JPH08258276A - 記録ヘッド用保護キャップ - Google Patents
記録ヘッド用保護キャップInfo
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- JPH08258276A JPH08258276A JP6036195A JP6036195A JPH08258276A JP H08258276 A JPH08258276 A JP H08258276A JP 6036195 A JP6036195 A JP 6036195A JP 6036195 A JP6036195 A JP 6036195A JP H08258276 A JPH08258276 A JP H08258276A
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- Japan
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- recording head
- cap
- ink
- recording
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 記録ヘッドに対して密閉性を保って装着で
き、また容易に取り外しでき、かつ長期間の安定した繰
返し使用が可能なキャップを提供すること。 【構成】 インク収納部と、該インク収納部内のインク
を吐出するためのエネルギー発生素子と、該エネルギー
発生素子に対応したインク吐出部を具備した記録ヘッド
に係合一体化するための係合部と、記録ヘッドの吐出口
に対して当接する可とう性シートを表面に備える弾性部
材と、上記記録ヘッドに対する着脱を補助するツバ部位
を備えている記録ヘッド用キャップにおいて、前記着脱
用ツバが記録ヘッドとキャップとの係合部を軸回転方向
に着脱できる様な位置に形成されていることを特徴とす
る記録ヘッド用保護キャップ。
き、また容易に取り外しでき、かつ長期間の安定した繰
返し使用が可能なキャップを提供すること。 【構成】 インク収納部と、該インク収納部内のインク
を吐出するためのエネルギー発生素子と、該エネルギー
発生素子に対応したインク吐出部を具備した記録ヘッド
に係合一体化するための係合部と、記録ヘッドの吐出口
に対して当接する可とう性シートを表面に備える弾性部
材と、上記記録ヘッドに対する着脱を補助するツバ部位
を備えている記録ヘッド用キャップにおいて、前記着脱
用ツバが記録ヘッドとキャップとの係合部を軸回転方向
に着脱できる様な位置に形成されていることを特徴とす
る記録ヘッド用保護キャップ。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、事務機器一般に用いら
れるプリンター、インクジェット記録装置等に適用可能
な記録ヘッド、又は、インクタンク一体型の記録ヘッド
に用いられるキャップに関し、最適には、記録装置本体
に対して着脱可能な記録ヘッド用保護キャップに関す
る。
れるプリンター、インクジェット記録装置等に適用可能
な記録ヘッド、又は、インクタンク一体型の記録ヘッド
に用いられるキャップに関し、最適には、記録装置本体
に対して着脱可能な記録ヘッド用保護キャップに関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来のインクジェット記録装置、記録ヘ
ッド、インクタンク一体型の記録ユニットでは、微少液
滴を吐出させるもの、あるいは、電気機械変換体又は電
気熱変換体又はこれらの複合形態、更には一対の電極を
設けて、これにより液滴を偏向して吐出させるものが知
られている。
ッド、インクタンク一体型の記録ユニットでは、微少液
滴を吐出させるもの、あるいは、電気機械変換体又は電
気熱変換体又はこれらの複合形態、更には一対の電極を
設けて、これにより液滴を偏向して吐出させるものが知
られている。
【0003】これらの中でも、熱エネルギーを利用して
記録液を吐出するインクジェット記録ヘッドは、記録用
の液滴を吐出して飛翔用液滴を形成するための液体吐出
部(オリフィス)を高密度に配列することができるため
に高解像力の記録をすることが可能である外、全体的コ
ンパクト化も容易であることなどの利点があるので実用
化されている。
記録液を吐出するインクジェット記録ヘッドは、記録用
の液滴を吐出して飛翔用液滴を形成するための液体吐出
部(オリフィス)を高密度に配列することができるため
に高解像力の記録をすることが可能である外、全体的コ
ンパクト化も容易であることなどの利点があるので実用
化されている。
【0004】ところで、従来の記録においては、インク
を保持するインクタンクからのインク供給を受けて記録
を行う形式のものやインクを保持するインクタンクをヘ
ッドと一体化した使い捨て形式のもの等があるが、イン
クのみが存在すべきインク液路や液室内に大気の侵入が
発生することがあり、これが直後の記録の不良原因とな
り、特に上記熱エネルギーの場合は、インク不在によっ
て異常昇温が発生して電気熱変換体がその機能を失う場
合がある。この傾向は、未使用状態が長期に及ぶ程強く
なることも知られている。
を保持するインクタンクからのインク供給を受けて記録
を行う形式のものやインクを保持するインクタンクをヘ
ッドと一体化した使い捨て形式のもの等があるが、イン
クのみが存在すべきインク液路や液室内に大気の侵入が
発生することがあり、これが直後の記録の不良原因とな
り、特に上記熱エネルギーの場合は、インク不在によっ
て異常昇温が発生して電気熱変換体がその機能を失う場
合がある。この傾向は、未使用状態が長期に及ぶ程強く
なることも知られている。
【0005】そのため、記録不良が生じたときやこれを
予測する条件に応じて、ヘッドの吐出部側から吸引回復
したり液室に加圧したインクや洗浄液を流し込み、吐出
部側から供給したインクと共に大気、気泡を除去しよう
とする回復手段が実行されているが、最適な解決策とは
なっていない。
予測する条件に応じて、ヘッドの吐出部側から吸引回復
したり液室に加圧したインクや洗浄液を流し込み、吐出
部側から供給したインクと共に大気、気泡を除去しよう
とする回復手段が実行されているが、最適な解決策とは
なっていない。
【0006】また、上記記録ヘッドの出荷時に於いて、
記録ヘッドからインク漏れを防止するためのシールテー
プの貼付けを平面オリフィスプレート表面に対して行う
方法が知られている。ところが、この販売されている状
態の記録ヘッドを購入して、初期記録を行う場合は、販
売期間の長短によって、記録ヘッド内に発生する外気の
量に大きな差異が見られ、上記回復手段を用いても安定
した記録初期状態を得るには複雑な解析を行わなければ
ならない。
記録ヘッドからインク漏れを防止するためのシールテー
プの貼付けを平面オリフィスプレート表面に対して行う
方法が知られている。ところが、この販売されている状
態の記録ヘッドを購入して、初期記録を行う場合は、販
売期間の長短によって、記録ヘッド内に発生する外気の
量に大きな差異が見られ、上記回復手段を用いても安定
した記録初期状態を得るには複雑な解析を行わなければ
ならない。
【0007】一方、そのための対策として、その接着力
を強化することを講じてみたが、シールテープを引き剥
す際に大きな力を必要として、記録ヘッドを落下してし
まったり、記録ヘッドからのインク飛散が発生して汚れ
るという不都合が発生した。逆にシールテープは記録ヘ
ッドから離脱できても、接着剤だけが吐出口内部やその
周辺に残ってしまい記録不良の原因となってしまうこと
も見られた。
を強化することを講じてみたが、シールテープを引き剥
す際に大きな力を必要として、記録ヘッドを落下してし
まったり、記録ヘッドからのインク飛散が発生して汚れ
るという不都合が発生した。逆にシールテープは記録ヘ
ッドから離脱できても、接着剤だけが吐出口内部やその
周辺に残ってしまい記録不良の原因となってしまうこと
も見られた。
【0008】さらに、記録ヘッドの吐出部表面近傍に段
差が形成されている場合には、上述したシールテープを
接着することさえ行われていない。これは、上述した問
題の傾向が強いばかりでなく、接着自体が困難であるか
らである。上記の問題に対する解決策として、特開平4
−73158号公報などの提案がされている。この場
合、キャップの取りはずし性、テープのはがし忘れ等の
問題があった。
差が形成されている場合には、上述したシールテープを
接着することさえ行われていない。これは、上述した問
題の傾向が強いばかりでなく、接着自体が困難であるか
らである。上記の問題に対する解決策として、特開平4
−73158号公報などの提案がされている。この場
合、キャップの取りはずし性、テープのはがし忘れ等の
問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明の主たる目的
は、上記従来の問題点に鑑み、従来のシールテープ自体
を吐出口、大気連通用の開口、記録用には使用しないが
付加的に設けられるダミーノズル用開口のようなインク
に連通する開口部に記録不良を引き起こす気泡や大気の
侵入が発生することを防止でき、接着剤による問題を解
決でき、むしろ接着剤をほとんど使うことなく上記技術
課題を解決できる記録ヘッドに用いられるキャップの提
供にある。
は、上記従来の問題点に鑑み、従来のシールテープ自体
を吐出口、大気連通用の開口、記録用には使用しないが
付加的に設けられるダミーノズル用開口のようなインク
に連通する開口部に記録不良を引き起こす気泡や大気の
侵入が発生することを防止でき、接着剤による問題を解
決でき、むしろ接着剤をほとんど使うことなく上記技術
課題を解決できる記録ヘッドに用いられるキャップの提
供にある。
【0010】本発明の別の目的は、記録ヘッドの上記開
口部近傍に段差があるような記録ヘッドに対して、開口
部の密閉性を高度に達成できる記録ヘッドに用いられる
キャップの提供にある。
口部近傍に段差があるような記録ヘッドに対して、開口
部の密閉性を高度に達成できる記録ヘッドに用いられる
キャップの提供にある。
【0011】本発明の更に別の目的は、製造された記録
ヘッドの初期記録を種々の販売期間であっても安定化で
きる記録ヘッドに用いられるキャップの提供にある。
ヘッドの初期記録を種々の販売期間であっても安定化で
きる記録ヘッドに用いられるキャップの提供にある。
【0012】本発明の他の目的は、使用中の記録ヘッド
を一時的に装置から離脱させて保存するような状態を経
た後の記録を良好なものにできる記録ヘッドに用いられ
るキャップの提供にある。
を一時的に装置から離脱させて保存するような状態を経
た後の記録を良好なものにできる記録ヘッドに用いられ
るキャップの提供にある。
【0013】本発明の更に他の目的は、記録ヘッドに対
する取り外し性が良く、長期使用にも安定化した再現可
能なキャップの提供にある。
する取り外し性が良く、長期使用にも安定化した再現可
能なキャップの提供にある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、インク収納部と、該インク収納部内のイ
ンクを吐出するためのエネルギー発生素子と、該エネル
ギー発生素子に対応したインク吐出部を具備した記録ヘ
ッドに係合一体化するための係合部と、記録ヘッドの吐
出口に対して当接する可とう性シートを表面に備える弾
性部材と、上記記録ヘッドに対する着脱を補助するツバ
部位を備えている記録ヘッド用キャップにおいて、前記
着脱用ツバが記録ヘッドとキャップとの係合部を軸回転
方向に着脱できる様な位置に形成されていることを特徴
とする。また、弾性部材の位置決め、あるいは変形量を
規定する当接部を有する。
に、本発明は、インク収納部と、該インク収納部内のイ
ンクを吐出するためのエネルギー発生素子と、該エネル
ギー発生素子に対応したインク吐出部を具備した記録ヘ
ッドに係合一体化するための係合部と、記録ヘッドの吐
出口に対して当接する可とう性シートを表面に備える弾
性部材と、上記記録ヘッドに対する着脱を補助するツバ
部位を備えている記録ヘッド用キャップにおいて、前記
着脱用ツバが記録ヘッドとキャップとの係合部を軸回転
方向に着脱できる様な位置に形成されていることを特徴
とする。また、弾性部材の位置決め、あるいは変形量を
規定する当接部を有する。
【0015】
【作用】記録ヘッドへ保護用キャップを装着するに際し
て、記録ヘッドのインク吐出部表面に対して可とう性シ
ートを弾性部材を介して当接することで、密閉性を保っ
てキャップができ、段差を設けた吐出部表面に対しても
有効である。また、キャップに設けた着脱用ツバを操作
することで保護用キャップを記録ヘッドより容易に取り
外すことができる。
て、記録ヘッドのインク吐出部表面に対して可とう性シ
ートを弾性部材を介して当接することで、密閉性を保っ
てキャップができ、段差を設けた吐出部表面に対しても
有効である。また、キャップに設けた着脱用ツバを操作
することで保護用キャップを記録ヘッドより容易に取り
外すことができる。
【0016】
(実施例1)図1(a)、(b)は本発明の第1実施例
の説明図で、順に斜視図、その部分分解図を示し、図2
(a)、(b)は第1実施例の部分説明図で、順に上面
図、側面図である。
の説明図で、順に斜視図、その部分分解図を示し、図2
(a)、(b)は第1実施例の部分説明図で、順に上面
図、側面図である。
【0017】図1で、IJCはインクジェットカートリ
ッジで、インク収納部内にインク吸収体を内蔵し、そこ
から連通する供給管によって、インク供給される記録ヘ
ッド(図8に示す熱エネルギー発生体91と、電極92
が形成された基板100と、吐出口41を複数個備える
オリフィスプレート400を備えている。本実施例では
液路140を形成するための天板1300とプレート4
00とが一体化成型されている。)が一体化された記録
装置本体に対して着脱可能な記録ヘッドを示している。
Sは、後述する電気的接合部を監視できる開口部で、記
録ヘッドの上面部に設けられている。10は、記録ヘッ
ドの基板のベースプレートで、図10の記録装置本体の
キャリッジの位置決め部4010に係合して記録ヘッド
全体の位置決めを行うための位置決め部位8が一体的に
形成されたアルミプレートである。1は、オリフィスプ
レートを含めた吐出部表面を示し、41は、記録用イン
ク吐出部である。本実施例中には、記録時のバック波を
吸収するための開口やダミーノズルなどの開口を開示し
ていないが、以下これらをも含めた場合でも吐出部表面
1として見なすことができる。2は、吐出部表面1より
も後退した上下の面に設けられた溝部で本例では4本の
溝が図のように形成されている。52は、ベースプレー
ト10に対向する側面に位置し、溝部2の溝に連続する
4本の溝を備えた側面溝部で、インク飛散によって、イ
ンクがこの溝部2に大量に蓄積された場合に、これを下
方に案内する作用を達成できる。この記録ヘッド溝部2
は、キャップ4の溝部51に弾性押圧力を受けて、係合
状態を保持するためのものである。
ッジで、インク収納部内にインク吸収体を内蔵し、そこ
から連通する供給管によって、インク供給される記録ヘ
ッド(図8に示す熱エネルギー発生体91と、電極92
が形成された基板100と、吐出口41を複数個備える
オリフィスプレート400を備えている。本実施例では
液路140を形成するための天板1300とプレート4
00とが一体化成型されている。)が一体化された記録
装置本体に対して着脱可能な記録ヘッドを示している。
Sは、後述する電気的接合部を監視できる開口部で、記
録ヘッドの上面部に設けられている。10は、記録ヘッ
ドの基板のベースプレートで、図10の記録装置本体の
キャリッジの位置決め部4010に係合して記録ヘッド
全体の位置決めを行うための位置決め部位8が一体的に
形成されたアルミプレートである。1は、オリフィスプ
レートを含めた吐出部表面を示し、41は、記録用イン
ク吐出部である。本実施例中には、記録時のバック波を
吸収するための開口やダミーノズルなどの開口を開示し
ていないが、以下これらをも含めた場合でも吐出部表面
1として見なすことができる。2は、吐出部表面1より
も後退した上下の面に設けられた溝部で本例では4本の
溝が図のように形成されている。52は、ベースプレー
ト10に対向する側面に位置し、溝部2の溝に連続する
4本の溝を備えた側面溝部で、インク飛散によって、イ
ンクがこの溝部2に大量に蓄積された場合に、これを下
方に案内する作用を達成できる。この記録ヘッド溝部2
は、キャップ4の溝部51に弾性押圧力を受けて、係合
状態を保持するためのものである。
【0018】3はシール用シートで、記録ヘッドの吐出
部表面1を部分的に覆う大きさを有し、図1(b)に示
すように弾性体6の上にだけ形成されている。上記記録
ヘッドに対するシート3の取り付けは、図1(a)で
は、シート3とこの吐出部表面1との間に接着剤を介在
させて簡単な接着状態を形成している。
部表面1を部分的に覆う大きさを有し、図1(b)に示
すように弾性体6の上にだけ形成されている。上記記録
ヘッドに対するシート3の取り付けは、図1(a)で
は、シート3とこの吐出部表面1との間に接着剤を介在
させて簡単な接着状態を形成している。
【0019】図1に示すように、キャップ4は吐出部表
面1に対応した幅を有し、2つの上下に対向する腕部
5、5(下の腕部は不図示)と、この腕部から離れ本体
内面側に固着された弾性体6と、ベースプレート10側
に位置する本体側方に設けられた位置決め用または弾性
変形量規制用部位7と、キャップ4自体を記録ヘッドに
対して装着する際に利用できるツバ9、9とキャップ4
自体を記録ヘッドから取りはずす際に利用するツバ9a
を、一体的に備えている。腕部5、5は、内面に上記溝
部2に係合する溝部51を夫々5本ずつ有している。
面1に対応した幅を有し、2つの上下に対向する腕部
5、5(下の腕部は不図示)と、この腕部から離れ本体
内面側に固着された弾性体6と、ベースプレート10側
に位置する本体側方に設けられた位置決め用または弾性
変形量規制用部位7と、キャップ4自体を記録ヘッドに
対して装着する際に利用できるツバ9、9とキャップ4
自体を記録ヘッドから取りはずす際に利用するツバ9a
を、一体的に備えている。腕部5、5は、内面に上記溝
部2に係合する溝部51を夫々5本ずつ有している。
【0020】上記実施例での記録ヘッド側の溝部2、キ
ャップの溝部51の係合状態について簡単に説明する。
キャップを記録ヘッドに装着する時、キャップのツバ部
9、9を指で挟んで内側に押圧すると、腕部5、5はそ
の間隔を広げるように弾性変形するので、その状態でキ
ャップの腕5、5間に記録ヘッドを位置せしめ、ツバ部
9、9を離すことで溝部2、51の係合が達成できる。
このとき位置ずれが溝1つ分生じていても、溝部の深さ
を1mm以下とすることでその腕部の弾性押圧力と弾性
体6の変形による弾性力との相互バランスで容易に調整
できる。この状態で、上下の溝部の係合が同数ずつ係合
すると、全体のバランスは適正化されるので、密閉状態
は強固になり、且つ圧力分布も適正化されるので、密閉
性は確保される。弾性体6の弾性材料や、厚みは、上記
溝部2、51の係合状態において、上記シート3を圧着
して、上記密閉力を保持出来るものであればいずれも採
用出来る。
ャップの溝部51の係合状態について簡単に説明する。
キャップを記録ヘッドに装着する時、キャップのツバ部
9、9を指で挟んで内側に押圧すると、腕部5、5はそ
の間隔を広げるように弾性変形するので、その状態でキ
ャップの腕5、5間に記録ヘッドを位置せしめ、ツバ部
9、9を離すことで溝部2、51の係合が達成できる。
このとき位置ずれが溝1つ分生じていても、溝部の深さ
を1mm以下とすることでその腕部の弾性押圧力と弾性
体6の変形による弾性力との相互バランスで容易に調整
できる。この状態で、上下の溝部の係合が同数ずつ係合
すると、全体のバランスは適正化されるので、密閉状態
は強固になり、且つ圧力分布も適正化されるので、密閉
性は確保される。弾性体6の弾性材料や、厚みは、上記
溝部2、51の係合状態において、上記シート3を圧着
して、上記密閉力を保持出来るものであればいずれも採
用出来る。
【0021】本実施例の具体的構成はシート3として、
ポリエチレンテレフタレート、4フッカエチレン等の厚
さが10〜40μm程度の可撓性シートとアクリル系粘
着剤の厚み10〜40μm程度のもので構成され、弾性
体としては厚み3mm程度のスポンジである。前記弾性
体に要求される性能としては圧縮残留歪が小さいこと外
に物質への汚染の無いことが要求されている。今回使用
した弾性体は、上記要求を満足した高密度マイクロウレ
タンフォームのイノアック社製ポロンLE20である。
本発明としては、上記構成に限定されるものではないこ
とはいうまでもない。
ポリエチレンテレフタレート、4フッカエチレン等の厚
さが10〜40μm程度の可撓性シートとアクリル系粘
着剤の厚み10〜40μm程度のもので構成され、弾性
体としては厚み3mm程度のスポンジである。前記弾性
体に要求される性能としては圧縮残留歪が小さいこと外
に物質への汚染の無いことが要求されている。今回使用
した弾性体は、上記要求を満足した高密度マイクロウレ
タンフォームのイノアック社製ポロンLE20である。
本発明としては、上記構成に限定されるものではないこ
とはいうまでもない。
【0022】本実施例では、図2(a)(b)で分かる
ようにシール3が形成された弾性体6をベースプレート
10上に対向するまで設けている。これは吐出口41が
ベースプレート10に近接しているために、その密閉効
果を一層向上するための構成である。位置決め用部位7
は、記録ヘッドに対してキャップ4が装着されるときに
ベースプレート10の裏面にわずかに当接する長さを有
している。この当接長は本例では1mm程度である。こ
のようなわずかな構成によって、キャップ4の弾性体6
は、結果的に腕部5、5と位置決め用部位7とで、ベー
スプレート10を挟み込む範囲内に確実に位置決めされ
る。つまり簡単な構成によって、上記開口部の密閉効果
が接着剤の上述した問題を発生することなく達成でき
る。
ようにシール3が形成された弾性体6をベースプレート
10上に対向するまで設けている。これは吐出口41が
ベースプレート10に近接しているために、その密閉効
果を一層向上するための構成である。位置決め用部位7
は、記録ヘッドに対してキャップ4が装着されるときに
ベースプレート10の裏面にわずかに当接する長さを有
している。この当接長は本例では1mm程度である。こ
のようなわずかな構成によって、キャップ4の弾性体6
は、結果的に腕部5、5と位置決め用部位7とで、ベー
スプレート10を挟み込む範囲内に確実に位置決めされ
る。つまり簡単な構成によって、上記開口部の密閉効果
が接着剤の上述した問題を発生することなく達成でき
る。
【0023】(実施例2)図3(a)、(b)は、第2
の実施例を示す図である。
の実施例を示す図である。
【0024】この実施例は、弾性体6による押圧領域を
吐出口41に集中させた構成であって、そのために第1
実施例(図2)の構成中でベースプレート10に対向す
る弾性体6の部分を削除している。図3での上記以外の
構成は、図1、2と同様である。また、本実施例では、
部位7、7を弾性変形量規制用部位として機能させてこ
の構成によって、均一化された圧力分布で吐出口全体を
密閉できるので、好ましい実施例の1つである。
吐出口41に集中させた構成であって、そのために第1
実施例(図2)の構成中でベースプレート10に対向す
る弾性体6の部分を削除している。図3での上記以外の
構成は、図1、2と同様である。また、本実施例では、
部位7、7を弾性変形量規制用部位として機能させてこ
の構成によって、均一化された圧力分布で吐出口全体を
密閉できるので、好ましい実施例の1つである。
【0025】(実施例3)図4(a)、(b)は、第3
の実施例を示す図である。
の実施例を示す図である。
【0026】この実施例では、図2の部位7、7を更に
延長して、キャップ部材4を記録ヘッドに装着する際の
案内ガイドとしての機能を付加させた構成である。本実
施例では、腕部5、5と同等の長さとしてあるので、キ
ャップ装着時には、部位7、7が、ベースプレート10
の裏面側に確実に位置しないと装着できないので、キャ
ップ4、弾性体6を小型化して装着する際の操作性を一
層向上できたものである。
延長して、キャップ部材4を記録ヘッドに装着する際の
案内ガイドとしての機能を付加させた構成である。本実
施例では、腕部5、5と同等の長さとしてあるので、キ
ャップ装着時には、部位7、7が、ベースプレート10
の裏面側に確実に位置しないと装着できないので、キャ
ップ4、弾性体6を小型化して装着する際の操作性を一
層向上できたものである。
【0027】(実施例4)図5は、第4の実施例を示す
図である。
図である。
【0028】第4実施例では、図2の実施例の部位7、
7を無くした構成である。
7を無くした構成である。
【0029】従って、ベースプレート10に対して押圧
する弾性体6の部分をキャップ本体の延長部分42によ
って確実に押圧する構成となっている。これは、キャッ
プ部材の簡略化を行える利点がある。
する弾性体6の部分をキャップ本体の延長部分42によ
って確実に押圧する構成となっている。これは、キャッ
プ部材の簡略化を行える利点がある。
【0030】(実施例5)図6は、第5の実施例を示す
図である。
図である。
【0031】第5実施例では、図2の実施例のキャップ
幅を記録ヘッドの吐出部表面1を有する記録ヘッド部前
方表面全体に拡大したもので、装着状態をより安定化し
た実施例である。
幅を記録ヘッドの吐出部表面1を有する記録ヘッド部前
方表面全体に拡大したもので、装着状態をより安定化し
た実施例である。
【0032】(実施例6)図7は、第6の実施例を示す
図である。
図である。
【0033】第6実施例は、図6の実施例の部位7、7
を取り除いた例で、この大きさがあれば位置精度を正確
にする構成を付加する必要性がなく、記録ヘッドに合わ
せて装着することだけで、簡単に安定装着状態を得るこ
とが出来る。
を取り除いた例で、この大きさがあれば位置精度を正確
にする構成を付加する必要性がなく、記録ヘッドに合わ
せて装着することだけで、簡単に安定装着状態を得るこ
とが出来る。
【0034】次ぎに、これまでの第1〜第6実施例が、
段差のある表面に対しても確実な密閉状態を形成出来こ
とを説明する。
段差のある表面に対しても確実な密閉状態を形成出来こ
とを説明する。
【0035】図8、9では、70μm程度の段差形成面
Gに対して上下の面が高さ30μm程度の段差が形成さ
れている吐出部の表面形状についての実施例である。本
発明は、このような段差形状の表面に対しても確実な密
閉状態を形成出来る。
Gに対して上下の面が高さ30μm程度の段差が形成さ
れている吐出部の表面形状についての実施例である。本
発明は、このような段差形状の表面に対しても確実な密
閉状態を形成出来る。
【0036】図9で解るように、液室は、液路に連続し
てインク受け部側に広がる領域Zと、上記インク受け部
から広がる領域に向かう斜面21と、を有し、斜面の延
長線が広がる領域に対向する液路の上記吐出エネルギー
発生手段Hの配置側面である基板の表面位置P0 に至っ
ている。本実施例では、この斜面21がインク液路の中
心線C2 および液路の延長線に対する角度θ1が22度
で、左右の内壁面との角度Bが15度である。
てインク受け部側に広がる領域Zと、上記インク受け部
から広がる領域に向かう斜面21と、を有し、斜面の延
長線が広がる領域に対向する液路の上記吐出エネルギー
発生手段Hの配置側面である基板の表面位置P0 に至っ
ている。本実施例では、この斜面21がインク液路の中
心線C2 および液路の延長線に対する角度θ1が22度
で、左右の内壁面との角度Bが15度である。
【0037】この広がる領域Zが存在することによっ
て、微少気泡の集約をここで行うだけではなく、集約さ
れた気泡が吐出エネルギー発生手段Hのある液路の延長
上から離れた領域に気泡を保持しているだけで、仮に大
型化した場合でも斜面に沿って液路から遠ざかる方向に
気泡を案内するので記録不良の発生を大幅に遅らせるこ
とができる。しかも、斜面の延長線が広がる領域に対向
する液路の吐出エネルギー発生手段配置側面に至るため
に、衝撃が発生して存在する気泡が斜面に沿って、液路
内に入り込もうとしても吐出エネルギー発生手段配置側
面が障壁として存在するので、液路内に大きな気泡が侵
入して記録不良を発生することはない。このインクジェ
ット記録ヘッドでは、上記角度に限定されるものではな
い。無論、この構成に前記角度限定が加われば一層効果
が向上することは前記説明から明らかである。
て、微少気泡の集約をここで行うだけではなく、集約さ
れた気泡が吐出エネルギー発生手段Hのある液路の延長
上から離れた領域に気泡を保持しているだけで、仮に大
型化した場合でも斜面に沿って液路から遠ざかる方向に
気泡を案内するので記録不良の発生を大幅に遅らせるこ
とができる。しかも、斜面の延長線が広がる領域に対向
する液路の吐出エネルギー発生手段配置側面に至るため
に、衝撃が発生して存在する気泡が斜面に沿って、液路
内に入り込もうとしても吐出エネルギー発生手段配置側
面が障壁として存在するので、液路内に大きな気泡が侵
入して記録不良を発生することはない。このインクジェ
ット記録ヘッドでは、上記角度に限定されるものではな
い。無論、この構成に前記角度限定が加われば一層効果
が向上することは前記説明から明らかである。
【0038】次に説明する構成は、吸引回復する際に特
に有効であるが、加圧回復にも有効な構成を開示してい
る。図9において、141は液路のオリフィスプレート
側端部開部の等脚台形形状を示し、111はこれに接す
るオリフィスプレートの内側開部の等脚台形形状を示
し、吐出部も等脚台形形状を示している。本実施例は、
液路から吐出部までのインク搬送経路が等脚台形の断面
形状となっている。つまり、吐出エネルギー発生手段側
を底辺とする断面台形形状の液路とすれば、気泡の発生
に対して、液路の内面全体に分散する条件が不均一化で
きているので、発生又は侵入した気泡はこの台形形状の
短辺側に集約されていく外、回復時の気泡の排出ルート
を集中化出来るので、気泡排出効果を一層向上できる。
又、上記断面台形形状の液路に対応する吐出部が、液路
の上記断面台形形状の短辺側を短辺とし、この長辺側を
長辺とする台形形状である構成によれば、回復時のイン
ク乱流状態の発生を防止でき気泡排出効果を安定化でき
る。更に、この形状を等脚台形形状とすれば一層好まし
い。本実施例では最も好ましい形状として、液路の吐出
部近傍に等脚台形形状のまま液路が広がっている第1領
域(ラインP1 から開部111までの液路)と、等脚台
形形状のままこの液路よりも狭くなって等脚台形形状の
吐出部につながる第2領域(開部111から開部141
まで)と、を有しているので、上記インクの乱流をほと
んど発生することなく気泡を確実に除去できる。更に本
実施例では、図9上で液路の断面等脚台形の脚の中心同
士を結んで形成される面(ラインC1 )に関して、上記
第1、2領域は対称であるので、回復時に加わる圧力分
布を均一化して、排出領域での微少乱流の発生を大幅に
減少できる。尚、ラインC1 の延長線は熱発生素子Hの
面上地点P3 に至っているため、吐出エネルギーは効率
よく吐出に使われる。
に有効であるが、加圧回復にも有効な構成を開示してい
る。図9において、141は液路のオリフィスプレート
側端部開部の等脚台形形状を示し、111はこれに接す
るオリフィスプレートの内側開部の等脚台形形状を示
し、吐出部も等脚台形形状を示している。本実施例は、
液路から吐出部までのインク搬送経路が等脚台形の断面
形状となっている。つまり、吐出エネルギー発生手段側
を底辺とする断面台形形状の液路とすれば、気泡の発生
に対して、液路の内面全体に分散する条件が不均一化で
きているので、発生又は侵入した気泡はこの台形形状の
短辺側に集約されていく外、回復時の気泡の排出ルート
を集中化出来るので、気泡排出効果を一層向上できる。
又、上記断面台形形状の液路に対応する吐出部が、液路
の上記断面台形形状の短辺側を短辺とし、この長辺側を
長辺とする台形形状である構成によれば、回復時のイン
ク乱流状態の発生を防止でき気泡排出効果を安定化でき
る。更に、この形状を等脚台形形状とすれば一層好まし
い。本実施例では最も好ましい形状として、液路の吐出
部近傍に等脚台形形状のまま液路が広がっている第1領
域(ラインP1 から開部111までの液路)と、等脚台
形形状のままこの液路よりも狭くなって等脚台形形状の
吐出部につながる第2領域(開部111から開部141
まで)と、を有しているので、上記インクの乱流をほと
んど発生することなく気泡を確実に除去できる。更に本
実施例では、図9上で液路の断面等脚台形の脚の中心同
士を結んで形成される面(ラインC1 )に関して、上記
第1、2領域は対称であるので、回復時に加わる圧力分
布を均一化して、排出領域での微少乱流の発生を大幅に
減少できる。尚、ラインC1 の延長線は熱発生素子Hの
面上地点P3 に至っているため、吐出エネルギーは効率
よく吐出に使われる。
【0039】又、本実施例によれば、共通液室を形成す
る天板部材とオリフィスプレートとを一体化し、基板に
係合するための段差部を有する液路形成部材と、液路形
成部材の液路の上方から液路の配列方向に線圧加圧して
段差部に基板の先端部が係合した状態で加圧保持する加
圧部材と、による簡単な構成を採用しても気泡の発生に
よる上述した不都合がほとんどない、優れた記録を行う
ことが可能になる。
る天板部材とオリフィスプレートとを一体化し、基板に
係合するための段差部を有する液路形成部材と、液路形
成部材の液路の上方から液路の配列方向に線圧加圧して
段差部に基板の先端部が係合した状態で加圧保持する加
圧部材と、による簡単な構成を採用しても気泡の発生に
よる上述した不都合がほとんどない、優れた記録を行う
ことが可能になる。
【0040】本実施例では、オリフィスプレートが異な
る角度(偏曲点H、I)OP1、OP2、OP3から形
成されており、液滴の吐出方向は上記ラインC1の延長
方向に一定化するので記録面は、上記ラインC1に垂直
な面となっている。本実施例では、紙面の下から上へ記
録媒体が移動する。オリフィスプレートは、板状部材
の、吐出部が設けられた側の面が勾配の緩やかな段状の
側断面形状を有するので、キャップ内外に特別な部品を
とりつけることなく、ワイピングの際の清浄化の確実性
が一層向上する上、キャッピングの際の吐出部における
インクのメニスカスの後退を防ぐ効果も向上し、故にイ
ンクの吐出不良とそれから派生する種々の問題を簡易な
構成のまま一層良好に解決することができる。
る角度(偏曲点H、I)OP1、OP2、OP3から形
成されており、液滴の吐出方向は上記ラインC1の延長
方向に一定化するので記録面は、上記ラインC1に垂直
な面となっている。本実施例では、紙面の下から上へ記
録媒体が移動する。オリフィスプレートは、板状部材
の、吐出部が設けられた側の面が勾配の緩やかな段状の
側断面形状を有するので、キャップ内外に特別な部品を
とりつけることなく、ワイピングの際の清浄化の確実性
が一層向上する上、キャッピングの際の吐出部における
インクのメニスカスの後退を防ぐ効果も向上し、故にイ
ンクの吐出不良とそれから派生する種々の問題を簡易な
構成のまま一層良好に解決することができる。
【0041】上記領域Zの図9での高さは液路の高さと
同じかそれよりも小さいことが好ましく、上記領域Zが
形成する図中の角度θ2は、10度としてあり、上記斜
面21の角度θ1に対して、半分以下が好ましい。
同じかそれよりも小さいことが好ましく、上記領域Zが
形成する図中の角度θ2は、10度としてあり、上記斜
面21の角度θ1に対して、半分以下が好ましい。
【0042】図9で分かるように吐出口の表面およびそ
の周面は、シート3で確実に密閉されており、この状態
を弾性体6の弾性変形状態で確保維持しているので、従
来よりも優れた効果を発揮出来る。
の周面は、シート3で確実に密閉されており、この状態
を弾性体6の弾性変形状態で確保維持しているので、従
来よりも優れた効果を発揮出来る。
【0043】これまで説明した実施例1〜6は、上記シ
ール3をキャップ4の弾性体6の表面に一体化した構成
のキャップ部材と、これを用いた記録ヘッド用キャップ
を開示するもので、図10に示す構成のキャリッジから
外して一時的に保管する記録ヘッド自体に対しても有効
な構成である。
ール3をキャップ4の弾性体6の表面に一体化した構成
のキャップ部材と、これを用いた記録ヘッド用キャップ
を開示するもので、図10に示す構成のキャリッジから
外して一時的に保管する記録ヘッド自体に対しても有効
な構成である。
【0044】そこで、記録ヘッドと記録装置本体との関
係を説明する。図10は、記録ヘッドを記録装置本体に
対しての着脱構成を説明する部分断面図である。
係を説明する。図10は、記録ヘッドを記録装置本体に
対しての着脱構成を説明する部分断面図である。
【0045】図10の断面図でわかるように、IJC
は、インクの収納割合が大きくなっているもので、イン
クタンクの前方面よりもわずかにインクジェットユニッ
トの先端部が突出した形状である。このインクジェット
カートリッジIJCは、インクジェット記録装置本体に
載置されているキャリッジHC後述する位置決め手段及
び電気的接点とによって固定支持されると共に、該キャ
リッジHCに対して着脱可能なディスポーザブルタイプ
である。
は、インクの収納割合が大きくなっているもので、イン
クタンクの前方面よりもわずかにインクジェットユニッ
トの先端部が突出した形状である。このインクジェット
カートリッジIJCは、インクジェット記録装置本体に
載置されているキャリッジHC後述する位置決め手段及
び電気的接点とによって固定支持されると共に、該キャ
リッジHCに対して着脱可能なディスポーザブルタイプ
である。
【0046】図10において、5000はプラテンロー
ラで、記録媒体Pを紙面下方から上方へ案内する。キャ
リッジHCは、プラテンローラ5000に沿って移動す
るもので、キャリッジの前方プラテン側にインクジェッ
トカートリッジIJCの前面側に位置する前板4000
(厚さ2mm)と、カートリッジIJCの配線基板20
0のパッド201に対応するパッド2011を具備した
フレキシブルシート4005及びこれを裏面側から各パ
ッド2011に対して押圧する弾性力を発生するための
ゴムパッドシート4007を保持する電気接続部用支持
板4003と、インクジェットカートリッジIJCを記
録位置へ固定するための位置決め用フック4001とが
設けられている。前板4000は位置決め用突出面40
10をカートリッジの支持体300の前述した位置決め
突起2500,2600に夫々対応して2個有し、カー
トリッジの装着後はこの突出面4010に向う垂直な力
を受ける。このため、補強用のリブが前板のプラテンロ
ーラ側に、その垂直な力の方向に向っているリブ(不図
示)を複数有している。このリブは、カートリッジIJ
C装着時の前面位置L5よりもわずかに(約0.1mm
程度)プラテンローラ側に突出しているヘッド保護用突
出部をも形成している。電気接続部用支持板4003
は、補強用リブ4004を前記リブの方向ではなく垂直
方向に複数有し、プラテン側からフック4001側に向
って側方への突出割合が減じられている。これは、カー
トリッジ装着時の位置を図のように傾斜させるための機
能も果している。又、支持板4003は電気的接触状態
を安定化するため、上記2つの位置決め用突出面401
0がカートリッジに及ぼす作用方向と逆方向に、カート
リッジへの作用力を及ぼすためのフック側の位置決め面
4006を突出面4010に対応して2個有し、これら
の間にパッドコンタクト域を形成すると共にパッド20
11対応のボッチ付ゴムシート4007のボッチの変形
量を一義的に規定する。これらの位置決め面は、カート
リッジIJCが記録可能な位置に固定されると、配線基
板300の表面に当接した状態となる。本例では、さら
に配線基板300のパッド201を前述した線L1 に関
して対称となるように分布させているので、ゴムシート
4007の各ボッチの変形量を均一化してパッド201
1,201の当接圧をより安定化している。本例のパッ
ド201の分布は、上方,下方2列、縦2列である。
ラで、記録媒体Pを紙面下方から上方へ案内する。キャ
リッジHCは、プラテンローラ5000に沿って移動す
るもので、キャリッジの前方プラテン側にインクジェッ
トカートリッジIJCの前面側に位置する前板4000
(厚さ2mm)と、カートリッジIJCの配線基板20
0のパッド201に対応するパッド2011を具備した
フレキシブルシート4005及びこれを裏面側から各パ
ッド2011に対して押圧する弾性力を発生するための
ゴムパッドシート4007を保持する電気接続部用支持
板4003と、インクジェットカートリッジIJCを記
録位置へ固定するための位置決め用フック4001とが
設けられている。前板4000は位置決め用突出面40
10をカートリッジの支持体300の前述した位置決め
突起2500,2600に夫々対応して2個有し、カー
トリッジの装着後はこの突出面4010に向う垂直な力
を受ける。このため、補強用のリブが前板のプラテンロ
ーラ側に、その垂直な力の方向に向っているリブ(不図
示)を複数有している。このリブは、カートリッジIJ
C装着時の前面位置L5よりもわずかに(約0.1mm
程度)プラテンローラ側に突出しているヘッド保護用突
出部をも形成している。電気接続部用支持板4003
は、補強用リブ4004を前記リブの方向ではなく垂直
方向に複数有し、プラテン側からフック4001側に向
って側方への突出割合が減じられている。これは、カー
トリッジ装着時の位置を図のように傾斜させるための機
能も果している。又、支持板4003は電気的接触状態
を安定化するため、上記2つの位置決め用突出面401
0がカートリッジに及ぼす作用方向と逆方向に、カート
リッジへの作用力を及ぼすためのフック側の位置決め面
4006を突出面4010に対応して2個有し、これら
の間にパッドコンタクト域を形成すると共にパッド20
11対応のボッチ付ゴムシート4007のボッチの変形
量を一義的に規定する。これらの位置決め面は、カート
リッジIJCが記録可能な位置に固定されると、配線基
板300の表面に当接した状態となる。本例では、さら
に配線基板300のパッド201を前述した線L1 に関
して対称となるように分布させているので、ゴムシート
4007の各ボッチの変形量を均一化してパッド201
1,201の当接圧をより安定化している。本例のパッ
ド201の分布は、上方,下方2列、縦2列である。
【0047】フック4001は、固定軸4009に係合
する長穴を有し、この長穴の移動空間を利用して図の位
置から反時計方向に回動した後、プラテンローラ500
0に沿って左方側へ移動することでキャリッジHCに対
するインクジェットカートリッジIJCの位置決めを行
う。このフック4001の移動はどのようなものでも良
いが、レバー等で行える構成が好ましい。いずれにして
もこのフック4001の回動時にカートリッジIJCは
プラテンローラ側へ移動しつつ位置決め突起2500,
2600が前板の位置決め面4010に当接可能な位置
へ移動し、フック4001の左方側移動によって90°
のフック面4002がカートリッジIJCの爪2100
の90°面に密着しつつカートリッジIJCの位置決め
面2500,4010同志の接触域を中心に水平面内で
旋回して最終的にパッド201,2011同志の接触が
始まる。そしてフック4001が所定位置、即ち固定位
置に保持されると、パッド201,2011同志の完全
接触状態と、位置決め面2500,4010同志の完全
面接触と、90度面4002と爪の90度面の2面接触
と、配線基板300と位置決め面4006との面接触と
が同時に形成されてキャリッジに対するカートリッジI
JCの保持が完了する。
する長穴を有し、この長穴の移動空間を利用して図の位
置から反時計方向に回動した後、プラテンローラ500
0に沿って左方側へ移動することでキャリッジHCに対
するインクジェットカートリッジIJCの位置決めを行
う。このフック4001の移動はどのようなものでも良
いが、レバー等で行える構成が好ましい。いずれにして
もこのフック4001の回動時にカートリッジIJCは
プラテンローラ側へ移動しつつ位置決め突起2500,
2600が前板の位置決め面4010に当接可能な位置
へ移動し、フック4001の左方側移動によって90°
のフック面4002がカートリッジIJCの爪2100
の90°面に密着しつつカートリッジIJCの位置決め
面2500,4010同志の接触域を中心に水平面内で
旋回して最終的にパッド201,2011同志の接触が
始まる。そしてフック4001が所定位置、即ち固定位
置に保持されると、パッド201,2011同志の完全
接触状態と、位置決め面2500,4010同志の完全
面接触と、90度面4002と爪の90度面の2面接触
と、配線基板300と位置決め面4006との面接触と
が同時に形成されてキャリッジに対するカートリッジI
JCの保持が完了する。
【0048】この図面上でキャリッジの位置決め用フッ
ク4001の90°角の係合面4002が係合する爪2
100が位置しており、キャリッジに対する位置決めの
作用力が基準面に平行な面領域で作用するように構成さ
れている。
ク4001の90°角の係合面4002が係合する爪2
100が位置しており、キャリッジに対する位置決めの
作用力が基準面に平行な面領域で作用するように構成さ
れている。
【0049】上記実施例では、本発明に請求項に開示さ
れた構成の組み合わせのすべてを開示していないが、本
発明としては、上記構成の適切な組み合わせ構成をも発
明に含むものである。
れた構成の組み合わせのすべてを開示していないが、本
発明としては、上記構成の適切な組み合わせ構成をも発
明に含むものである。
【0050】本発明は、特にインクジェット記録方式の
中でもバブルジェット方式の記録ヘッド、記録装置に於
いて、優れた効果をもたらすものである。
中でもバブルジェット方式の記録ヘッド、記録装置に於
いて、優れた効果をもたらすものである。
【0051】その代表的な構成や原理については、例え
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、
結果的にこの駆動信号に一対一対応し液体(インク)内
の気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成長,
収縮により吐出用開部を介して液体(インク)を吐出さ
せて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号を
パルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行な
われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出
が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号
としては、米国特許第4463359号明細書、同第4
345262号明細書に記載されているようなものが適
している。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明
の米国特許第4313124号明細書に記載されている
条件を採用すると、更に優れた記録を行なうことができ
る。
ば、米国特許第4723129号明細書、同第4740
796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて
行なうものが好ましい。この方式は所謂オンデマンド
型、コンティニュアス型のいずれにも適用可能である
が、特に、オンデマンド型の場合には、液体(インク)
が保持されているシートや液路に対応して配置されてい
る電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越
える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号
を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギー
を発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、
結果的にこの駆動信号に一対一対応し液体(インク)内
の気泡を形成出来るので有効である。この気泡の成長,
収縮により吐出用開部を介して液体(インク)を吐出さ
せて、少なくとも一つの滴を形成する。この駆動信号を
パルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行な
われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出
が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号
としては、米国特許第4463359号明細書、同第4
345262号明細書に記載されているようなものが適
している。尚、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明
の米国特許第4313124号明細書に記載されている
条件を採用すると、更に優れた記録を行なうことができ
る。
【0052】記録ヘッドの構成としては、上述の各明細
書に開示されているような吐出部、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書に記載のもの
を用いることができる。
書に開示されているような吐出部、液路、電気熱変換体
の組み合わせ構成(直線状液流路又は直角液流路)の他
に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開
示する米国特許第4558333号明細書に記載のもの
を用いることができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
吐出口に対して当接する可とう性シートと弾性体と保護
キャップを一体化することと、キャップにツバを設ける
ことにより記録ヘッドに対する取りはずし性が良く、長
期使用にも安定化した再現可能な記録ヘッド用保護キャ
ップの提供ができる。
吐出口に対して当接する可とう性シートと弾性体と保護
キャップを一体化することと、キャップにツバを設ける
ことにより記録ヘッドに対する取りはずし性が良く、長
期使用にも安定化した再現可能な記録ヘッド用保護キャ
ップの提供ができる。
【図1】(a)、(b)は第1実施例についての説明図
で、順に斜視図、その部分分解図
で、順に斜視図、その部分分解図
【図2】(a)、(b)は第1実施例の部分説明図で、
順に上面図、側面図
順に上面図、側面図
【図3】(a)、(b)は第2実施例の部分説明図で、
順に上面図、側面図
順に上面図、側面図
【図4】(a)、(b)は第3実施例の部分説明図で、
順に上面図、側面図
順に上面図、側面図
【図5】(a)、(b)、(c)は第4実施例の部分説
明図で、順に側面図、正面図、上面図
明図で、順に側面図、正面図、上面図
【図6】(a)、(b)、(c)は第5実施例の部分説
明図で、順に側面図、正面図、上面図
明図で、順に側面図、正面図、上面図
【図7】記録ヘッド構成を変形した第6実施例の斜視図
【図8】各実施例による密閉状態を部分的に示す分解斜
視図
視図
【図9】実施例の記録ヘッド断面の説明図
【図10】記録ヘッドを記録装置本体に対しての着脱構
成を説明する部分断面図
成を説明する部分断面図
1 吐出部表面 2、51 溝部 3 シール用シート 4 キャップ 5 腕 6 弾性体 7 位置決め用または、弾性変形量規制用部位 8 カートリッジのキャリッジに対する位置決め部位 9 キャップ装着用ツバ 9a 取りはずし用ツバ 91、H 熱エネルギー発生素子 10 ベースプレート IJC インクジェットカートリッジ
Claims (4)
- 【請求項1】 インク収納部と、該インク収納部内のイ
ンクを吐出するためのエネルギー発生素子と、該エネル
ギー発生素子に対応したインク吐出部を具備した記録ヘ
ッドに係合一体化するための係合部と、記録ヘッドの吐
出口に対して当接する可とう性シートを表面に備える弾
性部材と、上記記録ヘッドに対する着脱を補助するツバ
部位を備えている記録ヘッド用キャップにおいて、 前記着脱用ツバが記録ヘッドとキャップとの係合部を軸
回転方向に着脱できる様な位置に形成されていることを
特徴とする記録ヘッド用保護キャップ。 - 【請求項2】 上記キャップは、上記記録ヘッドに当接
して上記弾性部材の変形量を規定する当接部を有してい
る請求項1に記載の記録ヘッド用保護キャップ。 - 【請求項3】 上記キャップは、上記記録ヘッド側方に
位置して上記弾性部材の上記吐出部に対する位置決め規
定するための部位を有している請求項1乃至2のいずれ
かに記載の記録ヘッド用保護キャップ。 - 【請求項4】 上記キャップは、上記係合一体化を記録
ヘッドの対向する側面対の夫々に形成された複数溝に対
して係合する上記係合部の溝部によって達成される請求
項1乃至2のいずれかに記載の記録ヘッド用保護キャッ
プ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6036195A JPH08258276A (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 記録ヘッド用保護キャップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6036195A JPH08258276A (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 記録ヘッド用保護キャップ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08258276A true JPH08258276A (ja) | 1996-10-08 |
Family
ID=13139938
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6036195A Pending JPH08258276A (ja) | 1995-03-20 | 1995-03-20 | 記録ヘッド用保護キャップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH08258276A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7334863B2 (en) | 2004-01-08 | 2008-02-26 | Sony Corporation | Nozzle cap, head cap unit, and liquid ejection head |
-
1995
- 1995-03-20 JP JP6036195A patent/JPH08258276A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7334863B2 (en) | 2004-01-08 | 2008-02-26 | Sony Corporation | Nozzle cap, head cap unit, and liquid ejection head |
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