JPH0627882B2 - 光フアイバ−ケ−ブル用ハンガ− - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は光ファイバーケーブルを所定長さ寸法だけ巻き
付け収納しておくことのできる光ファイバーケーブル用
ハンガーに関する。

「従来の技術」 最近、光ファイバーケーブルによる通信システムが使用
されだし、従来の電線によるアンダーカーペットについ
ても光ファイバーケーブルが使用され始めている。しか
しながら、光ファイバーケーブルは布設に非常な注意が
必要であり、従来より端末加工および光ファイバーケー
ブルの接続については特殊な技術が必要であった。この
ため、一般の工事業者では光ファイバーケーブルの接続
を必要とする布設の変更は不可能であるばかりか、特殊
な技術者でも現場での光ファイバーケーブルの接続を必
要とする布設の変更は不可能に近いという欠点があっ
た。

「本発明の目的」 本発明は以上のような従来の欠点に鑑み、布設の変更を
一般の工事業者でもできるように光ファイバーケーブル
を布設する場合に、あらかじめ布設の変更時のことを考
えて、余剰光ファイバーケーブルを巻き付け収納してお
くことのできる光ファイバーケーブル用ハンガーを得る
にある。

本発明の他の目的は、底蓋あるいはコネクターの収納体
を固定具でデスクサイド等の設置場所へ固定することに
より、光ファイバーケーブルの出入れのロックを図ると
ともに、光ファイバーケーブルコネクター近傍の光ファ
イバーケーブルの損傷や伝送損失を著しく小さくするこ
とのできる光ファイバーケーブル用ハンガーを得るにあ
る。

「本発明の目的を達成するための手段」 本発明は円盤状の底蓋と、この底蓋に一体的に形成され
た外周に光ファイバーケーブルを巻き付けることのでき
るドラムと、このドラム内に一端部が挿入された状態で
前記底蓋に固定されたコネクター収納体と、このコネク
ター収納体に収納された光ファイバーケーブルコネクタ
ーと、前記コネクター収納体の他端部が外方に位置しか
つ前記ドラムの外周部を覆うことのできる前記底蓋に回
動可能に取付けられ外周に光ファイバーケーブル通過孔
が形成された上蓋と、前記底蓋およびドラムに形成した
光ファイバーケーブルを円弧状に案内するガイド部と、
一端が前記光ファイバーケーブルコネクターに接続され
前記ガイド部を介して前記ドラムに巻き付けられた後、
前記光ファイバーケーブル通過孔より外部へ突出された
光ファイバーケーブルと、前記底蓋あるいはコネクター
収納体に固定された設置場所へ固定するための固定具と
からなることを特徴としている。

「本発明の実施例」 以下、図面に示す実施例により、本発明を詳細に説明す
る。

第１図ないし第12図の実施例において、１は合成樹脂材
で成形された底蓋で、この底蓋１は第４図および第５図
に示すように円盤状に形成された底蓋本体２と、この底
蓋本体２の略中央上面に円柱状に突出形成したガイド部
材３と、このガイド部材３の外周部に形成した円筒状の
ドラム４と、このドラム４の外周部の前記底蓋本体２の
上面に放射状に形成した複数個の支持突片５と、前記ガ
イド部材３と前記ドラム４との間に形成したストッパー
片６、６と、前記ガイド部材３と前記ドラム４に形成し
た光ファイバーケーブルの伝送損失を防止できるように
円弧溝状のガイド部８と、前記底蓋本体２およびガイド
部材３の略中央部を貫通させたボルト挿入孔９とから構
成されている。

10は合成樹脂材で略中央部に前記ドラム４の外径寸法と
略同じ大きさの貫通孔11が形成された円板状のリール上
蓋で、このリール上蓋10は前記底蓋１のドラム４の上端
部に該リール上蓋10と前記底蓋１上面との間が光ファイ
バーケーブルの幅寸法よりもわずかに大きい寸法となる
ように接着剤等によって接着固定されている。

12は前記リール上蓋10の外周部を覆うように合成樹脂材
で成形された前記底蓋１に回転可能に取付けられる上蓋
に、この上蓋12は第６図および第７図に示すように深皿
状の上蓋本体13と、この上蓋本体13の略中央部に形成し
た貫通孔14と、前記上蓋本体13の上部内壁面に放射状に
形成した複数個の支持突片15と、前記上蓋本体13の側壁
に形成した光ファイバーケーブル通過孔16とから構成さ
れている。

17は一端が前記底蓋１のドラム４とガイド部材３との間
に挿入され他端が前記上蓋12を介して上方に突出される
ように取付けられるコネクター収納体で、このコネクタ
ー収納体17は第８図ないし第11図に示すように前記底蓋
１のドラム４とガイド部材３との間に挿入される円筒状
の第１の筒部材18と、この第１の筒部材18と一体成形さ
れた大径円筒状の前記上蓋12よりも上方に位置する第２
の筒部材19と、この第２の筒部材19に取付けられた光フ
ァイバーケーブルコネクター20と、前記第２の筒部材19
の上部開口部21を覆う収納蓋22と、前記第１の筒部材18
の下端部に形成した前記底蓋１のストッパー片６、６と
係合する係合凹部23、23とから構成されている。

24は光ファイバー素線24ａ、24ａの一端が前記光ファイ
バーケーブルコネクター20に接続され、前記ガイド部８
に挿入されかつ前記ドラム４に数回巻き付けられた後、
他端が前記上蓋12の光ファイバーケーブル通過孔16を通
って外方へ突出された光ファイバーケーブルである。25
は前記底蓋１と前記コネクター収納体17の収納蓋22とに
形成したボルト挿入孔９、26に挿入されるボルトであ
る。

27は前記収納蓋22のボルト挿入孔26の外周部に形成した
ナット挿入孔である。28は前記底蓋１の外底面に接着剤
等で固定された固定具としての磁石である。

上記構成の光ファイバーケーブル用ハンガーは底蓋１の
ボルト挿入孔９にボルト25を挿入する。次に該ボルト25
に光ファイバーケーブル24のケブラー24ｂを固定すると
ともに、光ファイバーケーブル24の端部をガイド部８に
挿入し、他端をドラム４の外周に数回巻き付けた後、上
蓋12の光ファイバーケーブル通過孔16を通して外部へ突
出させる。この時、ドラム４の外周に巻き付けた光ファ
イバーケーブル24の１巻きされた所で該光ファイバーケ
ーブル24の端部に引張応力が加わるのを防止できるよう
にドラム４にテープ29で固定する。

次に上蓋12の貫通孔14を通してコネクター収納体17の第
１の筒部材18を底蓋１のドラム４とガイド部材３との間
に挿入しかつ係合凹部23、23とストッパー片６、６とが
係合するように挿入する。この状態で、光ファイバーケ
ーブル24の光ファイバー素線24ａ、24ａと光ファイバー
ケーブルコネクター20の端子20ａ、20ａとを接続した
後、コネクター収納体17の第２の筒部材19の開口部21を
収納蓋22で覆う。この時、ボルト25の先端部が収納蓋22
のボルト挿入孔26内へ挿入させる。次にボルト25の先端
部にナット30を螺合させ、ボルト25を締付け方向に回転
させることにより、底蓋１とコネクター収納体17とを固
定することができる。

このように組立てられた光ファイバーケーブル用コネク
ターは、通常光ファイバーケーブル24がドラム４に最大
量巻き付けられた状態で光ファイバーケーブル通過孔16
より突出している光ファイバーケーブル24の一端と、光
ファイバーケーブルコネクター20とを接続し、デスクサ
イド等に磁石28を吸着させて使用する。

次に布設変更が生じた場合には、デスクサイドより光フ
ァイバーケーブル用コネクター20を外し、上蓋12を持っ
て光ファイバーケーブル24を引張ることによって底蓋１
とコネクター収納体17とが回転し、光ファイバーケーブ
ル24が引出される。このため、必要量引出した後、磁石
28をデスクサイド等に吸着固定することにより、光ファ
イバーケーブル24はロックされる。

次に第13図ないし第17図に示す本発明の異なる実施例に
つき説明する。なお、これらの実施例の説明に当って、
前記本発明の実施例と同一構成部分には同一符号を付し
て重複する説明を省略する。

第13図の実施例において、前記本発明の実施例と主に異
なる点は、底蓋１に固定具として外面に剥離紙31を取付
けた両面接着テープ32を用いた点で、このように構成し
ても前記実施例と同様な作用効果が得られる。

第14図の実施例において、前記本発明の実施例と主に異
なる点は、コネクター収納体17の収納蓋22の外表面に固
定具としての磁石あるいは外面に剥離紙31を取付けた両
面接着テープ32を固定した点で、このように構成しても
前記本発明の実施例と同様な作用効果がある。

第15図の実施例において、前記本発明の実施例と主に異
なる点は、リール上蓋10をなくし、底蓋１と上蓋12との
間に光ファイバーケーブル24を巻き付け収納できるよう
にした点で、このように構成しても光ファイバーケーブ
ル24の幅寸法よりも底蓋１と上蓋12との間の寸法が大き
ければ、不都合なく光ファイバーケーブル24の引出し、
収納が可能である。

第16図および第17図の実施例において、前記本発明の実
施例と主に異なる点は、底蓋１に固定固定具としてのビ
ス挿入孔33、33が形成された取付け片34、34を一体成形
した点で、このように構成することにより、ビス35、35
を用いて着脱可能に設置場所に設置することができる。

「本発明の効果」 以上の説明から明らかなように、本発明にあっては、次
に列挙する効果がある。

（１）光ファイバーコードを巻き取り収納しておくこと
ができる。したがって、最初の布設時に用いておけば、
布設変更があっても光ファイバーコードの巻き付け量の
範囲内では専門家でなくても容易に布設変更ができる。

（２）底蓋あるいはコネクター収納体を固定具によって
設置場所へ固定することにより、光ファイバーコードの
出入れのロックを図ることができる。したがって、光フ
ァイバーコードのロックが容易にできる。

（３）底蓋およびドラムに光ファイバーケーブルを円弧
状に案内するガイド部を設けているので、光ファイバー
ケーブルの伝送損失を効率良く防止することができる。

（４）前記（１）、（２）によって気軽に配置替えを行
うことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示す正面図、第２図は本発
明の一実施例の平面図、第３図は本発明の一実施例の一
部破断面図、第４図および第５図は底蓋の平面図および
断面図、第６図および第７図は上蓋の底面図および断面
図、第８図ないし第11図はコネクター収納体の説明図、
第12図は光ファイバーケーブルとコネクターとの接続状
態を示す説明図、第13図ないし第17図はそれぞれ本発明
の異なる実施例を示す説明図である。 １：底蓋、２：底蓋本体、 ３：ガイド部材、４：ドラム、 ５：支持突片、６：ストッパー片、 ８：ガイド部、９：ボルト挿入孔、 10：リール上蓋、11：貫通孔、 12：上蓋、13：上蓋本体、 14：貫通孔、15：支持突片、 16：光ファイバーケーブル貫通孔、 17：コネクター収納体、18：第１の筒部材、 19：第２の筒部材、 20：光ファイバーケーブルコネクター、 21：開口部、22：収納蓋、 23：係合凹部、 24：光ファイバーケーブル、 25：ボルト、26：ボルト挿入孔、 27：ナット挿入孔、28：固定具としての磁石、 29：テープ、30：ナット、 31：剥離紙、32：両面接着テープ。

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 建夫 埼玉県行田市埼玉4125番地 トヨクニ電線 株式会社埼玉工場内 (72)発明者 米花 寛治 埼玉県行田市埼玉4125番地 トヨクニ電線 株式会社埼玉工場内

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】円盤状の底蓋と、この底蓋に一体的に形成
   された外周に光ファイバーケーブルを巻き付けることの
   できるドラムと、このドラム内に一端部が挿入された状
   態で前記底蓋に固定されたコネクター収納体と、このコ
   ネクター収納体に収納された光ファイバーケーブルコネ
   クターと、前記コネクター収納体の他端部が外方に位置
   しかつ前記ドラムの外周部を覆うことのできる前記底蓋
   に回動可能に取付けられ外周に光ファイバーケーブル通
   過孔が形成された上蓋と、前記底蓋およびドラムに形成
   した光ファイバーケーブルを円弧状に案内するガイド部
   と、一端が前記光ファイバーケーブルコネクターに接続
   され前記ガイド部を介して前記ドラムに巻き付けられた
   後、前記光ファイバーケーブル通過孔より外部へ突出さ
   れた光ファイバーケーブルと、前記底蓋あるいはコネク
   ター収納体に固定された設置場所へ固定するための固定
   具とからなることを特徴とする光ファイバーケーブル用
   ハンガー。
2. 【請求項２】光ファイバーケーブルはドラムに１巻きさ
   れた所で該光ファイバーケーブルの端部に引張応力が加
   わるのを防止できるようにドラムにテープ等で固定した
   ことを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の光ファイ
   バーケーブル用ハンガー。
3. 【請求項３】固定具は両面接着テープ、磁石、底蓋を着
   脱可能に取付けることのできる複数個のビス等であるこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の光ファイバ
   ーケーブル用ハンガー。