JPH08252914A - インクジェットヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

インクジェットヘッドおよびその製造方法

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JPH08252914A
JPH08252914A JP5633695A JP5633695A JPH08252914A JP H08252914 A JPH08252914 A JP H08252914A JP 5633695 A JP5633695 A JP 5633695A JP 5633695 A JP5633695 A JP 5633695A JP H08252914 A JPH08252914 A JP H08252914A
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pressurizing
piezoelectric film
chambers
head according
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JP5633695A
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Manabu Nishiwaki
学 西脇
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Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 圧電膜前駆体の加熱焼成前に、この圧電膜前
駆体直下の基体材料をあらかじめ取り除くのことで、加
熱時の圧電膜前駆体中の鉛が拡散し基材料との反応によ
る膜不良を防ぐ。 【構成】 列状に隔壁を介して配列されたインク加圧室
2を有する加圧室基板1、該加圧室基板の片面に覆蓋し、
加圧室の一壁面をなすがごとく配置された弾性膜4と下
部駆動電極膜5と圧電膜の積層体24、各々の加圧室の壁
面に設けられたインク吐出ノズル7とインク供給孔から
なるインクジェットヘッドの製造方法であって、前記加
圧室基板の前駆体に前記弾性膜と下部駆動電極膜と圧電
膜の前駆体を積層成膜し、該積層体を所定の形状に食刻
した後、加圧室基板を積層体成膜面の対面より食刻し加
圧室を形成し、上記圧電膜付加圧室基板を加熱焼成して
形成することを特徴とするインクジェットヘッドの製造
方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、入力される印字データ
に応じて選択的にインク滴を記録用紙上に飛翔・固着さ
せることにより可視画像を得るインクジェットプリンタ
に用いるインクジェトヘッドに関する。
【0002】さらに詳しくはノズル板、インク加圧室基
板を積層しインク加圧室基板の表面に形成した圧電性膜
のたわみ変形により加圧してインク滴を飛翔させるオン
デマンド型インクジェトヘッドに関する。
【0003】
【従来の技術】本発明に関わる従来技術としては、特公
昭62-22790号、特開平5-504740号公報等がある。
【0004】これらの従来例ではインク加圧室を内包す
る基材に圧電性膜をスパッタやゾルゲル法等のいわゆる
薄膜製法で一体形成することにより、簡易な構造で高性
能なオンデマンド型インクジェットヘッドを実現してい
る。
【0005】しかし今日プリンタに要求される高解像度
・高速印字性能を満足させるためには、前記加圧室基材
の最適な材質・製法(とそれに適合する圧電膜製法)を選
ぶことが肝要である。
【0006】加圧室基材の製法としては、セラミック基
板を焼成前に型抜きして形成する方法があるが、焼成時
の収縮にともなう精度劣化を考慮すると、高密度・高品
質のヘッドには適さない。
【0007】一方米国特許第4,312,008号明細書に示さ
れるような単結晶シリコン基板を異方性エッチングで穿
孔し加圧室を形成する方法は1:100以上の幅対深さ比を
得、かつ寸法精度も数μmと高く、好適である。
【0008】圧電性膜はチタン酸ジルコン酸鉛(以下PZT
と略称する)等の鉛酸化金属系材料が最も圧電性能が高
く、この材料をスパッタ法、ゾルゲル法等の薄膜法を用
いるのが好ましい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上記の薄膜製法で酸化
物系圧電膜を形成する場合、この膜は非晶質であるの
で、事後高温加熱し結晶化させる必要がある。
【0010】シリコン単結晶基板上にPZTの如き鉛を含
む酸化物系薄膜を形成し、高温加熱をすると、以下の問
題が生じる。
【0011】実用に供しうる圧電特性を得るためには低
くても600℃以上の焼成が必要である。このような高温
に加熱すると、シリコン単結晶基板表面が酸化し、該基
板と圧電膜との間に酸化シリコン膜が形成される。ある
いは、酸化シリコン膜はシリコン基板のエッチングの際
のパターンレジストとして好適であるので、あらかじめ
該膜を形成した上に圧電薄膜を形成することもある。
【0012】本発明者が実際加熱焼成実験を行ったとこ
ろ、焼成後膜表面に変形あるいは圧電膜のはがれが生じ
てしまった。このサンプルを走査型電子顕微鏡にて断面
を観察すると、前記酸化シリコン膜内に空洞が発生して
いた。解析の結果これは高温加熱時に圧電薄膜中に含ま
れる鉛の前記酸化シリコン膜中への拡散が酸化シリコン
の融点降下を起こし溶融したものであった。
【0013】このような問題はシリコン単結晶基板上に
鉛を含む非晶質膜を成膜し、後に焼成工程を必要とする
装置には避けることができないものであった。
【0014】本発明はかかる課題を解決するためのもの
であり、その目的とするところは、高解像度で高性能の
加圧室・圧力発生部材一体形成型インクジェットヘッド
を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明のインクジェット
ヘッドの製造方法は、加圧室基板の前駆体に前記弾性膜
と下部駆動電極膜と圧電膜の前駆体を積層成膜し、該積
層体を所定の形状に食刻した後、加圧室基板を積層体成
膜面の対面より食刻し加圧室を形成し、上記圧電膜付加
圧室基板を加熱焼成して形成することを特徴とする。
【0016】また本発明のインクジェットヘッドは列状
に隔壁を介して配列されたインク加圧室を有する加圧室
基板、該加圧室基板の片面に覆蓋し、加圧室の一壁面を
なすがごとく配置された弾性膜と下部駆動電極膜と圧電
膜の積層体、各々の加圧室の壁面に設けられたインク吐
出ノズルとインク供給孔からなり、前記圧電膜の直下に
前記加圧室基板材が存在しないがことく前記加圧室基板
が形成されていることを特徴とする。
【0017】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。
【0018】[実施例1]図1は本発明の実施例における
液体噴射ヘッドの概略斜視図、図2は図1の2点鎖線A
で示す平面内の断面図である。1はインク加圧室基板で
あり、2列に配列された加圧室2、各加圧室にインク(図
示せず)を供給するための共通流路3、各々の加圧室2と
共通流路3を連通する供給路9を有する。この加圧室基板
1の下面には弾性膜4、下部駆動電極10、圧電性膜11、上
部駆動電極12が一体に順次積層された加圧室・変位素子
積層体(以後加圧ユニットと略称する)5を形成する。8は
変位素子に信号を供給するための配線基板である。
【0019】6は前記加圧室2に対応してインク吐出用ノ
ズル7を複数穿ったノズル板である。前記加圧ユニット5
とノズル板6を接着後、基体90に嵌着しインクジェット
ヘッドを成す。
【0020】図3は同じく図1の加圧室配列方向の断面
図であり、7はノズル板6内のノズル、13は配列された加
圧室2内のインク、4は弾性膜、10は下部駆動電極、
11は圧電性膜、12は上部駆動電極である。圧電性膜
11は各加圧室に対応し、食刻により加圧室幅より若干
狭小幅に形成する。14,15,16,17は模式的に表わした配
線回路であり、14は駆動電圧源、15は駆動電圧源14
と下部駆動電極10を接続する配線、16は駆動電圧源
14と上部駆動電極12をつなぐ配線、17は各圧電性膜
11と配線間に介在する、駆動信号のスイッチである。こ
のように1個のインク吐出素子19はノズル7、隔壁18で
仕切られた加圧室2、隔壁18間に連架される弾性膜
4、下部駆動電極10、圧電性膜11、上部駆動電極12、ス
イッチ17で構成される。
【0021】ここでインク吐出の原理を簡略に説明す
る。待機時はスイッチ17aが開き、次の吐出に備える。
図3の左端の吐出素子に待機状態を示す。吐出時には図
3中央の吐出素子図に示す如く、スイッチ17bを閉じ、
矢印Aに示す圧電性膜11の分極方向と同極性、換言する
と分極時の印加電圧極性と同じように電圧を印加すると
圧電性膜11は厚み方向に膨張すると共にその幅方向
(図3上は水平方向)に収縮する。この収縮で圧電性膜11
と弾性膜4の界面に圧縮の剪断応力が働き、結弾性膜4お
よび圧電性膜11は図の下方向にたわむ。このたわみによ
り加圧室2bの体積が増加し図示しないインク供給路より
インクが充填される。この状態で図3右端に示す如く、
再びスイッチ17cを開くと、たわんでいた弾性膜4等が復
元し、加圧室体積の収縮によりノズルからインク滴30が
飛び出す。
【0022】本発明のインクジェットヘッドの製造方法
を図4に基づいて説明する。加圧室を形成するに適した
厚み、例えば280μmの結晶軸(1,1,0)に直交する面を有
すシリコン単結晶基板20に、その全面に熱酸化法により
2酸化シリコンからなるエッチング保護層21を形成す
る。
【0023】シリコン単結晶基板20の一方面のエッチン
グ保護層21表面にスパッタ成膜法等の薄膜形成方法によ
り、弾性膜4を形成する。本例では酸化ジルコニウムを
高周波スパッタ法により600nmの厚みで積層した。
【0024】さらにその上に下部駆動電極10となる白金
を200nmの厚みで同じく製膜する。この際白金層とその
上下層の間の密着力を上げるために極薄のチタン、クロ
ム等を中間層として介してもよい。また前記弾性膜4は
下部駆動電極10が兼ねてもよい。
【0025】その上に圧電性膜の前駆体24を積層する。
本例ではチタン酸鉛、ジルコン酸鉛、マグネシウム-ニ
オブ酸鉛をそのモル配合比が50%,40%,10%となるようなP
ZT-PMN系圧電膜の前駆体をゾルゲル法にて最終的に2μm
厚みとなるまで成膜した。なお種々の思考実験の結果こ
の圧電膜の化学式が、PbTiAZrB(Mg1/3Nb2/
3)CO3+ePbO〔A+B+C=1〕にて表され、前
記化学式中のA、B、C、eが、0.35≦A≦0.5
5、0.25≦B≦0.55、0.1≦C≦0.4、0
≦e≦0.3の範囲内で選択すれば、実用に耐えうる圧
電性を得ることができた。言うまでもなく成膜方法は本
方法に限らず高周波スパッタ成膜やCVD等を用いてもよ
い(図4(I))。
【0026】このように順次各膜を積層した後、圧電性
膜11上に加圧室2が形成される位置に合わせて適当なエ
ッチングマスク(図示せず)を施した後、フッ化水素にて
エッチングし所定の分離形状を備えた圧電性膜前駆体を
形成する(図4(II))。
【0027】次にこの基板20の反対面に加圧室2の形状
に一致するようにエッチング保護層21をフッ化水素によ
りエッチングして窓22を形成した後、異方性エッチング
液、たとえば80℃に保温された濃度17%程の水酸化カリ
ウム水溶液を用いてシリコン単結晶基板20を体面側(図
中下方)のエッチング後保護層に届くまで異方性エッチ
ングする。本例では加圧室のピッチを141μm、幅を100
μm、長さ(図中奥行き方向)を2mmとし、180素子/インチ
の密度とした(図4(III))。
【0028】その後分離された圧電性膜前駆体直下の酸
化珪素膜23をフッ化水素にてエッチング除去する(図4(I
V))。
【0029】以上の工程で特に留意すべきは圧電性膜前
駆体24と加圧室2の基板面内での相対的位置と形状であ
る。図5に示すがごとく、前駆体24の外縁の更に外側に
加圧室の縁が位置するように配置することにより、前駆
体24の直下にはシリコン単結晶基板及び2酸化珪素膜が
存在しないようにする。
【0030】以上の工程で形成された基板を圧電性膜前
駆体の結晶化の為に加熱する。本例では赤外線輻射光源
を29用いて基板両面から、酸素雰囲気中で650℃で3分
急加熱し他後自然降温させることにより、圧電性膜の結
晶化を行なった(図4(V))。
【0031】上記加熱により圧電性膜前駆体24中に含ま
れる鉛が基板側に拡散するが、前駆体直下には珪素を含
む基材や膜が存在しないので、左記に述べたような鉛と
の反応による膜不良は生じなかった。
【0032】また輻射光源で加熱する際、加熱対象の圧
電性膜前駆体の直下に基板がないので、両面から直接的
に圧電性膜前駆体を加熱することができたので、従来の
製法に比べて効率がよく、短時間あるいは小電力で焼成
を行うことができた。
【0033】この後圧電性膜11上に上部駆動電極12を薄
膜製法とエッチング方法を適宜用いて所定のパターンに
形成する(図4(VI))。たわみ振動子の変形効率を稼ぐた
めには金、アルミニウム等の剛性の低い材料が望まし
く、本例では金を200nm厚スパッタ成膜にて膜形成した
後、イオンミリングにて所定形状にエッチングした。
【0034】このようにして形成した加圧ユニット5に
先に図1、図2で説明した如く、基体やノズル板を接着
固定して、不良のない高品質のインクジェットヘッドを
製造することができた。
【0035】[実施例2]図6に本発明の第2の実施例にお
けるインク加圧室基板の平面図を示す。本例では列状に
配された加圧室2の各々の隔壁25に間隙26を配した。間
隙26の形状は長さと深さは加圧室2とほぼ同じくし、幅
は10μmとした。
【0036】このような形状を、先の実施例1中の図4
で示した製造工程とほぼ同じ工程で製造した。ただし加
熱温度を実施例1の650℃に対して、まず650℃で3分保持
した後800℃で1分加熱し自然降温させることにより、圧
電性膜の結晶化並びに緻密化を効率的に行い、圧電特性
をさらに向上させることができた。
【0037】実施例1の加圧室隔壁に間隙26のない形状
では650℃程度の温度では問題ないが、さらに特性を高
めようと800℃程のより高温加熱を行うと、図7に示すよ
うに、圧電性膜部11に圧力室2の長さ方向にしわ30が発
生することがある。これは図8に示すようにシリコン単
結晶基板20の熱膨張率に対して弾性膜や下部駆動電極並
びに圧電性膜の積層膜27の熱膨張率が高いために、高温
加熱時にこの積層膜27が弾性変形の限度以上にたわみ塑
性変形をおこし、降温後にもその変形が残ってしまうた
めであった。一般にシリコン単結晶の熱膨張率は2〜4
×10の−6乗/Kであるのに対し、金属や金属酸化物の
それは8〜10×10の−6乗/K程度あり、他の品質特
性を犠牲にせずに熱膨張率を整合させるように材料を選
択することはきわめて難しい。
【0038】そこで図9のように加圧室隔壁に間隙26を
配することにより、加熱時の熱膨張率さによる応力は加
圧室隔壁25の変形により吸収され、上記の様なしわは発
生しなかった。
【0039】またこの間隙の直上部に存在する積層膜は
薄くするか或いは取り除くと上記応力吸収の効率が高い
ので尚よい。
【0040】またこのような間隙は実際にインク吐出の
ための圧電膜の変位も間隙がないものに比べて大きくな
っるとともに、隣接素子間のクロストークも減じること
ができた。
【0041】[実施例3]図10に本発明の第3の実施例にお
けるインク加圧室基板の平面図を示す。本例では列状に
配された加圧室2の列の端部近傍に加圧室列に平行に間
隙28を配した。間隙28の形状は長さは加圧室列の長さ
と、深さは加圧室2とほぼ同じくし、幅は10μmとした。
また図10中の共通流路3は各加圧室2へのインク供給流路
であると共に、上加圧室2の列のもう一方端の近傍に配
置することにより記間隙28と同様の機能をも果たしてい
る。
【0042】このような形状を、先の実施例1中の図4
で示した製造工程とほぼ同じ工程で製造した。ただし加
熱温度を実施例1の650℃に対して、まず650℃で3分保持
した後900℃で1分加熱し自然降温させることにより、圧
電性膜の結晶化並びに緻密化を効率的に行い、圧電特性
をさらに向上させることができた。
【0043】実施例1の加圧室隔壁に間隙28のない形状
では650℃程度の温度では問題ないが、さらに特性を高
めようと800℃程のより高温加熱を行うと、図11に示す
ように、圧電性膜部11に突起状しわ31が発生することが
ある。第2の実施例で述べた、積層膜と基板の熱膨張率
の違いによる積層膜のたるみが圧力室2の幅方向に対し
て長さ方向がはるかに大きいために起きる。加熱時の膨
張で長手方向に大きくたわもうするが、圧力室隔壁と弾
性膜4の密着面(矢印A)で拘束されているために図のよう
に複数の突起状変形を起こし、その突起頂点の屈曲率が
大きく塑性変形をおこし、降温後にもその変形が残って
しまうためであった。
【0044】加圧室形状をより正方形状に近づければこ
の問題は低減するが、インクジェットヘッドに適用する
ためには素子の配列方向の密度を上げつつ、必要な変位
体積を稼ぐためには圧電性膜の面積が限定されるので、
このような矩型形状が必須となる。
【0045】本例のごとく加圧室2の列の単部近傍に加
圧室列に平行に間隙28を配すことにより、この間隙部に
上記変形が吸収され上記の様なしわは発生しなかった。
【0046】またこの間隙の直上部に存在する積層膜は
薄くするか或いは取り除くと上記応力吸収の効率が高い
ので尚よい。
【0047】尚上記各実施例に示した加熱温度は相対的
なもので、種々の膜変形不良の発生温度や程度は選択し
た各構成材料によりことなる。
【0048】またこのような間隙は実際にインク吐出の
ための圧電膜の変位も間隙がないものに比べて大きくな
るとともに、隣接素子間のクロストークも減じることが
できた。
【0049】
【発明の効果】本発明によれば、圧電膜前駆体の加熱焼
成前に、この圧電膜前駆体直下の基体材料をあらかじめ
取り除くので、拡散した鉛と材料との反応による膜不良
は発生しない。従って不良の少ない高品質のインクジェ
ットヘッドを高歩留でせいぞうすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるインクジェットヘッド
の概略斜視図である。
【図2】本発明の実施例におけるインクジェットヘッド
の断面図である。
【図3】本発明の実施例におけるインクジェットヘッド
の圧力室配列方向の断面図である。
【図4】本発明の実施例におけるインクジェットヘッド
の製造工程を示す図である。
【図5】本発明の実施例におけるインクジェットヘッド
の加圧室と圧電性膜の形状を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施例におけるインクジェット
ヘッドの形状を示す図である。
【図7】高温加熱時の膜変形を示す図である。
【図8】高温加熱時の膜変形を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施例におけるインクジェット
ヘッドの形状を示す図である。
【図10】本発明の第3の実施例におけるインクジェッ
トヘッドの形状を示す図である。
【図11】高温加熱時の膜変形を示す図である。
【符号の説明】
1 インク加圧室基板 2 加圧室 3 共通流路 4 弾性膜 5 加圧ユニット 6 ノズル板 7 インク吐出用ノズル 8 配線基板 9 供給路 10 下部駆動電極 11 圧電性膜 12 上部駆動電極 13 インク 14 駆動電圧源 15 配線 16 配線 17 スイッチ 18 加圧室隔壁 19 インク吐出素子 20 シリコン単結晶基板 21 エッチング保護層 22 窓 23 圧電性膜直下の酸化珪素膜 24 圧電性膜の前駆体 25 加圧室隔壁 26 間隙 27 積層膜 28 間隙

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 列状に隔壁を介して配列されたインク
    加圧室を有する単結晶シリコンからなる加圧室基板、該
    加圧室基板の片面に覆蓋し、加圧室の一壁面をなすがご
    とく配置された弾性膜と下部駆動電極膜と圧電膜の積層
    体、各々の加圧室の壁面に設けられたインク吐出ノズル
    とインク供給孔からなるインクジェットヘッドの製造方
    法であって、 前記加圧室基板の前駆体に前記弾性膜と下部駆動電極膜
    と圧電膜の前駆体を積層成膜し、該積層体を所定の形状
    に食刻した後、加圧室基板を積層体成膜面の対面より食
    刻し加圧室を形成し、上記圧電膜付加圧室基板を加熱焼
    成して形成することを特徴とするインクジェットヘッド
    の製造方法。
  2. 【請求項2】 下部駆動電極膜が前記弾性膜を兼ねるこ
    とを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッドの
    製造方法。
  3. 【請求項3】 前記食刻された圧電膜の前駆体の直下に
    前記加圧室基板材が存在しないがことく前記加圧室基板
    を食刻形成することを特徴とする請求項1記載のインク
    ジェットヘッドの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記列状配列された加圧室間隔壁に加圧
    室と同等長さの間隙を設けたことを特徴とする請求項1
    記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記列状配列された加圧室間隔壁に加圧
    室と同等長さに設けた間隙の直上部の積層体が前記圧力
    室直上の積層体よりも薄いかあるいは除去することを特
    徴とする請求項4記載のインクジェットヘッドの製造方
    法。
  6. 【請求項6】 前記列状配列された加圧室列方向に平行
    に加圧室端部近傍に間隙を設けたことを特徴とする請求
    項1記載のインクジェットヘッドの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記列状配列された加圧室列方向に平行
    に加圧室端部近傍に設けた間隙がインク共通流路を兼ね
    ることを特徴とする請求項6記載のインクジェットヘッ
    ドの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記列状配列された加圧室列方向に平行
    に加圧室端部近傍に設けた間隙の直上部の積層体が前記
    圧力室直状の積層体よりも薄いかあるいは除去すること
    を特徴とする請求項6記載のインクジェットヘッドの製
    造方法。
  9. 【請求項9】 列状に隔壁を介して配列されたインク
    加圧室を有する単結晶シリコンからなる加圧室基板、該
    加圧室基板の片面に覆蓋し、加圧室の一壁面をなすがご
    とく配置された弾性膜と下部駆動電極膜と圧電膜の積層
    体、各々の加圧室の壁面に設けられたインク吐出ノズル
    とインク供給孔からなるインクジェットヘッドであっ
    て、前記圧電膜の直下に前記加圧室基板材が存在しない
    がことく前記加圧室基板が形成されていることを特徴と
    するインクジェットヘッド。
  10. 【請求項10】 下部駆動電極膜が前記弾性膜を兼ねる
    ことを特徴とする請求項9記載のインクジェットヘッ
    ド。
  11. 【請求項11】 前記列状配列された加圧室間隔壁に加
    圧室と同等長さの間隙を設けたことを特徴とする請求項
    9記載のインクジェットヘッド。
  12. 【請求項12】 前記列状配列された加圧室間隔壁に加
    圧室と同等長さに設けた間隙の直上部の積層体が前記圧
    力室直状の積層体よりも薄いかあるいは除去されている
    ことを特徴とする請求項9記載のインクジェットヘッ
    ド。
  13. 【請求項13】 前記列状配列された加圧室列方向に平
    行に加圧室端部近傍に間隙を設けたことを特徴とする請
    求項9記載のインクジェットヘッド。
  14. 【請求項14】 前記列状配列された加圧室列方向に平
    行に加圧室端部近傍に設けた間隙がインク共通流路を兼
    ねることを特徴とする請求項9記載のインクジェットヘ
    ッド。
  15. 【請求項15】 前記列状配列された加圧室列方向に平
    行に加圧室端部近傍に設けた間隙の直上部の積層体が前
    記圧力室直状の積層体よりも薄いかあるいは除去されて
    いることを特徴とする請求項9記載のインクジェットヘ
    ッド。
  16. 【請求項16】 前記圧電性膜の化学式が、PbTiA
    ZrB(Mg1/3Nb2/3)CO3+ePbO〔A+B+C
    =1〕にて表され、前記化学式中のA、B、C、eが、
    0.35≦A≦0.55、0.25≦B≦0.55、
    0.1≦C≦0.4、0≦e≦0.3の範囲内であるこ
    とを特徴とする請求項1記載のインクジェットヘッドの
    製造方法。
  17. 【請求項17】 前記圧電性膜の化学式が、PbTiA
    ZrB(Mg1/3Nb2/3)CO3+ePbO〔A+B+C
    =1〕にて表され、前記化学式中のA、B、C、eが、
    0.35≦A≦0.55、0.25≦B≦0.55、
    0.1≦C≦0.4、0≦e≦0.3の範囲内であるこ
    とを特徴とする請求項9記載のインクジェットヘッド。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6284434B1 (en) * 1997-10-20 2001-09-04 Seiko Epson Corporation Piezoelectric thin film element fabrication method
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US6500354B1 (en) * 1998-12-30 2002-12-31 Samsung Electronics Co., Ltd. Inkjet printer head actuator and method for manufacturing the same
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KR100491868B1 (ko) * 2000-02-21 2005-05-27 가부시키가이샤 무라타 세이사쿠쇼 실리콘 고무의 경화방법 및 경화장치
JP2007261869A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Brother Ind Ltd セラミックス膜の形成方法、及びアニール装置

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