JPH08257573A - 過酸化水素を接触分解する方法および担体触媒 - Google Patents

過酸化水素を接触分解する方法および担体触媒

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JPH08257573A
JPH08257573A JP4997096A JP4997096A JPH08257573A JP H08257573 A JPH08257573 A JP H08257573A JP 4997096 A JP4997096 A JP 4997096A JP 4997096 A JP4997096 A JP 4997096A JP H08257573 A JPH08257573 A JP H08257573A
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palladium
catalyst
carrier
water
decomposition
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JP4997096A
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Arne Becker
ベッカー アルネ
Jochen Schilm
シルム ヨッヘン
Michael Sell
ゼル ミヒャエル
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Solvay Umweltchemie GmbH
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    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
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    • C02F1/70Treatment of water, waste water, or sewage by reduction
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J23/00Catalysts comprising metals or metal oxides or hydroxides, not provided for in group B01J21/00
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    • B01J23/44Palladium
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C02TREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
    • C02FTREATMENT OF WATER, WASTE WATER, SEWAGE, OR SLUDGE
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 水溶液中の過酸化水素を高い反応速度で分解
する方法を提供する。 【解決手段】 白金族金属、特にパラジウムを触媒とし
て水溶液中で単体水素の存在下で分解を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、白金族金属を使用
して水溶液中のH22を接触分解する方法および該方法
で使用する担体触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】H22(過酸化水素)は、例えば化学合
成において、織物および洗剤工業での漂白目的のためな
らびにまた廃水処理でも使用される。また過酸化水素は
例えば活性汚泥装置で酸素担体としても使用される。飲
料水処理では、殺菌作用を達成するため過酸化水素を使
用する。工業廃水の浄化では無機有害物質を酸化反応を
介してもはや有害と段階付けられない残留含量に分解す
ることができる。
【0003】しかしまた過酸化水素は、廃水中で、次に
続く処理段階で妨害作用をすることのある内容物質でも
ありうる。半導体工業では、印刷回路基板を洗浄するた
めに過酸化水素を使用する。処理過程の間生じる廃水
を、望まざる内容物質(金属イオン)を除去するために
イオン交換樹脂を介して送り込む場合には、過酸化水素
は100ppm未満の濃度であっても、この交換樹脂を
酸化で損傷することがある。このような場合には、過酸
化水素を分解することが望ましい。また飲料水処理の際
でも低い限界値に達していなければならない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従って本発明の課題
は、過酸化水素を含有する水溶液の不均質接触分解する
ために白金族金属触媒、特にパラジウム触媒を使用し
て、過酸化水素分解に関し高い反応速度で進行する方法
を提供することであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題は本請求項に記
載の方法によって解決される。
【0006】白金族金属を使って水溶液中のH22を接
触分解するための本発明による方法は、白金族金属を水
に安定な担体で使用し、分解を水溶液中で単体水素の存
在下で行うことを特徴とする。その際、白金族金属は元
素形で、但しできるだけ高分散で、有利には無定形で担
体上に存在する。担体触媒は白金族金属(またはその混
合物)のほかになお他の金属または金属イオン、例えば
他のH22の接触分解に影響する金属または金属イオン
を有することができる。有利には白金族金属は触媒的に
22分解に影響する唯一の触媒活性成分である。
【0007】通常の、水に対して安定の無機担体を使用
することができる。その際、一定のpH値で全く水に対
して安定である多くの担体がその他のpH値範囲で分解
ないしは溶解することは当業者に周知である。好ましく
は、例えば処理すべき水に依存する使用pH値で安定で
ある担体を使用する。有利には4〜9のpH値で作業す
るが、そのために所望によりpH値を制御する薬剤を処
理すべき水に加えることができる。それに応じて好まし
くは、所定のpH範囲で水に対し安定である担体を使用
する。有利な担体は無機酸化物担体、特に20〜250
2/gの内部表面積を有する担体である。
【0008】このような担体の製造は一般に公知であ
る。例えば酸化アルミニウムまたは二酸化ケイ素をベー
スとする無機酸化物担体は、アルミン酸塩溶液またはケ
イ酸塩溶液を酸と一緒にし、生成物を、例えば油滴法に
より、ゲル化することにより製造することができる。そ
れに相当してアルミノケイ酸塩担体は、酸性アルミニウ
ム塩溶液をケイ酸塩溶液と一緒にし、再びゲル化するこ
とにより製造することができる。
【0009】また、国際特許公開第93/17786号
明細書に記載されかつ高い耐摩耗性ですぐれている触媒
担体も好適である。それらは10〜150nmの範囲内
の一モードまたは二モードの多孔分布および33〜63
2/gの内部表面積を持っている。その製造のために
は無定形酸化アルミニウムを酸化アルミニウム水和物と
混合し、成形してか焼する。
【0010】特にドイツ特許出願公開第4405202
号明細書に記載されている方法により噴霧ゲル化により
製造された無機酸化物をベースとする担体は特に好適で
ある。その際にはゾルの形で存在する無機酸化物の前駆
体を反応ガスを含有する反応帯域に下から、ゾルがその
反応帯域の入口の直前でまたは流入する際に始めて個個
のゾル粒子に分裂されるように吹込む。生成したゾル粒
子は湾曲した軌道で反応帯域を飛び抜け、前固化され
る。引き続いてそれらを捕集し加工する。この加工は通
常加工段階洗浄、乾燥および場合によりか焼を含んでい
る;所望により得た球状粒子を乾燥の前になお孔容積を
改変する処理、例えばアセトンまたは低アルキルアルコ
ールでの処理を施すことができる。粒子は意想外に高い
耐摩耗性および15〜2,000Åの範囲の最大値(一
モード多孔分布)を有する孔径の分布を有する。前述の
ドイツ特許出願公開明細書に記載の方法は主族または副
族の多数の金属の酸化物を製造するために可能であり、
例えば酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、アルミノケイ
酸塩、酸化ジルコニウムないしは酸化ハフニウムをベー
スとする担体を製造することができる。
【0011】担体への所望の白金族金属の含浸は公知方
法で行う。例えば担体をテトラクロロパラジウム酸ナト
リウムの水溶液と接触させてもよい。引き続いて、例え
ば硼水素化ナトリウム、水素またはギ酸塩で還元し、担
体を乾燥する。パラジウム酸塩溶液の濃度およびその担
体との接触時間によりパラジウムの塗被すべき量および
分布の種類(担体の周辺領域におけるパラジウムの均一
な分布ないしは有利にはパラジウムのシャーレ状分布)
を調整することができる。
【0012】有利には、前述の噴霧ゲル化法により製造
した酸化アルミニウムからなる担体上で、特にγ−酸化
アルミニウムの担体上でパラジウムを使用する。この有
利な触媒物質につき本発明を詳細に説明する。
【0013】パラジウム担体触媒でのH22の分解は特
に、拡散制限を生じる万一の拡散制限を解消なしいは阻
止する操作条件下で、過酸化水素を含有している水溶液
と担体触媒との接触を実施すれば、著しく促進できるこ
とが明らかとなった。このことは特に、中に溶解してい
る水素を有する水溶液が充分高速で触媒コアーに接して
流れ去ることにより引き起すことができる。連続作業方
式の際は例えば水溶液の高流速を反応器を通って貫流す
る際に起すことができる。不連続的に作動する装置で
は、適当な手段、例えば備え付けポンプまたは備え付け
混合機により反応器中で水溶液の良好な渦流または高速
流を起すことができる。
【0014】水素の水中の溶解度は極めて僅かである:
例えば5バールでの飽和水溶液は約7.5ppmの水素
を含有するにすぎない。実際は飽和度は100%より下
にある。このため、水中に高い濃度で過酸化水素が含有
されておりかつまた生成される酸素を水に還元しようと
する限りにおいては、水素を高圧で水に装入することが
有利である。過酸化水素を約100ppmの濃度の範囲
で迅速に分解するためには、例えば約5バールの圧力で
作業すべきである。その代りに処理すべき廃水にまた数
回水素を混合し、触媒を介して、過酸化水素の含有率が
所望の程度に分解されるまで、導入してもよい。過酸化
水素を分解するだけでなく、むしろ反応式:H2O+H2
−→2H2Oに従ってまた酸素も還元しようとするなら
ば、水素を少なくとも化学量論的に必要とする量で導入
しなければならない、このためにはまた高圧の水圧、2
0バールまでまたはそれより高圧で作業してもよい。拡
散制限範囲での実施(低い流速)は不利ではなく、むし
ろ有利でさえある。
【0015】分解の際に生ずる酸素の還元が不必要であ
れば、化学量論に相応するよりも少い、例えば半分より
も少い水素を必要とする。この場合には僅かの拡散制限
を伴うかまたは拡散制限なしの高流速での作業が有利で
ある。低いH22濃度(例えば150ppm以下)の際
はしばしば過圧での作業ですら不必要である。高い水圧
で作業すれば、より多くの水素を溶解させることがで
き、それに応じてH22の分解ひいてはまた分解するこ
とのできるH22の濃度も高くできる。
【0016】注目すべきことはpH値の反応速度への影
響である。噴霧ゲル化により製造したγ−酸化アルミニ
ウム担体にシャーレ状に塗被した0.5重量%のパラジ
ウムを含有する触媒での試験で、この触媒は水素の不在
下で4.5のpH値では過酸化水素の分解に関する活性
度はもはや少しもないことが判明した。pH値約9の際
はその活性度は極めて大きかった。同一の担体触媒は水
素の存在下で接触する際は4のpH値であってもなお過
酸化水素分解に関する活性度を有し、これは水素不在下
で達成される最高の活性度よりも高かった。これを図1
に示す。水素の存在下で得られた測定値を小星印で示
し、水素の不在下で得られた値を点で示す。それによれ
ば本発明による方法は、pH値に基づきパラジウム触媒
の過酸化水素分解に関する触媒活性度はさもないとただ
僅かの程度かまたは少しも存在しない廃水でも実施する
ことができる。
【0017】担体上のパラジウム濃度は広範囲で変動し
てもよい、好しくは該濃度は0.05重量%〜2重量
%、有利には0.3〜1重量%である。
【0018】過酸化水素分解は温度が高い程それだけ速
く行われる。好しくは0〜80℃、有利には5〜45℃
の温度で作業する。
【0019】本発明による方法は、500ppmまでの
過酸化水素を含有する水を処理するために特に好適であ
る。
【0020】本発明による方法は、水性相中の過酸化水
素の接触分解を著しく促進することができる利点を有す
る。このことは特にパラジウム担体触媒に対してあては
まる。ここにまた、パラジウム担体触媒それ自体では全
く効果のないpH値であっても今や分解することができ
るということに意外な効果を見ることができる。その際
2以下のpH値まで作業することができる。
【0021】過酸化水素を含有する溶液中の過酸化水素
の接触分解のために特によく適しているパラジウム担体
触媒は次のようにして得ることができる:ドイツ特許出
願公開第4405202号明細書の記載に従い製造し
た、すなわち、酸性酸化アルミニウムゾルを反応ガスと
してのアンモニアと共に噴霧ゲル化し、得られたゲル粒
子を洗浄し、該粒子を乾燥しかつ500〜700℃の範
囲の温度でか焼することにより製造したγ−酸化アルミ
ニウム担体を使用する。場合により乾燥する前に水溶性
の有機溶剤例えばアセトンまたはC1〜C4−アルコール
で処理することにより改質することができる。次いでこ
の方式で製造したγ−酸化アルミニウム担体にパラジウ
ムを、パラジウムが0.05〜2重量%の量でシャーレ
状に担体に塗被されるように被覆する。次いでこうして
得た湿担体触媒を少なくとも5日間空気雰囲気にさら
す;このことを有利には周囲温度で行う。こうして製造
した担体触媒は、そのほかは全く相当して製造したが、
ただし少なくとも5日間空気雰囲気にさらさなかった担
体触媒とは過酸化水素分解の反応速度で異なる:該反応
速度は空気雰囲気にさらした担体触媒では少なくとも1
0%だけ上昇する。このように、空気雰囲気と少なくと
も5日間接触させることにより製造した担体触媒は同様
に本発明の対象である。
【0022】本発明による方法は、過酸化水素および場
合により他の不純物例えば金属塩、酸、アルカリ液、有
機成分例えばグリコール、アミンまたは芳香族化合物を
含有する水または廃水に適用することができる。
【0023】
【実施例】次に実施例により本発明を詳細に説明する
が、以下の実施例は本発明を制限するものではない。
【0024】例1: パラジウム担体触媒の製造 1.1. 担体の製造 製造はドイツ特許出願公開第4405202号明細書記
載の方法により行った。酸化アルミニウム水和物(Co
ndea pural SBTM,メーカー Conde
a Chemie, Brunsbuettel)を硝
酸で懸濁させ、反応ガスとしてアンモニアを充填した反
応帯域に噴霧した。その結果生じたゲル粒子をエージン
グ後無水のイソプラパノールで後再処理し、150℃で
乾燥しかつ600℃で4時間か焼した。
【0025】粒度は400〜600μmの範囲であり、
比表面積は176〜210m2/gであり、孔容積は
0.55〜0.59l/kg、カサ比重は0.62〜
0.72kg/lであった。
【0026】1.2. 担体のパラジウムでの被覆 基本溶液はパラジウム含有率50g/lを有するNa2
PdCl4の水溶液であった。
【0027】1.2.1. パラジウム0.2重量%を
有する担体触媒の製造 1.1.により製造した担体100gを使用し、まず蒸
留水で3回洗浄した。パラジウム酸塩基本溶液4mlを
蒸留水で250mlに補充し、湿った担体材料上に注
ぎ、それを次いで10分間溶液中で振とうした。該担体
材料を振とうせずに5分間溶液中に放置し、次いで上ず
み液を取り、含浸した担体に元素状パラジウムを生成す
る目的でNaBH4溶液を施した。生成した、金属パラ
ジウムを触媒活性成分として含有する触媒を次いで脱イ
オン水で洗浄し乾燥した。
【0028】パラジウムは十分に担体のシャーレ領域に
局在化していた。
【0029】1.2.2. パラジウム0.5重量%を
有する触媒の製造 この製造は1.2.1.に記載の方法に相当して行った
が、但しパラジウム酸塩基本溶液10mlを全溶液25
0mlに補充した。
【0030】またこの触媒の際にもパラジウムは十分に
担体のシャーレ領域に局在化されていた。
【0031】1.2.3. パラジウム0.8重量%を
有する触媒の製造 今回は、パラジウム酸塩基本溶液16mlを250ml
に補充し、強く振とうさせながら洗浄した担体に加え
た。次いで担体を時々振とうしながらなお20分溶液中
に放置した。次いで上ずみ液を取り、触媒を3回脱イオ
ン水で洗浄し、乾燥した。
【0032】先行の例により製造した触媒は209m2
/gの比表面積、0.59l/kgの孔容積および0.
62kg/lのカサ比重を持っていた。
【0033】1.2.4. パラジウム1重量%を有す
る触媒の製造 例1.2.2.を繰返した。但し担体はイソプロピルア
ルコールでなく、水およびイソプロピルアルコールから
なる共沸混合物で改質した。そのほかにパラジウム酸基
本溶液20mlを使用した。比表面積は176m2
g、孔容積は0.55l/kg、カサ比重は0.72k
g/lであった。
【0034】例2 水素圧1バール(周囲圧)で過酸化水素を分解するため
の触媒の使用 装置:反応は温度を調節し得る二重ジャケット固定床反
応器で行った。
【0035】処理すべき溶液を循環ポンプにより循環路
中の固定床を通過させた。水素導入は、処理すべき溶液
に突入したノズルを介して行った。流れ方向で固定床反
応器の後方にpH値、過酸化水素含有率およびH2含有
率の測定のための測定接続部ならびに試料採取位置があ
った。酸素含有率は循環ポンプの前しかし水素導入位置
の後のバイパスを介しての貫流セル中の酸素電極で測定
した。循環ポンプを、溶液の流速が反応器内で11cm
/秒であるように調整した。高い流速に基づき反応は実
質的に拡散制限されなかった。
【0036】水素導入量は容量貫流制御機で制御した。
pH値調整のためには流れ方向で固定反応器の後方で酸
(塩酸)またはアルカリ溶液(苛性ソーダ溶液)を配量
することができた。処理すべき過酸化水素水溶液の温度
調整は温度調整できる二重ジャケット固定床反応器およ
び付属の還流冷器を介して行った。
【0037】試験の開始前にそのつど溶液中の酸素含有
率を触媒でH2により0.8〜1.2mg/lの値にま
で低下させた。
【0038】2.1. 配量したH2量の影響の試験 例1.2.2.の0.5重量%を有する触媒2gを、触
媒にあらかじめ前処理するため50時間水道水を貫流さ
せた後に、固定床反応器に装入した。
【0039】過酸化水素を含有する水溶液(水道水をベ
ースとする)のpH値は7.6〜7.7であり、温度は
25℃であった。H2流速は種々の実験において150
mlの段階で0〜750ml/h(1バール絶対)で調
節した。
【0040】時間に対する過酸化水素濃度経過が図2に
示されている。その際直角はH2添加なしの作業(比較
例)を表わし、一方それ以外の曲線群はH2の存在下で
の作業を表わす(斜方形は水素150ml/hの配量、
三角形は水素300ml/hの配量、点は水素600m
l/hの添加および横たわる直角は水素750ml/h
の添加を示す)。高い配量の際には水素はもはや完全に
は溶解しない。図2から、反応速度を6〜9倍上昇させ
るためには、150ml/hの水素添加ですでに充分で
あることを読み取ることができる。
【0041】2.2. pH値の過酸化水素分解に与え
る影響の調査 例2.1.と同様に実施したが、pH値は苛性ソーダ溶
液ないしは塩酸(それぞれ0.1N)により5〜8.6
の範囲内で変化させた。H2流速は一定300ml/h
であり、圧力は再び1バール(絶対圧)であった。個々
の試験の測定データから算出した速度定数をそれぞれの
pH値に対して記録した。その試験結果を図1に示す。
同一条件下で同一触媒でH2添加なしの比較試験は点
で、H2添加を行った本発明による試験は小星印で示さ
れている。測定したデータから、例えば5のpH値の際
は8〜9倍の大きい速度定数を観測することができるこ
とが明らかである。7のpH値の際は倍率はそれでもな
お約4である。外挿法によれば、本発明による方法はま
た4のpH値であってもなお極めて良好に実施可能であ
るが、一方水素無添加では触媒活性はほぼ0であること
が明らかである。
【0042】例3 高圧における水素の存在でのH22の分解 装置:落下膜型反応器(フーリングフィルムカラム)は
水(脱イオン水)および水素のための導入管と結合され
ていた。水素を約6バールの圧力で25℃で水に混合し
た。該落下膜型反応器は緩衝器を介して、そのつど使用
する触媒の採取のためおよび反応を行うために使用され
る流動床反応器と結合されていた。
【0043】落下膜式反応器に供給される水の圧力上昇
のためにピストンポンプを使用した。
【0044】H22を含有する溶液を製造するために過
酸化水素を落下膜形反応器と緩衝器の間の導管を介して
導入した。反応器は調整できるように構成した。圧力、
pH値、温度、H2含有率、O2含有率および過酸化水素
含有率のコントロールのために測定点を使用した。
【0045】実施:水の流量を18l/hに調節した;
流動床反応器における処理すべき溶液の流速は1.1c
m/秒であった。溶液の温度は25℃であった。流動床
反応器へ流入する水のH22の濃度は110〜115m
g/lであった;H2の流入濃度は0〜7.1mg/l
であった。
【0046】実験では1.2.2.および1.2.3.
により製造した担体触媒それぞれ10gおよび例1.
2.4.により製造した担体触媒それぞれ20gを使用
した。
【0047】その試験結果は図3から読み取ることがで
きる。それによればH22変換率はそれぞれ上昇させる
ことができた。上昇率は7%(1.2.2.からなる触
媒)、10%(1.2.3.からなる触媒)および18
%(1.2.4.からなる触媒)であった。
【0048】処理すべき溶液の流速を上げれば、H22
分解に関する変換率の再度の著しい上昇を観測すること
ができるということは、拡散制限をさらに引き下げても
よいということに由来する。
【図面の簡単な説明】
【図1】H2の影響で記録された測定値を、H2なしで得
られた測定値と比較したグラフを示す図である。
【図2】循環操作で高い流速におけるH22分解速度に
対するH2量の影響を示す図である。
【図3】連続的実験操作において、低い流速でのH22
分解の変換率に対するH2量の影響を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヨッヘン シルム ドイツ連邦共和国 ハノーヴァー オーバ ーシュトラーセ 9 (72)発明者 ミヒャエル ゼル ドイツ連邦共和国 パイネ ヴァイスドル ンシュトラーセ 46

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 白金族金属を使用して水溶液中のH22
    を接触分解する方法において、白金族金属を水に安定な
    担体上で使用し、分解を水溶液中で単体水素の存在下で
    行うことを特徴とするH22を接触分解する方法。
  2. 【請求項2】 パラジウムを無機酸化物担体上で使用す
    る請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 パラジウムが無機酸化物担体の周辺部に
    シャーレ触媒の方式により塗被してある請求項2記載の
    方法。
  4. 【請求項4】 パラジウムが酸化アルミニウムからなる
    担体に塗被してある請求項1から3までのいずれか1項
    記載の方法。
  5. 【請求項5】 H22の分解を拡散制限を解消する操作
    条件下で行う請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 pH値4〜9で作業する請求項1記載の
    方法。
  7. 【請求項7】 0〜80℃の範囲の温度で作業する請求
    項1記載の方法。
  8. 【請求項8】 パラジウム0.05〜2重量%の含有率
    を有する担体触媒を使用する請求項1から7までのいず
    れか1項記載の方法。
  9. 【請求項9】 500ppmまでのH22の含有率を有
    する水を処理する請求項1記載の方法。
  10. 【請求項10】 20バールまでの水圧で作業する請求
    項1記載の方法。
  11. 【請求項11】 噴霧ゲル化、洗浄、乾燥、500〜7
    00℃の範囲の温度でのか焼により得られ、場合により
    乾燥の前に水溶性有機溶剤で処理することにより改質し
    た酸化アルミニウム担体にパラジウムを、パラジウムが
    0.05〜2重量%の量で担体に周辺部で塗被されるよ
    うに被覆し、かつこうして得た湿った担体触媒を少なく
    とも5日間空気雰囲気にさらすことにより得られた、該
    触媒不在下でのH22分解の反応速度を少なくとも10
    %上昇させる作用を有する、請求項1から10までのい
    ずれか1項記載の方法において使用するための担体触
    媒。
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