JPH08260438A - 水際構造物における衝撃波力の発生防止装置 - Google Patents

水際構造物における衝撃波力の発生防止装置

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JPH08260438A
JPH08260438A JP8598595A JP8598595A JPH08260438A JP H08260438 A JPH08260438 A JP H08260438A JP 8598595 A JP8598595 A JP 8598595A JP 8598595 A JP8598595 A JP 8598595A JP H08260438 A JPH08260438 A JP H08260438A
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方人 山本
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稔 半沢
Tomoki Buniyou
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Abstract

(57)【要約】 【目的】水際構造物における衝撃波力の発生防止装置を
得ることを目的とする。 【構成】桟橋構造物などの水際構造物における上床板の
下側面に一端部を閉塞した管状体を配設し、この管状体
の下側面に沿って一もしくはそれ以上の通孔を開設する
とともに他端部側を前記上床板の側方もしくは上方にお
いて大気と連通する。この衝撃波力発生防止装置では、
波面と上床板下面と後壁に囲まれた空間に閉じ込められ
た空気は波面の上下動による圧力変化によって管状体を
介して逐次外部に放散されるものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、桟橋やカーテンウォ
ール型式の防波堤など水際に構築される構造物に滞留し
た空気が圧縮されることにより生じる衝撃波力の発生を
防止する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術および発明が解決すべき課題】一般に、桟
橋やカーテンウォール型式の防波堤などの水際構造物に
おいては、波浪の来襲時に、波面と構造物の上床板下面
および後壁(控え工前面壁)に囲まれた空間に閉じ込め
られた空気が次第に圧縮され、その条件によっては衝撃
的な波力となって構造物の接続部や支持杭の支持力など
に悪影響を与えることが知られている。
【0003】このような事情から従来のこの種の水際構
造物では、上床板の適所に通孔を開設するとともにこの
通孔に落下防止のためのグレーチングを施し、波面と上
床板下面と後壁に囲まれた空間に閉じ込められた空気を
この通孔を介して外部に放散するなどの工夫がなされて
いるが、大波浪が襲来したりするとこの通孔からは空気
だけでなく海水が噴出して人や車両の通行の妨げとなる
だけなく、既設の水際構造物の上床板では通孔を開設す
るのが困難であるため、このような衝撃波力は避けられ
ないとされていた。
【0004】
【課題の解決手段】そこで、この発明では水際構造物に
おける上床板の下側面に一端部を閉塞した管状体を一も
しくはそれ以上配設し、この管状体の下側面に沿って一
もしくはそれ以上の通孔を開設するとともに他端部側を
上床板の側方もしくは上方において大気と連通し、波面
と上床板下面と後壁に囲まれた空間に閉じ込められた空
気を前記管状体を介して逐次外部に放散することによ
り、衝撃波力の発生を防止しようとするものである。
【0005】この場合、上床板の下側面に配設する管状
体は、波の進行方向に沿って所定間隔で配設したり、あ
るいは波の進行方向と直交する方向に沿って所定間隔で
配設した複数のパイプ管で構成し、これらのパイプ管の
他端部側を連通管に接続してこの連通管を大気と連通す
る構成を採用するのが好適である。また、水際構造物を
新設する場合は、管状体を上床板に埋設配置することも
できる。
【0006】
【作用】この発明に係る衝撃波力の発生防止装置では、
波面と上床板下面と後壁に囲まれた空間に閉じ込められ
た空気は、波面の上下動による圧力変化によって管状体
を介して外部に逐次放散されるので圧縮されることはな
い。
【0007】
【実施例】次に、本発明に係る水際構造物における衝撃
波力の発生防止装置の好適な実施例として、桟橋構造物
における衝撃波力の発生防止装置を例示し、添付図面を
参照しながら以下詳細に説明する。なお、本発明はこの
実施例に限定されるものではなく、例えば、カーテンウ
ォール型式の防波堤などにも好適に採用することがで
き、本発明の精神を逸脱しない範囲内において種々の設
計変更をなし得ることは勿論である。
【0008】図1〜図3において、参照符号10は桟橋
構造物を示し、この桟橋構造物10は控え工としての護
岸12の前面に桟橋本体を形成する上床板14を配設す
るとともにこの上床板14を、例えば、鋼管製の支持杭
16によって支承する構成となっている。なお、前記上
床板14の前面には垂直下方向に延在する前垂部18が
形成されている。
【0009】そして、このように構成される桟橋構造物
10には衝撃波力の発生防止装置20が付設されてい
る。すなわち、この防止装置20は、上床板14の下側
面において波の進行方向に沿って所定間隔で配設した複
数のパイプ管22を有し、これらのパイプ管22の先端
部22aを閉塞するとともにその下側面には通孔24を
所定間隔で開設し、各パイプ管22の他端部22b側を
前記前垂部18の内側において波の進行方向と直交する
方向に配設した連通管26に接続し、さらに前記連通管
26の端部開口部28を上床板14の側部において大気
と連通することにより構成されている。なお、この場
合、パイプ管22の径と通孔24の大きさおよび開設間
隔は水際構造物の設置条件などに応じて適宜設定する。
【0010】また、前記上床板14の下側面に配設する
パイプ管22を、図4のように、波の進行方向と直交す
る方向に沿って所定間隔で配設し、これらのパイプ管2
2の他端部22b側を上床板14の側部において連通管
26に接続するとともにこの連通管26の端部開口部2
8を大気に連通するように構成しても良いが、この場合
は、桟橋構造物10における波の進行方向と直交する方
向の長さが所定の長さ以上になるときは、適宜連通管2
6を配設するのが好ましい。
【0011】このように構成した本発明に係る衝撃波力
の発生防止装置20を備える桟橋構造物10では、波面
と上床板14下面と後壁(護岸12前面壁)に囲まれた
空間Aに閉じ込められた空気は、波面の上下動による圧
力変化によって通孔24からパイプ管22に流入し、こ
のパイプ管22と接続する連通管26の端部開口部28
から逐次外部放散されことになる。従って、空間Aの空
気の圧力は上昇せず、衝撃的な波力の発生を確実に防止
することができるものである(図2参照)。
【0012】さらに、図5は、上床板14を形成する際
にパイプ管22を埋設配置するとともにこのパイプ管2
2の下面(上床板14の下面)に通孔24を開設した新
設の桟橋構造物10であるが、この場合も、前述と同様
の効果を奏することができることは言うまでもない。
【0013】また、図6および図7は、本発明に係る衝
撃波力の発生防止装置を付設した桟橋構造物と通常の桟
橋構造物を比較するため水理実験によって行った波力測
定の結果である(なお、図6において、水平波力の正の
値は後壁に作用する岸向きの波力を表わし、負の値は同
様に沖向きの波力を表すものである)。
【0014】この測定結果によると、入射波高が大きく
なって波面と上床板下面と後壁に囲まれた空間Aに空気
が閉じ込められるような状態になると、本発明に係る衝
撃波力の発生防止装置を付設した桟橋構造物の後壁に作
用する水平波力の値は通常の桟橋構造物に作用する水平
波力の概ね60〜75%程度に低減され(図6参照)、
また鉛直波力(揚圧力)の値も通常の桟橋構造物に作用
する鉛直波力の概ね70〜80%程度に低減される(図
7参照)。そしてこのように波力が低減されるというこ
とは、空間Aに空気が閉じ込められるような状態になっ
ても、空気が圧縮されずに逐次放散されて衝撃波力の発
生を防止することができることを示している。なお、前
記測定結果ではこれらの波力の低減率は入射波の周期が
長くなるほど大きくなることも確認された。
【0015】
【発明の効果】先に述べたように、本発明に係る衝撃波
力の発生防止装置によれば、波面と上床板下面と後壁に
囲まれる空間に滞留した空気を波面の上下動による圧力
変化によって管状体を介して外部に逐次放散するので、
この滞留した空気に起因する衝撃的波力の発生を防止す
ることができ、従って、水際構造物の耐久性の向上を図
ることができる。
【0016】また、水際構造物に作用するこのような衝
撃的波力の解消(波力の低下)は、支持杭の根入れ長、
杭径、上床板厚の低減等を図ることができ、さらには、
上床板(上部工)の形成時に通常使用されている木製型
枠の損傷も阻止できるのでこの種の水際構造物の構築の
容易化も図ることができるなど種々の利点を有するもの
である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る衝撃波力の発生防止装置を備える
水際構造物としての桟橋構造物の側面説明図である。
【図2】図1に示す桟橋構造物の上床板と後壁および波
面とで囲まれた空間A閉じ込められた空気が、波面の上
下動によって外部に放散される状態の説明図である。
【図3】図1に示す桟橋構造物の一部切欠斜視図であ
る。
【図4】本発明に係る衝撃波力の発生防止装置を備える
水際構造物としての別の桟橋構造物の図3に対応する一
部切欠斜視図である。
【図5】本発明に係る衝撃波力の発生防止装置を備える
新設の桟橋構造物の説明図である。
【図6】本発明に係る衝撃波力の発生防止装置を備える
桟橋構造物と通常の桟橋構造物の後壁に作用する水平波
力の測定結果を示す図表である。
【図7】本発明に係る衝撃波力の発生防止装置を備える
桟橋構造物と通常の桟橋構造物に作用する鉛直波力(揚
圧力)の測定結果を示す図表である。
【符号の説明】
10 桟橋構造物、 12 護岸(控え工)、 14
上床板、16 支持杭、 18 前垂部、 2
0 衝撃波力発生防止装置、22 パイプ管、 24
通孔、 26 連通管、28 端部開口
部、

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】水際構造物における上床板の下側面に一端
    部を閉塞した管状体を配設し、この管状体の下側面に沿
    って一もしくはそれ以上の通孔を開設するとともに他端
    部側を前記上床板の側方もしくは上方において大気と連
    通することを特徴とする水際構造物における衝撃波力の
    発生防止装置。
  2. 【請求項2】上床板の下側面に配設する管状体は、波の
    進行方向に沿って所定間隔で配設した所定径のパイプ管
    からなり、これらのパイプ管の他端部側を連通管に接続
    してこの連通管を大気と連通することからなる請求項1
    に記載の水際構造物における衝撃波力の発生防止装置。
  3. 【請求項3】上床板の下側面に配設する管状体は、波の
    進行方向と直交する方向に沿って所定間隔で配設した所
    定径のパイプ管からなり、これらのパイプ管の他端部側
    を連通管に接続してこの連通管を上床板の側方において
    大気と連通することからなる請求項1に記載の水際構造
    物における衝撃波力の発生防止装置。
  4. 【請求項4】管状体を上床板に埋設配置することからな
    る請求項1〜請求項3のいずれかの項に記載の水際構造
    物における衝撃波力の発生防止装置。
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