JPH08248551A - ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料及び画像形成方法

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JPH08248551A
JPH08248551A JP4983695A JP4983695A JPH08248551A JP H08248551 A JPH08248551 A JP H08248551A JP 4983695 A JP4983695 A JP 4983695A JP 4983695 A JP4983695 A JP 4983695A JP H08248551 A JPH08248551 A JP H08248551A
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JP
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silver halide
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emulsion layer
general formula
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JP4983695A
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Hirohide Ito
博英 伊藤
Toshiyuki Takabayashi
敏行 高林
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Konica Minolta Inc
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 画像再現性を向上させたハロゲン化銀写真感
光材料の提供、さらには画像再現性の向上したスキャナ
ー,イメージセッターの出力用画像形成方法。 【構成】 支持体上にハロゲン化銀乳剤層を有するハロ
ゲン化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤層
のハロゲン化銀粒子が塩化銀含有量50モル%以上85
モル%以下のハロゲン化銀粒子からなり、ハロゲン化銀
乳剤層又は他の親水性コロイド層に一般の化合物及びヒ
ドラジン誘導体又はピリジュウム塩誘導体からなる硬調
化剤を含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光
材料。 R1−O−(CH2CH2O)n−(CH2mSO3M (式中、R1は芳香族基および炭素数5〜20の脂肪族
基を表す。nは1〜20の整数をあらわし、mは0〜6
の整数を表す。Mは1価のアルカリ金属を表す。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は画像再現性を向上させた
ハロゲン化銀写真感光材料とくにスキャナー、イメージ
セッターなどで出力するための再現性を向上させたハロ
ゲン化銀写真感光性材料及び画像形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、印刷製版用フィルムおよび印
画紙において、原稿あるいは出力に対して忠実に再現す
るため網点および線画画像を記録するには極力中間調を
排した硬調な画像が要求されている。特にスキャナー工
程で近年注目されている400線/インチを越える高精
細出力やFMスクリーン方式のように微小なDotの出
力などでは、単に硬調で有るだけでなく大点から小点に
いたるまでの原稿に対しての忠実な再現性が要求されて
いる。
【0003】このため硬調な画像形成方法として、ヒド
ラジン誘導体、ピリジウム塩誘導体等の硬調化剤を用い
る方法が良く知られている。
【0004】例えば米国特許4,269,929号に開示されて
いるような硬調化剤として特定のヒドラジン誘導体を添
加した表面潜像型ハロゲン化銀写真感光材料を、硬調化
促進剤のアミン化合物を含む現像液で処理する方法や、
欧州特許0231850号、米国特許4975354号、特開昭63−
124045号、特開平5−232616号に開示され
ているような硬調化剤としてヒドラジン誘導体を含有
し、かつヒドラジンの造核反応を促進する特定構造の造
核促進剤を含む方法などがしられている。また硬調化剤
としてピリジニウム塩誘導体を用いる方法としては、特
開平1−217337号、特開平5−53231号、特
開平6−161009号が知られている。しかしこのよ
うな造核現像により硬調化させる方法では造核現像の伝
染現像性により画像が拡大することがたとえば日本印刷
学会誌24,299(1987)に報告されている。こ
のために忠実な画像再現が十分でなく、50%の網点を
再現する露光量で大点がつぶれやすいとか、小点が付き
にくいといった弊害があった。
【0005】このような弊害を少なくする手段として、
例えば特開平6−51419号に示されているような支
持体および乳剤層との間に挿入された非電導性親水性コ
ロイド層ビニルポリマーを含有させる方法が知られてい
る。しかし、このような方法では親水性コロイド中にビ
ニルポリマーを多量に添加するため、親水性コロイドの
物性が損なわれ自現機での乾燥性劣化や現像処理中に膜
はがれをおこすなどといった問題があった。
【0006】一方、ノニオン親水性基とアニオン親水性
基を共に有する活性剤は帯電防止や塗布助剤として用い
られることは知られていた。又、特開平5−61143
号、特開平5−265117号の様にヒドラジン等の溶
解助剤あるいは析出防止剤として用いることが知られて
いるが、塩化銀90モル%以上の明室感材と組み合わさ
れたものである。又、ヒドラジン等も通常の硬調感材に
用いる場合は、純臭化銀感材に用いられた例が多い。
【0007】何れにしろノニオン親水性基とアニオン親
水性基を共に有する活性剤が、塩化銀を特定割合で含む
超硬調感材の画像再現性の向上に寄与することは知られ
ていなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、画像
再現性を向上させたハロゲン化銀写真感光材料の提供に
あり、より詳しくはスキャナー,イメージセッターの出
力用感光材料の画像再現性の向上にある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記本発明の目的は、下
記のごとき構成を採ることにより解決される。
【0010】支持体上にハロゲン化銀乳剤層を有するハ
ロゲン化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳剤
層のハロゲン化銀粒子が塩化銀含有量50モル%以上8
5モル%以下のハロゲン化銀粒子からなり、ハロゲン化
銀乳剤層又は他の親水性コロイド層に一般式〔I〕の化
合物及びヒドラジン誘導体又はピリジニウム塩誘導体か
らなる硬調化剤を含有することを特徴とするハロゲン化
銀写真感光材料及び画像形成方法。
【0011】一般式〔I〕 R1−O−(CH2CH2O)n−(CH2mSO3M (式中、R1は芳香族基および炭素数5〜20の脂肪族
基を表す。nは0〜20の整数をあらわし、mは0〜6
の整数を表す。Mは1価のアルカリ金属を表す。)以
下、本発明を詳述する。
【0012】一般式〔I〕の化合物の好ましい添加量
は、1mg/m2以上500mg/m2以下であり、特に
好ましくは10mg/m2以上100mg/m2以下であ
る。添加位置は、乳剤層およびあるいはその他の親水性
コロイドのいずれでも用いられるが、好ましくは乳剤層
およびその隣接する層に添加することが好ましい。
【0013】特に好ましい化合物例としては下記のもの
がある。
【0014】
【化4】
【0015】
【化5】
【0016】次に本発明に好ましく用いられるヒドラジ
ン化合物としては下記一般式〔H〕で表わすことができ
る。
【0017】
【化6】
【0018】式中、A0は脂肪族基、芳香族基又は複素
環基を表す。
【0019】A0で表される脂肪族基は好ましくは炭素
数1〜30のものであり、特に炭素数1〜20の直鎖、
分岐又は環状のアルキル基が好ましい。具体例としては
例えばメチル、エチル、t−ブチル、オクチル、シクロ
ヘキシル、ベンジル基等が挙げられ、これらはさらに適
当な置換基(例えばアリール、アルコキシ、アリールオ
キシ、アルキルチオ、アリールチオ、スルホキシ、スル
ホンアミド、スルファモイル、アシルアミノ、ウレイド
基等)で置換されていてもよい。
【0020】A0で表される芳香族基は、単環又は縮合
環のアリール基が好ましく例えばベンゼン環又はナフタ
レン環などが挙げられる。A0で表される複素環基とし
ては、単環又は縮合環で窒素、硫黄、酸素原子から選ば
れる少なくとも一つのヘテロ原子を含む複素環が好まし
く、例えばピロリジン、イミダゾール、テトラヒドロフ
ラン、モルホリン、ピリジン、ピリミジン、キノリン、
チアゾール、ベンゾチアゾール、チオフェン、フラン環
などが挙げられる。A0として特に好ましいものはアリ
ール基及び複素環基である。A0の芳香族基及び複素環
基は置換基を有していてもよい。特に好ましい基として
は、pKa7以上11以下の酸性基を有する置換基で具
体的にはスルホンアミド基、ヒドロキシル基、メルカプ
ト基などが挙げられる。
【0021】又、A0は耐拡散基又はハロゲン化銀吸着
基を少なくとも一つ含むことが好ましい。耐拡散基とし
てはカプラーなどの不動性写真用添加剤にて常用される
バラスト基が好ましく、バラスト基としては炭素数8以
上の写真的に不活性である例えばアルキル基、アルケニ
ル基、アルキニル基、アルコキシ基、フェニル基、フェ
ノキシ基、アルキルフェノキシ基などが挙げられる。
【0022】ハロゲン化銀吸着基としてはチオ尿素、チ
オウレタン基、メルカプト基、チオエーテル基、チオン
基、複素環基、チオアミド複素環基、メルカプト複素環
基、或いは特開昭64−90439号に記載の吸着基な
どが挙げられる。
【0023】B0はブロッキング基を表し、好ましくは
−G0−D0基である。G0は−CO−基、−COCO−
基、−CS−基、−C(=NG11)−基、−SO−
基、−SO2−基または−P(O)(G11)−基を表
す。G1は単なる結合手、−O−基、−S−基または−
N(D1)−基を表す。D1は脂肪族基、芳香族基、複素
環基または水素原子を表し、分子内に複数のD1が存在
する場合、それらは同じであっても異なってもよい。
【0024】D0は水素原子、脂肪族基、芳香族基、複
素環基、アミノ基、アルコキシ基、アリーロキシ基、ア
ルキルチオ基、アリールチオ基を表す。好ましいG0
しては−CO−基、−COCO−基で特に好ましくは−
COCO−基が挙げられる。好ましいD0としては水素
原子、アルコキシ基、アミノ基などが挙げられる。
【0025】A1、A2はともに水素原子、又は一方が水
素原子で他方はアシル基(アセチル、トリフルオロアセ
チル、ベンゾイル等)、スルホニル基(メタンスルホニ
ル、トルエンスルホニル等)、又はオキザリル基(エト
キザリル等)を表す。
【0026】次に一般式〔H〕で表される化合物の具体
例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されるもので
はない。
【0027】
【化7】
【0028】
【化8】
【0029】
【化9】
【0030】
【化10】
【0031】
【化11】
【0032】次に本発明に用いられるピリジニウム塩誘
導体は下記一般式〔Pa〕、〔Pb〕又は〔Pc〕で表
される。
【0033】
【化12】
【0034】(式中、A1、A2、A3、A4及びA5は、
含窒素ヘテロ環を完成させるための非金属原子群を表
し、酸素原子、窒素原子、硫黄原子を含んでいてもよ
く、ベンゼン環は縮合してもかまわない。) A1、A2、A3、A4及びA5で構成されるヘテロ環は置
換基を有してもよく、それぞれ同一であっても異なって
いてもよい。置換基としては、アルキル基、アリール
基、アラルキル基、アルケニル基、アルキニル基、ハロ
ゲン原子、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリー
ルオキシカルボニル基、スルホ基、カルボキシ基、ヒド
ロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミド
基、スルファモイル基、カルバモイル基、ウレイド基、
アミノ基、スルホンアミド基、スルホニル基、シアノ
基、ニトロ基、メルカプト基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基を表す。好ましい例としてはA1、A2、A3
4及びA5は5〜6員環(例えば、ピリジン、イミダゾ
ール、チオゾール、オキサゾール、ピラジン、ピリミジ
ン環など)を挙げることができ更に好ましい例としてピ
リジン環を挙げることができる。
【0035】BPは2価の連結基を表し、2価の連結基と
はアルキレン、アリーレン、アルケニレン、−SO
2−、−SO−、−O−、−S−、−CO−、−N
(R6)−、(R6はアルキル基、アリール基、水素原子
を表す)を単独又は組合せて構成されるものを表す。好
ましい例としては、Bpはアルキレン、アルケニレン、
アルキレンオキシドを挙げることができる。
【0036】R1、R2及びR5は、炭素数1以上20以
下の飽和および不飽和のアルキル基を表す。R1、R2
同一でも異なっていてもよい。置換基としてはA1
2、A3、A4及びA5の置換基として挙げた基と同一の
ものをあげることが出来る。
【0037】好ましい例としてはR1、R2及びR5はそ
れぞれ炭素数4〜10のアルキル基を表す。更に好まし
い例として置換或いは非置換のアリール基、置換アルキ
ル基を表す。Xpは分子全体の電荷を均衡さすに必要な
対イオンを表し、例えば塩素イオン、臭素イオン、ヨウ
素イオン、硝酸イオン、硫酸イオン、p−トルエンスル
ホナート、オキザラートを表す。npは分子全体の電荷
を均衡さすに必要な対イオンの数を表し、分子内塩の場
合にはnpは0である。下記に具体的化合物例を示す。
【0038】
【化13】
【0039】
【化14】
【0040】
【化15】
【0041】
【化16】
【0042】
【化17】
【0043】本発明ではヒドラジン及びピリジニウム化
合物による硬調化を効果的に促進するために、下記一般
式〔Na〕又は〔Nb〕で表される造核促進剤を用いる
ことが好ましい。
【0044】
【化18】
【0045】一般式〔Na〕において、R11、R12、R
13は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニ
ル基、置換アルケニル基、アルキニル基、アリール基、
置換アリール基を表す。R11、R12、R13で環を形成す
ることができる。
【0046】特に好ましくは脂肪族の3級アミン化合物
である。これらの化合物は分子中に耐拡散性基又はハロ
ゲン化銀吸着基を有するものが好ましい。耐拡散性を有
するためには分子量100以上の化合物が好ましく、分
子量300以上が特に好ましい。又、好ましい吸着基と
しては複素環、メルカプト基、チオエーテル基、チオン
基、チオウレア基などが挙げられる。
【0047】以下にこれら造核促進剤〔Na〕の具体的
化合物例を挙げる。
【0048】
【化19】
【0049】
【化20】
【0050】
【化21】
【0051】なお〔Na〕の好ましい態様として下記一
般式〔Na2〕で表される化合物が挙げられる。
【0052】
【化22】
【0053】一般式〔Na2〕において、R1、R2、R3
びR4は水素原子、アルキル基、置換アルキル基、アル
ケニル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アル
キニル基、アリール基、置換アリール基、飽和、不飽和
のヘテロ環を表す。これらは互いに連結して環を形成す
ることができる。またR1、R2及びR3、R4のそれぞれ
の組が同時に水素原子であることはない。
【0054】XはS、Se、Te原子を表す。
【0055】L1、L2は2価の連結基を表す。具体的に
は以下に示す基の組み合わせ及びそれらの適当な置換基
(例えばアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン
基、アシルアミノ基、スルホンアミド基等)を有する基
が挙げられる。
【0056】−CH2−、−CH=CH−、−C2H4−、ピリジン
ジイル、−N(Z1)-(Z1は水素原子、アルキル基又はアリ
ール基を表す)、−O−、−S−、−(CO)−、−(SO2)−、
−CH2N− また、連結基中に少なくとも1つ以上の以下の構造を含
むことが好ましい。
【0057】−[CH2CH2O]−、−[C(CH3)HCH2O]−、−[O
C(CH3)HCH2O]−、−[OCH2C(OH)HCH2]− 一般式〔Nb〕においてArは置換又は無置換の芳香族
基又は複素環基を表す。R14は水素原子、アルキル基、
アルキニル基、アリール基を表すがArとR14は連結基
で連結されて環を形成してもよい。これらの化合物は分
子内に耐拡散性基又はハロゲン化銀吸着基を有するもの
が好ましい。好ましい耐拡散性を持たせるための分子量
は120以上が好ましく、特に好ましくは300以上で
ある。又、好ましいハロゲン化銀吸着基としては一般式
〔H〕で表される化合物のハロゲン化銀吸着基と同義の
基が挙げられる。
【0058】一般式〔Nb〕の具体的化合物例としては
以下に示すものが挙げられる。
【0059】
【化23】
【0060】
【化24】
【0061】本発明においては分子量が500以下の造
核促進剤を用いた場合、本発明の効果が大きかった。
【0062】本発明に用いられるヒドラジン誘導体又は
ピリジニウム塩誘導体、および造核促進剤は、ハロゲン
化銀乳剤層側の層ならばどの層に用いてもよく、好まし
くはハロゲン化銀乳剤層又はその隣接層に用いることが
好ましい。
【0063】また添加量はハロゲン化銀粒子の粒径、ハ
ロゲン組成、化学増感の程度、抑制剤の種類などにより
最適量は一様ではないが、一般的にはハロゲン化銀1モ
ル当たり10-6モル〜10-1モルの範囲が好ましく、特
に10-5モル〜10-2モルの範囲が好ましい。
【0064】このほか画像再現性を向上させるために特
開平5−241264号、特願平5−138705号、
特願平5−145042号記載の現像主薬の酸化生成物
により酸化されて現像抑制剤を放出または、現像抑制剤
に変化する化合物を用いたりする事が好ましい。また支
持体との界面でのハレーションを防止するために、支持
体と乳剤層の間に特開平3−288841号、特願平5
−262588号、特願平6−33827号に記載の固
体分散された染料を併用することも好ましく用いられ
る。
【0065】
【作用】ハロゲン化銀乳剤中のハロゲン化銀のハロゲン
組成は塩化銀含有率50モル%以上85モル%以下の塩
臭化銀あるいは、塩沃臭化銀が用いられる。塩化銀含有
率がこの範囲より高くても低くても画像再現性向上の効
果は小さくなる。
【0066】ハロゲン化銀の平均粒子サイズは0.7μ
m以下であることが好ましく、特に0.3〜0.1μm
が好ましい。粒径とは、粒子が球状又は球に近似できる
粒子の場合には粒子直径を意味する。粒子が立方体であ
る場合には球に換算し、その球の直径を粒径とする。平
均粒径を求める方法の詳細については、ミース,ジェー
ムス:ザ・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィックプ
ロセス(C.E.Mees&T.H.James著:The theory of the ph
otographic process),第3版,36〜43頁(196
6年(マクミラン「Mcmillan」社刊))を参照
すればよい。
【0067】ハロゲン化銀粒子の形状には制限はなく、
平板状、球状、立方体状、14面体状、正八面体状その
他いずれの形状でもよい。又、粒子サイズ分布は狭い方
が好ましく、特に平均粒子サイズの±40%の粒子サイ
ズ域内に全粒子数の90%、望ましくは95%が入るよ
うな、いわゆる単分散乳剤が好ましい。
【0068】本発明における可溶性銀塩と可溶性ハロゲ
ン塩を反応させる形式としては、片側混合法、同時混合
法、それらの組合せなどのいずれを用いてもよい。
【0069】粒子を銀イオン過剰の下において形成させ
る方法(いわゆる逆混合法)を用いることもできる。同
時混合法の一つの形式としてハロゲン化銀の生成される
液相中のpAgを一定に保つ方法、即ちいわゆるコント
ロールド・ダブルジェット法を用いることができ、この
方法によると、結晶形が規則的で粒子サイズが均一に近
いハロゲン化銀乳剤が得られる。
【0070】ハロゲン化銀乳剤に用いられるハロゲン化
銀粒子は粒子を形成する過程又は成長させる過程の少な
くとも1つの過程でカドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリ
ウム塩、ルテニウム塩、オスミウム塩、イリジウム塩ま
たはロジウム塩などの8族遷移金属、あるいはこれらの
元素を含む錯塩を添加することが好ましい。好ましい添
加量としては、銀1モルあたり10-8モル以上10-4
ル以下である。特に好ましい遷移金属としては、Rhお
よびReなどが挙げられる。
【0071】ハロゲン化銀乳剤及びその調製方法につい
ては、詳しくはリサーチ・ディスクロージャー(Resear
ch Disclosure)176号17643,22〜23頁
(1978年12月)に記載もしくは引用された文献に
記載されている。
【0072】ハロゲン化銀乳剤は化学増感されているこ
とが好ましい。化学増感の方法としては硫黄増感、還元
増感及び貴金属増感法が知られており、これらの何れを
も単独で用いても又併用してもよい。好ましい化学増感
方法は硫黄増感であり、硫黄増感剤としては、ゼラチン
中に含まれる硫黄化合物の他、種々の硫黄化合物、例え
ばチオ硫酸塩、チオ尿素類、ローダニン類、ポリスルフ
ィド化合物等を用いることができる。
【0073】貴金属増感法のうち金増感法はその代表的
なもので、金化合物、主として金錯塩を用いる。金以外
の貴金属、例えば白金、パラジウム、ロジウム等の錯塩
を含有しても差支えない。
【0074】還元増感剤としては第一錫塩、アミン類、
ホルムアミジン、スルフィン酸、シラン化合物、アスコ
ルビン酸などを用いることができる。
【0075】ハロゲン化銀乳剤は増感色素により所望の
波長に分光増感できる。用いることができる増感色素に
は、シアニン色素、メロシアニン色素、複合シアニン色
素、複合メロシアニン色素、ホロポーラーシアニン色
素、ヘミシアニン色素、スチリル色素及びヘミオキソノ
ール色素が包含される。これらの色素類には、塩基性異
節環核としてシアニン色素類に通常利用される核のいず
れをも適用できる。すなわち、ピロリン核、オキサゾリ
ン核、チアゾリン核、ピロール核、オキサゾール核、チ
アゾール核、セレナゾール核、イミダゾール核、テトラ
ゾール核、ピリジン核など;これらの核に脂環式炭化水
素環が融合した核;及びこれらの核に芳香炭化水素環が
融合した核、即ち、インドレニン核、ベンズインドレニ
ン核、インドール核、ベンズオキサゾール核、ナフトオ
キサゾール核、ベンゾチアゾール核、ナフトチアゾール
核、ベンゾセレナゾール核、ベンズイミダゾール核、キ
ノリン核などが適用できる。これらの核は炭素原子上に
置換されていてもよい。メロシアニン色素又は複合メロ
シアニン色素にはケトメチレン構造を有する核として、
ピラゾリン−5−オン核、チオヒダントイン核、2−チ
オオキサゾリジン−2,4−ジオン核、チアゾリジン−
2,4−ジオン核、ローダニン核、チオバルビツール酸
核などの5〜6員異節環を適用することができる。具体
的には、リサーチディスクロージャー第176巻RD−
17643(1978年12月号)第23〜24頁、R
D34686(1993年)米国特許4,425,42
5号、同4,425,426号に記載されているものを
用いることができる。本発明において600nm以上の
比較的波長の長い光に感光するような増感色素において
性能の安定化の効果が大きかった。特に効果の大きな増
感色素としては、特開平6−194771号,特開平6
−194774号,特開平6−242533号,特開平
5−119425号,特開平5−158181号,特願
平6−195578号記載の増感色素が挙げられる。
【0076】本発明の増感色素を溶解、或いは分散して
乳剤中に添加する方法としては、米国特許3,482,981
号、同3,585,195号、同3,469,987号、同3,425,835号、
同3,342,605号、英国特許1,271,329号、同1,038,029
号、同1,121,174号、米国特許3,660,101号、同3,658,54
6号に記載の方法を用いることができる。また米国特許
3,485,634号に記載されている超音波振動を用いて溶解
してもよい。
【0077】これらの増感色素は単独に用いてもよい
が、それらの組み合わせを用いてもよく、増感色素の組
み合わせは特に強色増感の目的でしばしば用いられる。
有用な強色増感を示す色素の組み合わせ及び強色増感を
示す物質はリサーチ・ディスクロージャー(Research D
isclosure)176巻17643(1978年12月発
行)第23頁IVのJ項に記載されている。
【0078】本発明に用いられる感光材料には、感光材
料の製造工程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防
止し、あるいは写真性能を安定化させる目的で、種々の
化合物を含有させることができる。即ちアゾール類、例
えばベンゾチアゾリウム塩、ニトロインダゾール類、ニ
トロベンズイミダゾール類、クロロベンズイミダゾール
類、ブロモベンズイミダゾール類、メルカプトチアゾー
ル類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプトベン
ズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール類、アミ
ノトリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ニトロベン
ゾトリアゾール類、メルカプトテトラゾール類(特に1
−フェニル−5−メルカプトテトラゾール)等;メルカ
プトピリミジン類、メルカプトトリアジン類;例えばオ
キサゾリンチオンのようなチオケト化合物;アザインデ
ン類、例えばトリアザインデン類、テトラザインデン類
(特に4−ヒドロキシ置換−1,3,3a,7−テトラ
ザインデン類)、ペンタザインデン類等;ベンゼンチオ
スルホン酸、ベンゼンスルフィン酸、ベンゼンスルホン
酸アミド等のようなカブリ防止剤又は安定剤として知ら
れた多くの化合物を加えることができる。
【0079】本発明の写真乳剤及び非感光性の親水性コ
ロイドには無機又は有機の硬膜剤を含有してよい。例え
ばクロム塩(クロム明礬、酢酸クロム等)、アルデヒド
類(ホルムアルデヒド、グリオキザール、グルタルアル
デヒド等)、N−メチロール化合物(ジメチロール尿
素、メチロールジメチルヒダントイン等)、ジオキサン
誘導体(2,3−ジヒドロキシジオキサン等)、活性ビ
ニル化合物(1,3,5−トリアクリロイル−ヘキサヒ
ドロ−s−トリアジン、ビス(ビニルスルホニル)メチ
ルエーテル、N,N′−メチレンビス−〔β−(ビニル
スルホニル)プロピオンアミド〕等)、活性ハロゲン化
合物(2,4−ジクロロ−6−ヒドロキシ−s−トリア
ジン等)、ムコハロゲン酸類(ムコクロル酸、フェノキ
シムコクロル酸等)イソオキサゾール類、ジアルデヒド
澱粉、2−クロロ−6−ヒドロキシトリアジニル化ゼラ
チンあるいはDE2225230号、特開平1−198
774号、特開平5−61139号、特願平6−194
168号等記載のペプチド系硬膜剤などを、単独又は組
み合わせて用いることができる。
【0080】本発明の感光性乳剤層及び/又は非感光性
の親水性コロイド層には、塗布助剤、帯電防止、滑り性
改良、乳化分散、接着防止及び写真特性改良など種々の
目的で種々の公知の界面活性剤を用いてもよい。
【0081】写真乳剤の結合剤又は保護コロイドとして
はゼラチンを用いるのが有利であるが、それ以外の親水
性コロイドも用いることができる。例えばゼラチン誘導
体、ゼラチンと他の高分子とのグラフトポリマー、アル
ブミン、カゼイン等の蛋白質;ヒドロキシエチルセルロ
ース、カルボキシメチルセルロース、セルロース硫酸エ
ステル類等の如きセルロース誘導体、アルギン酸ナトリ
ウム、澱粉誘導体などの糖誘導体;ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルアルコール部分アセタール、ポリ−N−
ビニルピロリドン、ポリアクリル酸、ポリメタクリル
酸、ポリアクリルアミド、ポリビニルイミダゾール、ポ
リビニルピラゾール等の単一あるいは共重合体の如き多
種の合成親水性高分子物質を用いることができる。
【0082】ゼラチンとしては石灰処理ゼラチンの他、
酸処理ゼラチンを用いてもよく、ゼラチン加水分解物、
ゼラチン酵素分解物も用いることができる。
【0083】本発明の写真乳剤には、寸度安定性の改良
などの目的で水不溶又は難溶性合成ポリマーの分散物を
含むことができる。例えばアルキル(メタ)アクリレー
ト、アルコキシアクリル(メタ)アクリレート、グリシ
ジル(メタ)アクリレート、(メタ)アクリルアミド、
ビニルエステル(例えば酢酸ビニル)、アクリロニトリ
ル、オレフィン、スチレンなどの単独もしくは組合せ、
又はこれらとアクリル酸、メタクリル酸、α,β−不飽
和ジカルボン酸、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレ
ート、スルホアルキル(メタ)アクリレート、スチレン
スルホン酸等の組合せを単量体成分とするポリマーを用
いることができる。
【0084】本発明に用いられる感光材料には、その他
の種々の添加剤が用いられる。例えば、減感剤、可塑
剤、滑り剤、現像促進剤、オイル、染料などが挙げられ
る。
【0085】これらの添加剤及び前述の添加剤につい
て、具体的には、リサーチ・ディスクロージャー176
号(前出),22〜31頁等に記載されたものを用いる
ことができる。
【0086】本発明に用いられる感光材料において、乳
剤層、保護層は単層でもよいし、2層以上からなる重層
でもよい。重層の場合には間に中間層などを設けてもよ
い。
【0087】本発明の感光材料において、写真乳剤層そ
の他の層は感光材料に通常用いられる可撓性支持体の片
面又は両面に塗布される。可撓性支持体として有用なも
のは、酢酸セルロース、酢酸酪酸セルロース、ポリスチ
レン、ポリエチレンテレフタレートの合成高分子から成
るフィルム等である。
【0088】本発明において用いることのできる現像主
薬としては、ジヒドロキシベンゼン類(例えばハイドロ
キノン、クロルハイドロキノン、ブロムハイドロキノ
ン、2,3−ジクロロハイドロキノン、メチルハイドロ
キノン、イソプロピルハイドロキノン、2,5−ジメチ
ルハイドロキノン等)、3−ピラゾリドン類(例えば1
−フェニル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−メ
チル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4,4−ジメ
チル−3−ピラゾリドン、1−フェニル−4−エチル−
3−ピラゾリドン、1−フェニル−5−メチル−3−ピ
ラゾリドン等)、アミノフェノール類(例えばo−アミ
ノフェノール、p−アミノフェノール、N−メチル−o
−アミノフェノール、N−メチル−p−アミノフェノー
ル、2,4−ジアミノフェノール等)、ピロガロール、
アスコルビン酸、1−アリール−3−ピラゾリン類(例
えば1−(p−ヒドロキシフェニル)−3−アミノピラ
ゾリン、1−(p−メチルアミノフェニル)−3−アミ
ノピラゾリン、1−(p−アミノフェニル)−3−アミ
ノピラゾリン、1−(p−アミノ−N−メチルフェニ
ル)−3−アミノピラゾリン等)、遷移金属錯塩類(T
i,V,Cr,Mn,Fe,Co,Ni,Cu等の遷移
金属の錯塩であり、これらは現像液として用いるために
還元力を有する形であれば良く、例えばTi3+,V2+
Cr2+,Fe2+等の錯塩の形をとり、配位子としては、
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリ
アミン五酢酸(DTPA)等のアミノポリカルボン酸お
よびその塩、ヘキサメタポリリン酸、テトラポリリン酸
等のリン酸類およびその塩などが挙げられる。)など
を、単独もしくは組み合わせて使用することができる
が、3−ピラゾリドン類とジヒドロキシベンゼン類との
組合せ、又はアミノフェノール類とジヒドロキシベンゼ
ン類との組合せ或いは3−ピラゾリドン類とアスコルビ
ン酸との組合せ、アミノフェノール類とアスコルビン酸
との組合せ、3−ピラゾリドン類と遷移金属錯塩類との
組合せ、アミノフェノール類と遷移金属錯塩類との組合
せで使用することが好ましい。また現像主薬は、通常
0.01〜1.4モル/リットルの量で用いられるのが
好ましい。
【0089】本発明においては、銀スラッジ防止剤とし
て特公昭62−4702号、特開平3−51844号、
同4−26838号、同4−362942号、同1−3
19031号等に記載の化合物が挙げられる。
【0090】また、現像廃液は通電して再生することが
できる。具体的には、現像廃液に陰極(例えばステンレ
スウール等の電気伝導体または半導体)を、電解質溶液
に陽極(例えば炭素、金、白金、チタン等の溶解しない
電気伝導体)を入れ、陰イオン交換膜を介して現像廃液
槽と電解質溶液槽が接するようにし、両極に通電して再
生する。通電しながら本発明に係る感光材料を処理する
こともできる。その際、現像液に添加される各種の添加
剤、例えば現像液に添加することができる保恒剤、アル
カリ剤、pH緩衝剤、増感剤、カブリ防止剤、銀スラッ
ジ防止剤等を追加添加することが出来る。また、現像液
に通電しながら感光材料を処理する方法があり、その際
に上記のような現像液に添加できる添加剤を追加添加で
きる。現像廃液を再生して利用する場合には、用いられ
る現像液の現像主薬としては、遷移金属錯塩類が好まし
い。
【0091】本発明において保恒剤として用いる亜硫酸
塩、メタ重亜硫酸塩としては、亜硫酸ナトリウム、亜硫
酸カリウム、亜硫酸アンモニウム、メタ重亜硫酸ナトリ
ウムなどがある。亜硫酸塩は0.25モル/リットル以
上が好ましい。特に好ましくは0.4モル/リットル以
上である。
【0092】現像液には、その他必要によりアルカリ剤
(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等)、pH緩衝剤
(例えば炭酸塩、燐酸塩、硼酸塩、硼酸、酢酸、枸櫞
酸、アルカノールアミン等)、溶解助剤(例えばポリエ
チレングリコール類、それらのエステル、アルカノール
アミン等)、増感剤(例えばポリオキシエチレン類を含
む非イオン界面活性剤、四級アンモニウム化合物等)、
界面活性剤、消泡剤、カブリ防止剤(例えば臭化カリウ
ム、臭化ナトリウムの如きハロゲン化物、ニトロベンズ
インダゾール、ニトロベンズイミダゾール、ベンゾトリ
アゾール、ベンゾチアゾール、テトラゾール類、チアゾ
ール類等)、キレート化剤(例えばエチレンジアミン四
酢酸又はそのアルカリ金属塩、ニトリロ三酢酸塩、ポリ
燐酸塩等)、現像促進剤(例えば米国特許2,304,025
号、特公昭47−45541号に記載の化合物等)、硬
膜剤(例えばグルタルアルデヒド又は、その重亜硫酸塩
付加物等)、あるいは消泡剤などを添加することができ
る。現像液のpHは8.5〜10.5に調整されること
が好ましい。
【0093】本発明の化合物は現像処理の特殊な形式と
して、現像主薬を感光材料中、例えば乳剤層中に含み、
感光材料をアルカリ水溶液中で処理して現像を行わせる
アクチベータ処理液に用いてもよい。このような現像処
理は、チオシアン酸塩による銀塩安定化処理と組み合わ
せて、感光材料の迅速処理の方法の一つとして利用され
ることが多く、そのような処理液に適用も可能である。
このような迅速処理の場合、本発明の効果が特に大き
い。
【0094】定着液としては一般に用いられる組成のも
のを用いることができる。定着液は一般に定着剤とその
他から成る水溶液であり、pHは通常3.8〜5.8で
ある。定着剤としては、チオ硫酸ナトリウム、チオ硫酸
カリウム、チオ硫酸アンモニウム等のチオ硫酸塩、チオ
シアン酸ナトリウム、チオシアン酸カリウム、チオシア
ン酸アンモニウム等のチオシアン酸塩の他、可溶性安定
銀錯塩を生成し得る有機硫黄化合物で定着剤として知ら
れているものを用いることができる。
【0095】定着液には、硬膜剤として作用する水溶性
アルミニウム塩、例えば塩化アルミニウム、硫酸アルミ
ニウム、カリ明礬などを加えることができる。
【0096】定着液には、所望により、保恒剤(例えば
亜硫酸塩、重亜硫酸塩)、pH緩衡剤(例えば酢酸)、
pH調整剤(例えば硫酸)、硬水軟化能のあるキレート
剤等の化合物を含むことができる。
【0097】現像液は、固定成分の混合物でも、グリコ
ールやアミンを含む有機性水溶液でも、粘度の高い半練
り状態の粘稠液体でもよい。又、使用時に希釈して用い
てもよいし、あるいはそのまま用いてもよい。
【0098】本発明の現像処理に際しては、現像温度を
20〜30℃の通常の温度範囲に設定することもできる
し、30〜40℃の高温処理の範囲に設定することもで
きる。
【0099】本発明による黒白感光材料は、自動現像機
を用いて処理されることが好ましい。その際に感光材料
の面積に比例した一定量の現像液を補充しながら処理さ
れる。その現像補充量は、廃液量を少なくするために1
2当たり300ml以下である。好ましくは1m2当た
り75〜200mlである。
【0100】本発明は現像時間短縮の要望から自動現像
機を用いて処理する時にフィルム先端が自動現像機に挿
入されてから乾燥ゾーンから出て来るまでの全処理時間
(Dry to Dry)が10〜60秒であることが
好ましい。ここでいう全処理時間とは、黒白感光材料を
処理するのに必要な全工程時間を含み、具体的には処理
に必要な、例えば現像、定着、漂白、水洗、安定化処
理、乾燥等の工程の時間を全て含んだ時間、つまりDr
y to Dryの時間である。全処理時間が10秒未
満では減感、軟調化等で満足な写真性能が得られない。
更に好ましくは全処理時間(Dry to Dry)が
15〜50秒である。
【0101】また、自動現像機には90℃以上の伝熱体
(例えば90℃〜130℃のヒートローラー等)あるい
は150℃以上の輻射物体(例えばタングステン、炭
素、ニクロム、酸化ジルコニウム・酸化イットリウム・
酸化トリウムの混合物、炭化ケイ素などに直接電流を通
して発熱放射させたり、抵抗発熱体から熱エネルギーを
銅、ステンレス、ニッケル、各種セラミックなどの放射
体に伝達させて発熱させたりして赤外線を放出するも
の)で乾燥するゾーンを持つものが含まれる。
【0102】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0103】(ハロゲン化銀乳剤の調製)硝酸銀水溶液
及びNaCl、KBrの混合水溶液をコントロールドダ
ブルジェット法で混合して表1の組成になるようにハロ
ゲン化銀粒子を成長させ0.20μmの立方晶を得た。
此の際混合は36℃、pAg7.8、pH3.0の条件
下で行い、粒子形成中にNa3RhCl6を銀1モル当た
り2×10-7モル添加した。混合終了後、フェニルイソ
シアネートで処理した変性ゼラチンにより脱塩を行い、
下記化合物〔A〕〔B〕〔C〕の混合物からなる殺菌剤
とオセインゼラチンを添加し、再分散した。このように
して得られた乳剤に銀1モル当たり4−ヒドロキシ−6
−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデンを60
mg加え、さらに銀1モル当たり5mgの塩化金酸と
0.5mgの硫黄華を加えpH5.5、pAg6.5の
条件で60℃、80分間化学熟成を行った。熟成終了後
4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テト
ラザインデンを銀1モル当たり900mg加え、さらに
KI150mg、を加え乳剤のpHを5.4に調整し
た。
【0104】(ハロゲン化銀写真感光材料の調製)両面
に厚さ0.1μmの下引層(特開昭59−19941号
の実施例1と同一)を施した厚さ100μmのポリエチ
レンテレフタートフィルムの一方の下塗層上に、下引層
に近い順で下記処方(1)〜(3)を同時塗布した。ま
た反対側のもう一方の下引層上には下記処方(4)に従
ってバッキング層をゼラチン量が2.5g/m2になる
様に塗設し、さらにその上に下記処方(5)の保護層を
ゼラチン量が1g/m2になる様に塗設して試料を得
た。
【0105】作製した試料は後記表1のごとくであり、
一般式〔I〕の化合物は乳剤層あるいは乳剤下層に加え
ることとし、その別は同じく表1に記載した。
【0106】 処方(1)乳剤下層 ゼラチン 0.6g/m2 活性剤:サポニン 100mg/m 一般式〔I〕の化合物
表1の量 固体分散染料:SD−1 50mg/m2 処方(2)〔ハロゲン化銀乳剤層組成〕 ゼラチン 1.7g/m2 ハロゲン化銀乳剤 銀量 3.4g/m2 カブリ防止剤:4−メルカプト安息香酸 2mg/m2 造核剤:表1の化合物 3×10-5モル/m2 造核促進剤:表1の化合物 1×10-4モル/m2 一般式〔I〕の化合物 表1の量 ポリマーラテックス1 0.7g/m2 コロイダルシリカ 0.3g/m2 化合物K 45mg/m2 水溶性ポリマーV−1 20mg/m2 界面活性剤:サポニン 0.1g/m2 :スルホコハク酸ナトリウム イソペンチルノルマルデシルエステル 8mg/m2 処方(3)〔乳剤保護層組成〕 ゼラチン 0.9g/m2 ポリマーラテックス2 0.1g/m2 マット剤:平均粒径3.5μmのシリカ 20mg/m2 界面活性剤:スルホコハク酸ナトリウム ジ(2-エチルヘキシル)エステル 10mg/m2 界面活性剤F−1 2mg/m2 促進剤:ハイドロキノン 50mg/m2 :1−フェニル−4−ヒドロキシメチル −4′−メチル−3−ピラゾリドン 5mg/m2 硬膜剤:HA−1 150mg/m
【0107】
【化25】
【0108】
【化26】
【0109】 処方(4)〔バッキング層組成〕 ゼラチン 2.5g/
m2 界面活性剤:ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 50mg/m2 染料D−1 90mg/m2 染料D−2 25mg/m2 染料D−3 131mg/m
【0110】
【化27】
【0111】 コロイダルシリカ
0.3g/m2 処方(5)〔バッキング保護層組成〕 ゼラチン 1g/m2 マット剤:平均粒径4.0μmのポリメチルメタクリレート 50mg/m2 界面活性剤:スルホコハク酸ナトリウム :ジ(2−エチルヘキシル)エステル 10mg/m 硬膜剤:HA−1 20mg/m2 2−ヒドロキシ−4,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジン 35mg/m2 HA−2 100mg/m2 (実機テスト)試料はサイテックス社製DOLEV80
0で600L/インチ(140dpm)で網%を段階的
に変えたステップウェッジにてレーザー強度を変えて露
光して下記現像液で処理した。この際50%の設定を行
ったところが50%の網点に再現するレーザー強度の相
対値を感度(S50)とし、その際の5%,95%の網
点の再現性をみた。この値がそれぞれ5%,95%に近
ければ近いほど好ましい。また実用濃度(D50)は5
0%の網点が再現する際の露光量における100%の網
点部の濃度で表した。
【0112】 (現像液処方) 亜硫酸ナトリウム 50g 1−フェニル−4−メチル,4′−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドン 0.85mg 1−フェニル−5−メルカプトテトラゾール 20mg ジエチレントリアミン5酢酸 1.5g 硼酸 8g 臭化カリウム 4g 炭酸カリウム 55g 5-メチルベンズトリアゾール 200mg ハイドロキノン 20g 水酸化カリウム pH10.4になる量 使用時に水を加えて1リットルに仕上げた。
【0113】 (定着液処方) チオ硫酸アンモニウム (59.5%w/v 水溶液) 830ml エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 515mg 亜硫酸ナトリウム 63g 硼酸 22.5g 酢酸(90%w/v水溶液) 82g クエン酸(50%w/v水溶液) 15.7g グルコン酸(50%w/w水溶液) 8.55g 硫酸アルミニウム(48%w/v水溶液) 13ml 硫酸 使用時のpHを4.6にする量 使用時に水を加えて1リットルに仕上げた。
【0114】
【表1】
【0115】上記「表1」から明らかなごとく、本発明
の感光材料2〜4、6、8〜12は感度、5%、95%
の再現性、実用感度とも良好なのに対し、本発明外のも
のは少なくも何れかに問題のあることがわかる。
【0116】
【発明の効果】本発明により、画像再現性を向上させた
ハロゲン化銀写真感光材料の提供、さらにはスキャナ
ー,イメージセッターの出力用感光材料の画像再現性の
向上を図ることが出来る。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にハロゲン化銀乳剤層を有する
    ハロゲン化銀写真感光材料において、該ハロゲン化銀乳
    剤層のハロゲン化銀粒子が塩化銀含有量50モル%以上
    85モル%以下のハロゲン化銀粒子からなり、ハロゲン
    化銀乳剤層又は他の親水性コロイド層に一般式〔I〕の
    化合物及びヒドラジン誘導体又はピリジュウム塩誘導体
    からなる硬調化剤を含有することを特徴とするハロゲン
    化銀写真感光材料。 一般式〔I〕 R1−O−(CH2CH2O)n−(CH2mSO3M (式中、R1は芳香族基および炭素数5〜20の脂肪族
    基を表す。nは0〜20の整数をあらわし、mは0〜6
    の整数を表す。Mは1価のアルカリ金属を表す。)
  2. 【請求項2】 支持体上にハロゲン化銀乳剤層を有する
    ハロゲン化銀写真感光材料における該ハロゲン化銀乳剤
    層のハロゲン化銀粒子が塩化銀含有量50モル%以上8
    5モル%以下のハロゲン化銀粒子からなり、ハロゲン化
    銀乳剤層又は他の親水性コロイド層に一般式〔I〕の化
    合物及びヒドラジン誘導体又はピリジュウム塩誘導体か
    らなる硬調化剤を含有するハロゲン化銀写真感光材料を
    0.25モル/リットル以上の亜硫酸塩を含有する現像
    液で処理することを特徴とする画像形成方法。 一般式〔I〕 R1−O−(CH2CH2O)n−(CH2mSO3M (式中、R1は芳香族基および炭素数5〜20の脂肪族
    基を表す。nは0〜20の整数をあらわし、mは0〜6
    の整数を表す。Mは1価のアルカリ金属を表す。)
  3. 【請求項3】 ヒドラジン誘導体化合物として下記一般
    式〔H〕で表わすことができる化合物を用いることを特
    徴とする請求項1記載のハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 (式中、A0は脂肪族基、芳香族基又は複素環基、A1
    2は水素原子又は片方がアシル基、スルホニル基、オ
    キザリル基、B0はブロッキング基を表す。)
  4. 【請求項4】 ピリジニウム塩誘導体化合物として下記
    一般式〔Pa〕、〔Pb〕又は〔Pc〕で表わすことが
    できる化合物を用いることを特徴とする請求項1記載の
    ハロゲン化銀写真感光材料。 【化2】 (式中、A1、A2、A3、A4及びA5は、含窒素ヘテロ
    環を完成させるための非金属原子群を表し、酸素原子、
    窒素原子、硫黄原子を含んでいてもよく、ベンゼン環は
    縮合してもかまわない。)
  5. 【請求項5】 ヒドラジン誘導体化合物またはピリジニ
    ウム塩誘導体化合物と、下記一般式〔Na〕又は〔N
    b〕で表される造核促進剤を用いることを特徴とする請
    求項1、3又は4記載のハロゲン化銀写真感光材料。 【化3】 (一般式〔Na〕において、R11、R12、R13は水素原
    子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニル基、置換
    アルケニル基、アルキニル基、アリール基、置換アリー
    ル基を表す。又、R11、R12、R13で連結されて環を形
    成することができる。一般式〔Nb〕においてArは置
    換又は無置換の芳香族基又は複素環基を表す。R14は水
    素原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基を表す
    がArとR14は連結されて環を形成してもよい。)
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