JPH08252354A - 弾球遊技機 - Google Patents

弾球遊技機

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JPH08252354A
JPH08252354A JP5754396A JP5754396A JPH08252354A JP H08252354 A JPH08252354 A JP H08252354A JP 5754396 A JP5754396 A JP 5754396A JP 5754396 A JP5754396 A JP 5754396A JP H08252354 A JPH08252354 A JP H08252354A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 玉検出器の断線やショートの異常をより容易
に検出できるようにする。 【解決手段】 近接スイッチからなるカウントスイッチ
24の検出信号がスイッチ入力回路28Bに入力され、
カウントスイッチ24が玉を検出していない通常時に
は、スイッチ入力回路28Bからローレベル信号が遊技
機制御用コンピュータに出力され、カウントスイッチ2
4が玉を検出したときにスイッチ入力回路28Bからハ
イレベルパルスが1つ遊技機制御用コンピュータに出力
され、カウントスイッチ24の断線またはショートの異
常時には、スイッチ入力回路28Bから前記ハイレベル
信号が継続して遊技機制御用コンピュータに出力する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、たとえば、パチン
コ遊技機等で代表される弾球遊技機に関し、詳しくは、
打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機
に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の弾球遊技機において、従来から
一般的に知られているものに、たとえば、前記遊技領域
に始動入賞領域等の所定領域が形成されているととも
に、近接スイッチ等の玉検出器と該玉検出器の検出信号
を処理してマイクロコンピュータ等の遊技制御手段に入
力するためのスイッチ入力回路とからなる玉検出手段が
設けられていた。そして、前記玉検出器は玉を検出して
いない通常時にはローレベル等の第1の電位の信号が前
記玉検出手段から遊技制御手段に出力され、前記所定領
域に進入した打玉が玉検出器により検出された検出時に
はローレベル等の第2の電位の信号が前記玉検出手段か
ら遊技制御手段に出力されるように構成されていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】この従来の弾球遊技機
において、玉検出器が断線またはショートして異常状態
となる場合がある。この維持状態を前記遊技制御手段に
よる判別する方法としては、以下のようなことが考えら
れる。
【0004】すなわち、玉検出器が断線またはショート
した異常時においては、前記玉検出手段から出力される
第1の電位と第2の電位とは異なった電位の信号が玉検
出手段から遊技制御手段に出力されるように構成し、遊
技制御手段では、この入力されてきた電位が、前記第1
の電位および第2の電位の両者の電位とは異なった異常
電位であることを判別し、異常が発生したことを判定す
る。
【0005】このように構成した場合には、玉検出器の
異常が判定できるが、遊技制御手段では、玉検出手段か
ら入力されてきた電位が第1の電位と異なりかつ第2の
電位とも異なる異常電位であるという入力電位のレベル
判別を行なわなければならず、異常判別のための動作制
御が複雑となり異常判別が困難となるという欠点があっ
た。
【0006】本発明は、かかる実情に鑑み考え出された
ものであり、その目的は、玉検出器の異常を容易に検出
できる弾球遊技機を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、打玉を遊技領
域に打込んで遊技が行なわれる弾球遊技機であって、前
記遊技領域に設けられた所定領域に進入した打玉を検出
する玉検出器を有し、該玉検出器が玉を検出していない
通常時には第1の電位の信号を出力し、前記玉検出器が
玉を検出している検出時には第2の電位の信号を出力す
る玉検出手段と、該玉検出手段の検出信号が入力され、
前記弾球遊技機の遊技状態を制御する遊技制御手段とを
含み、前記玉検出手段は、前記玉検出器に断線またはシ
ョートが発生した異常時に、前記第2の電位の信号を継
続して出力し、前記遊技制御手段は、前記玉検出手段か
らの入力信号が所定期間以上前記第2の電位となってい
ることに基づいて、前記玉検出器に異常が発生したこと
を検出することを特徴とする。
【0008】
【作用】本発明によれば、遊技領域に設けられた所定領
域に進入した打玉を検出する玉検出器を有する玉検出手
段の働きにより、前記玉検出器が玉を検出していない通
常時には第1の電位の信号が出力され、前記玉検出器が
玉を検出している検出時には第2の電位の信号が出力さ
れる。前記玉検出手段の検出信号が入力される遊技制御
手段の働きにより、前記弾球遊技機の遊技状態が制御さ
れる。
【0009】そして、前記玉検出器に断線またはショー
トが発生した異常時には、前記玉検出手段から前記第2
の電位の信号が継続して出力される。前記遊技制御手段
では、その玉検出手段からの入力信号が所定期間以上前
記第2の電位となっていることに基づいて、前記玉検出
器に異常が発生したことを検出する。
【0010】
【発明の実施の形態】以下、この発明の一実施の形態に
係る弾球遊技機として、パチンコ遊技機について説明す
る。なお、本実施の形態においては、弾球遊技機の一例
としてパチンコ遊技機を示すが、本発明はこれに限られ
ず、たとえば、他の種類の弾球遊技機であっても、マイ
クロスイッチや近接スイッチなどの玉検出器を使用する
可能性のある遊技機であればこの発明を適用することが
できる。
【0011】図1は、本発明に係る弾球遊技機の一例の
パチンコ遊技機の遊技盤面の正面図である。図1を参照
して、遊技盤の遊技領域1内には、複数種類の図柄が可
変表示可能な可変表示装置部6と、玉受部材12a、1
2bが開閉することにより打玉が入賞しやすい第1の状
態と打玉が入賞しにくいまたは入賞しない第2の状態と
に変化する可変入賞球装置部11とが一体的に取付けら
れた遊技装置2が設けられている。遊技装置2の下方に
は、始動入賞口15が設けられている。遊技装置2の上
部には玉入口3が設けられており、遊技装置2の中央部
には、玉入口3に入った遊技玉が停止する特定入賞口4
が設けられ、特定入賞口4の下部には図柄停止スイッチ
5が設けられている。可変表示装置部6には、各々複数
種類の図柄を可変表示可能な可変表示器6a〜6cと装
飾LED(Light Emitting Diod
e)20とが設けられている。特定入賞口4の下方には
さらに、特定入賞口4を通過した玉を受止めるための玉
受部8と、玉受部8で受けた玉を可変表示装置部6の停
止時の表示結果の内容に従って右方または左方に振分け
るための振分装置7と、可変表示装置部6に表示された
結果が特定の内容(たとえばいわゆる「ぞろめ」)であ
る場合に、振分装置7によって遊技玉が誘導される権利
発生/消滅入賞口9と、可変表示装置部6の表示結果が
それ以外の場合に遊技玉が誘導される普通入賞口10と
が設けられている。振分装置7の下方には、可変入賞球
装置部11が後何回開成可能なのかを表示するための残
回数表示部14が設けられ、振分装置7の周囲には入賞
個数表示器13が配置されている。
【0012】遊技領域1内にはさらに、サイドランプ1
6、風車ランプ17、チャッカーランプ18、19など
が配置されている。
【0013】図2は図1に示される遊技盤の裏面図であ
る。図2を参照して、遊技装置2の裏面中央には前述の
図柄停止スイッチ5が配置されている。この図柄停止ス
イッチ5は近接スイッチからなる。図柄停止スイッチ5
の両側には玉受部材12a、12b(図1参照)を開成
/閉成させるためのソレノイド21と、振分装置7(図
1参照)を駆動するためのモータ22と、権利発生/消
滅入賞口9(図1参照)に入賞した遊技玉を検出するた
めの、マイクロスイッチからなる権利発生/消滅スイッ
チ23と、玉受部材12a、12b(図1参照)が開成
中に可変入賞球装置部11に入賞した遊技玉の数をカウ
ントするための、近接スイッチからなる玉検出器の一例
のカウントスイッチ24と、始動入賞口15(図1参
照)に入賞した遊技玉を検出するための、マイクロスイ
ッチからなる始動口スイッチ25とが設けられている。
【0014】通常、遊技機の裏面のカバー体に取付けら
れるスイッチとしてはマイクロスイッチが、遊技装置2
のように一体として遊技盤面に取付けられる装置内のス
イッチとしては近接スイッチがそれぞれ用いられること
が多い。マイクロスイッチはコストが安いが容積が大き
く、逆に近接スイッチは容積は小さくてすむがコストが
若干高いためである。ただし、これらの使い分けは必ず
しも定まったものではなく、場合によって他の使い分け
が行なわれることもある。
【0015】図1、図2に示されるパチンコ遊技機の動
作の概略は以下のようである。遊技者によって弾発発射
されたパチンコ玉は、図1に示される遊技領域1内に打
込まれる。この間可変表示器6a〜6cの図柄は常時変
動している。遊技玉が玉入口3に入った場合、その遊技
玉は特定入賞口4で停止し、図柄停止スイッチ5によっ
て検出される。図柄停止スイッチ5が遊技玉を検出した
ことに応答して、可変表示器6a〜6cの表示が左から
順に停止する。停止時の可変表示装置部6の表示結果が
「ぞろめ」であれば、振分装置7がモータ22によって
図1における時計回りの方向に回転し、玉受部8で遊技
玉を受けて権利発生/消滅入賞口9に誘導する。ぞろめ
でなければ振分装置7はモータ22によって図1におけ
る反時計回り方向に回転し、玉受部8で遊技玉を受けて
普通入賞口10に誘導する。権利発生/消滅入賞口9に
誘導された玉は権利発生/消滅スイッチ23で検出され
る。
【0016】遊技機制御用コンピュータは権利発生/消
滅スイッチ23が遊技玉を検出したことに応答して、制
御を「権利発生」とよばれる状態に変える。権利発生中
に始動入賞口15に遊技玉が入賞すると、始動口スイッ
チ25がこの遊技玉を検出する。これに応じて玉受部材
12a、12bがソレノイド21によって開成して所定
領域の一例の開口99から遊技玉の入賞しやすい状態と
なる。玉受部材12a、12bの開成は、開成後10秒
の経過後または可変入賞球装置部11に10個以上の遊
技玉が入賞したときのいずれか早い時点で終了される。
可変入賞球装置部11への遊技玉の入賞は、図2に示さ
れるカウントスイッチ24によって行なわれる。権利発
生中に前述と同様にして遊技玉が権利発生/消滅入賞口
9に誘導され、権利発生/消滅スイッチ23で検出され
たことによって権利は消滅する。または、始動入賞口1
5に遊技玉が16個入賞することにより権利は消滅す
る。権利の発生時、残回数表示器14は「16」と表示
する。以後、始動入賞口15に遊技玉が入賞するたびに
1ずつ減算して表示する。
【0017】各入賞口に遊技玉が入賞すると、各入賞口
の種類に応じて所定の個数の遊技玉が払出される。ま
た、可変入賞球装置部11が開成中に可変入賞球装置部
11に入賞した遊技玉の個数は入賞個数表示器13によ
って表示される。
【0018】このように遊技機の制御は各スイッチ5、
23、24、25から得られる情報によって行なわれ
る。そのために、各スイッチからの情報に誤りが含まれ
る事態はできるだけ避けなければならない。ゆえに、本
実施の形態で示すスイッチ入力回路は、特に、電子ライ
ターなどによって容易に発生される無線電波などの電磁
波によるノイズの障害を受けにくいように構成されてい
る。
【0019】図3は、パチンコ遊技機に用いられる制御
回路および周辺回路のブロック図である。図3を参照し
て、パチンコ遊技機の制御回路は、各種機器を制御する
ためのプログラムに従って、遊技状態を検出し、遊技制
御のために必要な情報を収集するためのマイクロコンピ
ュータ(以下「マイコン」と省略する)などを含む基本
回路27と、電源投入時に基本回路27にリセットパル
スを与えるための初期リセット回路30と、初期リセッ
ト回路30によってリセットされ、基本回路27から与
えられるクロック信号を分周して定期的(たとえば1m
secごと)にリセットパルスを基本回路27に与える
ためのパルス分周回路からなる定期リセット回路31
と、図柄停止スイッチ5、ならびに権利発生/消滅スイ
ッチ23、カウントスイッチ24、始動口スイッチ2
5、振分装置7(図1参照)の停止位置を検出するため
のフォトセンサ26、ダイオードに接続され、与えられ
るアドレス信号によって選択されるスイッチからの信号
を基本回路27に与えるためのスイッチ回路28と、基
本回路27およびスイッチ回路28に接続され、基本回
路27から与えられるアドレス信号をデコードしてスイ
ッチ回路28に与えるためのアドレスデコード回路29
と、基本回路27によって制御される表示手段としての
LED回路34と、基本回路27によって制御され、ラ
ンプ類を表示駆動するためのランプ回路35と、ソレノ
イド回路36と、基本回路27からの大当り情報を受取
り、大当り情報を外部に出力するための大当り情報出力
回路37と、基本回路27からの音信号を受取り、図示
されないスピーカを駆動して遊技の効果音を発生するた
めの音回路32と、振分装置7を駆動するためのモータ
22を制御するモータ回路33とを含む。パチンコ遊技
機にはさらに、AC24Vの交流電源に接続され、直流
の5V、12V、21V、30Vの電圧を発生する電源
回路38が含まれている。
【0020】ソレノイド回路36には、図2に示される
ソレノイド21が接続されている。ランプ回路35に
は、サイドランプ16、風車ランプ17、チャッカーラ
ンプ18、19などが接続されている。LED回路34
には、図柄表示器6a〜6cと、入賞個数表示器13
と、残回数表示器14と、装飾LED20とが接続され
ている。
【0021】図3に示される基本回路27および周辺回
路は以下のように動作する。初期リセット回路30は電
源の投入と同時に基本回路27に対して初期リセットパ
ルスを与える。基本回路27は、初期リセットパルスに
応答して自分自身を初期化し、クロック信号を発生して
定期リセット回路31に与える。定期リセット回路31
は基本回路27から与えられるクロック信号を分周して
所定時間ごとに定期リセットパルスを発生し、基本回路
27に与える。基本回路27は定期リセットパルスを与
えられるたびに、所定の制御プログラムをその先頭から
繰返し開始、実行する。
【0022】基本回路27における遊技機制御のプログ
ラムに与えられる遊技情報はスイッチ回路28を介して
図柄停止スイッチ5、権利発生/消滅スイッチ23、カ
ウントスイッチ24、始動口スイッチ25などから与え
られる。基本回路27はスイッチ回路28から与えられ
る各種の制御情報に応答し、図1、図2を参照してすで
に説明されたような動作をするようにLED回路34、
ランプ回路35、ソレノイド回路36などを制御する。
【0023】スイッチ回路28には、各スイッチ5、2
3〜25にそれぞれ接続され、各スイッチの出力をパル
スに変換して基本回路27に与えるための複数のスイッ
チ入力回路が含まれている。図4には、本発明に係るス
イッチ入力回路28の例であるスイッチ入力回路28A
〜Cが示されている。図4(A)を参照して本発明に係
るスイッチ入力回路28Aは、一方の極板が接地電位に
接続されたキャパシタ40と、キャパシタ40と並列に
接続された抵抗39と、キャパシタ40の、接地されて
いない極板に接点Aで入力が接続されたインバータ41
と、インバータ41の出力との接点Bと+5Vの電源と
の間に接続された抵抗42とを含む。インバータ41の
出力はまた、制御回路へ接続される。キャパシタ40と
抵抗39とで時定数回路が形成される。
【0024】このスイッチ入力回路28Aには、図4
(A)に示されるように、近接スイッチ5が接続可能で
ある。図4(A)を参照して、近接スイッチ5は接点A
と+12Vの電源との間に接続される。近接スイッチ5
の+端子が+12Vの電源に、近接スイッチ5の−端子
が接点Aにそれぞれ接続される。
【0025】図4(A)の下部を参照して、本発明に係
る他のスイッチ入力回路28Bは、一方の極板が接地電
位、他方の極板が接点Aを介して近接スイッチ24の−
端子に接続されたキャパシタ44と、接点Aと接地電位
との間に、キャパシタ44と並列に接続された抵抗43
と、接点Aに一端が接続された抵抗47と、抵抗43の
接点A側の一端と、抵抗47の接点Aと反対側の接点C
との間に接続されたツェナーダイオード45およびイン
バータ46と、接点Cに入力が接続されたインバータ4
8と、インバータ48の出力側の接点Bに一端が、他端
が+5Vの電源に接続された抵抗49とを含む。インバ
ータ48の出力が制御用コンピュータに与えられる。キ
ャパシタ44と、抵抗43、47と、ツェナーダイオー
ド45およびインバータ46とが時定数回路を形成す
る。
【0026】ツェナーダイオード45は、インバータ4
6が適正に動作することが可能となるように、インバー
タ46の入力電圧のレベルを調整するためのものである
が、他の回路定数を適当に選ぶことにより、ツェナーダ
イオード45が不要となることもあり得る。
【0027】図4(B)を参照して、マイクロスイッチ
からなる権利発生/消滅スイッチ23または始動口スイ
ッチ25に対して本発明を適用した一実施の形態のスイ
ッチ入力回路28Cは次のような構成を有する。スイッ
チ入力回路28Cは、スイッチ23、25の一方端子に
接点Aで接続され、他方が+12Vの電源電位に接続さ
れる抵抗50と、一端が接点Aに接続される抵抗51
と、一方の極板が接点Cで抵抗51の他端に、他方極板
が接地電位にそれぞれ接続されたキャパシタ52と、入
力が接点Cに接続されたインバータ53と、一端が接点
Bによってインバータ53の出力に、他端が+5Vの電
源電位にそれぞれ接続された抵抗54とを含む。インバ
ータ53の出力が遊技機制御用コンピュータに与えられ
る。またスイッチ23、25の他方端子は接地されてい
る。抵抗51、キャパシタ52とで時定数回路が形成さ
れる。
【0028】図5は、図4(A)に示されるようにスイ
ッチ入力回路28Aに近接スイッチ5が接続された場合
のスイッチ入力回路28Aの動作を示す波形図である。
通常時、近接スイッチ5のインピーダンスは低い。電源
+12Vから近接スイッチ5および抵抗39を介して接
地電位に電流が流れる。キャパシタ40には、抵抗39
の両端の電圧に応じた電荷が蓄積される。したがって接
点Aの電位は図5(A)の時刻t1までに示されるよう
にハイレベルである。インバータ41は、その入力を反
転する。したがって接点Bの電位は、図5(A)の時刻
t1までに示されるようにローレベルである。
【0029】近接スイッチ5の通過孔を入賞玉が通過し
ているときを考える。スイッチのインピーダンスが高く
なることにより、近接スイッチ5の−側端子の電位は低
くなる。キャパシタ40に蓄積されていた電荷は抵抗3
9を介して放電される。したがって接点Aの電位は図5
(A)の時間t1〜t2で示されるように徐々に低くな
る。接点Aの電位がインバータ41のしきい値電圧より
も低くなると、インバータ41の出力、すなわち接点B
の電位は図5(A)に示されるように時刻t2付近でハ
イレベルとなる。
【0030】遊技玉が近接スイッチ5の通過孔を完全に
通過すると、近接スイッチ5の−側端子の電位が再び高
くなる。遊技玉が通過孔を通過した時刻をt3とする
と、キャパシタ40に電荷が蓄積され始め、接点Aの電
位はゆっくりとハイレベルに変化する。接点Aの電位が
上昇してインバータ41のしきい値を越えると、図5
(A)に示されるように時刻t4で初めてインバータ4
1の出力がローレベルに戻る。制御用コンピュータで
は、図5(A)のBに示されるようなスイッチ入力回路
からのパルスを検出することにより、近接スイッチ5を
遊技玉が通過したことを知ることができる。
【0031】図5(B)を参照して、図4のスイッチ入
力回路28Aに近接スイッチ5から入力される信号に、
無線電波によるノイズが混入している場合を考える。こ
れに先立って、時刻t1までは、図5(B)に示される
ように、通常と同様に接点Aの電位はハイレベル、接点
Bの電位はローレベルである。時刻t1で無線電波によ
るノイズが入力信号に混入し、時刻t2までこの状態が
続くものとする。しかしこの場合、無線電波によって接
点Aの電位は、通常の状態よりも高い方に偏位する。元
々ハイレベルの接点Aの電位がさらに高くなるだけであ
る。接点Bの電位がハイレベルとなるためには、接点A
の電位が所定のしきい値以下になる必要がある。したが
って、このようなノイズが入力信号に混入していた場合
でも、接点Bの電位はローレベルのままである。つま
り、入力信号に無線電波によるノイズが混入していた場
合に、このノイズを、スイッチへの通過玉によるものと
誤って判断する恐れがない。
【0032】図4(A)に示されるスイッチ入力回路2
8Aはさらに、使用される近接スイッチの断線の検出を
簡単に行なうことができるという特徴がある。図5
(C)を参照して、以下、その原理を説明する。
【0033】以下では近接スイッチ5が断線状態にある
場合のスイッチ入力回路28Aの動作が説明される。図
5(C)を参照して、近接スイッチ5が時刻t1で断線
したものとする。接点Aは抵抗39を介して接地電位に
接続されているため時刻t1以降キャパシタ40は放電
する。接点Aの電位が図5(C)の時刻t2に示される
ように、インバータ41のしきい値以下となる。したが
って図5(C)のBに示されるように、インバータ41
の出力、すなわち接点Bの電位が時刻t2以降ローレベ
ルからハイレベルに変化する。スイッチに断線が発生し
ているわけであるから、接点Aの電位はローレベルに保
たれ、接点Bの電位はハイレベルに、それぞれ保たれる
ことになる。遊技機制御用コンピュータではスイッチ入
力回路28Aからの出力が、所定時間以上ハイレベルで
あることを検知することにより、近接スイッチ5に断線
が起きたことを知ることができる。
【0034】次に、図4(A)下側に示されるスイッチ
入力回路28Bの動作を、通常入賞時、無線電波による
ノイズの混入時、スイッチ24の断線時およびスイッチ
24のショート発生時の順で説明する。
【0035】通常時、スイッチ24のインピーダンスは
低い。接点Aはスイッチ24を介して+12Vの電源に
接続されているため、その電位は高い。キャパシタ44
には接点Aの電位に対応した電荷が蓄積されている。イ
ンバータ46の入力はローレベル、接点Cの電位はハイ
レベルである。したがってインバータ48の出力、すな
わち接点Bの電位はローレベル(第1の電位)である。
【0036】スイッチ24に遊技玉が入賞すると、遊技
玉が通過している間スイッチ24のインピーダンスが高
くなる。キャパシタ44に蓄積されていた電荷の一部は
抵抗43を介して接地電位に放電され、接点Aの電位が
低下する。接点Aの電位の低下につれて接点Cの電位も
低下する。接点Cの電位がインバータ48のしきい値電
圧以下となると、接点Bの電位がハイレベルとなる。遊
技玉がスイッチ24を通過すると接点Bの電位が再びロ
ーレベルとなる。すなわち接点Bの電位は、遊技玉がス
イッチ24を通過したことに応答して、ハイレベル(第
2の電位)のパルスを1つだけ遊技制御用コンピュータ
に出力するように変化する。
【0037】スイッチ入力回路28Bに入力される信号
に、無線電波などによるノイズが混入している場合を考
える。この場合は、図4(A)に示されるスイッチ入力
回路28Aと同様に、スイッチ入力回路28Bの接点A
の電位は元々ハイレベルである。入力信号に無線電波に
よるノイズが混入した場合、接点Aの電位がさらに高く
なるだけである。そのために、通常時、入力信号にノイ
ズが混入しても、インバータ48の入力電圧が、インバ
ータ48のしきい値電圧以下になることはない。したが
って、入力信号に無線電波などによるノイズが混入した
場合、接点Bの電位がハイレベルとなることはなく、遊
技制御用コンピュータに誤った信号が与えられる恐れは
ない。
【0038】断線時には、次のようにして異常の発生を
知ることができる。通常時、スイッチ入力回路28Bの
接点Aはハイレベル、接点Bはローレベルである。キャ
パシタ44には所定の電荷が蓄積されている。スイッチ
24が断線したとすると、キャパシタ44に蓄積されて
いる電荷は抵抗43を介して接地電位に放電される。接
点Aの電位は低下する。接点Aの電位、すなわち接点C
の電位がインバータ48のしきい値以下となると、接点
Bの電位はハイレベルとなる。断線の場合には接点Aの
電位が再びハイレベルとなることはないので、接点Bは
ハイレベルのままである。したがって、玉検出器の断線
時には、遊技制御用コンピュータでは、スイッチ入力回
路28Bから入力される信号が所定時間以上ハイレベル
であることを検出し、スイッチ24に何らかの異常が発
生したことを検知することができる。
【0039】図6を参照して、時刻t1で近接スイッチ
24がショートした場合を考える。スイッチ入力回路2
8Bの接点Aはスイッチ24を介して+12Vの電源に
接続されるためその電位は徐々に上昇する。接点Cの電
位もそれに伴い上昇する。接点Aの電位がツェナーダイ
オード45とインバータ46とのしきい値電圧を越える
と、インバータ46の出力、すなわち接点Cの電位が反
転してローレベルとなる。図6のBに示されるように、
インバータ48の入力がローレベルに変化するため、イ
ンバータ48の出力、すなわち接点Bの電位は時刻t2
でハイレベルに変化する。スイッチ5がショートしてい
るわけであるから、時刻t2以降この状態が保たれる。
遊技機制御用コンピュータはスイッチ入力回路28Bの
出力が所定時間以上ハイレベルであることを検知するこ
とにより、近接スイッチ5に何らかの異常が発生したこ
とを知ることができる。前述したように、近接スイッチ
5に断線が発生した場合も接点Bの電位はハイレベルと
なる。したがって、遊技機制御用コンピュータが断線と
ショートの何れかを知ることはできないが、何らかの異
常が発生したことを知ることはできる。
【0040】前記スイッチ24とスイッチ入力回路28
Bとにより、前記遊技領域に設けられた所定領域に進入
した打玉を検出する玉検出器を有し、該玉検出器が玉を
検出していない通常時には第1の電位の信号を出力し、
前記玉検出器が玉を検出している検出時には第2の電位
の信号を出力する玉検出手段が構成されている。前記遊
技機制御用マイクロコンピュータにより、前記玉検出手
段の検出信号が入力され、前記弾球遊技機の遊技状態を
制御する遊技制御手段が構成されている。そして、前記
玉検出手段は、前記玉検出器に断線またはショートが発
生した異常時に、前記第2の電位の信号を継続して出力
し、前記遊技制御手段は、前記玉検出手段からの入力信
号が所定期間以上前記第2の電位となっていることに基
づいて、前記玉検出器に異常が発生したことを検出する
機能を有する。
【0041】次に、図4(B)に示されるスイッチ入力
回路28Cの動作を、通常入賞時、無線電波によるノイ
ズの混入時、ショート発生時の順に説明する。
【0042】図4(B)を参照して、通常時にはマイク
ロスイッチ23、25は開放状態である。したがって図
7(A)の時刻t1までで示されるように、接点A、C
の電位は共にハイレベル、接点Bの電位はローレベルで
ある。
【0043】時刻t1でスイッチ23、25を遊技玉が
通過したものとする。マイクロスイッチ23、25が閉
じることにより接点Aは接地電位に接続される。マイク
ロスイッチ23、25の揺動で、接点Aと接地電位との
間の接続は断続的に何回か繰返される。この間に、キャ
パシタ52に蓄積されていた電荷はスイッチ23、25
を介して接地電位に放電され、図7(A)の時刻t1〜
t2で示されるように接点A、Cの電位が低下する。接
点Cの電位がインバータ53のしきい値電圧以下になる
と、インバータ53の出力が反転し接点Bの電位がハイ
レベルとなる。遊技玉が完全にスイッチ23、25を通
過してスイッチ23、25が再び開放状態となると、キ
ャパシタ52は+12Vの電源により充電され、接点C
の電位は再び上昇する。接点Cの電位がインバータ53
のしきい値電圧を越えると、接点Bの電位は再びローレ
ベルとなる。遊技機制御用コンピュータには、このよう
にしてハイレベルのパルスが1つ、遊技玉の入賞に応じ
て与えられることになる。
【0044】図7(B)を参照して、無線電波によるノ
イズが入力信号に混入した場合を考える。無線電波によ
るノイズでは、接点Aの電位は図7(B)に示されるよ
うにハイレベル側に偏位する。これにより、接点Cの電
位は、元々のハイレベルの電位からさらに上昇する。イ
ンバータ53の入力電圧は元々しきい値電圧以上であっ
たから、その出力がハイレベルに反転することはない。
すなわちスイッチ入力回路28Cから遊技機制御用コン
ピュータには、通過玉検出の信号が与えられることはな
く、無線電波による誤動作を防止できる。
【0045】図4(B)に示されるスイッチ23、25
がショートした場合を考える。図7(C)を参照して、
時刻t1でショートが発生したものとする。ショートに
より接点Aの電位は直ちに接地電位となる。キャパシタ
52に蓄積されていた電荷はスイッチ23、25の短絡
により接地電位に放電される。そのため、図7(C)の
Cのグラフでわかるように、接点Cの電位は徐々に低下
する。時刻t2で接点Cの電位がインバータ53のしき
い値電圧以下となることにより、インバータ53の出
力、すなわち接点Bの電位がハイレベルに反転する。ス
イッチ23、25がショートしているため、接点A、C
の電位は共にローレベルのままとなり、接点Bの電位は
ハイレベルのままとなる。遊技機制御用コンピュータで
は、スイッチ入力回路28Cからの信号が一定時間以上
ハイレベルとなっていることを検出して、スイッチ入力
回路28Cにショートが発生したことを検出できる。
【0046】以上の説明から明らかなように、スイッチ
からの入力信号を一旦時定数回路に入力し、この時定数
回路の出力をインバータの出力に与える。時定数回路の
入力信号を、通常時には所定のプラスの電圧によって規
制しておくことにより、スイッチ入力回路の出力が常に
はローレベルとなる。遊技玉の入賞により、入力信号の
電位が一時的にローレベルとなったことに応答して、イ
ンバータの出力にハイレベルのパルスが現れる。入力信
号に無線電波によるノイズが混入した場合、入力信号の
電位はさらに上昇するだけであるために、インバータへ
の入力電圧がそのしきい値以下となることはない。その
ため、このような無線電波のもたらすノイズを、遊技玉
の通過と誤認して検出信号を遊技機制御用コンピュータ
に与える恐れはない。
【0047】今回開示された実施の形態はすべての点で
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等な意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
【0048】
【発明の効果】本発明によれば、玉検出器に断線または
ショートが発生した異常時を遊技制御手段が検出でき、
しかも、その検出方法として、玉検出手段からの入力信
号が所定期間以上前記第2の電位となっているという入
力信号の入力期間長さに基づいて異常検出するために、
入力信号が前記第1の電位および第2の電位と異なると
いう入力信号の電位レベルの判別を行なう必要がなく、
その分前記断線またはショートの異常を容易に検出する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態に係る弾球遊技機であ
るパチンコ遊技機の遊技盤面図である。
【図2】図1に示される遊技機の裏面図である。
【図3】図1に示される遊技機を制御するための回路を
示す回路ブロック図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るスイッチ入力回路の
接続例を示す回路図である。
【図5】図4に示されるスイッチ入力回路28Aの動作
を示す波形図である。
【図6】図4に示されるスイッチ入力回路28Bの動作
を示す波形図である。
【図7】図4に示されるスイッチ入力回路28Cの動作
を示す波形図である。
【符号の説明】
5 図柄停止スイッチ(近接スイッチ) 23 権利発生/消滅スイッチ(マイクロスイッチ) 24 カウントスイッチ(近接スイッチ) 25 始動口スイッチ(マイクロスイッチ) 28A〜C スイッチ入力回路 39,43 抵抗 40,44,52 キャパシタ 41,48,53 インバータ

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 打玉を遊技領域に打込んで遊技が行なわ
    れる弾球遊技機であって、 前記遊技領域に設けられた所定領域に進入した打玉を検
    出する玉検出器を有し、該玉検出器が玉を検出していな
    い通常時には第1の電位の信号を出力し、前記玉検出器
    が玉を検出している検出時には第2の電位の信号を出力
    する玉検出手段と、 該玉検出手段の検出信号が入力され、前記弾球遊技機の
    遊技状態を制御する遊技制御手段とを含み、 前記玉検出手段は、前記玉検出器に断線またはショート
    が発生した異常時に、前記第2の電位の信号を継続して
    出力し、 前記遊技制御手段は、前記玉検出手段からの入力信号が
    所定期間以上前記第2の電位となっていることに基づい
    て、前記玉検出器に異常が発生したことを検出すること
    を特徴とする、弾球遊技機。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006280431A (ja) * 2005-03-31 2006-10-19 Samii Kk 遊技機
JP2007260049A (ja) * 2006-03-28 2007-10-11 Samii Kk 弾球遊技機
JP2012110741A (ja) * 2012-02-06 2012-06-14 Sammy Corp 弾球遊技機の遊技球通過検出装置

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