JPH0825537A - 成形フェルトおよびその製造方法 - Google Patents

成形フェルトおよびその製造方法

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JPH0825537A
JPH0825537A JP16838394A JP16838394A JPH0825537A JP H0825537 A JPH0825537 A JP H0825537A JP 16838394 A JP16838394 A JP 16838394A JP 16838394 A JP16838394 A JP 16838394A JP H0825537 A JPH0825537 A JP H0825537A
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俊介 長木
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【目的】 ハンドリング特性に優れ、かつ表面層のケバ
立ちや繊維の飛散を抑えることにより、良好な作業環境
を維持できる成形フェルトならびにその製造方法を提供
する。 【構成】 綿糸、化繊等のフリース状の原綿中にフェノ
ール樹脂等の熱硬化性樹脂ならびにポリエチレン樹脂等
の熱可塑性樹脂を適宜配合比で混合して、原反マットM
を形成したのち、加熱炉60内で原反マットMを加熱し
て、内部の熱硬化性樹脂を一部硬化させるとともに、熱
可塑性樹脂の一部を溶融させ、冷却工程を経て、マット
30を形成する。マット30の少なくとも一方側の表面
側を加熱ロール81,82により再加熱処理を施し、冷
却工程を経て、マット30の少なくとも一方側の表面に
熱可塑性樹脂,熱硬化性樹脂を硬化させた樹脂層40を
形成し、この樹脂層40の拘束作用により成形フェルト
20のハンドリング特性向上と、繊維の飛散防止をす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、車両に設置される吸
音材の素材として好適な成形フェルトおよびその製造方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、図8に示すように、エンジンル
ームEと車室Rとを区画するダッシュパネル1の車室側
側面には、エンジンルームEから車室R内への騒音の伝
播を防止するために、インシュレータダッシュ2が設置
されている。
【0003】そして、このインシュレータダッシュ2
は、図9に示すように、充填材を混入した塩ビシート,
ゴムシート等の遮音材層3と、フェルト等多孔質基材か
らなる吸音材層4との2層構造体のものが一般に使用さ
れている。
【0004】そして、上記吸音材層4により、エンジン
ルームEからの騒音を吸音するとともに、ダッシュパネ
ル1と遮音材層3との間の2重壁遮音効果により、上記
吸音効果と併せて良好な防音特性を達成するようにして
いる。
【0005】ところで、上記吸音材層4としては、複雑
なパネル形状に対応するように、プレヒート後コールド
プレス成形することにより、所望の曲面形状に成形され
る成形フェルトが多用される傾向にある。
【0006】上記成形フェルトの製造方法について、図
10の工程チャート図を基に説明すると、綿糸、化繊等
のフリース状の原綿中に、熱硬化性樹脂ならびに熱可塑
性樹脂を混入し、原反マットを形成する原反マット形成
工程と、この原反マットを加熱炉内に入れ、原反マット
中の熱硬化性樹脂の一部を硬化させるとともに、熱可塑
性樹脂の一部を溶融させてバインダとして機能させる加
熱処理工程と、その後冷却し、原反マット中の熱可塑性
樹脂を固化させる冷却工程とから製造される。
【0007】この製造方法の概要を、図11において示
すと、フリース状の原綿中に熱硬化性樹脂ならびに熱可
塑性樹脂を混入した原反マットMを形成する。
【0008】なお、原綿と熱硬化性樹脂ならびに熱可塑
性樹脂の混入割合は、原綿70重量部に対して熱硬化性
樹脂15重量部、熱可塑性樹脂15重量部である。
【0009】そして、原反マットMはコンベア5により
加熱炉6に搬送される。この加熱炉6内のネット式コン
ベア6aで原反マットMが搬送される際、熱風が吹き付
けられ、加熱炉6内の温度は150〜230℃に調整さ
れているため、熱硬化性樹脂の一部が硬化して、成形フ
ェルトFの嵩高性を確保するとともに、熱可塑性樹脂の
一部が溶融し、バキューム装置7に搬送されて冷却さ
れ、成形フェルトFが製造される。
【0010】そして、この成形フェルトFを所定寸法に
カットすることにより、インシュレータダッシュ2の素
材として利用する。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の成
形フェルトFは、マット中に混入している熱可塑性樹脂
がバインダとして機能し、繊維素間の所望の結合力を維
持しているが、通常、成形フェルトFを予熱軟化したの
ち、コールドプレス成形することにより所要形状に成形
するが、成形フェルトFを予熱軟化した際、マット内部
の熱可塑性樹脂が溶融することにより、繊維間を結合さ
せる力が弱まり、成形フェルトFに切れや千切れが生じ
やすく、ハンドリング特性に劣るという欠点が指摘され
ている。
【0012】さらに、従来の成形フェルトFは、図12
に拡大して示すように、表面側がケバ立ち、ハンドリン
グ時に表面側の繊維素が飛散し、取付作業時における作
業環境を悪化させるとともに、車両用吸音材に適用した
場合等、ハーネス等の貫通部品を組み付ける際、この繊
維が引掛かりやすく、吸音材に繊維ほつれや切れが生じ
やすいという問題点も指摘されている。
【0013】この発明は、このような事情に鑑みてなさ
れたもので、自動車用インシュレータダッシュ等の吸音
材層の素材として好適な成形フェルトならびにその製造
方法において、ハンドリング特性に優れ、切れ,千切れ
等が生じることがない成形フェルトならびにその製造方
法を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、綿糸、化繊等からなるフリース状の原綿
中に熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂をバインダとして混入
したマットの少なくとも一方側表面に、熱硬化性樹脂を
硬化させ、かつ、熱可塑性樹脂を溶融固化させた樹脂層
が形成されていることを特徴とする。
【0015】上記マットの組成は、原綿として、綿糸、
天然繊維、化学繊維、繊維くず等を開繊したフリース状
の原綿を使用し、マット中の樹脂の配合比率は、原綿6
0〜85重量部に対して、熱硬化性樹脂ならびに熱可塑
性樹脂のトータルの樹脂量40重量部〜15重量部であ
る。
【0016】また、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂の配合
比率は熱硬化性樹脂30〜70重量部に対して、熱可塑
性樹脂70〜30重量部の間に設定されていればよい。
【0017】上記熱硬化性樹脂としては、フェノール樹
脂、メラミン樹脂、ユリヤ樹脂等から適宜選択されてよ
く、コスト的にフェノール樹脂が好ましい。
【0018】一方、熱可塑性樹脂としては、融点が10
0℃前後のものが好ましく、ポリエチレン樹脂が好まし
い。
【0019】さらに、上記成形フェルトの製造方法は、
綿糸、化繊等のフリース状の原綿中に熱硬化性樹脂なら
びに熱可塑性樹脂を適宜配合比で混合して、原反マット
を形成したのち、加熱炉内で原反マットを加熱して、内
部の熱硬化性樹脂を一部硬化させるとともに、熱可塑性
樹脂の一部を溶融させ、冷却工程を経て、マットを形成
するマットの形成工程と、マットの少なくとも一方側表
面に再加熱処理を施し、冷却工程を経て、マットの少な
くとも一方側表面に熱可塑性樹脂,熱硬化性樹脂を硬化
させた樹脂層を形成するマットの表面処理工程と、から
なることを特徴とする。
【0020】上記加熱処理工程における加熱炉は、15
0〜230℃、好ましくは180〜210℃に調整され
ている。
【0021】また、加熱炉内のコンベアは、ネット式コ
ンベアでも、鉄板式コンベアでもよく、ネット式コンベ
アの方が、熱がマット内部にまで伝達するため、熱効率
が良いため、コンベア長さはネット式コンベアの場合1
0〜15m、鉄板式コンベアの場合30m以上となる。
【0022】また、再加熱処理工程は、一対の加熱ロー
ルを使用しても、加熱コンベアを使用してもよく、加熱
温度は130〜230℃、好ましくは200℃前後がよ
い。
【0023】なお、熱可塑性樹脂は粒状、粉状、あるい
は、繊維状のものを使用してもよい。
【0024】
【作用】以上の構成から明らかなように、本発明による
成形フェルトは、マットの少なくとも一方側の表面に樹
脂層が形成されており、成形フェルトを予熱軟化した
際、マット内部の熱可塑性樹脂が溶融し、繊維間結合力
が低下しても、樹脂層の拘束作用により、成形フェルト
が切れにくく、ハンドリング特性が向上する。
【0025】また、マットの少なくとも一方側の表面に
樹脂層が形成されているため、表面側の繊維が飛散する
ことがなく、また、車両用吸音材に適用した場合、組付
け作業時、表面の繊維が相手部品に引掛かることによる
吸音材の切れや繊維ほつれ等が生じない。
【0026】
【実施例】以下、本発明に係る成形フェルトならびにそ
の製造方法の実施例について、添付図面を参照しながら
詳細に説明する。
【0027】図1は本発明による成形フェルトを使用し
て製作した自動車用インシュレータダッシュを示す断面
図、図2は本発明による成形フェルトの一実施例の構成
を示す断面図、図3は同成形フェルトの製造方法におけ
る工程チャート図、図4は同成形フェルトの製造方法の
一実施例を示す概要図である。
【0028】また、図5は本発明による成形フェルトの
別実施例の構成を示す断面図、図6は図5の成形フェル
トの製造工程における再加熱処理工程を示す説明図、図
7は図5に示す成形フェルトを適用したインシュレータ
ダッシュの要部断面図である。
【0029】図1において、自動車用インシュレータダ
ッシュ10は、充填材を混入した塩ビシート,ゴムシー
ト等の遮音材層11と、この遮音材層11の裏面側に一
体貼着される吸音材層12とから構成されており、ダッ
シュパネル13の室内側側面上に添設固定される。
【0030】次に、図2は吸音材層12の素材として使
用する本発明による成形フェルト20の構成を示す断面
図であり、本発明による成形フェルト20は、綿糸、化
繊等フリース状の原綿に、熱硬化性樹脂ならびに熱可塑
性樹脂を適宜配合比で混入して形成したマット30の表
裏面側に樹脂層40を一体化した構成である。
【0031】なお、マット30の組成は、原綿60〜8
5重量部に対して、熱硬化性樹脂と熱可塑性樹脂のトー
タル重量が40〜15重量部の範囲で適宜混入されてお
り、好ましくは、原綿70重量部に対して樹脂成分30
重量部がよい。
【0032】なお、樹脂成分中の熱硬化性樹脂と熱可塑
性樹脂との配合比率は、熱硬化性樹脂30〜70重量部
に対して、熱可塑性樹脂70〜30重量部の間で適宜調
整されてよい。
【0033】なお、熱硬化性樹脂としては、フェノール
樹脂,ユリヤ樹脂,メラミン樹脂等から適宜選択されて
よいが、本実施例では熱硬化性樹脂としてフェノール樹
脂、熱可塑性樹脂としてポリエチレン樹脂が使用されて
いる。
【0034】ここで、マット30中の熱硬化性樹脂の機
能は、嵩高性を維持するために混入されており、熱可塑
性樹脂の機能は、繊維間の結合を図るバインダとして使
用されている。
【0035】そして、マット30の表裏面に一体化され
ている樹脂層40は、熱硬化性樹脂を硬化させるととも
に、熱可塑性樹脂を溶融固化させることにより、マット
30を拘束する拘束機能を備えている。
【0036】したがって、図2に示す成形フェルト20
を予熱軟化したのち、コールドプレス成形して、吸音材
層12を成形する際、ラフに取扱っても、成形フェルト
20は、樹脂層40により拘束されているため、予熱軟
化時、マット30中の熱可塑性樹脂が溶融して、繊維間
結合力が弱まっても、成形フェルト20が千切れたりす
ることがなく、ハンドリング特性が大幅に向上するとい
う利点がある。
【0037】さらに、マット30の表裏面側に樹脂層4
0が一体化しているため、表面にケバ立ちや繊維の飛散
がなく、組付け作業時における作業環境上も好ましく、
かつ、インシュレータダッシュ10に各種貫通設置され
るハーネス類やシャフト等に表面側の繊維が引掛かるこ
とがなく、インシュレータダッシュ10の組付け作業が
円滑に行なえるとともに、相手部品と繊維との絡みによ
る切れ,千切れ等の不良も未然に防止できるという利点
がある。
【0038】次に、図2に示す成形フェルト20の製造
工程について、その概要を図3に示す工程チャート図を
基に説明すると、綿糸や化繊等のフリース状の原綿に、
熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂を含浸混入して原反マット
Mを形成する原反マット形成工程と、マット中の熱硬化
性樹脂の一部を反応硬化させるとともに、熱可塑性樹脂
の一部を溶融させる加熱処理工程と、マット中の溶融状
態の熱可塑性樹脂を固化させる冷却工程と、マットの表
裏面側に樹脂層40を形成するためにマットの表裏面を
再加熱処理する再加熱処理工程と、樹脂層40を固化さ
せる冷却工程とからなる。
【0039】次に、図4に基づいて、成形フェルト20
の製造工程について詳細に説明する。
【0040】まず、原反マットMの形成工程において、
綿糸、化繊等のフリース状の原綿70重量部に対して、
フェノール樹脂15重量部、ポリエチレン樹脂15重量
部を、それぞれパウダー状のものを混入してミキシング
を行ない、厚さ30〜40mmの原反マットMを形成す
る。
【0041】そして、この原反マットMをコンベア50
上に載置し、加熱炉60に供給する。
【0042】この加熱炉60内には長さ10〜15mの
ネット式コンベア61が装備されており、コンベア50
からこのネット式コンベア61に搬送された原反マット
Mは、加熱炉60内で熱風が吹き付けられることによ
り、フェノール樹脂の一部が反応硬化するとともに、ポ
リエチレン樹脂の一部も溶融する。
【0043】その後、冷却装置70に送られ、バキュー
ム機構71により原反マットMを冷却し、原反マットM
内のポリエチレン樹脂を固化させ、適度な繊維間結合力
を確保したマット30が形成される。
【0044】以上は、従来の成形フェルトの製造工程と
同一であり、本発明による成形フェルト20の製造工程
は、次に再加熱処理工程、冷却工程を施すことにより、
成形フェルト20に表面処理を加えた点にある。
【0045】すなわち、冷却工程を経たのち、コンベア
80によりマット30が搬送され、加熱ロール81,8
2間で圧延されることにより、マット30の表面にポリ
エチレン樹脂の溶融成分とフェノール樹脂の硬化成分と
がマット30の表裏面側を占有する。
【0046】そして、冷却装置70により常温に冷却さ
れ、ポリエチレン樹脂が固化し、マット30の表裏面に
拘束作用をもつ樹脂層40が一体化された成形フェルト
20の成形が完了し、図示しないトリムカット装置によ
り所定寸法にカットしたのち、成形素材として使用す
る。
【0047】なお、再加熱処理工程に使用する一対の加
熱ロール81,82の加熱温度は130〜230℃に調
整されており、ロール81,82とのロール間距離aは
マット30の厚みをbとした場合、a=b−(1〜5m
m)である。
【0048】したがって、本発明による成形フェルト2
0の製造に際して、既存の設備に再加熱処理工程ならび
に冷却工程としてのコンベア80、加熱ロール81,8
2、冷却装置70を付与するだけで簡単に実用化でき
る。
【0049】次いで、図5は本発明による成形フェルト
の別実施例を示すもので、この成形フェルト20´は、
マット30の一面側に樹脂層40が形成されている。
【0050】すなわち、図6に示すように、再加熱処理
工程で、単一の加熱ロール81によりマット30の片面
のみを再加熱および冷却を施し、図5に示す片面側のみ
樹脂層40を形成した成形フェルト20´が成形でき
る。
【0051】この図5に示す成形フェルト20´を使用
して、インシュレータダッシュ10を製作する際、図7
に示すように、樹脂層40側をダッシュパネル13側に
対向させ、遮音材層11側に未処理部分を位置させれ
ば、ハンドリング特性の向上、ならびに、組付け作業時
に繊維の飛散による作業環境の悪化を防止できるという
作用効果については若干劣るものの、インシュレータダ
ッシュ10に多くの貫通部品を貫通操作する際の作業性
ならびに繊維の引掛かりを防止するという作用効果は、
上述実施例同様のものが期待でき、第1実施例に比べ、
設備を簡素化できるため、安上がりに製作できるという
利点がある。
【0052】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明は、以下に記
載する格別の作用効果を有する。
【0053】(1)本発明による成形フェルトは、マッ
トの少なくとも一方側の表面に、熱可塑性樹脂ならびに
熱硬化性樹脂が硬化した樹脂層が一体形成されているた
め、予熱軟化時、内部の熱可塑性樹脂が溶融して、繊維
間の結合力が低下しても、樹脂層による拘束力が作用
し、成形フェルトが切れにくく、プレス型へのセット作
業時におけるハンドリング特性が大幅に向上するという
効果を有する。
【0054】(2)本発明による成形フェルトは、マッ
トの表面の少なくとも一方側に樹脂層を形成することに
より、表面側のケバ立ちをなくし、繊維の飛散を極力抑
えるようにしたため、組付け作業時に、繊維の飛散がな
い良好な作業環境が得られるという効果を有する。
【0055】(3)本発明による成形フェルトをインシ
ュレータダッシュの吸音材層に使用した際、ハーネスや
シャフト等の貫通部品を組付ける際、成形フェルト表面
の繊維が引掛からないため、ほつれや切れが生じること
がなく、組付け作業を円滑に進めることができ、吸音材
層の破損も未然に防止できるという効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による成形フェルトを使用して製作した
自動車用インシュレータダッシュの構成を示す断面図。
【図2】本発明による成形フェルトの第1実施例の構成
を示す断面図。
【図3】図2に示す成形フェルトの製造工程における工
程チャート図。
【図4】図2に示す成形フェルトの製造工程を示す概要
図。
【図5】本発明による成形フェルトの第2実施例の構成
を示す断面図。
【図6】図5に示す成形フェルトの再加熱処理工程を示
す要部説明図。
【図7】図5に示す成形フェルトを使用した自動車用イ
ンシュレータダッシュを示す断面図。
【図8】自動車用インシュレータダッシュの設置箇所を
示す側面図。
【図9】従来のインシュレータダッシュの構成を示す断
面図。
【図10】従来の成形フェルトの製造方法を示す工程チ
ャート図。
【図11】従来の成形フェルトの製造工程を示す概要
図。
【図12】従来の成形フェルトを示す断面図。
【符号の説明】
10 自動車用インシュレータダッシュ 11 遮音材層 12 吸音材層 13 ダッシュパネル 20 成形フェルト 30 マット 40 樹脂層 50,80 コンベア 60 加熱炉 61 ネット式コンベア 70 冷却装置 71 バキューム機構 81,82 加熱ロール

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 綿糸、化繊等からなるフリース状の原綿
    中に熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂をバインダとして混入
    したマット(30)の少なくとも一方側表面に、熱硬化
    性樹脂を硬化させ、かつ、熱可塑性樹脂を溶融固化させ
    た樹脂層(40)が形成されていることを特徴とする成
    形フェルト。
  2. 【請求項2】 綿糸、化繊等のフリース状の原綿中に熱
    硬化性樹脂ならびに熱可塑性樹脂を適宜配合比で混合し
    て、原反マット(M)を形成したのち、加熱炉(60)
    内で原反マット(M)を加熱して、内部の熱硬化性樹脂
    を一部硬化させるとともに、熱可塑性樹脂の一部を溶融
    させ、冷却工程を経て、マット(30)を形成するマッ
    トの形成工程と、 マット(30)の少なくとも一方側表面に再加熱処理を
    施し、冷却工程を経て、マット(30)の少なくとも一
    方側表面に熱可塑性樹脂,熱硬化性樹脂を硬化させた樹
    脂層(40)を形成するマットの表面処理工程と、 からなることを特徴とする請求項1記載の成形フェルト
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 マット(30)の厚みが30mm以上であ
    り、加熱処理工程は、ネット式コンベア(61)により
    行なうことを特徴とする請求項2記載の成形フェルトの
    製造方法。
  4. 【請求項4】 加熱処理工程は、鉄板式コンベアにより
    行なうことを特徴とする請求項2記載の成形フェルトの
    製造方法。
JP6168383A 1994-07-20 1994-07-20 成形フェルトおよびその製造方法 Expired - Lifetime JP2930176B2 (ja)

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