JPH08256457A - リラクタンス同期電動機の回転子とその製造方法 - Google Patents

リラクタンス同期電動機の回転子とその製造方法

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JPH08256457A
JPH08256457A JP16417095A JP16417095A JPH08256457A JP H08256457 A JPH08256457 A JP H08256457A JP 16417095 A JP16417095 A JP 16417095A JP 16417095 A JP16417095 A JP 16417095A JP H08256457 A JPH08256457 A JP H08256457A
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JP
Japan
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rotor
magnetic material
joining
blocks
tubular body
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Application number
JP16417095A
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English (en)
Inventor
Kimitaka Maruyama
公孝 丸山
Sakae Takahashi
栄 高橋
Hiromi Nakamura
弘洋 中村
Tokuzo Sekiyama
篤蔵 関山
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N S ENG KK
Shibaura Machine Co Ltd
Original Assignee
N S ENG KK
Toshiba Machine Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 金属系の磁性材と非磁性材を組合せて磁気異
方性を得て、回転子に発生する回転力を増大させると共
に、回転子自体の強度を高めた実用的で経済性のあるリ
ラクタンス同期電動機の回転子及びその製造方法の提
供。 【構成】 磁性材16と非磁性材17とが同心円状に交
互に積層配置され、そのいずれか一方が接着剤、粉末焼
結又は鋳ぐるみ等により充填成層されると共に、接着剤
による接合、固相接合または固液反応接合などの接合に
より一体化されたコアコラムを、該コラムの中心軸の周
りに複数に分割し、その積層部側が円弧状外面となるよ
うに加工して製作された複数のブロック11〜14を用
い、この複数のブロック11〜14を、ブロック毎の円
弧状外面を連ねて円形状周面となすように接着剤による
接合、溶融接合、固液反応接合及び固相接合のいずれか
により一体化することで回転子10としたことを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁束が部分的に集中す
る磁気異方性を有し、屈曲した磁路が設けられている回
転子を有するリラクタンス同期電動機(以下、RSMと
記す)に係わり、特に、その回転子の構造および製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の磁気異方性を利用したRSMの回
転子は、例えば図13、図14、図15に示すように簡
単な突起を設けたり、或いは構成部材をネジ、リベット
等の固定具で連結・固定したものが多い。
【0003】ここで、図13は、突起を設けた回転子を
用いているRSMの一例の要部断面を示し、磁性体円柱
に切り欠き132を設けるようにして形成された突起部
133をもつ回転子131が示されている。また、図1
4にはリベット143で幾層もの鉄板141を連結する
と共に他のコアセグメントとも連結して固定し、更にネ
ジ144で基部145に固定して構成した回転子140
が示され、図15には鉄板151と非磁性体の層152
を交互に重ねそれらをリベット153で連結すると共に
ネジ154で基部155に固定したものが示されてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】図13に示したような
磁性体に簡単な突起部を設けた回転子では、突起部が小
さいとRSMの回転子に発生する回転力も小さいので、
所定の回転力を得るためには回転子を大きくしたり、突
起部を大きくしたりする必要があり、従って、RSMが
大型になるという問題点があった。
【0005】また、図14、図15に示したようなネ
ジ、リベットなどの固定具を用いて構成した回転子の強
度は低いので、遠心力や加速度が大きい高速回転や急加
速・急減速ができないという問題点があった。
【0006】RSMは原理的には回転子の発熱が少な
く、整流子が不要であるなどの長所・利点を有すること
から、超高速、超効率、高応答性を有する電動機として
期待されているが、未だにRSMは広く利用されるに至
っていない。この主たる原因として、上述したような従
来のRSM用回転子の構造上(または、従来の製造上)
の問題点に由来するところが大であり、このような問題
点を解消し得るRSM用回転子の実現と、具体的で実用
的、かつ経済的な製造方法の実現が望まれていた。
【0007】本発明は、上記従来技術の問題点の解消及
び要請の充足を目的になされたものであり、金属系の磁
性材、非磁性材を組合せて磁気異方性を得るように回転
子の構造を考慮し、回転子に発生する回転力を増大させ
ると共に、回転子自体の強度を高めた実用的で経済性の
あるRSM用回転子及びその製造方法の提供を目的とす
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、請求項1の発明は、リラクタンス同期電動機の回転
子であって、該回転子は、極に対応して形成された複数
のブロックを回転子の中心軸周りに配列すると共に、該
ブロックを接合により一体化されて形成され、前記ブロ
ックは、基材と、この基材の外周面側に回転子の半径方
向に互いに間隔を置いて複数配列された板状体の磁性材
または非磁性材と、これらの板状体の間に充填により形
成された充填層の非磁性材または磁性材とからなり、前
記磁路構成部の板状体及び充填層は層切断面の円周方向
の両端側が対称的に回転子の外周面に現れるようにそれ
ぞれ回転子の中心側にへこむ形状に湾曲され、かつ基材
及び板状体が前記充填層によって接合により一体化して
形成されていることを特徴とする。
【0009】請求項2の発明のリラクタンス同期電動機
の回転子は、請求項1の発明のリラクタンス同期電動機
の回転子において、前記ブロックが、接着剤により接合
されていることを特徴とする。
【0010】請求項3の発明のリラクタンス同期電動機
の回転子は、請求項1または2の発明のリラクタンス同
期電動機の回転子において、前記充填層が接着剤である
ことを特徴とする。
【0011】請求項4の発明のリラクタンス同期電動機
の回転子は、請求項1または3の発明のリラクタンス同
期電動機の回転子において、前記ブロックが、溶融接
合、固液反応接合及び固相接合のいずれかにより接合さ
れていることを特徴とする。
【0012】請求項5の発明のリラクタンス同期電動機
の回転子は、請求項1、2または4の発明のリラクタン
ス同期電動機の回転子において、前記基材及び板状体が
前記充填層によって固液反応接合及び固相接合のいずれ
かにより接合されていることを特徴とする。
【0013】請求項6の発明のリラクタンス同期電動機
の回転子は、請求項5の発明のリラクタンス同期電動機
の回転子において、充填層が、粉末焼結により形成され
ていることを特徴とする。
【0014】請求項7の発明のリラクタンス同期電動機
の回転子は、請求項5の発明のリラクタンス同期電動機
の回転子において、充填層が、鋳ぐるみにより形成され
ていることを特徴とする。
【0015】請求項8の発明のリラクタンス同期電動機
の回転子は、請求項1ないし7の発明のリラクタンス同
期電動機の回転子において、いずれか1の回転子を軸方
向に複数積層してなることを特徴とする。
【0016】請求項9の発明のリラクタンス同期電動機
の回転子の製造方法は、(1)コアケース内に磁性材か
らなる径の異なる複数の管状体を間隔を置いてそれぞれ
設置し、該コアケースと管状体及び各管状体のなす間隙
に非磁性材をなす充填材を充填する工程と、(2)上記
充填材により充填層を形成すると共に、上記コアケース
内にセットされた上記各管状体及びコアケースを上記充
填層により接合して一体化し、コアコラムを作成する工
程と、(3)上記コアコラムの中心軸に垂直な平面内に
おいて、該中心軸を頂点とし2π/nの頂角をなす線分
と、該頂角を1/2に分ける直線の延長上に中心を有し
上記管状体及び充填層からなる積層部を横切る半径rの
円弧で囲まれる扇形断面を有するn個のブロックを切出
す工程と、(4)上記n個のブロックの円弧の部分が外
周をなすように再配置し、該n個のブロックを接合によ
り一体化して、上記磁性材の管状体からなるn極の磁路
を有する回転子本体を形成する工程と、を有することを
特徴とする。
【0017】請求項10の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、(1)コアケース内に磁性材
からなる径の異なる複数の管状体を間隔を置いてそれぞ
れ配置し、該コアケースと管状体及び各管状体のなす間
隙に非磁性材をなす充填材を充填する工程と、(2)上
記充填材により充填層を形成すると共に、上記コアケー
ス内にセットされた上記各管状体及びコアケースを上記
充填層により接合して一体化し、コアコラムを作成する
工程と、(3)上記コアコラムの中心軸に垂直な平面内
において、該中心軸を頂点とし2π/nの頂角をなす線
分で分割されたn個のブロックを上記コアコラムから切
り出す工程と、(4)上記管状体と充填層の積層部をそ
れぞれ外周側に向けて上記n個のブロックを円周上に再
配置し、該n個のブロックを接合により一体化するとと
もに、一体化されたブロックの外周側を円形に加工し
て、上記磁性材の管状体からなるn極の磁路を有する回
転子本体を形成する工程と、を有することを特徴とす
る。
【0018】請求項11の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、(1)コアケース内に非磁性
材からなる径の異なる複数の管状体を間隔を置いてそれ
ぞれ設置し、該コアケースと管状体及び各管状体のなす
間隙に磁性材をなす充填材を充填する工程と、(2)上
記充填材により充填層を形成すると共に、上記コアケー
ス内にセットされた上記各管状体及びコアケースを上記
充填層により接合して一体化し、コアコラムを作成する
工程と、(3)上記コアコラムの中心軸に垂直な平面内
において、該中心軸を頂点とし2π/nの頂角をなす線
分と、該頂角を1/2に分ける直線の延長上に中心を有
し上記管状体及び充填層からなる積層部を横切る半径r
の円弧で囲まれる扇形断面を有するn個のブロックを切
出す工程と、(4)上記n個のブロックの円弧の部分が
外周をなすように再配置し、該n個のブロックを接合に
より一体化して、上記磁性材の充填層からなるn極の磁
路を有する回転子本体を形成する工程と、を有すること
を特徴とする。
【0019】請求項12の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、(1)コアケース内に非磁性
材からなる径の異なる複数の管状体を間隔を置いてそれ
ぞれ配置し、該コアケースと管状体及び各管状体のなす
間隙に磁性材をなす充填材を充填する工程と、(2)上
記充填材により充填層を形成すると共に、上記コアケー
ス内にセットされた上記各管状体及びコアケースを上記
充填層により接合して一体化し、コアコラムを作成する
工程と、(3)上記コアコラムの中心軸に垂直な平面内
において、該中心軸を頂点とし2π/nの頂角をなす線
分で分割されたn個のブロックを上記コアコラムから切
り出す工程と、(4)上記管状体と充填層の積層部をそ
れぞれ外周側に向けて上記n個のブロックを円周上に再
配置し、該n個のブロックを接合により一体化するとと
もに、一体化されたブロックの外周側を円形に加工し
て、上記磁性材の充填層からなるn極の磁路を有する回
転子本体を形成する工程と、を有することを特徴とす
る。
【0020】請求項13の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、請求項9、10、11又は1
2の発明のリラクタンス同期電動機の回転子の製造方法
において、充填材が接着剤であることを特徴とする。
【0021】請求項14の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、請求項9、10、11又は1
2の発明のリラクタンス同期電動機の回転子の製造方法
において、充填材が焼結合金用の粉末であり、工程
(2)が焼結により固相接合または固液反応接合する処
理であることを特徴とする。
【0022】請求項15の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、請求項14の発明のリラクタ
ンス同期電動機の回転子の製造方法において、工程
(2)での焼結により固相接合または固液反応接合する
処理が、加圧焼結による焼結・接合の同時処理であるこ
とを特徴とする。
【0023】請求項16の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、請求項14の発明のリラクタ
ンス同期電動機の回転子の製造方法において、工程
(2)での焼結により固相接合または固液反応接合する
処理が、非加圧焼結による焼結・接合の同時処理である
ことを特徴とする。
【0024】請求項17の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、請求項9、10、11又は1
2の発明のリラクタンス同期電動機の回転子の製造方法
において、工程(4)でのブロックの接合が接着剤によ
ることを特徴とする。
【0025】請求項18の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、請求項9、10、11又は1
2の発明のリラクタンス同期電動機の回転子の製造方法
において、工程(4)でのブロックの接合が溶融接合、
固液反応接合及び固相接合のいずれかによることを特徴
とする。
【0026】請求項19の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、(1)コアケース内に磁性材
からなる径の異なる複数の管状体をそれぞれ間隔を置い
て設置する工程と、(2)鋳造法により、コアケース内
に設置された前記磁性材からなる管状体と上記コアケー
ス及び各管状体のなす間隙に非磁性材の溶湯を注入して
充填層を形成すると共に、上記コアケース及び各管状体
と充填層を鋳ぐるみによる固液反応接合により一体化し
て、コアコラムを形成する工程と、(3)上記コアコラ
ムの中心軸に垂直な平面内において、該中心軸を頂点と
し2π/nの頂角をなす線分と、該頂角を1/2に分け
る直線の延長上に中心を有し上記管状体及び充填層から
なる積層部を横切る半径rの円弧で囲まれる扇形断面を
有するn個のブロックを切出す工程と、(4)上記n個
のブロックの円弧の部分が外周をなすように再配置し、
該n個のブロックを接合により一体化して、上記磁性材
の管状体からなるn極の磁路を有する回転子本体を形成
する工程と、を有することを特徴とする。
【0027】請求項20の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、(1)コアケース内に磁性材
からなる径の異なる複数の管状体をそれぞれ間隔を置い
て設置する工程と、(2)鋳造法により、コアケース内
に設置された前記磁性材からなる管状体と上記コアケー
ス及び各管状体のなす間隙に非磁性材の溶湯を注入して
充填層を形成すると共に、上記コアケース及び各管状体
と充填層を鋳ぐるみによる固液反応接合により一体化し
て、コアコラムを形成する工程と、(3)上記コアコラ
ムの中心軸に垂直な平面内において、該中心軸を頂点と
し2π/nの頂角をなす線分で分割されたn個のブロッ
クを上記コアコラムから切り出す工程と、(4)上記管
状体と充填層の積層部をそれぞれ外周側に向けて上記n
個のブロックを円周上に再配置し、該n個のブロックを
接合により一体化するとともに、一体化されたブロック
の外周側を円形に加工して、上記磁性材の管状体からな
るn極の磁路を有する回転子本体を形成する工程と、を
有することを特徴とする。
【0028】請求項21の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、請求項19又は20の発明の
リラクタンス同期電動機の回転子の製造方法において、
工程(2)が、高圧鋳造法によることを特徴とする。
【0029】請求項22の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、(1)コアケース内に非磁性
材からなる径の異なる複数の管状体をそれぞれ間隔を置
いて設置する工程と、(2)鋳造法により、コアケース
内に設置された上記非磁性材からなる管状体と上記コア
ケース及び各管状体のなす間隙に磁性材の溶湯を注入し
て充填層を形成すると共に、上記コアケース及び各管状
体と充填層を鋳ぐるみによる固液反応接合により一体化
して、コアコラムを形成する工程と、(3)上記コアコ
ラムの中心軸に垂直な平面内において、該中心軸を頂点
とし2π/nの頂角をなす線分と、該頂角を1/2に分
ける直線の延長上に中心を有し上記管状体及び充填層か
らなる積層部を横切る半径rの円弧で囲まれる扇形断面
を有するn個のブロックを切り出す工程と、(4)上記
n個のブロックの円弧の部分が外周をなすように再配置
し、該n個のブロックを接合により一体化して、上記磁
性体の充填層からなるn極の磁路を有する回転子本体を
形成する工程と、を有することを特徴とする。
【0030】請求項23の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、(1)コアケース内に非磁性
材からなる径の異なる複数の管状体をそれぞれ間隔を置
いて設置する工程と、(2)鋳造法により、コアケース
内に設置された上記非磁性材からなる管状体と上記コア
ケース及び各管状体のなす間隙に磁性材の溶湯を注入し
て充填層を形成すると共に、上記コアケース及び各管状
体と充填層を鋳ぐるみによる固液反応接合により一体化
して、コアコラムを形成する工程と、(3)上記コアコ
ラムの中心軸に垂直な平面内において、該中心軸を頂点
とし2π/nの頂角をなす線分で分割されたn個のブロ
ックを上記コアコラムから切り出す工程と、(4)上記
管状体と充填層の積層部をそれぞれ外周側に向けて上記
n個のブロックを円周上に再配置し、該n個のブロック
を接合により一体化するとともに、一体化されたブロッ
クの外周側を円形に加工して、上記磁性材の充填層から
なるn極の磁路を有する回転子本体を形成する工程と、
を有することを特徴とする。
【0031】請求項24の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、請求項22又は23の発明の
リラクタンス同期電動機の回転子の製造方法において、
工程(2)が、高圧鋳造法によることを特徴とする。
【0032】請求項25の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、請求項19、20、22又は
23の発明のリラクタンス同期電動機の回転子の製造方
法において、工程(4)でのブロックの接合が接着剤に
よることを特徴とする。
【0033】請求項26の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、請求項19、20、22又は
23の発明のリラクタンス同期電動機の回転子の製造方
法において、工程(4)でのブロックの接合が溶融接
合、固液反応接合及び固相接合のいずれかによることを
特徴とする。
【0034】請求項27の発明のリラクタンス同期電動
機の回転子の製造方法は、請求項9、10、11、1
2、19、20、22、23のいずれか1項の発明のリ
ラクタンス同期電動機の回転子の製造方法において、磁
性材からなる管状体が、金属系磁性材からなる管状体、
若しくは金属系磁性材からなる板を成形加工した管状体
であり、非磁性材からなる管状体が、金属系非磁性材か
らなる管状体、若しくは金属系非磁性材からなる板を成
形加工した管状体であることを特徴とする。
【0035】
【作用】請求項1の発明では、回転子は、極に対応して
形成された複数のブロックを回転子の中心軸周りに配列
すると共に、該ブロックを接合により一体化して形成さ
れ、前記ブロックは、基材と、この基材の外周面側に回
転子の半径方向に互いに間隔を置いて複数配列された板
状体の磁性材または非磁性材と、これらの板状体の間に
充填により形成された充填層の非磁性材または磁性材と
からなり、前記磁路構成部の板状体及び充填層は層切断
面の円周方向の両端側が対称的に回転子の外周面に現れ
るようにそれぞれ回転子の中心側にへこむ形状に湾曲さ
れ、かつ基材及び板状体を前記充填層によって接合によ
り一体化することで回転子構造を得ているので、回転子
の磁気異方性が確保されると共に、回転子自体の強度が
大きいものとなり、さらに、合理的に製作し得る。
【0036】請求項2の発明ではブロックを接着剤で接
合し、請求項3の発明では充填層を接着剤として基材及
び板状体を接合したため、いずれもより簡単に製作可能
であり、請求項4の発明では、ブロックを溶融接合、固
液反応接合及び固相接合のいずれかにより接合し、請求
項5の発明では、充填層によって基材及び板状体を固液
反応接合及び固相接合のいずれかにより接合し、請求項
6、7の発明では、充填層を粉末焼結と鋳ぐるみとして
基材及び板状体を固液反応接合及び固相接合したため、
いずれも回転子自体の強度をより大きいものとすること
ができる。なお上記充填層は、粉末焼結と鋳ぐるみに代
えてロウ材を浸透させる等、種々の方式により形成可能
である。
【0037】請求項8の発明では、請求項1の発明と同
様に回転子の磁気異方性の確保及び強度が得られると共
に、さらに所望の寸法に設計容易となる。
【0038】請求項9ないし12の発明では、請求項1
の発明での回転子の要部構造を製作することができる。
【0039】請求項13の発明では、請求項3の発明で
の回転子の要部構造を製作することができる。
【0040】請求項14ないし16の発明では、請求項
5、6の発明での回転子の要部構造を製作することがで
きる。
【0041】請求項17の発明では、請求項2の発明で
の回転子の要部構造を製作することができる。
【0042】請求項18の発明では、請求項4の発明で
の回転子の要部構造を製作することができる。
【0043】請求項19ないし26の発明では、請求項
7の発明での回転子の要部構造を製作することができ
る。
【0044】請求項27の発明によれば、回転子の製作
工程での段取りを簡単かつ確実に行える。
【0045】
【実施例】
1.回転子 図1は、本発明が適用されたリラクタンス同期電動機の
回転子の一実施例を示す横断面図である。同図におい
て、10は回転子であり、この回転子10は、極に対応
した複数のブロック11〜14を、ブロック毎の円弧面
を連ねて円形状周面をなすようにレーザまたは電子ビー
ム溶接等の溶融接合、ロウ付等の固液反応接合、さらに
は拡散接合等の固相接合のいずれかにより一体化したも
のである。また、複数のブロック11〜14自体は、基
材15上に磁路構成部を形成するように磁性材16と非
磁性材17のいずれか一方が他方の間に充填されて同心
円状に交互に配設され固液反応接合及び固相接合のいず
れかにより一体化されたコアコラムをこのコアコラムの
中心軸に垂直な平面内において、この中心軸を含み、か
つ互いに直交する平面により切断して分割すると共に、
磁性材16と非磁性材17の積層部の外面が円弧状に加
工されて扇形の断面形状とされて製作されたものであ
る。なお、図中のX−X’,Y−Y’は接合位置を表わ
す線である。
【0046】そして、基材15の材料として、降伏応力
または耐力が200N/mm2 以上の金属系材料、上記
回転子10の磁性材16として、JIS鉄鋼で規定され
る棒鋼、鋼板、鋼帯、鋼管におけるFe−C系材料、F
e−Ni系材料、フェライト及びマルテンサイト系材
料、電磁純鉄、ケイ素鉄等を適用することができる。ま
た、非磁性材17として、JIS鉄鋼、非鉄で規定され
るオーステナイト系ステンレス鋼、銅、銅合金、アルミ
ニウム、アルミニウム合金等を適用することができる。
【0047】前述の如く、磁性材16と非磁性材17と
が互いに焼結又は鋳ぐるみ等の充填材による固相接合ま
たは固液反応接合により接合され、また複数のブロック
11〜14の隣接する相互が溶融接合、固液反応接合及
び固相接合のいずれかで接合されているので、回転子1
0の磁気異方性が確保されると共に、回転子10自体の
強度が大きいものとなる。換言すれば、本実施例の回転
子10であれば、従来のネジやリベットにより結合され
た回転子と比較して高速回転や急加速、急停止によって
接合が弛むようなこともないので、これにより回転子自
体の強度を高め、製品寿命が延長される。また、高加速
に耐えられる高応答性、高効率性を有する。
【0048】このような点に加え、上述したような市販
の材料を用いて簡単な工程で製造できるので、本発明の
RSM用回転子は実用的で経済性を有する。
【0049】2.回転子の製造方法 次に、図1の回転子10を製造する方法について、充填
層が(イ)粉末焼結による場合、(ロ)鋳ぐるみによる
場合について以下説明すると共に、(イ)の具体例を実
施例1−1〜1−4として示し、(ロ)の具体例を実施
例2−1〜2−3として示す。
【0050】(イ) 粉末焼結による回転子の製造方法 図2はコアコラム25の作成方法の説明図、図3,図4
はコアの作成方法の説明図である。図2で、26は金属
系の磁性材または非磁性材で作られた管状体、27は2
6とは逆の金属系の非磁性材または磁性材の粉末充填
層、28は金属系材料またはセラミックスで作られた芯
部、29は図1の基材15となるコアケースである。磁
気異方性回転子は下記工程により作成される。なお、以
下の説明では、26を管状体からなる磁性材、27を粉
末充填層からなる非磁性材として説明する。
【0051】(1) コアケース29の内側に、径の異
なる複数の金属系の磁性材からなる管状体26を間隔を
おいて整列させてセットし、中心に芯部28を定置した
のち、それらの間隙に非磁性材をなす粉末を図2に示す
ように充填して充填層27を形成する。
【0052】(2) 上記コアケース29内にセットし
た各管状体26、充填層27及びコアケース29を加圧
焼結法または非加圧焼結法により充填層27の焼結と同
時に固相接合して一体化し、コアコラム25を作る。な
お、芯部28は必ずしも一体化する必要はない。
【0053】(3) 上記工程で作成されたコアコラム
25を図3に示すように中心Pを通り互いに直交する直
線を直線Q−Q’、R−R’としたとき、直線Q−Q’
に平行な辺P1−P2,P4−P3と直線R−R’に平
行な辺P4−P1,P2−P3で円柱の長手方向に沿っ
て切断して4つのブロック11〜14とする。
【0054】更に、それぞれのブロックの頂点(コアケ
ースの中心Oと同じ)とは対角方向の頂点P1〜P4を
中心としてコアケースの辺の長さの1/2を半径rとす
る円弧でブロックの長手方向に沿って切断して断面が扇
形のブロック11〜14を得る。
【0055】(4) 最後に、図4に示すように扇形の
ブロック11〜14の円弧部(外縁部)が外周になるよ
うに再配置して、EBW(電子ビーム溶接)、ロウ付け
及びHIP処理のような溶融接合、固液反応接合及び固
相接合のいずれかにより接合して一体化し、原型として
の回転子本体30を得て、これをさらに加工成形して図
1に示すような断面の、磁気異方性をもつ回転子10を
得る。
【0056】なお、工程(3)で、コアコラム25にお
けるブロック11〜14を単に直線Q−Q′、R−R′
で切断し、断面が扇形のブロックになるように半径rで
の切断をしなかった場合は、点P1,P2,P3,P4
がそれぞれ中心Oとほぼ一致するように再配置して、上
記のように互いに溶融接合、固液反応接合及び固相接合
のいずれかで一体化してから、中心Oを中心として半径
rの円でそれを長手方向に沿って切断または切削して回
転子本体30を得て、さらに加工成形して図1に示すよ
うな断面の、磁気異方性をもつ回転子10を得ることが
できる。
【0057】なお、上記実施例では工程(2)で、コア
コラム25をその中心を通る2つの平面で長手方向に沿
って4等分割しているが、これに限ることなくn(n≧
2)分割してもよく、その場合、n個のブロックを再配
置して接合し一体化してから外周を所望の形状に仕上げ
てもよいし、分割の際に扇形状に切り出してもよい。
【0058】また、工程(1)のコアコラム25を形成
する工程で用いる管状体26は市販の金属製の管状体を
必要に応じて切削加工するか、市販の金属板を円筒状に
曲げて成形することにより得ることができる。なお、上
記工程(1)のコアコラム25を作成する工程では円形
管状体を用いているが円形管状体に限られることなく、
管状であればよく、例えば、4角な金属製の筒でもよ
い。
【0059】更に、上記方法で偏平な板状の回転子(す
なわち、円盤状の回転子)を複数個作成し、それらの位
相を少しずつずらせて重ねてから接合した構成の回転子
を得ることもできる。なお、この偏平な板状の回転子は
上記工程で得られた回転子本体(または回転子)を輪切
りにして得てもよく、これらの位相を少しずつずらせて
重ねてから接合して上記のような回転子を得ることもで
きる。
【0060】<実施例1−1> (加圧焼結−切断−E
BW) 本実施例は、コアコラム25の作成に加圧焼結による接
合を用い、ブロック11〜14の接合にEBWを用いる
場合の一実施例であり、工程(1)で、磁性材として市
販の機械構造用炭素鋼管STKM13A(JIS規格)
を用い、それを切削加工した径の異なる複数の管状体2
6と、溶製材である丸棒を用いた芯部28を脱脂洗浄し
た後、図5に示すように溶接接合された下蓋32を有す
るコアケース29内にそれぞれの管状体26を間隔をお
いて同心円状に整列させてセットし、最後に芯部28を
挿入する。
【0061】工程(2)で、各芯部28、管状体26及
びコアケース29のなすそれぞれの間隙に、非磁性材と
してオーステナイト系ステンレス鋼SUS316TK
(JIS規格)の粉末を充填して非磁性材の充填層27
とする(図2参照)。
【0062】次に、工程(2)で、図5に示すようにコ
アケース29に上蓋31を溶接接合して内部を真空脱気
してから脱気口を密閉し、HIP(Hot Isostatic Pres
sing;熱間等方圧加圧法)処理を950〜1100゜
C、1000〜2000Kgf/cm2 、2時間保持で
行い、充填層27の加圧焼結と同時に該層27、芯部2
8、管状体26及びコアケース29を固相接合により一
体化した後、上・下の蓋31,32を取り除き、コアコ
ラム25を得る。
【0063】工程(3)で、図3に示すようにワイヤー
カット(放電加工)で扇形のブロック11〜14を切出
してから、ブロック11〜14の直角部を寸法及び角度
に留意して切削または研削加工する。
【0064】工程(4)で、図6に示すようにセットリ
ング39内に4個のブロック11〜14の円弧部が円の
外周となるように再配置し、セットリング39をタブ板
にして十文字の合せ目38を電子ビーム溶接(以下、E
BW)して回転子本体30を得て、さらに加工成形して
図1に示すような断面の、磁気異方性回転子10に仕上
げる。
【0065】なお、回転子の厚みが50mmを越えると
きは、図7に示すように溶接方向を90゜変えて外周か
ら中心に向けてEBWを行うようにすればよい。
【0066】また、ここで、図8に示すようにコアケー
ス29内に管状体26及び芯部28をセットする際それ
らに合せた段差33を下蓋32に設けておくと芯出し作
業が容易である。
【0067】上記方法により製作した回転子10を電動
機に取り付けて回転させたところ、遠心力による永久歪
を発生することなく、30000rpmの高速回転に耐
えることが実証された。
【0068】<実施例1−2> (加圧焼結−切断−E
BW) 本実施例は、同じくコアコラム25の作成に加圧焼結に
よる接合を用い、ブロック11〜14の接合にEBWを
用いる場合の他の実施例であり、磁性材としてJIS鉄
鋼で規定される棒鋼、鋼板、鋼帯、鋼管におけるFe−
C系材料、Fe−Ni系材料、フェライトおよびマルテ
ンサイト系材料及び電磁純鉄、ケイ素鉄等があり、ま
た、非磁性材としてJIS鉄鋼、非鉄で規定されるオー
ステナイト系ステンレス鋼、銅および銅合金、アルミニ
ウムおよびアルミニウム合金等があるが、工程(1)
で、これらの材料を用いて上記実施例1−1と同様の方
法でコアコラム25を作成できる。
【0069】この場合、工程(2)のHIP処理におけ
る保持温度は粉末材料を用いる非磁性材の融点の60〜
80%、圧力は1000〜2000Kgf/cm2 、保
持時間は2時間程度で行う。以下、工程(3),(4)
を実施例1−1と同様に行い回転子本体30を得て、さ
らに加工成形して図1に示すような断面構造の磁気異方
性回転子10を製作することができる。
【0070】<実施例1−3> (非加圧焼結−切断−
ロウ付け) 本実施例は、コアコラム25の作成に非加圧焼結による
接合を用い、ブロック11〜14の接合にロウ付けを用
いる場合の一実施例であり、工程(1)で、実施例1−
1と同様に、磁性材として、市販の機械構造用炭素鋼管
STKM13A製の径の異なる複数の管状体26を脱脂
洗浄した後、図9に示すように、各管状体26を間隔を
おいて同心円状にコアケース29内に整列させてセット
し、各管状体26のなすそれぞれの間隙に非磁性材とし
てNi−Cu(ニッケル−銅)合金のモネル粉末(65
Ni−27Cu−2.5Fe−1.0Me−4.0S
i)を充填し、Niロウ(JIS BNi−3(ニッケ
ルのホウ素化合物)34をその上に置く(但し、コアケ
ース29には市販のケイ素鉄Fe−3Si−Pbを用い
る)。
【0071】この場合、ニッケルの量W(単位g(グラ
ム))は、間隙の体積をVとし、モネル粉末の充填率を
dとするとき、 W={V(1−d)/8.1}×1.3 とする。
【0072】次に、工程(2)でコアケース29に図示
省略した上蓋をして真空炉に入れ、1.3〜13Paの
真空度、1010〜1175゜Cの温度で0.5〜1.
0時間保持してNiロウを溶融し、モネル粉末間に浸透
させて焼結すると共に、芯部28,管状体26,コアケ
ース29および焼結された充填層27を固液反応接合し
てコアコラム25を得る。
【0073】以下、工程(3)で実施例1と同様にコア
コラム25を4分割してブロック11〜14を作り、工
程(4)でそれらをロウ付けにより接合して回転子本体
30を作り、図1に示すような断面構造の磁気異方性回
転子10を作成することができる。なお、ブロック11
〜14の接合は上記ロウ付けに代えてHIP処理で接合
することもできることは言うまでもない。
【0074】ここで、図8に示したようにコアケース2
9内に管状体26及びコア28をセットする際それらに
合せた段差33を下蓋32に設けておくか、または図9
に示すように環状溝35を設けておくと芯出し作業が容
易である。
【0075】<実施例1−4> (非加圧焼結−切断−
ロウ付けorHIP処理) 本実施例は、コアコラム25の作成に非加圧焼結による
接合を用い、ブロック11〜14の接合にロウ付け又は
HIP処理を用いる場合の他の実施例であり、工程
(1)で、磁性材(溶製材)としてJIS鉄鋼で規定さ
れる棒鋼、鋼板、鋼帯、鋼管におけるFe−C系材料、
Fe−Ni系材料、フェライトおよびマルテンサイト系
材料及び電磁純鉄、ケイ素鉄等を、また、非磁性材とし
てJIS鉄鋼、非鉄で規定されるオーステナイト系ステ
ンレス鋼、銅および銅合金等の粉末を用いて、以下、工
程(2)〜(4)を実施例1−3と同様に行って回転子
本体30を得て、さらに加工成形して図1に示すような
断面の、磁気異方性回転子10を作成することができ
る。
【0076】(ロ) 鋳ぐるみによるによる回転子の製
造方法 図10は、鋳ぐるみによるコアコラム25の作成方法の
説明図である。図10において、26は金属系の磁性材
または非磁性材で作られた管状体、27は金属系の非磁
性材または磁性材の鋳ぐるみによる充填層となる空間、
28は同じく鋳ぐるみにより形成される最内周の充填層
を兼ねた芯部に対応する空間、29は金属系の磁性材で
作られたコアケースを意味する。41は下蓋で、溶湯を
導くための穴43を有している。111は後述する上型
であり、35は芯部28′から充填層27へ溶湯を導く
ための湯道である。磁気異方性回転子10は下記工程に
より作成される。なお、以下の説明では、26を管状体
からなる磁性材、27を鋳ぐるみ充填層からなる非磁性
材として説明する。
【0077】(1) 金属系磁性材で作られたコアケー
ス29及び磁性材で作られた径の異なる複数の管状体2
6の表面に接合性を改善するための低融点金属を鍍金す
る。
【0078】(2) 下蓋41に設けた溝42を利用し
てコアケース29の内側に上記径の異なる管状体26を
それぞれ定置する。
【0079】(3) コアケース29内のそれぞれの管
状体26がなす間隙(符号27,28′で示す部分)に
下蓋41の穴43から金属系の非磁性材の溶湯を鋳造法
により充填し、鋳込み、非磁性材の充填層27及び芯部
28′を形成し、芯部28′,管状体26,コアケース
29及び充填層27を固液反応接合により一体化したコ
アコラム25を作成する。
【0080】(4) コアコラム25を前述した(イ)
の粉末焼結による回転子の製造方法の工程(3)と同様
にして4分割する。
【0081】(5) 最後に、4分割され加工成形され
たそれぞれのブロック11〜14を前述した(イ)の粉
末焼結による回転子の製造方法の工程(4)と同様にし
て再配置し、接合して一体化し、原型としての回転子本
体30を得て、さらに加工成形して図1に示した断面
の、磁気異方性をもつ回転子10を得る。
【0082】なお、前述した(イ)の粉末焼結による回
転子の製造方法と同様にコアコラム25をその中心を含
む平面で長手方向に沿ってn分割してもよく、また、工
程(1)のコアコラム25を作成する工程で用いる管状
体26の製作方法についても同様であり、更に、上記方
法で偏平な板状の回転子(すなわち、円盤状の回転子)
を複数個作成し、それらの位相を少しずつずらせて重ね
てなす回転子についても同様である。
【0083】<実施例2−1> (低圧鋳造−切断−E
BW) 本実施例は、コアコラム25を低圧鋳造を用いて作成
し、ブロック11〜14をEBWにより接合する場合の
一実施例であり、工程(1)で、磁性材として、市販の
機械構造用炭素鋼管STKM13A(JIS規格)を用
い、それを切削加工して作成した、径の異なる複数の管
状体26およびコアケース29の表面に亜鉛鍍金して脱
脂洗浄した後、図2及び図10に示すようにそれぞれの
管状体26をコアケース29の内側に台41の溝42に
あわせて同心円状に整列させてセットする。なお、鋳造
用の非磁性材料としてアルミニュウム合金を用いる。
【0084】工程(2)で、コアケース29を図11に
示すような低圧鋳造装置110に装填し、圧力を0.1
5〜0.7Kgf/cm2 、加圧速度は0.025〜
0.060Kgf/cm2 ・secでアルミニウム合金
を圧入し、非磁性材の鋳ぐるみによる充填層27を形成
し、コアコラム25を得る。
【0085】工程(3)で、図3に示すようにワイヤー
カットで扇形のブロック11〜14を切出してから、ブ
ロック11〜14の直角部を寸法及び角度に留意して切
削または研削加工する。
【0086】工程(4)で、図6に示すようにセットリ
ング39内に4個のブロックの円弧部が円の外周となる
ように再配置し、セットリング39をタブ板にして十文
字の合せ目38を電子ビーム溶接(以下、EBW)して
回転子本体30を得て、さらに加工成形して図1に示す
ような断面の、磁気異方性回転子10に仕上げる。これ
らの工程(3),(4)は実施例1−1〜1−4の工程
(3),(4)を流用可能である。
【0087】なお、図11の低圧鋳造装置110で、1
11は上型、112は下型、113は炉、114はルツ
ボ、115はルツボ内のアルミニウム合金の溶湯、11
6は加圧ガス注入口であり、鋳込み時には加圧ガス注入
口116からガスを注入し、アルミニウム合金の溶湯1
15を押上げてコアケース29内の芯部28′及び管状
体26の間隙27にアルミニウム合金115を圧入す
る。
【0088】上記方法により製作した回転子10を電動
機に取り付けて回転させたところ、遠心力による永久歪
を発生することなく、30000rpmの高速回転に耐
えることが実証された。
【0089】<実施例2−2> (高圧鋳造−切断−E
BW) 本実施例は、コアコラム25の作成を高圧鋳造とした場
合の一実施例であり、工程(1)で、上述の実施例2ー
1と同様に磁性材として、市販の機械構造用炭素鋼管S
TKM13A(JIS規格)を用い、コアケース29内
に管状体26を同心円状に整列させてセットする。な
お、鋳造用の非磁性材料として同様にアルミニュウム合
金を用いる。
【0090】工程(2)で、コアケース29を図12に
示すような高圧鋳造装置120に装填し、圧力を500
〜700Kgf/cm2 、加圧速度は0.5〜1.0m
/secでアルミニュウム合金を圧入する。以下、工程
(3),(4)を実施例2ー1と同様に行い図1に示す
ような磁気異方性回転子10を作成することができる。
【0091】なお、図12の高圧鋳造装置120で12
1は固定盤、122は可動盤、123は型締機構、12
4は射出スリーブ、125は射出プランジャ、126は
射出シリンダ、127はモータ、128は油圧ポンプで
あり、鋳込み時にはモータ127を駆動して射出シリン
ダ126を作動させ、射出スリーブ124から非磁性材
であるアルミニウム合金を射出してコアケース29の各
磁性材の間隙にアルミニウム合金を充填して鋳込み、非
磁性材の充填層27を形成する。
【0092】以下、工程(3),(4)を実施例2−1
と同様に行い図1に示すような磁気異方性回転子10を
作成することができる。
【0093】<実施例2−3>コアコラム25を作成す
る工程(1)おいて、磁性材(溶製材)としてJIS鉄
鋼で規定される棒鋼、鋼板、鋼帯、鋼管におけるFe−
C系材料、フェライトおよびマルテンサイト系材料及び
電磁純鉄、ケイ素鉄等を、また、非磁性材料(鋳造材)
としてJIS鉄鋼、非鉄で規定されるオーステナイト系
ステンレス鋼、銅および銅合金、アルミニウム等を用
い、以下、工程(2)〜(4)を実施例2−1または2
−2と同様にして行い回転子本体30を得て、さらに加
工成形して図1に示すような断面の、磁気異方性回転子
10を作成することができる。
【0094】なお、上記実施例2−1においては、芯部
28′を鋳ぐるみで形成する例を示したが、(イ)の粉
末焼結による場合と同様に、充填層と芯部に分け、芯部
には金属系材料またはセラミックスによる部材をセット
するようにしてもよい。
【0095】前述した実施例では、コアケース29と磁
性材又は非磁性材の管状体26とを充填層を介して互い
に接合により一体化するのに、固液反応接合及び固相接
合のいずれかにより行う方法を採用し、さらにブロック
11〜14を互いに接合により一体化するのに、溶融接
合、固液反応接合及び固相接合のいずれかにより行う方
法を採用した例を示したが、本発明はこれに限らず、上
記充填層にできるだけ強力な接着力を有する磁性材又は
非磁性材の接着剤を用いてコアコラム25を作成し、ま
たブロック11〜14を同じ強力な接着力を有する接着
剤を用いて接合するようにしてもよい。
【0096】
【発明の効果】以上説明したように本発明のリラクタン
ス同期電動機の回転子によれば、磁性材及び非磁性材の
うちのいずれか一方が接着剤、粉末焼結又は鋳ぐるみ等
により充填成層されて磁路を構成し、また、その磁路構
成部分を有する複数のブロックの相互が接合により一体
化されているものであるから、超高速の回転に耐えるこ
とができ、かつ、高加速に耐えられる高応答性、高効率
性を有し、製造も容易である。また、本発明の回転子の
製造方法は、まず管状体のコアコラムを製作し、これを
円周上で分割してブロックを製作し、該ブロックを再配
置して接合することにより回転子を製造する方法である
ため、工程が簡単であり、実用的で経済性のある製造工
程を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づく磁気異方性回転子の一実施例を
示す図である。
【図2】コアコラムの製作方法の説明図である。
【図3】コアコラムの切断方法の説明図である。
【図4】切断したコアコラムの再配置方法の説明図であ
る。
【図5】HIP処理の準備段階の説明図である。
【図6】再配置された切断コアコラムの電子ビーム溶接
(EBW)の説明図である。
【図7】50mmを越える厚みを有する回転子のEBW
の説明図である。
【図8】段差付下蓋をもつコアケースの例である。
【図9】ロウ付けのセッティングの説明図である。
【図10】コアケース内部への磁性材のセッティングの
説明図である。
【図11】低圧鋳造装置の一例を示す図である。
【図12】高圧鋳造装置の一例を示す図である。
【図13】従来のリラクタンス同期電動機の回転子の例
を示す断面図である。
【図14】従来のリラクタンス同期電動機の回転子の構
造の例を示す断面図である。
【図15】従来のリラクタンス同期電動機の回転子の構
造の例を示す断面図である。
【符号の説明】
10 回転子 11,12,13,14 ブロック 15 基材 16 磁性材 17 非磁性材 25 第1のコアコラム 26 管状体 27 充填層 28 芯部 29 コアケース 30 回転子本体 110 低圧鋳造装置 120 高圧鋳造装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中村 弘洋 静岡県沼津市大岡2068の3 東芝機械テク ノ株式会社内 (72)発明者 関山 篤蔵 群馬県多野郡吉井町本郷235

Claims (27)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リラクタンス同期電動機の回転子であっ
    て、 該回転子は、極に対応して形成された複数のブロックを
    回転子の中心軸周りに配列すると共に、該ブロックを接
    合により一体化されて形成され、 前記ブロックは、基材と、この基材の外周面側に回転子
    の半径方向に互いに間隔を置いて複数配列された板状体
    の磁性材または非磁性材と、これらの板状体の間に充填
    により形成された充填層の非磁性材または磁性材とから
    なり、 前記磁路構成部の板状体及び充填層は層切断面の円周方
    向の両端側が対称的に回転子の外周面に現れるようにそ
    れぞれ回転子の中心側にへこむ形状に湾曲され、かつ基
    材及び板状体が前記充填層によって接合により一体化し
    て形成されていることを特徴とするリラクタンス同期電
    動機の回転子。
  2. 【請求項2】 前記ブロックが、接着剤により接合され
    ていることを特徴とする請求項1のリラクタンス同期電
    動機の回転子。
  3. 【請求項3】 前記充填層が接着剤であることを特徴と
    する請求項1または2のリラクタンス同期電動機の回転
    子。
  4. 【請求項4】 前記ブロックが、溶融接合、固液反応接
    合及び固相接合のいずれかにより接合されていることを
    特徴とする請求項1または3のリラクタンス同期電動機
    の回転子。
  5. 【請求項5】 前記基材及び板状体が前記充填層によっ
    て固液反応接合及び固相接合のいずれかにより接合され
    ていることを特徴とする請求項1、2または4のリラク
    タンス同期電動機の回転子。
  6. 【請求項6】 充填層が、粉末焼結により形成されてい
    ることを特徴とする請求項5のリラクタンス同期電動機
    の回転子。
  7. 【請求項7】 充填層が、鋳ぐるみにより形成されてい
    ることを特徴とする請求項5のリラクタンス同期電動機
    の回転子。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7のいずれか1の回転子
    を軸方向に複数積層してなることを特徴とするリラクタ
    ンス同期電動機の回転子。
  9. 【請求項9】 (1)コアケース内に磁性材からなる径
    の異なる複数の管状体を間隔を置いてそれぞれ設置し、
    該コアケースと管状体及び各管状体のなす間隙に非磁性
    材をなす充填材を充填する工程と、(2)上記充填材に
    より充填層を形成すると共に、上記コアケース内にセッ
    トされた上記各管状体及びコアケースを上記充填層によ
    り接合して一体化し、コアコラムを作成する工程と、
    (3)上記コアコラムの中心軸に垂直な平面内におい
    て、該中心軸を頂点とし2π/nの頂角をなす線分と、
    該頂角を1/2に分ける直線の延長上に中心を有し上記
    管状体及び充填層からなる積層部を横切る半径rの円弧
    で囲まれる扇形断面を有するn個のブロックを切出す工
    程と、(4)上記n個のブロックの円弧の部分が外周を
    なすように再配置し、該n個のブロックを接合により一
    体化して、上記磁性材の管状体からなるn極の磁路を有
    する回転子本体を形成する工程と、 を有することを特徴とするリラクタンス同期電動機の回
    転子の製造方法。
  10. 【請求項10】 (1)コアケース内に磁性材からなる
    径の異なる複数の管状体を間隔を置いてそれぞれ配置
    し、該コアケースと管状体及び各管状体のなす間隙に非
    磁性材をなす充填材を充填する工程と、(2)上記充填
    材により充填層を形成すると共に、上記コアケース内に
    セットされた上記各管状体及びコアケースを上記充填層
    により接合して一体化し、コアコラムを作成する工程
    と、(3)上記コアコラムの中心軸に垂直な平面内にお
    いて、該中心軸を頂点とし2π/nの頂角をなす線分で
    分割されたn個のブロックを上記コアコラムから切り出
    す工程と、(4)上記管状体と充填層の積層部をそれぞ
    れ外周側に向けて上記n個のブロックを円周上に再配置
    し、該n個のブロックを接合により一体化するととも
    に、一体化されたブロックの外周側を円形に加工して、
    上記磁性材の管状体からなるn極の磁路を有する回転子
    本体を形成する工程と、 を有することを特徴とするリラクタンス同期電動機の回
    転子の製造方法。
  11. 【請求項11】 (1)コアケース内に非磁性材からな
    る径の異なる複数の管状体を間隔を置いてそれぞれ設置
    し、該コアケースと管状体及び各管状体のなす間隙に磁
    性材をなす充填材を充填する工程と、(2)上記充填材
    により充填層を形成すると共に、上記コアケース内にセ
    ットされた上記各管状体及びコアケースを上記充填層に
    より接合して一体化し、コアコラムを作成する工程と、
    (3)上記コアコラムの中心軸に垂直な平面内におい
    て、該中心軸を頂点とし2π/nの頂角をなす線分と、
    該頂角を1/2に分ける直線の延長上に中心を有し上記
    管状体及び充填層からなる積層部を横切る半径rの円弧
    で囲まれる扇形断面を有するn個のブロックを切出す工
    程と、(4)上記n個のブロックの円弧の部分が外周を
    なすように再配置し、該n個のブロックを接合により一
    体化して、上記磁性材の充填層からなるn極の磁路を有
    する回転子本体を形成する工程と、 を有することを特徴とするリラクタンス同期電動機の回
    転子の製造方法。
  12. 【請求項12】 (1)コアケース内に非磁性材からな
    る径の異なる複数の管状体を間隔を置いてそれぞれ配置
    し、該コアケースと管状体及び各管状体のなす間隙に磁
    性材をなす充填材を充填する工程と、(2)上記充填材
    により充填層を形成すると共に、上記コアケース内にセ
    ットされた上記各管状体及びコアケースを上記充填層に
    より接合して一体化し、コアコラムを作成する工程と、
    (3)上記コアコラムの中心軸に垂直な平面内におい
    て、該中心軸を頂点とし2π/nの頂角をなす線分で分
    割されたn個のブロックを上記コアコラムから切り出す
    工程と、(4)上記管状体と充填層の積層部をそれぞれ
    外周側に向けて上記n個のブロックを円周上に再配置
    し、該n個のブロックを接合により一体化するととも
    に、一体化されたブロックの外周側を円形に加工して、
    上記磁性材の充填層からなるn極の磁路を有する回転子
    本体を形成する工程と、 を有することを特徴とするリラクタンス同期電動機の回
    転子の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項9、10、11又は12に記載
    のリラクタンス同期電動機の回転子の製造方法におい
    て、充填材が接着剤であることを特徴とするリラクタン
    ス同期電動機の回転子の製造方法。
  14. 【請求項14】 請求項9、10、11又は12に記載
    のリラクタンス同期電動機の回転子の製造方法におい
    て、充填材が焼結合金用の粉末であり、工程(2)が焼
    結により固相接合または固液反応接合する処理であるこ
    とを特徴とするリラクタンス同期電動機の回転子の製造
    方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載のリラクタンス同期
    電動機の回転子の製造方法において、工程(2)での焼
    結により固相接合または固液反応接合する処理が、加圧
    焼結による焼結・接合の同時処理であることを特徴とす
    るリラクタンス同期電動機の回転子の製造方法。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載のリラクタンス同期
    電動機の回転子の製造方法において、工程(2)での焼
    結により固相接合または固液反応接合する処理が、非加
    圧焼結による焼結・接合の同時処理であることを特徴と
    するリラクタンス同期電動機の回転子の製造方法。
  17. 【請求項17】 請求項9、10、11又は12に記載
    のリラクタンス同期電動機の回転子の製造方法におい
    て、工程(4)でのブロックの接合が接着剤によること
    を特徴とするリラクタンス同期電動機の回転子の製造方
    法。
  18. 【請求項18】 請求項9、10、11又は12に記載
    のリラクタンス同期電動機の回転子の製造方法におい
    て、工程(4)でのブロックの接合が溶融接合、固液反
    応接合及び固相接合のいずれかによることを特徴とする
    リラクタンス同期電動機の回転子の製造方法。
  19. 【請求項19】 (1)コアケース内に磁性材からなる
    径の異なる複数の管状体をそれぞれ間隔を置いて設置す
    る工程と、(2)鋳造法により、コアケース内に設置さ
    れた前記磁性材からなる管状体と上記コアケース及び各
    管状体のなす間隙に非磁性材の溶湯を注入して充填層を
    形成すると共に、上記コアケース及び各管状体と充填層
    を鋳ぐるみによる固液反応接合により一体化して、コア
    コラムを形成する工程と、(3)上記コアコラムの中心
    軸に垂直な平面内において、該中心軸を頂点とし2π/
    nの頂角をなす線分と、該頂角を1/2に分ける直線の
    延長上に中心を有し上記管状体及び充填層からなる積層
    部を横切る半径rの円弧で囲まれる扇形断面を有するn
    個のブロックを切出す工程と、(4)上記n個のブロッ
    クの円弧の部分が外周をなすように再配置し、該n個の
    ブロックを接合により一体化して、上記磁性材の管状体
    からなるn極の磁路を有する回転子本体を形成する工程
    と、 を有することを特徴とするリラクタンス同期電動機の回
    転子の製造方法。
  20. 【請求項20】 (1)コアケース内に磁性材からなる
    径の異なる複数の管状体をそれぞれ間隔を置いて設置す
    る工程と、(2)鋳造法により、コアケース内に設置さ
    れた前記磁性材からなる管状体と上記コアケース及び各
    管状体のなす間隙に非磁性材の溶湯を注入して充填層を
    形成すると共に、上記コアケース及び各管状体と充填層
    を鋳ぐるみによる固液反応接合により一体化して、コア
    コラムを形成する工程と、(3)上記コアコラムの中心
    軸に垂直な平面内において、該中心軸を頂点とし2π/
    nの頂角をなす線分で分割されたn個のブロックを上記
    コアコラムから切り出す工程と、(4)上記管状体と充
    填層の積層部をそれぞれ外周側に向けて上記n個のブロ
    ックを円周上に再配置し、該n個のブロックを接合によ
    り一体化するとともに、一体化されたブロックの外周側
    を円形に加工して、上記磁性材の管状体からなるn極の
    磁路を有する回転子本体を形成する工程と、 を有することを特徴とするリラクタンス同期電動機の回
    転子の製造方法。
  21. 【請求項21】 請求項19又は20に記載のリラクタ
    ンス同期電動機の回転子の製造方法において、工程
    (2)が、高圧鋳造法によることを特徴とするリラクタ
    ンス同期電動機の回転子の製造方法。
  22. 【請求項22】 (1)コアケース内に非磁性材からな
    る径の異なる複数の管状体をそれぞれ間隔を置いて設置
    する工程と、(2)鋳造法により、コアケース内に設置
    された上記非磁性材からなる管状体と上記コアケース及
    び各管状体のなす間隙に磁性材の溶湯を注入して充填層
    を形成すると共に、上記コアケース及び各管状体と充填
    層を鋳ぐるみによる固液反応接合により一体化して、コ
    アコラムを形成する工程と、(3)上記コアコラムの中
    心軸に垂直な平面内において、該中心軸を頂点とし2π
    /nの頂角をなす線分と、該頂角を1/2に分ける直線
    の延長上に中心を有し上記管状体及び充填層からなる積
    層部を横切る半径rの円弧で囲まれる扇形断面を有する
    n個のブロックを切り出す工程と、(4)上記n個のブ
    ロックの円弧の部分が外周をなすように再配置し、該n
    個のブロックを接合により一体化して、上記磁性体の充
    填層からなるn極の磁路を有する回転子本体を形成する
    工程と、 を有することを特徴とするリラクタンス同期電動機の回
    転子の製造方法。
  23. 【請求項23】 (1)コアケース内に非磁性材からな
    る径の異なる複数の管状体をそれぞれ間隔を置いて設置
    する工程と、(2)鋳造法により、コアケース内に設置
    された上記非磁性材からなる管状体と上記コアケース及
    び各管状体のなす間隙に磁性材の溶湯を注入して充填層
    を形成すると共に、上記コアケース及び各管状体と充填
    層を鋳ぐるみによる固液反応接合により一体化して、コ
    アコラムを形成する工程と、(3)上記コアコラムの中
    心軸に垂直な平面内において、該中心軸を頂点とし2π
    /nの頂角をなす線分で分割されたn個のブロックを上
    記コアコラムから切り出す工程と、(4)上記管状体と
    充填層の積層部をそれぞれ外周側に向けて上記n個のブ
    ロックを円周上に再配置し、該n個のブロックを接合に
    より一体化するとともに、一体化されたブロックの外周
    側を円形に加工して、上記磁性材の充填層からなるn極
    の磁路を有する回転子本体を形成する工程と、 を有することを特徴とするリラクタンス同期電動機の回
    転子の製造方法。
  24. 【請求項24】 請求項22又は23に記載のリラクタ
    ンス同期電動機の回転子の製造方法において、工程
    (2)が、高圧鋳造法によることを特徴とするリラクタ
    ンス同期電動機の回転子の製造方法。
  25. 【請求項25】 請求項19、20、22又は23に記
    載のリラクタンス同期電動機の回転子の製造方法におい
    て、工程(4)でのブロックの接合が接着剤によること
    を特徴とするリラクタンス同期電動機の回転子の製造方
    法。
  26. 【請求項26】 請求項19、20、22又は23に記
    載のリラクタンス同期電動機の回転子の製造方法におい
    て、工程(4)でのブロックの接合が溶融接合、固液反
    応接合及び固相接合のいずれかによることを特徴とする
    リラクタンス同期電動機の回転子の製造方法。
  27. 【請求項27】 請求項9、10、11、12、19、
    20、22、23のいずれか1項に記載のリラクタンス
    同期電動機の回転子の製造方法において、磁性材からな
    る管状体が、金属系磁性材からなる管状体、若しくは金
    属系磁性材からなる板を成形加工した管状体であり、非
    磁性材からなる管状体が、金属系非磁性材からなる管状
    体、若しくは金属系非磁性材からなる板を成形加工した
    管状体であることを特徴とするリラクタンス同期電動機
    の回転子の製造方法。
JP16417095A 1995-01-19 1995-06-29 リラクタンス同期電動機の回転子とその製造方法 Pending JPH08256457A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008503197A (ja) * 2004-06-15 2008-01-31 シーメンス インダストリアル ターボマシナリー ベーヴェー 電動機用の回転子とその製造方法
WO2022124275A1 (ja) * 2020-12-07 2022-06-16 愛知製鋼株式会社 電気駆動移動体用ギアードモータ

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