JPH08256414A - プロテクタ - Google Patents

プロテクタ

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JPH08256414A
JPH08256414A JP7058760A JP5876095A JPH08256414A JP H08256414 A JPH08256414 A JP H08256414A JP 7058760 A JP7058760 A JP 7058760A JP 5876095 A JP5876095 A JP 5876095A JP H08256414 A JPH08256414 A JP H08256414A
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JP
Japan
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wire harness
protector
winding
protector body
winding member
Prior art date
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Withdrawn
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JP7058760A
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English (en)
Inventor
Yasuhiro Hiura
靖博 日浦
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Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワイヤハーネスの全長を所要長さに調節でき
るようにする。 【構成】 ワイヤハーネスW/Hを挿通する樋形状で、
その底部11dに貫通穴11eを設けたプロテクタ本体1
1と、貫通穴より挿入してプロテクタ本体の内部に突出
させるワイヤハーネス巻取部12aと、ワイヤハーネス
巻取部の底板12bから突出させてプロテクタ本体の底
部外面に着脱自在に係止させるフランジ部12cとを設
け、ワイヤハーネス巻取部に挿入端面から切り欠いたワ
イヤハーネス挿通溝12dを設けると共にワイヤハーネ
ス巻取部の外周面をワイヤハーネスの巻付面12eとし
ている巻取部材12と、プロテクタ本体に挿入した巻取
部材を所要位置でプロテクタ本体に係止する固定手段と
を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はワイヤハーネスを挿通し
て保護するプロテクタに関し、特に、一定長さとした長
尺なワイヤハーネスを、配索箇所に応じて長さ調節して
保護できるようにするものである。
【0002】
【従来の技術】車両に配索するワイヤハーネスは、取り
付ける車種により配索する長さが相異すると共に、同一
車種であってもグレードの違い等により車両に取り付け
る電装品の取付箇所が違うため長さも相異している。車
両に対して長尺なワイヤハーネスを取り付けた場合、車
両の走行時の振動により車体パネルや他の部品に接触し
て損傷する恐れがあるため、従来では配索する車両に対
応する専用のワイヤハーネスをそれぞれ形成していた。
しかし、上記のように、車両に対してそれぞれ専用のワ
イヤハーネスを形成した場合、複数種類のワイヤハーネ
スの管理に手間がかかると共にコスト高になる等の問題
が発生していた。
【0003】上記のように車種の相異、あるいは同一車
種でグレードの相異により、ワイヤハーネスの所要長さ
が多少相異しても同一長さのワイヤハーネスで配索でき
るようにしたプロテクタは提案されていないが、従来、
実公平6−24639号等で、ワイヤハーネスに所要長
さよりもゆとりを持たせて、ワイヤハーネスを緩んだ状
態で配索して、作業が容易とし、配索後にはワイヤハー
ネスを所要長さとするものが提案されている。
【0004】上記実公平6−24639号のプロテクタ
1は図16、図17に示す構成で、プロテクタ本体2よ
り突出した軸3に巻取部材4を回転自在に取り付けると
共に、該巻取部材4とプロテクタ本体2との間にバネ5
を取り付けておき、巻取部材4をバネ5に抗して図17
(A)に示す状態としてワイヤハーネスW/Hを通し、
挿通後にバネ5により図17(B)の状態とする。該ワ
イヤハーネスを機器と接続するために引っ張ると巻取部
材4がバネ5に抗して回転してワイヤハーネスを繰り出
し、接続後は再度バネ5によりワイヤハーネスが所要長
さ巻き取られて、引張状態で配索される。なお、図16
において、6はプロテクタ本体1に被せる蓋である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記プ
ロテクタ1では、図17(A)(B)に示すように、巻
取部材4の90度回転角度に対応する長さのみワイヤハ
ーネスの長さ調節ができるに過ぎず、これ以上にワイヤ
ハーネスの長さを調節したい場合には使用できず、調節
長さに限界がある。また、プロテクタにワイヤハーネス
を通す時に巻取部材をバネに抗して図17(A)に示す
位置に回転させておかなくてはならず、かえって、ワイ
ヤハーネス挿通作業に手数がかかる問題があると共に、
該ワイヤハーネスと機器との接続時にもバネに抗してワ
イヤハーネスを引っ張って行わなければならない。さら
に、機器と接続した後も、バネ4の復帰力が働くため、
ワイヤハーネスW/Hの先端のコネクタには、接続した
機器との接続が外れる方向に常に力が負荷され、機器と
の接続が外れやすくなる問題がある。
【0006】本発明は上記問題に鑑みてなされたもの
で、ワイヤハーネスの調節長さを十分に長いものとで
き、車種が相異しても、あるいは同一車種でグレードが
相異しても、長尺な一定長さのワイヤハーネスを共用で
きるようにし、しかも、上記したような従来の問題を発
生しないプロテクタを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、請求項1で、ワイヤハーネスを挿通する
樋形状で、その底部に貫通穴を設けたプロテクタ本体
と、上記貫通穴より挿入してプロテクタ本体の内部に突
出させるワイヤハーネス巻取部と、該ワイヤハーネス巻
取部の底板から突出させて上記プロテクタ本体の底部外
面に着脱自在に係止させるフランジ部とを設け、上記ワ
イヤハーネス巻取部に挿入端面から切り欠いたワイヤハ
ーネス挿通溝を設けると共にワイヤハーネス巻取部の外
周面をワイヤハーネスの巻付面としている巻取部材と、
上記プロテクタ本体に挿入した巻取部材を所要位置でプ
ロテクタ本体に係止する固定手段とを備えていることを
特徴とするプロテクタを提供している。
【0008】上記固定手段として、上記プロテクタ本体
の貫通穴の外方に周方向に所要間隔をあけて複数の係止
穴を設けると共に、上記巻取部材のフランジ部に上記係
止穴に係合する係止突起を突設している。(請求項2)
【0009】あるいは、上記固定手段として、上記プロ
テクタ本体の貫通穴の周縁に波状の凹凸部を設ける一
方、上記巻取部材を、プロテクタ本体の内部に配置する
ワイヤハーネス巻取部材と、プロテクタ本体の底部外面
に配置される固定部材とに2分割し、これらワイヤハー
ネス巻取部材と固定部材とを、その間に上記プロテクタ
本体の凹凸部と係合する凸部を有するバネ部材を内装し
た状態で組みつけ、該バネ部材の凸部を所要位置のプロ
テクタ本体の凹凸部の凹部に係合させて固定する構成と
している。(請求項3)
【0010】あるいは、上記固定手段としてビスを用
い、該ビスによりプロテクタ本体の底部と巻取部材のフ
ランジ部とを貫通させて係止している。(請求項4)
【0011】上記巻取部材の底板外面には十字形状に外
方に突出する操作部を設けることが好ましい。(請求項
5)
【0012】
【作用】本発明の請求項1に記載のプロテクタによる
と、プロテクタ本体の内部にワイヤハーネスを挿通さ
せ、該ワイヤハーネスをプロテクタ本体の内部に突出す
る巻取部材のワイヤハーネス挿通溝に挿通させる。この
状態で巻取部材を任意に所要角度だけ回転させることに
より、ワイヤハーネス巻取部の外周面にワイヤハーネス
を巻き付けて、ワイヤハーネスの長さを調節できる。こ
のように、巻取部材に任意の量のワイヤハーネスを巻き
付けて長さ調節を行った後、固定手段によりプロテクタ
本体と巻取部材とを固定保持する。よって、ワイヤハー
ネスを挿通させた状態で巻取部材を回転させずにプロテ
クタ本体と係止すると、ワイヤハーネスを最も長くする
ことができる。一方、巻取部材を回転させると、例え
ば、1回の回転でワイヤハーネス巻取部の外周面の周長
分だけワイヤハーネスの長さが短くなるように調節でき
る。
【0013】請求項2に記載のプロテクタによると、巻
取部材をプロテクタ本体に対して所要角度回転させた状
態で、係止孔に係止突起を係合させるだけで、簡単に位
置決め固定できると共にその取付状態を確実に保持す
る。
【0014】請求項3に記載のプロテクタによると、巻
取部材をプロテクタ本体に対して所要角度回転させる
と、巻取部材より突出したバネ部材の凸部が貫通穴の周
縁に波状に形成した凹部に係合して、その状態を保持す
ることができ、波状のピッチを小さくすると、ワイヤハ
ーネスの長さ調節寸法をよりきめ細かに行うことができ
る。
【0015】請求項4に記載のプロテクタのように、巻
取部材をプロテクタ本体に対して回転させ、その状態で
ビス固定してもよく、ビスによる強固な固定ができる。
【0016】請求項5に記載のプロテクタによると、底
板外面に十字形状に突出する操作部を形成しているた
め、プロテクタ本体に対する巻取部材の回転作業が容易
になる。
【0017】
【実施例】以下、本発明を図面に示す実施例を参照して
詳細に説明する。図1から図8は本発明の第1実施例の
プロテクタ10を示し、該プロテクタ10は、ワイヤハ
ーネスW/Hを内部に挿通する樋形状のプロテクタ本体
11と、該プロテクタ本体11の内部に回転自在に収容
する巻取部材12と、該巻取部材12を所要角度回転さ
せた位置でプロテクタ本体に係止する固定手段と、上記
プロテクタ本体11の上面開口11aを着脱自在に閉塞
する蓋13とから構成している。
【0018】図1に示すように、上記プロテクタ本体1
1は、ワイヤハーネス挿通方向Xの中央部に、両側壁1
1b、11bを外側に膨出させた略円形状の巻取部材収容
部11cを設けると共に、該巻取部材収容部11cの底部
11dの中央に円形状の貫通穴11eを設けている。貫通
穴11eの外周には、上記固定手段として、巻取部材1
2の係止突起12gと係合する係止穴11fを周方向に所
要間隔をあけて複数設けている。該係止穴11fは、約
15°〜30°の範囲内で等間隔に穿設しており、本実
施例では、30°間隔で12個設けている。
【0019】また、プロテクタ本体11には、両側壁1
1b、11bの両端に上記蓋13のロック部13eと係合
する被ロック部11gを設けている。さらに、底部11d
の両端縁には、それぞれ外方に延在させてワイヤハーネ
スW/Hとプロテクタ本体11とを粘着テープ15で巻
付固定するための固定部11hを設けている。該固定部
11hの両側端部には、粘着テープ15の離脱防止片1
1iを設けている。
【0020】図2に示すように、上記巻取部材12は、
上記貫通穴11eに挿入してプロテクタ本体11の内部
に突出させる巻取部12aと、その底板12bの外周よ
り突出してプロテクタ本体の底部11dの外面に着脱自
在に係止するフランジ部12cを備えている。
【0021】上記ワイヤハーネス巻取部12aは、底板
12bの上面より所要間隔をあけて一対の半円環部12
a−1を突設しており、これら半円環部12a−1の間
にワイヤハーネス挿通溝12dを形成している。また、
ワイヤハーネス巻取部12aは、その外周面をワイヤハ
ーネスの巻付面12eとしており、一対の半円環部12
a−1の上端には、巻付状態のワイヤハーネスW/Hの
ズレおよび離脱を防止するリブ12a−2をそれぞれ設
けている。プロテクタ本体11に巻取部材12を取り付
けた状態で、巻付面12eとプロテクタ本体側壁との間
に所要の空間をあけてワイヤハーネスを挿通できるよう
にしている。
【0022】上記フランジ部12cの上面にはプロテク
タ本体の係止穴11fに貫通して係合する係止突起12g
を径方向に対向させて2個突設している。該係止突起1
2gは、図4に示すように、円柱部12hの上端に球状係
止部12iを備え、上端中央よりスリット12jを設け
て、係止穴11fへ撓みながら挿入できる形状としてい
る。また、図3に示すように、底板12bの下端面には
十字形状に突出する操作部12kを設けている。さら
に、フランジ部12cには、係止突起12gの径方向内側
に、係止突起12gと上記係止穴11fの係合状態を解除
する治具(図示なし)を挿入する貫通孔12mを設けてい
る。
【0023】図1に示すように、上記蓋13は、プロテ
クタ本体11の上面開口11aに外嵌する形状としてお
り、上記巻取部材12との対向する上壁13bには、取
付状態でワイヤハーネス巻取部12aの上端を収納する
収納部13cを設けている。また、蓋13の両側壁13
d、13dには、プロテクタ本体11の被ロック部11g
との対向位置に該ロック部11gと係合する上記ロック
部13eを設けている。
【0024】上記構成のプロテクタ10にワイヤハーネ
スW/Hを組みつける時、ワイヤハーネスW/Hとし
て、所要の配索長さに関係なく、一定長さとしたワイヤ
ハーネスW/Hを用いることができる。すなわち、一定
長さのワイヤハーネスW/Hを使用する際、まず、上記
蓋13を外してプロテクタ本体11の上面開口11aを
開放すると共に、ワイヤハーネス挿通溝12dを挿通方
向Xと一致させた状態で、プロテクタ本体11の内部に
ワイヤハーネスW/Hを挿通させる。これにより、ワイ
ヤハーネスW/Hは巻取部材12のワイヤハーネス挿通
溝12dに挿通した状態で、プロテクタ本体11の両端
開口より外方に引き出される。
【0025】所定の配索長さが最も長いワイヤハーネス
W/Hの場合、図5に示すように、巻取部材12をプロ
テクタ本体11に対して回転させない状態で、プロテク
タ本体11の係止穴11fに巻取部材12の係止突起1
2gを係合させて固定する。ついで、プロテクタ本体1
1の両端の固定部12hとワイヤハーネスW/Hの外周
とを、粘着テープ15により巻き付けて固定し、プロテ
クタ本体11の上面開口11aを蓋13により閉塞す
る。このように、プロテクタに組みつけたワイヤハーネ
スは、車両の所定位置に配索され、配索時にワイヤハー
ネスは配索箇所に応じた所要長さとなっている。すなわ
ち、ワイヤハーネスW/Hの長さを最も長い配索長さの
ワイヤハーネスに予め合わせている。
【0026】一方、所定の配索長さがワイヤハーネスW
/Hの長さより短い場合、図6に示すように、プロテク
タ本体11の係止穴11fに巻取部材12の係止突起1
2gを係合させていない状態で、作業者が操作部12kを
把持し、図7に示すように、プロテクタ本体11に対し
て巻取部材12を所要角度回転させる。これにより、ワ
イヤハーネスW/Hが巻付面12eの外周面に巻き付け
られながら、該巻付面12eとプロテクタ本体の収容部
11cの側壁との空間に導入される。この巻付面12e
に巻き付けるワイヤハーネスの長さを、配索長さより長
い余分な長さと一致させるようにする。
【0027】上記のように、巻取部材12を所要角度回
転させてワイヤハーネスW/Hの全長を配索長さと対応
するように調節した後に、図8に示すように、プロテク
タ本体11の係止穴11fと巻取部材12の係止突起1
2gとを係合させ、プロテクタ本体11と巻取部材12
とを固定する。この状態で、プロテクタ本体11と巻取
部材12とは確実に固定保持されている。その後、上記
と同様にプロテクタ本体11の両端の固定部12hとワ
イヤハーネスW/Hとを粘着テープ15により固定する
と共に、プロテクタ本体11の上面開口11aを蓋13
により閉塞して、車両に配置して取り付ける。
【0028】このように、本発明のプロテクタによる
と、プロテクタ本体11に対して巻取部材12を所要角
度回転させることにより、一定長さとしているワイヤハ
ーネスW/Hの全長を、配索長さに対応して調節するこ
とが出来、調節した状態で係止穴11fと係止突起12g
とからなる固定手段により簡単かつ確実に固定保持する
ことが出来る。
【0029】よって、車両の同一箇所に配索するワイヤ
ハーネスが、車種、グレード等によって配索長さが多少
異なっても、最も長尺な配索長さに合わせて形成してお
くと、共用して用いることが可能となる。
【0030】図9から図12は第2実施例のプロテクタ
10を示し、巻取部材12とプロテクタ本体11との固
定手段を第1実施例と変えている。第2実施例では、プ
ロテクタ本体11の貫通穴11eの内周縁に波状の凹凸
部11j、11kを設け、凹部11jに巻取部材20より
突出するバネ部材24の凸部24aを係合させて、プロ
テクタ本体11に対して巻取部材20を所要角度回転さ
せた状態で位置決め固定できるようにしている。
【0031】上記巻取部材20は、プロテクタ本体11
の内部に配置するワイヤハーネス巻取部材21と、プロ
テクタ本体11の外部に配置する固定部材22とに、2
分割して成形し、これらの間に金属製のバネ部材24を
組みつけて着脱自在に係合できるようにしている。
【0032】上記ワイヤハーネス巻取部材21は、図1
1(A)(B)(C)(D)に示すように、ワイヤハーネス巻取
部21aの底板21bをプロテクタ本体11の底部11d
の内面に配置する円形状としており、該底板21bの上
面中央に、上記第1実施例と同様に、一対の半円環部2
1a−1を突設し、その間にワイヤハーネス挿通溝21
dを形成すると共に、半円環部21a−1の外周面を巻
付面21eとしている。
【0033】上記底板21bには、下面より上記貫通穴
11eに遊挿する大きさの円環状の連結部21fを突設す
ると共に、該円環状の連結部21fの一側内部に直線状
の仕切壁部21gを突設し、該仕切壁部21gの外周の
円環状連結部21fにバネ孔21iを形成し、仕切壁部
21gと連結部21fの間の空間21hにバネ部材24
を収容し、その凸部24aをバネ孔21iを通して突出
させている。上記連結部21fには径方向に対向する位
置に係止爪部21kを設けると共に、該係止爪部21kと
対向する位置の底板21bに係合状態解除用の貫通穴2
1mを設けている。
【0034】一方、固定部材22は、図12(A)(B)
(C)(D)に示すように、上記第1実施例と同様の操作部
22aを有する底板22bを備え、該底板22bには上記
ワイヤハーネス巻取部材21の連結部21fの下端を嵌
合する位置決め部22cを円形状に凹設している。該位
置決め部22cの内周に沿って連結部21fおよび仕切
壁部21gに内嵌する環状とした被連結部22dを設
け、該被連結部22dに係止爪21kと係止する係止孔
22eを設けている。
【0035】上記ワイヤハーネス巻取部材21、固定部
材22、バネ部材24とは、バネ部材24を取り付けた
ワイヤハーネス巻取部材21をプロテクタ本体11の内
面側に配置して、該プロテクタ本体11の貫通穴11e
に連結部21fを挿入する。この時、バネ部材24の凸
部24aがプロテクタ本体11の凹部11jに挿入される
ように配置する。ついで、プロテクタ本体11の底部1
1dの外面に固定部材22を配置して、貫通穴11eの内
部に位置する連結部21fに固定部材22の被連結部2
2dを挿入し、係止爪部22kと係止穴22eを係合さ
せ、ワイヤハーネス巻取部材21の底板21bと固定部
材22の外周のフランジ部との間にプロテクタ本体11
の底部11dを挟持した状態で組み立てる。
【0036】上記プロテクタ10によると、上記第1実
施例と同様にプロテクタ本体11の内部にワイヤハーネ
スW/Hを挿通させ、該ワイヤハーネスW/Hの全長を
調節する際に操作部22aを把持して、巻取部材20を
回転させる。巻取部材20をプロテクタ本体11に対し
て所要角度回転させ、対応する凹部11jにバネ部材2
4の凸部24aを係合させて、巻付面21eの外周に所要
長さのワイヤハーネスW/Hを巻き取った状態に固定保
持する。
【0037】このように、プロテクタ本体11に対して
巻取部材20を回転させるだけで、バネ部材24を介
し、プロテクタ本体11と巻取部材20とを固定保持す
ることができるため、ワイヤハーネスW/Hの全長の調
節作業性を向上させることが出来る。
【0038】図13および図14は第3実施例のプロテ
クタ10を示し、該プロテクタ10は上記第1実施例と
略同様な構成としており、プロテクタ本体11と巻取部
材12との固定手段としてビス25を用い、該ビス25
によりプロテクタ本体11の底部11dと巻取部材12
のフランジ部12cの所要位置を貫通させて、固定保持
するようにしている。また、プロテクタ本体11は、巻
取部材収容部11cと対向する位置の底部11dを外方に
膨出させ、上記ビス25をフランジ部12cの外面より
貫通させて取り付けた際に、ビス25の先端が内部のワ
イヤハーネスW/Hに接触して損傷しないようにしてい
る。
【0039】図15に示すように、上記第1実施例から
第3実施例に示すプロテクタ10を、車両の所要箇所に
複数個取り付けると、ワイヤハーネスの調節できる長さ
を、さらに長くすることができ、一定長さとしたワイヤ
ハーネスを配索長さが相異する車両に用いることができ
る。
【0040】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の請求項1のプロテクタでは、プロテクタ本体の内部に
ワイヤハーネスを挿通させた状態で、巻取部材を回転さ
せることにより、巻付面の外周にワイヤハーネスを巻き
付けて車両に配索するのに余分な長さを巻き取ることが
出来る。このように所要長さだけ巻き取った状態で、プ
ロテクタ本体と巻取部材とは固定手段により移動不可に
固定するため、ワイヤハーネスの調節できる長さは一定
でなく、任意に調節することができる。
【0041】よって、ワイヤハーネスを最も長尺な長さ
とした一種のみとし、巻取部材を回転させて長さ調節を
行わない場合には、配索長さが最も長い箇所に使用でき
る一方、巻取部材を所要角度回転させてワイヤハーネス
の長さを調節すると、配索長さが短い箇所に使用でき
る。これに伴い、各車両に対応する長さのワイヤハーネ
スをそれぞれ専用に形成する必要がなく、一種とするこ
とが出来るため、ワイヤハーネスの製品管理が容易とな
ると共に、コストダウンを図ることが出来る。また、固
定状態では、従来のように、ワイヤハーネスにバネ等に
よる張力が負荷されず、ワイヤハーネスと負荷機器との
接続上で問題はない。
【0042】請求項2乃至請求項4のプロテクタでは、
いずれも巻取部材を任意の角度だけ回転させてワイヤハ
ーネスの長さを調節した後、プロテクタ本体と簡単に固
定できる。
【0043】請求項5のプロテクタによると、プロテク
タの外面に操作部を突出して設けているため、該操作部
を作業者が把持してプロテクタ本体に対して巻取部材を
簡単に回転させることができ、ワイヤハーネスの長さ調
節の作業性を容易とできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施例のプロテクタを示す分解斜視図で
ある。
【図2】 図1のA−A断面図である。
【図3】 プロテクタ本体と巻取部材の取付状態を示す
底面図である。
【図4】 巻取部材の固定手段を示す正面図である。
【図5】 配索スペースが広い車両に用いるためのワイ
ヤハーネスの挿通状態を示す平面図である。
【図6】 プロテクタ本体に対して巻取部材を回転させ
る前の状態を示す断面図である。
【図7】 ワイヤハーネスを巻き取った状態を示す平面
図である。
【図8】 図7の要部断面図である。
【図9】 第2実施例のプロテクタを示す分解斜視図で
ある。
【図10】 プロテクタ本体に対する巻取部材の取付状
態を示し、(A)は側面断面図、(B)は底面から見た1部
断面図である。
【図11】 巻取部材のワイヤハーネス挿通部材を示
し、(A)は平面図、(B)は底面図、(C)は(A)のB−B
断面図、(D)は(A)のC−C断面図である。
【図12】 巻取部材の固定部材を示し、(A)は平面
図、(B)は底面図、(C)は(A)のD−D断面図、(D)は
(A)のE−E断面図である。
【図13】 第3実施例のプロテクタを示す分解斜視図
である。
【図14】 (A)はビスによりプロテクタ本体と巻取部
材を固定した状態を示す底面図、(B)は(A)のF−F断
面図である。
【図15】 第1実施例から第3実施例に示すプロテク
タの作用を説明するための底面図である。
【図16】 従来のプロテクタを示す分解斜視図であ
る。
【図17】 (A)(B)は上記従来のプロテクタのワ
イヤハーネスの長さを調節作業状態を示す平面図であ
る。
【符号の説明】
11 プロテクタ本体 11d 底部 11e 貫通穴 11f 係止穴 12 巻取部材 12a ワイヤハーネス巻取部 12b 底板 12c フランジ部 12d ワイヤハーネス挿通溝 12e 巻付面 12g 係止突起 W/H ワイヤハーネス

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ワイヤハーネスを挿通する樋形状で、そ
    の底部に貫通穴を設けたプロテクタ本体と、 上記貫通穴より挿入してプロテクタ本体の内部に突出さ
    せるワイヤハーネス巻取部と、該ワイヤハーネス巻取部
    の底板から突出させて上記プロテクタ本体の底部外面に
    着脱自在に係止させるフランジ部とを設け、上記ワイヤ
    ハーネス巻取部に挿入端面から切り欠いたワイヤハーネ
    ス挿通溝を設けると共にワイヤハーネス巻取部の外周面
    をワイヤハーネスの巻付面としている巻取部材と、 上記プロテクタ本体に挿入した巻取部材を所要位置でプ
    ロテクタ本体に係止する固定手段とを備えていることを
    特徴とするプロテクタ。
  2. 【請求項2】 上記固定手段として、上記プロテクタ本
    体の貫通穴の外方に周方向に所要間隔をあけて複数の係
    止穴を設けると共に、上記巻取部材のフランジ部に上記
    係止穴に係合する係止突起を突設していることを特徴と
    する請求項1に記載のプロテクタ。
  3. 【請求項3】 上記固定手段として、上記プロテクタ本
    体の貫通穴の周縁に波状の凹凸部を設ける一方、上記巻
    取部材を、プロテクタ本体の内部に配置するワイヤハー
    ネス巻取部材と、プロテクタ本体の底部外面に配置され
    る固定部材とに2分割し、これらワイヤハーネス巻取部
    材と固定部材とを、その間に上記プロテクタ本体の凹凸
    部と係合する凸部を有するバネ部材を内装した状態で組
    みつけ、該バネ部材の凸部を所要位置のプロテクタ本体
    の凹凸部の凹部に係合させて固定する構成としている請
    求項1に記載のプロテクタ。
  4. 【請求項4】 上記固定手段としてビスを用い、該ビス
    によりプロテクタ本体の底部と巻取部材のフランジ部と
    を貫通させて係止していることを特徴とする請求項1に
    記載のプロテクタ。
  5. 【請求項5】 上記巻取部材の底板より十字形状に外方
    に突出する操作部を設けていることを特徴とする請求項
    1乃至請求項4のいずれか1項に記載のプロテクタ。
JP7058760A 1995-03-17 1995-03-17 プロテクタ Withdrawn JPH08256414A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006136118A (ja) * 2004-11-05 2006-05-25 Nissan Motor Co Ltd ハーネス用プロテクタ
KR101879825B1 (ko) * 2016-12-30 2018-07-18 한국단자공업 주식회사 케이블의 장력조절장치
JP2020031504A (ja) * 2018-08-23 2020-02-27 東芝テリー株式会社 ケーブル保護装置

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