JPH08255884A - 貼り合わせsoi基板 - Google Patents

貼り合わせsoi基板

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JPH08255884A
JPH08255884A JP5781695A JP5781695A JPH08255884A JP H08255884 A JPH08255884 A JP H08255884A JP 5781695 A JP5781695 A JP 5781695A JP 5781695 A JP5781695 A JP 5781695A JP H08255884 A JPH08255884 A JP H08255884A
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JP
Japan
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layer
active layer
thickness
silicon wafer
diffusion
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Application number
JP5781695A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Hasegawa
博之 長谷川
Yoshio Murakami
義男 村上
Takayuki Shingyouchi
隆之 新行内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Materials Silicon Corp
Mitsubishi Materials Corp
Original Assignee
Mitsubishi Materials Silicon Corp
Mitsubishi Materials Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 シリコンウェーハを2枚貼り合わせて作られ
る絶縁層上の活性層にpn接合を形成する場合に、pn
接合のリーク電流を小さくする。 【構成】 支持基板となる第1シリコンウェーハ11と
活性層となるp型の第2シリコンウェーハ12とを絶縁
層13を介して熱処理して貼り合わせた後、第2シリコ
ンウェーハ12を所定の厚さに研削研磨して絶縁層13
上にデバイス形成用の活性層12aを形成し、更に活性
層12a上にn+拡散層14を設けることによりpn接
合が形成された貼り合わせSOI基板である。活性層1
2aの厚さをt、n+拡散層14の深さをxj、空乏層1
5の幅をW、少数キャリアの拡散長をLnとするとき、
活性層の厚さtが、xj+W < t < Ln の関係式を
満たし、上記貼り合わせ界面が第1シリコンウェーハ1
1と絶縁層13の界面であることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は絶縁層上にシリコン層
(以下、活性層という)を形成したSOI(Silicon-On
-Insulator)基板に関する。更に詳しくは2枚のシリコ
ンウェーハを絶縁層を介して貼り合わせ、活性層上にp
n接合が形成された貼り合わせSOI基板に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】SOI基板はソフトエラーの防止、誘電
体分離による分離構造の簡略化及び寄生容量の減少によ
る高速化など数々のメリットを持つため、近年このSO
I基板は、バイポーラデバイス、パワーデバイス、更に
はDRAMなどメモリーデバイスへの応用も検討される
に至っている。特に絶縁層を介して貼り合わせたSOI
基板は、活性層の結晶性が極めて良好であることから、
有望視されて来ている。このシリコンウェーハの貼り合
わせ法は、具体的にはそれぞれ厚さ約600μmの2枚
のシリコンウェーハをシリコン酸化層からなる絶縁層を
介して接合し、酸素雰囲気中、1100℃で2時間熱処
理して貼り合わせた後、2枚のシリコンウェーハの一方
のシリコンウェーハの表面を砥石で研削し、更に研磨布
で研磨してこのシリコンウェーハの厚さを約1〜10μ
mの範囲にし、この研磨した側の厚さ約1〜10μmの
シリコン層をデバイス形成用の活性層としている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この活性層の
厚さはSOI基板の絶縁層によって限定されるため、こ
の活性層がp型又はn型であって、活性層上にn+拡散
層又はp+拡散層を設けてpn接合を形成した場合に
は、活性層の厚さ、絶縁層の厚さ、界面準位密度、絶縁
膜による応力などの条件の相違によって、p型又はn型
のバルクシリコン単結晶にn+拡散層又はp+拡散層を設
けてpn接合を形成した場合と比較してリーク電流が増
加することがあった。本発明の目的は、シリコンウェー
ハを2枚貼り合わせて作られる絶縁層上の活性層にpn
接合を形成する場合に、pn接合のリーク電流を小さく
することができる貼り合わせSOI基板を提供すること
にある。
【0004】
【課題を解決するための手段】図1(a)〜(f)に示
すように、本発明は支持基板となる第1シリコンウェー
ハ11と活性層となるp型の第2シリコンウェーハ12
とを絶縁層13を介して熱処理して貼り合わせた後、第
2シリコンウェーハ12を所定の厚さに研削研磨して絶
縁層13上にデバイス形成用の活性層12aを形成し、
更に活性層12a上にn+拡散層14を設けることによ
りpn接合が形成された貼り合わせSOI基板の改良で
ある。その特徴ある構成は、活性層12aの厚さをt、
+拡散層14の深さをxj、空乏層15の幅をW、少数
キャリアの拡散長をLnとするとき、活性層12aの厚
さtが xj+W < t < Ln …………(1) の関係式を満たし、上記貼り合わせ界面が第1シリコン
ウェーハ11と絶縁層13の界面であることにある。
【0005】なお、本明細書で「2枚のシリコンウェー
ハの接合」とは、熱処理前の2枚のシリコンウェーハを
重ね合せることを意味し、「2枚のシリコンウェーハの
貼り合わせ」とは、熱処理により2枚のシリコンウェー
ハをウェーハ表面の結晶格子の結合により合体させるこ
とを意味する。また、図示しないが活性層となる第2シ
リコンウェーハ12の伝導型をn型とし、拡散層14の
伝導型をp+型として、活性層12a上にpn接合を形
成したSOI基板にも本発明は適用される。p型の活性
層にn+拡散層を形成した場合には少数キャリアは電子
であるが、n型の活性層にp+拡散層を形成した場合に
は少数キャリアはホールに代わる。この場合上記式
(1)は次の式(2)で表される。また貼り合わせ界面
が絶縁層中にあってもよい。 xj+W < t < Lp …………(2) 本発明の第1及び第2シリコンウェーハはCZ法、FZ
法等の方法で、ともに同一の方法により得られたシリコ
ン単結晶棒から作製される。本発明の特徴ある構成の1
つは、図1(a)に示すように、絶縁層13は活性層と
なる第2シリコンウェーハ12の片面に形成されるか、
図示しないが第1及び第2シリコンウェーハの双方の片
面に形成される。絶縁層は活性層となるシリコンウェー
ハ12の片面に形成されることが好ましい。この場合に
は図1(e)の拡大図に示すように貼り合わせ界面は第
1シリコンウェーハ11と絶縁層13の界面(以下、支
持基板側界面という)である。絶縁層をウェーハ11,
12の双方の片面に形成して貼り合わせた場合、図示し
ないが貼り合わせ界面は絶縁層中に存在する。本発明で
は、図2(a)に示すような絶縁層13を支持基板とな
る第1シリコンウェーハ11の片面に形成して図1
(f)の拡大図に示すような貼り合わせ界面が活性層1
2aと絶縁層13の界面(以下、活性層側界面という)
を含まない。
【0006】本発明の絶縁層の厚さは約0.1〜2.0
μmの範囲にある。好ましくは0.4〜1.5μmの厚
さである。この絶縁層はシリコン酸化層(SiO2層)
であって、シリコンウェーハを熱酸化することにより、
或いはCVD法によりウェーハの片面に形成される。図
1(b)に示すように2枚のシリコンウェーハを絶縁層
を介して接合する前に、接合しようとする表面を活性化
するために所定の洗浄液でシリコンウェーハを洗浄する
ことが好ましい。図1(c)に示すように、貼り合わせ
のための熱処理は2枚のシリコンウェーハ11,12を
重ね合わせた状態で乾燥酸素(dryO2)雰囲気又は
窒素(N2)雰囲気中で1100℃の温度下、1〜3時
間、好ましくは2時間程度行う。これにより貼り合わせ
界面で化学結合が生じ、2枚のシリコンウェーハ11,
12は貼り合わされ、両者の結晶格子は一体化する。図
1(d)に示すように、一体化した2枚のシリコンウェ
ーハ11,12が放冷され室温になった後に、シリコン
基板となる第2シリコンウェーハ12を砥石で研削し、
その後研磨布で研磨して、約1〜50μmの厚さの薄膜
に加工する。これにより厚さ約1〜50μm、好ましく
は厚さ2〜25μmのデバイス形成用の活性層12aが
絶縁層13上に得られる。
【0007】図1(e)に示すように、活性層12aが
形成されたウェーハを1100℃の温度下、水蒸気雰囲
気中で熱酸化(パイロジェニック酸化)することによ
り、活性層12aの表面にフィールド酸化膜12bを形
成した後、図1(f)に示すように、この酸化膜12を
パターニングして拡散窓12cを作り、拡散窓12cに
より開口した活性層12aに、活性層12aがp型であ
ればn+拡散層を、また活性層12aがn型であればp+
拡散層を設けることにより、pn接合を形成する。図1
(f)の拡大図に示すように、本発明の特徴ある構成の
もう1つは、活性層12aの厚さをt、n+拡散層14
の深さをxj、空乏層15の幅をW、少数キャリアの拡
散長をLnとするとき、 xj+W < t < Ln …………(1) の関係式が、また活性層12aの厚さをt、n+拡散層
14の深さをxj、空乏層15の幅をW、少数キャリア
の拡散長をLpとするとき、 xj+W < t < Lp …………(2) の関係式がそれぞれ成り立つことにある。ここで少数キ
ャリアの拡散長Lはキャリアの移動度と温度とライフタ
イムにより決定される。少数キャリアが電子の場合、次
の式(3)及び式(4)で表され、少数キャリアがホー
ルの場合、次の式(5)及び(6)で表される。
【0008】Ln = (Dn・τn1/2 ………(3) Dn = (kT/q)・μn ……(4) Lp = (Dp・τp1/2 ………(5) Dp = (kT/q)・μp ……(6) なお、Lは拡散長、Dは拡散係数、kはボルツマン定
数、Tは温度、qは電子の電荷量、μは不純物濃度と関
係のあるキャリアの移動度である。
【0009】
【作用】図4に示す電気回路により、n+拡散層14及
び活性層12aに対してそれぞれ電極17及び18を介
して所定の逆バイアス電圧を印加して、そのリーク電流
を電流計20で調べる場合に、図1(f)の拡大図に示
す活性層12aの厚さtがn+拡散層14の深さxjと空
乏層15の幅Wを加えた値に等しいときには、空乏層1
5が絶縁層13と活性層12aの界面まで到達してしま
い、その界面から多数の少数キャリアが発生するため、
リーク電流は極めて大きくなる。また活性層12aの厚
さtが少数キャリアの拡散長Lnより大きいときには、
バルクシリコン単結晶にpn接合したものと同等であ
り、リーク電流は小さくならない。また図2(f)の拡
大図に示すように、貼り合わせ界面が活性層側界面にあ
るSOI基板では、再結合速度が大きいためにバルクシ
リコン単結晶と比較してリーク電流は小さくならない。
しかしながら、本発明の図1(f)の拡大図に示すよう
に、貼り合わせ界面が支持基板側界面であるか、又は絶
縁層中にあるSOI基板では、絶縁層13であるSiO
2層の形成のために第2シリコンウェーハ12中の多く
のSi原子が消費されて減少し、それに起因して絶縁層
13近傍の活性層12a中には拡散してくるキャリアの
量が減少する。その結果、本発明のSOI基板は拡散電
流が減少することにより、バルクシリコン単結晶の比較
してリーク電流は小さくなる。
【0010】
【実施例】次に、本発明の実施例を図面に基づいて詳し
く説明する。 <実施例1>図1(a)に示すように、CZ法で引上げ
られたシリコン単結晶棒から切断され研削研磨された次
の特性の2枚の第1シリコンウェーハ11及び第2シリ
コンウェーハ12を用意した。第2シリコンウェーハ1
2の片面にはこのウェーハを湿潤酸素(wetO2)雰
囲気中、1000℃で3時間熱処理して厚さ0.5μm
のシリコン酸化層からなる絶縁層13を形成した。 直径: 5インチ 面方位: <100> 伝導型: P型(ドーパントとしてボロンを
添加) 抵抗率: 約10Ωcm 厚さ: 約620μm 初期格子間酸素濃度:1.21〜1.22×1018/c
3(旧ASTM) 2枚のシリコンウェーハ11,12をH2Oと比重1.
1のH22水溶液と比重0.9のNH4OHの水溶液と
をH2O:H22:NH4OH=7:2:1の容量比で混
合して調製したSC1(Standard Cleaning 1)の洗浄
液で洗浄して2枚のシリコンウェーハの表面を活性化し
た。
【0011】図1(b)に示すように、2枚のシリコン
ウェーハ11,12を絶縁層13を介して重ね合せ接合
した。次いで図1(c)に示すように室温から800℃
に設定された熱処理炉中に10〜15cm/分の速度で
挿入し、窒素(N2)雰囲気中で800℃から10℃/
分の速度で昇温し、1100℃に達したところで2時間
維持し、次いで4℃/分の速度で降温し、800℃まで
冷却した後、10〜15cm/分の速度で炉から室温中
に取り出した。続いて図1(d)に示すように、シリコ
ンウェーハ12の表面を砥石で研削し、続いて柔らかい
研磨布で研磨し、絶縁層13上に厚さ10μmの活性層
12aを形成した。図1(e)に示すように、活性層1
2aが形成されたウェーハを1100℃で110分、熱
酸化することにより、活性層12aの表面に厚さ0.5
μmのフィールド酸化膜12bを形成した。その後、図
1(f)の拡大図に示すように、この酸化膜12をフォ
トリソグラフィ技術によりパターニングして拡散窓を作
った。次いでオキソ塩化リンを用いて熱拡散することに
より接合深さxjが2μmで濃度が1×1020/cm3
+拡散層14を形成した。図4に示すように、n+拡散
層14の領域と元の活性層12aのp領域にコンタクト
ホールをあけ、そこにスパッタリングで1%Siを含む
Al膜をそれぞれ成膜することにより電極17及び電極
18を形成し、同時に電極17の周囲に酸化膜12bと
活性層12aの界面(SiO2−シリコン界面)を流れ
る電流成分を抑えるためのガードリング電極19を形成
した。これによりTEG(Test Element Group)用サン
プルを得た。
【0012】<比較例1>図2(a)に示すように、支
持基板となる第1シリコンウェーハ11の片面に実施例
1と同様に絶縁層13を形成した以外は、図2(b)〜
(f)に示すように、実施例1と同様にしてTEG用サ
ンプルを得た。貼り合わせる2枚のシリコンウェーハは
実施例1と同一ロットのものを用いた。
【0013】<比較例2>図3に示すように、実施例1
と同一ロットのシリコンウェーハ1の表面に実施例1と
同様にしてフィールド酸化膜1aを形成し、以下、実施
例1と同様にしてn+拡散層4を形成し、TEG用サン
プルを得た。図3において、5は空乏層である。
【0014】<評価その1>実施例1、比較例1及び比
較例2の各サンプルを用いて、図4に示すようにn+
散層14(比較例2ではn+拡散層4)と活性層12a
(比較例2ではシリコンウェーハ1)との間に逆バイア
ス電圧を0Vから20Vまでそれぞれ印加し、同時にガ
ードリング電極19に−20Vのバイアス電圧を印加し
た。そしてそのとき流れる電流を電流計20で測定し
た。その結果を図5に示す。図5から明らかなように、
貼り合わせ界面が活性層側にある比較例1のサンプルで
は、バルクシリコン単結晶の比較例2のシリコンウェー
ハと比較してリーク電流が増加するのに対して、貼り合
わせ界面が支持基板側にある実施例1のサンプルでは、
バルクシリコン単結晶の比較例2のシリコンウェーハと
比較してリーク電流は減少することが判った。
【0015】<実施例2>実施例1と同じ2枚のシリコ
ンウェーハを用いて、図1(a)及び(b)に示すよう
に実施例1と同様に貼り合わせ界面が支持基板側になる
ように貼り合わせた後、図1(d)の研削研磨工程で活
性層12aの厚さtをそれぞれ6μm、8μm、10μ
m、20μm、30μm及び50μmにし、以下実施例
1と同様にして6種類のサンプルを用意した。これらを
まとめて実施例2とした。
【0016】<比較例3>図1(d)の研削研磨工程で
活性層12aの厚さtを4μmにした以外、実施例2と
同様にしてサンプルを用意した。これを比較例3とし
た。
【0017】<比較例4>図1(d)の研削研磨工程で
活性層12aの厚さtを100μmにした以外、実施例
2と同様にしてサンプルを用意した。これを比較例4と
した。
【0018】<比較例5>実施例1と同じ2枚のシリコ
ンウェーハを用いて、図2(a)及び(b)に示すよう
に実施例2と同様に貼り合わせ界面が活性層側になるよ
うに貼り合わせた後、図2(d)の研削研磨工程で活性
層12aの厚さtをそれぞれ6μm、8μm、10μ
m、20μm、30μm及び50μmにし、以下実施例
1と同様にして6種類のサンプルを用意した。これらを
まとめて比較例5とした。
【0019】<比較例6>図2(d)の研削研磨工程で
活性層12aの厚さtを4μmにした以外、比較例5と
同様にしてサンプルを用意した。これを比較例6とし
た。
【0020】<比較例7>図2(d)の研削研磨工程で
活性層12aの厚さtを100μmにした以外、比較例
5と同様にしてサンプルを用意した。これを比較例7と
した。
【0021】<評価その2>実施例2及び比較例2〜7
の各サンプルについて、逆バイアス電圧をそれぞれ5V
で一定にした以外、実施例1と同様にして電流を測定し
た。その結果を図6に示す。図6から明らかなように、
貼り合わせ界面が支持基板側にあるサンプルのうち、活
性層の厚さtが100μmの比較例4では150pA/
cm2程度のリーク電流が流れるが、実施例2のように
活性層の厚さtが50μmから6μmに小さくなるにつ
れ、リーク電流は減少した。しかし、比較例3のように
活性層の厚さtが4μmになるとリーク電流は急激に増
加した。一方、貼り合わせ界面が活性層側にあるサンプ
ルのうち、活性層の厚さtが100μmの比較例7では
比較例4と同様に150pA/cm2程度であった。し
かし比較例5のように活性層の厚さtが50μmから6
μmに小さくなるにつれ、リーク電流は実施例2とは反
対に増加した。そして、比較例6のように活性層の厚さ
tが4μmになるとリーク電流は更に急激に増加した。
比較例2のバルクシリコン単結晶のサンプルでは、リー
ク電流は比較例4及び比較例7と同程度の150pA/
cm2であった。
【0022】これらの減少は次のように考えられる。即
ち、実施例2及び比較例2〜7のサンプルでは空乏層は
約2μm伸長し、また少数キャリア(ここでは電子)の
拡散長Lnは100μm弱と推定される。まず比較例3
及び比較例6の活性層の厚さtが4μmで急激にリーク
電流が増えるのは、空乏層が絶縁層と活性層の界面(S
iO2−Si界面)にまで到達してしまい、この界面か
ら多量の少数キャリアが発生してしまうためと考えられ
る。また貼り合わせ界面が支持基板側にあるサンプルの
比較例4及び実施例2において、活性層の厚さtが10
0μmから6μmまで小さくなるにつれて、リーク電流
が減少するのは活性層の厚さが酸化膜である絶縁層によ
って制限されるために、バルク中を拡散してくる少数キ
ャリアの量が減少するためと考えられる。比較例4のよ
うに活性層の厚さtがキャリアの拡散長である100μ
m以上では、比較例2のバルクシリコン単結晶のサンプ
ルとリーク電流は変わらなくなる。換言すれば、貼り合
わせ界面が活性層側にある場合には上記SiO2−Si
界面で発生した少数キャリアが活性層(Si)中に拡散
してくるため、リーク電流は活性層の厚さtが小さくな
るにつれ増加する。そしてtが少数キャリアの拡散長L
nを超えると、リーク電流はバルクシリコン単結晶のサ
ンプルと変わらなくなる。
【0023】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、前
述した式(1)又は式(2)の関係式を満たすように、
活性層の厚さを決め、しかも貼り合わせ界面を支持基板
側の界面又は絶縁層中にすることにより、バルクシリコ
ン単結晶の基板と比べてリーク電流を小さくすることが
できる。特に本発明の貼り合わせSOI基板は、リーク
電流が重要視される、フォトダイオード、CCD(Char
ge Coupled Device)等の光デバイスに対してその利用
価値が極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のSOI基板の製造方法を示す部分断面
図。
【図2】比較例1のSOI基板の製造方法を示す部分断
面図。
【図3】比較例2のp型のバルクシリコン単結晶上にn
+拡散層を設けてpn接合した基板の部分断面図。
【図4】実施例と比較例のSOI基板の活性層における
リーク電流を測定するための構成図。
【図5】実施例と比較例のSOI基板の活性層及びバル
クシリコン単結晶上の各pn接合箇所に逆バイアス電圧
を印加したときのリーク電流密度の変化を示す図。
【図6】実施例と比較例の活性層の各厚さを変化させた
ときのリーク電流密度の変化を示す図。
【符号の説明】
11 第1シリコンウェーハ 12 第2シリコンウェーハ 12a 活性層 13 絶縁層(シリコン酸化層) 14 n+拡散層 15 空乏層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 新行内 隆之 埼玉県大宮市北袋町1丁目297番地 三菱 マテリアル株式会社中央研究所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持基板となる第1シリコンウェーハ(1
    1)と活性層となるp型の第2シリコンウェーハ(12)とを
    絶縁層(13)を介して熱処理して貼り合わせた後前記第2
    シリコンウェーハ(12)を所定の厚さに研削研磨して前記
    絶縁層(13)上にデバイス形成用の活性層(12a)を形成し
    更に前記活性層(12a)上にn+拡散層(14)を設けることに
    よりpn接合が形成された貼り合わせSOI基板におい
    て、 前記活性層(12a)の厚さをt、前記n+拡散層(14)の深さ
    をxj、空乏層(15)の幅をW、少数キャリアの拡散長を
    nとするとき、前記活性層(12a)の厚さtが xj+W < t < Ln …………(1) の関係式を満たし、かつ前記貼り合わせ界面が前記第1
    シリコンウェーハ(11)と前記絶縁層(13)の界面であるか
    又は前記絶縁層(13)中にあることを特徴とする貼り合わ
    せSOI基板。
  2. 【請求項2】 支持基板となる第1シリコンウェーハと
    活性層となるn型の第2シリコンウェーハとを絶縁層を
    介して熱処理して貼り合わせた後前記第2シリコンウェ
    ーハを所定の厚さに研削研磨して前記絶縁層上にデバイ
    ス形成用の活性層を形成し更に前記活性層上にp+拡散
    層を設けることによりpn接合が形成された貼り合わせ
    SOI基板において、 前記活性層の厚さをt、前記p+拡散層の深さをxj、空
    乏層の幅をW、少数キャリアの拡散長をLpとすると
    き、前記活性層の厚さtが xj+W < t < Lp …………(2) の関係式を満たし、前記貼り合わせ界面が前記第1シリ
    コンウェーハと前記絶縁層の界面であるか又は前記絶縁
    層中にあることを特徴とする貼り合わせSOI基板。
  3. 【請求項3】 SOI基板が光デバイス用基板である請
    求項1又は2記載の貼り合わせSOI基板。
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WO2008047478A1 (fr) * 2006-10-20 2008-04-24 Shin-Etsu Handotai Co., Ltd. Procédé d'évaluation d'une tranche de semi-conducteur

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