JPH08250178A - 雌端子金具 - Google Patents

雌端子金具

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JPH08250178A
JPH08250178A JP7946395A JP7946395A JPH08250178A JP H08250178 A JPH08250178 A JP H08250178A JP 7946395 A JP7946395 A JP 7946395A JP 7946395 A JP7946395 A JP 7946395A JP H08250178 A JPH08250178 A JP H08250178A
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JP
Japan
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terminal fitting
elastic contact
contact body
holding
elastic
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Application number
JP7946395A
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English (en)
Inventor
Hiroyuki Nakada
裕之 中田
Hajime Okada
肇 岡田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Wiring Systems Ltd
Original Assignee
Sumitomo Wiring Systems Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 弾性接触体を確実に保持すると共に組付け作
業性を向上させる 【構成】 雄端子金具の挿入時に弾性接触体25の前端
が浮き上がって雄端子金具と干渉することは、係合部2
6と押え部22との係合によって防止されている。雄端
子金具の挿抜時における弾性接触体25の前後移動は、
保持部27が前部ストッパ20Fと後部ストッパ20R
との間に挟まれることにより規制される。押え部22は
係合部26の前後移動を許容しているから、弾性撓み部
28が異常な撓み方をすることはない。弾性接触体の突
起を端子嵌合部の係止孔に係合させて弾性接触体を保持
する場合に比べると、保持力が高く、組付け作業が容易
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、雄端子金具が挿入可能
な箱形の端子嵌合部内に、これとは別体部品からなり雄
端子金具と弾性的に接触可能な弾性接触体を備えた雌端
子金具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】この種の雌端子金具としては、特開昭5
8−87789号公報に開示されているものがある。こ
れは、図8に示すように、所定形状の金属板を曲げ加工
することによって箱形の端子嵌合部2を有する端子本体
1を成形すると共に、この端子本体1とは別部品の金属
板を曲げ加工することによって弾性接触体3を成形し、
この弾性接触体3の両側縁端部に形成した4つの突起5
を端子嵌合部2の側壁下部に形成した係止孔4内に嵌合
させ、もって、弾性接触体3を端子嵌合部2内において
所定の姿勢で位置決めして弾性撓み可能に保持した構造
になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】かかる雌端子金具で
は、突起5が端子嵌合部2の外面よりも突出すること
は、キャビティへの挿入時に引っ掛かり生じる等の理由
から望ましくない。そのため、突起5は端子嵌合部2の
側壁の板厚内という限られた範囲で係止孔4の孔縁に係
合せざるを得ない。したがって、突起5と係止孔4との
係合が浅くなり、成形精度が低い場合や過大な力が作用
した場合等に突起5が係止孔4から外れる虞があって、
弾性接触体2の保持性能が低いという欠点がある。
【0004】また、雌端子金具の組付け作業は、予め弾
性接触体3を成形しておき、端子本体1を曲げ加工する
工程において弾性接触体3を端子嵌合部2に組み付け
る、という手順によって行う。このとき、突起5と係止
孔4を位置合わせする必要があるが、この突起5と係止
孔4は共に小さいものであるため、位置合わせが難し
く、組立作業の作業性が低いという欠点もあった。
【0005】本願発明は上記事情に鑑みて創案されたも
のであって、弾性接触体を確実に保持すると共に組付け
作業性を向上させることを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の手段として、請求項1の発明は、雄端子金具が挿入可
能な挿入口を有する箱形の端子嵌合部と、この端子嵌合
部とは別体部品であって雄端子金具と弾性的に接触可能
な状態で端子嵌合部内に収容される弾性接触体とを備
え、この弾性接触体には、端子嵌合部の内面に当接する
ことにより雄端子金具の挿抜方向と交差する方向への弾
性接触体の移動を規制する保持部が形成され、端子嵌合
部には、保持部を係止させることにより弾性接触体の挿
抜方向への移動を規制するストッパが形成されている構
成としたところに特徴を有する。
【0007】請求項2の発明は、請求項1の発明におい
て、保持部が弾性接触体の挿入口とは反対側の端部に形
成され、挿入口の口縁には、弾性接触体の板状に形成し
た端部を端子嵌合部の内面に沿わせる状態に保ちつつ弾
性接触体の弾性変形に伴う挿抜方向への変位を許容する
押え部が形成されている構成としたところに特徴を有す
る。
【0008】請求項3の発明は、請求項1または請求項
2の発明において、保持部が弾性接触体の挿抜方向に関
して前後両端部に形成され、一方の保持部はストッパに
係止されると共に、他方の保持部は挿抜方向への移動可
能となっている構成としたところに特徴を有する。
【0009】請求項4の発明は、請求項1乃至請求項3
のいずれかの発明において、保持部が弾性接触体の四隅
部にその弾性接触体の中心に関して点対称となる形状で
設けられている構成としたところに特徴を有する。
【0010】
【作用】請求項1の発明においては、成形済みの弾性接
触体の姿勢と保持部の位置を合わせながら端子嵌合部を
曲げ加工することにより、弾性接触体の組付けと端子嵌
合部の成形を同時に行う。弾性接触体は、その保持部の
ストッパへの係合と端子嵌合部の内面への当接とにより
端子嵌合部内における所定位置に位置決めされて保持さ
れる。したがって、雄端子金具の挿抜時に生じる嵌合抵
抗のために弾性接触体が挿抜方向にずれたり、弾性接触
体が挿抜方向と交差する方向にズレて雄端子金具の挿入
を妨げたりする虞はない。
【0011】請求項2の発明においては、弾性接触体の
挿入口側の端部が端子嵌合部の内面から離れて雄端子金
具の挿入領域に進出することは押え部によって防止され
ている。雄端子金具の挿抜動作の際には、弾性接触体の
弾性変形に伴ってその挿入口側の端部が挿抜方向に移動
するため、弾性接触体が異常な撓み方をする虞はない。
【0012】請求項3の発明においては、弾性接触体の
挿入口側の端部にも保持部が形成されているため、弾性
接触体の端部が雄端子金具の挿入領域に進出することは
ない。雄端子金具の挿抜動作の際には、弾性接触体の弾
性変形に伴ってその挿入口側の端部が保持部を端子嵌合
部の内面に沿わせつつ挿抜方向に移動するため、弾性接
触体が異常な撓み方をする虞はない。
【0013】請求項4の発明においては、弾性接触体を
その中心に関して反転させてもその保持部の配置は反転
前と同じであるため、弾性接触体の端子嵌合部への組み
付けに際しては弾性接触体の前後の向きを考慮する必要
がない。
【0014】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、弾性接触体を
端子嵌合部内に位置決めして保持するための手段とし
て、端子嵌合部の内面に当接する保持部とこの保持部を
係止させるストッパとを用いたから、従来のように端子
嵌合部の板厚の範囲内で係合させる手段に比べると、弾
性接触体の保持性能が優れている。また、弾性接触体の
端子嵌合部への組み付けに際しては、弾性接触体の姿勢
と保持部の位置を合わせるだけでよく、従来のように小
さい突起と小さい係止孔とを嵌合させるという高難度の
位置決め作業が不要であるから、組付けを容易に行うこ
とができる。
【0015】請求項2及び請求項3の発明によれば、弾
性接触体の挿入口側の端部が雄端子金具の挿入領域に進
出しないようになっているため、弾性接触体との干渉に
起因する雄端子金具の挿入不良を防止することができ
る。
【0016】特に、請求項3の発明によれば、弾性接触
体が雄端子金具の挿入領域に進出するの防止するための
手段を端子嵌合部の側に設ける必要がないため、端子嵌
合部の形状を単純化することができる。
【0017】請求項4の発明によれば、組付けに際して
弾性接触体の前後の向きを考慮しなくて済むようになっ
ているから、組付け工程の効率向上を図ることができ
る。
【0018】
【実施例】
<実施例1>以下、本発明を具体化した実施例1を図1
乃至図3を参照して説明する。本実施例の雌端子金具1
0は、所定形状に打ち抜かれた導電性を有する金属板を
曲げ加工することにより成形されて端子嵌合部12と電
線接続部13とを備えた端子本体11と、この端子本体
とは別部品であって所定形状に打ち抜かれた導電性を有
する金属板を曲げ加工することによって成形した弾性接
触体25と、を一体的に組み付けた構成になる。
【0019】電線接続部13は、端子嵌合部12の後部
側に設けられ、前後に長い底板14の両側縁から前後2
対の側壁15,15を立ち上がらせることによってイン
シュレーションバレル13Aとワイヤバレル13Bを形
成した周知の形状になる。インシュレーションバレル1
3Aは電線(図示せず)の樹脂被覆部に圧着され、ワイ
ヤバレル13Bは電線の樹脂被覆を剥いて露出させた芯
線に圧着される。
【0020】端子嵌合部12は、全体として横長方形断
面の箱形をなし、前端面には雄端子金具(図示せず)が
進入可能な挿入口16が全面に亘って開口されている。
この端子嵌合部12は、電線接続部13から連続した底
板14と、この底板14の両側縁から立ち上がる側壁板
17と、この両側壁板17の上端縁から内側に延びて互
いに重なり合う天井板18及び保護板19と、からな
る。
【0021】保護板19よりも内側に位置する天井板1
8は、その後端が保護板19の後端よりも前方に位置す
るように短かい長さに設定されており、この天井板18
の後端面は後述する弾性接触体25の前方への移動を規
制するための前部ストッパ20Fとなっている。また、
天井板18には、内側(下方)への叩きだしによって雄
端子金具のタブの上面と接触可能なタブ接触部18Aが
形成されている。
【0022】天井板18の外面に重なっている保護板1
9の後端には、直角下向きに曲げられた板状をなす後部
ストッパ20Rが形成されている。この後部ストッパ2
0Rは、弾性接触体25の後方への移動を規制するもの
であって、前部ストッパ20Fに対して後述する保持部
27の前後方向の寸法よりも僅かに大きい間隔を空けて
対峙している。尚、この後部ストッパ20Rの上端縁
(保護板19と連続する縁部)には、雌端子金具10を
キャビティ(図示せず)内に保持するためのランスが係
止されるランス係止孔21が形成されている。
【0023】挿入口16の口縁部には、両側壁板17,
17の下部から底板14の両縁部に亘る範囲を切り起こ
すことにより、底板14の上面に対して弾性接触体25
の板厚よりも僅かに大きい間隔を空けた高さに位置する
左右一対の押え部22,22が形成されている。この押
え部22の下側には、弾性接触体25の前端の係合部が
その左右両端部を潜り込ませている。
【0024】底板14には、その挿入口16よりも後方
の位置から端子嵌合部12の後端よりも前方の位置に亘
って内側(上方)へ膨出する過度撓み防止部23が形成
されている。この過度撓み防止部23は弾性接触体25
の弾性撓み部28を下から受けるように位置しており、
弾性撓み部28が一定以上の弾性撓みを生じたところで
過度撓み防止部23の上面に当接し、もって、弾性撓み
部28が弾性限度を超えて過度に撓むことが防止される
ようになっている。
【0025】弾性接触体25は、長方形をなす板材を曲
げ加工して成形されている。弾性接触体25の前端部は
平坦な板状をなす係合部26となっており、この係合部
26の左右両端部が前記押え部22の下に潜り込んでい
る。この状態において、係合部26は、上方への浮き上
がりは規制されるものの、前後方向への移動は許容され
ている。
【0026】弾性接触体25の後端部分には、側方から
視てコ字形に曲げ加工することによって成形されること
により上板部27Aと立上り部27Bと下板部27Cと
からなる保持部27が形成されている。この保持部27
は、端子嵌合部12の底板14と保護板19との間の間
隔と同じ高さ寸法に設定されていると共に、上板部27
Aの前後の寸法が、前部ストッパ20Fと後部ストッパ
20Rとの間の間隔より僅かに小さい寸法に設定されて
いる。
【0027】弾性接触体25には、係合部26と保持部
27との間に亘る範囲を上方へ膨出するように弧状に曲
げ加工することによって弾性撓み部28が形成されてい
る。この弾性撓み部28の頂上部には小さく突出するタ
ブ接触部28Aが形成され、このタブ接触部28Aと端
子嵌合部12の前記タブ接触部18Aとの間に端子金具
のタブが挿入されると、弾性撓み部28が押し潰される
ような弾性撓みを生じ、その弾性撓み部28の弾性復元
力によりタブが両タブ接触部18A,28Aの間で所定
の接触圧で弾性的に挟圧されるようになっている。
【0028】かかる弾性接触体25は、保持部27の上
板部27Aを前部ストッパ20Fと後部ストッパ20R
との間に位置させると共に保護板19の下面に当接さ
せ、また、立上り部27Bを後部ストッパ20Rに対応
させ、さらに、保持部27の下板部27Cと係合部26
とを端子嵌合部12の底板14に当接させた状態で端子
嵌合部12内に収容されている。この状態において、弾
性接触体25の保持部27は、その上板部27Aを前部
ストッパ20Fと後部ストッパ20Rとの間で挟まれる
ことによって前後方向の移動が規制されている。これに
対して、弾性接触体25の保持部27よりも前方の部
分、即ち弾性撓み部28と係合部26は、前後方向への
移動が自由となっている。
【0029】したがって、雄端子金具の挿入時において
は、係合部26が浮き上がって雄端子金具の挿入領域に
進出することは押え部22によって阻止されているた
め、雄端子金具が係合部26に突き当たる虞はない。
【0030】また、雄端子金具の挿入途中においては、
雄端子金具との摩擦抵抗により弾性接触体25が後方へ
押されるのであるが、保持部27が後部ストッパ20R
に係止することによって弾性接触体25の後方への移動
が防止される。そして、雄端子金具の挿入が進んで弾性
撓み部28が弾性撓みを生じると、これに伴って前端部
の係合部26が前方へ変位するため、弾性撓み部28の
円滑な弾性撓みが阻害されて異常な撓み方を来す虞はな
い。
【0031】雄端子金具を端子嵌合部12から抜き取る
ときには、摩擦抵抗によって弾性接触体25は前方への
引張力を受けるのであるが、保持部27が前部ストッパ
20Fに係止することによって弾性接触体25の前方へ
の移動が防止される。
【0032】このように、本実施例の雌端子金具は、弾
性接触体25を端子嵌合部12内に位置決めして保持す
るための手段として、弾性接触体25に形成した保持部
27を端子嵌合部12の内面に当接させると共にこの保
持部27を前後両ストッパ20F,20Rに係止させる
ようにしたから、弾性接触体の側縁に形成した突起と端
子嵌合部に形成した係止孔とを端子嵌合部の僅かな板厚
の範囲内で係合させるようにした従来の手段に比べる
と、弾性接触体25を保持する性能が優れている。
【0033】また、弾性接触体25の端子嵌合部12へ
の組み付けに際しては、弾性接触体25の姿勢と保持部
27の位置を合わせるだけでよく、従来のように小さい
突起と小さい係止孔とを嵌合させるという高難度の位置
決め作業が不要であるから、組付けを容易に行うことが
できる。
【0034】さらに、本実施例の雌端子金具において
は、弾性接触体25の曲げ加工前の板材は長方形をなし
ている。このため、材料取りにおいて無駄に廃棄する部
位がなく、コスト的に優れている。
【0035】<実施例2>次に、本発明を具体化した実
施例2を図4乃び図5を参照して説明する。本実施例の
雌端子金具30は、実施例1と同様に、端子嵌合部32
と電線接続部33とを有する端子本体31と、この端子
本体31とは別体部品からなる弾性接触体45とによっ
て構成される。電線接続部33も、実施例1と同様に、
電線(図示せず)の樹脂被覆に圧着されるインシュレー
ションバレル33Aと樹脂被覆を剥いた露出させた芯線
に圧着されるワイヤバレル33Bとからなる。
【0036】端子嵌合部32は、前端面が挿入口36と
して開口され、長方形断面の箱形をなしている。端子嵌
合部32の天井板38は、その前端が挿入口36の口縁
よりも後方に位置すると共に後端が保護板39の後端よ
りも前方に位置するように短い長さに設定されている。
この天井板38の後端は、弾性接触体45の前方への移
動を規制するための前部ストッパ40Fとなっている。
【0037】天井板38の外面に重なっている保護板3
9の後端には、直角下向きに曲げられた板状をなす後部
ストッパ40Rが形成されている。この後部ストッパ4
0Rは、弾性接触体45の後方への移動を規制するもの
であって、前部ストッパ40Fに対して後述する保持部
47の前後方向の寸法よりも僅かに大きい間隔を空けて
対峙している。尚、この後部ストッパ40Rの上端縁
(保護板39と連続する縁部)には、雌端子金具をキャ
ビティ(図示せず)内に保持するためのにランスが係止
されるランス係止孔41が形成されている。
【0038】端子嵌合部32の底板34には、その挿入
口36よりも後方の位置から端子嵌合部32の後端より
も前方の位置に亘って内側(上方)へ膨出する過度撓み
防止部43が形成されている。この過度撓み防止部43
は弾性接触体45の弾性撓み部48を下から受けるよう
に位置しており、弾性撓み部48が一定以上の弾性撓み
を生じたところで過度撓み防止部43の上面に当接し、
もって、弾性接触体45が弾性限度を超えて過度に撓む
ことが防止されるようになっている。
【0039】弾性接触体45は、前端部の両側縁と後端
部の両側縁の四隅位置に保持部46,47を形成すると
共に、この前後の保持部46,47の間に弧状に湾曲し
た弾性撓み部48を形成したものである。弾性撓み部4
8は、天井板38との間に雄端子金具が挿入されると押
し潰されるような弾性撓みを生じ、その弾性撓み部48
の弾性復元力により雄端子金具が所定の接触圧で弾性的
に挟圧されるようになっている。
【0040】保持部46,47は、弾性接触体45の側
縁から僅かに突出する下板部46C,47Cと、この下
板部46C,47Cから立ち上がる立上り部46B,4
7Bと、この立上り部46B,47Bの上端から内側に
屈曲された上板部46A,47Aとからなる。前端側の
立ち上がり部46Bの外面同士の距離及び後端側の立上
り部47Bの外面同士の距離は、端子嵌合部32の内幅
と同じ寸法に設定されている。立上り部46B,47B
の高さは端子嵌合部32の底板34の内面と保護板39
の内面との距離と同じ寸法に設定されている。また、後
端側の保持部47の上板部47Aの前後方向の長さは、
前部ストッパ40Fと後部ストッパ40Rとの間隔より
も僅かに小さい寸法に設定されている。
【0041】かかる弾性接触体45を端子嵌合部32内
に収容した状態においては、保持部46,47の上板部
46A,47Aが保護板39の下面に当接し、下板部4
6C,47Cが端子嵌合部32の底板34に当接し、さ
らに立上り部46B,47Bの外面が端子嵌合部32の
側壁面に当接しており、これによって弾性接触体45は
端子嵌合部32に対して上下及び左右方向への移動を規
制されている。
【0042】また、後端側の2つの保持部47,47
は、その上板部47A,47Aを前部ストッパ40Fと
後部ストッパ40Rとの間に挟まれることにより前後方
向の移動を規制されている。これに対し、前端側の2つ
の保持部46,46は、端子嵌合部32の内面に接触し
たまま前後方向への移動が自由となっている。
【0043】したがって、雄端子金具の挿入時において
は、弾性接触体45の前端部が浮き上がって雄端子金具
の挿入領域に進出することがないため、雄端子金具が弾
性接触体45に突き当たる虞はない。
【0044】また、雄端子金具の挿入途中においては、
雄端子金具との摩擦抵抗により弾性接触体45が後方へ
押されるのであるが、後端側の保持部47が後部ストッ
パ40Rに係止することによって弾性接触体45の後方
への移動が防止される。そして、雄端子金具の挿入が進
んで弾性撓み部48が弾性撓みを生じると、これに伴っ
て弾性接触体45の前端部が前方へ変位するため、弾性
撓み部48の円滑な弾性撓みが阻害されて異常な撓み方
を来すという虞はない。
【0045】雄端子金具を端子嵌合部32から抜き取る
ときには、摩擦抵抗によって弾性接触体45は前方への
引張力を受けるのであるが、後端側の保持部47が前部
ストッパ40Fに係止することによって弾性接触体45
の前方への移動が防止される。
【0046】このように、本実施例の雌端子金具30
は、弾性接触体45を端子嵌合部32内に位置決めして
保持するための手段として、弾性接触体45の前後両端
に形成した保持部46,47を端子嵌合部32の内面に
当接させると共に後端側の保持部47を前後両ストッパ
40F,40Rに係止させるようにしたから、弾性接触
体の側縁に形成した突起と端子嵌合部に形成した係止孔
とを端子嵌合部の僅かな板厚の範囲内で係合させるよう
にした従来の手段に比べると、弾性接触体45を保持す
る性能が優れている。
【0047】また、弾性接触体45の端子嵌合部32へ
の組み付けに際しては、弾性接触体45の姿勢と後端側
の保持部47の位置を合わせるだけでよく、従来のよう
に小さい突起と小さい係止孔とを嵌合させるという高難
度の位置決め作業が不要であるから、組付けを容易に行
うことができる。
【0048】また、本実施例の雌端子金具30において
は、保持部46,47が端子嵌合部32の側壁面にも当
接するようになっているから、弾性接触体45は上下方
向だけでなく左右方向への位置決めも行われるようにな
っている。
【0049】さらに、弾性接触体45の前端部分の上下
及び左右の位置決めの手段として、端子嵌合部32の内
面に当接する保持部46を形成するようにしたから、端
子嵌合部32側には弾性接触体45を保持するための特
別な手段が不要となっている。これにより、端子嵌合部
32の成形工程の効率向上が図られている。
【0050】さらに、本実施例の雌端子金具30におい
ては、保持部46,47が弾性接触体45の四隅位置に
配置されていてこれらの保持部46,47と弾性接触体
45の全体的な形状とが上下方向の軸に関して点対称と
なっているため、弾性接触体45の前後の向きを反転さ
せた状態でも端子嵌合部32に収容することができる。
したがって、組付けに際しては弾性接触体45の前後の
向きを考慮する必要がなく、組付け工程の効率向上を図
ることが可能となっている。
【0051】<実施例3>次に、本発明を具体化した実
施例3を図6乃び図7を参照して説明する。本実施例の
雌端子金具50は、上記実施例2において弾性接触体の
構成を異ならせたものであり、その他の構成については
上記実施例1と同じであるため、同じ構成については、
同一符号を付し、構造、作用及び効果の説明は省略す
る。
【0052】本実施例における弾性接触体55は、中央
部に湾曲した弾性撓み部を有し、後端部には、上記実施
例1の弾性接触体25と同じく側方から視てコ字形をな
すように曲げ加工することにより、上板部57Aと立上
り部57Bと下板部57Cとを有する保持部57が形成
されている。この保持部57は、前部ストッパ40Fと
後部ストッパ40Rとの間に配置されて前後方向の移動
を規制されると共に、上板部57Aと下板部57Cを、
夫々、端子嵌合部32の保護板39と底板34とに当接
させるようによって上下方向の移動を規制されている。
【0053】弾性接触体55の前端部には、側方から視
てコ字形に曲げ加工することにより上板部56Aと立上
り部56Bと下板56Cとを有する保持部56が形成さ
れている。この保持部56は、幅が端子嵌合部32の内
幅と同じ寸法であり、立上り部56Bには雄端子金具の
ための進入口56Dが大きく開口されている。かかる保
持部56は、その側端縁を端子嵌合部32の側壁面に当
接させることにより左右方向の移動を規制されていると
共に、上板部56Aと下板部56Cを、夫々、保護板3
9と底板34とに当接させることによって上下方向の移
動を規制されているが、端子嵌合部32の内面に接触し
ながら前後方向へ移動することは許容されている。
【0054】したがって、雄端子金具の挿入時において
は、弾性接触体55の前端部が浮き上がってこれに雄端
子金具が突き当たる、という虞はない。雄端子金具の挿
抜に際しては、後端側の保持部57が前部ストッパ40
Fと後部ストッパ40Rに係止することによって弾性接
触体55の前後の移動が防止される。また、弾性接触体
55の前端側の保持部56は端子嵌合部32の内面に接
触したままで前後へ変位可能であるため、弾性撓み部5
8は円滑な弾性撓みを行うことができる。
【0055】<他の実施例>本発明は上記記述及び図面
によって説明した実施例に限定されるものではなく、例
えば次のような実施態様も本発明の技術的範囲に含ま
れ、さらに、下記以外にも要旨を逸脱しない範囲内で種
々変更して実施することができる。
【0056】(1)実施例1において、弾性接触体25
の前端部にも端子嵌合部12の内面と接触しつつ前後移
動可能な保持部を形成してもよい。また、この場合、前
端部の保持部と後端部の保持部27とが点対称になるよ
うな形状及び配置とするようにしてもよく、これによ
り、組付け工程の効率向上を図ることができる。
【0057】(2)実施例3において、弾性接触体55
の後端側の保持部57を前端側の保持部56と同じ形状
にしてもよい。このようにすると、弾性接触体55の後
端部においても左右方向の移動を規制することかでき
る。更に、点対称となるため、組付け工程の効率向上を
図ることができる。
【0058】(3)実施例3において、前端側の保持部
56の上板部56Aを前方へ倒れる向きに傾斜させるよ
うにしてもよい。このようにすると、雄端子金具の挿入
位置や方向が上にずれた場合でも、雄端子金具を進入口
56Dに誘導して円滑な嵌合動作を行うことができる。
【0059】(4)上記の各実施例において、挿入口と
は反対側の後端側に設けた保持部の前後方向の寸法を大
きくてその端子嵌合部の内面との当接領域を十分に長く
確保する構成としてもよい。この場合には、この保持部
と端子嵌合部の内面との当接によって弾性接触体が上下
や左右に傾くことを規制することができるため、弾性接
触体の前端部が雄端子金具の挿入領域に進出する等の不
具合を生じる虞がなくなる。したがって、端子嵌合部の
前端部に実施例1のような押え部22を設けたり、弾性
接触体の前端部に実施例2,3のような保持部46,5
6を設けずに済む。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1の一部切欠断面図
【図2】実施例1の正面図
【図3】実施例1の弾性接触体の斜視図
【図4】実施例2の一部切欠断面図
【図5】実施例2の弾性接触体の斜視図
【図6】実施例3の一部切欠断面図
【図7】実施例3の弾性接触体の斜視図
【図8】従来例の斜視図
【符号の説明】
10…雌端子金具 12…端子嵌合部 20F…前部ストッパ 20R…後部ストッパ 22…押え部 25…弾性接触体 27…保持部

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 雄端子金具が挿入可能な挿入口を有する
    箱形の端子嵌合部と、この端子嵌合部とは別体部品であ
    って前記雄端子金具と弾性的に接触可能な状態で前記端
    子嵌合部内に収容される弾性接触体とを備え、この弾性
    接触体には、前記端子嵌合部の内面に当接することによ
    り前記雄端子金具の挿抜方向と交差する方向への前記弾
    性接触体の移動を規制する保持部が形成され、前記端子
    嵌合部には、前記保持部を係止させることにより前記弾
    性接触体の前記挿抜方向への移動を規制するストッパが
    形成されていることを特徴とする雌端子金具。
  2. 【請求項2】 保持部が弾性接触体の挿入口とは反対側
    の端部に形成され、前記挿入口の口縁には、前記弾性接
    触体の板状に形成した端部を前記端子嵌合部の内面に沿
    わせる状態に保ちつつ前記弾性接触体の弾性変形に伴う
    挿抜方向への変位を許容する押え部が形成されているこ
    とを特徴とする請求項1に記載の雌端子金具。
  3. 【請求項3】 保持部が弾性接触体の挿抜方向に関して
    前後両端部に形成され、一方の前記保持部はストッパに
    係止されると共に、他方の前記保持部は前記弾性接触体
    の弾性変形に伴い前記挿抜方向への変位が許容されてい
    ることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の雌
    端子金具。
  4. 【請求項4】 保持部が弾性接触体の四隅部にその弾性
    接触体の中心に関して点対称となる形状で設けられてい
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに
    記載の雌端子金具。
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