JPH08261850A - 多次元方向に関する力・加速度・磁気の検出装置 - Google Patents

多次元方向に関する力・加速度・磁気の検出装置

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JPH08261850A
JPH08261850A JP7086076A JP8607695A JPH08261850A JP H08261850 A JPH08261850 A JP H08261850A JP 7086076 A JP7086076 A JP 7086076A JP 8607695 A JP8607695 A JP 8607695A JP H08261850 A JPH08261850 A JP H08261850A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 容量型多次元方向に関する力・加速度・磁気
の検出感度の高い安定な検出装置を提供する。 【構成】 XY平面に沿って延びる固定面を有する固定
基板と、この固定面に対向しXY平面に沿って延びる変
位面を有する変位基板と、変位基板と固定基板の対向し
た面のXY平面と直交する点を中心とし、ほぼ等しい距
離でX軸とY軸それぞれに配置した2つの容量素子C1
〜C4と、変位基板のXY平面に直交する点を中心とし
た円形または多角形の電極対15、25と、変位基板を
変位させうる所定の作用点に、X軸とY軸方向の力が加
わったときに、X軸とY軸に配置された4つの容量素子
C1〜C4で加わった力を検出する手段と、X軸とY軸
に対称に配置された4つの容量素子C1〜C4より前記
変位基板と固定基板の距離を検出する手段と、前記固定
基板と変位基板距離の信号で前記変位基板の中央部に配
置された電極15、25間のクーロン力で変位基板と固
定基板の距離を一定に保つよう制御する手段とからな
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、力・加速度・磁気の
検出装置、特に三次元の各成分毎に検出値を得ることが
できる検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車産業や機械産業などでは、力、加
速度、磁気といった物理量を正確に検出することができ
る検出装置が使用されている。特に、二次元あるいは三
次元の各成分ごとにこれらの物理量を正確に検出し得る
小型で安価な装置が望まれている。このような需要に応
えるためには、シリコンなどの半導体基板に容量素子を
形成し、外部から加わる力に基づいて基板に生じる機械
的な歪みを、ピエゾ抵抗効果を利用して電気信号に変換
する力・加速度・磁気検出装置が提案されている。しか
し、このようなゲージ抵抗を用いた検出装置は、製造コ
ストが高く、温度補償が必要であるという問題点を有し
ている。
【0003】また、他の力・加速度・磁気の検出装置と
しては、装置筐体に固定される固定部と、外部からの力
が伝達される作用部と、前記固定部と前記作用部との間
に形成され可橈性をもった可橈部と、前記可橈基板と対
向するように装置筐体に固定された固定基板と、外部か
らの力を受け、この力を前記可橈基板の前記作用部に伝
達する作用体と、前記可橈基板の前記固定基板に対する
対向面に形成された変位電極と、前記固定基板の可橈基
板に対する対向面に形成された固定電極とを備え、前記
変位電極と前記固定電極との間に生じる静電容量の変化
に基づいて、前記作用体に作用した力を検出する装置
(特開平4−148833号公報)が提案されている。
【0004】さらに、XYZ三次元座標系における力の
各軸方向成分を検出する装置であって、ほぼXY平面に
沿って延びる固定面を有する固定基板と、この固定面に
対向しほぼXY平面に沿って延びる変位面を有する変位
基板とを備え、前記固定面上に形成された固定電極と、
前記変位面上に形成された変位電極とを対向させてなる
電極対を、少なくとも3対構成し、前記変位基板を変位
させ得る所定の作用点に、X軸方向の力が加わったとき
には、前記3対の電極対のうちの第1の電極対について
の電極間距離の変化に基づいて、加わったX軸方向の力
を検出できるように構成し、前記作用点にY軸方向の力
が加わったときには、前記3対の電極対のうちの第2の
電極対についての電極間距離の変化に基づいて、加わっ
たY軸方向の力を検出できるように構成し、前記作用点
にZ軸方向の力が加わったときには、前記3対の電極対
のうちの第3の電極対についての電極間距離の変化に基
づいて、加わったZ軸方向の力を検出できるように構成
し、かつ、前記第3の電極対における平均電極間距離
を、前記第1の電極対あるいは前記第2の電極対におけ
る平均電極間距離と異ならせる装置(特開平4−337
431号公報)が提案されている。
【0005】さらにまた、装置筐体に固定される固定部
と、外因により力が作用する作用部と、前記固定部と前
記作用部との間に形成され可橈性をもった可橈部とを有
する可橈基板と、前記可橈基板と対向するように装置筐
体に固定された固定基板と、前記可橈基板の前記作用部
上の前記固定基板に対する対向面に形成された変位電極
と、前記固定基板の可橈基板に対する対向面に形成され
た固定電極とを備え、前記変位電極と前記固定電極との
間に生じる静電容量の変化に基づいて、前記作用部に作
用した力を検出する装置(特開平5−26754号公
報)等が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前記特開平4−148
833号公報、特開平4−337431号公報および特
開平5−26754号公報に開示の容量型多次元方向検
出装置は、原理的に加わった力と検出部の容量変化が直
線的に変化しないため、X、Y、Z軸の検出信号が加わ
った力と直線下的な比例関係になく、更にX軸とY軸の
検出信号をZ軸の検出信号で補正する必要があった。ま
た、これらの容量型多次元方向検出装置は、容量値は温
度によって変動がないため温度補償が不要とされてきた
が、現実には温度変動による熱応力によって変位基板の
位置が変動するため、検出信号が変動すると言う問題が
あった。
【0007】この発明の目的は、上記従来技術の欠点を
解消し、従来の容量型多次元方向検出装置の構成を大き
く変えることなく、多次元方向に関する力・加速度・磁
気の検出感度の高い安定な検出装置を提供することにあ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成すべく鋭意試験研究を重ねた。その結果、容量型
多次元方向検出装置の変位基板にクーロン力で変位する
ように制御電極を設け、加わった力に対しZ軸方向の変
位基板の動きを検出して静止させるように制御すること
によって、X軸およびY軸の検出信号のZ軸干渉の補正
が不要となり、検出感度を上げることができること、ま
た、Z軸方向の変位が無くなることによって、Z軸方向
の信号検出において変位基板の固有振動条件(エアダン
ピング効果等での周波数応答特性)に係わることなくセ
ンサの感度を上げることが可能となること、さらに、必
要に応じてZ軸方向の力の検出を制御電極に印加する信
号より得ることが可能で、この信号を温度で補正するこ
とより正確なZ軸の力信号を得ることができることを究
明し、この発明に到達した。
【0009】すなわち本願の第1発明は、XYZ三次元
座標系における力の多次元方向成分を検出する装置であ
って、ほぼXY平面に沿って延びる固定面を有する固定
基板と、この固定面に対向し、ほぼXY平面に沿って延
びる変位面を有する変位基板と、変位基板と固定基板の
対向した面で、XY平面の変位基板の重心点からXY平
面と直交する点を中心としほぼ等しい距離でX軸とY軸
にそれぞれにほぼ同じ形の2つの容量素子と、前記XY
平面に変位基板の重心からXY平面に直交する点を中心
とした円形または多角形の電極対と、前記変位基板を変
位させうる所定の作用点にX軸とY軸方向の力が加わっ
たときに、前記X軸とY軸に配置された4つの容量素子
で加わった力を検出する手段と、前記X軸とY軸に対称
に配置された4つの容量素子より前記変位基板と固定基
板の距離を検出する手段と、前記固定基板と変位基板距
離の信号で前記変位基板の中央部に配置された円形また
は多角形の容量素子の電極間のクーロン力で変位基板と
固定基板の距離を一定に保つよう制御する手段とを備え
たことを特徴とする多次元方向に関する力の検出装置で
ある。
【0010】本願の第2発明は、前記第1発明の多次元
方向に関する力の検出装置において、前記作用点にZ軸
方向の力が加わったときに、前記変位基板の中心に設け
た電極を制御する信号からZ軸方向の力を検出する手段
を有することを特徴とする多次元方向に関する力の検出
装置である。
【0011】本願の第3発明は、上記第2発明の多次元
方向に関する力の検出装置において、前記Z軸方向の検
出信号を温度で補正する手段を有することを特徴とする
多次元方向に関する力の検出装置である。
【0012】本願の第4発明は、上記第1ないし第3発
明の多次元方向に関する力の検出装置において、前記変
位基板の周辺を密閉構造としたことを特徴とする多次元
方向に関する力の検出装置である。
【0013】本願の第5発明は、上記第1ないし第4発
明の多次元方向に関する力の検出装置において、力検出
手段を圧電素子で構成したことを特徴とする多次元方向
に関する力の検出装置である。
【0014】本願の第6発明は、上記第1ないし第5発
明の検出装置において、加速度に起因して発生する力を
作用点に作用させ、加速度の検出を行うことを特徴とす
る多次元方向に関する加速度の検出装置である。
【0015】本願の第7発明は、上記第1ないし第5発
明の検出装置において、磁気に起因して発生する力を作
用点に作用させ、磁気の検出を行うことを特徴とする多
次元方向に関する磁気の検出装置である。
【0016】
【作用】従来の検出装置では、固定基板に対し変位基板
が加わった力に応じて変位していた。これに対し本願の
第1発明の多次元方向に関する力の検出装置では、外部
から作用点にX軸とY軸方向の力が加わると、前記X軸
とY軸に配置された4つの容量素子で加わった力を検出
する手段と、前記X軸とY軸に対称に配置された4つの
容量素子より前記変位基板と固定基板の距離を検出する
手段と、前記固定基板と変位基板距離の信号で、前記変
位基板の中央部に配置された円形または多角形の容量素
子の電極間のクーロン力で変位基板と固定基板の距離を
一定に保つよう制御することによって、X軸およびY軸
の検出信号のZ軸干渉の補正が不要となり、検出感度を
上げることができる。また、Z軸方向の変位が無くなる
ことにより、Z軸方向の信号検出において変位基板の固
有振動条件(エアダンピング効果等での周波数数応答特
性)に係わることなく、センサの感度を上げることが可
能となる。
【0017】本願の第2発明の多次元方向に関する力の
検出装置では、作用点にZ軸方向の力が加わったとき
に、前記変位基板の中心に設けた電極を制御する信号か
らZ軸方向の力を検出する手段を有することによって、
Z軸方向の力の検出を制御電極に印加する信号より得る
ことが可能となる。より正確なZ軸の力信号を得ること
ができる。
【0018】本願の第3発明の多次元方向に関する力の
検出装置では、前記本願の第1および第2発明により得
られたZ軸方向の検出信号を温度で補正することによっ
て、より正確なZ軸の力信号を得ることができる。
【0019】本願の第4発明の多次元方向に関する力の
検出装置では、変位基板の周辺を密閉構造としたことに
よって、Z軸方向への変位基板の移動に起因する気体の
流動が発生しなくなり、変位基板のZ軸方向への変位速
度が制限されることもなくなる。
【0020】本願の第5発明の多次元方向に関する力の
検出装置では、力検出手段を圧電素子で構成したことに
よって、圧電素子の発生電圧の変化に基づいて多次元方
向に関する力を検出することができる。
【0021】本願の第6発明の検出装置では、作用点に
作用する加速度に起因して発生する力が検出されること
によって、この検出値は、加速度に対応したものとな
り、多次元方向に関する加速度検出装置として使用でき
る。
【0022】本願の第7発明の検出装置では、磁性材料
からなる作用体に作用する磁力に基づいて発生する力が
検出されることによって、この検出値は、磁気に対応し
たものとなり、多次元方向に関する磁気検出装置として
使用できる。
【0023】
【実施例】
実施例1 以下、この発明を実施の一例を示す図9に基づいて説明
する。はじめに、この発明と基本構造がほぼ同じである
従来提案されている容量素子を用いた加速度検出装置
(特開平4−148833号明細書に開示されている装
置)の基本構造およびその基本原理について簡単に説明
する。図2はこの従来提案されている加速度検出装置の
基本構造を示す側断面図である。この検出装置の主たる
構成要素は、固定基板10、可撓基板20、作用体3
0、そして装置筺体40である。図3に、固定基板10
の下側面図を示す。図3の固定基板10をX軸に沿って
切断した断面が図2に示されている。固定基板10は、
図示のとおり円盤状の基板であり、周囲は装置筺体40
に固定されている。この固定基板10下面には、四分円
盤状の固定電極11〜14とその中心に円形の固定電極
15が図のように配置されている。一方、図4に可撓基
板20の上面図を示す。図4の可撓基板20をX軸に沿
って切断した断面が図2に示されている。可撓基板20
も図示のとおり円盤状の基板であり、周囲は装置筺体4
0に固定されている。この可撓基板20上面には、やは
り四分円盤状の変位電極21〜24とその中心に円形の
固定電極25が図のように配置されている。
【0024】作用体30は、その上面が図4に破線で示
すとおり円柱状をしており、可撓基板20の下面に同軸
接合されている。装置筺体40は、円筒状をしており、
固定基板10および可撓基板20の周囲を固着支持して
いる。いま、図2に示すように、作用体30の重心に作
用点Pを定義し、この作用点Pを原点とするXYZ三次
元座標系を図のように定義する。すなわち、図2の右方
向にX軸、上方向にY軸、紙面に対して垂直に紙面裏側
へ向かう方向にY軸、をそれぞれ定義する。可撓基板2
0のうち、作用体30が接合された中心部を作用部、装
置筺体40によって固着された周囲部を固定部、これら
の間の部分を可撓部と呼ぶことにすれば、作用体30に
加速度が生じると可撓部に撓が生じ、作用部が変位を生
じることになる。
【0025】作用点Pに加速度が加わっていない状態で
は、図2に示すように、固定電極11〜15と、変位電
極21〜25とは所定間隔をおいて平行な状態を保って
いる。いま、固定電極11〜15と、それぞれに対向す
る変位電極21〜25との組合せを、それぞれ容量素子
C1〜C5と呼ぶことにする。ここで、例えば作用点P
にX軸方向の力Fxが作用すると、この力Fxは、可撓
基板20に対してモーメント力を生じさせ、図5に示す
ように、可撓基板20に撓みが生じることになる。この
撓みにより、変位電極21と固定電極11との間隔は大
きくなるが、変位電極23と固定電極13との間隔は狭
くなる。作用点Pに作用した力が逆向きの−Fxであっ
たとすると、これと逆の関係の撓みが発生することにな
る。このように力Fxがまたは−Fxが作用したとき、
容量素子C1およびC3の静電容量C1およびC3に変化
が表れることになり、これを検出することにより力Fx
または−Fxを検出することができる。このとき、変位
電極22、24、25と固定電極12、14、15のそ
れぞれの間隔は、部分的には異なるが、全体としては変
化していないと考えてよい。
【0026】Y軸についてもY軸方向の力Fyおよび−
Fyは、X軸と同様に固定電極12、14と変位電極2
2、24からなる容量素子C2、C4の静電容量C2
4の変化で検出することができる。また、X軸および
Y軸を45°回転させた向きの加速度X’およびY’の
検出は、前記同様に容量素子C1とC2の静電容量C1
とC2の変化の和より容量素子C3とC4の静電容量C3
とC4の変化の和を減算した値を加速度X’とすると、
容量素子C4とC1の静電容量C4とC1の変化の和より
容量素子C2とC3の静電容量C2とC3の変化の和を減
算した値を加速度Y’として求めることができる。Z軸
の加速度は、可撓基板20の中央部の変位電極25と対
向する固定電極15からなる容量素子C5の静電容量C
5の変化により求めることができる。
【0027】また、特開平4−148833号公報のよ
うに容量素子C1〜C4の静電容量C1〜C4の変化の和
により求めることもできる。この場合の基本回路を図7
に示す。図7に示すように、容量素子C1〜C5の静電
容量C1〜C5を、電圧値V1〜V5に変換するCV変換
回路51、52、53、54、55で構成される。例え
ば、CV変換回路51、52、53、54、55は、C
R発振器などによって、静電容量値Cを周波数fに変換
し、続いて周波数/電圧変換回路により、この周波数f
をさらに電圧値Vに変換するように構成すればよい。静
電容量値Cを直接電圧値Vに変換する手段を用いること
もできる。差動増幅器56は、電圧値V1とV3との差
を取り、これを検出すべき力のX軸方向成分±Fxとし
て端子Txに出力する回路である。また、差動増幅器5
7は、電圧値V2とV4との差を取り、これを検出すべ
き力のY軸方向成分±Fyとして端子Tyに出力する回
路である。さらに、容量素子C5の電圧値V5からZ軸
方向成分±Fzとして端子Tzに出力する。
【0028】一般に、容量素子の静電容量Cは、電極面
積をS、電極間隔をd、誘導率をεとすると、 C=εS/d で定まる。したがって検出される静電容量Cは、図8に
示すように加速度と比例関係にある電極間距離dに反比
例の関係となっている。つまり図9に示すように検出装
置の静電容量が増加する方向に加速度Gが加わった場合
は、検出装置の出力電圧信号Vが非直線的に増加するこ
ととなる。このため、静電容量Cをそのまま電圧Vとし
て検出した場合には、加速度Gを得るために補正演算が
必要であった。一方、図2に示される電極間ギャップ
は、一般的にはマイクロマシーニングで製作され、ほぼ
密閉構造となってしまう。したがって、前記従来の検出
装置では、前記ギャップ内の気体の流動性により可撓基
板20の変位速度が制限されることになり、最大で数十
Hz程度の加速度の変位しか検出できなかった。その対
策としては、ギャップの一部に穴を設け気体の流動性を
良くするようなことも行われているが、それでも大きな
改善はされていなかった。
【0029】この発明に係わる加速度検出装置の一実施
例を説明する。本発明に係わる検出装置の基本構造およ
び基本動作は、図2〜7と同等であり説明を省略する。
ただし、図3または図4の中央部の固定電極15、変位
電極25は、加速度検出用ではなく、可撓基板20の変
位量を制御するために用いる制御電極である。つまり、
本発明に係わる検出装置と従来の検出装置とでは、構造
的にはほとんど異ならないので、コスト的変位なしに性
能の改善を図ることができる。図1はこの発明に係わる
検出装置の制御回路を示す。図1において、図7と同一
記号は同一機能を意味し、91は容量素子C1〜C4の
容量変化の和を電圧で求めてZ軸方向の可撓基板20の
移動量を求める演算器、92は可撓基板20の基準位置
相当の電源93の基準電圧と比較する演算器、制御電極
25および15は、従来の容量素子C5相当であるが前
記演算器92の出力信号により可撓基板20と固定基板
10間にクーロン力を作用させている。
【0030】つまり図7と図1の比較で分かるようにこ
の発明では、この前記検出装置の中央部の電極15、2
5を加速度の検出に用いず、可撓基板20のZ軸の位置
制御に用いて可撓基板20を一定の位置に制御するよう
にした点にある。したがって、Z軸については、容量素
子C1〜C4の総和で求める方式を含め、X軸、Y軸お
よびZ軸の加速度の検出については、従来どおりである
ので以下説明を省略する。図1において可撓基板20の
Z軸の移動量は、容量素子C1〜C4の変化量の和によ
り求められる。したがって、作用点Pに加速度が加わり
可撓基板20が固定基板10より遠くなると、前記静電
容量値は小さくなり端子Tzの出力電圧は小さくなる。
この電圧を可撓基板20と固定基板10との基準距離相
当になる基準電圧93と比較し、この差分の電圧を容量
素子C5の両端に印加するようにし、この印加した電圧
によるクーロン力で可撓基板20と固定基板10の距離
を一定に保つようにしている。
【0031】また、Z軸の加速度は、従来の端子Tzの
出力点Fzは常に一定値に制御されているので、加速度
に比例した電圧は、制御電極25と15間に印加される
電圧より出力されるよう変更している。上述のように構
成された検出装置では、Z軸の加速度は、加速度による
可撓基板20のZ軸の変位を静止させるクーロン力に比
例した電圧となり、従来の検出装置のように可橈基板2
0の位置による加速度の補正演算は不要となる。また、
Z軸の変位の検出は、電極25と15間容量で行ってい
るため、可橈基板20と固定基板10の距離が支持材料
の熱膨張等に変化しても静電容量値C5も温度により同
様に変化し、従って基本的に温度による可橈基板20の
ずれも自動的に補正することができる。しかし、可橈基
板20を制御する電圧は、温度で自動的に変化すること
となるのでZ軸の加速度の出力信号のみ温度補正回路9
4が必要である。一方、可橈基板20のZ軸の位置が一
定に制御されると、ほぼ密閉された電極間ギャップであ
ってもZ軸方向への可橈基板20の移動に起因する気体
の流動が発生しなくなり、可橈基板20のZ軸方向への
変位速度が制限されることもなくなる。
【0032】続いて、本発明に係わる検出装置の別な実
施例を説明する。上記実施例では、従来の検出装置と同
様、可橈基板20と固定基板10の電極を同じとしてい
るが、どちらかの1面は全面1枚の電極で構成すること
もできる。本実施例では、固定基板1枚と可橈基板1枚
の構成であるが、可橈基板の両面に電極を設け、可橈基
板の両側に固定電極を設けた構造とすることもできる。
上述の実施例は、いずれも容量素子の静電容量値の変化
に基づいて加速度を検出する装置であるが、本発明は、
圧電素子の発生電圧の変化に基づいて、加速度を検出す
る装置にも適用できることはいうまでもない。
【0033】以上、この発明を加速度検出装置に適用し
た例について述べたが、この発明は、力検出装置あるい
は磁気検出装置にも適用することが可能である。すなわ
ち、作用点Pに外力を直接作用させるための接触子など
を設けておけば、上述の加速度検出装置は、いずれも力
検出装置として機能する。また、作用体を磁性材料で構
成しておけば、この装置を磁界の中に置くことによっ
て、作用体に磁力を作用させることができるため、上述
の加速度検出装置は、いずれも磁気検出装置として作用
する。
【0034】
【発明の効果】以上述べたとおり、この発明の検出装置
は、変位基板の加速度によるZ軸方向の変位を一定位置
に制御できるため、検出された加速度に対する補償演算
が不要となり、変位基板の位置がほぼ一定となったこと
によって、検出するZ軸方向の加速度の応答速度を上げ
ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の検出装置の検出回路を示す回路図で
ある。
【図2】従来の加速度検出装置の基本構造を示す側断面
図である。
【図3】図2に示す装置におけるA−A矢視図である。
【図4】図2に示す装置におけるB−B矢視図である。
【図5】図2に示す装置にX軸方向の力Fxが加わった
状態を示す側断面図である。
【図6】図2に示す装置にZ軸方向の力Fzが加わった
状態を示す側断面図である。
【図7】図2に示す加速度検出装置の検出回路を示す回
路図である。
【図8】図2に示す装置の可橈基板と固定基板間の距離
dと静電容量Cとの変化特性を示すグラフである。
【図9】従来の検出装置の印加された加速度Gと検出さ
れた電圧信号Vとの変化特性を示すグラフである。
【符号の説明】
10 固定基板 11、12、13、14、15 固定電極 20 可撓基板 21、22、23、24、25 変位電極 30 作用体 40 装置筐体 51、52、53、54、55 CV変換器 56、57 増幅演算器 91 加算演算器 92 比較演算器 93 基準電圧 C1、C2、C3、C4、C5 容量素子 P 作用点 C1、C2、C3、C4、C5 静電容量

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 XYZ三次元座標系における力の多次元
    方向成分を検出する装置であって、ほぼXY平面に沿っ
    て延びる固定面を有する固定基板と、この固定面に対向
    し、ほぼXY平面に沿って延びる変位面を有する変位基
    板と、変位基板と固定基板の対向した面で、XY平面の
    変位基板の重心点からXY平面と直交する点を中心と
    し、ほぼ等しい距離でX軸とY軸それぞれに配置したほ
    ぼ同じ形の2つの容量素子と、前記XY平面に変位基板
    の重心からXY平面に直交する点を中心とした円形また
    は多角形の電極対と、前記変位基板を変位させうる所定
    の作用点に、X軸とY軸方向の力が加わったときに、前
    記X軸とY軸に配置された4つの容量素子で加わった力
    を検出する手段と、前記X軸とY軸に対称に配置された
    4つの容量素子より前記変位基板と固定基板の距離を検
    出する手段と、前記固定基板と変位基板距離の信号で前
    記変位基板の中央部に配置された円形または多角形の電
    極間のクーロン力で変位基板と固定基板の距離を一定に
    保つよう制御する手段とを備えることを特徴とする多次
    元方向に関する力の検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の多次元方向に関する力
    の検出装置において、前記作用点にZ軸方向の力が加わ
    ったときに、前記変位基板の中心に設けられた電極を制
    御する信号から、Z軸方向の力を検出する手段を有する
    ことを特徴とする多次元方向に関する力の検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の多次元方向に関する力
    の検出装置において、前記Z軸方向の検出信号を温度で
    補正する手段を有することを特徴とする多次元方向に関
    する力の検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3に記載の多次元方向に
    関する力の検出装置において、前記変位基板の周辺を密
    閉構造としたことを特徴とする多次元方向に関する力の
    検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし4に記載の多次元方向に
    関する力の検出装置において、力検出手段を圧電素子で
    構成したことを特徴とする多次元方向に関する力の検出
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5に記載の検出装置にお
    いて、加速度に起因して発生する力を作用点に作用さ
    せ、加速度の検出を行うことを特徴とする多次元方向に
    関する加速度の検出装置。
  7. 【請求項7】 請求項1ないし5に記載の検出装置にお
    いて、磁気に起因して発生する力を作用点に作用させ、
    磁気の検出を行うことを特徴とする多次元方向に関する
    磁気の検出装置。
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