JPH08259472A - 線状α−オレフィンの製造方法 - Google Patents

線状α−オレフィンの製造方法

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JPH08259472A
JPH08259472A JP7088891A JP8889195A JPH08259472A JP H08259472 A JPH08259472 A JP H08259472A JP 7088891 A JP7088891 A JP 7088891A JP 8889195 A JP8889195 A JP 8889195A JP H08259472 A JPH08259472 A JP H08259472A
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JP
Japan
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bis
component
olefin
zirconium
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Application number
JP7088891A
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English (en)
Inventor
Hiromi Tanada
広美 棚田
Masanobu Taniguchi
政信 谷口
Isao Maruyama
功 丸山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Maruzen Petrochemical Co Ltd
Original Assignee
Maruzen Petrochemical Co Ltd
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Publication date
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  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】 一般式ZrR1 nCp4-n (R1はアルコキシ
基、フェノキシ基、ピリジルオキシ基等、Cpはジシク
ロペンタジエニル基等)で表わされるジルコニウム化合
物と、一般式AlR2 m3-m (R2はアルキル基、Xは
ハロゲン原子)で表わされる有機アルミニウム化合物と
からなる触媒の存在下に、エチレンを重合して線状α−
オレフィンを製造する方法。 【効果】 特定の触媒を使用したことにより、(1)炭
素数4〜12の線状α−オレフィンを97%以上という
高い選択率で製造できる。また、(2)得られる線状α
−オレフィンの純度も極めて高い。線状α−オレフィン
は、ポリオレフィン製造用コモノマーや界面活性剤原料
等の各種用途に使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリオレフィン製造用
原料等に有用な線状α−オレフィンの製造方法に関す
る。さらに詳しくは、エチレンの低重合によりオリゴマ
ーを製造する(以下で、オリゴマー化と呼称する場合が
ある)方法で、比較的低級の線状α−オレフィン、特に
炭素数4〜12の線状α−オレフィンを選択的に、かつ
高純度で製造する方法に関する。一般にエチレンのオリ
ゴマー化によって得られる線状α−オレフィン(以下、
α−オレフィンと略記する)は炭素数の異なるα−オレ
フィンの混合物であり、その組成によって用途が異なっ
ている。そのうち、炭素数4〜8のα−オレフィンは、
主に直鎖状低密度ポリエチレンの製造用コモノマーとし
て使用され、また、炭素数10〜12のα−オレフィン
は界面活性剤の原料等に使用されている。
【0002】
【従来の技術】α−オレフィンの製造方法のうち、エチ
レンのオリゴマー化による製造方法としては種々の方法
が知られており、例えば、触媒としてトリアルキルアル
ミニウムを用いてエチレンをオリゴマー化する方法、ニ
ッケル系触媒を用いる方法などが挙げられる。しかし、
前者はトリアルキルアルミニウムを化学量論的に用いな
くてはならないため、不経済である。一方後者は炭素数
16以上のオレフィンが相当量生成するうえ、不均化反
応がおこることにより生成した内部オレフィンの含有率
が高くなるため、得られるα−オレフィンの純度が低
い、等それぞれ大きな欠点があった。近年、触媒効率す
なわち触媒単位量当りのエチレンの転化率を向上させる
ため、ジルコニウム化合物を有機アルミニウム化合物と
組み合わせた触媒を使用する方法が各種提案されてい
る。このジルコニウム化合物を触媒成分とする方法の内
容は、さらに詳しく分析すると(1)比較的汎用のジル
コニウム化合物を触媒成分とし、有機アルミニウム成分
を特定の組成とする方法(特開平6−32745号)、
(2)比較的汎用のジルコニウム化合物と有機アルミニ
ウム化合物を使用し、特定の有機化合物を第3成分とし
て添加する方法(特許出願公表平5−505402
号)、(3)触媒成分として特殊なジルコニウム化合物
を使用する方法(特開昭58−201729号)等であ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、前記特開平6
−32745号に記載の方法は、高圧の重合条件を必要
とし、生成する低級α−オレフィン(炭素数4〜10)
の純度も必ずしも高くない。また、特許出願公表平5−
505402号の方法は、望ましくない固体ポリマーが
副生物として生成する。さらに特開昭58−20172
9号の方法は、選択率のレベルはかなり高いが、炭素数
14以上の高級α−オレフィンの生成量はなお高レベル
で、さらに低減させることが望まれる。従って本発明の
目的は直鎖状低密度ポリエチレンの共重合用コモノマー
や界面活性剤原料等として有用な炭素数4〜12のα−
オレフィンを選択的に、かつ高純度で製造する方法を提
供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】このような実情に鑑み、
本発明者等は鋭意検討した結果、エチレンのオリゴマー
化において、触媒として後述するシクロペンタジエニル
基とアルコキシ基やアリールオキシ基等を有する特定の
ジルコニウム化合物と有機アルミニウム化合物とを組み
合わせて用いることにより、高級のα−オレフィンやワ
ックス、ポリマー等の副生を伴うことなく、炭素数4〜
12のα−オレフィンを選択的に、かつ高純度で製造で
きることを見出し、本発明を完成するに至った。即ち、
本発明は、ジルコニウム化合物である成分(A)と有機
アルミニウム化合物である成分(B)からなる触媒の存
在下に、エチレンを重合し、線状α−オレフィンを製造
する方法において、成分(A)として下記一般式
〔I〕、 ZrR1 nCp4-n 〔I〕 (式中、R1 はハロゲン原子で置換されていてもよい炭
素数1〜20のアルコキシ基またはアルキルチオ基;ハ
ロゲン原子および/またはアルキル基で置換されていて
もよい炭素数6〜12のアリールオキシ基またはアリー
ルチオ基;またはヘテロ環状オキシ基を表し、但しR1
がアリールオキシ基の場合、2個のアリール基がメチレ
ン基で結合したメチレンビスアリールオキシ基を含む。
Cpは炭素数5〜20の単環あるいは多環の共役π電子
を有する炭化水素基を表し、nは2または3の数を表
す。)で表されるジルコニウム化合物を使用し、成分
(B)として下記一般式〔II〕、 AlR2 m3-m 〔II〕 (式中、R2 は炭素数1〜20のアルキル基を表し、X
はハロゲン原子を表し、mは1、1.5、2から選ばれ
る数を表す。)で表される有機アルミニウム化合物を使
用することを特徴とする線状α−オレフィンの製造方法
である。
【0005】以下、本発明を具体的に説明する。本発明
の方法において、触媒成分(A)として使用されるジル
コニウム化合物は、下記一般式〔I〕で表わされる。 ZrR1 nCp4-n 〔I〕 (式中、R1 はハロゲン原子で置換されていてもよい炭
素数1〜20のアルコキシ基またはアルキルチオ基;ハ
ロゲン原子および/またはアルキル基で置換されていて
もよい炭素数6〜12のアリールオキシ基またはアリー
ルチオ基;またはヘテロ環状オキシ基を表し、但しR1
がアリールオキシ基の場合、2個のアリール基がメチレ
ン基で結合したメチレンビスアリールオキシ基を含む。
Cpは炭素数5〜20の単環あるいは多環の共役π電子
を有する炭化水素基を表し、nは2または3の数を表
す。)
【0006】一般式〔I〕のR1 としては、一価の基と
してたとえばメトキシ基、エトキシ基、2,2,2−ト
リフルオロエトキシ基、n−ブトキシ基、t−ブトキシ
基、メチルチオ基、エチルチオ基、n−ブチルチオ基、
フェノキシ基、4−クロロフェノキシ基、4−フルオロ
フェノキシ基、2,4−ジフルオロフェノキシ基、4−
t−ブチルフェノキシ基、2,6−ジメチルフェノキシ
基、フェニルチオ基、2−ピリジルオキシ基等、が例示
される。また、n=2の場合に相当する2価の基とし
て、2,2′−メチレンビスフェノキシ基のように2つ
のフェノキシ基が1つのメチレン結合で結合したメチレ
ンビスアリールオキシ基等が挙げられる。
【0007】一般式〔I〕において、Cpで表される不
飽和炭化水素基としては、例えば、シクロペンタジエニ
ル基、メチルシクロペンタジエニル基、ペンタメチルシ
クロペンタジエニル基、インデニル基等が挙げられる。
【0008】一般式〔I〕で表される具体的なジルコニ
ウム化合物としては、例えば、ジシクロペンタジエニル
ジメトキシジルコニウム、ビス(2,2,2−トリフル
オロエトキシ)ジシクロペンタジエニルジルコニウム、
ビス(t−ブトキシ)ジシクロペンタジエニルジルコニ
ウム、ビス(メチルチオ)ジシクロペンタジエニルジル
コニウム、ジシクロペンタジエニルジフェノキシジルコ
ニウム、ビス(4−クロロフェノキシ)ジシクロペンタ
ジエニルジルコニウム、ビス(4−フルオロフェノキ
シ)ジシクロペンタジエニルジルコニウム、ビス(2,
4−ジフルオロフェノキシ)ジシクロペンタジエニルジ
ルコニウム、ビス(3,5−ジクロロフェノキシ)ジシ
クロペンタジエニルジルコニウム、ビス(4−t−ブチ
ルフェノキシ)ジシクロペンタジエニルジルコニウム、
ビス(2−ピリジルオキシ)ジシクロペンタジエニルジ
ルコニウム、ジシクロペンタジエニル(2,2′−メチ
レンビスフェノキシ)ジルコニウム、ジシクロペンタジ
エニルジフェニルチオジルコニウム、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)ジメトキシジルコニウム、ビス(メ
チルシクロペンタジエニル)ビス(2,2,2−トリフ
ルオロエトキシ)ジルコニウム、ビス(t−ブトキシ)
ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、ビ
ス(メチルシクロペンタジエニル)ビス(メチルチオ)
ジルコニウム、ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジ
フェノキシジルコニウム、ビス(4−クロロフェノキ
シ)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ム、ビス(4−フルオロフェノキシ)ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)ジルコニウム、ビス(2,4−ジフ
ルオロフェノキシ)ビス(メチルシクロペンタジエニ
ル)ジルコニウム、ビス(3,5−ジクロロフェノキ
シ)ビス(メチルシクロペンタジエニル)ジルコニウ
ム、ビス(4−t−ブチルフェノキシ)ビス(メチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウム、ビス(メチルシク
ロペンタジエニル)ビス(2−ピリジルオキシ)ジルコ
ニウム、ビス(メチルシクロペンタジエニル)2,2′
−メチレンビスフェノキシジルコニウム、ビス(シクロ
ペンタジエニル)ジフェニルチオジルコニウム、ビス
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジメトキシジル
コニウム、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)
ビス(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ジルコニウ
ム、ビス(t−ブトキシ)ビス(ペンタメチルシクロペ
ンタジエニル)ジルコニウム、ビス(メチルチオ)ビス
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、
ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジフェノキ
シジルコニウム、ビス(4−クロロフェノキシ)ビス
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、
ビス(4−フルオロフェノキシ)ビス(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)ジルコニウム、ビス(2,4−ジ
フルオロフェノキシ)ビス(ペンタメチルシクロペンタ
ジエニル)ジルコニウム、ビス(3,5−ジクロロフェ
ノキシ)ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジ
ルコニウム、ビス(4−t−ブチルフェノキシ)ビス
(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ジルコニウム、
ビス(ペンタメチルシクロペンタジエニル)ビス(2−
ピリジルオキシ)ジルコニウム、ビス(ペンタメチルシ
クロペンタジエニル)2,2′−メチレンビスフェノキ
シジルコニウム、ビス(ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル)ジフェニルチオジルコニウム、ビス(インデニ
ル)ジメトキシジルコニウム、ビス(インデニル)ビス
(2,2,2−トリフルオロエトキシ)ジルコニウム、
ビス(t−ブトキシ)ビス(インデニル)ジルコニウ
ム、ビス(インデニル)ビス(メチルチオ)ジルコニウ
ム、ビス(インデニル)ジフェノキシジルコニウム、ビ
ス(4−クロロフェノキシ)ビス(インデニル)ジルコ
ニウム、ビス(4−フルオロフェノキシ)ビス(インデ
ニル)ジルコニウム、ビス(2,4−ジフルオロフェノ
キシ)ビス(インデニル)ジルコニウム、ビス(3,5
−ジクロロフェノキシ)ビス(インデニル)ジルコニウ
ム、ビス(4−t−ブチルフェノキシ)ビス(インデニ
ル)ジルコニウム、ビス(インデニル)ビス(2−ピリ
ジルオキシ)ジルコニウム、2,2′−メチレンビスフ
ェノキシビス(インデニル)ジルコニウム、ビス(イン
デニル)ジフェニルチオジルコニウム、シクロペンタジ
エニルトリフェノキシジルコニウム、シクロペンタジエ
ニルトリメトキシジルコニウム、等があげられる。本発
明においては、このうちジシクロペンタジエニルジメト
キシジルコニウム、ビス(2−ピリジルオキシ)ジシク
ロペンタジエニルジルコニウム、ジシクロペンタジエニ
ル(2,2′−メチレンビスフェノキシ)ジルコニウ
ム、等が好適に使用できる。成分(A)のジルコニウム
化合物は単独で用いても、2種以上混合して用いてもよ
い。
【0009】もう一つの触媒成分である(B)成分は、
下記一般式〔II〕で表わされる有機アルミニウム化合物
である。 AlR2 m3-m 〔II〕 (式中、R2 は炭素数1〜20のアルキル基を表し、X
はハロゲン原子を表し、mは1、1.5または2から選
ばれる数を表す。)
【0010】一般式〔II〕中で、R2 で示される炭素数
1〜20のアルキル基としては、直鎖、分岐鎖のいずれ
でもよく、その炭素数は好ましくは、1〜16、さらに
好ましくは1〜12である。Xで示されるハロゲン原子
として塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましい。な
お、mは1、1.5または2から選ばれる数である。
【0011】有機アルミニウム化合物の具体例として
は、例えばジメチルアルミニウムクロリド、ジエチルア
ルミニウムクロリド、ジ−n−プロピルアルミニウムク
ロリド、ジイソプロピルアルミニウムクロリド、ジ−n
−ブチルアルミニウムクロリド、ジイソブチルアルミニ
ウムクロリド、ジヘキシルアルミニウムクロリド、ジド
デシルアルミニウムクロリド、ジエチルアルミニウムブ
ロミド、エチルアルミニウムセスキクロリド、ブチルア
ルミニウムセスキクロリド、エチルアルミニウムセスキ
ブロミド、エチルアルミニウムジクロリド、エチルアル
ミニウムジブロミド等があげられる。本発明において
は、このうちジエチルアルミニウムクロリド、エチルア
ルミニウムセスキクロリドを用いることが好ましい。こ
れらの有機アルミニウム化合物は、一種類のみを用いて
もよいし、二種類以上を組み合わせて用いてもよい。
【0012】本発明の触媒は、本質的に成分(A)およ
び成分(B)からなるが、第3成分を含んでもよい。こ
のような第3成分は、リン、窒素またはイオウを含む化
合物からなる配位性有機化合物であり、これらの使用に
より、一般に直鎖α−オレフィン生成の選択率を向上さ
せることができる。具体的には、リン化合物として、例
えばトリフェニルホスフィン、トリエチルホスフィン、
トリブチルホスフィン等のホスフィン類、また窒素化合
物としては、例えばメチルアミン、エチルアミン、プロ
ピルアミン、アニリン、ベンジルアミン、ジエチルアミ
ン、ジブチルアミン、トリメチルアミン、トリエチルア
ミン等の有機アミン類が挙げられる。さらに、イオウ化
合物としては、例えば硫化ジメチル、硫化ジエチル、2
硫化ジメチル、2硫化ジエチル、2硫化ジフェニル、チ
オフェン等が挙げられる。
【0013】本発明の方法では重合反応系中に成分
(A)と成分(B)の両者が存在すればよいが、成分
(A)と成分(B)をあらかじめ混合し、得られた触媒
を反応に供するのが好ましい。成分(A)と成分(B)
とを混合して本発明で用いる触媒を調製するには、通常
成分(A)と成分(B)とを炭化水素系溶媒中、0〜6
0℃で混合する。この場合、成分(A)を0.001〜
1.0mol/1、成分(B)を0.02〜5mol/
1の濃度となるように溶媒に溶解したものを混合するこ
とが好ましい。また、成分(A)と成分(B)の使用量
は、成分(B)の成分(A)に対するモル比で1〜10
0、好ましくは10〜60である。
【0014】触媒調製およびエチレンの重合において溶
媒が使われるが、その溶媒としては、無極性の炭化水素
系溶媒なら特に制限はない。即ち、具体的には、例えば
ベンゼン、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳
香族炭化水素系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等
の脂肪族炭化水素系溶媒、シクロヘキサンのような脂環
式炭化水素系溶媒等が挙げられる。これらの中でも、ジ
ルコニウム化合物がより溶解しやすい芳香族炭化水素系
溶媒が好ましい。
【0015】本発明におけるエチレンの重合条件は、通
常圧力がエチレン圧力0.1〜100kg/cm2 G、
好ましくは5〜50kg/cm2 Gであり、温度は0〜
150℃、好ましくは20〜130℃の範囲である。ま
た、本発明におけるエチレンの重合反応は、バッチ式、
流通連続式いずれの方式も採ることができる。重合反応
後、反応器を脱圧、フラッシュし、未反応エチレンを系
外に排出する。次いで触媒の分解処理を行うが、この分
解処理は、常法、例えば塩酸水溶液の添加により行う。
さらに、必要とするなら水洗処理を加えてもよい。最後
に、蒸留により目的とする低級の線状α−オレフィンを
溶媒及び高級α−オレフィンから分離し、回収する。
【0016】
【実施例】以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説
明するが、本発明はこれらの実施例によって制限される
ものではない。 実施例1 アルゴン置換した30mlのステンレス製のオートクレ
ーブ中に溶媒として乾燥トルエン10mlを導入し、つ
いでジシクロペンタジエニルジメトキシジルコニウムの
0.1mol/1トルエン溶液0.1mlおよび、ジエ
チルアルミニウムクロリドの1.0mol/1トルエン
溶液0.2mlを加え、室温下10分間攪はんして、活
性化させた。ついで攪はんを行ないながらエチレンをそ
の圧力が20kg/cm2 になるまで導入し、60℃に
昇温した。重合反応中、エチレンを追加することによ
り、圧力20kg/cm2 Gを維持しながら60分間重
合した。その後、オートクレーブ内の気相をガスビュレ
ットに捕集し、ガスクロマトグラフィーにより気相中の
1−ブテンを定量分析した。一方、液相については、塩
化水素の10w/w%水溶液2〜3ml加えることによ
り触媒を分解し、次いで5w/w%炭酸ナトリウム水溶
液2〜3mlで洗浄した。この液相に内部標準物質とし
て、メチルシクロヘキサンを加え、ガスクロマトグラフ
ィーにより生成したα−オレフィンを定量分析した。そ
の後、気相中と液相中の各炭素数毎のα−オレフィン分
析値を加算し、各炭素数毎のα−オレフィン収量ならび
に炭素数4〜12のα−オレフィンの収量を算出した。
さらに、α−オレフィン総収量に対するこれらの重量百
分率より選択率(重量%)を、また、生成した同一炭素
数のオレフィン異性体総量に対する線状1−オレフィン
の生成割合を純度(重量%)として算出した。結果を第
1表に示す。尚、上記実験におけるα−オレフィンの総
収量および炭素数4〜12のα−オレフィンの収量は、
それぞれ0.901gおよび0.893gであった。
又、反応終了後、生成物のトルエン溶液5mlを大量の
メタノールに投入したが、ワックス状物等の固形物の析
出は認められなかった。
【0017】実施例2 実施例1において、ジエチルアルミニウムクロリドの
1.0mol/1トルエン溶液0.2mlをエチルアル
ミニウムセスキクロリドの1.0mol/1トルエン溶
液0.1mlに変えた以外は実施例1と全く同じ条件で
実験を行ない、表1の結果を得た。
【0018】実施例3 実施例2において、反応温度を60℃から120℃に変
えた以外は実施例2と全く同じ条件で実験を行ない、表
1の結果を得た。
【0019】実施例4 実施例1においてジシクロペンタジエニルジメトキシジ
ルコニウムをジシクロペンタジエニル(2、2′−メチ
レンビスフェノキシ)ジルコニウムに変えた以外は実施
例1と全く同じ条件で実験を行ない、表1の結果を得
た。
【0020】実施例5 実施例4においてジエチルアルミニウムクロリドの1.
0mol/1トルエン溶液0.2mlをエチルアルミニ
ウムセスキクロリドの1.0mol/1トルエン溶液
0.05mlとし、さらに反応温度を60℃から120
℃に変えた以外は実施例4と全く同じ条件で実験を行な
い、表1の結果を得た。
【0021】実施例6 実施例1においてジシクロペンタジエニルジメトキシジ
ルコニウムをビス(2−ピリジルオキシ)ジシクロペン
タジエニルジルコニウムに変えた以外は、実施例1と全
く同じ条件で実験を行ない、表1の結果を得た。
【0022】実施例7 実施例6においてジエチルアルミニウムクロリドの1.
0mol/1トルエン溶液0.2mlをエチルアルミニ
ウムセスキクロリドの1.0mol/1トルエン溶液
0.05mlとし、さらに反応温度を60℃から120
℃に変えた以外は、実施例6と全く同じ条件で実験を行
ない、表1の結果を得た。
【0023】 *1) DCPDMOZ :ジシクロペンタジエニルジメトキシジルコニウム *2) DCPMBPOZ:ジシクロペンタジエニル(2,2−メチレンビスフェノキシ) ジルコニウム *3) BPyODCPZ:ビス(2−ピリジルオキシ)ジシクロペンタジエニルジルコニ ウム *4) DEAC :ジエチルアルミニウムクロリド *5) EASC :エチルアルミニウムセスキクロリド
【0024】
【発明の効果】本発明の方法によれば、特定の触媒を使
用することにより、(1)炭素数4〜12の線状α−オ
レフィンを97%以上という高い選択率で製造できる、
また、(2)得られる線状α−オレフィンの純度も極め
て高い。本発明により得られる線状α−オレフィンは、
ポリオレフィン製造用コモノマーや、界面活性剤原料等
の各種用途に使用できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 11/08 9546−4H C07C 11/08 11/10 9546−4H 11/10 11/107 9546−4H 11/107 // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ジルコニウム化合物である成分(A)と
    有機アルミニウム化合物である成分(B)からなる触媒
    の存在下に、エチレンを重合し、線状α−オレフィンを
    製造する方法において、成分(A)として下記一般式
    〔I〕、 ZrR1 nCp4-n 〔I〕 (式中、R1 はハロゲン原子で置換されていてもよい炭
    素数1〜20のアルコキシ基またはアルキルチオ基;ハ
    ロゲン原子および/またはアルキル基で置換されていて
    もよい炭素数6〜12のアリールオキシ基またはアリー
    ルチオ基;またはヘテロ環状オキシ基を表し、但しR1
    がアリールオキシ基の場合、2個のアリール基がメチレ
    ン基で結合したメチレンビスアリールオキシ基を含む。
    Cpは炭素数5〜20の単環あるいは多環の共役π電子
    を有する炭化水素基を表し、 nは2または3の数を表す。)で表されるジルコニウム
    化合物を使用し、成分(B)として下記一般式〔II〕、 AlR2 m3-m 〔II〕 (式中、R2 は炭素数1〜20のアルキル基を表し、X
    はハロゲン原子を表し、mは1、1.5、2から選ばれ
    る数を表す。)で表される有機アルミニウム化合物を使
    用することを特徴とする線状α−オレフィンの製造方
    法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015120732A (ja) * 2006-02-08 2015-07-02 サウディ ベーシック インダストリーズ コーポレイション エチレンをオリゴマー化するための触媒組成物およびプロセス
JP2017522180A (ja) * 2014-07-18 2017-08-10 サビック グローバル テクノロジーズ ベスローテン フェンノートシャップ 線状αオレフィンを調製するための触媒組成物および方法

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