JPH0825561A - 断熱ポリオレフィン被覆鋼管 - Google Patents

断熱ポリオレフィン被覆鋼管

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JPH0825561A
JPH0825561A JP16934594A JP16934594A JPH0825561A JP H0825561 A JPH0825561 A JP H0825561A JP 16934594 A JP16934594 A JP 16934594A JP 16934594 A JP16934594 A JP 16934594A JP H0825561 A JPH0825561 A JP H0825561A
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JP
Japan
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polyolefin
steel pipe
coated steel
heat insulation
layer
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Withdrawn
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JP16934594A
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English (en)
Inventor
Hirotaka Sato
佐藤弘隆
Yoshihiro Miyajima
宮嶋義洋
Nobuki Yoshizaki
吉崎信樹
Yoshihisa Kayazono
義久 仮屋園
Hiroyuki Mimura
三村博幸
Shinichi Funatsu
船津真一
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鋼管の外面に断熱被覆を施した管材に関し、
断熱性が優れかつ段積み時の耐圧縮性が優れたポリオレ
フィン被覆を施した管材の実現。 【構成】 下地処理を施した鋼管1の外面に、変性ポリ
オレフィン層4、繊維強化発泡ポリオレフィン層5とポ
リオレフィン層6を順次積層したことを特徴とする断熱
ポリオレフィン被覆鋼管。 【効果】 本発明の断熱ポリオレフィン被覆鋼管をパイ
プラインに用いると、被覆鋼管の段積みなどで断熱被覆
層の圧縮による膜厚減少が小さいため、被覆鋼管の輸送
やストックなどで被覆の断熱効果が損なわれることがな
く、優れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は鋼管の外面に断熱被覆を
施した管材に関し、さらに詳しくは断熱性が優れかつ段
積み時の耐圧縮性が優れたポリオレフィン被覆を施した
管材に関する。
【0002】
【従来の技術】従来からパイプラインによる重質原油の
輸送では、原油の粘度が大きいために原油を加熱して粘
度を低くし液送する方法が用いられる。このようなパイ
プラインでは重質原油の長距離の安定輸送には、原油の
温度低下を防止することが重要であるため、断熱被覆が
必要である。断熱被覆としては、Ralf stoor, “THERMO
TITE-THE POLYPROPYLENE FLOW LINE INSULATION CONCEP
T ”,THE PIPE PROTECTION CONFERENECE,Elsevier Appl
ied Science,103(1991) で提案されているように、図2
に示す如く、外面をブラスト処理し、粉体エポキシ7を
塗布して下地処理した鋼管に、変性ポリプロピレン層
4、発泡ポリプロピレン層8とポリプロピレン層6を順
次積層した管材が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】例えばパイプラインの
建設に用いる被覆鋼管は、船、トラックや貨車による輸
送時や施工現場での保管のときに様々な置き方で段積み
することが多い。従来の断熱ポリオレフィン被覆鋼管で
は被覆の耐圧縮性が不十分なために、段積みにより断熱
ポリオレフィン層が圧縮変形し断熱性が失われる問題点
があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上述の如
き問題点を解決すべく、鋭意検討した。その結果、図1
に示す如く、外面をブラスト処理あるいは酸洗・脱脂し
クロメート被膜2とエポキシプライマー層3を積層して
下地処理を施した表面に、変性ポリオレフィン層4、繊
維強化発泡ポリオレフィン層5とポリオレフィン層6を
順次積層することによって上述の問題点が解決できるこ
とを見出し、本発明に至った。
【0005】以下、本発明につき詳細に説明する。
【0006】本発明に使用する鋼管とは、炭素鋼あるい
はステンレス鋼などの合金鋼である。また、炭素鋼管の
内面または外面、あるいは両面に、ステンレス鋼やチタ
ン、アルミニウム、ニッケル、銅などの金属あるいはニ
ッケル−クロム−モリブデン合金、ニッケル−クロム−
モリブデン−タングステン合金などの合金鋼を積層した
クラッド鋼管使用できる。また、炭素鋼管の内面または
外面、あるいは両面に亜鉛、アルミニウム、クロムなど
の金属めっき、亜鉛−アルミニウム、亜鉛−ニッケル、
亜鉛−ニッケル−クロムなどの合金めっき、これらの金
属めっきや合金めっきにシリカや酸化チタンなどの分散
材を分散した分散めっきを施しためっき鋼管なども使用
できる。
【0007】本発明のクロメート被膜はブラスト処理や
酸洗・脱脂などでスケールなどを除去した鋼管の外面
に、クロメート処理剤をロールや刷毛などで塗布し加熱
・焼き付けして形成する。クロメート処理剤は、無水ク
ロム酸の水溶液に有機質の還元剤などを添加して加熱し
水溶液中の6価クロムの一部を3価クロムに部分還元し
た還元水溶液に、シリカの微粒子を添加・分散した混合
物、あるいは無水クロム酸とリン酸の混合水溶液に有機
質の還元剤などを添加して加熱し水溶液中の6価クロム
の一部を3価クロムに部分還元した還元水溶液に、シリ
カの微粒子を添加・分散した混合物を用いる。水溶液中
の無水クロム酸やリン酸の濃度は溶解できる任意の濃度
でよい。有機質の還元剤はトウモロコシなどのデンプン
あるいはデンプンを部分的に加水分解したデキストリン
のような加水分解多糖は望ましく、該還元剤の添加量は
水溶液中の全クロムの20〜60重量%が3価クロムに
還元される量添加する。この還元率が20%未満あるい
は60%越えでは断熱ポリオレフィン被覆の接着が弱く
なる。シリカの微粒子の添加量は、水溶液中の全クロム
に対する重量比が0.5〜2.5の範囲になるようにす
る。該シリカの添加量が0.5未満および2.5越えで
は断熱ポリオレフィン被覆の接着が悪くなる。クロメー
ト処理剤にリン酸を添加する場合は、水溶液中の全クロ
ムに対するリン酸の重量比が2.5を越えないようにす
る。該添加量が2.5越えでは断熱ポリオレフィン被覆
の接着が悪くなる。
【0008】本発明のエポキシプライマー被膜は、鋼管
のクロメート被膜の表面に、エポキシ、顔料と硬化剤の
混合物からなるプライマーをスプレー塗装やしごき塗布
などの方法で塗布し、加熱硬化して形成する。エポキシ
としてはビスフェノールAまたはビスフェノールFのジ
グリシジルエーテルの単独、また混合物を使用する。鋼
管の使用温度が80℃を越える場合は、エポキシプライ
マー被膜のガラス転移温度を上げるために、フェノール
ノボラック型エポキシ樹脂を追加混合してもよい。顔料
としては、シリカや酸化チタンなどの無機顔料を用い
る。顔料は、エポキシ100重量部に対して1〜50重
量部の範囲で添加する。該添加量が1重量部未満および
50重量部越えでは断熱ポリオレフィン被覆の接着が悪
くなる。硬化剤としては、脂環式アミン、脂肪族アミ
ン、ジシアンジアミド、変性イミダゾールなどを用い
る。硬化剤の配合量は、脂環式アミンと脂肪族アミンで
はエポキシと顔料の混合物に対して化学等量程度を、ま
たジシアンジアミドと変性イミダゾールの場合はエポキ
シと顔料の混合物100重量部に対してジシアンジアミ
ドを1〜20重量部、変性イミダゾールを1〜20重量
部程度添加する。
【0009】本発明の変性ポリオレフィンにはポリエチ
レン、またはエチレンと1−ブテン、プロピレン、1−
ヘキセンまたは1−オクテンなどのα−オレフィンを共
重合したエチレン−α−オレフィン共重合体の単独、ま
たはこれらの混合物を無水マレイン酸で変性した無水マ
レイン酸変性ポリオレフィンを用いる。無水マレイン酸
の変性に関しては、ポリエチレン、エチレン−α−オレ
フィン共重合体、またはこれらの混合物1gに対する無
水マレイン酸の付加率が1×10-6〜1×10-4の範囲
になるようにする。該付加率が1×10-6未満および1
×10-4越えでは断熱ポリオレフィン被覆の耐圧縮性が
悪くなる。
【0010】本発明の繊維強化発泡ポリオレフィンとし
ては、ポリエチレン、またはエチレンと1−ブテン、プ
ロピレン、1−ヘキセンまたは1−オクテンの共重合体
などのポリオレフィンに繊維強化材を混合して発泡し、
多孔質としたフオームを用いる。繊維強化発泡ポリオレ
フィンの発泡倍率は、ポリオレフィンの容積に対する孔
部の容積の比が2〜20倍の範囲になるようにする。該
比率が2倍未満では断熱効果が発揮されず、20倍越え
では断熱ポリオレフィン層の耐圧縮性が悪くなる。繊維
強化材にはガラス、スラグなどの短繊維を用いるが、こ
れらの短繊維の添加量は繊維強化断熱ポリオレフィンに
対して5〜50重量%の範囲内にする。該添加量が5%
未満および50重量%越えでは断熱ポリオレフィン被覆
の耐圧縮性が悪くなる。
【0011】本発明に用いるポリオレフィンとしては、
ポリエチレン、またはエチレンと1−ブテン、プロピレ
ン、1−ヘキセンまたは1−オクテンなどのα−オレフ
ィンを共重合したエチレン−α−オレフィン共重合体の
単独、またはこれらの混合物に、イソインドリノンイエ
ロー(黄)、キナクリドンレッド(赤)、ペリノンレッ
ド(赤)、フタロシアニンブルー(青)、フタロシアニ
ングリーン(緑)、カーボンブラック(黒)などの有機
顔料や、酸化鉄(赤、黄)、酸化チタン(白)、酸化ク
ロム(緑)、チタンイエロー(黄)、酸化コバルト
(青、紫)などの無機顔料を添加したものを用いる。
【0012】本発明の変性ポリオレフィン層、繊維強化
発泡ポリオレフィン層とポリオレフィン層の形成方法と
しては、3層丸ダイで鋼管外面に3層を一体で押出被覆
する方法が使用できる。また、変性ポリオレフィン層の
形成には、この他に粉体にした変性ポリオレフィンを静
電塗装する方法も利用できる。
【0013】クロメート被膜は加熱・焼き付け後の全ク
ロム付着量換算で150〜1000mg/m2 の厚み、
エポキシプライマー層は30〜200μmの厚み、変性
ポリオレフィン層は80〜400μmの厚み、発泡ポリ
オレフィン層は2〜300mmの厚みで繊維強化ポリオ
レフィン層は1〜10mmの厚みであると良好な結果が
得られる。
【0014】以下、実施例により本発明を詳細に説明す
る。
【0015】
【実施例】鋼管(SGP100A×5500mm長さ×
5.8mm厚み)の外面をグリットブラスト処理して除
錆し、クロメート処理剤を刷毛で塗布し乾燥した。クロ
メート処理した鋼管の外面に、エポキシプライマーをス
プレー塗装し、鋼管を高周波誘導加熱で表面温度が20
0℃になるように加熱し硬化させた。その表面に変性ポ
リオレフィン、繊維強化発泡ポリオレフィンとポリオレ
フィンを3層一体で丸ダイから押出被覆し、水冷して断
熱ポリオレフィン被覆鋼管を製造した。このとき、第1
表の変性ポリオレフィン、第2表の繊維強化発泡ポリオ
レフィンと非繊維強化の発泡ポリオレフィン、および第
3表のポリオレフィンの組合せを変えて、比較した。こ
れらの被覆鋼管の被覆構成を第4表に示す。各被覆層の
厚みは、クロメート被膜は全クロム重量換算で450m
g/m2 の付着量、変性ポリオレフィン層の厚みが25
0μm、繊維強化発泡ポリオレフィンまたは非繊維強化
発泡ポリオレフィン層の厚みは80mm、ポリオレフィ
ン層の厚みは2mmであった。これらの被覆鋼管を圧縮
試験機で荷重1トンをかけて10分間圧縮し、荷重を開
放して被覆の圧縮変形が回復した後、膜厚を測定し、こ
の値と荷重付加前の被覆の厚みとの差を被覆の膜厚減少
量として各々測定した。測定結果を第5表に示した。第
4表および第5表中、Ralf stoor, “THERMOTITE-THE P
OLYPROPYLENE FLOW LINE INSULATION CONCEPT ”,THE P
IPE PROTECTION CONFERENECE,Elsevier Applied Scienc
e,103(1991) で提案されている断熱ポリオレフィン被覆
鋼管に該当する被覆構成は、断熱ポリオレフィン被覆鋼
管241と242である。
【0016】第5表から、本発明の繊維強化発泡ポリオ
レフィン層を有する断熱ポリオレフィン被覆鋼管1〜2
40は、従来の断熱ポリオレフィン被覆鋼管241と2
42に比較して、圧縮後の膜厚減少が極めて小さく優れ
る。また、本発明の各被覆層の構成要件を一つでも欠く
被覆鋼管243〜252は圧縮による被覆の膜厚減少が
大きくなる。
【0017】
【発明の効果】実施例からも明らかなように、本発明の
断熱ポリオレフィン被覆鋼管をパイプラインに用いる
と、被覆鋼管の段積みなどで断熱被覆層の圧縮による膜
厚減少が小さいため、被覆鋼管の輸送やストックなどで
被覆の断熱効果を損なわれることがなく、優れる。
【0018】
【表1】
【0019】
【表2】
【0020】
【表3】
【0021】
【表4】
【0022】
【表5】
【0023】
【表6】
【0024】
【表7】
【0025】
【表8】
【0026】
【表9】
【0027】
【表10】
【0028】
【表11】
【0029】
【表12】
【0030】
【表13】
【0031】
【表14】
【0032】
【表15】
【0033】
【表16】
【0034】
【表17】
【0035】
【表18】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱ポリオレフィン被覆鋼管の一部断
面を示す図。
【図2】従来の断熱ポリプロピレン被覆鋼管の一部断面
を示す図。
【符号の説明】
1…鋼管 2…クロメート被
膜 3…プライマー層 4…変性ポリオレ
フィン層 5…繊維強化発泡ポリオレフィン層 6…ポリオレフィ
ン層 7…粉体エポキシ層 8…発泡ポリプロ
ピレン層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 仮屋園 義久 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 三村博幸 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 (72)発明者 船津真一 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下地処理を施した鋼管の外面に、変性ポ
    リオレフィン層、繊維強化発泡ポリオレフィン層とポリ
    オレフィン層を順次積層したことを特徴とする断熱ポリ
    オレフィン被覆鋼管。
  2. 【請求項2】 繊維強化発泡ポリオレフィンとして、繊
    維強化材料にガラスまたはスラグの短繊維を5〜50重
    量%の範囲で添加した材料を用いたことを特徴とする請
    求項1記載の断熱ポリオレフィン被覆鋼管。
  3. 【請求項3】 繊維強化発泡ポリオレフィンの発泡倍率
    が体積換算で2倍〜20倍の範囲であることを特徴とす
    る請求項1記載の断熱ポリオレフィン被覆鋼管。
JP16934594A 1994-07-21 1994-07-21 断熱ポリオレフィン被覆鋼管 Withdrawn JPH0825561A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010264707A (ja) * 2009-05-18 2010-11-25 Nittetsu Corrosion Prevention Co Ltd 断熱発泡ポリオレフィン被覆鋼管

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010264707A (ja) * 2009-05-18 2010-11-25 Nittetsu Corrosion Prevention Co Ltd 断熱発泡ポリオレフィン被覆鋼管

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Effective date: 20011002