JPH0826337B2 - ボールジョイント用グリース組成物 - Google Patents

ボールジョイント用グリース組成物

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JPH0826337B2
JPH0826337B2 JP1012907A JP1290789A JPH0826337B2 JP H0826337 B2 JPH0826337 B2 JP H0826337B2 JP 1012907 A JP1012907 A JP 1012907A JP 1290789 A JP1290789 A JP 1290789A JP H0826337 B2 JPH0826337 B2 JP H0826337B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はボールジョイント用グリース組成物に関す
る。さらに詳しくは、とくに自動車の方向操縦用リンク
装置や車輪懸吊装置などに使用される金属製ボールスタ
ッドと合成樹脂製ボールシートから構成されるボールジ
ョイントの潤滑に好適に使用されるグリース組成物に関
する。
[従来の技術および課題] 前記のごときボールジョイントにおいてはいわゆるガ
タを防止するためにボールスタッドとボールシートとの
間のクリアランスを可及的に小さくして荷重下における
ボールスタッドの変位置(以下、リフト量という)を極
力少なくするのが望ましく、反面操縦安定性をよくする
点からはボールスタッドの作動トルクはできるだけ低い
値で安定していることが望ましい。
かかる観点から、ボールスタッドとボールシートの間
には潤滑剤が充填されている。そうした潤滑剤として
は、リチウム石けんを増ちょう剤とする鉱油系グリー
ス、リチウム石けんを増ちょう剤とするポリブテン系グ
リース、ウレア系増ちょう剤を含有する合成油系グリー
スなどが知られている。
鉱油系グリースの基油としては主として溶剤脱ろう鉱
油が用いられているが、低温でのトルクが大きく、また
耐酸化安定性にも劣るものである。ポリブテン系グリー
スはポリブテンが温度によって大きく粘度変化するた
め、低温でのトルクが大きい。また、合成油系ウレアグ
リースはポリ−α−オレフィン系合成油を基油とするも
のが主体であり(たとえ特公昭62−13397号公報参
照)、トルクに関しては広い温度範囲で低トルクであ
り、耐酸化安定性にも優れている。しかし、α−オレフ
ィン系合成油系基油は高価であるほかダストブーツゴム
を膨潤や収縮させたりするため、ボールスタッドとボー
ルシートをカバーしているダストブーツゴムの耐久性に
悪影響を与えるという問題を有している。
さらに二塩基酸の不飽和一級脂肪酸アミド、二塩基酸
の不飽和一級脂肪酸イミドおよび低温特性向上剤からな
るものも知られているが、これは温度依存性が大きい、
とくに−30℃程度の低温で固化しやすい傾向があり、潤
滑性に充分でないところが見受けられる。
[課題を解決するための手段] かかる課題を解決しえた本発明のグリース組成物は、
(A)増ちょう剤としてウレア系化合物を用い、(B)
基油として粘度(40℃)50〜500cSt、粘度指数80以上で
流動点−30℃以下の水素化脱ろう鉱油を用い、かつ
(C)ポリエチレンワックス、パラフィンワックス、マ
イクロクリスタリンワックスおよび脂肪酸アミドワック
スよりなる群から選ばれた少なくとも1種のワックスを
用いることを要旨とするものである。
[作用および実施例] 本発明のグリース組成物に基油として用いる水素化脱
ろう鉱油は、特殊な触媒たとえばモルデナイトに貴金属
を担持させた触媒、ゼオライト触媒などを用いて油中の
ワックス成分のみを選択的に分解除去し、分解されたワ
ックスに雰囲気ガスである水素を付加して再重合を防止
し、ストリッパーにより分解してえられるものであり、
ワックス成分が選択的に分解されるため流動点を大きく
下げることができ、低温流動性に優れ、しかも、安価で
かつゴムやプラスチックに悪影響を与えないものであ
る。
本発明ではかかる水素化脱ろう鉱油のうち、粘度(40
℃、以下同様)(JIS K 2283.3)が50〜500cSt、好まし
くは70〜200cStで、粘度指数(V.I.)(JIS K 2283.4)
が80以上、好ましくは85以上でかつ流動点(JIS K 226
9)が−30℃以下、好ましくは−35℃以下のものが
(B)成分として採用される。粘度が50cSt未満となる
と油膜が保持できなくなってボールジョイントのトルク
が高くなり、500cStを超えると低温で粘度がさらに高く
なり、したがってボールジョイントのトルクが高くな
る。粘度指数が80未満のものは高温になると粘度低下が
大きくなり、低温では粘度が上りすぎる。流動点が−30
℃を超えるものは−30℃以下になるとボールジョイント
は高トルクとなり、いずれも好まくない。
本発明においては前記特定の水素化脱ろう鉱油に増ち
ょう剤の(A)成分としてウレア系増ちょう剤が添加さ
れている。ウレア系増ちょう剤としては従来のものがと
くに制限なく用いられ、たとえばジウレア化合物、ポリ
ウレア化合物などがあげられる。
ジウレア化合物は、たとえばジイソシアネートとモノ
アミンとの反応でえられる。ジイソシアネートとしては
フェニレンジイソシアネート、ジフェニルジイソシアネ
ート、フェニルジイソシアネート、ジフェニルメタンジ
イソシアネート、オクタデカンジイソシアネート、デカ
ンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネートなどが
あげられ、モノアミンとしてはオクチルアミン、ドデシ
ルアミン、ヘキサデシルアミン、オクタデシルアミン、
オレイルアミンなどがあげられる。
ポリウレア化合物はたとえば相当するジイソシアネー
トとジアミンとの反応でえられる。ジイソシアネートと
しては、ジウレア化合物の生成に用いられたものと同様
なものが用いられ、ジアミンとしては、エチレンジアミ
ン、プロパンジアミン、ブタンジアミン、ヘキサンジア
ミン、オクタンジアミン、フェニレンジアミン、トリレ
ンジアミン、キシレンジアミンなどがあげられる。
前記ジウレア化合物およびポリウレア化合物は、グリ
ース組成物の調製の際に反応成分を加えてその場で生成
させる。
ウレア系増ちょう剤は水素化脱ろう鉱油100部(重量
部、以下同様)に対して1〜50部、好ましくは4〜18部
配合される。前記範囲よりも少ないと流動性が大きくな
りすぎ、多いと硬くなりすぎる。
本発明の(C)の成分として用いられるワックス類
は、パラフィンワックス、ポリエチレンワックス、マイ
クロクリスタリンワックス、脂肪酸アミドワックスまた
はそれらの混合物があげられる。
パラフィンワックスとしては平均炭素数20〜35程度の
直鎖状炭化水素を主成分とする平均分子量300〜500程度
の飽和炭化水素混合物で、融点が47〜70℃程度のものが
用いられる。ポリエチレンワックスとしては平均分子量
が700〜5000程度で、融点が70〜130℃程度のものが用い
られる。マイクロクリスタリンワックスとしては平均炭
素数35〜50程度の直鎖状炭化水素を主成分とする平均分
子量400〜1000程度の飽和炭化水素混合物で、融点が50
〜100℃程度のものが用いられる。脂肪酸アミドワック
スとしてはメチレンビス(ステアロアミド)、メチレン
ビス(テトラデカンアミド)、エチレンビス(ステアロ
アミド)、エチレンビス(ヘキサデカンアミド)などが
用いられる。
前記のワックス類はその種類を問わず単独で用いても
よく、2種以上の混合物として用いてもよい。とくにパ
ラフィンワックス、ポリエチレンワックス、マイクロク
リスタリンワックスおよび脂肪酸アミドワックスの4種
のワックスの2種ないし4種の混合物が好ましく用いら
れる。たとえばパラフィンワックスとポリエチレンワッ
クスとの混合物のばあい、ワックス混合物全量に対して
パラフィンワックス16〜84%(重量%、以下同様)、ポ
リエチレンワックス84〜16%の割合が好ましい。パラフ
ィンワックスとポリエチレンワックスと脂肪酸アミドワ
ックスとの混合物のばあい、ワックス混合物全量に対し
てパラフィンワックス17〜58%、ポリエチレンワックス
17〜58%、脂肪酸アミドワックス50〜15%の割合が好ま
しい。また前記4種のワックス類の混合物のばあい、ワ
ックス混合物全量に対してパラフィンワックス17〜47
%、ポリエチレンワックス17〜47%、マイクロクリスタ
リンワックス38〜9%、脂肪酸アミドワックス38〜9%
の割合が好ましい。
本発明の組成物には、さらに通常使用される防錆剤、
酸化防止剤などの添加剤を前記の特性を損わない範囲内
で適宜配合することができる。
つぎに実施例および比較例をあげて本発明のグリース
組成物を説明するが、本発明はかかる実施例のみに限定
されるものではない。
実施例1 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート23.1gを水
素化脱ろう油(40℃ 153.2cSt、VI91、流動点−40℃)
400gに加え50℃に加熱して均一に溶解し、別にカプリル
アミン21.5gと上記水素化脱ろう油100gを加え混合した
ものを上記溶液に撹拌しながら加えた。これを撹拌しな
がら90℃に加熱した。これにステアリルアミン5gに上記
水素化脱ろう油50gを加え60℃に加熱し溶液にしたもの
を撹拌しながら加えて90〜95℃で30分間撹拌したのち、
撹拌しながら170〜175℃に加熱しこの温度で30分間保ち
水素化脱ろう油を270g加え150℃まで冷却しポリエチレ
ンワックス50g、マイクロクリスタリンワックス40g、パ
ラフィンワックス50g、エチレンビス(ステアロアミ
ド)40gを加えつぎにジフェニルアミン5gを加え、常温
まで冷却したのち三本ロールで処理し充分撹拌混合して
グリース組成物をえた。
このグリース組成物のちょう度は258、滴点は257℃で
あった。
実施例2 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート26.5gを水
素化脱ろう油(40℃ 193.8cSt、VI90、流動点−35.0
℃)460gに加え45℃に加熱して均一に溶解し、別にシク
ロヘキシルアミン10.5gを常温で、上記水素化脱ろう油1
00gを加え混合したものを上記溶液に撹拌しながら加え
た。これを撹拌しながら80℃に加熱した。これにステア
リルアミン28.5gに上記水素化脱ろう油200gを加え60℃
に加熱し溶液にしたものを撹拌しながら加えて80〜85℃
で30分間撹拌したのち、撹拌しながら180〜185℃に加熱
しこの温度で30分間保ち160℃まで冷却し、ポリエチレ
ンワックス50g、マイクロクリスタリンワックス30g、パ
ラフィンワックス60g、エチレンビス(ステアロアミ
ド)30gを加え120℃でP,P′−ジオクチルジフェニルア
ミン5gを加え、80℃まで冷却したのち三本ロールで処理
し充分撹拌混合してグリース組成物をえた。
このグリース組成物のちょう度は251、滴点は263℃で
あった。
実施例3 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート19.8ggを
水素化脱ろう油(40℃ 85.26cSt、VI92、流動点−45.0
℃)285gに加え50℃に加熱して均一に溶解し、別にラウ
リルアミン34.6gを常温で、上記水素化脱ろう油100gを
加え混合したものを上記溶液に撹拌しながら加えた。こ
れを撹拌しながら90℃に加熱した。これにステアリルア
ミン5.6gに上記水素化脱ろう油50gを加え60℃に加熱し
溶液にしたものを撹拌しながら加えて90〜95℃で30分間
撹拌したのち、撹拌しながら175〜180℃に加熱しこの温
度で30分間保ち120℃まで冷却し、P,P′−ジオクチルジ
フェニルアミン5gを加えたのち80℃に冷却した。一方水
素化脱ろう油330gにポリエチレンワックス40g、パラフ
ィンワックス90g、エチレンビス(ステアロアミド)40g
を加え160℃に加熱溶解し、これを冷却し常温としこれ
を練り釜に入れペースト状にしこれに上記80℃に冷却し
たグリース状物を入れ撹拌した。
さらにこの混合物を三本ロールで処理し充分撹拌混合
してグリース組成物をえた。
このグリース組成物のちょう度は267、滴点は256℃で
あった。
実施例4 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート26.5gを水
素化脱ろう油(40℃ 482.6cSt、VI91、流動点−30.0
℃)460gに加え45℃に加熱して均一に溶解し、別にシク
ロヘキシルアミン10.5gを常温で、上記水素化脱ろう油1
00gを加え混合したものを上記溶液に撹拌しながら加え
た。これを撹拌しながら80℃に加熱した。これにステア
リルアミン28.5gに上記水素化脱ろう油200gを加え60℃
に加熱し溶液にしたものを撹拌しながら加えて80〜85℃
で30分間撹拌したのち、撹拌しながら180〜185℃に加熱
しこの温度で30分間保ち160℃まで冷却し、ポリエチレ
ンワックス50g、マイクロクリスタリンワックス30g、パ
ラフィンワックス60g、エチレンビス(ステアロアミ
ド)30gを加え120℃でP,P′−ジオクチルジフェニルア
ミン5gを加え、80℃まで冷却したのち三本ロールで処理
し充分撹拌混合してグリース組成物をえた。
このグリース組成物のちょう度は271、滴点は285℃で
あった。
実施例5 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート26.5gを水
素化脱ろう油(40℃ 174.0cSt、VI83、流動点−35.0
℃)460gに加え45℃に加熱して均一に溶解し、別にシク
ロヘキシルアミン10.5gを常温で、上記水素化脱ろう油1
00gを加え混合したものを上記溶液に撹拌しながら加え
た。これを撹拌しながら80℃に加熱した。これにステア
リルアミン28.5gに上記水素化脱ろう油200gを加え60℃
に加熱し溶液にしたものを撹拌しながら加えて80〜85℃
で30分間撹拌したのち、撹拌しながら180〜185℃に加熱
しこの温度で30分間保ち160℃まで冷却し、ポリエチレ
ンワックス50g、マイクロクリスタリンワックス30g、パ
ラフィンワックス60g、エチレンビス(ステアロアミ
ド)30gを加え120℃でP,P′−ジオクチルジフェニルア
ミン5gを加え、80℃まで冷却したのち三本ロールで処理
し充分撹拌混合してグリース組成物をえた。
このグリース組成物のちょう度は270、滴点は260℃で
あった。
比較例1 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート23.1gを水
素化脱ろう油(40℃ 522.3cSt、VI94、流動点−22.5
℃)400gに加え50℃に加熱して均一に溶解し、別にカプ
リルアミン21.5gと上記水素化脱ろう油100gを加え混合
したものを上記溶液に撹拌しながら加えた。これを撹拌
しながら90℃に加熱した。これにステアリルアミン5gに
上記水素化脱ろう油50gを加え60℃に加熱し溶液にした
ものを撹拌しながら加えて90〜95℃で30分間撹拌したの
ち、撹拌しながら170〜175℃に加熱しこの温度で30分間
保ち水素化脱ろう油を270g加え150℃まで冷却し、ポリ
エチレンワックス50g、マイクロクリスタリンワックス4
0g、パラフィンワックス50g、エチレンビス(ステアロ
アミド)40gを加えつぎにジフェニルアミン5gを加え、
常温まで冷却したのち三本ロールで処理し充分撹拌混合
してグリース組成物をえた。
このグリース組成物のちょう度は273、滴点は259℃で
あった。
比較例2 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート23.1gを水
素化脱ろう油(40℃ 47.28cSt、VI89、流動点−45℃)
400gに加え50℃に加熱して均一に溶解し、別にカプリル
アミン21.5gと上記水素化脱ろう油100gを加え混合した
ものを上記溶液に撹拌しながら加えた。これを撹拌しな
がら90℃に加熱した。これにステアリルアミン5gに上記
水素化脱ろう油50gを加え60℃に加熱し溶液にしたもの
を撹拌しながら加えて90〜95℃で30分間撹拌したのち、
撹拌しながら170〜175℃に加熱しこの温度で30分間保ち
水素化脱ろう油を270g加え150℃まで冷却し、ポリエチ
レンワックス50g、マイクロクリスタリンワックス40g、
パラフィンワックス50g、エチレンビス(ステアロアミ
ド)40gを加えつぎにジフェニルアミン5gを加え、常温
まで冷却したのち三本ロールで処理し充分撹拌混合して
グリース組成物をえた。
このグリース組成物のちょう度は284、滴点は255℃で
あった。
比較例3 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート23.1gを水
素化脱ろう油(40℃ 152.7cSt、VI88、流動点−40℃)
280と精製鉱油(40℃ 130.2cSt、VI38、流動点−27.5
℃)120gの混合油(40℃ 144.8cSt、VI74、流動点−30
℃)に加え50℃に加熱して均一に溶解し、別にカプリル
アミン21.5gと上記水素化脱ろう油100gを加え混合した
ものを上記溶液に撹拌しながら加えた。これを撹拌しな
がら90℃に加熱した。これにステアリルアミン5gに上記
混合油50gを加え60℃に加熱し溶液にしたものを撹拌し
ながら加えて90〜95℃で30分間撹拌したのち、撹拌しな
がら170〜175℃に加熱しこの温度で30分間保ち前記混合
油を270g加え150℃まで冷却し、ポリエチレンワックス5
0g、マイクロクリスタリンワックス40g、パラフィンワ
ックス50g、エチレンビス(ステアロアミド)40gを加え
つぎにジフェニルアミン5gを加え、常温まで冷却したの
ち三本ロールで処理し充分撹拌混合してグリース組成物
をえた。
このグリース組成物のちょう度は287、滴点は260℃で
あった。
比較例4 4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート26.5gをα
−オレフィン系合成油(40℃ 165.9cSt、VI121、流動
点−40.0℃)460gに加え45℃に加熱して均一に溶解し、
別にシクロヘキシルアミン10.5gを常温で、上記オレフ
ィン系合成油100gを加え混合したものを上記溶液に撹拌
しながら加えた。これを撹拌しながら80℃に加熱した。
これにステアリルアミン28.5gに上記オレフィン系合成
油200gを加え60℃に加熱し溶液にしたものを撹拌しなが
ら加えて80〜85℃で30分間撹拌したのち、撹拌しながら
180〜185℃に加熱しこの温度で30分間保ち160℃まで冷
却し、ポリエチレンワックス50g、マイクロクリスタリ
ンワックス30g、パラフィンワックス60g、エチレンビス
(ステアロアミド)30gを加え120℃でP,P′−ジオクチ
ルジフェニルアミン5gを加え、80℃まで冷却したのち三
本ロールで処理し充分撹拌混合してグリース組成物をえ
た。
このグリース組成物のちょう度は272、滴点は258℃で
あった。
比較例5 12−ヒドロキシステアリン酸96gとステアリン酸24gを
500gの水素化脱ろう油(40℃ 153.2cSt、VI94、流動点
−40℃)に入れ95℃に加熱溶解し、これに水酸化リチウ
ム20.6gに水100gを加え95℃に加熱溶解した溶液を撹拌
しながら加えた。さらにゆっくり加熱撹拌し、けん化脱
水を行なったのち加熱撹拌しながら216℃まで上げ、水
素化脱ろう油344.4gを撹拌しながらゆっくり入れ冷却し
120℃でP,P′−ジオクチルジフェニルアミン5gを加え、
さらに80℃まで冷却した。さらにこれを三本ロールで処
理し充分撹拌混合してグリース組成物をえた。
このグリース組成物のちょう度は285、滴点188℃であ
った。
比較例6 12−ヒドロキシステアリン酸56gとステアリン酸14gを
250gの水素化脱ろう油(40℃ 153.2cSt、VI94、流動点
−40℃)に入れ95℃に加熱溶解し、これに水酸化リチウ
ム12.3gに水60gを加え95℃に加熱溶解した溶液を撹拌し
ながら加えた。さらにゆっくり加熱撹拌し、けん化脱水
を行なったのち加熱撹拌しながら216℃まで上げ、水素
化脱ろう油175gを撹拌しながらゆっくり入れ冷却し120
℃でP,P′−ジオクチルジフェニルアミン5gを加え、さ
らに80℃まで冷却した。一方水素化脱ろう油320gにポリ
エチレンワックス40g、パラフィンワックス90gおよびエ
チレンビス(ステアロアミド)40gを加え、160℃に加熱
溶解し、これを常温に冷却し練り釜に入れ撹拌しペース
ト状とし、これに上記80℃に冷却したグリース状物を入
れ、撹拌混合した。さらにこの混合物を三本ロールで処
理し充分撹拌混合してグリース組成物をえた。
このグリース組成物のちょう度は295、滴点186℃であ
った。
比較例7 市販のマルチパーパスグリースの日本グリース(株)
製ニグルーブMP−DX No.2を比較グリースとした。これ
は増ちょう剤としてリチウム石けんを用い、ワックス類
も含んでいない。
試験例1 実施例1〜6および比較例1〜7の各グリース組成物
について−30℃、0℃および30℃における初期トルクお
よび回転トルクを調べた。
結果を第1表に示す。
(トルク測定法) ボールジョイントとしてはつぎのものを用いた。
ボーススタッド 材質:SCr 40 ボール部直径:22± 0.04mm ボールシート 材質:ポリアセタールおよびポリエステルエラストマー ボールジョイントの長手方向の締代:0.5mm 前記のボールスタッドのボール部とボールシートの表
面に各グリースを均一に塗布したのち組立てた。トルク
の測定はボールジョイントのソケットを固定し、ボール
スタッドのボールの中心から長さ70mmのシャフトを取り
つけ、このシャフトにトルクレンチを取りつけてシャフ
トを回転させ、その時のトルクを測定することにより行
なった。また前記装置を放置した状態で始めて回転させ
る時のトルクを初期トルクとし、ボールスタッドを20回
捻回させたのちのトルクを回転トルクとした。
試験例2 ゴムに対する影響をつぎの要領で調べた。
結果を第1表に併記する。
試験方法 JIS K 6301.12項に準拠 試料 クロロプレンゴム(ダストブーツゴム材) 条件 温度70℃で480時間浸漬 評価項目 体積変化率(%)および硬度変化(Hs) [発明の効果] 本発明のグリース組成物は合成油系グリースに比して
安価であり、これをボールジョイント、なかんづく金属
製ボールスタッドと合成樹脂製ボールシートとから構成
されてなるボールジョイントのボールスタッドとボール
シートとの間に充填するばあい、ボールスタッドとボー
ルシートとの間のクリアランスを可及的に小さくしても
初期トルク、揺動トルクおよび回転トルクが適正な低い
値で安定している。しかも本発明のグリース組成物は温
度依存性が小さく、広い温度範囲において前記のすぐれ
た特性を発揮する。さらに本発明のグリース組成物は耐
水性、防錆性などにすぐれ、かつボールジョイントの合
成樹脂製ボールシートやゴム製ダストカバーに悪影響を
及ぼすことがない。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 105:68 115:08) C10N 20:00 A 20:02 40:02 40:06 50:10 (72)発明者 有冨 耕一郎 大阪府大阪市北区茶屋町18番21号 豊崎ビ ル 日本グリース株式会社内 (72)発明者 岡村 征二 兵庫県神戸市須磨区小寺町1丁目1番13号 日本グリース株式会社内 (72)発明者 佐々木 中道 山口県下関市彦島弟子待町1丁目18番1号 日本グリース株式会社内 (56)参考文献 特開 昭60−31598(JP,A) 特開 昭56−32594(JP,A) 特開 昭63−15896(JP,A)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ウレア系増ちょう剤を含有するグリースで
    あって、基油として粘度が40℃で50〜500cSt、粘度指数
    が80以上および流動点が−30℃以下の水素化脱ろう鉱油
    を用い、かつポリエチレンワックス、パラフィンワック
    ス、マイクロクリスタリンワックスおよび脂肪酸アミド
    ワックスよりなる群から選ばれた少なくとも1種のワッ
    クスを用いることを特徴とするボールジョイント用グリ
    ース組成物。
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