、クリーニング用ディス
クにおいて、クリーニング溶解液貯留用部材を備えて構
成する。

【００１７】

【０００７】

【００１８】

【作用】オートローディング方式のＣＤ再生装置におい
て、クリーニング用ディスク表面にクリーニング溶解液
貯留用部材を設けたのでローラーでディスクを搬送する
オートローディング方式のＣＤ再生装置であっても、そ
の内部にクリーニング溶液を搬入される事が可能であ
る。

【００１９】

【０００８】

【００２０】

【実施例】本発明による貯留孔とクリーニング液を浸透
させたチップからなるクリーニング溶解液貯留用部材を
備えたクリーニング用ディスクの構造について図１から
図６を参照して説明する。

【００２１】図１は、本発明の第一実施例を示したもの
で、図に基づいて説明する。尚、図７に示す従来と同等
の部分には同一の符号を付している。図１（ａ）は、ク
リーニング用ディスク３０上の一部にクリーニング液８
を貯留するための貯留孔７を設け、この貯留孔７の中に
フェルト又はスポンジ等の保水性・吸水性を有する筆状
のチップ６を載置した構成を示している。

【００２２】また、図１（ｂ）は、貯留孔７とチップ６
の部分を拡大した断面図である。

【００２３】図１（ｂ）において、ディスク３０上に
は、クリーニング液８を貯留するための貯留孔７がディ
スク３０の中心から放射方向に細長く設けられており、
この貯留孔７の外周部側にチップ６が設けられている。
このチップ６はＣＤのリードインエリア（ＴＯＣが記録
されているエリア）に対する位置に設けられているのが
望ましい。このチップ６の先端はピックアップ装置５内
部の対物レンズ１０の真上に位置するように、チップ底
面部をディスクに接着材等で固着する形で配置されてい
る。

【００２４】貯留孔７にクリーニング液８を注入する
と、クリーニング液の一部はチップ６の毛細現象によっ
て吸引されるが、吸引されないクリーニング液は、貯留
孔７の表面張力によって貯留孔の中に残留される。

【００２５】

【０００９】図２（ａ）は、クリーニング用ディスク３
０がＣＤ再生装置１のローラー２で搬入され、チップ６
にローラーが接触する以前の状態を示している。図２
（ｂ）は、チップがローラーによって押し潰され、貯留
孔７の中に押し込められた状態を示している。この時、
チップはクリーニング液に完全に浸透されている。図２
（ｃ）は、ローラーが貯留孔を通過した時のチップの状
態を示している。ローラーの負荷から解放されたチップ
は、貯留孔内に残存するクリーニング液を吸引しながら
元の状態に復帰する。

【００２６】図２（ｄ）において、ディスクの収納が完
了するとディスク３０は回転し、これに伴いクリーニン
グ液８を十分吸水したチップ６は、その先端がピックア
ップ装置５の対物レンズ１０の頭上を移動することにな
り、この間で、チップと対物レンズが接触すると、チッ
プの先端に浸出したクリーニング液が対物レンズに付着
する。ピックアップ装置はＣＤの再生時の時と同様にリ
ードインエリア部分の情報を再生しようとして、移動せ
ず初期の位置に止まっている。このため、チップの先端
は、数回対物レンズにクリーニング液を塗布することが
可能となる。

【００２７】

【００１０】図３は、本発明の第二実施例を示す。図３
（ａ）は、ディスク３１上の一部に細長い貯留穴１１と
チップ１２を配置した図であり、図３（ｂ）は、図３
（ａ）の一部断面拡大図であり、図３（ｃ）は、チップ
１２の視斜図である。図３（ａ）において、貯留穴１１
は、ディスク３１を貫通させた穴で、ディスクの裏面側
にはシート状のカバー１３が貼着されている。貯留穴１
１の短辺の一端、即ちディスク３１の回転方向の上流側
に位置する一端にフェルト又はスポンジ等の保水性・吸
水性を有するチップ１２をディスク３１の裏面側から挿
入し、カバー１３によって固定・貼着されている。クリ
ーニング液８は、ディスク３１の表面側から注入される
が、貯留穴１１の表面張力及びチップ１２の毛細現象で
貯留穴１１の中に残留される。図３（ａ）において、デ
ィスク３１がＣＤ再生装置１のローラー２で搬入されて
もカバー１３とチップ１２でクリーニング液８を包含し
ているので、クリーニング液がローラーによって絞り取
られることはない。また、チップ１２を貯留穴１１の短
辺の一端、即ちディスクの回転方向の上流側に位置する
一端に設けたので、ディスクが回転するとクリーニング
液がチップに引き寄せられチップの先端に集まり、ピッ
クアップ装置５の対物レンズ１０に塗布される。チップ
１２は第一実施例と同様にＣＤのリードインエリア（Ｔ
ＯＣ）に対する位置に設けている。その他の動作は、第
一実施例と同様である。

【００２８】

【００１１】図４は、本発明の第三実施例を示した。図
４（ａ）は、ディスク３２の中心から放射方向に細長く
設けられた貯留穴１４とチップ１５を配置した図であ
り、図４（ｂ）は、図４（ａ）の一部断面拡大図であ
る。

【００２９】ディスク３２の中心から放射方向に細長く
設けられた貯留孔１４にフェルト又はスポンジ等の保水
性・吸水性を有するチップ１５を接着材等で固着する。
このチップは、貯留孔長端部のディスク中心側部からＬ
字状に折曲がり、チップ先端部がピックアップ装置５の
対物レンズ１０に接触する位置に配置されている。この
チップに注入されたクリーニング液８は、毛細現象でチ
ップ先端に誘導される。

【００３０】第三実施例は、チップ１５の先端がローラ
ー２で潰され、クリーニング液の一部が絞り取られて
も、ローラーの通過後チップの先端が復元すると、チッ
プ内部に残留するクリーニング液は、毛細現象でチップ
先端に誘導されることを特徴としている。その他の動作
は、第一実施例と同様である。

【００３１】

【００１２】図５は、本発明の第四実施例を示した。図
５（ａ）は、ディスク３３の一部に貯留孔１６とチップ
１７を配置した図であり、図５（ｂ）は、図５（ａ）の
一部断面拡大図である。

【００３２】第四実施例は、ディスク３３の一部に貯留
孔１６を設け、ここにフェルト又はスポンジ等の保水性
・吸水性を有するチップ１７を接着材等で固着したもの
で、チップ１７の先端がローラー２で潰されると、クリ
ーニング液の一部が貯留孔１６とディスク３３との間に
設けられた貯留空間１８に退避し、ローラーが通過した
後にチップ１７の復元力で再びチップ表面にクリーニン
グ液を誘導されることを特徴としている。その他の動作
は、第一実施例と同様である。

【００３３】

【００１３】図６は、本発明の第五実施例を示した。図
６（ａ）は、ディスク３２の一部に貯留穴１６とチップ
１７を配置した図であり、図６（ｂ）は、図６（ａ）の
一部断面拡大図である。

【００３４】図６（ｂ）において、ディスク３４の一部
に貫通した穴を設け、この穴にディスク３４の裏面側か
ら中空構造で、三角錐形をしたゴム製のチップ１９を挿
入し、これをシート状のカバー２０で貼着・保持する。
このカバーの中央部にはクリーニング液８を注入するた
めの小さな穴が設けられている。また、三角錐の先端に
はクリーニング液を放出させるための小さな穴が設けら
れており、ピックアップ装置５の対物レンズ１０に接触
した時、この穴からクリーニング液８が放出されるよう
にしている。

【００３５】第五実施例は、三角錐形をしたゴム製のチ
ップ１９にクリーニング液を半分程度注入し、ローラー
で潰されるとクリーニング液がチップ内部に戻され、ロ
ーラーが通過した後にチップの復元力で再びチップ先端
にクリーニング液が誘導されることを特徴としている。
その他の動作は、第一実施例と同様である。

【００３６】また、チップは、フェルト、スポンジ等の
保水性、吸水性を有するものを用いても良く、形状は、
取扱及び製造上最適な構造で構成し、穴のないシトーカ
バーで貼着、保持しても良い。

【００３７】

【００１４】

【００３８】

【発明の効果】クリーニング用ディスク上に貯留孔とク
リーニング液を浸透させたチップを設けたので、オート
ローディング方式のＣＤ再生装置でもクリーニング液を
ＣＤ再生装置内部に搬入されることが可能となり、ピッ
クアップ装置を清掃するのに必要となるクリーニング液
を豊富に、効率よく供給することが可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明におけるクリーニング用ディスクの第一
実施例を示す図である。

【図２】本発明における第一実施例の動作を示す図であ
る。

【図３】本発明におけるクリーニング用ディスクの第二
実施例を示す図である。

【図４】本発明におけるクリーニング用ディスクの第三
実施例を示す図である。

【図５】本発明におけるクリーニング用ディスクの第四
実施例を示す図である。

【図６】本発明におけるクリーニング用ディスクの第五
実施例を示す図である。

【図７】ＣＤ再生装置を示す図である。

【符号の説明】

１・・・・ＣＤ再生装置２・・・・ローラー３・・・・クリーニング用ディスク４・・・・ピンドルモータ５・・・・ピックアップ装置６、１２、１５、１７、１９・・・・チップ７、１４、１６・・・・貯留孔８・・・・クリーニング液１０・・・対物レンズ１１・・・貯留穴１３、２０・・・カバー１８・・・貯留空間

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】クリーニング溶液貯留用部材を設けたこ
とを特徴とするクリーニング用ディスク。
【請求項２】請求項１のクリーニング用ディスクにお
いて、前記クリーニング溶液貯留用部材は、クリーニン
グ用ディスク面上に貯留孔とクリーニング液を浸透させ
たチップとを設けたことを特徴とするクリーニング用デ
ィスク。