JPH08248537A - 写真焼付装置 - Google Patents

写真焼付装置

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Publication number
JPH08248537A
JPH08248537A JP8189995A JP8189995A JPH08248537A JP H08248537 A JPH08248537 A JP H08248537A JP 8189995 A JP8189995 A JP 8189995A JP 8189995 A JP8189995 A JP 8189995A JP H08248537 A JPH08248537 A JP H08248537A
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JP
Japan
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exposure
photographic
light
color
light diffusing
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Application number
JP8189995A
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English (en)
Inventor
Kazunori Hashimoto
和典 橋本
Takaaki Satou
恭彰 佐藤
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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  • Control Of Exposure In Printing And Copying (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 簡易な機構で、ムラのない一様な副露光が適
切に、しかも効率良く行うことができる写真焼付装置を
提供する。 【構成】 写真原画を印画紙に投影して露光する写真焼
付装置において、前記写真原画から印画紙に至る露光光
路内に光拡散部材を挿入・退避可能な副露光手段を設
け、簡潔な構成で印画紙に副露光を与えられるようにし
た。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、写真原画を印画紙に投
影して露光する写真焼付装置、特には像様露光とともに
一様光による副露光が可能な写真焼付装置に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】最近ではレンズ光学の発達により、極め
て良好に諸収差が補正された高性能の引伸レンズが製造
されており、フレアの少ない高コントラストな画像を印
画紙上に結像させることができるようになっている。し
かし、このような引伸レンズを使用したプリンタでは、
原画のコントラストによっては印画の仕上がりが必要以
上に硬調に仕上がってしまうという問題があった。
【0003】そこで印画紙の階調を軟調化する方法とし
て、副露光法が従来から知られている。これは写真原画
を印画紙に投影露光する前に、印画紙に微量な光を均一
に照射して印画紙の階調特性を調整する方法である。し
かしながら、この副露光を行うには、特別な露光装置を
付加することが必要であり、装置の複雑化とコスト高を
もたらすという問題があった。
【0004】そこで、特開昭60-182433 号には、主露光
の光路近傍に副露光用光源を調光フィルタと共に設け、
主露光と同時に副露光を与える事例が記載されている。
また、特開平3-236041号には、露光室の内壁に施す反射
防止塗装の一部もしくは全部を省略して加色法3色面順
次露光を行い、塗装を省略した部分の僅かな反射を利用
して印画紙に副露光を与えるようにした事例が記載され
ている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、特開昭60-182
433 号では、主露光とは別に副露光用の光源を別個に設
けなければならない上、調光フィルタやその駆動部等の
複雑な機構を多数、主露光の光路近傍に設けるため、そ
の配置や機構自体に大きな制約を受け、目的とする作用
が満足に得られないという問題がある。さらに、露光光
軸に進退可能なミラーなどにより主露光と副露光を順次
切り替えながら露光を行うために時間的ロスが生じ、作
業能率が低下するるという問題もある。
【0006】一方、特開平3-236041号のように露光室の
内壁に施す反射防止塗装を省略した場合、副露光の光量
は全く調節できず、その機能を切ることすらできない。
このため、副露光の必要がない原画に対しても副露光を
与えてしまうことになる。そもそも露光室の内壁に施す
反射防止塗装を省略しただけであるから、印画紙に均一
な副露光を与えることはできず、単にムラの大きな印画
が得られるに過ぎないのである。
【0007】本発明はこれらの問題を解決し、簡易な機
構で、ムラのない一様な副露光が適切にしかも効率良く
行うことができる写真焼付装置を提供することを目的と
している。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明は、写真原画を印画紙に投影して露光する写真焼
付装置において、前記写真原画から印画紙に至る露光光
路内に光拡散部材を挿入・退避可能な光拡散手段を設け
ることにより、簡潔な構成で印画紙に副露光を与えられ
るようにしたものである。
【0009】また、前記写真原画の画像濃度を測定する
測定手段と、前記印画紙に対する露光量を調節するフィ
ルタとシャッタを備えた調節手段と、露光条件を外部よ
り入力する入力手段とを備え、かつ該入力手段に入力さ
れた露光条件および前記測定手段により測定された画像
濃度とに基づき、前記調節手段および前記光拡散手段を
制御する制御手段を備え、簡易な機構により印画紙に一
様光を与える副露光を可能にするとともに、写真原画の
画像濃度と入力される露光条件に応じて露光を適切に制
御できるようにしたものである。
【0010】前記制御手段は、前記光拡散部材の挿入時
間を制御できるものとし、副露光の光量を調節可能にし
たものである。
【0011】前記制御手段は、前記写真原画のコントラ
ストに応じて、前記光拡散部材の露光行路内への挿入時
間を制御できるものとし、原画の状態に応じて軟調化の
度合いを制御できるようにしたものである。
【0012】前記印画紙は複数の感光層を有するカラー
印画紙であり、かつ前記制御手段は、前記光拡散部材の
挿入時間を色光毎に調節すべく、前記光拡散手段を制御
できるものとし、副露光の光量を色光毎に調節可能にし
たものである。
【0013】前記制御手段は、前記光拡散部材の挿入時
間に応じて、前記調節手段のフィルタとシャッタの調節
量を制御するものとし、任意の階調特性の印画が適切な
濃度と色調に仕上るようにしたものである。
【0014】前記制御手段は、前記光拡散部材の各色光
における挿入時間が所定の関係を満たすように、前記調
節手段及び前記光拡散手段を制御するものとし、色ムラ
を防止できるようにしたものである。
【0015】
【作用】写真原画は引伸レンズによって印画紙に投影さ
れ、像様露光がなされる。露光に先立ち、像様露光およ
び一様露光に関する露光条件が入力手段より入力され、
焼付の対象となる写真原画の画像濃度が測定手段により
測定される。制御手段は、入力手段および測定手段から
それぞれ得られた露光条件と画像濃度に基づいて調節手
段および光拡散手段を制御する制御値を求め、この制御
値に対応する制御信号を送る。この際、調節手段および
光拡散手段に対する制御値は相互に関連づけて求められ
るため、相互の影響を考慮した適正な露光の調節が可能
になる。
【0016】調節手段は、主にはフィルタやシャッタに
より構成される。これらは制御手段からの制御信号によ
り駆動され、光源から印画紙までのいずれかの位置にお
いて、光路内に挿入・退避され、これにより印画紙への
露光が調節される。光拡散手段は、主には、例えば擦り
ガラスのような光拡散部材からなる。光拡散部材は制御
手段からの制御信号により駆動され、写真原画から印画
紙までのいずれかの位置において、露光光路内に挿入・
退避される。
【0017】光拡散手段が作動し、光拡散部材を挿入す
る時は、光拡散部材を通過した光線は写真原稿の像を形
成せず、印画紙には略均等な一様光が与えられる。ま
た、挿入時間は制御部において求められる光拡散手段に
対する制御値に対応する。加えて、入力される露光条件
には印画の階調特性の選択等に関する情報が含まれてお
り、所望の階調特性が選択される。
【0018】このように、光源、光学系、調節手段を像
様露光と共用した簡単な機構で、一様光による副露光が
実現される。また、像用露光と一様露光は連続して行う
ことができる。
【0019】印画紙が複数の感光層を有するカラー印画
紙の場合、前記制御手段が、前記光拡散部材の挿入時間
を色光毎に調節すべく、前記光拡散手段を制御すること
により、像様露光および一様露光の双方について光量を
色光毎に調節することができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明による実施例を示す。ここで
は、写真原画( 以下、単に原画という) の記録媒体とし
てカラーネガフィルム( 以下、単にフィルムという)
を、印画紙としてカラー写真印画紙( 以下、単に印画紙
という) を用いる写真焼付装置について説明するが、本
発明がこれに限定されるものではなく、その技術的範囲
を限定するものでないことももちろんである。
【0021】図1は本発明による写真焼付装置100の
構成図である。光源1から発せられた光は、光軸Zに沿
って進み、混合部3において混合される。ネガキャリア
4にセットされたフィルムFは、混合部3から出射する
略一様な散光により略一様に照明される。なお、光源1
と混合部3の間には防熱ガラス1Aが備えられ、これに
よって不要な赤外光が取り除かれ、フィルムFに対する
防熱がなされている。
【0022】照明されたフィルムF上の原画は、引伸レ
ンズ5によって印画紙9に投影され、これにより像様露
光がなされる。なお、引伸レンズ5にはズームレンズが
用いられ、制御部20からの制御信号に従って引伸倍率
が調節されるようになっている。8はペーパーマスクで
ある。
【0023】光源1から混合部3の間には、イエロー、
マゼンタ、シアン( 以下、それぞれY、M、Cと略記す
る) 各色の色フィルタ2a、2b、2cが備えられてい
る。これらの色フィルタ2a、2b、2cはフィルタ駆
動部11によって駆動され、制御部20からの制御信号
に従って光路に挿入・退避するようになっている。色フ
ィルタ2a、2b、2cが光路に挿入されるとブルー、
グリーン、レッド( 以下、それぞれB、G、Rと略記す
る) の各色光がカットされ、印画紙9の各色感光層に与
えられる露光量が適宜調節される。
【0024】本実施例は、このようにY、M、Cの各色
の色フィルタによって各色の露光量を調節する減色式の
写真焼付装置について説明するが、例えば、B、G、R
の色フィルタを用いる加色式や、フィルタの光路への挿
入量によってフィルムFの照明光の成分を調節する調光
式等、あらゆる方式の写真焼付装置に本発明は適用する
ことができる。
【0025】引伸レンズ5から印画紙9の間には、シャ
ッタ6が設けられている。シャッタ6は、シャッタ駆動
部14によって駆動され、制御部20からの制御信号に
従って露光光路を開閉する。これによって露光時間の調
節が行われるようになっている。
【0026】さらにフィルムFと印画紙9の間には、拡
散板(光拡散部材)7が配されている。本実施例では、
シャッタ6と印画紙9の間に設けているが、この位置は
写真焼付装置の構造に応じて適宜選択すればよい。拡散
板7は、拡散板駆動部15によって駆動され、制御部2
0からの制御信号に従って露光光路に挿入・退避するよ
うになっており、この拡散板7と拡散板駆動部15とに
より、光拡散手段10が構成されている。拡散板7に
は、露光光路に挿入された時、B、G、R各色光が均等
に減じられるような分光透過率特性と光拡散性を同時に
有する素材、例えば擦りガラスや白色アクリル等の薄板
を用いる。
【0027】ここでは、光拡散部材として上記のような
拡散板を用いる事例を説明するが、表面に凹凸を加える
ように処理した平板ガラスを使用しても同様の効果を得
ることができる。さらには、きめの適当なネットや布地
などを用いてもよい。このように光拡散部材は適度な光
透過性と光拡散性を有するものであればよい。
【0028】拡散板7が露光光路に挿入されると、この
拡散板7を通過した光線は写真原稿の像を形成せず、印
画紙には略均等な一様光が与えられる。この時、像様露
光と同様にして、色フィルタ2a,2b,2cが、後述
のように、露光条件、原画の画像濃度、コントラストな
どに応じて制御され、一様露光の期間中においても印画
紙9の各色感光層に与えられる露光量が適宜調節される
ようになっている。このように、光源1、引伸レンズ
5、色フィルタ2a,2b,2cやシャッタ6を像様露
光と共用した簡単な機構で一様光による副露光が実現さ
れる。また、拡散板7の挿入もしくは退避を像用露光に
前後して行うことによって像様露光に連続して一様露光
を行うことができる。
【0029】露光された印画紙9は図示しない搬送ロー
ラにより搬送され、次の露光に備え新たな印画紙が露光
位置にセットされる。一方、露光光路の近傍には、原画
の画像濃度を測定するための受光部16が設けられてお
り、原画からの透過光が色分解の後、光電変換される。
このようにして得られた受光信号は信号処理部13にお
いて増幅、AD変換、濃度変換等の信号処理がなされた
後、制御部20に送られる。このようにして、原画の全
面積平均透過濃度( 以下、LATDと記す) が、B、
G、R各色毎に測定され、制御部20にて処理されるよ
うになっている。
【0030】なお、本実施例では、原画の画像濃度とし
てLATDを用いる事例について説明するが、受光部1
6を2次元イメージセンサ18により構成し、このセン
サ18によって原画を走査し、得られた2次元画像濃度
情報を制御部20にて処理するようにしてもよい。ある
いは、受光部16とイメージセンサ18を併用し、適宜
の情報を用いるように構成してもよい。
【0031】また、この写真焼付装置100には、図示
しないキーボードと表示器により構成される入力部12
が備えられており、B、G、R各色の基準露光時間や軟
調化指示情報を主とする露光条件や各種の情報が入力で
きるようになっている。これらの情報は制御部20に送
られ処理される。制御部20では、信号処理部13(ま
たは画像処理部18)および入力部12からそれぞれ送
られるLATD(または画像情報)と露光条件から、像
様露光に関するB、G、R各色の露光時間( 以下、主露
光時間と記す) と一様露光に関するB、G、R各色の露
光時間( 以下、副露光時間と記す) を演算し、この結果
に基づいて色フィルタ2a,2b,2cとシャッタ6、
および拡散板(光拡散手段)7を制御するための制御信
号を送る。
【0032】ところで、軟調化指示情報の選択肢として
は、 1.強く軟調化する(非常に硬調のフィルムや原画用) 2.弱く軟調化する(やや硬調のフィルムや原画用) 3.軟調化しない (適度な調子のフィルムや原画用) が用意されている。この軟調化指示情報に従って、焼付
露光量と印画紙濃度には、図5のような特性変化がもた
らされる。
【0033】軟調化指示情報が「軟調化しない」の場合
は、基準時間や測定したLATDに基づいて主露光時間
が制御部20において決定される。この場合、拡散板7
は露光光路に挿入されず一様露光は行なわれない。ま
た、軟調化指示情報が「軟調化する」の場合は、基準時
間や測定したLATDに基づいて主露光時間とともに副
露光時間が制御部20において決定される。
【0034】このように本発明の写真焼付装置100
は、軟調化指示情報として「軟調化しない」を選択すれ
ば、通常の写真焼付装置と同様の露光を行うことができ
る。また、主露光時間のみならず、副露光時間も原画の
画像濃度( 本実施例ではLATD) に基づいて決定され
るため、アンダー露出で濃度が低い原画の場合も、オー
バー露出で濃度が高い原画の場合も、適正な副露光時間
が求められる。これにより原画によらず適正な副露光効
果を得ることができる。
【0035】以下に、制御部20における主露光時間と
副露光時間の決定について、さらに詳しく説明する。
今、ある原画に対して、測定されたLATDに基づいて
暫定的に求められた露光時間( 以下、暫定露光時間と記
す) が、 B:1.0秒 G:1.5秒 R:2.0秒 であるとする。
【0036】軟調化のための副露光時間は、例えば次式
のように、暫定露光時間に軟調化指示情報に応じた所定
の係数を乗じて求める。 弱い軟調化の場合:暫定露光時間×0.2(B,G,R
共) 強い軟調化の場合:暫定露光時間×0.4(B,G,R
共)
【0037】つまり、「強い軟調化」が選択された場合
の副露光時間は、 B:1.0×0.4=0.4秒 G:1.5×0.4=0.6秒 R:2.0×0.4=0.8秒 となる。
【0038】しかし、単に像様露光に一様露光を加える
だけでは、プリントの仕上りは像様露光のみの場合より
も濃くなり過ぎるという問題が起きる。そこで、主露光
時間は、例えば次式のように、暫定露光時間に軟調化指
示情報に応じた所定の係数を乗じて求める。このように
主露光時間を適当に減じることによって上記の問題を解
消している。 軟調化しない場合:暫定露光時間×1.00 弱い軟調化の場合:暫定露光時間×0.95 強い軟調化の場合:暫定露光時間×0.90
【0039】つまり、「強い軟調化」を行う場合の主露
光時間は、 B:1.5×0.9=1.35(秒) G:2.0×0.9=1.80(秒) R:2.5×0.9=2.25(秒) となる。このように副露光時間は主露光時間とともにL
ATDに基づいて求められ、さらに主露光時間と副露光
時間を相互に関連づけて決定するようにしたため、原画
の撮影露出等によらず印画紙に与える露光量は常に適正
に保たれる。従って、任意の階調特性の印画を適切な濃
度と色調に仕上るようにすることができる。
【0040】なお、軟調化指示情報に対応して副露光時
間および主露光時間を増減する比率は予め入力部12か
ら入力され、参照表の形式で制御部20に記憶されてい
る。このように主露光時間と副露光時間任意の比率は外
部から設定可能となっている。また、ここでは説明のた
めに、軟調化しない場合を含めて3段階の軟調化を選択
できる事例を示したが、この段階数が任意であってよい
ことはいうまでもない。さらに、これらの段階の中間が
選択されるような場合、上記比率は上記参照表から内挿
演算により求めればよい。加えて、上記比率はB、G、
R各色毎に独立に設定することもできる。このように構
成することにより、より高精度な露光の調節が可能とな
り、また、色毎に任意の階調の印画を作成することがで
きる。
【0041】次に、シャッタ6、色フィルタ2a,2
b,2c、拡散板7の動作タイミングについて説明す
る。なお、露光時間については、前述の例に従うものと
する。まず、通常の拡散板を挿入しない(一様露光を行
わない)場合について図2を用いて説明する。図2にお
いて、最初に色フィルタを退避した状態でシャッタが開
かれ露光が開始される。1.5秒後にYフィルタが挿入
されB露光が終了し、さらに0.5秒後(露光開始から
2.0秒後)にはMフィルタが挿入されG露光が終了、
そしてその0.5秒後(露光開始から2.5秒後)には
Cフィルタが挿入されR露光が終了し、同時にシャッタ
が閉じて露光が終了する。
【0042】次に、拡散板7を挿入する( 一様露光を行
う) 場合について図3を用いて説明する。図3におい
て、初めに像様露光が行われる。すなわち最初に色フィ
ルタを退避した状態でシャッタが開かれ主露光が開始さ
れ、1.35秒後にYフィルタ2aが挿入されB露光が
終了し、さらに0.45秒後(露光開始から1.80秒
後)にはMフィルタ2bが挿入されG露光が終了、そし
て、その0.45秒後(露光開始から2.25秒後)に
は、Cフィルタ2cが挿入されてR露光が終了し主露光
が終了する。
【0043】像用露光終了と同時に拡散板7が挿入さ
れ、色フィルタ2a、2b、2cが全て退避し、シャッ
タ6は開かれたままで一様露光が開始される。色フィル
タの動作は像用露光時と同様で、露光の終了した色光を
カットするフィルタから順に露光光路に挿入されてゆ
く。つまり、一様露光開始から0.4秒後にYフィルタ
2aが挿入されB露光が終了し、さらに0.2秒後(露
光開始から0.6秒後)にはMフィルタ2bが挿入され
G露光が終了、そしてその0.2秒後(露光開始から
0.8秒後)にはCフィルタ2cが挿入されR露光が終
了し、同時にシャッタ6が閉じて一様露光が終了し、露
光の全工程が終了する。
【0044】また、図4に示すように、すべて色の露光
に関して像様露光と一様露光が連続して行なわれるよう
に動作タイミングを変えることによって、色フィルタの
動作のムダを省くこともできる。この場合、シャッタが
開かれ露光が開始される時点では予めすべての色フィル
タが挿入されており、主露光時間の長い順にB、G、R
各色の像様露光を開始すべく色フィルタが退避する。
【0045】前述の例に従えば、図4において、シャッ
タ6を開くと同時にCフィルタ2cが退避してR露光が
始まり、その0.45秒後にMフィルタ2bが退避して
G露光、さらに0.45秒後にYフィルタ2aが退避さ
れB露光が始まる。そしてその1.35秒後に拡散板7
が挿入され像様露光が終了すると同時に一様露光が開始
される。一様露光が開始されると、今度は副露光時間の
短い順にB、G、R各色の一様露光を終了すべく色フィ
ルタ2a、2b、2cが挿入され、最後の色フィルタが
挿入されると同時にシャッタが閉じられて露光の全行程
が終了する。このようにすれば、色フィルタの挿入・退
避を1回ずつにすることができ、動作の無駄を省き、装
置の耐久性を高めることができる。
【0046】以上において制御部20は主露光時間と副
露光時間を演算し、その結果に基づいて、上記のように
シャッタ6、色フィルタ2a,2b,2c、拡散板7の
動作時間を求め、得られた動作時間に応じて各部に制御
信号を送るようになっている。なお、上記の例では、最
初に像様露光、次に一様露光を行う事例について述べた
が、この順序が逆であってもよいことはいうまでもな
い。
【0047】また、以上においては、Y、M、Cの色フ
ィルタによってB、G、R各色の露光量を調節する減色
式の写真焼付装置について説明したが、加色式の写真焼
付装置では、B、G、Rの色フィルタによって、像様露
光と同様に一様露光の各色露光量が調節される。さらに
調光式の写真焼付装置では、色フィルタの光路への挿入
量を調節することによって、像様露光と同様に一様露光
の各色露光量が調節される。このように本発明は、減色
式、加色式、調光式等、あらゆる方式の写真焼付装置に
適用することができる。
【0048】このように本発明による写真焼付装置で
は、色フィルタやシャッタを像様露光と共用した簡単な
機構で一様光による副露光を実現することができる。ま
た、一様露光に対しても像様露光同様に色フィルタを用
いて、印画紙の各色感光層に与える露光を調節すること
ができるため、カラー印画紙を用いた写真焼付において
副露光に関する色調も容易に調整することができる。
【0049】これにより、カラー印画紙の任意の色につ
いてその階調を軟調化することができるため、例えば、
特定色が硬調なフィルムに対しても容易に対応すること
ができ、すべての色の階調を適正に整えることができ
る。さらに像様露光と一様露光を連続して行うことがで
きるため、露光工程に時間の無駄が全く発生しない。ま
た、軟調化の実施の有無による切り替えのための作業は
不要である。従って、極めて効率よく副露光効果を印画
に与えることができるとともに、印画の生産効率を阻害
することもない。
【0050】なお、以上では軟調化指示情報が入力部1
2から入力される事例について述べたが、測定部を2次
元イメージセンサ17により構成し、このセンサ17に
よって原画を走査し、得られた2次元画像濃度情報を画
像処理部18にて処理して、例えば原画のコントラスト
を計算し、この結果に応じて、制御部20において軟調
化指示情報が自動的に選択されるようにしてもよい。
【0051】ここで、コントラスト情報としては、例え
ば、濃度分布における分散(偏差)C1 を利用してもよ
い。即ち、前記制御部20において、この変数C1 を、
予め設定された閾値SH 、SL と比較し、 C1 >SH の時は、強く軟調化 SH >C1 >SL の時は、弱く軟調化 C1 <SL の時は、軟調化せず といった判定をすれば、前述のような副露光制御を、原
画のコントラストに応じて行うことができる。
【0052】あるいは、コントラスト情報として、 C2 =DMAX −DMIN (DMAX =最大濃度、
MIN =最小濃度) を利用して同様の判定を行ってもよい。
【0053】あるいは、 C3 =(NH +NL )−NMIDH :高濃度DH を上回る画素数 NMID :低濃度DL と高濃度DH の中間の画素数 NL :低濃度DL を下回る画素数 なる変数を考えて、同様の判定を行ってもよい。
【0054】こうした処理を施すことによって、原画に
応じて適切な階調が自動的に選択され、熟練や経験を要
することなく誰にも簡単に適切な階調と濃度、色調の印
画を得ることができる。
【0055】
【発明の効果】請求項1の発明において、簡潔な構成に
より副露光を実現することができる。請求項2の発明に
おいて、露光条件と画像濃度に応じた、副露光を実現す
ることができる。請求項3の発明において、副露光の光
量を調節することができる。
【0056】請求項4の発明において、写真原画のコン
トラストに応じて、副露光の光量を調節することができ
る。請求項5の発明において、副露光の光量を色光毎に
調節することができる。請求項6の発明において、任意
の階調特性の印画を適切な濃度と色調に仕上ることがで
きる。請求項7の発明において、副露光による色ムラを
防止することができる。
【0057】この結果、光源、光学系、露光調節手段を
像様露光と共用した簡単な機構で一様光による副露光が
実現される。さらに像様露光と一様露光を連続的に行え
るので、プリント作成の効率を低下させることがない。
また、副露光を与えるか(軟調化を行うか)否か、ある
いは軟調化の程度にかかわらずに、常に最適な濃度と色
調のプリントを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願写真焼付装置の構成図である。
【図2】拡散板を使用しない場合、シャッタ、フィルタ
の作動タイミングと主露光の関係を示すダイアグラムで
ある。
【図3】拡散板を使用する場合、シャッタ、拡散板、フ
ィルタの作動タイミングと、主露光及び副露光の関係を
示すダイアグラムである。
【図4】拡散板を使用する場合、シャッタ、拡散板、フ
ィルタの作動タイミングと、主露光及び副露光の関係を
示すダイアグラムである。
【図5】軟調化の度合いによる主露光量と印画紙濃度の
関係を、各色毎に示す説明図である。
【符号の説明】
1 光源 1A 防熱ガラス 2 カットフィルタ 2a Yフィルタ 2b Gフィルタ 2c Rフィルタ 3 混合部 4 ネガキャリア 5 引伸レンズ 6 シャッタ 7 拡散板(光拡散部材) 8 ペーパーマスク 9 印画紙 10 光拡散手段 11 フィルタ駆動部 12 入力部 13 信号処理部 14 シャッタ駆動部 15 拡散板駆動部 16 受光部 17 イメージセンサ 18 画像処理部 20 制御部 100 写真焼付装置 F フィルム Z 露光光軸

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】写真原画を印画紙に投影して露光する写真
    焼付装置において、前記写真原画から前記印画紙に至る
    露光光路内に、光拡散部材を挿入・退避可能な光拡散手
    段を設けたことを特徴とする写真焼付装置。
  2. 【請求項2】前記写真原画の画像濃度を測定する測定手
    段と、前記印画紙に対する露光量を調節するフィルタと
    シャッタを備えた調節手段と、露光条件を外部より入力
    する入力手段とを備え、かつ該入力手段に入力された露
    光条件および前記測定手段により測定された画像濃度と
    に基づき、前記調節手段および前記光拡散手段を制御す
    る制御手段を備えたことを特徴とする請求項1記載の写
    真焼付装置。
  3. 【請求項3】前記制御手段は、前記光拡散部材の挿入時
    間を制御できるものである請求項2に記載の写真焼付装
    置。
  4. 【請求項4】前記制御手段は、前記写真原画のコントラ
    ストに応じて、前記光拡散部材の露光行路内への挿入時
    間を制御できるものである請求項3に記載の写真焼付装
    置。
  5. 【請求項5】前記印画紙は複数の感光層を有するカラー
    印画紙であり、かつ前記制御手段は、前記光拡散部材の
    挿入時間を色光毎に調節すべく、前記光拡散手段を制御
    できるものである請求項3または4に記載の写真焼付装
    置。
  6. 【請求項6】前記制御手段は、前記光拡散部材の挿入時
    間に応じて、前記調節手段のフィルタとシャッタの調節
    量を制御するものである請求項2〜4のうちの1項に記
    載の写真焼付装置。
  7. 【請求項7】前記制御手段は、前記光拡散部材の各色光
    における挿入時間が所定の関係を満たすように、前記調
    節手段及び前記光拡散手段を制御するものである請求項
    5に記載の写真焼付装置。
JP8189995A 1995-03-14 1995-03-14 写真焼付装置 Pending JPH08248537A (ja)

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