JPH08260642A - 建築部材用取付構造及びその施工法 - Google Patents

建築部材用取付構造及びその施工法

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JPH08260642A
JPH08260642A JP6059795A JP6059795A JPH08260642A JP H08260642 A JPH08260642 A JP H08260642A JP 6059795 A JP6059795 A JP 6059795A JP 6059795 A JP6059795 A JP 6059795A JP H08260642 A JPH08260642 A JP H08260642A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】手摺や付庇等の建築部材を水平部位構造体を貫
通して躯体に取り付けるに際し、防水施工と建築部材の
取付施工を切り離すことで施工を容易とし、且つ建築部
材の増設や撤去に対する自由度を向上させる。 【構成】埋込連結体1をコンクリート系パネルと断熱層
からなる水平部位本体4に形成された開口部6に挿入し
て躯体7に結合する。開口部6にモルタルを充填した
後、水平部位本体4の表面に防水層5を施工する。この
とき、埋込連結体1の高さが水平部位本体4の厚さと略
等しいため該水平部位本体4から突出することがなく、
建築部材8の有無に関わらず防水施工を単独の施工とし
て実施することが出来る。埋込連結体1の上部の防水層
5を切除し、防水筒体2の鍔体2bを防水層5にシール
接続すると共に、筒部2aに外部連結体3を挿通して埋
込連結体1の取付部1bに取り付ける。外部連結体3の
連結部3bに建築部材8を連結する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えば手摺や物干し
台,物置等の建築部材を防水性を維持して水平部位本体
と防水層を有する水平部位構造体を通して躯体に取り付
けるための取付構造と、その施工法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】鉄骨構造の躯体を有する建築物では、屋
根、特にベランダ等の陸屋根は水平部位本体と防水層を
有する水平部位構造体として構成されている。このよう
な屋根部分に手摺や付庇,物干し台,物置,アンテナ,
ソーラーパネル,温室等及びその他の建築部材を取り付
ける場合、取付強度を保証するためこれ等の建築部材を
水平部位構造体を通して躯体に連結するのが一般であ
る。
【0003】上記建築部材を取り付けることが出来る技
術として、例えば実公昭63-45468号に開示された躯体緊
結金具がある。この技術は、予め天井壁にネジ穴を形成
した筒体を躯体に取り付けて水平部位本体から突出させ
ておき、この水平部位本体に筒体に対応する部分を切り
欠いた防水シートを施工し、更に、筒体に鍔を有する筒
を装着して該鍔を防水シートに接着してなるものであ
り、筒と防水シートとの接着によって防水性を向上させ
ると共に、筒体を介して建築部材を躯体に取り付けるよ
うに構成したものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記各技術は、新築時
に建築部材を取り付けることを想定しており、増改築時
や建築部材の増設或いは取り付けられている建築部材の
撤去等は想定していない。このため、前記要求が生じた
ときは建築部材の取付部位に対応する部分の水平部位本
体と防水層の撤去及び再構築が必要となり、工事が大掛
かりになって多大な費用が必要になるという問題があ
る。
【0005】また将来取り付ける建築部材を想定して筒
体や部品を設置した場合、これ等が屋根,ベランダに突
出した状態で存在することとなり、美観を損ない且つ位
置によっては危険が伴うという問題が派生する。
【0006】費用を軽減するために、取り付けるべき建
築部材を防水層の上にのせ、根巻きコンクリートによっ
て固定する方法もあるが、この場合、取付強度が弱く、
且つ防水層に悪影響を及ぼす虞があり、好ましくはな
い。特に、根巻きコンクリートの施工は湿式工事である
ため施工性が悪いという問題もある。
【0007】また建築部材を取り付けるために躯体に固
着された部品を水平部位本体から突出させた状態で防水
シートを施工する場合、防水シートの前記部品に対応す
る位置で該シートの繋ぎ目を形成すると共に部品に対応
する部分を切り欠いて貼る必要があり、施工性が悪いと
いう問題がある。
【0008】本発明の目的は、美観を損なうことなく新
築後の建築部材の増設や撤去に容易に対応することが出
来る建築部材用取付構造と、防水施工が容易な施工法を
提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明に係る代表的な建築部材用取付構造は、水平部
位本体と防水層を有する水平部位構造体を通して躯体に
外部の建築部材を取り付けるための建築部材用取付構造
に於いて、前記水平部位構造体に設けられた開口部内に
埋め込まれると共に躯体に結合された埋込連結体と、前
記水平部位構造体から外方へ突出された筒部とその周囲
から半径方向に延長された鍔体を有し該鍔体が開口部周
縁の防水層にシール接続された防水筒体と、前記防水筒
体の筒部を通して埋込連結体に着脱自在に連結されると
共にその先端部に建築部材を連結するための連結部を有
する外部連結体とを備えたものである。
【0010】また本発明に係る建築部材用取付構造の施
工法は、水平部位本体と防水層を有する水平部位構造体
を通して躯体に外部の建築部材を取り付けるための建築
部材用取付構造の施工法に於いて、埋込連結体を前記水
平部位本体に設けられた開口部内に挿入して躯体に結合
した後、前記水平部位本体上に防水層を形成してその下
側に前記埋込連結体を埋め込み、次いで前記開口部を覆
う防水層部分を除去し、筒部とその外周から半径方向に
延長された鍔部を有する防水筒体の該鍔部を前記開口部
周縁の防水層にシール接続した後、先端部に建築部材を
連結するための連結部を有する外部連結体を前記防水筒
体の筒部を通して埋込連結体に着脱自在に連結すること
を特徴とするものである。
【0011】上記施工法に於いて、予め埋込連結体の外
部連結体を連結する取付部に該取付部を保護する保護部
材を取り付けて防水層の下側に埋め込んでおき、建築部
材を取り付ける必要が生じたとき、防水層部分を除去
し、防水筒体の鍔部を防水層にシール接続すると共に外
部連結体を防水筒体の筒部を通して埋込連結体に着脱自
在に連結することが好ましい。
【0012】
【作用】上記建築部材用取付構造(以下単に「取付構
造」という)では、埋込連結体と、防水筒体と、外部連
結体を備えたので、埋込連結体を水平部位本体と防水層
を有する水平部位構造体の開口部に埋め込むと共に躯体
に結合し、この埋込連結体に筒部と鍔体を有する防水筒
体を対向させて鍔部を防水層にシール接続し、且つ外部
連結体を防水筒体の筒部を通して埋込連結体に連結し、
該外部連結体に設けた連結部に建築部材を連結すること
で、この建築部材を躯体に連結することが出来る。
【0013】尚、水平部位とは必ずしも正確な水平を意
味するものではなく、建築物に於ける傾斜部を含む水平
に近い部分、例えば陸屋根部分,傾斜屋根,ベランダ等
を含むものとする。従って、水平部位本体を構成するコ
ンクリート系パネルとしては床用コンクリート系パネル
或いは屋根用コンクリート系パネルが用いられる。
【0014】埋込連結体が水平部位構造体に形成された
開口部に埋め込むことが出来、且つ外部連結体が防水筒
体の筒部を通して埋込連結体に着脱自在に連結出来るた
め、新築時に建築部材を取り付けるか否かに関わらず、
埋込連結体を適度な間隔を持って複数配置し、防水層に
よって覆っておくことで、建築部材を増設する際には該
防水層を部分的に切り欠いて埋め込まれた埋込連結体を
露出させて該建築部材を取り付けることが出来る。
【0015】また取り付けられている建築部材を撤去す
る場合には、外部連結体を取り外すと共に防水筒体を取
り外し、その後、埋込連結体の露出部分に防水層を施工
して覆うことで、突出物のない平坦な面を構成すること
が出来る。
【0016】また上記取付構造の施工法では、埋込連結
体を水平部位本体に設けられた開口部内に挿入して躯体
に結合し、その後、水平部位本体上に防水層を形成して
埋込連結体を水平部位構造体に埋め込むことが出来る。
そして開口部を覆う防水層の部分を除去し、筒部と鍔部
を有する防水筒体を埋込連結体に対向させて鍔部を開口
部周縁の防水層にシール接続すると共に防水筒体の筒部
に先端部に建築部材を連結する連結部を有する外部連結
体を通して該外部連結体を埋込連結体に連結すること
で、開口部の防水及び防水筒体を防水層を介して水平部
位構造体と一体化すると共に外部連結体を躯体に連結す
ることが出来る。
【0017】従って、外部連結体の連結部に建築部材を
連結することで、該建築部材を躯体に取り付けることが
出来る。特に、埋込連結体を水平部位本体の開口部に挿
入して躯体に結合したとき、該埋込連結体は水平部位本
体から突出することがない。このため、防水層を施工す
べき面が平坦面となり、防水シートに切り欠きを形成す
ることなく容易に施工することが出来る。
【0018】また埋込連結体の外部連結体を連結する取
付部に予め該取付部を保護する保護部材を取り付けて防
水層の下側に埋め込んでおき、建築部材を取り付ける必
要が生じたとき、防水層部分を除去し、防水筒体の鍔部
を防水層にシール接続すると共に外部連結体を防水筒体
の筒部を通して埋込連結体に連結することで、新築時に
想定していない建築部材を増設する際に、この増設工事
を容易に行うことが出来る。
【0019】
【実施例】以下、上記取付構造とその施工法の実施例に
ついて図を用いて説明する。図1は取付構造の構成を説
明する組立状態の断面図、図2は取付構造の構成を説明
する展開図、図3は建築部材の例を説明する図、図4は
建築部材の他の例を説明する図、図5は外部連結体に設
けた連結部の構成例を説明する図、図6は第1の施工法
の施工手順を説明する図、図7は第2の施工法に於ける
新築時に施工手順を説明する図、図8は第2の施工法に
於ける建築部材を増設する際の施工手順を説明する図で
ある。
【0020】先ず、図1〜図5により取付構造について
説明する。本発明は屋根、特にベランダを含む陸屋根に
後述する手摺等の建築部材8を取り付ける際に有利な取
付構造に関するものである。この取付構造は、埋込連結
体1と、防水筒体2と、外部連結体3とを備え、埋込連
結体1をALCパネルやPCパネル等からなるコンクリ
ート系パネル4a及びポリスチレン系発泡体等の断熱層
4bからなる水平部位本体4と該水平部位本体4の表面
に形成された塩化ビニール系或いはポリエチレン系樹脂
等によって構成された防水シートからなる防水層5を有
する水平部位構造体に形成された開口部6に挿入して躯
体7に結合させ、この埋込連結体1に防水筒体2を対向
させて防水層5にシール接続し、更に、防水筒体2を通
して外部連結体3を埋込連結体1に連結して構成されて
いる。そして外部連結体3に建築部材8を取り付けるこ
とで、該建築部材8を躯体7に取り付けることが可能で
ある。
【0021】水平部位構造体の構成は水平部位本体4と
防水層5を必須とする以外は特に限定するものではな
い。また水平部位本体4はコンクリート系パネルのみで
構成しても良い。水平部位構造体を歩行可能な屋上とし
て構成する場合、コンクリート系パネルからなる水平部
位本体4に防水シートを敷設し、該防水シートの上部に
防水モルタル等を打設して構成した構造、或いは上記し
た構造の断熱層の上部に強化セメント板を敷設し、該強
化セメント板の上部に防水シートによる防水層5を構成
した構造を採用することが可能である。
【0022】本実施例に係る建築部材の取付構造、更に
は、コンクリート系パネル及び断熱層からなる水平部位
本体4に図示しない強化セメント板を敷設した構造を有
する取付構造はベランダを含む歩行可能な陸屋根に特に
適用される。
【0023】外部連結体3に取り付ける建築部材8は一
義的に設定されるものではなく、例えば図3に示す手
摺,付庇或いは手摺と付庇の組合体があり、他の建築部
材8としては図4に示すソーラーパネル,物置,物干し
台、更には図示しないアンテナ等がある。何れにしても
本発明では建築部材を限定するものではなく、水平部位
本体と防水層を有する水平部位構造体の外部に躯体と連
結して取り付ける建築部材の全てを対象とすることが可
能である。
【0024】埋込連結体1は、本体部1aと取付部1b
とからなり、本体部1aは両端が開放された角パイプ状
の部材によって構成され、取付部1bは雌ネジを形成し
たパイプ状の部材によって構成されている。そして本体
部1aに取付部1bを溶接接合することで埋込連結体1
を構成している。
【0025】埋込連結体1の高さ(本体部1aの底部か
ら取付部1bの先端までの長さ)は、水平部位本体4の
厚さと等しいか或いは僅かに小さく形成され、該埋込連
結体1を水平部位本体4に形成された開口部6に挿入し
て躯体7に結合したとき、取付部1bが水平部位本体4
よりも突出することのないように構成されている。
【0026】埋込連結体1の躯体7に対する結合方式は
特に限定するものではない。本実施例ではボルト9a,
ナット9bによって躯体7に結合させているが、溶接に
より結合させても良いことは当然である。尚、埋込連結
体1を躯体7に結合した後、水平部位本体4の開口部6
であって水平部位本体4と取付部1bの外周との空間は
モルタル12によって充填される。このため、充填された
モルタル12は埋込連結体1の本体部1aの両端開口を通
して該本体部1aの内部にも充填されるが、取付部1b
の内部に充填されることはない。
【0027】防水筒体2は、筒部2aと鍔体2bとから
なり、筒部2aの一方側の端部に鍔体2bを接着或いは
溶接して構成されている。この防水筒体2は水平部位構
造体に形成された開口部6を防水保護する機能を有する
ものであり、鍔体2bが防水層5にシール接続される。
このため、防水筒体2は防水層5を構成する防水シート
の材質に対し接着又は溶接可能な材料を用いて構成され
ている。本実施例では防水筒体2は塩化ビニール系樹脂
等によって構成される。
【0028】筒部2aは降雨時の雫の跳ね返りを想定し
て充分な長さを有することが好ましい。筒部2aを充分
に長くすることによって該筒部2aに外部連結体3を挿
通した場合に両者の接続部に特別なシールを施す必要が
ない。また鍔体2bの外径は水平部位本体4に形成され
た開口部6の直径よりも大きいことが好ましい。
【0029】外部連結体3は、本体部3aと連結部3b
とからなり、本体部3aの一方の端部に埋込連結体1の
取付部1bに形成された雌ネジに対応する雄ネジが形成
され、他方の端部にフランジ状の連結部3bが溶接或い
はネジ結合等の手段で固着されている。
【0030】連結部3bの構造は特に限定するものでは
なく、例えば図5(a)に示すように、予めナット10b
を溶接して連結部3bを構成し、この連結部3bに建築
部材8を載置して上方からボルト10aを挿通すると共に
ナット10aに締結するようにしても良く、また同図
(b)に示すように、連結部3bにはボルト穴のみを形
成しておき、建築部材8側に形成した盲状にタップ穴8
aに下側からボルト10aを螺合するように構成しても良
い。後者の場合には、連結部3bに建築部材8を連結し
たとき天部に隙間が形成されることがなく、水に対する
シール性が良好であり且つボルト10aの頭が露出するこ
とがなく美観上有利である。
【0031】上記の如く構成された取付構造では、外部
連結体3の連結部3bに建築部材8を連結することによ
って、該建築部材8を外部連結体1,埋込連結体1を介
して躯体7に取り付けることが可能である。また外部連
結体3が貫通した防水層5は筒体2の鍔体2bとシール
接続されることで防水性を維持することが可能となり、
屋内側への水の浸透を防止することが可能である。
【0032】次に取付構造の第1の施工法について図6
により説明する。同図(a)に示すように、水平部位本
体4に形成された開口部6に埋込連結体1を挿入して躯
体7と結合し、開口部6にモルタル12を充填する。この
とき、埋込連結体1の取付部1bに形成された雌ネジを
保護する上で該取付部1bに外部連結体3を取り付けた
状態で充填することが好ましい。
【0033】開口部6に充填されたモルタル12が適度に
固まった後、同図(b)に示すように、埋込連結体1か
ら外部連結体3を取り外して防水施工を実施する。外部
連結体3が取り外された埋込連結体1は、高さが水平部
位本体4の厚さと略等しいため、該水平部位本体4から
突出することがない。従って、水平部位本体4の表面は
平坦面となり、防水シートに切り欠き等を形成すること
なく、一様に水平部位本体4の表面に施工することで防
水層5を形成することが可能である。このため、防水層
の施工を極めて効率良く、短時間で実施することが可能
となる。
【0034】次いで、同図(c)に示すように、埋込連
結体1に対応する防水層5を切除して埋込連結体1の取
付部1bを露出させる。その後、同図(d)に示すよう
に、防水筒体2の鍔体2bを防水層5に接触させるよう
にして埋込連結体1と対向して配置すると共に防水筒体
2の筒部1aに外部連結体3の本体部3aを挿通する。
そして防水筒体2の鍔体2bを防水層5にシール接続す
ると共に、外部連結体3を埋込連結体1に螺合して連結
する。
【0035】上記操作を埋込連結体1毎に行い、その
後、外部連結体3の連結部3bに所定の建築部材8を連
結することで、該建築部材8を躯体7に取り付けること
が可能である。この施工法は新築時に想定された建築部
材8を取り付ける場合に適用して有利である。
【0036】次に、取付構造の第2の施工法について図
7,図8により説明する。この第2の施工法は、予め新
築時に複数の埋込連結体1を水平部位構造体に埋め込ん
でおき、建築部材8の増設を必要としたとき、埋め込ま
れた埋込連結体1を露出させて防水筒体2,外部連結体
3を連結するように構成したものである。
【0037】先ず、図7(b)に示すように、新築時に
複数の埋込連結体1を水平部位本体4の開口部6に挿入
して躯体7に所定のピッチで結合しモルタル12を充填す
る。このとき、埋込連結体1の取付部1bに形成された
雌ネジに、同図(a)に示すように、保護部材となる保
護キャップ11を取り付けておき、雌ネジの保護及び防水
層5の保護をはかることが必要である。
【0038】即ち、取付部1bに保護キャップ11を取り
付けておかない場合、取付部1bの内部は空洞であり、
該取付部1bの上部に防水層5を貼ったとき、この防水
層5は強度的な支持部材が全くなく、極めて弱い部分と
なる。このため、取付部1bに保護キャップ11を取り付
けることで、該キャップ11により防水層5を支持するこ
とが可能となり、該防水層5の強度を向上させることが
可能となる。また取付部1bに保護キャップ11を取り付
けておくことで、モルタル12を充填する際にモルタル12
が取付部1bのネジ部を汚染することなく、充填作業を
容易に実施することが可能となる。
【0039】開口部6に充填されたモルタル12が適度に
固まった後、同図(c)に示すように、埋込連結体1の
取付部1bに保護キャップ11を取り付けた状態で防水施
工を実施する。このとき、埋込連結体1は水平部位本体
4から突出することがなく、防水層の施工を極めて効率
良く、短時間で実施することが可能となる。
【0040】建築部材8を増設する予定がないとき、埋
込連結体1は防水層5によって覆われた状態で水平部位
構造体の内部に残置される。従って、水平部位構造体の
表面は平坦面を維持することとなり、美観を損なうこと
がなく、また埋込連結体1がベランダ等に埋め込まれて
いる場合には突出物の存在に伴う危険がない。
【0041】建築部材8を増設する必要が生じたとき、
図8(a)に示すように、建築部材8の設置位置に対応
する埋込連結体1の上部の防水層5を切除して埋込連結
体1の取付部1bを露出させる。その後、同図(b)に
示すように、防水筒体2の鍔体2bを防水層5に接触さ
せるようにして埋込連結体1と対向して配置し、防水筒
体2の鍔体2bを防水層5にシール接続した後、防水筒
体2の筒部1aに外部連結体3の本体部3aを挿通して
埋込連結体1に螺合して連結する。
【0042】尚、埋込連結体1に対する外部連結体3の
連結と防水層5に対する防水筒体2のシール接続の施工
順位は特に限定するものではなく、現場の状況に応じて
適宜決定することが好ましい。
【0043】また設置してある建築部材8を撤去する場
合には、外部連結体3から建築部材8を取り外した後、
外部連結体3を埋込連結体1から取り外すと共に防水筒
体2を防水層5から除去し、取付部1bに保護キャップ
11を取り付けた後、防水筒体2を取り外した部分を覆う
ように防水シートを配置して既存の防水層5に接着或い
は溶接することで、突出物をなくして建築部材8を撤去
することが可能である。
【0044】
【発明の効果】以上詳細に説明したように本発明に係る
取付構造では、防水層に対し大幅に手を加えることなく
埋込連結体及び外部連結体を介して建築部材を強固に躯
体に取り付け或いは取り外すことが出来る。このため、
増改築時やメンテナンス等に対する対応が容易となり、
且つ建物の寿命をのばすことが出来る。
【0045】また本発明に係る第1の施工法では、埋込
連結体が水平部位本体の内部に埋め込まれるため、防水
施工を容易に実施することが出来る。即ち、防水施工と
建築部材の躯体への取付施工を切り離して実施すること
が出来る。このため、夫々の施工を確実に実施すること
が可能となり、信頼性を向上させることが出来る。
【0046】また第2の施工法では、将来にわたる建築
部材の増設が可能となり、且つ建築部材を設置するまで
の間、水平部位構造体から突出物のない状態を維持する
ことが出来る。このため、美観を損なうことがなく且つ
危険を伴うことなく建築部材の設置に対する自由度を向
上させると共に建築部材を増設する際の費用が大幅に嵩
むことがない。
【0047】特に、埋込連結体の取付部に保護部材を取
り付けた状態で防水層の下側に埋め込んでおくことで、
取付部に形成されたネジ部がモルタルによって汚染され
ることがなく、且つ防水層の取付部に対応する部分を支
持して強度を保障することが出来る等の特徴を有するも
のである。
【図面の簡単な説明】
【図1】取付構造の構成を説明する組立状態の断面図で
ある。
【図2】取付構造の構成を説明する展開図である。
【図3】建築部材の例を説明する図である。
【図4】建築部材の他の例を説明する図である。
【図5】外部連結体に設けた連結部の構成例を説明する
図である。
【図6】第1の施工法の施工手順を説明する図である。
【図7】第2の施工法に於ける新築時に施工手順を説明
する図である。
【図8】第2の施工法に於ける建築部材を増設する際の
施工手順を説明する図である。
【符号の説明】
1 埋込連結体 1a 本体部 1b 取付部 2 防水筒体 2a 筒部 2b 鍔体 3 外部連結体 3a 本体部 3b 連結部 4 水平部位本体 5 防水層 6 開口部 7 躯体 8 建築部材 9a,10a ボルト 9b,10b ナット 11 保護キャップ 12 モルタル

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水平部位本体と防水層を有する水平部位
    構造体を通して躯体に外部の建築部材を取り付けるため
    の建築部材用取付構造に於いて、前記水平部位構造体に
    設けられた開口部内に埋め込まれると共に躯体に結合さ
    れた埋込連結体と、前記水平部位構造体から外方へ突出
    された筒部とその周囲から半径方向に延長された鍔体を
    有し該鍔体が開口部周縁の防水層にシール接続された防
    水筒体と、前記防水筒体の筒部を通して埋込連結体に着
    脱自在に連結されると共にその先端部に建築部材を連結
    するための連結部を有する外部連結体とを備えたことを
    特徴とする建築部材用取付構造。
  2. 【請求項2】 水平部位本体がコンクリート系パネルと
    断熱層により構成された請求項1記載の建築部材用取付
    構造。
  3. 【請求項3】 外部連結体が埋込連結体にネジ結合され
    る請求項1又は2記載の建築部材用取付構造。
  4. 【請求項4】 水平部位本体と防水層を有する水平部位
    構造体を通して躯体に外部の建築部材を取り付けるため
    の建築部材用取付構造の施工法に於いて、埋込連結体を
    前記水平部位本体に設けられた開口部内に挿入して躯体
    に結合した後、前記水平部位本体上に防水層を形成して
    その下側に前記埋込連結体を埋め込み、前記開口部を覆
    う防水層部分を除去した後、筒部とその外周から半径方
    向に延長された鍔部を有する防水筒体の該鍔部を前記開
    口部周縁の防水層にシール接続すると共に先端部に建築
    部材を連結するための連結部を有する外部連結体を前記
    防水筒体の筒部を通して埋込連結体に着脱自在に連結す
    ることを特徴とする建築部材用取付構造の施工法。
  5. 【請求項5】 予め埋込連結体の外部連結体を連結する
    取付部に該取付部を保護する保護部材を取り付けて防水
    層の下側に埋め込んでおき、建築部材を取り付ける必要
    が生じたとき、防水層部分を除去し、防水筒体の鍔部を
    防水層にシール接続すると共に外部連結体を防水筒体の
    筒部を通して埋込連結体に着脱自在に連結することを特
    徴とする請求項4記載の建築部材用取付構造の施工法。
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