JPH08261052A - 内燃機関の窒素酸化物浄化装置 - Google Patents

内燃機関の窒素酸化物浄化装置

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JPH08261052A
JPH08261052A JP7091582A JP9158295A JPH08261052A JP H08261052 A JPH08261052 A JP H08261052A JP 7091582 A JP7091582 A JP 7091582A JP 9158295 A JP9158295 A JP 9158295A JP H08261052 A JPH08261052 A JP H08261052A
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injection
catalyst
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司 窪島
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兼仁 中村
Hajime Suguro
肇 勝呂
Koichi Ohata
耕一 大畑
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  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】浄化効率が良好な窒素酸化物浄化装置の提供。 【構成】 燃料噴射手段(電磁弁12)と,窒素酸化物
を浄化する触媒装置15と,燃料噴射手段を制御する燃
料噴射制御手段30とを有する窒素酸化物浄化装置1で
ある。触媒装置15に炭化水素を供給するための後噴射
62の回数は,機関出力発生のための主燃料噴射61の
回数よりも少ない。排気ガス又は触媒装置15の温度が
高いほど後噴射のタイミングΔtを遅くする。排気ガス
又は触媒装置の温度が低めのとき,後噴射の発生タイミ
ングΔtを所定値t0 を中心に揺動変化させ,所定値t
0 よりも遅い領域で揺動変化させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,内燃機関の排気中に含
まれるNOx を除去する窒素酸化物浄化装置に関する。
【0002】
【従来技術】自動車のエンジン等の排気通路には,排気
ガス中の有害成分を浄化する排気浄化装置が設けられて
いる。そして,上記有害成分の中でも特に環境に影響を
与える一酸化炭素(CO),炭化水素(HC)及び窒素
酸化物(NOx )の三成分について,優れた浄化特性を
発揮する三元触媒が上記浄化装置に用いられている。し
かしながら,理論空燃比(空気/燃料=14.7)より
も酸素過剰(リーン)状態で燃焼が行われるディーゼル
機関においては,排気ガスの組成も燃焼時における上記
空燃比を反映して酸素過剰状態となり,上記三元触媒で
は窒素酸化物(NOx )が効果的に除去できないという
問題があった。そのため,リーン雰囲気においても優れ
たNOx 浄化特性を示す金属担持ゼオライトなどを用い
た窒素酸化物浄化装置が用いられている。
【0003】そして,最近の研究によれば,この種の窒
素酸化物浄化触媒にHC成分(例えば燃料成分)を添加
すれば窒素酸化物の浄化率が向上することが明らかにさ
れている。そのため,排気管の途中に触媒を配設し,そ
の触媒の上流において,たとえば軽油などの還元剤を排
気管内に供給し,還元剤と排気ガスを混合して,触媒上
でNOx を還元浄化するという方法が提案されている。
【0004】しかし,この方法では還元剤が高沸点分子
であり反応性が低いため,NOx の還元浄化効率が低い
という問題がある。さらに,構成が複雑となるため装置
が大型化するという問題もある。そこで,特開平5−1
56993号公報では,フィードポンプで供給する燃料
をシリンダ室に噴射させるフューエルインジェクタの燃
料噴射時期を,電磁弁を用いて制御する方法が提案され
ている。
【0005】すなわち,機関出力発生のための主燃料の
噴射後に,主燃料噴射量の0.3〜3%に相当する極微
量の燃料を,膨張行程中の温度が低下したシリンダ室内
に後噴射して,燃焼させることなく熱分解して反応性が
高い炭化水素を生成させ,排気ガスにその炭化水素を混
合して,排気ガスに含まれるNOx を触媒上で還元浄化
するという方法である。
【0006】また,特開平6−159041号公報で
は,上記において排気温度が変化した場合,後噴射時期
を変えて,触媒に還元剤として供給する燃料の分解度合
が排気温度によらず一定となるよう制御する方法が提案
されている。すなわち,排気温度が低い場合は,通常よ
り後噴射時期を早めて,シリンダ内温度が高いうちに後
噴射をし,逆に排気温度が高い場合には,通常より後噴
射時期を遅らせて,シリンダ内温度が低下したところへ
後噴射する。そして,これによって噴射された燃料が触
媒に到達するまでに排気ガスから受ける熱量を一定にし
て,運転状態によらず常に燃料の分解度合い(還元剤と
して用いる炭化水素の炭素数)を一定にしようとしてい
る。
【0007】
【解決しようとする課題】しかしながら,上記特開平5
−156993号公報の浄化装置では極微量の後噴射量
を所定のタイミングに精度よく制御するために,極めて
高速応答の電磁弁が必要となり,そのためコストが上昇
し,かつ装置の大形化を招くという問題がある。さらに
噴射ノズルが1サイクルで2回着座するため,ノズルシ
ート部の劣化が著しいという問題もある。また,この方
法では,排気高温時には後噴射した燃料の大部分が高温
の燃焼室壁面や排気ガスからの熱を受けて燃焼し,触媒
に到達する未燃成分が不足してNOx 還元浄化効率が低
下してしまうという問題がある。
【0008】一方,上記特開平6−159041号公報
の浄化装置は,排気ガスの温度に応じて後噴射のタイミ
ングを変化させ,燃料の分解度をほぼ均一にする。しか
しながら,後述する図8に示すように,触媒によりNO
x を還元するために最適な燃料(HC)の分解度合(炭
素数)は排気温度によって異なるため,この方法ではす
べての排気温度において,最もNOx の還元浄化効率が
高くなるような還元剤(炭化水素)を触媒に供給するこ
とができないという問題があり,浄化効率が充分である
とは言えない。
【0009】そして,この浄化率の低下は排気温度が刻
々と変化する車両の加・減速時に,より顕著となる。本
発明は,かかる従来の問題点に鑑みてなされたものであ
り,簡素な構成で耐久性に優れまた浄化効率の良好な内
燃機関の窒素酸化物浄化装置を提供しようとするもので
ある。
【0010】
【課題の解決手段】本願の第1発明は,気筒毎に設けら
れた燃料噴射手段と,窒素酸化物を還元浄化する,排気
通路に配設された触媒装置と,上記燃料噴射手段を作動
させる燃料噴射制御手段とを有する内燃機関の窒素酸化
物浄化装置であって,上記燃料噴射制御手段は,機関出
力発生のための圧縮上死点近傍での主燃料噴射指令と,
上記触媒装置に炭化水素を供給するための,膨張行程又
は排気行程での後噴射指令とを上記燃料噴射手段に対し
て発し,上記後噴射指令は,上記主燃料噴射指令の回数
よりも少ない回数だけ発せられることを特徴とする内燃
機関の窒素酸化物浄化装置にある。
【0011】第1発明において最も注目すべきことは,
後噴射指令の回数を主燃料噴射指令の回数よりも少なく
したことである。後噴射指令の回数を少なくする方法に
は,例えば,一部分の気筒に対してのみ後噴射指令を発
するという方法があり,また複数のサイクルに対して1
回の割合で後噴射指令を発するという方法がある。そし
て,更に上記2例の方法においては,特定の気筒にだけ
後噴射を行わせるという方法もあるが,燃料噴射手段の
耐久性と寿命をほぼ等しくするという観点から,各気筒
に対して後噴射を順次切替えて実施させるという方法が
好ましい。
【0012】一方,本願の第2発明は,気筒毎に設けら
れた燃料噴射手段と,窒素酸化物を還元浄化する,排気
通路中に配設された触媒装置と,上記燃料噴射手段を作
動させる燃料噴射制御手段とを有する内燃機関の窒素酸
化物浄化装置であって,上記燃料噴射制御手段は,排気
ガス又は触媒装置の温度を検出する温度検出手段と,こ
の温度検出手段の出力を受けて燃料噴射時期を補正変更
する燃料噴射時期補正手段と,この燃料噴射時期補正手
段の出力を受ける噴射指令手段とを有しており,上記燃
料噴射制御手段は,機関出力発生のための圧縮上死点近
傍での主燃料噴射指令と,上記触媒装置に炭化水素を供
給するための,膨張行程又は排気行程における後噴射指
令とを上記燃料噴射手段に対して発し,上記後噴射指令
は,排気ガス又は触媒装置の温度が高いほど,主燃料噴
射指令に対してより遅いタイミングで発せられることを
特徴とする窒素酸化物浄化装置にある。
【0013】第2発明において最も注目すべきことは,
排気ガス又は触媒装置の温度が高いほど,後噴射指令が
主燃料噴射指令に対してより遅いタイミングで発せられ
ることである。後噴射の遅らせるタイミングは,そのと
きの排気ガス又は触媒装置の温度において窒素酸化物の
浄化効率を最大とする炭素数の炭化水素が,後噴射の燃
料分解によって得られるようにするタイミングである。
【0014】次に,本願の第3発明は,気筒毎に設けら
れた燃料噴射手段と,窒素酸化物を還元浄化する,排気
通路中に配設された触媒装置と,上記燃料噴射手段を作
動させる燃料噴射制御手段とを有する内燃機関の窒素酸
化物浄化装置であって,上記燃料噴射制御手段は,排気
ガス又は触媒装置の温度を検出する温度検出手段と,こ
の温度検出手段の出力と設定値とを比較する比較演算手
段と,この比較演算手段の出力を受けて燃料噴射時期を
補正変更する燃料噴射時期補正手段と,この燃料噴射時
期補正手段の出力を受ける噴射指令手段とを有してお
り,上記燃料噴射制御手段は,機関出力発生のための圧
縮上死点近傍の主燃料噴射指令と,上記触媒装置に炭化
水素を供給するための,膨張行程又は排気行程における
後噴射指令とを上記燃料噴射手段に対して発し,排気ガ
ス又は触媒装置の温度が触媒における吸着反応が生じ易
い上記設定値より低い温度となった場合には,上記後噴
射指令の発せられるタイミングは,その時の状態におい
て触媒効率を良好にする所定のタイミングを中心にし
て,一定の範囲内において前後両方向に順次切換えて変
更,揺動せしめられることを特徴とする窒素酸化物浄化
装置にある。
【0015】第3発明において最も注目すべきことは,
排気ガス又は触媒装置の温度が触媒の吸着反応が活発と
なる低めの温度となったときは,後噴射指令の発せられ
るタイミングが,その時の状態において触媒効率を良好
にする所定のタイミングを中心にして一定の範囲内にお
いて早めたり遅らせたりすることである。
【0016】一方,本願の第4発明は,気筒毎に設けら
れた燃料噴射手段と,窒素酸化物を還元浄化する,排気
通路中に配設された触媒装置と,上記燃料噴射手段を作
動させる燃料噴射制御手段とを有する内燃機関の窒素酸
化物浄化装置であって,上記燃料噴射制御手段は,排気
ガス又は触媒装置の温度を検出する温度検出手段と,こ
の温度検出手段の出力と設定値とを比較する比較演算手
段と,この比較演算手段の出力を受けて燃料噴射時期を
補正変更する燃料噴射時期補正手段と,この燃料噴射時
期補正手段の出力を受ける噴射指令手段とを有してお
り,上記燃料噴射制御手段は,機関出力発生のための圧
縮上死点近傍の主燃料噴射指令と,上記触媒装置に炭化
水素を供給するための,膨張行程又は排気行程における
後噴射指令とを上記燃料噴射手段に対して発し,排気ガ
ス又は触媒装置の温度が触媒における吸着反応が生じ易
い上記設定値より低い温度となった場合には,上記後噴
射指令の発せられるタイミングは,その時の状態におい
て触媒効率を良好にする所定のタイミングよりも遅らせ
て発せられ,その遅らせる時間はゼロから一定の値の範
囲内で順次切換えて変更,揺動せしめられることを特徴
とする窒素酸化物浄化装置にある。
【0017】第4発明において最も注目すべきとこと
は,排気ガス又は触媒装置の温度が触媒の吸着反応が活
発となる低めの温度となった場合に,後噴射指令の発せ
られるタイミングがその時の状態において触媒効率を良
好にする所定のタイミングよりも遅らせて発せられるこ
とであり,そのタイミングを遅らせる時間は,ゼロから
一定の値の範囲内において順次切換えて変更,揺動せし
めることである。
【0018】なお,第1発明(請求項1〜請求項4)の
浄化装置において提示された後噴射指令を発する方法
は,上記第2〜第4発明のいずれにおいても用いること
が可能であり,それぞれの効果を合わせ持って相乗的に
効果を発揮させることができる。
【0019】
【作用及び効果】第1発明にかかる窒素酸化物浄化装置
においては,後噴射指令の発せられる回数は主燃料噴射
指令の回数よりも少ない。そのため,後噴射において1
回当たりに噴射される燃料の量は前記従来装置よりまと
まった量となり,従来よりも多量となる(図10と図2
〜図4を比較参照)。なぜならば,従来は後噴射も主燃
料噴射と同じ回数だけ発せられているから後噴射の回数
が本発明の装置よりも多くなるからである。
【0020】そのため,本発明では燃料噴射手段の動作
性能(弁の応答速度やミニマム操作量など)が低くてよ
いこととなり,安価で小形化することが可能となる。例
えば,弁の操作力として電磁力を用いた場合に,弁の応
答速度を早めようとすると,コイルのアンペアターン数
が大きくなり,コイルが大きくなり大形化する。それ
故,本発明では燃料噴射手段が小形かつ安価となる。
【0021】また,後噴射指令の回数を少なくすること
は,制御回路等が簡素になることがあっても複雑になる
ことがない。例えば,後噴射指令を特定の気筒に対して
のみ発せられるようにすれば,燃料噴射手段に対する制
御,指令回路が簡素になることは明らかである。
【0022】また,後噴射の回数が少なくなるから,燃
料噴射手段の寿命が長くなるという利点がある。そし
て,燃料噴射ノズルの動作(着座)回数が減少し,ノズ
ルシート部の耐久性が大幅に向上する。逆に,同じ性能
の燃料噴射手段及び燃料噴射制御手段を用いた場合に
は,1回に操作する燃料噴射量が大きいから,制御の精
度が向上し,浄化効率も良好となる。上記のように,第
1発明によれば,簡素な構成で耐久性に優れ浄化効率が
良好な窒素酸化物浄化装置を提供することができる。
【0023】第2発明にかかる窒素酸化物浄化装置にお
いては,排気ガス又は触媒装置の温度が高いほど後噴射
指令のタイミングを遅らせる。一方,後噴射された燃料
から熱分解によって得られる炭化水素の炭素数は,図9
に示すように,温度,即ち後噴射の時期によって変化す
る。それ故,第2発明の窒素酸化物浄化装置では,排気
ガスが高いほど後噴射によって得られる炭化水素の炭素
数が大きくなる。一方,窒素酸化物の浄化効率を最大に
する炭化水素の炭素数は,図8に示すように,触媒の温
度によって変化し,触媒の温度が高いほど最大効率を示
す炭素数が大きくなる(図8参照)。図8において,実
線Bは炭素数の大きいHC還元剤の効果を示し,破線A
は炭素数の少ないHC還元剤の効果を示す。
【0024】そして,上記のように本発明の浄化装置
は,触媒(排気ガス)の温度に合わせて炭素数を増減さ
せるから,触媒(排気ガス)の温度変化に対応してHC
の炭素数を変化させ窒素酸化物の浄化効率を常に高めに
保持することが可能である。例えば,触媒温度が図8の
2 からT1 に変化した場合には,実線の特性を示す炭
化水素から破線の特性を示す炭化水素に炭素数を変化さ
せる。上記のように,第2発明によれば,排気ガスの変
化にかかわらず浄化効率を高めに保持することのできる
窒素酸化物浄化装置を提供することができる。
【0025】次に,第3発明にかかる窒素酸化物浄化装
置においては,触媒の吸着反応を生じ易い低めの温度の
とき,後噴射の発せられるタイミングを浄化効率の高い
所定のタイミングを中心にして前後両方向に揺動させ
る。そして,前記のように後噴射のタイミングを変化さ
せると,図9に示すように,噴射された燃料から生ずる
炭化水素の炭素数が変化するから,後噴射から得られる
炭素数は満遍なく広い範囲に分布する。そして,多くの
炭素数を含むそれらの炭化水素は,触媒(排気ガス)温
度が低いため触媒装置に良好に吸着される。
【0026】そして,触媒装置に吸着された炭素数が広
く分布した炭化水素は,その後に順次脱離して窒素酸化
物の浄化作用に寄与するようになる。それ故,刻々と変
化する排気ガスや触媒の温度に対して,それぞれの温度
において触媒によって窒素酸化物を浄化するのに適した
炭化水素を供給することができ,窒素酸化物浄化効率を
高めることが可能となる。上記のように,第3発明によ
れば排気ガスや触媒の温度変化にかかわらず,浄化効率
を高めに保持することのできる窒素酸化物浄化装置を提
供することができる。
【0027】一方,第4発明にかかる窒素酸化物浄化装
置においては,後噴射のタイミングを前記所定のタイミ
ングよりも遅らせる方向で揺動変化させる。本発明で
は,後噴射のタイミングを遅らせるから発生する炭化水
素の炭素数は,図9から分かるように第3発明の浄化装
置に比べて大きめの値に多く分布する。一方,大きめの
炭素数の炭化水素は,小さい炭素数の炭化水素に比べて
相対的に触媒装置に吸着され易く,また高温になるまで
脱離されにくいという特徴がある。従って,本発明の浄
化装置は,第3発明に比べると特に排気ガスが高温であ
るときの窒素酸化物の浄化効率が良好であるという特色
がある。
【0028】そして,低めの温度で炭化水素を吸着させ
ることにより,第3発明と同様に,低温域ばかりでなく
高温域における浄化効率を高めることができる。上記の
ように,第4発明によれば,排気ガス(触媒)の温度変
化にもかかわらず浄化効率を高めに保持することのでき
る窒素酸化物浄化装置を提供することができる。
【0029】
【実施例】
実施例1 第1発明の実施例にかかるディーゼルエンジンの窒素酸
化物浄化装置について,図1,図2を用いて説明する。
本例は,図1に示すように,気筒毎に設けられた燃料噴
射手段としてのフューエルインジェクタ11及び電磁弁
12と,窒素酸化物を還元浄化する,排気通路45中に
配設された触媒装置15と,上記燃料噴射手段を作動さ
せる燃料噴射制御手段30とを有するディーゼルエンジ
ン40の窒素酸化物浄化装置1である。燃料噴射制御手
段30は,排気ガス80の温度を検出する温度センサ3
2と,温度センサ32の出力を受ける燃料噴射指令手段
としての電子制御装置(ECU)31とを有する。
【0030】ECU31は,圧縮上死点近傍で発せられ
る機関出力発生のための主燃料噴射指令と,膨張行程又
は排気行程で発せられる触媒装置15に炭化水素を供給
するための後噴射指令とを燃料噴射手段の電磁弁12に
対して発する。そして,図2に示すように,後噴射指令
62は主燃料噴射指令61よりも少ない回数だけ発せら
れる。即ち,後噴射指令62は,4つの気筒のうち第1
気筒に対してのみ発せられ,第2〜第4気筒に対しては
発せられない。
【0031】以下,それぞれについて説明を補足する。
このディーゼルエンジン40および窒素酸化物浄化装置
1は,図1に示すごとく,4個のシリンダボアを設けそ
れぞれにピストンを往復摺動可能にはめ込んで,それぞ
れの内部にシリンダ室をなしたシリンダブロック41,
シリンダブロック41上に組付けられてそのシリンダ室
のそれぞれを閉じたシリンダヘッド42,そのピストン
をコネクティングロッドで連結したクランクシャフト,
吸気弁及び排気弁を開閉させる動弁機構,シリンダ室に
対応してシリンダヘッド42に設置された4個のフュー
エルインジェクタ11,フューエルインジェクタ11に
組付けらた4個の電磁弁12,図示しない燃料タンクか
らフューエルインジェクタ11に燃料を供給するフィー
ドポンプ43,排気通路45中に触媒装置15,電磁弁
12を開閉させてフューエルインジェクタ11に主燃料
噴射及び後燃料噴射を行わせるECU31を有する。
【0032】ECU31は,入力回路にエンジン40の
回転センサ33,負荷センサ34,圧力センサ35,温
度センサ32,および酸素センサ36を接続し,出力回
路に電磁弁12を電気的に接続する。そして,上記セン
サ32〜36で検出されたエンジン回転数,エンジン負
荷,燃料噴射圧,排気温度T,および酸素濃度は,内部
のメモリに予め入力された燃料噴射パターンと照合さ
れ,パターンに従って電磁弁12を開閉制御する。
【0033】回転センサ33はクランクシャフトに,負
荷センサ34は図示しないアクセルペダルに,圧力セン
サ35はフューエルヘッダ44に,温度センサ32およ
び酸素センサ36は触媒装置15よりも上流の排気管4
51内に,それぞれ配置される。また,フィードポンプ
43はフューエルヘッダ44を介してフューエルインジ
ェクタ11に,それぞれ燃料配管441および442に
より接続されている。すなわち,配管441,442お
よびフューエルヘッダ44の内部はフィードポンプ43
の作動により常に高圧に保たれている。
【0034】そして,ECU31からの指令により,常
時閉状態の電磁弁12が開いた場合のみ,フューエルイ
ンジェクタ11よりシリンダ室内へ高圧燃料を噴射す
る。すなわち,エンジン出力発生のための主噴射および
触媒へ還元剤として炭化水素(熱分解した燃料)を供給
するための後噴射を,共通の装置11,12により行
う。また,触媒装置15はセラミック等の担体に,例え
ばCu−ゼオライトやPt−ゼオライト等の還元剤の存
在下で,ディーゼル排気中等の酸素過剰雰囲気中でもN
x を還元浄化可能な触媒を担持したものである。
【0035】次に,本例の作用効果につき,説明する。
上記図1のように構成される排気浄化装置において,従
来は図10に示すように,主燃料噴射61終了後(たと
えば排気弁開前の40度から5度のクランク角範囲)
に,極微量の燃料(たとえば主噴射量の0.3〜3%)
を後噴射69として,全気筒において常時噴射してい
た。
【0036】この後噴射69は,触媒へ還元剤としての
炭化水素(熱分解した燃料)を供給するためのものであ
るため,触媒において排気中のNOx を還元浄化するた
めには不可欠であるが,後噴射に用いた燃料分は燃費が
悪化してしまうため,その量を精度良く制御することが
非常に重要である。したがって,従来はその極微量の後
噴射69を制御するために,極めて応答性が高い電磁弁
12が必要であった。そのため,電磁弁12のコストお
よび大きさが増大していた。
【0037】これに対し,本例では,後噴射62をたと
えば図2に示すように,第1気筒のみで行うようにす
る。すなわち,従来装置の4気筒分の後噴射を第1気筒
のみで行うことにより,後噴射62の量を従来の装置に
おける第1気筒の後噴射69の量の4倍とすることがで
きる。したがって,従来と比較して,本例では極微量の
後噴射量を制御する必要がないため,電磁弁12に対し
て,急峻な立上がりと立下がり動作をさせる極めて高い
応答性は要求されず,コストおよび大きさの大幅な低減
が可能である。
【0038】さらに,極微量の噴射において顕著となる
各気筒のノズル間の噴射量のばらつきを吸収できるか
ら,高精度で安定した性能を得ることができる。また,
後噴射69を行わない第2〜4気筒においては,噴射ノ
ズルの着座回数を従来と比較して半減できるため,ノズ
ルシート部の耐久性を大幅に向上させることができる。
本例は,第1気筒のみで後噴射する場合を例に説明した
が,これはそれ以外の第2〜第4気筒あるいは複数の気
筒で行うようにしてもよい。
【0039】実施例2 本例は,図3に示すように,実施例1において更に後噴
射63を複数サイクル(本例は4サイクル)につき1回
行うようにしたもう1つの実施例である。即ち,第1気
筒の4サイクルにつき1回ずつ4気筒4サイクル分の後
噴射を行う。このため,電磁弁12は応答性能が更に低
いものを採用することが出来るようになり,一段と安価
かつ小形化することができる。また,第1気筒のノズル
シート部の寿命も更に長くなる。その他については,実
施例1と同様である。
【0040】実施例3 本例は,図4に示すように,実施例1又は実施例2にお
いて全気筒に後噴射64を順次行わせるようにしたもう
1つの実施例である。即ち,本例は,各気筒が4サイク
ル毎に1回の割合で後噴射64を実行し,後噴射64は
順番に気筒を切替えて実施される。これによって,各ノ
ズルシート部の耐久寿命は均一となり,装置全体として
平均寿命を大幅に向上させることができる。その他につ
いては,実施例1又は実施例2と同様である。
【0041】なお,後噴射する気筒を順番に切替える方
法としては,図4に示す方法のほか,例えば4気筒のエ
ンジンであれば,気筒によらず2回あるいは4回の主噴
射のみの噴射を行ったら,その次に噴射する気筒は主噴
射と後噴射を行うようにして,後噴射する気筒を順番に
切替えてもよい。
【0042】実施例4 本例は,実施例1〜実施例3において,排気ガスの温度
が低めのときに,後噴射指令を発するタイミング(主燃
料噴射に対する遅れ時間)Δtを変化させるようにした
他の実施例である。即ち,本例は,図1に示す第1〜第
3実施例と同様の構成において,エンジン出力発生のた
めの主噴射61の後に行う,触媒へ還元剤としての炭化
水素(熱分解した燃料)を供給するための後噴射62〜
64の時期を,温度センサ32で検出した排気温度Tに
応じて変更するものである。
【0043】図8に示すように,還元剤として炭化水素
を供給した場合,触媒によるNOx還元浄化効率はある
温度T1 ,T2 でピークとなり,それより高温でも低温
でも浄化効率は低下してしまう。さらに,ピーク浄化率
が得られる温度は,還元剤(炭化水素)の炭素数により
異なり,炭素数が大きいほど高くなる。したがって,温
度T1(たとえば350℃)では炭素数が小さい炭化水
素A(たとえば炭素数5以下)を還元剤として用いるほ
うが,炭素数が大きいB(たとえば炭素数10以上)を
用いるよりNOx の還元浄化効率は高いが,温度T2
(たとえば400℃)では逆に炭素数が大きいBを用い
たほうが効率が高くなる。
【0044】このため,従来装置(特開平6−1590
41号公報)のように還元剤として用いる燃料の分解度
合を常に一定にしてしまうと,特定の触媒温度以外では
高いNOx 還元浄化効率を得ることができない。一方,
後噴射62〜64により得られる,熱分解した燃料(炭
化水素)の炭素数は図9に示すように後噴射時期により
異なり,その噴射時期が遅いほどシリンダ室内の温度が
下がってから後噴射するため,燃料の熱分解の度合が小
さくなり,得られる炭化水素の炭素数が大きくなる。
【0045】そこで,本例では,排気温度に応じてそれ
ぞれ触媒のNOx 還元浄化効率を最大にする炭素数の炭
化水素(熱分解した燃料)を還元剤として供給するよう
に構成する。すなわち,排気温度により最適な還元剤の
炭素数が異なるため,排気温度に応じて後噴射する噴射
時期を変更し,排気温度が高いほど後噴射時期を遅らせ
て炭素数が大きな還元剤を触媒に供給するようにする。
【0046】これにより,排気温度が低い場合には,低
温で触媒のNOx 還元浄化効率が高い,即ち炭素数が小
さい(たとえば5以下の)炭化水素を供給し,また,排
気温度が高い場合には,高温で触媒のNOx 還元浄化効
率が高い,炭素数が大きい(たとえば10以上)炭化水
素を供給する。そのため後噴射時期は,排気温度に対し
て多段階あるいは連続的に無段階に変更するようにす
る。これにより,排気温度によらず,常にNOx 還元効
率が高い状態で触媒を使用でき,触媒のNOx 還元浄化
効率を大幅に向上できる。
【0047】なお,本例における,各排気温度に対する
最適な後噴射のタイミングΔtは,予めECU31内に
記憶されており,図1に示す第1実施例と同様の構成に
おいて温度センサ32の信号をもとにECU31内に
て,決定されるものとする。また,この場合の後噴射を
行う気筒は図2に示す第1実施例,図3に示す第2実施
例,あるいは図4に示す第3実施例のようにする。その
結果,第1実施例,第2実施例および第3実施例で説明
したのと同様の効果を合わせて得ることができる。その
他については,実施例1と同様である。
【0048】実施例5 本例は,実施例1〜実施例3において,排気ガスの温度
が低めのときに,図5に示すように,後噴射指令を発す
るタイミングΔtを所定のタイミングt0 を中心に前後
にtmin からtmax まで揺動変化させるようにした他の
実施例である。上記において,所定のタイミングt0
は,その時の運転状態においてその時の触媒装置15の
浄化効率を最大にすることのできるタイミングである。
また,tmin 及びtmax は予めECU31に記憶された
設定値であり,揺動の周期は例えば10分とする。
【0049】即ち,本例は,図1に示す第1実施例と同
様の構成において,温度センサ32で検出した排気温度
が設定値以下の場合,エンジン出力発生のための主噴射
61の後に行う,触媒へ還元剤としての炭化水素(熱分
解した燃料)を供給するための後噴射62〜64の時期
を,順次変更するものである。
【0050】後噴射により発生した炭化水素は,排気低
温時には多くが触媒上に未反応のまま吸着され,排気温
度上昇過程で離脱してNOx 還元反応に寄与する。その
ため,排気温度定常時や降温時に比べて,排気温度昇温
時のNOx 還元浄化効率は,一般に高くなる。そこで,
昇温時において離脱する吸着炭化水素を浄化反応に効率
的に利用することは,触媒のNOx 還元浄化効率を向上
させるのに非常に有効である。一方,前記の説明のとお
り,排気温度に応じてそれぞれ触媒のNOx 還元浄化効
率を最大にする炭化水素(熱分解した燃料)の炭素数が
異なる。そのため,従来の方法では,吸着された炭化水
素の炭素数が偏在するために,排気温度が刻々と変化す
る排気昇温時に最高の効率でNOx を還元浄化すること
が困難であった。
【0051】そこで,本例では,後噴射により得られる
熱分解した燃料(炭化水素)の炭素数が後噴射時期によ
り異なり,その噴射時期が遅いほど得られる炭化水素の
炭素数が大きくなること(図9)に着目し,排気温度が
低い(たとえば200℃以下)運転状態では,後噴射時
期を順次変更し,さまざまな分解度合の燃料を触媒上に
吸着させるようにする。このように排気温度が低い運転
状態は,例えば市街地走行時において頻繁に発生する。
その後,吸着された炭化水素は車両加速時等の排気昇温
時にいっせいに脱離し,NOx 還元浄化反応に寄与す
る。本例では,刻々と変化するすべての排気温度下で,
それぞれNOx 還元浄化効率を最大とする炭化水素が存
在するので,浄化効率を高めに保持することができる。
【0052】次に,上記排気浄化装置の作動を図6に示
すフローチャートを用いて説明する。このフローチャー
トにおいては,上記温度センサ32からの信号を受け,
後噴射時期をコントロールする部分だけを示した。ま
ず,S(ステップ)501においては,上記温度センサ
32からの信号によりディーゼルエンジン40の排気温
度Tを読み込む。S502においては,上記S501で
読み込んだ排気温度Tが設定値T0 よりも小さいか否か
を判定し,大きい場合は,S504にて予め設定された
時期に後噴射を行ないS501へ戻る。
【0053】一方,ステップ502で排気温度Tが設定
値T0 よりも小さい場合にはS503へ進み,後噴射時
期を徐々にずらして順次変更する。その変更パターン
は,予めECU31内に記憶されており,たとえば時間
に対してタイミングΔtを図5に示すように変更する。
なお,その際の後噴射のタイミングはECU31内に記
憶することとする。その後,S501へ戻る。そして再
び,S502においてT<T0 の条件を満たし,S50
3へ進んだ場合には,ECU31に記憶されている前回
の後噴射のタイミングよりもΔtをさらにずらすように
する。以上のサイクルを,たとえば1秒に1回ずつ繰り
返す。
【0054】その結果,本例によれば,排気低温時にさ
まざまな分解度合の燃料を触媒上に未反応のまま吸着さ
せるため,排気温度が刻々と変化する排気昇温時にもそ
れぞれの温度で最適な炭素数の炭化水素を還元剤として
供給できる。その結果,NOx 還元浄化効率を大幅に,
向上させることができる。また,この場合の後噴射を行
う気筒は,図2に示す第1実施例,図3に示す第2実施
例,あるいは図4に示す第3実施例のようにし,第1実
施例,第2実施例および第3実施例で説明したのと同様
の効果を合わせて得るものである。その他ついては,実
施例1と同様である。
【0055】実施例6 本例は,図7に示すように,実施例5において後噴射の
タイミングΔtを所定のタイミングt0 からtmax まで
遅らせるように揺動変化させるようにしたもう1つの実
施例である。上記tmax は予めECU31に記憶された
設定値であり,揺動の周期は例えば5分とする。すなわ
ち,触媒に対する吸着,脱離特性が炭化水素の分解度合
により異なることに着目し,排気温度が低く触媒の活性
が小さい場合には後噴射の噴射時期を通常より遅らせ,
更に順次変更するようにする。
【0056】これによって,触媒上へ吸着しやすく,か
つ高温になるまで脱離しにくい,炭素数が大きいさまざ
まな分解度合の炭化水素を生成,吸着させるようにす
る。これらは,触媒によるNOx 還元反応が活発に起こ
る排気温度高温時に脱離し,図8に示すように炭素数の
大きい炭化水素は高温度でより有効に還元剤として作用
するため,NOx 還元浄化効率を大幅に向上させること
ができる。その他については実施例5と同様である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の窒素酸化物浄化装置のシステム構成
図。
【図2】実施例1の窒素酸化物浄化装置における各気筒
毎の燃料噴射の発生タイミング図。
【図3】実施例2の窒素酸化物浄化装置における各気筒
毎の燃料噴射の発生タイミング図。
【図4】実施例3の窒素酸化物浄化装置における各気筒
毎の燃料噴射の発生タイミング図。
【図5】実施例5の窒素酸化物浄化装置の後噴射の発生
タイミングの揺動変化を示す図。
【図6】実施例5の浄化装置の後噴射の制御フロー図。
【図7】実施例6の浄化装置の後噴射の発生タイミング
の揺動変化を示す図。
【図8】触媒温度に対するNOx の浄化効率の変化を炭
化水素の炭素数の大小別に示した図。
【図9】後噴射の発生タイミングの変化に伴う炭化水素
の発生炭素数の変化図。
【図10】従来の窒素酸化物浄化装置における各気筒毎
の燃料噴射の発生タイミング図。
【符号の説明】
1...窒素酸化物浄化装置, 12...電磁弁, 15...触媒装置, 30...燃料噴射制御手段, 61...主燃料噴射, 62...後噴射, Δt...後噴射の発生タイミング, t0 ...所定のタイミング,
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 F02D 45/00 ZAB F02D 45/00 ZAB 360 360C F02M 47/00 ZAB F02M 47/00 ZABE (72)発明者 大畑 耕一 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本電 装株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気筒毎に設けられた燃料噴射手段と,窒
    素酸化物を還元浄化する,排気通路に配設された触媒装
    置と,上記燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手段
    とを有する内燃機関の窒素酸化物浄化装置であって,上
    記燃料噴射制御手段は,機関出力発生のための圧縮上死
    点近傍での主燃料噴射指令と,上記触媒装置に炭化水素
    を供給するための,膨張行程又は排気行程での後噴射指
    令とを上記燃料噴射手段に対して発し,上記後噴射指令
    は,上記主燃料噴射指令の回数よりも少ない回数だけ発
    せられることを特徴とする内燃機関の窒素酸化物浄化装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1において,前記後噴射指令は,
    少なくとも1サイクル以上を含む限られた時間内におい
    ては,一部分の気筒に対してのみ発せられることを特徴
    とする窒素酸化物浄化装置。
  3. 【請求項3】 請求項1において,前記後噴射指令は,
    複数のサイクルに対して1回の割合で発せられることを
    特徴とする窒素酸化物浄化装置。
  4. 【請求項4】 請求項1,請求項2又は請求項3におい
    て,前記後噴射指令は,複数の気筒に対して順次切換え
    て発せられることを特徴とする窒素酸化物浄化装置。
  5. 【請求項5】 気筒毎に設けられた燃料噴射手段と,窒
    素酸化物を還元浄化する,排気通路中に配設された触媒
    装置と,上記燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手
    段とを有する内燃機関の窒素酸化物浄化装置であって,
    上記燃料噴射制御手段は,排気ガス又は触媒装置の温度
    を検出する温度検出手段と,この温度検出手段の出力を
    受けて燃料噴射時期を補正変更する燃料噴射時期補正手
    段と,この燃料噴射時期補正手段の出力を受ける噴射指
    令手段とを有しており,上記燃料噴射制御手段は,機関
    出力発生のための圧縮上死点近傍での主燃料噴射指令
    と,上記触媒装置に炭化水素を供給するための,膨張行
    程又は排気行程における後噴射指令とを上記燃料噴射手
    段に対して発し,上記後噴射指令は,排気ガス又は触媒
    装置の温度が高いほど,主燃料噴射指令に対してより遅
    いタイミングで発せられることを特徴とする窒素酸化物
    浄化装置。
  6. 【請求項6】 気筒毎に設けられた燃料噴射手段と,窒
    素酸化物を還元浄化する,排気通路中に配設された触媒
    装置と,上記燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手
    段とを有する内燃機関の窒素酸化物浄化装置であって,
    上記燃料噴射制御手段は,排気ガス又は触媒装置の温度
    を検出する温度検出手段と,この温度検出手段の出力と
    設定値とを比較する比較演算手段と,この比較演算手段
    の出力を受けて燃料噴射時期を補正変更する燃料噴射時
    期補正手段と,この燃料噴射時期補正手段の出力を受け
    る噴射指令手段とを有しており,上記燃料噴射制御手段
    は,機関出力発生のための圧縮上死点近傍の主燃料噴射
    指令と,上記触媒装置に炭化水素を供給するための,膨
    張行程又は排気行程における後噴射指令とを上記燃料噴
    射手段に対して発し,排気ガス又は触媒装置の温度が触
    媒における吸着反応が生じ易い上記設定値より低い温度
    となった場合には,上記後噴射指令の発せられるタイミ
    ングは,その時の状態において触媒効率を良好にする所
    定のタイミングを中心にして,一定の範囲内において前
    後両方向に順次切換えて変更,揺動せしめられることを
    特徴とする窒素酸化物浄化装置。
  7. 【請求項7】 気筒毎に設けられた燃料噴射手段と,窒
    素酸化物を還元浄化する,排気通路中に配設された触媒
    装置と,上記燃料噴射手段を作動させる燃料噴射制御手
    段とを有する内燃機関の窒素酸化物浄化装置であって,
    上記燃料噴射制御手段は,排気ガス又は触媒装置の温度
    を検出する温度検出手段と,この温度検出手段の出力と
    設定値とを比較する比較演算手段と,この比較演算手段
    の出力を受けて燃料噴射時期を補正変更する燃料噴射時
    期補正手段と,この燃料噴射時期補正手段の出力を受け
    る噴射指令手段とを有しており,上記燃料噴射制御手段
    は,機関出力発生のための圧縮上死点近傍の主燃料噴射
    指令と,上記触媒装置に炭化水素を供給するための,膨
    張行程又は排気行程における後噴射指令とを上記燃料噴
    射手段に対して発し,排気ガス又は触媒装置の温度が触
    媒における吸着反応が生じ易い上記設定値より低い温度
    となった場合には,上記後噴射指令の発せられるタイミ
    ングは,その時の状態において触媒効率を良好にする所
    定のタイミングよりも遅らせて発せられ,その遅らせる
    時間はゼロから一定の値の範囲内で順次切換えて変更,
    揺動せしめられることを特徴とする窒素酸化物浄化装
    置。
  8. 【請求項8】 請求項5,請求項6又は請求項7におい
    て,前記後噴射指令は,請求項1〜請求項4のいずれか
    1項に記載したやり方に従って発せられることを特徴と
    する窒素酸化物浄化装置。
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