JPH08248623A - 水なし平版印刷版原版および印刷版の製造方法 - Google Patents

水なし平版印刷版原版および印刷版の製造方法

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JPH08248623A
JPH08248623A JP4887495A JP4887495A JPH08248623A JP H08248623 A JPH08248623 A JP H08248623A JP 4887495 A JP4887495 A JP 4887495A JP 4887495 A JP4887495 A JP 4887495A JP H08248623 A JPH08248623 A JP H08248623A
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隆幸 亀井
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  • Photosensitive Polymer And Photoresist Processing (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【構成】インキ反撥層2の表面に保護フィルム被覆ゾー
ン8および保護フィルム非被覆ゾーン7を有することを
特徴とする水なし平版印刷版原版、およびインキ反撥層
の表面に保護フィルム被覆ゾーンを2か所以上有するこ
とを特徴とする水なし平版印刷版原版。 【効果】保護フィルムの剥がし残しによる現像不良およ
び剥がし残しによる、画像再現性低下を防止することが
でき、作業性の低下を防止することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水なし平版印刷版原版
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】シリコ−ンゴム層をインキ反撥層とする
水なし平版印刷版については、既に種々のものが提案さ
れている。なかでも、特公昭54−26923号公報、
特公昭56−23150号公報などに提案された支持体
上に感光層およびシリコーンゴム層を順次積層してなる
水なし平版印刷版、また、特公平3−56622号公
報、特開昭61−153655号公報などに提案されて
いる支持体上に光二量化型感光層とシリコ−ンゴム層と
が積層された水なし平版印刷版、さらに特公昭61−5
4218号公報などに提案された支持体上にオルトキノ
ンジアジド化合物を含む感光層上に接着層を設けた水な
し平版印刷版、あるいは特公昭61−54222号公報
などに提案された光剥離性感光層上にシリコ−ンゴム層
を設けた水なし平版印刷版などは、湿し水を用いること
なく実用的な印刷が可能である。
【0003】水なし平版印刷版原版においては、シリコ
ーンゴム層の保護、原画フィルムの移動の容易性を付与
するために、シリコーンゴム層上に保護フィルム層を設
けることが知られている。なかでも前記特公昭56−2
3150公報などに提案されたシリコーンゴム層の表面
に薄い透明性の保護フィルムを積層してなる水なし平版
印刷版原版、あるいは特公昭61−614公報などに提
案された片面に凹凸を有する光透過性の被覆層を設けた
水なし平版印刷版原版などは、版面保護性、ポジフィル
ム,ネガフィルムなど原画フィルムとの密着性、あるい
は酸素透過防止性(感光層の光反応がラジカル反応であ
る場合)などの点で非常に優れている。
【0004】これらの水なし平版印刷版原版を実際の印
刷に供するためには、生版(未露光版)に画像露光処理
を施した後、保護フィルムを剥離し所定の方法で現像処
理を行なうことによって刷版とするが、この際、非画線
部に市販のプレートパンチャー等を用いて位置合わせ用
のピン穴が設けられるのが一般的である。該ピン穴は、
露光時のポジフィルム(またはネガフィルム)と生版と
の位置合わせのために設けられるが、この目的のために
は、画像露光処理前即ち生版の状態で設ける必要があ
る。即ち、シリコーンゴム層表面に保護フィルムが被覆
されている水なし平版印刷版原版においては、図7に示
すように、保護フィルム越しにピン穴が設けられること
となる。
【0005】しかしながら、ピン穴を開けた際に、支持
体の断面形状の変化(いわゆるバリ)がしばしば発生す
る。その結果、水なし平版印刷版原版に画像露光処理を
施した後、保護フィルムを剥離する際に、保護フィルム
がバリに噛み込んだり、保護フィルムに微細な切り欠き
が生じるため、保護フィルムの剥がし残しが発生する場
合があった。これが、所望の画線部内にあると現像不良
となるため、改めて剥がし残し部分の、シリコーンゴム
層の除去を行なう必要が生じ、この保護フィルムの剥が
し残しの除去は、刷版作成作業の全体の作業性を著しく
悪化させていた。
【0006】また、殖版機を用いた画像露光処理におい
ては、原画フィルムと水なし平版印刷版原版との間を密
着させるために、水なし平版印刷版原版の端部を粘着テ
ープで殖版機に固定し、水なし平版印刷版原版と露光機
焼枠との間を真空装置を用いて真空とする。この場合前
記粘着テープを保護フィルムの上から粘着すると、粘着
テープの端部で、異常に厚みの大きい部分が生じ、水な
し平版印刷版原版と露光機焼枠との間に隙間が生じるこ
とになる。その結果、水なし平版印刷版原版と原画フィ
ルムとの密着性が悪く空気が介在し、露光処理時にいわ
ゆる焼ボケを生じ、現像操作した後でも、現像不能とな
ってしまい対応に苦慮していた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題点の
解決を図るもので、保護フィルムの剥がし残しによる現
像不良および剥がし残し除去による作業性の低下を防止
し、殖版機を用いた画像露光処理に適した水なし平版印
刷版原版を提供するものである。
【0008】
【課題を解決する為の手段】すなわち本発明は、(1)
「インキ反撥層の表面に保護フィルム被覆ゾーンおよび
保護フィルム非被覆ゾーンを有することを特徴とする水
なし平版印刷版原版。」、(2) 「インキ反撥層の表面に
保護フィルム被覆ゾーンを2か所以上有することを特徴
とする水なし平版印刷版原版。」を主たるものとし、さ
らに(3) 「支持体上に感光層、インキ反撥層が順に積層
されていることを特徴とする前記(1) 記載の水なし平版
印刷版原版。」、(4) 「支持体上に感光層、インキ反撥
層が順に積層されていることを特徴とする前記(2) 記載
の水なし平版印刷版原版。」、(5) 「前記(3) 記載の水
なし平版印刷版を用いて、保護フィルム非被覆ゾーンに
貫通穴を開けた後、画像露光し、被覆ゾーンの保護フィ
ルムを剥離した後、現像することを特徴とする水なし平
版印刷版の製造方法。」および(6) 「前記(4) 記載の水
なし平版印刷版を用いて、保護フィルム被覆ゾーンの少
なくとも一つに貫通穴を開けた後、画像露光し、貫通穴
を有しない被覆ゾーンの保護フィルムを剥離した後、現
像することを特徴とする水なし平版印刷版の製造方
法。」からなるものである。
【0009】本発明が適用される水なし平版印刷版原版
としては、支持体上に感光層、インキ反撥層を順次積層
したものが好ましく用いられる。インキ反撥層として
は、インキ反撥性が良好なシリコーンゴム層が好ましく
用いられる。
【0010】(1) の発明ではインキ反撥層の表面には保
護フィルムの被覆ゾーンと非被覆ゾーンとが設けられ
る。本発明が解決しようとする課題の面から、保護フィ
ルム非被覆ゾーンは、ピン穴およびピン穴の周辺を包含
するように設けられるのが一般的である。さらに、この
ゾーンは、印刷版としたときに、画像形成しない部分で
あって、非画線性すなわちインキが着肉しない性質の範
囲上に設けられるのが好ましい。一方、保護フィルム被
覆ゾーンは、印刷版の画像形成部に設けられるのが一般
的である。さらに各種の露光装置に対応するため、保護
フィルム非被覆ゾーンは、印刷版原版の少なくとも1つ
の辺の端部からその距離5〜100mm(さらに望まし
くは5〜50mm)までの範囲で設けられることが好ま
しい。またその形状としては帯状に設けられることが好
ましく、保護フィルム被覆ゾーンおよび非被覆ゾーンの
形成方法としては、インキ反撥層の上に所望の被覆ゾー
ンのサイズより大きい保護フィルムを積層し、その後に
非被覆ゾーンを必要に応じて設ける方法、あらかじめ保
護フィルムを小さい寸法としてインキ反撥層表面に積層
し、被覆、非被覆ゾーンとしても良い。
【0011】また(2) の発明では、保護フィルム被覆ゾ
ーンがインキ反撥層の上に2か所以上設けられる。少な
くともひとつの保護フィルム被覆ゾーンは、ピン穴およ
びその付近を包含するように設けられるのが一般的であ
る。さらに、このゾーンは、印刷版としたときに、画像
形成しない部分であって、非画線性すなわちインキが着
肉しない性質の部分の範囲上に設けられるのが好まし
い。ここでいう画像形成しない部分は、非画線性すなわ
ちインキが着肉しない性質であることが好ましい。一
方、他の少なくともひとつの保護フィルム被覆ゾーン
は。印刷版の画像形成部に設けられるのが一般的であ
る。またさらに各種の露光装置に対応するため、印刷版
原版の少なくとも1つの辺の端部から5〜100mm
(さらに望ましくは5〜50mm)の位置に保護フィル
ム被覆ゾーンの境界が存在していることが好ましい。2
か所以上の保護フィルム被覆ゾーンを設けるには、イン
キ反撥層上の異なる部分に所望の大きさを有する保護フ
ィルムを2回以上にわけて設置する方法、インキ反撥層
上に大面積の保護フィルムを設け、刃物などでフィルム
を切断する方法が例示される。後者の方法では、保護フ
ィルムのみならず、それより下に設けられている層を切
断しても、本発明の効果は同じである。
【0012】本発明において共通して用いられる保護フ
ィルムの素材としては、特に制限はないが、好ましく設
けられる画像露光を行なう光に透過性のものの使用が通
常用いられる.一般にはポリエチレンテレフタレート、
ポリ塩化ビニリデン、ポリ塩化ビニルとポリ塩化ビニリ
デンとの共重合体、ポリアミド、セロファン、ポリビニ
ルアルコール、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリス
チレン、酢酸セルロースなどのプラスチックフィルムが
用いられる。
【0013】また保護フィルムは原画フィルムとの密着
性向上のため、一方の面が凹凸を有し、他方の面が平滑
であるものも好ましく用いられる。
【0014】前述のとおり、本発明の水なし平版印刷版
原版としては、支持体上に感光層、インキ反撥層を順次
積層したものが好ましく用いられる。感光層と支持体と
の接着性向上、ハレーション防止、印刷版とした際の検
版性向上などのために、プライマー層を支持体と感光層
の間に設けるのも好ましい。。
【0015】さらに、本発明の効果が最も顕著に認めら
れるのは、支持体上にプライマー層、光不溶化型の感光
層およびシリコーンゴム層をこの順に積層してなる水な
し平版印刷版原版の場合である。
【0016】以下に上記の水なし平版印刷版原版を構成
する支持体、プライマー層、感光層、およびシリコーン
ゴム層について説明する。
【0017】本発明に用いられる支持体としては、平版
印刷用原版に形態保持性を与え、印刷に耐え得るもので
あればどのようなものでも良く、高分子フィルム、金属
板、紙、あるいはこれらの複合材料が好ましく用いられ
る。また、塗膜との接着性向上のため支持体に化学的お
よび物理的な方法によってえられる微小な凹凸を有する
ものも好ましく用いられる。
【0018】プライマー層を構成する材料としては、一
般的には樹脂または樹脂組成物が使用され、エポキシ樹
脂、尿素樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル樹脂などを
挙げることができるが、これらに限定されない。
【0019】水なし平版印刷版原版における感光層は、
活性な光線を照射することにより光不溶化または光可溶
化する層である。この層は、支持体またはプライマー層
上にに均一に塗布されており、膜厚は乾燥重量で、0.
1〜100g/m2 の範囲が好ましく、0.5〜10g
/m2 の範囲がさらに好ましい。該膜厚が薄すぎると塗
工時にピンホールなどの欠点が生じ易くなり、一方、厚
すぎると塗膜乾燥や量など経済的見地から不利である。
【0020】本発明に用いられる感光層のうち光不溶化
型のものとしては以下に列挙するようなものを挙げるこ
とができる。
【0021】(1)1分子中に不飽和基などを2つ以上
有する多官能性のモノマーやオリゴマーなどを適当なポ
リマーバインダーと混合したもの。
【0022】代表的な光重合性の基としては、アクリロ
イル基、メタクリロイル基、アクリルアミド基、マレイ
ン酸エステル基、アリル基、ビニルエーテル基、ビニル
チオエーテル基、ビニルアミノ基、アセチレン性不飽和
基などが挙げられる。
【0023】(2)ポリマーに感光性の基を導入するこ
とにより得られる感光性ポリマー、あるいは、それをさ
らに改質したもの。
【0024】代表的な感光性の基としては、オレフィン
基、シンナモイル基、シンナミリデンアセチル基、フェ
ニルアジド基、ジアゾ基などを挙げることができる。
【0025】(3)芳香族ジアゾ化合物、芳香族ジアゾ
化合物、有機ハロゲン化合物などの感光性化合物とポリ
マーを混合もしくは結合させたもの。
【0026】また、本発明に用いられる光可溶化型の感
光層としては、ジアゾ化合物の無機酸や有機酸とのコン
プレックス、キノンジアジド類などを適当なポリマーバ
インダーと混合もしくは結合させたものなどを挙げるこ
とができる。
【0027】本発明におけるインキ反撥層、このましく
用いられるシリコーンゴム層は、感光層上に均一に塗布
されており、耐刷性およびインキ反撥性を保ちかつ良好
な画像再現性を維持する点から、膜厚は乾燥重量で、
0.5〜10g/m2 の範囲が好ましく、1〜3g/m
2 の範囲がさらに好ましい。
【0028】シリコーンゴム層は、ポリオルガノポリシ
ロキサンをを架橋反応させゴム化したものであり、架橋
方法としては、縮合架橋反応が好ましく用いられる。こ
の場合の好ましい架橋前のシリコーンゴムの組成物とし
ては、線状のポリオルガノシロキサン、架橋剤および必
要に応じて触媒が添加された組成物であり、湿気硬化型
とか低温硬化型と呼ばれる硬化機構をとる。
【0029】また保護フィルム被覆ゾーンにおける保護
フィルムとインキ反撥層との剥離抵抗が、露光前におい
て、150°折り返し、剥離速度200mm/分の条件
で非露光部分において、0.5g/cm以上、露光部分にお
いて0.5〜10g/cmの範囲であることが好ましい。剥
離抵抗が小さいと、取扱いの際に保護フィルムが剥離し
てしまう恐れがあり、また剥離抵抗が大きいと、保護フ
ィルムが破損してしまう恐れがあるためである。
【0030】なお、本発明が特に有効なのは、図1に示
すように支持体4、感光層3、シリコーンゴム層2の順
に積層される平版印刷版原版の場合である。感光層を上
層とするシリコーンゴム層下層型の水なし平版印刷版原
版においても、本発明の特徴である保護フィルム被覆の
形態を設けることも可能である。
【0031】以下、本発明の水なし平版印刷版を用い
て、印刷版を製造する工程について説明する。なお各図
では、多層構造を分かりやすくするために、厚み方向の
寸法が拡大されて記載されている。
【0032】まず(1) の発明であるインキ反撥層の表面
に保護フィルム被覆ゾーンおよび保護フィルム非被覆ゾ
ーンを有している水なし平版印刷版原版を用いる場合に
ついて説明する。図1は支持体4、感光層3、インキ反
撥層2からなる多層構造体の上に、部分的に保護フィル
ム1が設けられ、保護フィルム被覆ゾーン8および保護
フィルム非被覆ゾーン7とからなる水なし平版印刷版で
ある。この状態で、保護フィルムの上から画像露光を行
ない、保護フィルム1を剥離して現像して印刷版とする
ことができる。さらに本発明の課題の観点から、図2の
水なし平版印刷版に、図2に示すようにピン穴(貫通
穴)を開け、その後、画像露光、保護フィルムの剥離、
現像操作を行ない印刷版とすることができる。
【0033】次に(2) の発明であるインキ反撥層の表面
に保護フィルム被覆ゾーンを2か所以上有する水なし平
版印刷版原版を用いる場合について説明する。図3は支
持体4、感光層3、インキ反撥層2からなる多層構造体
の上に、保護フィルム1が設けられ、さらにスリット6
によって保護フィルムゾーンが2か所に分割されてい
る。図4に示すようにピン穴(貫通穴)を開け、その
後、ピン穴の開いてない部分に対して画像露光し、ピン
穴(貫通穴)がない部分の保護フィルムを剥離して、図
5の形状となす。またすべてのフィルムを剥離して図6
の形状とすることもできる。なお図5、図6いずれの形
状であっても、画像露光部分とピン穴の設けられた部分
の保護フィルムがすでに分離されているので、本発明の
効果のひとつであるピン穴のバリなどによって生じる画
像形成部分の保護フィルムの剥がし残しを防止する効果
は同じである。図5または図6の状態のものに対して、
現像操作を行なって、印刷版とする。
【0034】
【実施例】以下実施例により具体的に説明する。
【0035】実施例1〜2、比較例1 支持体として厚み0.24mmのアルミ基板を用い、1
030mm*800mm(印刷機のサイズに合わせて断
裁)としたものを3枚用意し、それぞれ以下の方法で水
なし平版印刷版原版とした。
【0036】まず、10%の苛性ソーダ水溶液60℃で
脱脂処理の後、水洗、乾燥を行ない、下記組成のプライ
マー層組成物を塗布、乾燥し、乾燥重量2.5g/m2
のプライマー層を形成した。 (a)エポキシ/尿素系樹脂 100重量部 (b)酸化チタン 5重量部 (c)溶剤としてエチルセロソルブ 450重量部 (d)溶剤としてジメチルホルムアミド 450重量部
【0037】プライマー層の上に、下記組成の感光層組
成物を塗布、乾燥し、乾燥重量5g/m2 の感光層を形
成した。 (a)N,N,N´,N´−テトラキス(2−ヒドロキシ−3−メタクロイルオ キシプロピル)−m−キシリレンジアミン(グリシジルメタクリレートとm−キ シリレンジアミンの4:1モル付加物) 35重量部 (b)ポリウレタン樹脂 100重量部 (c)N−メチルアクリドン 5重量部 (d)4,4´−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン 5重量部 (e)マレイン酸 1重量部 (f)p−メトキシフェノール 0.1重量部 (g)クリスタルバイオレットと4−トルエンスルホン酸ナトリウム塩の反応生 成物 0.5重量部 (h)溶剤としてエチルセロソルブ 800重量部
【0038】この感光層の上に、下記組成のシリコーン
ゴム層用組成物を塗布、乾燥し、乾燥重量2g/m2
シリコーンゴム層を形成した。
【0039】 (a)両末端シラノール基のポリジメチルシロキサン(平均分子量35000) 100重量部 (b)エチルトリアセトキシシラン 12重量部 (c)ジブチル錫ジアセテート 0.2重量部 (d)n−ヘプタン 800重量部 この様にして設けたシリコーンゴム層の表面に、保護フ
ィルムとして厚さ7μmのポリエチレンテレフタレート
フィルム“ルミラー”(東レ(株)製)を用いて、以下
の3つの方法で保護フィルム被覆ゾーンおよび保護フィ
ルム非被覆ゾーンを設けて3種類の水なし平版印刷版原
版を得た。
【0040】<比較例1>シリコーンゴム層の表面に、
あらかじめ支持体のサイズ(1030mm*800m
m)に合わせた同サイズの上記保護フィルムを全面被覆
し、保護フィルム被覆層が全面被覆された水なし平版印
刷版を得た。
【0041】<実施例1>シリコーンゴム層の表面に、
あらかじめ支持体のサイズ(1030mm*800m
m)に合わせた同サイズの上記保護フィルムを全面被覆
し、その後、支持体の長辺(即ち1030mm側)の内
1辺の端部から25mmの位置に長辺に対して平行な切
り込みをカッターで入れ、25mm幅の保護フィルムを
剥離しシリコーンゴム層を露出させ、775mm幅の保護
フィルム被覆ゾーンおよび25mm幅の保護フィルム非
被覆ゾーンを設け、図1の形状の水なし平版印刷版原版
を得た。
【0042】<実施例2>シリコーンゴム層の表面に、
あらかじめ1030mm*775mmのサイズとした保
護フィルムを、支持体と3辺が接するように被覆し、7
75mm幅の保護フィルム被覆ゾーンおよび25mm幅
の保護フィルム非被覆ゾーンを設け、図1の形状の水な
し平版印刷版原版を得た。
【0043】このようにして得られた実施例1〜2,比
較例1の3種類の水なし平版印刷用原版に、露光機のピ
ンに合わせて原版の長辺の内1辺(実施例1,2につい
ては25mm幅の保護フィルム非被覆ゾーンを設けた
側)の端部から10mmの位置に2箇所のピン穴を設け
て、実施例1および2においては図2の形態、また比較
例1においては図7の形態とした。ピン穴を設けた端部
を15mm幅の粘着テープで殖版機に固着し、画像再現
性評価用ポジフィルムを真空密着させて、露光処理を施
した。
【0044】保護フィルムを手で剥離した後、前処理液
としてPP−F(東レ(株)製)、現像液として水、後
処理液としてPA−F(東レ(株)製)を用い、自動現
像機(TWL−1160,東レ(株)製)で現像を行な
い水なし平版印刷版を得た。この結果、ピン穴を含む非
画線部に保護フィルム非被覆ゾーンを設けた実施例1,
2では、真空密着不良による焼ボケは生じず、また保護
フィルムを剥離する際にフィルムの剥がし残しも発生せ
ず、印刷版全面にわたって画像再現性は良好であった。
【0045】しかし全面的に保護フィルを被覆した比較
例1では、真空密着不良による焼ボケが生じ、また保護
フィルムを剥離する際にピン穴を起点としたカバーフィ
ルムの剥がし残しが発生し、そのまま現像したところ画
線部の一部が現像不能となった。
【0046】実施例3 実施例1と同様の条件で、実施例1と同様の支持体上に
プライマー層、感光層、シリコーンゴム層を設けた。シ
リコーンゴム層の、あらかじめ支持体のサイズ(103
0mm*800mm)に合わせた同サイズの上記保護フ
ィルムを全面被覆した。さらに支持体の長辺(即ち10
30mm側)の内1辺の端部から25mmの位置に長辺
に対して平行な切り込みをカッターで入れ、カバーフィ
ルム被覆層を2か所に分離し、図4に示す形状の水なし
平版印刷版を得た。
【0047】さらに実施例1と同様の方法で、ピン穴を
開けた。さらに殖版機に固着し、画像再現性評価用ポジ
フィルムを、ピン穴の存在しないほうの保護フィルム上
に真空密着させて、露光処理を施した。さらピン穴を有
しない部分の保護フィルムを剥離して図5の形状とし
た。これを現像したところ真空密着不良による、画像形
成部の焼ボケは生じず、また画像形成部となる部分の保
護フィルムを剥離する際のフィルムの剥がし残しも発生
せず、画像形成部の画像再現性は良好であった。
【0048】なお、実施例1〜3の保護フィルム被覆層
の保護フィルムの剥離抵抗値を、150°折り返し、剥
離速度200mm/分の条件で測定したところ、非露光
部分において、1.1g/cm,露光部分において2.7g/
cmであった。
【0049】
【本発明の効果】本発明は上述のごとく構成したので、
保護フィルムの剥がし残しによる現像不能、および画像
再現性低下を防止することができ、作業性の低下を防止
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水なし平版印刷版原版(1)の斜視図
【図2】図1の印刷版原版に貫通穴を開けた状態を示す
斜視図
【図3】水なし平版印刷版原版(2)の斜視図
【図4】図3の印刷版原版に貫通穴を開けた状態を示す
斜視図
【図5】図4の状態から、貫通穴を持たない保護フィル
ム部分を剥離した状態を示す斜視図
【図6】図4の状態から、すべての保護フィルム部分を
剥離した状態を示す斜視図
【図7】従来の水なし平版印刷版原版に貫通穴を開けた
状態を示す斜視図
【符号の説明】
1:保護フィルム 2:インキ反撥層 3:感光層 4:支持体(実施例の説明においては、プライマー層が
表面に設けられた支持体) 5:貫通穴(ピン穴) 6:保護フィルムのスリット 7:保護フィルム非被覆ゾーン 8:保護フィルム被覆ゾーン

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】インキ反撥層の表面に保護フィルム被覆ゾ
    ーンおよび保護フィルム非被覆ゾーンを有することを特
    徴とする水なし平版印刷版原版。
  2. 【請求項2】インキ反撥層の表面に保護フィルム被覆ゾ
    ーンを2か所以上有することを特徴とする水なし平版印
    刷版原版。
  3. 【請求項3】インキ反撥層がシリコーンゴム層であるこ
    とを特徴とする請求項1または2記載の水なし平版印刷
    版原版。
  4. 【請求項4】支持体上に感光層、インキ反撥層が順に積
    層されていることを特徴とする請求項1記載の水なし平
    版印刷版原版。
  5. 【請求項5】支持体上に感光層、インキ反撥層が順に積
    層されていることを特徴とする請求項2記載の水なし平
    版印刷版原版。
  6. 【請求項6】保護フィルム非被覆ゾーンが、該印刷版原
    版の少なくとも1つの辺の端部からその距離5〜100
    mmまでの範囲で設けられていることを特徴とする請求
    項1記載の水なし平版印刷版原版。
  7. 【請求項7】請求項2において、2か所以上存在する保
    護フィルム被覆ゾーンの境界が、印刷版原版の少なくと
    も1つの辺の端部から5〜100mmの距離にあること
    を特徴とする請求項1記載の水なし平版印刷版原版。
  8. 【請求項8】貫通穴を有することを特徴とする請求項1
    または2記載の水なし平版印刷版原版。
  9. 【請求項9】請求項4記載の水なし平版印刷版を用い
    て、保護フィルム非被覆ゾーンに貫通穴を開けた後、画
    像露光し、被覆ゾーンの保護フィルムを剥離した後、現
    像することを特徴とする水なし平版印刷版の製造方法。
  10. 【請求項10】請求項5記載の水なし平版印刷版を用い
    て、保護フィルム被覆ゾーンの少なくとも一つに貫通穴
    を開けた後、画像露光し、貫通穴を有しない被覆ゾーン
    の保護フィルムを剥離した後、現像することを特徴とす
    る水なし平版印刷版の製造方法。
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