JPH0825465A - パリソン径可変ダイノズル - Google Patents

パリソン径可変ダイノズル

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JPH0825465A
JPH0825465A JP7109643A JP10964395A JPH0825465A JP H0825465 A JPH0825465 A JP H0825465A JP 7109643 A JP7109643 A JP 7109643A JP 10964395 A JP10964395 A JP 10964395A JP H0825465 A JPH0825465 A JP H0825465A
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die
diameter
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parison
peripheral side
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孝 山本
Ko Ozasa
航 小笹
Tetsuya Kuno
哲也 久野
Daiji Mori
大二 森
Yoshimi Suzuki
芳美 鈴木
Tomoya Sato
智也 佐藤
Takashi Kato
隆 加藤
Toshiyasu Osuga
俊康 大須賀
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  • Processing And Handling Of Plastics And Other Materials For Molding In General (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【目的】大径部及び小径部が連続的に成形されたパリソ
ンを押出成形する。 【構成】ノズル1は、大径用エッジ部11と、大径用エ
ッジ部11の先端側に大径用エッジ部11と同軸状に設
けられ大径用エッジ部11よりも小さな外径の外周側面
を有する小径用エッジ部12とを有する。固定ダイ2
は、大径用エッジ部11の外周側面と対向する内周側面
を有する。分割ダイ3、3は、小径用エッジ部12の外
周側面と対向する内周側面を有し、固定ダイ2の先端側
に位置しノズル1の軸と略直角方向にスライド可能とさ
れている。分割型3、3を開いた状態では、大径用エッ
ジ部11の外周側面と固定ダイ2の内周側面との間のク
リアランスを樹脂材料が押し出されて、パリソンの大径
部が成形される。分割ダイ3を閉じた状態では、小径用
エッジ部12の外周側面と分割ダイ3の内周側面との間
のクリアランスを樹脂材料が押し出されて、パリソンの
小径部が成形される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はパリソン径可変ダイノズ
ルに関し、詳しくは押出機のダイヘッド部に配設され、
大径部及び小径部が連続的に成形されたパリソンを押出
成形するときに用いられるパリソン径可変ダイノズルに
関する。本発明のパリソン径可変ダイノズルは、ブロー
成形用の押出機のダイヘッド部に特に好適に用いること
ができる。
【0002】
【従来の技術】従来より、中空状の樹脂成形品を成形す
るのにブロー成形が用いられている。このブロー成形
は、熱可塑性材料を押出しによって管状のパリソンに予
備成形し、このパリソンを金型で挟み、内部に空気を吹
き込んで膨らませ型面に押し付けて成形した後、冷却固
化する方法である。
【0003】ここで、上記パリソンを押出機により成形
する際に、ブロー成形品の形状に応じて、またパリソン
のドローダウンによる偏肉を防止する目的で、パリソン
の長手方向の肉厚を積極的に変化させたい場合がある。
このようにパリソンの長手方向の肉厚を変化させるため
に、従来より、図23に示すダイバージ方式や、あるい
は図24に示すコンバージ方式のダイノズルをダイヘッ
ド部にもつ押出機が用いられている。
【0004】図23に示すダイバージ方式のダイノズル
は、先端に向かうにつれて大径となるノズルテーパ面8
0aをもち、軸方向にスライド可能なノズル80と、ノ
ズルテーパ面80aと対向するダイテーパ面81aを有
するダイ81とから構成されている。そして、ノズル8
0を下降させれば、ノズルテーパ面80aがダイテーパ
面81aから離反するのでパリソンの肉厚を厚くするこ
とができ、ノズル80を上昇させれば、ノズルテーパ面
80aがダイテーパ面81aに近接するのでパリソンの
肉厚を薄くすることができる。
【0005】一方、図24に示すコンバージ方式のダイ
ノズルは、先端に向かうにつれて小径となるノズルテー
パ面90aをもち、軸方向にスライド可能なノズル90
と、ノズルテーパ面90aと対向するダイテーパ面91
aを有するダイ91とから構成されている。そして、ノ
ズル90を下降させれば、ノズルテーパ面90aがダイ
テーパ面91aに近接するのでパリソンの肉厚を薄くす
ることができ、ノズル90を上昇させれば、ノズルテー
パ面90aがダイテーパ面91aから離反するのでパリ
ソンの肉厚を厚くすることができる。
【0006】なお、上記ダイバージ方式及びコンバージ
方式のいずれのダイノズルにおいても、パリソン径自身
は、ノズルテーパ面80a、90a及びダイテーパ面8
1a91aのそれぞれの最先端部における径により一義
的に決定される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年におい
てには、三次元的に折曲した成形品をブロー成形によ
り、しかもバリ無しブロー成形により成形する要望が高
まっている。しかし、上記従来のダイノズルをダイヘッ
ド部に有する押出機では、パリソンの肉厚を変化させる
ことができるもののパリソン径を変化させることができ
ないため、この従来の押出機を用いて、バリ無しで三次
元ブロー成形しようとすると、以下に示すような問題が
ある。
【0008】例えば、均一な径を有するパリソンから部
分的に径が大きくなった大径部を有する管状部品をバリ
無しブロー成形する場合、パリソンの大径部に相当する
部分において、ブローアップ時に樹脂材料のブローアッ
プ率の限界値を越えたときに破れが発生してしまうの
で、部分的に径を大きくすることには限界がある。ま
た、当然のことながらパリソンの大径部に相当する部分
は、上記ダイバージ方式及びコンバージ方式のダイノズ
ルにより、他の部分よりも肉厚を厚くするわけだが、こ
のような肉厚制御にも限界がある。このため、パリソン
の大径部に相当する部分を例えば最大限に厚くした場
合、必然的に他の部分の肉厚もある程度は厚くなってし
まう。その結果、成形品全体の重量が重くなる等の不都
合を生ずる。
【0009】さらに、ブローアップ率の限界値の小さい
樹脂、例えばPP−GFやPA−GF等のガラス入りの
樹脂等を用いる場合は、部分的に径が大きくなった成形
品をバリ無しブロー成形することはほとんど不可能であ
る。本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、大
径部及び小径部が連続的に成形されたパリソンを押出成
形することのできるパリソン径可変ダイノズルを創出す
ることを解決すべき技術課題とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)上記課題を解決する請求項1記載のパリソン径可
変ダイノズルは、押出機のダイヘッド部に配設され、大
径部及び小径部が連続的に成形されたパリソンを押出成
形するためのパリソン径可変ダイノズルであって、大径
用エッジ部と、該大径用エッジ部の先端側に該大径用エ
ッジ部と同軸状に設けられ該大径用エッジ部の外周側面
よりも小さな外径の外周側面を有する小径用エッジ部と
をもつノズルと、上記大径用エッジ部の外周側面と対向
する内周側面を有する固定ダイと、上記小径用エッジ部
の外周側面と対向する内周側面を有し、上記固定ダイの
先端側に位置し上記ノズルの軸と略直角方向にスライド
可能な分割ダイとを備えたことを特徴とするものであ
る。 (2)好適な態様において、前記ノズルは軸方向にスラ
イド可能とされ、前記大径用エッジ部の外周側面は先端
に向かうにつれて大径となる第1ノズルテーパ面とさ
れ、前記小径用エッジ部の外周側面は先端に向かうにつ
れて小径となる第2ノズルテーパ面とされ、前記固定ダ
イの内周側面は先端に向かうにつれて大径となる第1ダ
イテーパ面とされ、前記分割ダイの内周側面は先端に向
かうにつれて小径となる第2ダイテーパ面とされる。 (3)好適な態様において、前記ノズルの大径用エッジ
部の外形状は略楕円形状とされ、前記分割ダイは2分割
された一対の第1分割ダイ部材及び第2分割ダイ部材よ
りなり、該第1分割ダイ部材及び該第2分割ダイ部材は
該楕円の長軸方向に相互に近接又は離隔する方向にスラ
イド可能とされる。 (4)好適な態様において、前記分割ダイは、直線状に
延びる溝状被係合凹部と該溝状被係合凹部と所定角度を
なして直線状に延びる係合突起部とをそれぞれ有する少
なくとも3個の分割ダイ部材よりなり、各該分割ダイ部
材の係合突起部がそれぞれ隣接する分割ダイ部材の該溝
状被係合凹部とスライド可能に連結され、連結された各
分割ダイ部材の内周側面により形成される中央開口部が
各該分割ダイ部材のスライドにより縮径又は拡径するよ
うに構成される。 (5)上記課題を解決する請求項5記載のパリソン径可
変ダイノズルは、押出機のダイヘッド部に配設され、大
径部及び小径部が連続的に成形されたパリソンを押出成
形するためのパリソン径可変ダイノズルであって、外周
側面が先端に向かうに連れて小径となる多角錐側面形状
のノズルテーパ面とされた先端エッジ部を先端に有し、
軸方向にスライド可能なノズルと、内周側面が上記ノズ
ルの先端エッジ部の外周側面に対向し、上記ノズルの軸
と略直角方向にそれぞれスライド可能な上記多角錘と同
角数に分割された分割ダイ部材よりなる分割ダイとを備
え、上記各分割ダイ部材の内周側面は先端に向かうに連
れて小径となるダイテーパ面とされるとともに、各該分
割ダイ部材の内周側面により形成される中央開口部が各
該分割ダイ部材のスライドにより上記ノズルの先端エッ
ジ部の多角錐側面形状と対応した相似形状を維持しつつ
拡大又は縮小するように構成されていることを特徴とす
るものである。
【0011】
【作用】
(1)請求項1記載のパリソン径可変ダイノズルでは、
パリソンの大径部を成形する際には分割ダイを相互に離
反する方向に移動させ、分割ダイの内周側面が固定ダイ
の内周側面よりも外側に位置するように分割ダイを開い
た状態で樹脂材料を押出成形する。これにより、ノズル
の大径用エッジ部の外周側面と固定ダイの内周側面との
間のクリアランスを樹脂材料が押し出されて、パリソン
の大径部が成形される。そして、パリソンの小径部を成
形する際には分割ダイを相互に近接する方向に移動さ
せ、分割ダイの内周側面が固定ダイの内周側面よりも内
側に位置するように分割ダイを閉じた状態で樹脂材料を
押出成形する。これにより、ノズルの小径用エッジ部の
外周側面と分割ダイの内周側面との間のクリアランスを
樹脂材料が押し出されて、パリソンの小径部が成形され
る。 (2)また、上記ノズルを軸方向にスライド可能とし、
大径用エッジ部の外周側面を先端に向かうにつれて大径
となる第1ノズルテーパ面とし、小径用エッジ部の外周
側面を先端に向かうにつれて小径となる第2ノズルテー
パ面とし、固定ダイの内周側面を先端に向かうにつれて
大径となる第1ダイテーパ面とし、分割ダイの内周側面
を先端に向かうにつれて小径となる第2ダイテーパ面と
した場合は、パリソンの大径部、小径部を成形する際、
それぞれの肉厚を可変とすることができる。すなわち、
パリソンの大径部を成形する際において、ノズルを先端
方向に移動させれば、大径用エッジ部の第1ノズルテー
パ面と固定ダイの第1ダイテーパ面との間のクリアラン
スが拡大されるので、パリソンの大径部の肉厚を厚くす
ることができ、一方、ノズルを逆方向に移動させれば、
上記クリアランスが縮小されるので、パリソンの大径部
の肉厚を薄くすることができる。また、パリソンの小径
部を成形する際において、ノズルを先端方向に移動させ
れば、小径用エッジ部の第2ノズルテーパ面と分割ダイ
の第2ダイテーパ面との間のクリアランスが縮小される
ので、パリソンの小径部の肉厚を薄くすることができ、
一方、ノズルを逆方向に移動させれば、上記クリアラン
スが拡大されるので、パリソンの小径部の肉厚を厚くす
ることができる。 (3)さらに、ノズルの大径用エッジ部の外形状を略楕
円形状とし、分割ダイを2分割された一対の第1分割ダ
イ部材及び第2分割ダイ部材より構成するとともに、該
第1分割ダイ部材及び該第2分割ダイ部材を該楕円の長
軸方向にスライド可能とした場合は、分割ダイを開いた
状態でパリソンの大径部を成形した後に小径部を成形す
るために分割ダイを閉じる際、成形されたパリソンの大
径部が分割ダイで挟まれる領域を減少させることがで
き、パリソンの破損等を効果的に防ぐことができる。 (4)さらに、前記分割ダイが、直線状に延びる溝状被
係合凹部と該溝状被係合凹部と所定角度をなして直線状
に延びる係合突起部とをそれぞれ有する少なくとも3個
の分割ダイ部材よりなり、各該分割ダイ部材の係合突起
部がそれぞれ隣接する分割ダイ部材の溝状被係合凹部と
スライド可能に連結され、連結された各分割ダイ部材の
内周側面により形成される中央開口部が各該分割ダイ部
材のスライドにより縮径又は拡径するように構成されて
いる場合は、分割ダイのスライド時に、成形されたパリ
ソンが分割ダイからはみ出したり、分割ダイにより挟ま
れて破損したりすることを、連結された各分割ダイ部材
の連続した内周側面により確実に防止することができ
る。 (5)請求項5記載のパリソン径可変ダイノズルでは、
パリソンの大径部を成形する際には、ノズルを先端方向
に進出させた状態で、かつ、各分割ダイ部材の内周側面
で形成される中央開口部が拡大する方向に各分割ダイ部
材を移動させて分割ダイを開いた状態で樹脂材料を押出
成形する。なお、この時、ノズルの先端エッジ部のノズ
ルテーパ面と分割ダイ部材のダイテーパ面との間のクリ
アランスが成形されるパリソンの肉厚となるので、該ク
リアランスが所定量となるようにノズルの軸方向スライ
ド量を調整する。これにより、ノズルの先端エッジ部の
ノズルテーパ面と各分割ダイ部材のダイテーパ面との間
のクリアランスを樹脂材料が押し出されて、所定の肉厚
を有するパリソンの大径部が成形される。そして、パリ
ソンの小径部を成形する際には、ノズルを後退させた状
態で、かつ、各分割ダイ部材の内周側面で形成される中
央開口部が縮小する方向に各分割ダイ部材を移動させて
分割ダイを閉じた状態で樹脂材料を押出成形する。この
際も、ノズルの先端エッジ部のノズルテーパ面と分割ダ
イ部材のダイテーパ面との間のクリアランスが所定量と
なるように、ノズルの軸方向スライド量を調整する。こ
れにより、ノズルの先端エッジ部のノズルテーパ面と各
分割ダイ部材のダイテーパ面との間のクリアランスを樹
脂材料が押し出されて、所定の肉厚を有するパリソンの
小径部が成形される。
【0012】また、パリソンの大径部又は小径部の成形
中や、大径部と小径部との境界部の成形中に、ノズルを
軸方向にスライドさせてノズルの先端エッジ部のノズル
テーパ面と各分割ダイ部材のダイテーパ面との間のクリ
アランスを拡大、縮小させることにより、成形されるパ
リソンの肉厚を制御することができる。さらに、各分割
ダイ部材の内周側面により形成される中央開口部がノズ
ルの先端エッジ部の外形状と対応した相似形状を維持し
つつ拡大又は縮小するように各分割ダイ部材がスライド
するので、分割ダイのスライド時に、成形されたパリソ
ンが分割ダイからはみ出したり、分割ダイにより挟まれ
て破損したりすることを確実に防止することができる。
【0013】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を説明する。 (実施例1)本実施例は、図9に示すように、両端側に
設けられた小径部40a、40aと、中央部に各小径部
40a、40aと連続的に設けられた大径部40bとを
有するパリソン40を押出成形するもので、このパリソ
ン40は自動車用として搭載されるレゾネータ(消音機
構)付きダクトをブロー成形する際に用いることができ
る。
【0014】図1〜図4に示すように、本実施例のパリ
ソン径可変ダイノズルは、ブロー成形用の押出機のダイ
ヘッド部10に配設されており、ノズル1と、固定ダイ
2と、一対の分割ダイ部材3、3とから主に構成されて
いる。なお、ダイヘッド部10は第1の樹脂材料を注出
する第1流路10aと、第2の樹脂材料を注出する第2
流路10bとを有している。また、図1は分割ダイ部材
3、3が開いた状態を示す部分断面図であり、図2は図
1の状態を下から見た底面図であり、図3は分割ダイ部
材3、3が閉じた状態を示す部分断面図であり、図4は
図3の状態を下から見た底面図である。
【0015】ノズル1は、正面図を図5に、側面図を図
6に、平面図を図7に、底面図を図8にそれぞれ示すよ
うに、大径用エッジ部11と、大径用エッジ部11の先
端側に大径用エッジ部11と同軸状に設けられた小径用
エッジ部12とを有している。大径用エッジ部11の外
形状は楕円形状であり、大径用エッジ部11の上側の外
周側面は先端側(図5の下方側)に向かうに連れて大径
となる第1ノズルテーパ面11aとされている。小径用
エッジ部12の外形状は、上記大径用エッジ部11の外
形状をなす楕円の短軸長より若干短い直径を有する真円
形状である。この小径用エッジ部12は、大径用エッジ
部11の下端から傾斜面13を介して連続的に設けられ
ている。そして、小径用エッジ部12の外周面は、先端
に向かうにつれて小径となる第2ノズルテーパ面12a
とされている。なお、ノズル1の中心には、後述する駆
動装置に連接された軸部にノズルを固定するための取付
穴1aが設けられている。
【0016】このノズル1の上端には、図1に示すよう
に、図示しない油圧シリンダ等の駆動装置に連接された
軸部14がボルト15により固定され、該ノズル1はダ
イヘッド部10に対して軸方向(図1の上下方向)にス
ライド可能とされている。固定ダイ2はダイヘッド部1
0にボルト21により固定されている。固定ダイ2の内
面形状は大径用エッジ部11の外形状と対応する楕円形
状を有し、その内周側面は大径用エッジ部11の第1ノ
ズルテーパ面11aと対向するように先端に向かうにつ
れて大径となる第1ダイテーパ面2aとされている。
【0017】一対の分割ダイ部材3、3は、上記固定ダ
イ2の先端側に位置して上面が固定ダイ2の下面と摺接
し、ダイヘッド部10にボルト締めされた一対の案内部
32、32に沿って、水平方向(ノズル1の軸と直角方
向)で上記大径用エッジ部11の外形状である楕円の長
軸方向に相互に近接又は離隔する方向にスライド可能と
されている。なお、各分割ダイ部材3、3が開いた状態
では、分割ダイ部材3の後述する第2ダイテーパ面3a
の先端の最小径部が上記固定ダイ2の第1ダイテーパ面
2aの先端の最大径部よりも外側に位置するように設定
されている。各分割ダイ部材3の後退側端面には、シリ
ンダ装置31のロッド部31aの先端が固定された押さ
え板31bが固定されている。このシリンダ装置31
は、ダイヘッド部10にボルト締めされた枠体31cに
連結されている。そして、両分割ダイ部材3、3が完全
に閉じた状態で、各分割ダイ部材3の上方側の内面形状
は固定ダイ2の内面形状と一致する楕円形状をなし、下
方側の内周側面は先端に向かうにつれて小径となる第2
ダイテーパ面3aとされるとともに、両分割ダイ部材
3、3の第2ダイテーパ面3a、3aの先端により形成
される中央開口形状はノズル1の小径用エッジ部12の
先端の最小径部よりも大径の真円形状とされている。
【0018】上記構成を有する本実施例のパリソン径可
変ダイノズルでは、パリソンの大径部を成形する際に
は、油圧シリンダ31、31の駆動により分割ダイ部材
3、3を相互に離反する方向に移動させて、分割ダイ部
材3の第2ダイテーパ面3aの先端の最小径部が固定ダ
イ2の第1ダイテーパ面2aの先端の最大径部よりも外
側に位置するよう分割ダイ部材3、3を開いた状態で、
ダイヘッド部10の例えば第1流路10aを介して第1
の樹脂材料を注出し、押出成形する。これにより、ノズ
ル1の大径用エッジ部11の第1ノズルテーパ面11a
と固定ダイ2の第1ダイテーパ面2aとの間のクリアラ
ンスA(図2に斜線で示す部分)から樹脂材料が押し出
されて、パリソンの大径部が成形される。このとき、ノ
ズル1を図示しない駆動装置により先端方向(下方)に
移動させれば、大径用エッジ部11の第1ノズルテーパ
面11aと固定ダイ2の第1ダイテーパ面2aとの間の
クリアランスAが拡大されるので、パリソンの大径部の
肉厚を厚くすることができ、一方、ノズル1を逆方向に
移動させれば、上記クリアランスAが縮小されるので、
パリソンの大径部の肉厚を薄くすることができる。
【0019】そして、パリソンの小径部を成形する際に
は、油圧シリンダ31、31の駆動により分割ダイ部材
3、3を相互に近接する方向に移動させて、両分割ダイ
部材3、3の第2ダイテーパ面3a、3aの先端により
形成される中央開口形状がノズル1の小径用エッジ部1
2の先端の最小径部よりも大径の真円形状となるように
分割ダイ部材3、3を閉じた状態で、ダイヘッド部10
の第1流路10aを介して第1の樹脂材料を注出し、押
出成形する。なお、分割ダイ部材3、3の移動は、樹脂
材料を連続的に注出している状態で行うことができる。
これにより、ノズル1の小径用エッジ部12の第2ノズ
ルテーパ面12aと分割ダイ部材3、3の第2ダイテー
パ面3a、3aとの間のクリアランス(図4にBで示す
斜線部)から樹脂材料が押し出されて、パリソンの小径
部が成形される。このとき、図示しない駆動装置により
ノズル1を先端方向(下方)に移動させれば、小径用エ
ッジ部12の第2ノズルテーパ面12aと分割ダイ部材
3、3の第2ダイテーパ面3a、3aとの間のクリアラ
ンスBが縮小されるので、パリソンの小径部の肉厚を薄
くすることができ、一方、ノズル1を逆方向に移動させ
れば、上記クリアランスBが拡大されるので、パリソン
の小径部の肉厚を厚くすることができる。
【0020】このように、パリソンの大径部を成形する
段階と小径部を成形する段階とを樹脂材料を注出しなが
ら連続的に切り換えることにより、大径部及び小径部を
連続的に成形することができ、しかも大径部又は小径部
の肉厚を制御しつつ押出成形することができる。また、
本実施例では、ノズル1の大径用エッジ部11の外形状
が楕円形状とされ、分割ダイ部材3、3が該楕円の長軸
方向にスライド可能とされているので、分割ダイ部材
3、3を開いた状態でパリソンの大径部を成形した後に
小径部を成形するために分割ダイ部材3、3を閉じる
際、成形されたパリソンの大径部が分割ダイ部材3、3
で挟まれる領域(図2にCで示す領域)を、例えば大径
用エッジ部11の外形状が真円形状とされている場合と
比較して減少させることができ、パリソンの破損等を効
果的に防ぐことができる。なお、分割ダイ部材3、3の
下方において、成形されたパリソンが分割ダイ部材3、
3で挟まれることを防止すべく、分割ダイ部材3、3の
スライド方向と直角な水平方向にスライド可能でパリソ
ンを外方から内方に向かって押さえることのできる押さ
え治具を配設したり、同方向にエアを吹き出すことので
きるエア吹出装置を配設したりすることも可能である。
【0021】なお、パリソンの大径部を成形している段
階から小径部を成形する段階、又は小径部を成形してい
る段階から大径部を成形する段階へ切り換える際には、
樹脂材料の注出を中止してもよく、あるいは注出速度を
遅めてもよい。また、押出成形の途中で、第1流路10
aを介する第1の樹脂材料の注出を中止し、直ちに第2
流路10bを介して第2の樹脂材料を注出するようにす
ることにより、複数種類の樹脂よりなるパリソンを成形
することも可能である。
【0022】さらに、樹脂材料の注出中にノズル1の軸
方向スライドを介してパリソン径を可変とすることがで
きるので、エクスチェンジブロー成形における異種材料
間でのパリソン径スウェル差を吸収して、パリソン径が
均一なパリソンを成形することが可能となる。また均一
な径のパリソンとすることで、パリソンの金型キャビテ
ィ挿入性を向上させることができる。
【0023】(実施例2)本実施例は、図10〜図14
に示すように、ノズル1の大径用エッジ部11の外形状
及び固体ダイ2の内面形状を真円形状とするとともに、
分割ダイを4分割された4個の第1〜第4分割ダイ部材
4A〜4Dより構成したこと以外は、上記実施例1のパ
リソン径可変ダイノズルと基本的に同様の構成を有す
る。なお、図10は分割ダイ部材4A〜4Dが開いた状
態を示す部分断面図であり、図11は図10の状態を下
から見た底面図であり、図12は分割ダイ部材4A〜4
Dが閉じた状態を示す部分断面図であり、図13は図1
2の状態を下から見た底面図である。
【0024】各分割ダイ部材4A〜4Dは、分解斜視図
を部分的に図14に示すように、基部41と、基部41
に一体的に設けられた棒状部42とから構成されてい
る。基部41には、その上面側に直線状に延びる溝状被
係合凹部41aが形成されている。なお、基部41の内
周面の一部は、棒状部42の根元部から溝状被係合凹部
41aの開口部に向けて円弧状に抉られた円弧抉り部4
1bとされている。一方、棒状部42には、溝状被係合
凹部41a内をスライド可能で、溝状被係合凹部41a
と直角方向に直線状に延び係合突起部42aが形成され
ている。また、棒状部42の下方側の内周側面、及び基
部41の円弧抉り部41bの下方側の内周側面は、先端
に向かう(図10の下方側)に連れて中心方向に延びる
第2ダイテーパ面43とされている。なお、基部41の
下面側には、この第2ダイテーパ面43と整合して、該
第2ダイテーパ面43を収納可能なテーパ状凹部41c
が形成されている。
【0025】各分割ダイ部材4A〜4Dは、各分割ダイ
部材4A〜4Dの係合突起部42aがそれぞれ隣接する
分割ダイ部材4A〜4Dの溝状被係合凹部41aとスラ
イド可能に連結され、連結された各分割ダイ部材4A〜
4Dの内周側面により形成される中央開口部44が各分
割ダイ部材4A〜4Dの同期的なスライドにより縮径又
は拡径するように構成されている。すなわち、第1分割
ダイ部材4Aの係合突起部42aが第2分割ダイ部材4
Bの溝状被係合凹部41aにスライド可能に連結され、
第2分割ダイ部材4Bの係合突起部42aが第3分割ダ
イ部材4Cの溝状被係合凹部41aにスライド可能に連
結され、第3分割ダイ部材4Cの係合突起部42aが第
4分割ダイ部材4Dの溝状被係合凹部41aにスライド
可能に連結され、第4分割ダイ部材4Dの係合突起部4
2aが第1分割ダイ部材4Aの溝状被係合凹部41aに
スライド可能に連結されている。また、各分割ダイ部材
4A〜4Dは、図示しないアクチュエータに接続され、
図11のA〜H方向に均等にかつ同期的に移動可能とさ
れている。これにより、各分割ダイ部材4A〜4Dの係
合突起部42aが被係合凹部41a内を前進して各分割
ダイ部材4A〜4Dが相互に最も近接し、各分割ダイ部
材4A〜4Dの内周側面で形成される中央開口部44が
最も縮径された状態で、該中央開口部44は、ノズル1
の小径用エッジ部12の先端の最小径部より若干大径の
真円形状とされる。なお、この状態で、各分割ダイ部材
4A〜4Dの外形状は正方形状とされる(図13参
照)。一方、各分割ダイ部材4A〜4Dの係合突起部4
2aが被係合凹部41a内を後退して各分割ダイ部材4
A〜4Dが相互に最も離隔し、各分割ダイ部材4A〜4
Dの内周側面で形成される中央開口部44が最も拡径さ
れた状態で、該中央開口部44は、固定ダイ2の第1ダ
イテーパ面2aの先端の最大径部より開口径が大きい略
正方形状とされる。
【0026】本実施例のパリソン径可変ダイノズルで
は、上記実施例1と同様の作用、効果の他、以下に示す
作用、効果を奏する。すなわち、各分割ダイ部材4A〜
4Dの内周側面で形成される中央開口部44は、各分割
ダイ部材4A〜4Dのスライド時に、常に連結された状
態で縮径又は拡径するので、各分割ダイ部材4A〜4D
のスライド時に、成形されたパリソンが分割ダイ部材4
A〜4Dからはみ出したり、分割ダイ部材4A〜4Dに
より挟まれて破損したりすることを確実に防止すること
ができる。
【0027】なお、上記実施例2では、分割ダイを4分
割する例について説明したが、この分割数は特に限定さ
れるものではなく、3個以上の分割数であれば適用可能
である。 (実施例3)図15〜図22に示すように、本実施例の
パリソン径可変ダイノズルは、ブロー成形用の押出機の
ダイヘッド部10に配設されており、ノズル1と、固定
板5と、8分割された第1〜第8分割ダイ部材6A〜6
Hと、回転板7とから主に構成されている。なお、図1
5は各分割ダイ部材6A〜6Hが開いた状態を示す部分
断面図であり、図16は回転板7を図示しない場合にお
いて各分割ダイ部材6A〜6Hが開いた状態を下から見
た説明図であり、図17は各分割ダイ部材6A〜6Hが
閉じた状態を示す部分断面図であり、図18は回転板7
を図示しない場合において各分割ダイ部材6A〜6Hが
閉じた状態を下から見た説明図である。また、図19は
固定板5、第1〜第8分割ダイ部材6A〜6H及び回転
板7を分解した状態を模式的に示す斜視図である。
【0028】本実施例のノズル1は、外周側面が先端に
向かうに連れて小径となる正8角錐側面形状のノズルテ
ーパ面13aとされた先端エッジ部13を先端に有し、
上記実施例1と同様軸方向にスライド可能とされてい
る。固定板5は、ノズル1が挿通可能な中央孔5aが設
けられ、図示しないボルトによりダイヘッド部10に固
定されている。この固定板5の下面には、固定板5を図
19の下から見た底面図を図20に示すように、上記中
央孔5aの周囲近傍から外方に向かって直線状に延びる
8本の案内溝51が設けられている。各案内溝51の延
びる方向は、各案内溝51の中心側端部と中央孔5aの
中心とを結ぶ直線に対して垂直方向とされている。な
お、固定板5の上面には温度調節用の4本の溝52が設
けられている。
【0029】第1〜第8分割ダイ部材6A〜6Hはそれ
ぞれ同一形状をなす。代表して第1分割ダイ6Aについ
て、その形状を図21(a)〜(d)を参照しつつ説明
する。なお、図21(a)は分割ダイ部材6Aを図19
の下から見た底面図であり、図21(b)は図21
(a)のA視側面図、図21(c)は図21(a)のB
視側面図、図21(d)は図21(a)のC視側面図で
ある。分割ダイ部材6Aの上方部(固定板5側の部分)
61は平面形状が直角二等辺三角形の板状をなし、分割
ダイ部材6Aの下方部(回転板7側の部分)は、本発明
に係るダイテーパ面62aとなる傾斜面を形成すべく、
上方部61と同一の直角二等辺三角形状の平面をその直
角二等辺三角形の一方の斜辺方向(図21(a)のP矢
印方向)に連続的にずらした板状をなす。上方部61の
上面には、直角二等辺三角形の底辺から頂点方向に所定
角度傾斜して延びる案内突起61aが設けられている。
この案内突起61aは上記固定板5の案内溝51内をス
ライド可能とされている。また、下方部62の下面の所
定位置にはピン穴62bが設けられ、このピン穴62b
には、回転板7の後述する弧状係合溝71にスライド可
能に係合する回転用ピン63(図16、図18参照)が
嵌合されている。なお、下方部62の下面のピン穴62
b近傍には、位置決め用のねじ穴62cが設けられてい
る。
【0030】回転板7は中央口7aを有し、図示しない
ボルトによりダイヘッド部10に固定されている。この
回転板7の上面には、回転板7を図19の上から見た平
面図を図22に示すように、上記中央口7aの周囲近傍
から外方に向かって弧状に延び、上記回転用ピン63が
スライド可能に係合する8本の弧状係合溝71が設けら
れている。なお、回転板7は、図示しないアクチュエー
タにより回転駆動可能とされている。また回転板7に
は、温度調節用の溝72が設けられている。
【0031】上記形状を有する各第1〜第8分割ダイ部
材6A〜6Hは、それぞれの分割ダイ部材の下方部62
の直角三角形状の底辺部分が、隣接する分割ダイ部材の
下方部62の直角三角形状の一斜辺部分と一致するよう
に組み合わされ、各分割ダイ部材6A〜6Hの下方部の
直角三角形状の底辺部分の中心側により形成される中央
開口部60は正八角形状をなす(図16、図18参
照)。各分割ダイ6A〜6Hの内周側面には、ノズル1
の先端エッジ部13のノズルテーパ面13aと対向し、
先端方向(図15、図17の下方)に向かうに連れて小
径となるダイテーパ面62aが形成される。そして、各
分割ダイ部材6A〜6Hは、回転板7の回転が回転され
ると、回転用ピン63が回転板7の弧状係合溝71の端
部で押されることにより各分割ダイ部材6A〜6Hが同
期的にスライドする。この各分割ダイ部材6A〜6Hの
スライド方向は、固定板5の案内溝51内を各分割ダイ
部材6A〜6Hの案内突起61aが案内されてスライド
することにより、一定方向に規制されている。この回転
板7の回転に伴う各分割ダイ部材6A〜6Hの同期的な
スライドにより、各分割ダイ部材6A〜6Hの内周側面
により形成される中央開口部60は、ノズル1の先端エ
ッジ部13の正八角錐側面形状と対応した正八角形の相
似形状を維持しつつ拡大又は縮小する。
【0032】したがって、本実施例のパリソン径可変ダ
イノズルでは、パリソンの大径部を成形する際には、ノ
ズル1を先端方向(図15の下方側)に進出させた状態
で、かつ、回転板7の回転により、各分割ダイ部材6A
〜6Hの内周側面で形成される中央開口部60が拡大す
る方向に各分割ダイ部材6A〜6Hを移動させて分割ダ
イ6を開いた状態で樹脂材料を押出成形する。なお、こ
の時、ノズル1の先端エッジ部13のノズルテーパ面1
3aと各分割ダイ部材6A〜6Hのダイテーパ面62a
との間のクリアランスが成形されるパリソンの肉厚とな
るので、該クリアランスが所定量となるようにノズル1
の軸方向スライド量を調整する。これにより、ノズル1
の先端エッジ部13のノズルテーパ面13aと各分割ダ
イ部材6A〜6Hのダイテーパ面62aとの間のクリア
ランスを樹脂材料が押し出されて、所定の肉厚を有する
パリソンの大径部が成形される。そして、パリソンの小
径部を成形する際には、ノズル1を後退させた状態で、
かつ、各分割ダイ部材6A〜6Hの内周側面で形成され
る中央開口部が縮小する方向に各分割ダイ部材6A〜6
Hを移動させて分割ダイ6を閉じた状態で樹脂材料を押
出成形する。この際も、ノズル1の先端エッジ部13の
ノズルテーパ面13aと分割ダイ部材6A〜6Hのダイ
テーパ面62aとの間のクリアランスが所定量となるよ
うに、ノズル1の軸方向スライド量を調整する。これに
より、ノズル1の先端エッジ部13のノズルテーパ面1
3aと各分割ダイ部材6A〜6Hのダイテーパ面62a
との間のクリアランスを樹脂材料が押し出されて、所定
の肉厚を有するパリソンの小径部が成形される。
【0033】また、パリソンの大径部又は小径部の成形
中や、大径部と小径部との境界部の成形中に、ノズル1
を軸方向にスライドさせてノズル1の先端エッジ部13
のノズルテーパ面13aと各分割ダイ部材6A〜6Hの
ダイテーパ面62aとの間のクリアランスを拡大、縮小
させることにより、成形されるパリソンの肉厚を制御す
ることができる。
【0034】さらに、本実施例では、各分割ダイ部材6
A〜6Hの内周側面により形成される中央開口部60が
ノズル1の先端エッジ部13の外形状と対応した相似形
状を維持しつつ拡大又は縮小するように各分割ダイ部材
6A〜6Hがスライドするので、分割ダイ6のスライド
時に、成形されたパリソンが分割ダイ6からはみ出した
り、分割ダイ6により挟まれて破損したりすることを確
実に防止することができる。
【0035】なお、上記実施例3では、ノズル1の先端
エッジ部13の外形状を正八角錐形状とし、かつ、分割
ダイ6を8分割に分割する例について説明したが、この
多角錐の角数及び分割数は特に限定されるものではな
い。また、本実施例では、本発明のパリソン径可変ダイ
ノズルを用いてブロー成形用のパリソンを押出成形する
例について説明したが、単なる押出成形により異径部を
有する管状樹脂成形品を成形する際にも本発明のパリソ
ン径可変ダイノズルを利用可能であることは言うまでも
ない。
【0036】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載のパ
リソン径可変ダイノズルは、分割ダイを開いた状態では
ノズルの大径用エッジ部の外周側面と固定ダイの内周側
面とによりパリソンの大径部を成形し、分割ダイを閉じ
た状態ではノズルの小径用エッジ部の外周側面と分割ダ
イの内周側面とによりパリソンの小径部を成形すること
ができ、大径部及び小径部が連続的に成形されたパリソ
ンを押出成形することが可能となる。
【0037】また、上記ノズルを軸方向にスライド可能
とし、大径用エッジ部及び小径用エッジ部の外周側面、
並びに固定ダイ及び分割ダイの内周側面を所定のテーパ
面とした場合には、パリソンの大径部、小径部を成形す
る際、ノズルのストロークを大きくすることなく、それ
ぞれの肉厚を制御することができる。さらに、ノズルの
大径用エッジ部の外形状を略楕円形状とし、分割ダイを
該楕円の長軸方向にスライド可能とした場合は、分割ダ
イによるパリソンの挟み込みを減少することができ、パ
リソンの破損等を効果的に防ぐことができる。
【0038】また、請求項5記載のパリソン径可変ダイ
ノズルによれば、成形中にパリソンの肉厚を自由に制御
しつつ、大径部及び小径部が連続的に成形されたパリソ
ンを押出成形することができ、しかも分割ダイ移動時に
パリソンの挟み込みによる破損等を確実に防ぐことがで
きる。そして、本発明のパリソン径可変ダイノズルによ
れば、異径部が連続的に形成されたパリソンを成形する
ことができるので、従来、一体成形では不可能とされて
いた形状のバリ無しブロー成形品の成形が可能となる。
また、ブローアップ率の限界値の低い樹脂材料、例えば
TPE(熱可塑性エラストマー)、PP−GF、PA−
GF等の樹脂材料を用いて、部分的に径が大きくなった
成形品をバリ無しブロー成形することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例1に係るパリソン径可変ダイノズルを
全体構成を示し、分割ダイが開いた状態を示す部分断面
図である。
【図2】本実施例1に係るパリソン径可変ダイノズルの
図1の状態を下から見た底面図である。
【図3】本実施例1に係るパリソン径可変ダイノズルを
全体構成を示し、分割ダイが閉じた状態を示す部分断面
図である。
【図4】本実施例1に係るパリソン径可変ダイノズルの
図3の状態を下から見た底面図である。
【図5】本実施例1に係るノズルを示す正面図である。
【図6】本実施例1に係るノズルを示す側面図である。
【図7】本実施例1に係るノズルを示す平面図である。
【図8】本実施例1に係るノズルを示す底面図である。
【図9】本実施例1により成形したパリソンの断面図で
ある。
【図10】本実施例2に係るパリソン径可変ダイノズル
を全体構成を示し、分割ダイが開いた状態を示す部分断
面図である。
【図11】本実施例2に係るパリソン径可変ダイノズル
の図10の状態を下から見た底面図である。
【図12】本実施例2に係るパリソン径可変ダイノズル
を全体構成を示し、分割ダイが閉じた状態を示す部分断
面図である。
【図13】本実施例2に係るパリソン径可変ダイノズル
の図12の状態を下から見た底面図である。
【図14】本実施例2に係る分割ダイ部材の分解斜視図
を部分的に示す図である。パリソン径可変ダイノズルの
図12の状態を下から見た底面図である。
【図15】本実施例3に係るパリソン径可変ダイノズル
を全体構成を示し、分割ダイが開いた状態を示す部分断
面図である。
【図16】本実施例3に係るパリソン径可変ダイノズル
の回転板を図示しない場合において、分割ダイが開いた
状態を下から見た説明図である。
【図17】本実施例3に係るパリソン径可変ダイノズル
を全体構成を示し、分割ダイが閉じた状態を示す部分断
面図である。
【図18】本実施例3に係るパリソン径可変ダイノズル
の回転板を図示しない場合において、分割ダイが閉じた
状態を下から見た説明図である。
【図19】本実施例3に係る固定板、分割ダイ及び回転
板を分解した状態を模式的に示す斜視図である。
【図20】本実施例3に係る固定板を図19の下から見
た底面図である。
【図21】本実施例3に係る分割ダイ部材を示し、
(a)は分割ダイ部材を図19の下から見た底面図、
(b)は(a)のA視側面図、(c)は(a)のB視側
面図、(d)は(a)のC視側面図である。
【図22】本実施例3に係る回転板を図19の上から見
た平面図である。
【図23】従来のダイノズルを説明する部分断面図であ
る。
【図24】その他の従来のダイノズルを説明する部分断
面図である。
【符号の説明】
1はノズル、11は大径エッジ部、11aは第1ノズル
テーパ面、12は小径エッジ部、12aは第2ノズルテ
ーパ面、13は先端エッジ部、13aはノズルテーパ
面、2は固定ダイ、2aは第1ダイテーパ面、3は分割
ダイ、3aは第2ダイテーパ面、31は油圧シリンダ装
置、4は分割ダイ、4A〜4Dは第1〜第4分割ダイ部
材、41aは溝状被係合凹部、42aは係合突起部、4
4は中央開口部、5は固定板、51は案内溝、6は分割
ダイ、6A〜6Hは第1〜第8分割ダイ部材、61aは
案内突起、62aはダイテーパ面、60は中央開口部、
7は回転板、71は弧状係合溝、40はパリソン、40
aは小径部、40bは大径部である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森 大二 愛知県刈谷市豊田町1丁目1番地 豊田紡 織株式会社内 (72)発明者 鈴木 芳美 愛知県刈谷市豊田町1丁目1番地 豊田紡 織株式会社内 (72)発明者 佐藤 智也 愛知県刈谷市豊田町1丁目1番地 豊田紡 織株式会社内 (72)発明者 加藤 隆 愛知県刈谷市豊田町1丁目1番地 豊田紡 織株式会社内 (72)発明者 大須賀 俊康 愛知県刈谷市豊田町1丁目1番地 豊田紡 織株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】押出機のダイヘッド部に配設され、大径部
    及び小径部が連続的に成形されたパリソンを押出成形す
    るためのパリソン径可変ダイノズルであって、 大径用エッジ部と、該大径用エッジ部の先端側に該大径
    用エッジ部と同軸状に設けられ該大径用エッジ部の外周
    側面よりも小さな外径の外周側面を有する小径用エッジ
    部とをもつノズルと、 上記大径用エッジ部の外周側面と対向する内周側面を有
    する固定ダイと、 上記小径用エッジ部の外周側面と対向する内周側面を有
    し、上記固定ダイの先端側に位置し上記ノズルの軸と略
    直角方向にスライド可能な分割ダイとを備えたことを特
    徴とするパリソン径可変ダイノズル。
  2. 【請求項2】前記ノズルは軸方向にスライド可能とさ
    れ、前記大径用エッジ部の外周側面は先端に向かうにつ
    れて大径となる第1ノズルテーパ面とされ、前記小径用
    エッジ部の外周側面は先端に向かうにつれて小径となる
    第2ノズルテーパ面とされ、前記固定ダイの内周側面は
    先端に向かうにつれて大径となる第1ダイテーパ面とさ
    れ、前記分割ダイの内周側面は先端に向かうにつれて小
    径となる第2ダイテーパ面とされていることを特徴とす
    る請求項1記載のパリソン径可変ダイノズル。
  3. 【請求項3】前記ノズルの大径用エッジ部の外形状は略
    楕円形状とされ、前記分割ダイは2分割された一対の第
    1分割ダイ部材及び第2分割ダイ部材よりなり、該第1
    分割ダイ部材及び該第2分割ダイ部材は該楕円の長軸方
    向に相互に近接又は離隔する方向にスライド可能とされ
    ていることを特徴とする請求項1又は2記載のパリソン
    径可変ダイノズル。
  4. 【請求項4】前記分割ダイは、直線状に延びる溝状被係
    合凹部と該溝状被係合凹部と所定角度をなして直線状に
    延びる係合突起部とをそれぞれ有する少なくとも3個の
    分割ダイ部材よりなり、各該分割ダイ部材の係合突起部
    がそれぞれ隣接する分割ダイ部材の該溝状被係合凹部と
    スライド可能に連結され、連結された各分割ダイ部材の
    内周側面により形成される中央開口部が各該分割ダイ部
    材のスライドにより縮径又は拡径するように構成されて
    いることを特徴とする請求項1又は2記載のパリソン径
    可変ダイノズル。
  5. 【請求項5】押出機のダイヘッド部に配設され、大径部
    及び小径部が連続的に成形されたパリソンを押出成形す
    るためのパリソン径可変ダイノズルであって、 外周側面が先端に向かうに連れて小径となる多角錐側面
    形状のノズルテーパ面とされた先端エッジ部を先端に有
    し、軸方向にスライド可能なノズルと、 内周側面が上記ノズルの先端エッジ部の外周側面に対向
    し、上記ノズルの軸と略直角方向にそれぞれスライド可
    能な上記多角錘と同角数に分割された分割ダイ部材より
    なる分割ダイとを備え、 上記各分割ダイ部材の内周側面は先端に向かうに連れて
    小径となるダイテーパ面とされるとともに、各該分割ダ
    イ部材の内周側面により形成される中央開口部が各該分
    割ダイ部材のスライドにより上記ノズルの先端エッジ部
    の多角錐側面形状と対応した相似形状を維持しつつ拡大
    又は縮小するように構成されていることを特徴とするパ
    リソン径可変ダイノズル。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN112873799A (zh) * 2020-12-29 2021-06-01 安徽科居新材料科技有限公司 木塑复合挤出成型过程控制装置

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