JPH08249963A - 絶縁ブッシング - Google Patents

絶縁ブッシング

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Publication number
JPH08249963A
JPH08249963A JP5262895A JP5262895A JPH08249963A JP H08249963 A JPH08249963 A JP H08249963A JP 5262895 A JP5262895 A JP 5262895A JP 5262895 A JP5262895 A JP 5262895A JP H08249963 A JPH08249963 A JP H08249963A
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JP
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insulating layer
insulating
layer
groove
bushing
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JP5262895A
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Inventor
Tetsuo Yoshida
哲雄 吉田
Masaru Miyagawa
勝 宮川
Akira Sato
章 佐藤
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Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】電界強度を充分に抑制して沿面距離や絶縁厚さ
等を最適値とし、全体の縮小化を図る。 【構成】中心導体10の周囲に絶縁層16が形成され、
略中央の外周部が接地フランジ12に固定された絶縁ブ
ッシング9において、中心導体10と絶縁層16の沿面
とが接する部分の絶縁層16側に、深さが絶縁層高さの
16%以下で、幅が絶縁厚さの18%以下の円周状の溝
16cを形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、例えばガス絶縁開閉装
置のガス区分個所等に用いられる絶縁ブッシングに係
り、特に電界強度の上昇を抑制して全体の縮小化を図っ
た絶縁ブッシングに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、スイッチギヤの一例であるガス
絶縁開閉装置の構成例を示す側面図である。図7におい
て、外周が軟鋼板で気密に囲まれた箱体1の内部は、図
示左方の前面寄りに縦に設けられた隔壁2で、前方の遮
断器室1aと後方の母線室1bとに仕切られ、この遮断
器室1a、および母線室1bには、六フッ化硫黄ガス
(以下、絶縁ガスと略称する)が、大気圧とほぼ同程度
のガス圧力で封入されている。
【0003】このうち、遮断器室1aの内部には、真空
インタラプタ3aを装着した遮断器3が収納され、この
遮断器3は、隔壁2の図示しない貫通孔に取り付けられ
た絶縁ブッシング9と連結されている。この絶縁ブッシ
ング9は、上下共に同様な構成となっている。
【0004】また、母線室1bの天井部には、遮断器4
Aが取り付けられ、その一方の端子が接続導体8を介し
て上側の絶縁ブッシング9に接続され、他方の端子が接
続導体8を介して、後方のがいし6に固定した母線5に
接続されている。そして、この母線5により、隣接盤と
の相互接続がなされている。
【0005】一方、母線室1bの底部には、断路器4A
と同形の断路器4Bが取り付けられ、その一方の端子が
接続導体8を介して下側の絶縁ブッシング9に接続さ
れ、他方の端子が接続導体8を介して、底板の後方に縦
に取り付けたケーブルヘッド7の上部端子に接続されて
いる。なお、このケーブルヘッド7に接続されたケーブ
ル7aにより受電するようになっている。
【0006】図8は、上記絶縁ブッシング9の構成例を
示す半断面図である。図8において、中心導体10の外
周には、絶縁層11が形成されており、略中央部の突出
部11aが、接地フランジ(以下、単にフランジと称す
る)12にボルト13で固定されている。また、Oリン
グ14により、図示左右のガスシールが施されている。
【0007】ここで、接地側の電界緩和は、絶縁層11
の内側に湾曲部11bを持たせ、この部分に導電塗料等
を塗布した接地層15を形成して行なっている。以上の
ような構成において、中心導体10と絶縁層11とが接
する個所11cは、絶縁層11の角度がほぼ90度とな
るが、絶縁層11のモールド時に、バリやカケが生じて
接触部の管理が行ない難い。すなわち、トリプルジャン
クションが生じて、電界強度が上昇することになる。こ
れらの構造は、“実開昭62−84114号公報”に開
示されている通りである。
【0008】ところで、このような構成を有する、絶縁
層11の沿面距離が充分に長い絶縁ブッシングにおいて
は、中心導体10と接する個所11cの電界強度の絶対
値が小さいため、多少の電界強度の上昇は許容すること
ができる。
【0009】しかしながら、最近の趨勢である縮小化の
ために、沿面距離等を最適長さにした絶縁ブッシングに
おいては、電界強度の絶対値は許容電界強度以下ではあ
るが大きくなり、トリプルジャンクションによる電界強
度の上昇は、耐電圧特性の低下につながる。
【0010】このため、沿面距離や絶縁厚さ等を縮小化
した絶縁ブッシングにおいては、トリプルジャンクショ
ン部が最大電界強度を持つことになる。従って、トリプ
ルジャンクション部の電界強度を充分に抑制するために
は、沿面距離を大きくしなければならず、縮小化を図る
上で問題がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】以上のように、従来の
絶縁ブッシングにおいては、電界強度を充分に抑制する
ために沿面距離を大きくしなければならないことから、
縮小化を図る上で問題があった。本発明の目的は、電界
強度を充分に抑制して沿面距離や絶縁厚さ等を最適値と
し、全体の縮小化を図ることが可能な絶縁ブッシングを
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、中心導体の周囲に絶縁層が形成され、略中央の外
周部が接地フランジに固定された絶縁ブッシングにおい
て、まず、請求項1に対応する発明では、中心導体と絶
縁層の沿面とが接する部分の絶縁層側に、深さが絶縁層
高さの16%以下で、幅が絶縁厚さの18%以下の円周
状の溝を形成して成る。
【0013】ここで、特に上記円周状の溝としては、溝
から立ち下がった山部の曲率半径をほぼ5mmとするこ
とが望ましい。また、請求項3に対応する発明では、中
心導体と絶縁層の沿面とが接する部分の絶縁層側に、断
面が半円状の湾曲部を設けると共に、当該湾曲部に導電
層を形成し、かつ中心導体と導電層とを同電位にして成
る。
【0014】ここで、特に上記絶縁層の高電圧側には、
断面が半円状の湾曲部を円周状に設けると共に、当該湾
曲部に導電層を形成し、絶縁層の接地側には、湾曲部を
同軸方向に設けると共に、当該湾曲部に導電層を形成
し、各々の導電層を高電圧または接地と同電位にするこ
とが望ましい。
【0015】さらに、請求項5に対応する発明では、中
心導体と絶縁層の沿面とが接する部分の絶縁層側に、円
周状の溝を形成し、かつ当該溝部分に、絶縁層の誘電率
よりも小さい誘電率を有する絶縁材料からなる絶縁層を
設けて成る。ここで、特に上記溝部分に設ける絶縁層と
しては、シリコーン系で低誘電率の液状材料を充填して
硬化させることが望ましい。
【0016】
【作用】従って、まず、請求項1に対応する発明の絶縁
ブッシングにおいては、中心導体と絶縁層の沿面とが接
する部分の絶縁層側に、深さが絶縁層高さの16%以下
で、幅が絶縁厚さの18%以下の円周状の溝を設けて、
中心導体と絶縁層の絶縁層側に最適な深さと幅および曲
率を持たせることにより、中心導体と絶縁層との接する
部分が溝の内部となるため、電界強度を充分に抑制する
ことができる。この場合、溝の深さと幅および曲率は、
互いに相関関係があり、電界強度の抑制を図ることがで
きる。
【0017】これにより、絶縁層の沿面距離や絶縁厚さ
を縮小することができる。また、請求項3に対応する発
明の絶縁ブッシングにおいては、中心導体と絶縁層の絶
縁層側に半円状の湾曲した溝を設けると共に、当該湾曲
部に導電層を形成することにより、中心導体と絶縁層と
の接する部分が同電位となり、電位がなく電界が発生し
なくなる。この場合、高電圧側の電位は、湾曲した溝で
あるが、絶縁層の内部に形成されているため、沿面の電
界強度を充分に抑制することができる。
【0018】これにより、絶縁層の沿面距離や絶縁厚さ
を縮小することができる。さらに、請求項5に対応する
発明の絶縁ブッシングにおいては、中心導体と絶縁層の
沿面とが接する部分の絶縁層側に、溝を設けると共に、
当該溝に低誘電率の絶縁材料からなる絶縁層を形成する
ことにより、中心導体と低誘電率の絶縁層との接する部
分の電界強度が、従来の高い誘電率の絶縁層と比べて大
きく抑制されるため、従来の絶縁層と低誘電率の絶縁層
とを加算した全体の沿面距離の縮小化を図ることができ
る。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。 (第1の実施例)図1は、本実施例による絶縁ブッシン
グの構成例を示す半断面図であり、図7および図8と同
一部分には同一符号を付して示している。
【0020】すなわち、図1において、中心導体10の
外周には、例えばエポキシ樹脂より成る絶縁層16がモ
ールドで形成されており、略中央部の突出部16aが、
フランジ12にOリング14を介してボルト13で固定
されている。
【0021】また、絶縁層16の内側に湾曲部16bを
持たせて、この部分に導電塗料等を塗布した接地層15
で接地側の電界緩和を行なうことは、前述した従来の場
合と同様の構成である。
【0022】さらに、本実施例では、中心導体10と絶
縁層16の沿面とが接する部分の絶縁層16側には、一
定の深さと幅および曲率を持った円周状の溝16cが設
けられている。
【0023】図2乃至図4は、この円周状に設けられた
溝16cの形状を変化させた場合の電界強度特性の一例
を示す図である。ここで、用いた電極系は、一般的な絶
縁ブッシングを対象として、中心導体10径が60mm
で、絶縁層16高さが40mmから60mm、および絶
縁層16外径が100mmから135mmの範囲であ
る。
【0024】図2は、溝16cの深さhを変化させた場
合の電界強度である。図2中、実線E1 が中心導体の電
界強度、また点線E2 がトリプルジャンクション部の電
界強度である。なお、以下の図についても、電界強度の
記号は同様である。
【0025】図2から、溝16cの深さhは、16%以
上の領域からE2 が大きく上昇してE1 との差が開いて
いくことが分かる。これより、E1 とE2 がほぼ同値で
大きさが抑制される溝16cの深さhは、全絶縁層16
高さの16%以下がよいことになる。これは、溝16c
の深さhを大きくして溝が深くなると、トリプルジャン
クション部が接地層15に近ずくために、電界強度が上
昇するためと考えられる。
【0026】図3は、溝16cの幅wを変化させた場合
の電界強度である。図3から、E1 は、溝16cの幅w
が18%以上から急激に上昇していることが分かる。こ
のため、溝16cの幅wは、絶縁層16厚さの18%以
下の大きさがよいことになる。これは、溝16cの幅w
を大きくしていくと、トリプルジャンクション部の構造
が前述した従来の場合と同様になり、結果的に電界強度
が上昇するためである。なお、微小ギャップでは、逆に
上昇するので、数%の幅が必要である。
【0027】図4は、溝16cの山の曲率半径を変化さ
せた場合の電界強度である。図4から、E2 は曲率半径
に対してV字特性を示し、最も低くなる領域でE1とほ
ぼ同値となる曲率半径は5.5mmである。これは、曲
率半径が小さいと、絶縁層16がエッジとなり、また曲
率半径が大きくなると、溝の効果ができなくなるためで
ある。
【0028】以上のような電界強度の変化から、本発明
者等が上述の範囲で溝16cを形成して耐電圧特性を求
めた結果、優れた特性を有することが分かった。これ
は、製造上管理し難く、電界強度が上昇するトリプルジ
ャンクション部の電界強度の抑制が大きく作用したため
である。
【0029】また、一般に、絶縁層16の形状は、モー
ルドで形成させることから、型の合わせ部で発生する中
心導体10と接する部分が不明であったり、多数個製作
した中のバラツキを考慮すると、溝16cの最適な形状
による電界緩和は、優れた構造であると言える。
【0030】上述したように、本実施例では、中心導体
10の周囲に絶縁層16が形成され、略中央の外周部が
フランジ12に固定された絶縁ブッシングにおいて、中
心導体10と絶縁層16の沿面とが接する部分の絶縁層
16側に、最適な深さと幅および曲率を持たせた円周状
の溝16cを形成し、この溝16cの深さを絶縁層16
高さの16%以下、また幅を絶縁厚さの18%以下、さ
らに溝16cから立ち下がった山部の曲率半径を約5m
mとするようにしたものである。
【0031】従って、中心導体19と絶縁層16との接
する部分が溝16cの内部となるため、トリプルジャン
クションによる電界強度の上昇を充分に抑制することが
できる。
【0032】これにより、絶縁層16の沿面距離や絶縁
厚さ等を縮小化することが可能となる。 (第2の実施例)図5は、本実施例による絶縁ブッシン
グの構成例を示す半断面図であり、図7および図8と同
一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここで
は異なる部分についてのみ述べる。
【0033】すなわち、図5において、中心導体10と
絶縁層17の沿面とが接する部分の絶縁層側には、断面
が半円状の湾曲部17aが円周状に設けられ、またこの
湾曲部17aには、導電塗料等を塗布した導電層18が
形成され、中心導体10と導電層18とを同電位にして
いる。
【0034】ここで、湾曲部17aは、絶縁層17をモ
ールドした後に、機械加工で設けることができる。ま
た、半円状の湾曲部17aは、中心導体10に対して円
周方向に設けられている。
【0035】なお、接地側は、前述した従来の場合と同
様に、Oリング14を介してフランジ12にボルト13
で、絶縁層17の外周が固定されている。また、接地側
の湾曲部17bは、中心導体10に対して、同軸方向に
形成されている。
【0036】以上のように構成した本実施例の絶縁ブッ
シングにおいて、中心導体10と絶縁層17とが接する
部分は、電気的に同電位となる。このため、この部分の
電界強度の上昇はなくなる。
【0037】なお、沿面の最大電界強度は、湾曲部17
aと対向する部分17cに発生するが、この部分の絶縁
厚さを数mmに保つことにより、充分に抑制することが
できる。従って、沿面の電界強度の平準化ができ、沿面
距離の縮小化を図ることができる。
【0038】上述したように、本実施例では、中心導体
10の周囲に絶縁層17が形成され、略中央の外周部が
フランジ12に固定された絶縁ブッシングにおいて、中
心導体10と絶縁層17の沿面とが接する部分の絶縁層
16側に、断面が半円状の湾曲部17aを設けると共
に、この湾曲部17aに導電層18を形成し、かつ中心
導体10と導電層18とを同電位にする、より具体的に
は、絶縁層17の高電圧側には、断面が半円状の湾曲部
17aを円周状に設けると共に、この湾曲部17aに導
電層18を形成し、また絶縁層17の接地側には、湾曲
部17bを同軸方向に設けると共に、この湾曲部に導電
層18を形成し、各々の導電層18を高電圧または接地
と同電位にするようにしたものである。
【0039】従って、中心導体10と絶縁層17との接
する部分が同電位となり、電位がなく電界が発生しなく
なり、この場合、高電圧側の電位は湾曲した溝である
が、絶縁層17の内部に形成されているため、中心導体
10と絶縁層17の沿面の電界強度を充分に抑制するこ
とができる。
【0040】これにより、絶縁層17の沿面距離や絶縁
厚さ等を縮小化することが可能となる。 (第3の実施例)図6は、本実施例による絶縁ブッシン
グの構成例を示す半断面図であり、図7および図8と同
一部分には同一符号を付してその説明を省略し、ここで
は異なる部分についてのみ述べる。
【0041】すなわち、図6において、中心導体10と
絶縁層19の沿面とが接する部分の絶縁層19側には、
一定の深さと幅および曲率を持った円周状の溝16cが
設けられている。
【0042】また、この溝16c部分には、絶縁層19
の誘電率よりも小さい誘電率を有する、例えばシリコー
ンコンパウンドのような低誘電率の絶縁材料からなる絶
縁層20が設けられている。この絶縁層20は、液状の
コンパウンドを溝16cに充填させて硬化させている。
【0043】以上のように構成した本実施例の絶縁ブッ
シングにおいて、絶縁層19の誘電率が約5であるのに
対して、絶縁層20の誘電率は約2.6と低誘電率であ
る。このため、中心導体10と絶縁層20とが接する部
分においては、周囲の絶縁ガスの誘電率、約1と比べて
誘電率の差が小さくなり、電界強度の上昇が小さくな
る。すなわち、誘電率の差が小さければ、トリプルジャ
ンクションによる電界強度が抑制されるため、耐電圧特
性の向上を図ることができる。
【0044】上述したように、本実施例では、中心導体
10の周囲に絶縁層19が形成され、略中央の外周部が
フランジ12に固定された絶縁ブッシングにおいて、中
心導体10と絶縁層19の沿面とが接する部分の絶縁層
19側に、円周状の溝16cを形成し、この溝16c部
分に、絶縁層19の誘電率よりも小さい誘電率を有する
絶縁材料からなる絶縁層20を設けるようにしたもので
ある。
【0045】従って、中心導体10と低誘電率の絶縁層
20との接する部分の電界強度が、従来の高い誘電率の
絶縁層と比べて大きく抑制されるため、トリプルジャン
クションによる電界強度の上昇を充分に抑制することが
できる。
【0046】これにより、絶縁層16の沿面距離や絶縁
厚さ等を縮小化、すなわち従来の絶縁層と低誘電率の絶
縁層とを加算した全体の沿面距離の縮小化することが可
能となる。
【0047】尚、本発明は上記各実施例に限定されるも
のではなく、次のようにしても同様に実施できるもので
ある。上記第1、第3の実施例において、溝16cの構
造は図1、図6に示したものにとらわれず、例えば断面
が四角形や三角形等のものとして、低誘電率の絶縁材料
で図6の絶縁層20を形成することにより、トリプルジ
ャンクション部の電界強度がより一層効果的に抑制され
て、耐電圧特性の向上を図ることが可能となる。この場
合、絶縁層20は、絶縁ブッシングを形成する主絶縁層
19に対して、誘電率が小さいことが条件となる。
【0048】
【発明の効果】以上説明したように、まず、請求項1、
および請求項2に対応する発明によれば、中心導体の周
囲に絶縁層が形成され、略中央の外周部が接地フランジ
に固定された絶縁ブッシングにおいて、中心導体と絶縁
層の沿面とが接する部分の絶縁層側に、最適な深さと幅
および曲率を持たせた円周状の溝(深さを絶縁層高さの
16%以下、幅を絶縁厚さの18%以下、より望ましく
は溝から立ち下がった山部の曲率半径をほぼ5mm)を
形成するようにしたので、トリプルジャンクションによ
る電界強度の上昇を充分に抑制して沿面距離や絶縁厚さ
等を最適値とし、全体の縮小化を図ることが可能な絶縁
ブッシングが提供できる。
【0049】また、請求項3、および請求項4に対応す
る発明によれば、中心導体の周囲に絶縁層が形成され、
略中央の外周部が接地フランジに固定された絶縁ブッシ
ングにおいて、中心導体と絶縁層の沿面とが接する部分
の絶縁層側に、断面が半円状の湾曲部を設けると共に、
当該湾曲部に導電層を形成し、かつ中心導体と導電層と
を同電位にするようにしたので、中心導体と絶縁層の電
界強度を充分に抑制して沿面距離や絶縁厚さ等を最適値
とし、全体の縮小化を図ることが可能な絶縁ブッシング
が提供できる。
【0050】さらに、請求項5、および請求項6に対応
する発明によれば、中心導体の周囲に絶縁層が形成さ
れ、略中央の外周部が接地フランジに固定された絶縁ブ
ッシングにおいて、中心導体と絶縁層の沿面とが接する
部分の絶縁層側に、円周状の溝を形成し、かつ当該溝部
分に、絶縁層の誘電率よりも小さい誘電率を有する絶縁
材料からなる絶縁層を設けるようにしたので、トリプル
ジャンクションによる電界強度の上昇を充分に抑制して
沿面距離や絶縁厚さ等を最適値とし、全体の縮小化を図
ることが可能な絶縁ブッシングが提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による絶縁ブッシングの第1の実施例を
示す半断面図。
【図2】同実施例の絶縁ブッシングにおける円周状の溝
の形状を変化させた場合の電界強度特性の一例を示す
図。
【図3】同実施例の絶縁ブッシングにおける円周状の溝
の形状を変化させた場合の電界強度特性の一例を示す
図。
【図4】同実施例の絶縁ブッシングにおける円周状の溝
の形状を変化させた場合の電界強度特性の一例を示す
図。
【図5】本発明による絶縁ブッシングの第2の実施例を
示す半断面図。
【図6】本発明による絶縁ブッシングの第3の実施例を
示す半断面図。
【図7】スイッチギヤの構成例を示す側面図。
【図8】従来の絶縁ブッシングの構成例を示す半断面
図。
【符号の説明】 1…箱体、 2…隔壁、 3…遮断器、 4…断路器、 5…母線、 6…がいし、 7…ケーブルヘッド、 8…接続導体、 9…絶縁ブッシング、 10…中心導体、 11…絶縁層、 12…フランジ、 13…ボルト、 14…Oリング、 15…接地層、 16…絶縁層、 17…絶縁層、 18…導電層、 19…絶縁層、 20…低誘電率の絶縁層。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 中心導体の周囲に絶縁層が形成され、略
    中央の外周部が接地フランジに固定された絶縁ブッシン
    グにおいて、 前記中心導体と前記絶縁層の沿面とが接する部分の絶縁
    層側に、深さが絶縁層高さの16%以下で、幅が絶縁厚
    さの18%以下の円周状の溝を形成して成ることを特徴
    とする絶縁ブッシング。
  2. 【請求項2】 前記円周状の溝としては、溝から立ち下
    がった山部の曲率半径をほぼ5mmとするようにしたこ
    とを特徴とする請求項1に記載の絶縁ブッシング。
  3. 【請求項3】 中心導体の周囲に絶縁層が形成され、略
    中央の外周部が接地フランジに固定された絶縁ブッシン
    グにおいて、 前記中心導体と前記絶縁層の沿面とが接する部分の絶縁
    層側に、断面が半円状の湾曲部を設けると共に、当該湾
    曲部に導電層を形成し、 かつ前記中心導体と導電層とを同電位にして成ることを
    特徴とする絶縁ブッシング。
  4. 【請求項4】 前記絶縁層の高電圧側には、断面が半円
    状の湾曲部を円周状に設けると共に、当該湾曲部に導電
    層を形成し、前記絶縁層の接地側には、湾曲部を同軸方
    向に設けると共に、当該湾曲部に導電層を形成し、各々
    の導電層を高電圧または接地と同電位にするようにした
    ことを特徴とする請求項3に記載の絶縁ブッシング。
  5. 【請求項5】 中心導体の周囲に絶縁層が形成され、略
    中央の外周部が接地フランジに固定された絶縁ブッシン
    グにおいて、 前記中心導体と前記絶縁層の沿面とが接する部分の絶縁
    層側に、円周状の溝を形成し、 かつ当該溝部分に、前記絶縁層の誘電率よりも小さい誘
    電率を有する絶縁材料からなる絶縁層を設けて成ること
    を特徴とする絶縁ブッシング。
  6. 【請求項6】 前記溝部分に設ける絶縁層としては、シ
    リコーン系で低誘電率の液状材料を充填して硬化させる
    ようにしたことを特徴とする請求項5に記載の絶縁ブッ
    シング。
JP5262895A 1995-03-13 1995-03-13 絶縁ブッシング Pending JPH08249963A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20200049870A (ko) * 2017-09-22 2020-05-08 하르팅 에렉트릭 게엠베하 운트 코우. 카게 절연 부싱을 포함한 고전류 커넥터

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KR20200049870A (ko) * 2017-09-22 2020-05-08 하르팅 에렉트릭 게엠베하 운트 코우. 카게 절연 부싱을 포함한 고전류 커넥터

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