JPH0824783B2 - 洗剤投入装置 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は特に粉末洗剤を対象とする洗剤投入装置に関
するもので、例えば洗濯機の上部に装備して使用するも
のである。

従来の技術 近年、洗濯・すすぎ・脱水までの一連の行程を自動的
に行なう全自動型洗濯機が普及してきている。さらに最
近では、センサーにより洗濯物の量を自動的に判断しそ
の量に最適な水量すなわち水位まで給水を行なう全自動
型洗濯機が開発されている。しかしながら洗剤の投入だ
けは通常の洗濯機と同様に計量カップその他により計量
して手動で投入しており、非能率的であるばかりか洗剤
が多すぎたり少なすぎたりする場合があり、洗剤投入の
自動化が望まれている。

ところで、洗剤投入装置としては、特開昭48−50569
号公報や特開昭48−60462号公報に示されたようなもの
が知られている。これらは洗剤を貯蔵する容器の下部に
羽根車やスクリューコンベア等による洗剤投入機構を備
えたもので、これらの回転により洗剤を計量投入するも
のである。また最近ではスパイラルコンベアを用いて洗
剤を自動投入するものも知られている。

発明が解決しようとする問題点 上記のような従来の洗剤投入装置では、粉末洗剤を貯
蔵する容器は、コンベア等に導くために傾斜壁を必要と
し狭さく部が存在している。このため、容器内の洗剤が
湿った場合あるいは振動により締まった場合等におい
て、狭さく壁面間でアーチ現象を起こし洗剤はコンベア
のところまで落下せず投入できないという問題がある。
そこでこの洗剤のアーチ現象を破壊するために攪拌手段
を必要とし、この駆動に大きな動力が必要である等の問
題がある。

そこで本発明は、このような従来の問題を解消したも
ので、簡単な構成により洗剤のアーチ現象の発生しにく
い洗剤投入装置を提供することを目的とするものであ
る。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するため、本発明の洗剤投入装置
は、粉末洗剤を貯蔵する容器の底部に洗剤を輸送するス
パイラルコンベアを設け、このスパイラルコンベアをそ
の駆動軸の軸心に対して偏心させたものである。

作用 上記手段により、容器の底部で広範囲に洗剤を輸送す
ることができるので洗剤のアーチ現象の発生を防止する
ことができる。

すなわち、スパイラルコンベアがスパイラルコンベア
の駆動軸の軸心に対して偏心させて取付けられているた
め、偏心させていないものではスパイラルコンベアの外
径以上で洗剤を輸送することはできなかったが、スパイ
ラルコンベアの外径に偏心分を加えた範囲で洗剤を輸送
でき、容器内の洗剤がくずれやすくアーチ現象が起こり
にくい。またスパイラルコンベアの偏心によりスパイラ
ルコンベアが振動し洗剤をくずす作用もするものであ
る。

実施例 以下、本発明の一実施例を添付図面にもとづいて説明
する。第１図乃至第４図において、１は粉末洗剤を貯蔵
する容器、2a,2bは容器１の底部に設けた洗剤を輸送す
るためのスパイラルコンベアで、２本横方向で並設して
おり、それぞれの一端部はスパイラルコンベアの駆動軸
3a,3bに取付け、他端部は遊端部としている。そしてス
パイラルコンベア2a,2bは、コイルスプリングよりな
り、スパイラルコンベアの駆動軸3a,3bの軸心に対して
偏心して取付けられているものである（第３図）。スパ
イラルコンベアの駆動軸3a,3bの外周端には駆動ギヤ4a,
4bがそれぞれ設けられており、モータ５に設けたモータ
ギヤ６とかみ合うことにより、スパイラルコンベア2a,2
bを回転駆動する。７は容器１底部のスパイラルコンベ
ア2a,2bの洗剤の輸送方向の終端に位置した、すなわち
スパイラルコンベアの遊端部と対向して設けた洗剤排出
口、８は洗剤排出口蓋、９は容器１の蓋、10は電気洗濯
機本体である。

以上のように構成された洗剤投入装置の動作について
説明する。

容器１に粉末洗剤を入れて電源を投入すると、モータ
５が回転し、モータギヤ６、駆動ギヤ4a,4bを介してス
パイラルコンベアの駆動軸3a,3bが回転し、スパイラル
コンベア2a,2bが回転する。このとき排出口蓋８も同時
に開き、スパイラルコンベア2a,2bにより輸送された洗
剤が洗剤排出口７から電気洗濯機本体10内の洗濯槽へ投
入される。

スパイラルコンベア2a,2bは、スパイラルコンベアの
駆動軸3a,3bに対して偏心して取付けられているので、
スパイラルコンベア2a,2bの回転半径は、スパイラルコ
ンベア2a,2bの半径に偏心分が加えたものとなり、容器
１の底部の広い範囲で洗剤を攪拌し乍ら輸送することが
できるため、容器１の底部の形状を広くすることがで
き、容器１に狭さく部がなくなりアーチ現象は発生しに
くくなる。またスパイラルコンベア2a,2bの偏心回転に
より、回転時スパイラルコンベア2a,2bが振動し、この
振動によりアーチ現象が発生しかけても崩すことができ
る。

なお、本実施例ではスパイラルコンベアを２本とした
が、１本又は３本以上であってもよい。

発明の効果 以上のように本発明の洗剤投入装置は、洗剤を貯蔵す
る容器の底部に洗剤を輸送するスパイラルコンベアを設
け、スパイラルコンベアの駆動軸に対してスパイラルコ
ンベアを偏心させて取付けたことにより、スパイラルコ
ンベアが偏心回転し容器底部の広範囲で洗剤輸送がで
き、容器底部の形状を広くすることができるため、容器
の狭さく部をなくすことができ、スパイラルコンベアの
径を大きくすることなく、またスパイラルコンベアの偏
心回転による振動でアーチ現象をなくすことができる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例の洗剤投入装置の分解斜視
図、第２図は同装置のスパイラルコンベアの側面図、第
３図は同洗剤投入装置の断面図、第４図は同装置を装備
した電気洗濯機の斜視図である。 １……容器、2a,2b……スパイラルコンベア、3a,3b……
駆動軸、５……モータ。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】樋状の溝を１個又は複数並列して波形状に
   形成した底面と、この底面の波形状の溝の両側端を略垂
   直に上方に延設して形成した側壁面とを有する方形の洗
   剤容器と、前記樋状の溝に配設され、回転により洗剤を
   搬送する１個又は複数のスパイラルコンベアとを備え、
   前記スパイラルコンベアの一端側は駆動軸の軸心に対し
   て偏心させるとともにモータで回転駆動し、その他端側
   に開口した洗剤投入口を有した洗剤投入装置。